12/10『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

▼地域銀行の９月中間、純利益７％減・金融庁集計
金融庁は7日、地域銀行の2007年9月中間期決算の概要を発表した。全体では純利益が3747億円と前年同期比で7％減少した。同庁は減益の要因として、不良債権の処分損や株式関連損失の拡大などを挙げている。不良債権比率は3.9％と3月期比0.1ポイント改善した。実質業務純益は9903億円と前年同期比4％の増益。預貸金利ざやがほぼ横ばいで推移するなかで、投信販売などによる手数料収入が増えたことが寄与した。貸出金は193兆7000億円と2％増えた。自己資本比率は10.5％と3月期比0.1ポイント上昇した。
今回の集計は地方銀行64行と第二地方銀行45行、埼玉りそな<8308>銀行が対象。昨年10月以降、経営統合が2件あったため、第二地銀の集計対象は昨年9月中間期を対象とした調査に比べて2行減っている。

□「新幹線には負けられない」・全日空<9202>、都内で緊急値下げＰＲ
「新幹線には負けられない」。全日本空輸は7日、新橋駅などで東京―大阪間の値下げをＰＲするビラまきを実施した。約100人の社員を動員、「緊急値下げ、1万1000円から」と書かれたチラシを配布、新幹線に流れた顧客奪還に躍起だ。ビラまきは午前8時から実施。営業推進本部長である伊東信一郎副社長を筆頭に役員も3人が参加した。全日空のはっぴを着て、新橋駅など都心の7カ所で通勤客などに約7万枚のビラを配った。東京―大阪間は燃油高を受け、4月に新幹線の通常運賃を上回る水準に運賃を引き上げた。この結果、全日空の今年度上半期の旅客数は前年同期比2.8％減少。このため、新幹線に流れた乗客を奪い返すため、前日まで予約を受け付ける「特割１」で来年1月8日から同月末まで羽田―大阪（伊丹）の始発便などで1 万1000円からとした緊急値下げキャンペーンを実施することを決めた。

△東ソー<4042>、電子部品・排ガス浄化材料の製造プラント新設
東ソーは、電子部品や自動車排ガス処理などに使う高機能材料の製造プラントを四日市事業所（三重県四日市市）に新設すると7日発表した。投資額は80億円で来年12月に稼働。携帯電話部品などに使う「ジルコニア」と自動車排ガスを浄化する触媒などに使う「ハイシリカゼオライト」を増産する。山口県周南市の拠点で生産してきたが、リスク分散のため四日市にも設備を設ける。

▼ラクーン<3031>の10月中間、経常赤字幅が拡大
流通業向け電子商取引サイトを運営するラクーンが7日発表した2007年10月中間期の単独決算は、経常損益が1億5000万円の赤字だった。前年同期は2000万円の赤字。料金体系を変更し、初期に登録店舗から徴収する好採算の出店料をなくしたことが響いた。会員獲得のための広告宣伝費が増えたことも響いた。売上高は70％増の25億400万円。出店企業や会員の小売企業が増えた。10月末時点の会員小売店は1万4356店と4月末（1万615店）に比べ35％増加している。

△丸一鋼管<5463>、インドネシア鋼管を持ち分法適用会社に
丸一鋼管は、大手鉄鋼商社メタルワン（東京・港）などとの合弁会社「インドネシア鋼管」の株式を追加取得すると7日発表した。約3億3000万円を投じ、メタルワンから発行済み株式の 6.7％を取得。出資比率を13.3％から20％まで上げ、持ち分法適用会社にする。同合弁は主に自動車向けなどに月間8000トンの鋼管を生産している。

△アサヒ<2502>、アサヒ飲料<2598>へのＴＯＢ成立
アサヒビールは7日、子会社のアサヒ飲料に対するＴＯＢ（株式公開買い付け）が成立したと発表した。議決権ベースで株式の97.44％を取得した。来年3月のアサヒ飲料の株主総会で全部取得条項付き普通株式へ転換するなどして、全株式を取得する。アサヒビールはアサヒ飲料を完全子会社化することで飲料事業を強化する。ＴＯＢは10月26日から12月6日まで実施した。買い付け価格は1株2120円でＴＯＢによる買い付け資金総額は515億円。アサヒ飲料は来年4月下旬をメドに上場廃止になる見通し。

△ネットプラ<3328>がストップ高比例配分――売買成立は４日ぶり
終日買い気配のまま推移し、値幅制限の上限（ストップ高）となる、基準値比２万円高の10万4000円で比例配分された。比例配分で925株の売買が成立し、ストップ高水準で2181株の買い注文を残した。前日まで３日連続で終日買い気配のまま売買が成立しておらず、きょうは４日ぶりの売買成立となった。
ヤフー<4689>と米イーベイのネットオークション事業相互乗り入れで業務提携し、その仲介業務をネットプラが受託することが手掛かり。

