12/10 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

■ＳＴＥＣＨ<5977>が反落――「台湾子会社が台湾で上場」
反落。朝方は上げて始まったが、その後は下げに転じ、一時は前週末比220円安の4980円まで下げた。その後も安い水準で推移している。きょう台湾子会社の台塑勝高科技（ＦＳＴ、@3532/TW)が台湾株式市場に上場し、初値が公開価格を６％強上回ったが、市場では材料視されていない。コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「ＳＴＥＣＨ自体、ＳＵＭＣＯ（3436）が過半数を占める大株主になっているため、台湾子会社の時価総額が高まってもＳＴＥＣＨに対する投資妙味を感じにくい」と指摘する。ＳＴＥＣＨは200ミリウエハーを主力にしており、先行きの業況に対する不透明感から売られている、との見方も出ている。
ＳＵＭＣＯ<3436>は続伸。

△沢井製薬<4555>が続伸――調査部門新設、後発薬普及を期待
続伸。一時前週末比110円高の4670円まで上昇した。10月30日に付けた年初来安値2940円から約６割の上昇で、５月16日以来の高値水準となった。後発薬の普及期待がこのところ株価を押し上げている。８日付の日本経済新聞夕刊は「高度な学術知識を持つ専門営業職や調査部門を新設する」と報じた。報道では売れ行きに差が出る要因などを分析し、新製品開発や品ぞろえ拡充に生かすとしている。厚労省は来春、医療費抑制のため、医師が後発薬を優先処方する普及策を実施。後発薬市場の拡大が期待されている。国内証券の医薬品担当アナリストは「今後、大手の薬剤特許が次々に切れることも後発薬会社にとってビジネスチャンス」と指摘する。

■シマノ<7309>が３日続落――上値重く個人などから利益確定売り
３日続落。個人や機関投資家からの売りが先行し、前週末比30円安の4050円で寄り付いた。６月21日に付けた年初来高値（4330円）を更新できない展開が続いており、「上値の重さを嫌気した売りが断続的に出ている」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）。ハイテク銘柄に投資資金がシフトしている面もあるようだ。一時、同210円安の3870円まで下落した。ただ、一段と売り込む動きを予想する声は少ない。2007年12 月期の連結営業利益は前期比43％増の300億円になる見通し。欧州を中心にスポーツ自転車向け部品や釣り具販売の好調が収益拡大をけん引する。来期の増益基調が確認できれば、「優良銘柄として見直される公算が大きい」（大手証券）といい、売り一巡後は値ごろ感から押し目買いも入った。

▼アスキーＳ<3801>が大幅安――オリックスのＴＯＢが不成立
大幅安。前週末比3900円安の４万6100円まで下げた。オリックス<8591>は９時30分に、アスキーＳに対して実施したＴＯＢ（株式公開買い付け）が不成立だったと発表した。商いの薄い中、経営の先行きについて不透明感が強まったことを嫌気した売りに押された。11月２日から12月７日までの買い付け期間中の応募株数は2348株となった。予定株数の下限だった5064株に達しなかったため、当初の規定に沿って応募株数全部の買い付けを実施しない。オリックスは11月16日付でアスキーＳの決算内容に疑義が生じたことを理由に、予定していた第三者割当増資の引き受け取りやめを発表していた。オリックス側は今後の対応について「（アスキーＳの買収方法について）いったん白紙に戻し、様々な選択肢を含め、改めて検討する」（社長室の広報担当者）と説明している。

△ジンズメイト<7448>１カ月ぶり1000円台――悪材料出尽くしで
続伸。朝方は買い気配で始まり、前週末比48円高の1030円で寄り付いたが、その後は急速に伸び悩んでいる。株価が1000円台を回復するのは11月９日以来、約１カ月ぶり。７日には2007年３―11月期の単独業績を発表し、最終損益は3700万円の赤字（前年同期は４億円の黒字）だった。ヒット商品がなく販売不振が響いた。市場では「業績発表に加え、賃貸借契約を巡る訴訟の和解も成立するなど悪材料出尽くし感が出ているほか、厳冬を受けた販売拡大の期待感から買われている」（国内証券の情報担当者）との見方が出ている。

