12/5 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

▼ガス管敷設談合　住友金属など４社に課徴金７億円　公取委
東京ガス<9531>、大阪ガス<9532>発注のガス管敷設工事を巡り住友金属工業<5405>、新日本製鉄<5401>、ＪＦＥ<5411>エンジニアリングなどが談合していたとして公正取引委員会は３日付で、計４社に対し独占禁止法違反（不当な取引制限）で総額７億３８８８万円の課徴金納付を命令した。各社は０６年７月に談合を取りやめ、違反行為を公取委に自主申告し再発防止を図ったため排除措置命令は見送られた。命令を受けたのは、３社と０５年１０月に住友金属からガス管工事事業を承継した住友金属パイプエンジの計４社。課徴金の対象になった工事は、東ガスが２件で総額約１６０億円分、大ガスが４１４件で総額約５８億円分。公取委によると各社は、東ガス発注分について特定高圧ガス導管工事の入札で過去の実績などを基に事前に落札業者を決定。大ガス発注分は特定中圧ガス導管工事の入札で▽ＪＦＥ５割▽住友金属３割▽新日鉄２割－－と、あらかじめ年間受注シェアを決めて落札業者を決めて談合していた。
（毎日新聞）

△伊藤忠<8001>、シンガポール政府系投資ファンドと相互提携
伊藤忠商事は、シンガポール政府系の投資ファンド「メイプルツリー」と業務提携する。潤沢な資金力を持つファンドと共同で、工場の進出需要が高まっているアジアの新興国などでの優良物件への投資を加速させる考えだ。メイプルツリーは物流・産業施設への投資に特化したファンドで、総資産は約７２００億円。約１２兆円を運用すると言われるシンガポール政府系のテマセク・ホールディングスの子会社で、アジア各国の倉庫や工場用地などに積極的に投資している。日本も投資先として重視している。伊藤忠は、以前から国内に保有する不動産物件をメイプルに売却するなどしてきた。ただ、伊藤忠が先月末にメイプルと結んだ業務提携の覚書には、メイプル側から物件を紹介することも盛り込んだ。中国やインド、ベトナムなどにあるメイプル保有の土地へ、共同出資で物流施設などを建設するねらいだ。伊藤忠はこうした施設を貸し出すことで、アジアへの進出意欲は高いが初期投資を膨らませたくない日系企業の需要にこたえる考えだ。

△キリン<2503>－「午後の紅茶ミルクティー」が中国で爆発的人気
（朝日新聞）

△いまどこで何してる？　楽天<4755>、ケータイで1行コメント×位置情報
楽天はこのほど、携帯電話から1行コメントを投稿し、ユーザー同士でコミュニケーションできるミニブログサービス「アテラ」を始めた。基地局情報から投稿地を把握。近くにいるユーザーとコミュニケーションできる。1行程度の短いコメントを投稿すると、コメントと現在地（市・区レベル）を表示。今近くにいるユーザーのコメントを確認したり、レスを付けてコミュニケーションすることができる。画像を投稿する機能も備えた。マイページもあり、他ユーザーに友人申請して友人の投稿履歴を確認したり、他ユーザーとメールをやりとりすることもできる。プロフィール画像は、居住都道府県ごとの「ご当地風景」をデフォルトで表示。顔写真などに差し替えることもできる。

△スク・エニ<9684>が3D仮想空間　新作「チョコボ」の世界体感
スクウェア・エニックスは12月4日、3D仮想空間「メンバーズバーチャルワールドα版」を12月10日に開設すると発表した。Wiiソフト「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」（12月13日発売）の世界をベースにした仮想空間を、アバターで体験できる。無料会員制サービス「スクウェア・エニックス・メンバーズ」会員向け。同サービスで作成した3Dアバターでゲームの世界を散歩し、住民や、ゲームに登場するキャラクターチョコボなどとの会話イベントを楽しめるほか、「ファイナルファンタジー4」などの新作ソフトの紹介映像も視聴できる。1人でログインする仕組みで、他ユーザーと出会ったり会話できる機能はない。利用には専用アプリのインストールが必要。対応OSはWindows XP／Vista。今後も機能を追加していく計画で、「商品紹介からもう一歩進んだエンターテインメントを届けたい」としている。
（ITmedia News）