△フリード<9423>がストップ高で売買成立――1127株の買い残す
終日買い気配のまま推移し、大引けに値幅制限の上限（ストップ高）となる前日比2000円高の１万5050円で売買が成立した。大引けで34株の売買が成立し、ストップ高水準で1127株の買い注文を残した。６日、業務提携先の豊田産業（愛知県刈谷市）など３社を引受先に第三者割当増資で１億5500万円（手取り概算）の資金調達を実施すると発表。債務超過見通しを解消し、運転資金に充てるといい、経営の安定化につながると安心感を持った投資家などの買いが集まった。

△がストップ高比例配分――１万428株の買い残す
終日買い気配のまま推移し、値幅制限の上限（ストップ高）となる前日比１万円高の９万3200円で比例配分された。比例配分で428株の売買が成立し、ストップ高水準で１万428株の買い注文を残した。通信機器メーカー。６日発表した2007年８―10月期の単独業績は経常利益が前年同期の2.5倍と好調で、買いが集まった。

△藤森工業<7917>がストップ高比例配分――122万株買い残す
終日買い気配のまま推移し、大引けに値幅制限の上限（ストップ高）にあたる前日比100円高の1023円で比例配分された。比例配分で２万600株の売買が成立し、同水準で122万5400株の買い注文を残した。７日付日本経済新聞朝刊が「桐蔭横浜大学とベンチャー企業のペクセル・テクノロジーズ（横浜市、宮坂力社長）、藤森工業は高出力なフィルム型太陽電池の実用化にメドをつけた」と報じたことで、収益貢献を期待した買いが集まった。

△森精機<6141>が続伸――米株高受けた海外勢の買いで
続伸。後場に上げ幅を広げ、一時は前日比85円高の2470円まで上昇した。前日の米株高からリスク許容度の高まった海外機関投資家などからとみられる買いが入っている。海外の売上高比率は約６割で為替相場が円安・ドル高に振れているのも買い安心感つながっている。市場では「連結ＰＥＲ（株価収益率）は15倍台半ばにとどまり、割安感はある」（中堅証券）との指摘もあった。

△ウェブマネー<2167>が上値追う――上場２日目、回転売買進む
上場２日目。前場に公募・売り出し（公開）価格（10万円）の3.5倍となる35万円で初値を付けた。その後は総じて上値を追い、一時は初値比４万8000円高の39万8000円まで上げた。売買高は現時点で約１万9000株と公開株数（9200株）の約２倍に達した。新規上場に伴う投資家の売りは一巡したもようで目先の売りに対する懸念が薄らぐなか、
ユビキタス<3858>に続くＮＥＯ銘柄第２号という注目度の高さもあり、短期資金を呼び込みながら回転売買が進んでいる。ユビキタスはもみ合い。後場に一時は前日比３万円高の51万3000円まで上昇し、前日に付けた上場来高値51 万4000円に接近。その後は利益確定の動きから上げ幅を縮小している。日経平均株価が伸び悩んできたため、直近の新規株式公開（ＩＰＯ）銘柄の中で戻り基調が鮮明なうえ、注目度が高いユビキタに短期資金が向かったようだ。

▼高島屋<8233>など百貨店株が一段安――戻り待ちの売り優勢
高島屋や三越<2779>といった百貨店株が下げ幅を拡大している。高島屋は反落で、午後に入って前日比15円安の1419円まで下げる場面があった。その後もきょうの安値圏で推移している。三越も反落で、前日比11円安の563円まで下落した。市場では「小売業の中でも、特にこのところ急ピッチの上昇が目立っていた銘柄に戻り待ちや利益確定の売りが出ている」（国内証券アナリスト）との声が挙がっている。今後の小売業界については、粗利益率の高い衣料品の販売が気温の低下によって好調に推移すれば収益貢献に期待が持てる、との見方が出ている。

△ＪＦＬＡ<2538>が大幅に続伸――ボックス抜けで買い膨らむ
大幅に続伸。前場には一時前日比13円高の106円まで上げた。７月26日以来、約４カ月半ぶりの100円台乗せで、後場も堅調だ。値上がり率ランキングは現在、大証１、２部を通しての首位。株価は10月初め以降、96円を上限にしたボックス圏の相場を形成していたが、仕掛け的な買いできょう寄り付き直後に96円を上抜けたことで、上げ余地が広がったとみた個人投資家とみられる追随買いが膨らんでいる。14時25分時点の売買高は142万株と日通しで今年最高だった６月22日の100万1000株を既に上回っている。市場では「0.7倍台にとどまっている連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）は割安感があり、一株純資産の144円が今後、意識されるのではないか」（中堅証券）とする見方があった。ただ、買いは短期の値幅取りを狙ったものとみられることで「資金の逃げ足は速いかもしれない」との声も聞かれた。

