12/10 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

■東証１部指定替えのワイエイシイ<6298>は続伸のあと反落
ワイエイシイは、この日から東証１部に指定替えされたが、東証２部最終値対比で１０円高の１３６８円と通算して３営業日続伸のあと２７円安と利益確定売りが交錯している。１部指定替えによる株価指数連動型ファンドの買い増しなどの需給好転思惑と、ＰＥＲがわずか６倍台にとどまる割安訂正期待が相乗し、下値にはなお買い継続となっている。指定替えに際してエクイティ・ファイナンスを伴わないことも需給好転思惑をフォローしている。同社は、液晶・半導体製造装置メーカーだが、液晶の価格下落、生産調整などの全般悪環境が、株価下押し圧力となり年初来、調整相場が続き１月高値２７００円が、１１月に１１４７円の上場来安値まで半値以下となった。１０月には２００７年９月中間期業績を上方修正したものの、３月通期業績は期初予想据え置きとしたことから反応は限定的にとどまった。ただ通期業績自体は増収増益を維持、純利益は２２億円（前期比４％増）と連続の過去最高更新となる。このため株価は、ＰＥＲでわずか５倍台、配当利回りも４０円配当へ増配で２．９％と割安顕著となる。好需給・好実態再評価でリバウンド幅を拡大しよう。

▼石井表記<6336>は今度は３Ｑ業績が低進捗率着地し反落
石井表記は、３０円安の１６００円と反落している。前週末７日に今１月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、２ケタ増収益で着地したものの、通期予想業績に対して低進捗率となったことを嫌い売り先行となっている。同社株は、６月に開示の第１四半期業績が大幅増益・高進捗率となったことで戻り高値２５３５円まで買い進まれたが、中間期業績が期初予想を下ぶれたことから調整が続いていた。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１０％増収、１６％経常増益、１５％純益増益となった。電子機器部品製造装置は、プリント基板製造装置や太陽電池ウェーハ製造装置が堅調に推移し、アミューズメント機器向け部品、スイッチパネルも続伸し、薄板化と大型化で生産効率が悪化、歩留率も想定を下回った太陽電池ウェーハの落ち込みをカバーした。１月通期業績は、３Ｑの低進捗率にもかかわらず期初予想を据え置いて２ケタ増収増益を見込み、純利益は１３億４７００万円（前期比１３％増）と連続して過去最高を更新する。株価は、１１月２０日に年初来安値１５１０円まで突っ込んで下値固めとなっているが、ＰＥＲは９倍台と割安であり悪材料出尽くしとして戻りを窺う展開も想定範囲内となる。

□アロン化成<7882>は安値水準から反発、業績減額織り込み下げ過ぎ訂正
アロン化成は、１０円高の４６２円と反発し、１１月２８日につけた年初来安値４５１円水準で下値抵抗力を発揮している。８月の第１四半期決算発表時の今３月期業績の下方修正以来大きく調整し、１１月７日の中間期決算でなお下値を探ったが、この下落がダメ押しとなり下げ過ぎ訂正の下値買いを誘っている。同社の今期業績は、中間期・通期とも８月に下方修正され、１１月公表の中間期業績はさらにこの減額値を下ぶれ前年同期比０．８％増収、２６％経常減益、２７％純益減益と落ち込んだ。ライフサポート部門、成形材部門は好調に推移したが、管工機材部門が公共事業の縮小や住宅着工の大幅な減少の影響で伸び悩み、原材料価格値上がりを転嫁する製品価格の改定が難航しなお下ぶれ着地となった。３月通期業績は、管工機材部門は、高温排水用塩ビ継手などの新製品拡販や住宅着工の下期回復、製品価格の改定の早期決着などを見込んでおり、８月修正値を据え置いた。経常利益は２８億円（前期比１％減）、純利益は１６億円（同２％増）を予想している。株価は、ＰＥＲ１１倍台、ＰＢＲ０．６倍、配当利回り３．０％と下げ過ぎであり、下値妙味は健在である。