▼ＮＩＳ<8571>が売り気配　新株発行取り消し、不透明感強まる
売り気配。気配値は前週末比45円安の311円まで切り下がったが、寄り付きから商いは成立していない。前週末７日夕方に予定していた米投資ファンドＴＰＧとの資本・業務提携についての会見を延期。同日、資本業務提携に伴い発行する株式、および新株予約権の募集決議を取り消したと発表した。同社は発行決議の取り消しを「事務手続き上の理由」としているものの、市場では予定していた資本強化策に対する不透明感を指摘する声もあり、売りが膨らんでいる。

△キヤノン<7751>やソニー<6758>が高い――円高・ドル安一服感を好感
キヤノンやソニーといった輸出関連株の一角が買い先行で始まった。キヤノンは続伸。前週末比50円高の5920円で始まった。その後も小高い水準で推移している。ソニーは反発し、前週末比100円高の6010円で寄り付いた。その後も堅調になっている。外国為替市場で円相場が１ドル＝111 円60銭前後で推移しており、円高・ドル安の進行に一服感が出ていることをひとまず好感した買いが入っている。もっとも、市場では「米証券会社の決算を控えており、米国経済の先行きを見極めたいとの雰囲気があることから、積極的には買い進めにくい」（国内証券）との声も聞かれた。
このほか、トヨタ<7203>は続伸で始まったが、その後伸び悩み、下げに転じる場面があった。前週末比10円安の6330円まで下げたが、その後は前週末終値を挟んだ水準でもみ合っている。

■大証<8697>が続落――ジャスダック買収交渉の内容を見極め
続落して始まった。前週末比6000円安の56万円で寄り付き、その後、１万円安の55万6000円まで下げる場面があった。８日付の日本経済新聞朝刊は「米田道生社長が10日に安東俊夫日本証券業協会会長と大阪市内で会談し、日証協が持つジャスダック証券取引所株式の売却問題で意見を交換する」と報じた。会談の内容を見極めたいとして積極的な売買が手控えられる中、これまでに買収進展への思惑を背景に上昇した場面で買い上がった投資家からの利益を確定する売りなどに押されている。米田社長は同日、買収条件などを提示する見通しという。市場では「新興企業向け３市場の統合となると、ジャスダック、東京証券取引所、大証３者の期待や思惑が複雑に絡み合う問題で、その実現に向けては交渉の具体的な内容を見極める必要がある」（国内証券）との声があった。

△デンソー<6902>が上昇――「中国生産を拡大」を好感
上昇。一時前週末比90円高の4700円まで上昇した。９日付の日本経済新聞が「中国でエンジン部品やカーエアコンなどの生産を拡大、2010年度に同国での売上高を今年度見通し比５割―６割増となる2200億円に引き上げる」と報じた。経済成長が著しい中国内での生産拡大を好感した動きとなった。かざか証券の田部井美彦市場調査部長は「前向きに評価できる話。トヨタ<7203>の中国に進出に伴うメリットのほか、自動車メーカー各社が中国に進出する中で、品質の安定したデンソー製品の必要性は高まっていく」と話す。

□オリックス<8591>、アスキーＳ<3801>株のＴＯＢ不成立
オリックスは10日、大証ヘラクレス上場のアスキーソリューションズに対して実施していたＴＯＢ（株式公開買い付け）の結果を発表した。応募株数が買付予定株数の下限に満たず、買い付けは行わない。オリックスでは「今後についてはこれから対応策を検討する」（広報）としている。オリックスは買付予定株数の下限を5064株としていたが、応募株数は2348株にとどまった。ＴＯＢ価格は１株あたり６万3000円（アスキーＳ株の７日終値は５万円）で、買い付け期間は11月２日から今月７日までだった。