△非鉄金属株が高い――「クリスマス休暇前のポジション整理」の声
非鉄金属株が高い。日立金<5486>は前日比80円高の1543円を付けた。日金属<5491>、大平金<5541>も続伸している。三菱ＵＦＪ証券投資情報部の荒井誠治投資ストラテジストは「クリスマス休暇前もポジション整理の一環で、これまで大きく売り込まれていたセクターを買い戻す動きが出ている」と指摘する。モルガン・スタンレー証券が７日付で日立金の目標株価を1800円から2000円に引き上げたことも支援材料になっているようだ。

□キリンＨＤ<2503>、協和発酵<4151>へのＴＯＢ成立
キリンホールディングスは７日、協和発酵に対して実施したＴＯＢ（株式公開買い付け）が成立したと発表した。買い付け予定の１億1157万株に対し、約２億7350万株の応募があり、買い付け予定分を買い付ける。買い付け総額は1673億6700万円。キリンＨＤは、協発酵株の28.49％を保有することになる。ＴＯＢ成立を受け、2008年４月１日付でキリンＨＤの医薬品子会社キリンファーマ株と協発酵株の株式交換を行う。キリンファーマ１株に対し、協発酵8862株を割り当てる。キリンファーマは協発酵の完全子会社になり、協発酵はキリンＨＤの連結子会社となる。株式交換成立後、08年10月１日付で協発酵を存続会社としてキリンファーマを吸収合併する。存続会社の商号は「協和発酵キリン」の予定。
（NIKKEI NET）

□電源開発<9513>が従来の経営の正当性を主張、英ＴＣＩの提案受け
電源開発（Ｊパワー）の竹股邦治常務執行役員は７日に会見し、筆頭株主の英ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド（ＴＣＩ）から役員の受け入れなどを要請されている問題について、現在の経営成績や経営体制に問題はないとの考えをあらためて主張した。竹股常務は、同社が経営指標に掲げる経常利益と株主資本比率は着実に目標を達成していることを強調。そのうえで「現在の体制を見直す必要はない」と述べ、ＴＣＩから要請されている役員受け入れに消極的な姿勢を示した。ただ、受け入れ拒否かどうかは明言せず、「社内で慎重に検討したうえ回答する」と語った。また竹股常務は、一般株主の利益を損なうとしてＴＣＩが問題視している清水建設<1803.T>や飯野海運<9119.T>など上場企業との株式持ち合いについて、将来的に事業で相乗効果を生み出すことが狙いと説明。新たな事業の柱が必要だと強調した。このほか竹股常務は、今後も既設プラントへの投資（約２５００億円）や海外発電事業への投資（約１２００億）で持続的な成長を目指すと説明。ＴＣＩの指摘した株価下落については「コメントすべきでない」としたほか、役員報酬の総額が増えていることについては、役員退職慰労金を廃止したことや報酬の改定は株主総会の承認を得ていると主張した。ＴＣＩはＪパワーの中垣喜彦社長宛ての書簡を１１月２２日付けで送付し、２００４年の民営化後に営業利益やＲＯＥ（株主資本利益率）が低迷していることを指摘したほか、他社との株式の持ち合い解消やＴＣＩ代表などを役員として受け入れるよう要請した。Ｊパワーは年内にも書面でＴＣＩに回答する考え。ＴＣＩは、Ｊパワーの株式を９．９％保有している。０７年６月のＪパワーの株主総会で年間配当の引き上げを提案したが、反対多数で否決された。

□ソリッド・グループＨＤ<7602>、リーマンに対して訴訟を提起
ソリッド・グループ・ホールディングスは７日、リーマン・ブラザーズ証券に対して訴訟を提起したと発表した。ソリッド・グループ・ホールディングスの関係会社と、リーマンの間で今年３月に成立した１２０億円の金銭預託契約を詐害行為とし、民法第４２４条に基づく取り消しを求めた。また、返還請求権または１２０億円の損害賠償請求権のうち３０億円と遅延損害金の支払いを求めている。

△新日本石油<5001>、マレーシアで鉱区の権益を75％取得
新日本石油は７日、マレーシアの国営石油会社ペトロナスと生産分与契約を締結したと発表した。新日石はマレーシアでの事業を今後もさらに拡充し、エネルギーの安定供給につなげる。新日石によると、契約したのはマレーシアのサラワク州陸上の「ＳＫ３３３鉱区」で、権益の７５％を取得した。周辺に油田のある有望な鉱区という。探鉱期間は２００７年１２月から２０１２年１２月の５年間。