□新日本石油<5001>、ベンゼンの12月契約価格を値下げ
新日本石油は、ベンゼンの12月契約価格を引き下げると発表した。12月の契約価格は、前年よりも1トンにつき20ドル下げて1020ドルとする。製油所の定修シーズン明けに伴う需給タイト感が後退したが、直近の原油・ナフサ市況に下支えられ前月比20ドル/トンで決着し、3か月ぶりに価格が下落した。国内価格換算想定値は1キロ当たり118.3円。

△新日本石油<5001>、石油の先物取引に直接参入へ
新日本石油は、国内石油先物市場への積極的な取り組みを行うため、東京工業品取引所（TOCOM）に会員資格申請を行ったと発表した。TOCOMは1984年に東京繊維商品取引所、東京ゴム取引所、東京金取引所による3取引所が統合して発足した先物取引所。1999年からは石油（ガソリン、灯油）取引を開始、2001年には原油取引を加えてている。会員数は105社。今年10月には、1日における値幅制限の緩和、未決済の取引数量制限の大幅緩和で利便性の向上を図っており、石油市場の産業インフラとしての機能などを高め、現物を取り扱う石油業者などに魅力的な市場を構築することを目指している。TOCOMを始めとする先物市場は、信用条件などの一定の基準を満たせば、誰でも取引に参加することが可能で、取引は市場メカニズムに基づいて決定されることから透明性、信頼性があるとしている。同社は価格変動が激しい石油を取り扱う石油元売り会社として、従来からコストと売価との間のリスクヘッジを行うために一部の取引で先物市場を活用してきたが、10月のTOCOMの利便性向上により、その取引機会を広げることが可能となったと判断、会員資格申請を行い、今後は自ら取引を行うことで先物市場を利用拡大していく方針だ。
（レスポンス）

△日立建機<6305>とＴＣＭ<6374>、協力工場・研究開発・国内販売など統合
日立建機はＴＣＭと、協力工場組織や研究開発体制、国内販売ルートなどを統合する方向で検討を始めた。日立建機の商品ブランド「ＨＩＴＡＣＨＩ」へのＴＣＭブランドの一本化も視野に入れる。日立建機は０５年にフォークリフトとホイールローダー（土砂積み込み機械）を手がけるＴＣＭを子会社化。ＴＣＭの組織再編やブランド戦略まで踏み込んだ相乗効果の具体案を０８年１月にまとめ、協業の強みを引き出す。日立建機はＴＣＭとの相乗効果の具体策を検討する「シナジープロジェクト」を９月に立ち上げた。これを受けて、０８年１月に策定する相乗効果案の骨子は調達、協力工場組織再編、生産、販売、研究開発、ブランド戦略など８項目。実現可能なものから、速やかに着手する。相乗効果の具体策として、購買の一本化や建設機械とフォークリフトの部品共通化、補給部品の図面の統一、商品開発体制の抜本的見直しなどを盛り込む。日立建機と、ＴＣＭの各工場が独自に運営する協力工場組織の再編統合まで踏み込む可能性が高い。ＴＣＭは現在、日立建機の欧州拠点である日立建機フランス（ＨＣＭＦ、ジナス市）で、欧州向けホイールローダーをノックダウン（現地組み立て）生産している。日立建機はＨＣＭＦでの生産改善や現地調達をＴＣＭが主導できる体制を構築するため、ＨＣＭＦを０８年度にもＴＣＭに移管する。研究開発については日立建機が建機の要素技術や油圧機器、エンジン関連を、ＴＣＭが素材などを分担して開発する体制が検討されている。ＴＣＭの主力事業であるフォークリフトについては、同社の弱点である電動式の開発を強化する方針。日立建機の親会社である日立製作所との共同研究開発も積極化する。日立建機はＴＣＭを連結子会社化した後もＴＣＭの経営の独自性を尊重してきた。しかし、世界での建機やフォーク需要の拡大でコマツや米キャタピラーなどの競合他社と競争が激化しており、日立建機が主導する形でＴＣＭとの相乗効果を引き出し競争力を高める。