△オークマ<6103>や三菱電<6503>が堅調　機械受注が市場予想を上回る
オークマや三菱電は堅調な始まり。内閣府が８時50分に発表した10月の機械受注統計が市場予想を上回ったことで、機械株や製造設備関連に買い安心感が広がった。オークマは買い気配で始まり、三菱電は前週末と同水準の1274円で始まった後、上昇幅を拡大している。機械受注では民間の設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額（季節調整済みは12.7％増）で、日経ＱＵＩＣＫニュース社（ＮＱＮ）がとりまとめた民間調査機関の予想平均7.3％増や予想レンジの4.0―10.0％増を上回った。
（NIKKEI NET）

△ドコモ<9437>905iが好調スタート・携帯売れ筋ランキング
家電量販店の売れ筋データをインターネットで提供する「日経BP・GfK SalesWeek3200」によると、2007年12月第1週（11月26日～12月2日）の携帯電話機の製品別ランキングで、NTTドコモが11月26日に発売した「FOMA 905i」シリーズの4機種が上位を占め、好調な滑り出しを見せた。
（日経マーケット・アクセス）

△リハビリにWiiを活用、脳梗塞患者の回復を支援
フランクリン・ペリーさん（51）はかつて親指を使って何時間もゲームに興じていた。しかし近ごろは任天堂<7974>の「Wii」で全身を使い、脳梗塞を患った後の体力を取り戻そうとしている。ベリーさんは3週間前に脳梗塞で倒れ、米オハイオ州立大学メディカルセンターのドッドホールリハビリテーション病院で、麻痺した右半身の筋力を取り戻すリハビリに励んでいる。
「ようやくある程度動かせるようになってきた」と話すペリーさんは、入院前はゲームといえばもっぱらソニー<6758>の家庭用ゲーム機「プレイステーション 2」か、ゲームセンターで過ごしていた。
ドッドホール病院でWiiの利用を監修する作業療法士のロビー・ウィンジェットさんは、カナダのアルバータ州にあるリハビリ病院がWiiを使っているというニュースで、このアイデアを思いついたという。ウィンジェットさんは友人の家でWiiを使ってみて、これなら患者がバランスや統合力、持久力、上半身と下半身の力を取り戻す助けになると確信を持った。「体を使って動きをコントロールするというのは素晴らしいと思った」とウィンジェットさん。任天堂が病院にWiiを提供してくれたわけではないと付け加えた。ウィンジェットさんによると、同病院では約4カ月にわたってWiiを使い、脳梗塞や脊髄、脳の損傷を患った患者の回復を支援している。患者はWeb接続機能も利用して、脳の機能を回復させる目的でニュースや天気予報などの情報を調べている。ドッドホール病院の患者はすべて、通常1日計3時間のリハビリを行い、Wiiは1日当たり約30分、週に2、3回の頻度で利用している。年配の患者にとって、Wiiほど魅力的な家庭用ゲーム機はほかにないとウィンジェットさんは言う。「ただ座ってゲームの（コントローラの）ボタンを幾つか操作するだけではまったく動機付けにもならないし興味もわかない」ペリーさんは、ほかのゲームをする時には左手を使いがちだが、Wiiを使ったリハビリでは「Wiiリモコン」コントローラを右手に持ち、画面上の目標に向かってボールを投げたりパンチを繰り出したりする。ペリーさんはすべてのリハビリに熱心に取り組んでいると療法士は言うが、ゲームが次の段階に進む助けになっているとペリーさんは話す。「こっちの方が面白く、エキサイティングだ。頑張ろうという気にさせる」というペリーさんには、10代の甥というゲームの強敵がいる。ただしウィンジェットさんによれば、Wiiが従来のリハビリの代わりになるわけではなく、「リハビリに関連した具体的な目標を達成する手段が1つ増えた」と説明する。ペリーさんの目標は2つ。クリスマスまでに退院することと、Wiiをゲットすることだ。Wiiはホリデーシーズン2期連続で品薄が続いている。「1台入手できるといいんだが。そうすれば退院してからもプレイできるし、1人占めできる」とペリーさんは話している。