△タイヨーエレック<6429>、サミーの連結子会社に
タイヨーエレックは７日、セガサミーホールディングス<6460>傘下のサミーの連結子会社になると発表した。タイヨーエレックが実施する第三者割当増資をサミーが引き受け、５０．９％を保有する親会社になる。タイヨーエレックは調達する４４億６８００万円を、借入金の返済やパチンコ遊技機の生産設備の増強にあてる予定。サミーはもともとタイヨーエレックの株式を３３．４％保有する筆頭株主だったが、資本関係を強化することで、製品の開発段階からコスト削減が進むほか、生産能力の拡充、販売の強化が進むと判断した。
新株の発行価額は１株７４８円。７日終値は７３９円。払い込み期日は１２月２５日。これによりタイヨーエレックの発行済み株式総数は６００万株（３５．６％）増える。

▼平和奥田<1790>が不適正な会計処理、07年9月期決算に遅れ・過去決算を訂正へ
平和奥田は７日、不適正な会計処理があったため、過去の決算を修正する可能性があるほか、２００７年９月期の決算確定が遅れていると発表した。詳細は外部調査委員会による調査を依頼中としている。平和奥田によると、現時点で、０７年９月期の単体決算の見込み数値は、売上高２２８億７３００万円、経常損失１７億６６００万円、純損失３０億７９００万円。０６年９月期の純資産額（５３億８０００万円）は２８億３７００万円減額修正になることが判明しているという。一連の事態を受け、１２月２８日開催予定の定時株主総会を０８年１月３１日に延期するほか、０８年１月４日が提出期限の有価証券報告書が間に合わず、２月１日までに提出予定としている。

△クラフト<7440>が１株2369円でＭＢＯ、上場廃止の可能性
クラフトは７日、同社社長によるマネジメント・バイ・アウト（ＭＢＯ＝経営陣による自社買収）を行うと発表した。このため１株２３６９円で株式の公開買付け（ＴＯＢ）を行う。ＴＯＢが成立すれば、クラフトは２００４年１２月の株式上場以来、３年あまりで上場廃止になる。買い付け価格は、１２月６日までのクラフトの３カ月の株価の終値平均に約２４％、６カ月終値平均に約２１％、１年に約１４％のプレミアムを乗せた。ＴＯＢ期間は２００７年１２月１０日から０８年１月２８日。買い付けの対象は同社の普通株と、先にモルガンスタンレー証券に割当発行した新株予約権付社債のすべて。
イオン<8267>ら大株主からはＴＯＢに応じる意向を得た。

△スズキ<7269>がタイで四輪車生産販売へ、工場新設に314億円投資
スズキは７日、タイに新しく四輪車の工場を建設するため３１４億円（９５億バーツ）を投資すると発表した。これによりスズキは、タイで四輪車の生産・販売のほか、近隣諸国への輸出も始める計画。スズキは、グループで設立する生産会社に資本金として１００億円（３０億バーツ）を出資する。新工場（タイ中部ラヨン県）は２０１０年夏から稼動する予定。工場のフル稼働時の従業員数は約１２００名になる予定。スズキは現在タイで、子会社のスズキ・オートモービル・タイランドが国内販売を行っている。このほどタイ政府のエコカープロジェクトでエコカー生産の承認を受けた。生産開始から５年後の生産能力は１０万台以上を目指し、今後近隣諸国への輸出を含めた生産・販売を行っていく。

△日置電機<6866>、発行済みの0.71％・10万株上限に自己株取得を決議
日置電機は７日、発行済み株式総数の０．７１％にあたる１０万株を上限とする自己株取得を決議したと発表した。取得総額２億円。取得期間は１２月１０日から０８年６月３０日まで。
（ロイター）

■日新電機<6641>---さえない、短期的には需給悪化への意識で
さえない。住友電工<5802>によるＴＯＢが5日で終了しており、短期的な需給悪化にもつながる格好のようだ。前日からは出来高も膨らむ格好に。なお、もともと抽選に外れるリスクが高かったとみられＴＯＢ価格までは水準が離れていたこと、住友電工の子会社化によるシナジー効果が先々期待できることから、押し目買いの動きなども出てはいるもよう。

△ドワンゴ<3715>---再び強い動きに、ねこ鍋が人気
再び強い動きに。短期値幅取り狙いの資金が再び集中してきている。資源関連などの戻りが鈍く、値動きの軽いところに資金が向かいやすい。「ニコニコ動画」で、ねこ鍋が人気と。

△東芝<6502>---来週には上方転換シグナル発生も
直近戻り高値突破。11/22安値を起点としたリバウンド基調は持続している。一目均衡表では転換線、基準線を突破し、遅行スパンは来週には上方転換シグナルを発生させる可能性が出てきている。

▼ＤｅＮＡ<2432> 下げ幅拡大。
前日は東証1部への昇格決定にもかかわらず、目先の材料出尽くし感もあって大引けにかけて軟化する値動きとなっていた。新興市場では前日からネット関連株の軟調な値動きが目立っており、東証1部への関心が高まっているとみられる。