△ＮＥＣ<6701>システム、ウェブ２．０企業向けサービスで米ＶＢ２社と提携
ＮＥＣシステムテクノロジーは、ウェブ２・０技術を企業向けに応用するエンタープライズ２・０分野で、米ベンチャー２社とそれぞれ提携することで合意した。提携するのはマッシュアップサーバを取り扱うカパオ・テクノロジーズ（カリフォルニア州）と、ウェブデスクトップサービスを手がけるスタートフォース（同）。年内に正式契約し、０８年１月から順次サービスを始める。ＮＥＣシステムテクノロジーは、提携する２社が得意とする製品やサービスの国内販売に乗り出す。２社の製品はＮＥＣグループ経由でも取り扱い、２０１０年度までに１５億円の販売を見込む。提携効果により、同年度にエンタープライズ２・０分野のシステム構築（ＳＩ）事業で、累計売上高１００億円を目指す。カパオとは既存のウェブシステムを一つのシステムに統合できるサーバ用ソフトウエア「マッシュアップサーバ」の国内販売で提携する。統合期間を５分の１から３分の１に短縮できるのが特徴だ。まずＮＥＣグループのＳＩ部門向けで実績を築き、０８年春までに外販を予定する。一方、スタートフォースとは、ウェブ上でウィンドウズのようなデスクトップ環境を実現するサービスの企業向け販売で提携する。ＮＥＣ広島西風新都システムセンター（広島市安佐南区）に専用サーバを設置し、１月中にＡＳＰ（ソフトの期間貸し）形式で商用サービスを始める。今回の提携合意は、５―７日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催するＮＥＣグループのイベント「Ｃ＆Ｃユーザーフォーラム＆ｉＥＸＰＯ」で発表する。

△ドコモ<9437>、販売店体制を刷新－名称・手数料体系を統一
ＮＴＴドコモは全国に約２２００店ある系列携帯電話販売店の体制強化に乗り出す。店舗の名称を「ドコモショップ」に統一。同時に地域ごとにばらばらだった手数料体系や出店基準も統一する。また販売店運営会社の統合や連携を促す取り組みも進める。携帯端末の販売方法を１１月末の「９０５ｉ」シリーズ発売を機に一新。販売代理店にとっては販売力が問われる局面でもあり、体制の刷新で店舗網の維持強化を目指す。ドコモは０８年夏にドコモ北海道、ドコモ関西など全国の８地域会社をドコモ本体に統合。同時に地域ごとに異なっていた販売店の運営方針も統一する。まず「ドコモスポット」など地域で別名称の店舗名を順次ドコモショップに変更する。店舗デザインや販売員の制服も一新するほか、広告宣伝も全国で同じにし「見た目の統一感を図る」（熊谷文也取締役常務執行役員営業本部長）という。携帯電話端末の販売やプラン変更、修理の受け付けなどで支払う手数料も統一する。またこれまで販売店運営会社単位だった在庫管理を本社で一元管理する体制に改める。端末在庫を全国規模で把握、端末の販売機会ロスを相互融通によって低減し利益率向上につなげる。手数料や在庫管理は販売店の運営会社にとっては経営の根幹を揺るがす変更になる。また９０５ｉの発売に合わせて端末販売に奨励金をつける手法を見直し、端末価格と通信料金を分離した体系へと移行させる方針も打ち出した。販売店にとっては端末の販売機会が減少する可能性もある。ドコモは「販売店が不利になる改革はしない」（同）と説明している。このため端末販売奨励金に代わる手数料体系を確立する。一方で販売店運営会社の統合を促し規模拡大による効率運営で店舗網を維持する。