▼エー・ディ・エム<3335>急落、07年10月期業績・配当予想を下方修正
エー・ディ・エムが急落。２００７年１０月期連結業績予想を下方修正したことを嫌気している。合わせて配当予想も年間２３円から２２円に減額した。０７年１０月期連結業績予想は売上高が２２７億５４００万円から２１７億６５００万円、経常利益が４億１１００万円から２億５９００万円、純利益が２億２７００万円から７７００万円にそれぞれ引き下げられた。設備投資関連の需要が予想を下回ったこことから、下期のインダストリー分野で落ち込みが大きくなったという。

△ビジネストラスト<4289>が大幅高、08年3月期は大幅増益予想
ビジネストラストが大幅高となっている。同社は７日、２００７年１０月期決算と２００８年１０月期の見通しを発表した。２００８年１０月期の連結経常利益は前期比２４％増の３億円、連結純利益は４０％増の１億４０００万円を見込んでいる。大幅な増益予想を好感した買いが先行した。決算短信の早期開示の要請や２００８年４月１日以降開始事業年度から上場企業に適用される四半期報告制度に向け、高機能高品質の連結会計パッケージの需要は依然として高いとしている。年間配当は前期実績比３００円増の１２００円を予定している。

▼日本テレホン<9425>が急落、08年4月期予想を下方修正
日本テレホンが急落。７日に２００８年４月期業績予想を下方修正したことが嫌気されている。０８年４月期の業績予想は売上高が２０１億３５００万円から１６０億１２００万円、経常利益が１億９９００万円から９８００万円、純利益は１億５０００万円から６２００万円にそれぞれ引き下げられた。移動体通信関連事業で情報通信ショップの展開が計画通りに進まなかったほか、８月以降、関西圏で一部の携帯電話が極端に不足したことから販売が低迷した。１１月以降に予定していた新規出店を当面見合わせるという。

▼平和奥田<1790>が気配下げる、不適正な会計処理を嫌気
平和奥田が気配を下げている。９時２０分現在、同社株は差し引き約１０万株の売りで９０円売り気配。不適正な会計処理があり、決算確定が遅れていることなどを嫌気している。同社は７日、不適正な会計処理があったため、過去の決算を修正する可能性があるほか、２００７年９月期の決算確定が遅れていると発表した。詳細は外部調査委員会による調査を依頼中としている。平和奥田によると、現時点で、０７年９月期の単体決算の見込み数値は、売上高２２８億７３００万円、経常損失１７億６６００万円、純損失３０億７９００万円。０６年９月期の純資産額（５３億８０００万円）は２８億３７００万円減額修正になることが判明しているという。

△富士通コンポーネント<6719>が買い気配、通期当期利益予想を上方修正
富士通コンポーネントが買い気配となっている。９時１０分現在、同社株は差し引き２０株の買いで１４万４０００円買い気配。２００８年３月期の連結決算見通しで当期利益を１７億５０００万円から２７億５０００万円に上方修正したことを受け買い優勢となった。

▼鹿島<1812>がさえない、所得隠し報道を受け売り優勢
鹿島がさえない。所得隠しが報じられたことを受け売り優勢となっている。共同通信によると、鹿島が東京国税局の税務調査を受け、２００６年３月期までの２年間に６億円の所得隠しを指摘されたことが９日、分かった。キヤノンの大分市内の工場建設工事をめぐり、下請け契約を結んだ業者に架空の外注費を支払った形にして資金を捻出し、一部を受注工作に使っていたとみられる。

△クラフト<7440>が大幅高、ＴＯＢ価格2396円にサヤ寄せ
クラフトが大幅高となっている。同社は７日、社長によるマネジメント・バイ・アウト（ＭＢＯ＝経営陣による自社買収）を行うため、１株２３９６円で株式の公開買付け（ＴＯＢ）を行うと発表した。株価はこれにサヤ寄せする動きとなっている。ＴＯＢ期間は０７年１２月１０日から０８年１月２８日。買い付けの対象は同社の普通株と、先にモルガンスタンレー証券に割当発行した新株予約権付社債のすべて。ＴＯＢが成立すれば、クラフトは２００４年１２月の株式上場以来、３年あまりで上場廃止になる。