△ＳＥ　Ｈ＆Ｉ<9478> 大幅高。
ヤフーへの配信が手がかり材料となっているようだ。前日にウェブ媒体の「MarkeZine」と「MONEYzine」のコンテンツについて、ヤフーニュースへの提供を開始したと発表している。ＰＢＲやＰＥＲ面での割安感も手伝って、短期資金の流入が活発化しているとみられる。
（フィスコ）

△日本通信<9424>が高値引け、ＣＢと新株予約権発行による資金調達を材料視
無線データ通信サービスの日本通信が急騰。３６００円高の４万１７５０円で高値引けとなった。６日引け後、ＣＢ（新株予約権付社債）と新株予約権の発行について明らかにした。ＣＢは同社の社外取締役が保有する海外投資会社を、新株予約権はメリルリンチ日本証券を、それぞれ割当先とする。手取り概算額は２１億４８１０万円。調達資金は国内での３Ｇ　ＭＶＮＯ（仮想移動体通信事業者）事業の推進にかかるソフトウエアの開発やネットワークの増強、米国での事業展開などに充当する。今回増加する潜在株式数は合計で４万３２００株となり、権利を行使された場合１９．２％の希薄化につながる。

△ＡＤワークス<3250>がストップ高、買い物残す、７日付株式新聞「発掘！有望株」で推奨
不動産流動化を手掛けるエー・ディー・ワークスが朝方からカイ気配を切り上げ、ストップ高。１万２００円高の１０万６０００円まで上げた。大引けで６８００株超の買い注文を残している。７日付株式新聞が「発掘！有望株」として取り上げ、直近上場銘柄が人気の中、出遅れ鮮明な銘柄として推奨していた。主力の不動産流動化事業が好調で、個人の富裕層に対して単身者向けワンルームマンションを１棟単位で販売しており、業界ではニッチかつ需要が着実に増している領域に絞っている。不動産鑑定評価も手掛けることで、物件を取得するに当たり「他社に先んじて物件の動きなどを知ることができ、有利な面がある」（ＩＲ担当）点も効いている。今０８年３月期の非連結経常利益予想は前期比３０．６％増の７．３億円。例年１月はＩＰＯ（新規上場）が一服する。ＩＰＯ空白期間は代替的に直近上場銘柄に物色が向かいやすく、ここからは時期的な妙味も増す。引き続き物色を集めそうだ。

▼モリテックス<7714>が軟調、東京地裁が株主総会での人事決議を取り消し
モリテックスが軟調推移。一時、１３円安の４９０円まで下げている。
６日引け後、同社の大株主であるＩＤＥＣ<6652>から提起されていた訴訟について、東京地方裁判所より株主総会での決議の取り消しを命じる判決が下ったことを明らかにした。ＩＤＥＣはビーズ事業の失敗で引責辞任したモリテックス前会長の森戸祐幸氏と共同で、経営陣の大幅な入れ替えを株主提案。委任状争奪戦の結果、株主総会ではモリテックス側の主張が認められたものの、ＩＤＥＣ側はこれを不服とし決議の取り消しを求めていた。
地裁では（１）ＩＤＥＣが取得した委任状による議決権の数を、過半数を算出するにあたり分母に含めなかった集計方法は違法（２）議決権行使を条件としたクオカードの配布は違法な利益供与――とした上で、株主総会での人事に関する決議取り消しの判決を出した。モリテックスではこの判決を不当なものとし、控訴期限までに控訴する構え。

△ＵＲＢＡＮ<8868>が堅調、中古不動産物件再生事業が業績をけん引
中古ビルの再生からマンション販売までを手掛けるアーバンコーポレイション（ＵＲＢＡＮ）が堅調。一時６４円高の１８２３円まで買われている。老朽化したオフィスビルの改修や建て替えをはじめ、多様な投資家ニーズに応える不動産ファンドの運営を行う。
１１月２９日にはコスモ石油<5007>が同社に大阪市北区の遊休不動産を売却したとの発表があった。１２月１３日に、大阪心斎橋にて大型ＬＥＤディスプレーを採用した商業ビル「ラ・ポルト心斎橋」をオープンする予定。

△コロナ<5909>が大幅続伸、厳冬関連として物色向かう
コロナ が大幅続伸。一時１５１円高の１７３０円まで買われている。この冬の寒さが厳しくなるとの観測から、石油暖房機器大手の同社に物色の矛先が向かっている。気象庁の１カ月予報によると、北海道・東北・関東甲信越地方の気温予想が３カ月予報に比べ平年より暖かい確率が下げられ、平年並みか寒くなる確率が上がっている。ラニーニャ現象の影響も指摘され、変則的な厳しい寒さも予想されている。最近、株価が動意づいていた衣料品関連から暖房器具にも物色の範囲が広がった。
他にダイニチ工業<5951>やホームセンターのコメリ<8218>も高い。