□日本Ｍ＆Ａ<2127>は３日続落して東証１部スタート
日本Ｍ＆Ａセンターは、この日に東証マザーズから東証１部に市場変更されたが、マザーズ最終値に対して１万７０００円安の６７万９０００円と通算して３営業日続落のスタートとなっている。利益確定売りが先行しているもので、市場変更に際して公募増資・株式売り出しなどのファイナンスを伴わず、逆に株価指数連動型ファンドの買い増しなど需給好転が期待できるとする思惑は、１２月３日の市場変更承認で一気に９万円高して目先織り込み済みの展開となっている。同社業績は、好調に推移している。今年１０月に２００７年９月中間期・３月通期の業績と配当を上方修正した。国内Ｍ＆Ａマーケットは、後継者問題を抱えて経営承継に悩む中堅・中小企業を中心に安定的に拡大、中間期案件成約数が５％増の５５件となり、フィーレベルの上昇、紹介料の発生しないダイレクト照会案件増加による利益率向上も寄与している。配当は、中間期・期末とも前回予想の１５００円から２０００円に引き上げ、年間４０００円（前期実績１万円）と１対４の株式分割勘案で実質６０００円の増配とする。株価は、下値固めから再度、３月につけた分割権利落ち後８０万２０００円へのキャッチアップを強めよう。

▼ファナック<6954>は反落、１０月機械受注がプラス転換も売り先行
ファナックは、１０円高の寄り付きから５０円安の１万１２００円と４営業日ぶりに反落している。この日寄り付き前の８時５０分に内閣府が発表した１０月の機械受注統計で、船舶・電力を除く民需が、事前の市場予想平均の前月比７．３％増を上回り１２．７％増と３カ月ぶりにプラスとなり、国内企業の設備投資意欲が引き続き旺盛に推移していることを示したが、利益確定売りが交錯している。前週末７日の米国市場で、米国ＮＹダウが、１１日の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）待ちながら、５ドル６９セント高の１万３６２５ドル５８セントと３日続伸して約１カ月ぶりの高値で引け、為替相場も０．４０円安の１ドル＝１１１．６５ー７５円と３日連続の円安・ドル高となったことにも反応薄となっている。１０月の機械受注は、前月比１２．７％増となったが、８月が７．７％減、９月が７．６％減と前月比マイナスで推移し、株価の上値を抑えたきただけに悪材料一巡感につながった。製造業が１０．２％増、非製造業が１３．７％増と伸び、製造業では１５業種中１１業種が増加、とくに造船業、化学工業の伸びが目立った。同社の株価は、１０月の９月中間期決算発表時に中間期配当を増配し今３月通期業績も上方修正、純利益は１２２８億円（前期比１５％増）と市場コンセンサス平均を約１０億円上回り好反応したものの、その後の全般相場急落とともに今年３月の年初来安値に迫る１万８７０円まで３０００円幅の調整となった。下値確認から再度のリバウンドも有力となる。
（東洋経済新報社）

△富士製薬<4554>は最高値更新、中期成長性も評価
富士製薬工業は前週末に続いて上場来高値を更新。上げ幅も広げている。婦人科向けに強みのある後発医薬品メーカーで、足元の業績好調や中期的な成長性などを評価した小口の買い注文が継続的に流入し、株価水準を押し上げている。１１月９日に発表した０７年９月期決算が従来予想を上回って着地したほか、同時に公表した０８年９月期の予想についても当期純利益は前期比１１％増の１３億２０００万円と連続の最高益更新を見込んでいる。先週６日に岡三証券が新規に最上格の「強気」の投資判断を示し、目標株価を３４００円とするレポートを出したことも刺激になったようだ。子宮内膜症に伴う月経困難症である新薬「ルベナル錠」による成長性を評価している面もある。

△ユニプレス<5949>が新値追い、好業績でＰＥＲ１０倍
ユニプレスが堅調で前週末に続いて年初来高値を更新している。日産系の自動車プレス部品最大手。とくに新規の材料が出たわけではないが、１１月１２日に発表した９月中間決算が予想から大きく上振れし、０８年３月期の通期予想も上方修正。純利益は従来の３４億円から３９億円に増額していたが、北米や欧州、アジアなど海外での販売好調や合理化効果などで最終的には再増額されるとの見方が出ている。もし予想とおりだったとしても９８．９円という今期の予想一株利益を基にしたＰＥＲは先週末終値で１０．１倍。「割安感が強く下値リスクは乏しい」（中堅証券）という指摘が聞かれている。
（ラジオNIKKEI）