△機械受注こうみる：サプライズだが、日本経済への評価変えるには至らず＝東洋証券　大塚氏
１０月機械受注は前月比１２．７％と市場の事前予想７．０％を大きく超えた。ポジティブ・サプライズと言っていいだろう。シンガポール市場の日経先物をみても２０─３０円程度の好影響があった感じだ。ただ、振れが大きい指標であり、踊り場的な様相を強めている日本経済への評価を変えるには、まだ他の経済指標を確かめる必要がある。個人消費の低迷が一番の懸念だ。

△10月機械受注（船舶・電力除く民需）は前月比＋12.7％
内閣府が発表した１０月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額（季節調整値）は前月比１２．７％増加して１兆０８０３億円となり、３カ月ぶりに増加した。ロイターがまとめた民間調査機関の予測は前月比７．０％増加で、発表された数値はこれを上回った。１０月の製造業からの受注は前月比１０．２％増加、非製造業からの受注（船舶・電力除く）は同１３．７％増加した。官公需は同２１．６％増加、外需は同１６．０％増加、代理店は同１３．５％増加となった。機械受注統計は、機械メーカーが受注した設備用機械について毎月の受注実績を調査したもの。設備投資の先行指標として注目されている。

▼東建コーポ<1766>が売り気配、08年4月期予想を下方修正
東建コーポレーションが売り気配で始まっている。７日に発表した２００８年４月期業績予想の下方修正を嫌気した。連結経常利益は従来予想の１４２億９８００万円から７９億７４００万円、連結純利益は８５億３１００万円から３３億５９００万円に減額した。改正建築基準法の影響により期初に計画していた建築工事の着工時期に遅延が生じたことが響く。住宅設備と建材販売子会社２社も改正建築基準法の影響を受けるとしている。
（ロイター）

▼ドクターＣ<4924>株が反落、通販低調で第１四半期2.8％増収－成長鈍化懸念
スキンケア化粧品の製造・販売などを手掛けるドクターシーラボの株価が前週末比1000円（0.6％）安の18万円と反落。広告宣伝費の抑制やコスト管理の徹底などで利益は確保しているが、通信販売が低調で売り上げの成長モメンタム（勢い）が弱まっているため、売りが優勢となった。ドクターＣが前週末７日に公表した第１四半期（2007年８－10月）の連結業績によると、売上高は43億円、営業利益は４億7000万円で、営業利益率は 10.9％となった。前期は６カ月の変則決算だったため単純な比較はできないが、 07年１月期の第３四半期（06年８－10月）と比較すると2.8％増収の11％減益となり、通販事業の低調ぶりが際立つ内容。同社は過去２期にわたり10％超の増収を継続していた。ゴールドマン・サックス証券の田中克典アナリストは10日付の投資家向けメモで、「売り上げが2.8％増と低い水準の伸びにとどまっていることや、中でも通販チャネルが同2.2％減と低迷している点を問題視している」との見解を示し、目標株価16万2000円と、投資判断「売り」を継続した。一方、ドクターＣ側では、第１四半期は計画通り順調だったと説明したいえで、「第２四半期（11月－08年１月）は年間を通じて伸びが大きい季節。冬場で乾燥するため保湿商品の需要が増える」（同社の平山和佳子・株式担当）としている。会社側の今期（08年７月期）業績予想は、連結売上高が217億円、営業利益が34億円、１株利益（ＥＰＳ）が6914円37銭。高級品「ジェノマー」の売れ行きは順調で、「特に関西で売れ行きが良い」（平山氏）という。

