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2007 12,08 14:00 |
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来春の日本マーケット
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欧州勢が「買い」と叫ぶ来春の日本マーケット
11月に入り、大手メディアの論調を見ていて、とても気になったことがある。それは、すでに時代遅れとなった「構造改革」、いわゆる米国流の「破壊ビジネス」の立役者たちが、再びテレビ画面などで語り始めたということである。 彼らの論調で気になって仕方がないのは、いずれも「日本はこのまま行くとダメだ」といった悲観論を煽りたてていることだ。 「構造改革の結果、格差社会が生まれたというが、だからといって昔のバラ撒き型の政治に戻って良いはずがない。財政赤字はもはや天文学的数字にまで膨れ上がっている。経済は停滞し、インフレではなく、デフレがいつまでたっても続いている。必要なのは政府による規制を撤廃すること。規制改革、構造改革しか、日本が生き残る道は無い」 こうした論調を煽りたてている某閣僚経験者は、つい最近まで、追い詰められるところまで追い詰められ、とにかく自らのことを誹謗中傷するように読み取れる論を語る者たちへ、「法的措置」まで連発していたと聞く。ところが、一転してこの威勢の良さである。その「潮目」を読む能力の高さには恐れ入るばかりだ。 だが、米国が日本に突きつける「規制改革要望書」が、結局は日本のためではなく、米国のための改革要求を列記していることが明らかとなった今、こうした議論が茶番にすぎないことも、もはや明らかだろう。むしろ、私たち=日本の個人投資家にとっては、彼らが再び「破壊ビジネス」のBGMとして「日本経済終末論」を語り始めた背景で、実は何らかの仕込みが行われているのではないかと、じっくりとウォッチすることが必要なのだと思う。
世界中の経済・政治ニュースを選りすぐり、公式ブログでIISIAデイリー・ブリーフィング(無料)を出している私の目から見ると、この関連で大変注目すべき報道がここにきて欧州より発信されていることが、これまた気になって仕方がない。 日本で欧米のファンドや投資銀行たちが織りなす本当のマネーの「潮目」について、米国メディア、そしてそれをキャリーする日本の大手メディアは一切語ろうとしない。しかし、そうした米国からの呪縛のかかっていない欧州メディアをつぶさに観察することで、実は「日本の潮目」が時折くっきりと見えることを、これまで私はこのコラムで繰り返し説明してきた。 今回もまたそうである。11月23日付ハンデルスブラット紙(ドイツ)は、「日本経済はややへこむだけで難を逃れる」との解説記事を掲載した。これによれば、おもにスイス勢が欧州の投資家たちに対し、「米国経済が倒れたとしても、日本への影響は軽微。むしろ、アジアからの需要増と、これまで不振だったゼネコン勢が2008年初頭より盛り返すことで、一気に日本マーケットは活況となる」と喧伝しているのだという。 これは「破壊ビジネス」のかつての立役者たちが語る、先ほど紹介したような言葉とは全く正反対の内容だ。「日本マーケットは終わる」のではなく、むしろ「2008年は日本マーケットの年だ」という。しかも、官製談合疑惑(これも思えば、「破壊ビジネス」お得意の「何が何でも官から民へ」というスローガンの中で摘発が続いた案件だ)で壮絶な下落を味わっているゼネコンが注目されるべきなのだという。一体、その理由は何なのか?
1月19日に東京、26日に大阪、27日には名古屋で開催する拙著の新刊記念講演会(無料)では、その辺りの事情も踏まえつつ、2008年のマーケットとそれをとりまく国内外の情勢見通しについて皆様にお話できればと思う。 この場でまず1つだけ言っておきたいのは、2008年を迎え、日本ではいわば「何でもアリ」の状況が到来する可能性が高いということである。「下落」したはずのゼネコン勢が息を吹き返すということは、それだけ建設需要が無ければならない。しかし、団塊世代の大量離職が始まる中、もはやオフィスの増設を求める声は少ない。 一方、住宅はどうかというと、外資勢がとりあえずは去った日本の不動産マーケットはこの半年間、すっかり「閑古鳥がないている」という言葉がぴったりの状況であった。 しかし、こうした悲観的な状況を「一発逆転」するための方法が1つだけある。何らかの理由で大幅な事情変更が生じ、日本で大量の建設需要が発生、しかも政府がこれを後押ししなければならないような状況が生じさせれば良いのである。にわかには信じがたい話ではあるが、そうした状況を生じさせるだけの具体的な手段を、米国は英国の手を借りて既に開発に成功し、着々と「試験運用」を始めている。そんな情報が今、日本のマーケットの最深部では回り始めている。 では、その「具体的な手段」とは何なのか?その「答え」がにわかに分からずとも、欧州勢が地球の裏で騒ぎはじめた「2008年・日本ゼネコン陽転論」について、まずは1つの可能性として、常識を取り外した頭で、来る年末までに考えてみてはどうだろうか? PR |
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