■今度は福岡市の清水建設<1803>子会社へ発砲、数発撃ち込まれる
１０日午前０時ごろ、福岡市東区箱崎５、建設機材リース会社「エスシー・マシーナリ」九州機械センターの事務所で、出入り口の扉のガラスが割れているのを警備員が見つけ、１１０番。駆けつけた県警東署員が、ガラスや事務所内の壁に銃弾数発が撃ち込まれた跡を確認した。同署は発砲事件として捜査している。調べによると、同社は大手建設会社「清水建設」の子会社。事務所は平屋建てで、銃弾数発が壁などにめり込んでいるのが見つかった。８、９日は休日で誰も出勤していなかった。清水建設を巡っては、１１月２７日夜、同社などが工事を請け負う北九州市八幡西区皇后崎町の下水道工事現場事務所に男が侵入し、拳銃を数発発砲して逃走する事件が起きている。
（読売新聞）

△ＮＴＴ<9432>、高周波送受信部の約３０回路を３ｍｍ角に高集積化した３次元ＭＭＩＣを開発

△日立<6501>、茨城県ひたちなか市に地上高約２００ｍの「エレベーター研究塔」を建設

△ゴールドウイン<8111>、地球の姿をグラフィカルなプリントで表現したスノーボードウエアを発売

△東芝<6502>、パソコン向けに多値ＮＡＮＤ対応で１２８ギガバイトのＳＳＤを製品化

△ＯＫＩ<6703>、モバイル機器の電源を制御するパワーマネージメント用ＬＳＩ　８機種を発売、ビジネス向けＡ３サイズ対応カラー毎分３０枚の高速ＬＥＤプリンターを発売
（日経プレスリリース）

△三菱レイヨン<3404>、成形材料増強などＭＭＡポリマーで攻勢
三菱レイヨンは、コアビジネスであるメチルメタクリレート（ＭＭＡ）チェーンの川下領域で、相次いで新施策を実施した。アクリル樹脂成形材料（ＰＭＭＡ）をデ・ボトルネッキングで能力増強したほか、従来の２倍の広幅のアクリルシートの供給体制を整備。さらには携帯電話向け極薄板の量産技術を確立し、生産体制も整えた。

△東京応化<4186>の２層レジスト。ＤＲＡＭ大手が採用
東京応化工業と東レ・ダウコーニングは７日、東京応化と米ダウコーニングが共同開発したバイレイヤー（２層）フォトレジストがＤＲＡＭチップ大手の量産に使用されることになったと発表した。ダウコーニングのシリコーン樹脂に東京応化の感光性物質などを加えることで、市販製品に比べエッチング選択性を改善している。今後はＡｒＦ（フッ化アルゴン）ドライリソグラフィー向けに続き、ＡｒＦ液浸リソグラフィー向けの開発を進める方針。

△ＪＳＲ<4185>、次世代半導体材料・プロセスでＩＢＭと共同研究
ＪＳＲは米ＩＢＭと次世代半導体製造材料および製造プロセスについて共同研究を行う契約を締結した。ＪＳＲはＡｒＦフォトレジストをはじめ膜、リソグラフィー、実装材料など次世代半導体製造に不可欠な最先端材料の開発に取り組んでおり、今回のＩＢＭとの共同研究により、同分野で戦略的拡大に向けた体制を整える。両社がターゲットとする共同研究は、半導体チップのさらなる高速化、最小化、省電力化を実現できる技術として、最新リソグラフィー技術や自己集合の性質を用いた技術など将来、半導体製造に適用できる技術と材料の開発に狙いを定めている。これにともない、ＪＳＲは数人の研究員をＩＢＭマルマデンリサーチセンター（米カリフォルニア州）に派遣し、ＩＢＭが半導体の回路形成に応用したという自己集合など、従来のリソグラフィーにとらわれない研究を含む次世代リソグラフィー技術研究を行う。
（化学工業日報）

△ファーストリテ<9983>が急反発
ファーストリテイリングが急反発。１１月まで既存店売り上げが２か月連続で前年を上回り、再評価機運が高まってきた。寒波の到来でヒートテックインナー（発熱する下着）が大幅な伸びとなっている。