▼ＪＵＫＩ<6440>株が急落、中国金融引き締めの影響を警戒－コスモ証は格下げ
工業用ミシン世界首位のＪＵＫＩの株価が急反落。中国が景気過熱阻止を目的に利上げを継続させていることから、同社の売り上げ拡大をけん引している中国の設備投資の先行きに不透明感が出ている。為替も対ドルで円高傾向にあることから、当面は業績に関する明るいニュースが出にくいとの見方から売りが増加した。午前終値は前週末比4.4％安の744円。中国人民銀行は８日、預金準備率を現行の13.5％から１ポイント引き上げ、 14.5％にすると発表した。人民銀のウェブサイトによれば、実施は25日。引き上げ幅はここ４年間で最大となり、市中銀行に適用する預金準備率は少なくとも 1987年の統計開始以来、最高水準となる。同社の売上高の約半分を占める工業用ミシンは、沿岸部での人手不足を背景として中国の縫製業者向けに高付加価値製品の売り上げが急拡大。07年９月中間期の連結営業利益が前年同期比28％増と大幅に伸びる原動力となった。しかし会社側では為替動向の不透明さや中国の金融引き締めの影響などを考慮し、通期（08年３月期）予想を据え置いた経緯がある。コスモ証券の村木雄一アナリストは７日付リポートにおいて、「７月の増値税の還付率引き下げなどを受け、縫製業種の設備投資意欲がやや減退し、先送り案件が出てきているようだ」と指摘。12月に入って中国政府が金融引き締め方針を改めて打ち出したことで、「こうした動きに拍車がかかる可能性が出ている」（同氏）という。同証券では、中期的な観点では工業用ミシンの売上拡大基調は変わらないとしながらも、為替が１ドル＝110円と会社想定通りの円高水準で推移していることから、今後６カ月間の業績に関するニュースフローは改善する可能性が低いと判断。レーティングを「Ｂ（中立）プラス」から「Ｂ」へ引き下げた。

▼そーせいＧ<4565>株が続落、新株予約権で最大50億円を調達－希薄化を懸念
医薬品開発ベンチャー、そーせいグループの株価が続落。一時は前週末比6000円（3.3％）安の17万8000円を付け、約２週間ぶりの水準に値を下げた。野村証券を引受先として最大50億円規模の新株予約権を発行することが７日明らかになり、将来的な株式希薄化などが警戒された。新株予約権の当初の行使価格は27万6000円で、７日終値より50％高い水準。交付可能な株数は最大３万600株（発行済み株式数の26％）と設定し、株価や研究開発動向をみて交付株数や行使価格を決める。がん性突出痛治療薬「ＡＤ923」などの開発進展を受けて資金需要が高まるなか、資金が必要になった場合、行使価格を株価に連動して引き下げることができる仕組みを設けており、株価下落に一定の歯止めをかけられるという。いちよし証券経済研究所の山崎清一シニアアナリストは、「既存株主に配慮してスキームを考えたようだが、希薄化を警戒して株価はしばらく軟調になるのではないか」と指摘。そのうえで、「ＡＤ923の米国臨床試験のアライアンス（提携）先を模索しているとみられ、その状況によってはこの資金調達自体はより小規模になるかもしれない」と述べ、今後の推移を注意深く見守る必要があると話している。そーせいＧは主力の開発新薬として６品を有し、それぞれ臨床試験の最終段階に入ろうとしている。有力なアライアンス先が見つかれば、研究開発費などが一部負担してもらえるほか、契約一時金などのロイヤルティー収入も見込めるため、自力で開発を進めるよりも費用を抑制できる。新株予約権での資金調達を選択した理由について同社は「柔軟な資金調達が可能」（報道資料）と説明、現時点で最良の方法であると強調している。