△鉄鋼、商社株が後場買い進まれる、２０００億円以上の売りが打ち止め、新規買いなど誘う
鉄鋼、商社株が後場一段高。「直近で国内ファンド経由で鉄鋼、商社、海運、造船株に２０００億円以上の売り物が出ていたが、６日で打ち止めとなり、新規買いや買い戻しが入っている」（外資系証券）という。
新日本製鉄<5401>やＪＦＥホールディングス<5411>など高炉４社が軒並み一段高に買われたほか、三菱商事<8058>、住友商事<8053>も上値追いの展開となっている。
（株式新聞ダイジェスト）

△「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞　積水ハウス<1928>
積水ハウスはこのほど、環境省が実施する「平成19年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞した。同社が行っている「将来にわたり持続可能なまちづくり」が評価された。具体的には、高断熱、高効率給湯器、太陽光発電システムの導入による住宅建築により、生活時のＣＯ２排出量削減に寄与するほか、住宅周辺の植樹・景観設計に配慮することで、持続可能なまちづくりの推進に努めたことが評価された。同社戸建住宅の標準仕様では、80年代に建てられた木造住宅と比較して、ＣＯ２排出量を年間約23％削減している。

△駅至近の大規模マンション、今月竣工予定　東急不動産<8815>ほか
東急不動産、オリックス<8591>不動産、阪急不動産（阪急阪神ＨＤ<9042>）がさいたま市緑区に開発中の「センターフィールド浦和美園」（ http://www.dream657.com/ 、地上14階建３棟、総戸数657戸）が今月にも竣工を迎える予定だ。自然との共存を活かした国際アメニティタウンを目指して創られた、都市再生機構施行の「みそのウィングシティ」の中心にある「センターフィールド浦和美園」は、埼玉高速鉄道線「浦和美園」駅から徒歩４分にある。通勤に快適な始発駅で、乗り換えなしで飯田橋や永田町へ直結しており、後楽園や六本木といったアミューズメントスポットへは約１時間圏内でアクセスができ、駅周辺には大型商業施設や埼玉スタジアム2002などの大型公園といったアミューズメント性豊かな各種施設がある。また、大きな魅力のひとつとして敷地内にフットサルガーデンを設けてフットサルをはじめとしたスポーツが楽しめるなど、住む人に快適でもっと暮らしを楽しんでもらえる工夫をしている。設備・仕様面では、旧住宅金融公庫が定める、誰もが安心して暮らせる防犯性の高いマンションという「埼玉の家」侵入予防住宅建設基準の認定取得をしているため、24時間セキュリティシステムや人の目による有人管理を導入し、セキュリティの充実を図るなど、暮らしの快適性と安全を維持する。間取りは３ＬＤＫから４ＬＤＫ、専有面積は75.86平方メートル～98.90平方メートル。販売価額は3,310万円から4,880万円。今月下旬竣工予定、引渡しを今月末日に予定している。

△「赤坂Bizタワー　SHOPS & DINING」が３月６日にオープン　三井不動産<8801>
三井不動産は12月７日、開発推進中の「赤坂Bizタワー」に出店する46店舗を決定し、名称を「赤坂Bizタワー　SHOPS　&　DINING」として08年３月６日にオープンすると発表した。「赤坂Bizタワー」は、地上39階、地下３階のオフィス・商業棟。「akasaka Sacas（赤坂サカス）」（赤坂再開発エリアの総称）の一部。「ＴＢＳ放送センター」や「赤坂BLITZ」「赤坂ACTシアター」「TBSギャラリー」などの文化施設が隣接している。「赤坂Bizタワー　SHOPS & DINING」には、中国広東料理老舗の「赤坂璃宮」の赤坂本店が移転する。また、日本料理の「ざくろグループ」のしゃぶしゃぶ店、「マキシム・ド・パリ」のフランス料理店などが出店する。
（住宅新報）

△日本製紙<3893>に命名権売却へ＝楽天<4755>のホーム球場－宮城県
宮城県は7日、プロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」の本拠地、県営宮城球場のネーミングライツ（命名権）を製紙メーカー大手の日本製紙（東京）に売却する方向で最終調整に入った。県は来週、正式決定する。関係者によると、県と日本製紙、楽天野球団（仙台市）の三者間で協議を進め、今月中旬にも球場の愛称やロゴを決めるという。

△高島屋<8233>、「宮崎移住体験」を福袋に＝10万円で10組発売
移住の夢、福袋でかなえませんか―。高島屋は7日、新年恒例の福袋に宮崎県への移住体験ツアーを盛り込んだ商品を、日本橋高島屋で発売すると発表した。募集人員は10組（1組2人）限定で、価格は1組につき10万円。2008年1月2日から8日まで販売し、応募者多数の場合は抽選で当選者を決定する。　