△ＯＫＩ<6703>と富士通<6702>、次世代ＡＴＭソフト開発で提携－来夏にも製品化
ＯＫＩ（沖電気工業）と富士通は４日、次世代現金自動預払機（ＡＴＭ）のソフト開発で提携し、０８年７月以降に製品化すると発表した。金融機関ごとに開発していたＡＴＭアプリケーションの標準化に加え、業界初の従量課金制度を採用。金融機関がソフト開発に費やす費用を大幅に軽減するとともに、利用者の利便性も引き上げる。信用金庫などを含め３年間で２００ユーザーへの販売を見込む。両社はすでにウェブアーキテクチャー（設計概念）を採用したＡＴＭソフトの試作版の共同開発を完了。ＡＴＭの業界標準アプリケーションの実現を目指し、他メーカーに共通アプリケーションインターフェースを無償公開する。さらに仕様策定への参画を呼びかけることで、どのＡＴＭでも共通の画面や操作性を持つ統一アプリケーションの実現を目指す。従量課金制は取引１件あたり数円とし、金融機関がソフト開発に投じる初期費用を軽減する。データセンターでソフトを集中管理することによりアプリケーションの変更や追加を容易にし、電子マネーや広告といったビジネスチャンスにも柔軟に対応できるようにした。

△ＮＥＣ<6701>、認証機能・決済サービス提供するＮＧＮ向け基盤ソフト発売
ＮＥＣは４日、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）の特徴である認証機能や決済サービスを提供する新しい基盤ソフトウエア群を発売したと発表した。ＮＧＮの商用サービス開始に備え、フィッシング詐欺などのネットワーク犯罪を防ぐため、より安全な電子認証基盤を構築する。既存の通信事業者が持つ通信網のほか、仮想移動体通信事業者に適応できる。３年間で１００システムの販売を目指す。ソフトウエア群は回線認証と個人認証を連携させて利用者を特定する「ＮＣ７０００―ＮＡ」、ＩＤ管理や顧客情報の管理・連携などを行う「同―３Ａ」などで構成。複数の電子決済方法から選択できるサービス、関連事業者間での収益分配機能を提供する「同―ＰＳ」もある。

△レーザーテック<6920>、光学顕微鏡向けに波長選択などオプション４種提供
レーザーテックは、同社の高画素コンフォーカル（共焦点）顕微鏡「オプテリクス　Ｈ１２００」向けに４種類のオプションの提供を始めた。価格は、すべてのオプションを搭載した場合で、１台３７８０万円。微小電気機械システム（ＭＥＭＳ）や半導体、液晶パネル関連材料の業界を中心に、フルオプションで初年度２０台の発売を目指す。今回のオプション機能は（１）試料に合わせて波長を使い分けられる波長選択（２）干渉による測定を行えるミラウ／リニク干渉計（３）対象の微細凹凸を見られる微分干渉観察（４）ナノメートル（ナノは１０億分の１）単位からミリメートル単位までを装置を変えずに測定できる原子力間力顕微鏡―。用途に応じ、オプションを個別に組み合わせることも可能。ウエハーなどの微細化が進むにつれ、広大な測定レンジを高精度に計測したいというニーズに対応する。

△リオン<6823>、音響・振動計測機器事業を強化－音響式容積計を開発へ
リオンは音響・振動計測機器事業を強化する。国内の自動車関連メーカーのライン検査用に、音響式容積計の実用化に向けた開発や実証作業に着手。２年後をめどにエンジンメーカーなどの各工場へ納入を目指す。音響式容積計は０６年から一部自動車関連メーカーのエンジン燃焼室の品質管理現場などへの納入している。今後の量産ライン検査での実用化に向け、メーカー側の協力をもとに、測定自動化など開発を進める。各工場内のライン検査での実用化は２年後になる見通しだが「採用の可能性が高いと見ている」（井川高義取締役計測機営業統括部長）と、市場拡大を狙う。燃焼室を含め、容積測定はアルキメデスの原理を応用した測定方法が主流で、水やオイルなどが必要となる。これに対し音響式容積計は、測定対象物に加えた音圧の変動比率から容積を測定するため、短時間で測定できコスト削減につながる。同製品で年間２億円以上の売り上げを見込む。