▼三井ハイ<6966>株が反落、価格低下と資材価格高で採算悪化－第３四半期減益
ＩＣリードフレーム大手の三井ハイテックの株価が前週末比21円（1.7％）安の1201円と４日ぶり反落。半導体需要の拡大を背景に売り上げは伸びているが、価格競争の激化などで採算が悪化。第３四半期累計（2007年２－10月）の経常利益が減益となるなど足元の業績に減速感が出ていることから、通期（08年１月期）業績に対する期待感が後退している。７日に発表した第３四半期累計の連結業績によると、売上高は前年同期比 12％増の474億5200万円、経常利益は4.3％減の31億4700万円、当期利益は 24％減の18億6000万円だった。　　パソコンや液晶テレビ向けの半導体需要が増加して売り上げが伸びた一方、利益面では競争激化による価格低下の影響と、銅など資材価格の高騰が直撃。為替の円安による押し上げ効果（想定為替レートは１ドル＝110円）も従来ほどではなかった。当期利益の大幅な落ち込みは、固定資産の減損処理による特別損失４億6600万円を第２四半期に計上したため。同社の大森昌勝常務は「主力のリードフレームは売り上げこそ伸びているものの、競争激化で価格下落が厳しい」と説明する。同社では新製品の投入によってリードフレーム事業の価格改善を目指していたが、「既存製品の値下がりが激しいので、新製品もその影響から逃れられなかった」（同氏）という。今回、会社側は08年１月期通期の業績予想（連結経常利益は前期比3.4％増の42億円）を据え置いた。通期経常利益に対する第３四半期までの進ちょく率は75％。中間期段階では同59％だった。大森常務は「通期予想の達成には引き続き自信があるが、思っていたほど公表値は上回らない状況となりつつある」と述べた。
（ブルームバーグ）

■みずほ<8411> 直近戻り高値レベルでの膠着も一目均衡表の雲下限がサポートとして意識される。
三井住友、三菱UFJの強い動きが目立つ一方、膠着感の強い展開となっている。サブプライムリスク後退も信用倍率は8.50倍と、戻り待ちの売り圧力もあるようだ。遅行スパンは上方転換シグナルを発生した感はあり、あとは雲突破を待ちたいところ。

△ウェブマネー<2167> いちよし証券では7日付で、紹介レポートをリリースしている。
競合激化に伴っての加盟店からの手数料率低下に加え、オンラインゲーム市場の成長鈍化懸念をリスク要因として重視していると。一方、オンラインゲーム市場での優位性や携帯コンテンツ向けの成長余地を考慮して、営業利益の中期成長率については年率23.7％と予想。

△ミレアＨＤ<8766>---上値抑えられるも25日線がサポートとして意識
直近戻り高値レベルで上値抑えられるも、25日線がサポートとして意識されてきている。日興シティでは、サブプライム問題による損失懸念からセクター全体に株価が低下しているが、損害保険セクターは全損リスクを織り込んだとしてもなお割安感が大きいと。

△光通信<9435> 大幅反発。
先週6日に急騰、8月以降の上値抵抗線を突破して値幅取り妙味が膨らむ格好となっている。きっかけとなったのは、野村の業績上方修正のようだ。6日付レポートでは、費用減少などを背景に下期からの業績回復を織り込むとして、今期以降の業績予想を上方修正している。今期に続いて、来年度も営業2ケタ増益を予想。ＰＥＲ水準から株価下落リスクも小さいと。

△三井松島<1518> 4営業日続伸でダブルトップレベル突破を意識。
25日線がサポートとして機能した格好での上昇が続いている。11/16、11/30につけたダブルトップレベル突破へ。なお、11/30時点でドイチェ・アセットの保有比率が5.33％に。

△ハブ<3030> 買い先行。
月次動向が材料視されているようだ。11月の売上高は既存店ベースで前年比11.0％増となり、今期最大の増収率となった。また、全店ベースでは同18.3％増と8月の同21.2％増に次ぐ高い伸び率となっている。

△ダイワボウ<3107>---相場全体が膠着感で材料系物色強まる
反発で直近戻り高値突破。相場全体が膠着感を強めつつある中、値幅取り狙いの流れから材料系物色が強まっているようだ。11/30時点の信用倍率は1.44倍と需給妙味も大きい。