△バルス<2738>が急反発
バルスが急反発。本日１０日の午後３時に第３四半期（２?１０月期）の決算発表を予定しているが、第３四半期（８－１０月）の既存店売り上げが計画の前年比４％増を上回る同７－１３％増で推移していることから業績の上振れ期待も出ているようだ。

△新日鉄<5401>、住金<5405>などしっかり
新日本製鉄、住友金属工業など鉄鋼株がしっかり。前週末の米国市場でユナイテッドスチールが大幅続伸となったこともあって、押し目買いが継続している。今年１?１０月の国内粗鋼生産は過去最高となったが、国内勢が強みを持つ高級鋼板の需給はひっ迫しているという。

△王子製紙<3861>がしっかり
王子製紙がしっかり。原油価格高騰に対して、代替燃料を使用することで重油の使用を１０年までに半減すると一部で報じられたことが手掛かり材料になっている。

△セントラル硝子<4044>　利回り買いのゾーンに到達。
来期増益転換見通しで、減額織り込んだ株価は妙味大きい。

△コジマ<7513>　外資系証券のレーティング下げでダメ押し形成。
利回り妙味大きい。

△ＭｏｎｏｔａＲＯ<3060>　倉庫移転に伴う不安も織り込む。
来１２月期の展開に期待。

■丸千代<3399>に小口買い
丸千代山岡家は小口買いに反発。今１月期第３四半期までの売上高は４７．２１億円、経常利益４００万円となった。今期は増収増益予想から減収減益へ下方修正しているが織込済みとなっているようだ。ラーメン店の展開が中心。

▼スズキ<7269>が５日続落
スズキが５日続落。１０年からタイで低燃費車を生産と一部で報じられたが、反応は限定的なようだ。

△アトラス<7866>大幅続伸
アトラスは大幅高で続伸。今７月期中間の経常利益を上方修正した。前回予想の売上高９７億円は不変だが、経常利益２．７億円を４．３億円に修正した。前７月期は４か月の変則決算のため比較は０７年３月期。利益率の高いゲームソフトのリピート販売が堅調に推移したことなどが寄与した。

▼スパークスＧ<8739>は反落
スパークス・グループは反落。１１月末運用資産残高は１兆５６６４億円と前の月１兆６４８８億円から８２３億円減少した。
（株式市場新聞）

△三菱ＵＦＪＦＧ<8306>が反発し東証１部出来高・売買代金ランキング第１位に
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが、前場２９円高の１２３０円と反発し東証１部出来高・売買代金ともランキング第１位になっている。三菱ＵＦＪは自己資本比率が高く、今月から自社株買いを実施することが下支え要因との指摘がある。また、前週７日の四季報速報では、海外貸出金伸びるが国内法人向け利ザヤ縮小。市場運用益も見込み下回る。システム統合に伴う費用増。三菱ＵＦＪニコスのリストラ費用も。最終減額。０９年３月期は子会社リストラ費用消え反発としており、来期を見据え下値を切り上げ上値を窺う動きになってきたようだ。

△光波<6876>は４連騰で年初来高値更新
光波は４連騰。前場は１４２円高の１１９７円まで買われた。先週末７日につけた年初来高値１０５５円を更新した。前引け時１１５１円で、ジャスダック市場値上がり率８位にランクインしている。きょうのストップ高ラインは１２５５円。ＬＥＤ応用製品メーカー。自販機用押しボタン、産業機械用バックライトなどを製造している。業績は右肩上がりで好調。前期末で実質無借金、現金等１５億５０００万円と、堅実財務も買い安心感を誘う。現在の株価１２００円ラインはひとつのフシだが、これを上抜ければ次のフシは昨年４月につけた１４００円ラインとなる。

△高田工業所<1966>が３日続伸し年初来高値を視野に
鉄鋼・化学関連の中堅プラント工事の高田工業所が、１０５円高の１２４９円と３日続伸し１１月５日につけた年初来高値１３１０円を視野に入れた動きになっている。１１月１５日に９月中間決算を発表、経常利益が前年同期比２．１倍の１８億３４００万円と大幅増益となった。会社側は通期で、経常利益が前年比５６．２％増の２５億円を見込む。優先株もあり注意が必要としながらも、一部で石化の大型建工事の建設などが繁忙で、定収工事も貢献。単価も改善。増配も濃厚と指摘されているようだ。