△エスペック<6859>とＩＭＶ<7760>、環境試験事業で提携－来月、名古屋から共同受託
エスペックとＩＭＶは環境試験の受託事業で提携する。試験の受付窓口と設備を互いに利用し、熱と振動などの信頼性試験を共同受託する。１２月中に正式合意し、名古屋地区から０８年１月にサービスを始める。複合化する試験ニーズを協業で取り込み増収につなげる。受託試験の売上高でエスペックは０９年３月期に前年度予想比２０％増の３０億円、ＩＭＶは０８年９月期に前年度比３９％増の７億５０００万円を目指す。エスペックの受託試験事業子会社・エスペックテストセンター（大阪市北区）とＩＭＶの受託試験拠点「テストラボ」で試験メニューを受け付ける。顧客はエスペックとＩＭＶの別々に申し込んでいた信頼性試験を、一方に発注すれば済むようになる。両社は互いの最寄りの拠点間で試験物をやりとりし、温度や湿度、振動の一体的な試験を手がける。まず、自動車産業が集積する名古屋地区から協業を開始。順次、全国に拡大する。

△１０月の射出成形機受注、１８．１％増の１５６９台
業界筋がまとめた１０月の射出成形機の受注台数は、前年同月比１８・１％（２４０台）増の１５６９台となった。前年同月比増加は５カ月連続で、需要の回復が続いている。特に中国や東南アジア向けの輸出が伸長。型締め力別では中型クラスの輸出が拡大した。国内は前年同月比３・１％（１７台）減の５３１台、輸出は同３２・９％（２５７台）増の１０３８台。国内は１３カ月連続で前年割れ。業界筋では「来春まで国内は回復しない」と見ている。輸出は５カ月連続で増加し、３カ月連続で１０００台を超えた。中国やタイ、マレーシアではデジタル家電など電子機器向けの需要が旺盛。また「サブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）問題の影響は見られない」（業界筋）としている。

△住友重機械<6302>ファインテック、門型平面研削盤の組立棟改修
住友重機械ファインテックは、２０１０年度までに総額１０億円以上の設備投資を実施する。組立棟の改修や加工用工作機械の増設を実施する。同社は工作機械の製造に使う門型平面研削盤の大手。設備投資で生産性を高め、生産能力増強を進めている工作機械メーカーからの納期短縮の要望に応える。０７年度は塗装設備を新設する。０８年度以降に組立棟を改修し、新鋭の恒温室を設置する。増設する工作機械は自社製の研削盤で、１―２台を導入する予定。新機種を導入して加工精度を高める狙い。工場全体のレイアウトも変更する。設備投資額は年４億―５億円を計画している。門型平面研削盤はベッド（土台）の摺動（しゅうどう）面を仕上げ加工する工作機械で、“マザーマシンをつくるマザーマシン”。工作機械の市況が回復し、門型平面研削盤の需給も逼迫（ひっぱく）している。

△テイ・エステック<7313>、インド現地調達率９０％に引き上げ
テイ・エステックは、インドでの自動車用シート部品の現地調達率（金額ベース）を２０１０年度末までに現状の６０％から９０％に引き上げる。０８年度から３年間の次期中期経営計画に盛り込む。生産拠点の加工技術向上に取り組むほか、一部部品の内製化にも着手。主にタイなどアジア域内から調達している部品をインドでの仕入れや内製にシフトする。
主要取引先のホンダ<7267>が進める現調率引き上げにも貢献する。インド生産子会社のテイエステックサン（インディア）は、２輪車向けシートの現調率がほぼ１００％なのに対し、４輪車用は６割程度。シートフレームのプレス部品や、ドアのベース、金型などを主にタイの拠点から仕向けている。近年、インドでは日系をはじめ世界の自動車メーカーが進出しており、現地部品メーカーも技術を高めつつある。

△横河ブリッジ<5911>、橋梁の海外事業強化－売上高３０億円体制目指す
横河ブリッジホールディングス（ＨＤ）は０９年度までに、橋梁の海外事業で受注高・売上高３０億円体制の確立を目指す。１０月に現場施工の横河工事を株式交換で完全子会社化したのに合わせ、海外事業組織を横河ブリッジに一本化。両社にあった海外開発室を統合し、横河ブリッジ海外事業部に再編した。ターゲットに定めるアジア諸国で情報収集体制を整え、架設協力会社などの育成にも取り組む。これまで橋梁の海外事業は政府開発援助（ＯＤＡ）案件や大規模プロジェクトの有無に左右されてきた。そのため受注高と売上高にそれぞれ波があり、差も大きくなりがちだった。必然的に現地加工・架設体制は案件ごとの対応になり「事業採算は厳しい」（大井高明横河ブリッジ取締役海外事業部長）のが現状だ。