△新保険会社、保険業免許の予備審査申請＝SBI<8473>とアクサ
SBIホールディングス とアクサジャパンホールディングは7日、合弁会社「SBI生保設立準備株式会社」の保険業免許の予備審査申請を金融庁に提出したと発表した。さらに本審査の許認可取得を経て、今年度下半期にも開業する。　

△イオン<8267>、取引先400社に法令順守徹底を要請＝食の安心・安全で
イオンは7日、千葉市内の本社にプライベートブランド（自主企画）「トップバリュ」の商品製造委託先メーカーなど取引先約400社を集め、消費期限が切れた加工食品の納入や産地の偽装、製造日の改ざんなどの不正行為防止に向け、法令順守意識の一段の向上を要請した。　

△大阪府、シャープ<6753>に補助金136億円＝堺市への液晶パネル工場進出で
大阪府は7日、シャープが堺市に大型テレビ用液晶パネル工場を建設するのに伴い、2007年度から11年間で計136億円の補助金をシャープに交付すると発表した。　

□Jパワー<9513>、英ファンドの要求拒否へ＝「業績低迷」は事実誤認
電力卸最大手の電源開発（Jパワー）は7日、筆頭株主の英系ファンドによる社外取締役2人の派遣や役員賞与凍結などの要求について、事実上拒否する考えを示した。ファンド側が要求の理由とする業績低迷などの指摘が「一面的で事実誤認」と判断したため。年内の取締役会で拒否方針を正式決定し、書面で同ファンドに回答する予定。ただ同ファンドは今年6月の株主総会でも大幅な増配要求をして経営陣と対立しており、今回も双方の攻防が激化する可能性がある。　

■竹中工務店がまた施工ミス＝住友不<8830>のマンションで強度不足のコンクリート使用
住友不動産は7日、同社が事業主となり、竹中工務店（大阪市）が設計・施工する東京都世田谷区に建設中のマンションで、強度不足のコンクリートを使う工事ミスがあったと発表した。はりを太くするなどの改修を行い、契約者への説明も済んでいるという。竹中工務店は港区で建設中のマンションでも強度不足の鉄筋を使う施工ミスをしている。　
（時事通信）

△男の逸品　都会の冬に大人のノルディック
今冬のメンズファッションのキーワードは「山男」。ここ数年、シンプルなスタイルが主流だったが、今年は欧米のブランドもスキーや登山用のスポーツウエアに着想を得た温かみのあるスタイルを打ち出している。
東京・原宿のセレクトショップ、ユナイテッドアローズ<7606>原宿本店メンズ館が提案するのは、雪の結晶やトナカイなど伝統的な柄を編み込んだマフラーや手袋、帽子を取り入れた暖かみのある着こなし。雑貨を上手に取り入れることで、やぼったくならない「大人のノルディックファッション」が楽しめる。
「張りつめた都会で生活していても、自然を感じさせてくれるようなものを提案したかった」。雑貨担当バイヤーの菊地市郎さん（３４）は今冬のために、スキーなど雪山スポーツをリアルに感じさせ、身につけるだけで楽しい気分になれるような雑貨をセレクトした。米国で勢いのあるブランド、マイケル・バスティアンなども登山をテーマにしたコレクションを打ち出し、秋口からはトレッキングシューズが人気商品に。ここ数年、シンプルなスタイルが続いたこともあり、温かみのあるデザインが新鮮だ。「まさに自分が思い描いていたノルディックのイメージだった」。菊地さんの目にとまったのはニットで有名なイタリアの高級ブランド「ミッソーニ」のバックパック。登山用のリュックのような形をしているが、独特の配色と幾何学的な柄がミッソーニならでは。まさに、大人の遊び心をくすぐる一品だが、価格は２１万円とかなりお高め。気軽にノルディックを楽しみたい人向けには、ユナイテッドアローズオリジナルのマフラー（１万４７００円）や伊ブランド、アーサーのニットキャップ（２万５２００円）がお勧めだ。上品な着こなしをノルディック風の雑貨であえてはずす。菊地さんの提案は、上品なチェスターコートとスリムなコーデュロイのパンツにノルディック柄のニットキャップとマフラーの組み合わせ。キャップの上にちょこんと載ったボンボンで「かわいらしい大人の男」に。防寒用に帽子をかぶるなら、耳当て付きを。ペッカリー（イノシシの一種）革のスキーグローブも暖かで、寒い日の通勤も楽しくなりそうだ。