□富士ソフト<9749>はジリ高づつく。業績予想は下方修正とはいえ、前年比増収増益確保の見込み
独立系ソフト開発事業者の富士ソフトは小幅続伸。７７円高の１９６６円まで買われている。先週終了した自社株買いなども材料に、１１月２０日につけた年初来安値１６６６円からジリ高で来ている。このまま続伸して、１１月急落前の２２００～２３００円ラインまで戻して行きたい。１１月の急落は、今期２００８年３月期連結・個別業績予想の下方修正が売り材料となったものだが、前年実績比では増収増益を確保する見込み。現在の株価でＰＥＲは１４倍台と割安。信用残はちょい売り長なので、今後、買い戻しも入ると期待する。

△旭化成<3407>が３日続伸、１１月の請負住宅月次受注は前年同月比６％増
旭化成が、１６円高の８０１円と３日続伸となっている。前週７日に旭化成ホームズの１１月の請負住宅月次受注速報（金額ベース）を発表、対前年同月比（１１月単月）で６％増、対前年同期比（４－１１月累計）で１％減、 対前年同期比（１０－１１月累計） で５％増と先月に続き、戸建てが順調に推移していることを好感している。また、同日の四季報速報では、建築確認遅延と軒裏天井交換が住宅に逆風。だがケミカルが汎用品も濾過膜も好調。買収した弾性繊維の改善寄与。会社側も１３６０億円まで営業益増額。０９年３月期は住宅やや改善、電子部品は伸び回復として１４４０億円を予想している。

□石油資源開発<1662>は調整局面で続落も、中期では買い時
石油資源開発は続落。１６０円安の８４５０円まで売られている。とくに材料が出たわけではないようだが、先週５日につけた直近安値８１９０円から３連騰後の調整局面となっているもようだ。今朝は日経平均株価も続落し、１万６０００円ラインを切る場面が続いている。しかし現在の株価でＰＥＲは２８倍台と、過熱すぎというほどではない。信用残は売り長なので、反発のきざしが見えれば、買い戻しも入ろう。加えて、世界的な原油受給逼迫感は続いている。同社事業は、中長期で買いテーマとなろう。中期でまず、６月高値９５００円ライン奪還を目指す。

△アステラス製薬<4503>が反発、金庫株消去との報道を好感
アステラス製薬が、８０円高の５０５０円と反発している。同社が、２００９年３月期に１０００万株超の金庫株（保有する自己株式）を消却する公算が大きいと日本経済新聞社が報じたことを好感している。金庫株を発行済み株式数（約5億１９００万株）の１―２％に抑えるという基本方針に対して、現在実施中の自社株買いで今期末の金庫株が２０００万株を超える見通しとなったためとしている。金庫株を消却すると市場への再放出リスクが完全になくなるため、株主からは歓迎されやすいと指摘している。株価は、１１月２２日に年初来安値４７１０円をつけ目先底打ち感から出直る動きが続きそうだ。

△研磨材・鏡面加工材メーカーのフジミインコーポレーテッド<5384>は続伸。中期で「買い時」
高精度研磨材・鏡面加工材メーカーのフジミインコーポレーテッドは続伸。６６円高の１７２３円で始まっている。引き続き、国内証券のレーティングが買い材料となっているもようだ。「１Ｈ」（買い・高リスク）据え置き、目標株価は４４００円から３０００円へ引き下げた。チャートを見ると、１１月に1今期２００８年３月期連結業績予想を下方修正し、前年比増収減益見通しとなったため、株価は２０００円台から１５００円ラインへ急落した。ここへ来て見直し買いが入っているもようだ。現在の株価でＰＥＲは１１倍台と割安水準。オシレーター的にも、中期・長期チャートでは「買い時」となっている。