▼ラウンドワン<4680>---ストップ安、11月既存店売上低迷で
ストップ安。先週末に発表した月次動向が嫌気されている格好。11月の既存店売上は前年同月比で7.4％減、6ヶ月連続での前年割れとなり、減収率は今期で最大となっている。ボウリング収入の不振が響く格好に。11月の全社売上実績は会社計画を4.6％程度下回っている模様。

△旭化成<3407>---直近跳ね返された25日線突破
3営業日続伸で5営業日ぶりに800円を回復、直近で跳ね返された25日線レベルを突破してきている。11月の受注額は前年同月比6%増とニチアス問題に関する影響は小さいとの見方に。

▼日本テレホン<9425> 大幅安。
修正幅の大きさが嫌気されている。07年10月中間期並びに08年4月期の業績予想を大幅に下方修正しており、通期については経常利益で従来予想の1.99億円から0.98億円（前期1.07億円）に減額された。新規出店数の計画未達に加え、新規出店の見送りなどが影響するとしている。

▼協醗酵<4151> 下げ目立つ。
キリン<2503>によるＴＯＢが成立、もともと、取得株式数が限定的であったほか、株式発行に伴う希薄化懸念から今回の買収スキームは既存株主にとって不利といった見方であった。ＴＯＢが成立したことで、今後は株式価値の希薄化に対する意識がより強まる格好へ。

△レンゴー<3941> 11月末以降の調整も25日線レベルでの攻防が続いている。
一目均衡表では先行スパン（雲）上限がサポートとして機能する格好。5日、25日線との短期デッドクロスが意識されるも、1倍割れが慢性化する信用倍率など需給要因が下支え。

△日写印<7915> 3営業日ぶり反発。
一目均衡表の転換線がサポートとして機能している。これまで3000-3900円レベルでのボックスが続いていたが、11月半ば辺りからボックス上限を突破。11/30時点の信用倍率は0.15倍と需給妙味は大きく、踏み上げを意識した流れに。

△アルパイン<6816> 4営業日続伸で1ヶ月ぶりに2000円を回復してきている。
11/30時点の信用倍率は0.05倍と売り超が慢性化しており、踏み上げを狙った仕掛け的な動きも出ているようだ。11月戻り高値突破で8月急騰でみせた2430円が意識されてきた。

△ケミファ<4539> 反発。
7日付で岡三が投資判断を新規に「強気」としている。ＰＥＲ水準に割安感は乏しいものの、08年4月に施行されるジェネリック医薬品使用促進策を機に、同社の事業構造改革は加速すると考えているようだ。

△シルバオック<8024>---大幅反発で直近戻り高値捉える
大幅反発で直近戻り高値捉える。短期値幅取り資金が集中しており、5日に付けた戻り高値を突破してきている。7月高値期日が接近する中、仕掛け的な動きにも。5日、25日線との短期ゴールデンクロスも意識されてきた。

△パイオニア<6773>---続伸、ＵＢＳでは「中立」に格上げ
続伸。ＵＢＳでは投資判断を「セル」から「ニュートラル」に格上げ、目標株価を1230円としている。ＰＤＰの再投資リスク低減に加えて、資産価値から判断して下値リスクが限定的になってきたとみている。パネルの外部購入に踏み込んだ場合、ＴＶ事業は赤字解消の可能性もあるとしている。

△タイヨーエレ<6429> 買い気配から。
セガサミーによる子会社化が材料視されている。サミーを引き受け先として600万株の第三者割当増資を実施、増資後はサミーの保有比率が現在の33.4％から50.9％に高まる見通し。セガサミーによる子会社化を受け、業績回復期待が高まっているようだ。

△住友商事<8053>---堅調、ＣＳでは「アウトＰ」に格上げ
堅調。ＣＳでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を2010円としている。外部要因を主因と指摘下落してきた総合商社の株価は業績を反映していないと考え、バリュエーションは非常に魅力的になってきたとしている。ＣＳでは、三菱商事と三井物産の投資判断も格上げ、大手 5社すべての格付けを「買い」としている。
（フィスコ）