△ドコモ<9437>“１人負け”挽回か　ＫＤＤＩ<9433>に迫る
電気通信事業者協会が７日発表した１１月の携帯電話契約数でによると、ＮＴＴドコモが新規契約から解約を差し引いた純増数を伸ばし、ＫＤＤＩに迫った。番号ポータビリティー（ＭＮＰ）による顧客流出にも歯止めをかけつつあり、“一人負け”の挽回（ばんかい）に道筋をつけた。
純増数の首位は７カ月連続でソフトバンク<9984>モバイルで、ＭＮＰでも初めてトップになった。ドコモは４万８２００件の純増。ＭＮＰでは５万８１００件の転出超過だが、制度開始直後の昨年１１月が約１６万件だったことに比べると大きく改善。転出超過の幅を過去最小にとどめた。１１月末から発売された９０５ｉシリーズは首都圏の家電量販店で、登録が混雑し、平日でも５～６時間待ちが出るほどの人気。同社では「端末価格が高くなる懸念もあったが、割賦販売などによる買いやすさを理解いただいた」とみる。販売奨励金を使わないバリュープランを９割のユーザーが選んでいるという。ソフトバンクは前月比１９万１６００件増と独走している。携帯３社の純増数全体に占めるシェアは約６３％と、同社では過去最高を記録した。うちＭＮＰは３万３０００件の転入超過となり、初めてＫＤＤＩを上回った。一方、ＫＤＤＩ（ａｕとツーカーの合算）の純増数は前月から半減し、同社としては今年最少６万５４００件にとどまった。ＭＮＰでは２万５１００件の転入超過となった。また、ＰＨＳのウィルコムは２万１６００件減と前月に続く純減。「他社の０円、１円といった激しい販売攻勢が響いた」としている。

■トヨタ<7203>流モノづくり　露工場からロボット排除
トヨタ自動車が年内に操業するロシア工場はロボットなどの自動化設備を極力排除し、人間が主体となってクルマを組み立てる“ひと昔前の自動車工場”となる。現地社員に自動車製造の面白さを体感させトヨタ流モノづくりの“ＤＮＡ（遺伝子）”を植え付けることが狙いだ。自動車産業がリードしてきた製造現場のハイテク化に逆行する業界初の試みといえ、今後本格化する新興国での現地生産のモデルケースとなりそうだ。新工場は２１日にラインオフ式を行い来年３月から量産に乗り出す。日本車メーカー初のロシアでの完成車組立工場だが、基本的には自動化ラインを導入せず、人間の作業によってグローバルカー「カムリ」を組み立てる「２０年前の自動車工場」（トヨタ関係者）となる。工場内には溶接ロボットが１台もなく、ボディーの組み立てラインの溶接工程はすべて溶接工が溶接機を持って作業にあたる。このため、同工程では国内工場の５倍前後の約８０人を配置する。タイヤの組み付け工程もすべて手作業で行う。工場にはベルトコンベヤーなどの搬送装置を導入しているが、工場の核となるロボットについては塗装ラインの上塗り工程以外は導入を見送った。今回、数世代前ともいえる自動車工場に仕上げた最大の目的は、自動車製造の技能をもたない現地社員に「クルマ作りの厳しさと楽しさを知ってもらうため」（トヨタ関係者）と説明する。ロシア工場では約５００人を雇用したが、このうち自動車工場で働いた経験のある社員は１割に満たない。こうした中で最新鋭の自動化ラインを導入しても、クルマ作りのノウハウがないため、生産効率や製造品質を向上させるための改善活動を行うことができないと判断。モノづくりの原点に立ち返り、ロシアではひとつずつステップをクリアする長期的な視野で取り組むことにした。また、ロシアではロボットなど自動化設備が不具合を起こした場合、部品交換に時間を要する可能性も高く故障リスクを回避する狙いもある。また、自動化ラインを導入した場合、工場全体の従業員数は削減できても専門性の高い保全管理の担当者が必要で、これらの人材が育っていないことも“人間中心”の工場とした理由だ。
トヨタのロシア工場は約１５０億円を投じ、サンクトペテルブルク市に建設。生産能力は年間約５万台で、当初は２万台でスタートする。ロシアにおけるトヨタ車の昨年の販売実績は、前年比６割増の約１０万８９００台と日系メーカーでは初めて１０万台を突破。今回の工場稼働によってロシアにおけるトヨタの存在感が増すのは確実とみられる。

△ユニクロ（ファーストリテイリング<9983>）、モデルが選んだ福袋を発表
カジュアル衣料のユニクロは７日、正月に発売する限定福袋の発表会を東京都中央区の銀座店で開催した。人気モデルのＳＨＩＨＯさんと黒田知永子さんが、自らプロデュースした福袋に入る服を身に付けて登場し、ＰＲした。福袋は女性用、男性用、子供用があり、各５０００円。女性用は２種類で、ＳＨＩＨＯさんと黒田さんがそれぞれ商品選びを担当。通常は販売しないオリジナル商品も入れた。ピンクのカシミヤカーディガンで「春の装いを楽しんで」と黒田さん。ボーダードレスなどを選んだＳＨＩＨＯさんは「予算オーバーしてセレクトしているので本当にお得です」と話した。同社は元旦（一部店舗は２日）から各店で平均約１５０個を販売、全店で約６億円の売り上げを見込んでいる。
（産経新聞）