△株マニ注目の東芝テック<6588>が５日連騰し年初来高値を更新
株マニ注目の東芝テックが、２０円高の７９５円と５日連騰し１１月７日につけた年初来高値７８３円を更新している。家電量販店、ドラッグストアなど消費関連が物色されている。この観点からＰＯＳ等流通端末で国内首位の東芝テックに注目したい。０８年３月期通期売上高が前年比横ばいの５１１０億円、経常利益が同１７．５％増の２３０億円、純利益が同６．８％増の１１５億円を予想している。１２月３日に新型の８．５型大型ワイド液晶表示を搭載した高機能スキャニングＰＯＳレジスター「ＭＡ－２０５５」と「ＦＳ－２０５５」を２００８年１月７日から発売する。ロール紙の交換は簡単な投げ込み方式、業種や業態に応じて、スキャニング機能、自動釣銭機、ＩＣカードおよび電子マネーに対応する端末など、オプションや周辺機器との組み合わせによりレジスターの機能を拡張するなどしており、電子マネー関連関連としても注目されよう。

▼カナモト<9678>は売り気配切り下げ。１０月好決算も、今期は減益見通しで利確売り先行
建機レンタル最大手のカナモトは２０円安の８１７円売り気配。先週末７日大引け後に発表した、２００７年１０月通期連結決算は、前年比増収増益。とくに純利益は同７４．１％増の３０億３５００万円と、大幅な増益となった。が、２００８年１０月期連結業績予想は、売上高が前年実績比４．８％増の７１９億円を確保する見込みだが、経常利益は同０．４％減の４４億円、純利益は同２４．２％減の２３億円としている。公共事業の減少傾向を見込んでいること、耐震基準見直しを盛り込んだ改正建築基準法の厳格運用による建築物件の着工遅延を見込んでいることなどによる。チャートを見ると、現在は安値圏。ＰＥＲは１１倍台、ＰＢＲは約０．７倍の割安水準となっている。信用買い残もやや増えており、利益確定売り一巡後は、反発が期待される。

△掉尾の一振の「カーテンコール相場」では悪役銘柄の「善玉化」が試される
大納会まであと３週間、「掉尾の一振」はカーテンコール相場の様相を呈してきた。今年動いた株、動かなかった株を軒並み舞台に引っ張り上げ、来年相場で期待できそうな銘柄をセレクトするサバイバル相場でもある。
「ホリエモンの呪い」が解かれた新興市場のネット関連株が軒並みカサ上げするかと思えば、
期待外れのハイテク株の足を引っ張り続けたアドバンテスト<6857>や東京エレクトロン<8035>までにも出番の声がかかり、スポットライトを浴びることになった。今年１年間繰り広げてきた相場シーンをわずか３週間、ビデオテープでもう一度となるのだから、当然、前場急騰した銘柄が後場急落、逆に前場急落した銘柄が後場急伸となるめまぐるしさ、方向感のなさがつきまとう。そのいわば食い散らかしのなかで、存在感を際立たせてくるとなれば、ニューマネー関連株となりそうだ。新興国の政府系投資ファンド（ソブリン・ウエルスファンド＝ＳＷＦ）の買い対象銘柄で、とりわけオイルマネーの動向は、
すでにソニー<6758>が急動意となった。この１２月からは、東証とＳ＆Ｐが共同開発した中東投資家の株価指数・Ｓ＆Ｐ／ＴＯＰＩＸ１５０シャリア指数の配信が開始されたからいやがうえにも期待は高まる。
同指数の採用銘柄には、例えば日立製作所<6501>は合格で東芝<6502>は落選、三菱地所<8802>は採用で三井不動産<8801>は不採用、商船三井<9104>は適性で日本郵船<9101>は不適性など、同じ業種でも運不運が分かれている。イスラム教義に基づいてセレクトされているそうだが、かつての石油危機時の産油国（ＤＤ）原油の買い付けで、親イスラエルか反イスラエルかで忠誠心を試されたことを彷彿とさせる。ソニーと並んで今年の悪役の一角に居座り続けた日立が、サバイバル相場に勝ち残れるのか、あと３週間、「悪玉転じて善玉」となるか注目ポイントとなりそうだ。
（証券日刊新聞）

■フリービット<3843> 中間決算 通期は据置き
フリービットは、2007年10月通期連結決算を発表した。売上高23.93億円、経常利益0.3億円、当期純利益0.2億円。なお、通期業績予想は据置となった。
（証券新報）