△飛島建設<1805>、３次元構造物健全性診断システムを日本大と共同開発
飛島建設は４日、コンクリート構造物の健全性診断の非破壊検査を３次元可視できるようにした３次元構造物健全性診断システム「ＤａＣＳ―３Ｄ」を日本大学と共同で開発したと発表した。コンクリート構造物の内部の様子をさまざまな断面で可視化。検査の精度の向上と解析期間の大幅な短縮を実現した。従来、２次元での可視化は実用化されていたが、３次元的に調べるには多数の２次元断面を計測し、必要なデータを推測して補っていた。新技術は、それぞれの弾性波の伝わり方を追跡する手法を開発し、センサーを構造物の表、裏、側面などの３面に配置して３次元化した。従来より少ないセンサー数で３次元健全性評価を可能にし、解析時間は７分の１に短縮。また、補修対象の構造物の内部全体を高い精度で把握できるため、適切な補修工事が行える。今後、コンクリート構造物の維持管理やリニューアル市場で新技術を広く適用していく。

△よしもとクリエ（吉本興業<9665>）など、自販機劇場を展開－コーヒーできる間にお笑い
コーヒーの自動販売機が、お笑い劇場に早変わり―。よしもとクリエイティブは４日、アペックス（愛知県大府市）、ＵＭＡＩ（東京都千代田区）の２社と共同で「よしもと自販機劇場」を７日からをめどに展開すると発表した。自販機でコーヒーができ上がるまでの約３０―６０秒の時間を利用し、自販機についている１９インチの液晶画面上で村上ショージ、たむらけんじ、Ｂコースら吉本の芸人がさまざまなお笑いコンテンツを提供する。年末年始の帰省シーズンを控え、東北から九州までの高速道路サービスエリアの自販機９３台でスタートする。アペックスのコーヒーは客がミルクや砂糖の有無などを選択する紙コップ式。できあがるまでに時間がかかるため、これまでも商品紹介などのコンテンツを提供していた。

■損保大手５社の代理店数、９月末２４万店割れ－販売網再構築進む
損害保険国内大手５社の代理店数が９月末時点で２３万９９４３店となり、３月末に比べて４・６％減少した。各社が進める販売網の再構築に伴うもので、
東京海上日動火災保険（ミレアＨＤ<8766>）、損保ジャパン<8755>、三井住友海上火災保険<8752>、あいおい損害保険<8761>、日本興亜損害保険<8754>の５社とも代理店数が減少した。
９月末の各社の代理店数は東京海上日動が３月末比２６９６店減の５万８９４５店、損保ジャパンが同１６４７店減の５万５８２８店、三井住友海上が同３３２３店減の５万３４５店、あいおいが同２２２１店減の４万１５８９店、日本興亜が同１６８４店減の３万３２３６店。損保各社は代理店１店当たりの生産性を重視しながら代理店網の再編を進めている。また、一連の保険金「不払い」問題などを受けて、顧客に対する販売時の説明責任が十分に果たせる代理店の育成にも力を入れている。

△大阪証券取引所<8697>、デリバティブ年間１億枚突破
大阪証券取引所は４日、デリバティブ（金融派生商品）の今年１月からの取引高累計が１億枚を突破したと発表した。国内のデリバティブ取引が年間１億枚を突破したのは、商品取引分野を含めて初。０９年度までの中期経営計画で掲げた目標を初年度で達成した。同日会見した米田道生社長は「１億枚は世界での勝負の第一歩。続いて２億枚を目指す」と述べた。１億枚達成の要因として、０６年７月に始めた少額取引ができる「日経２２５ミニ」により、デリバティブが個人投資家にも評価されるようになったことが挙げられる。米田社長は「さらに商品や取引制度を整え、投資家を確保したい」と意欲を見せた。

△日銀、決定会合で利上げ越年へ－海外経済の動向注視
日銀は１９、２０の両日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、当面の金融政策運営の方針について議論するが、今回も利上げを見送り、金融政策の現状維持を決めるもようだ。会合では、米国のサブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）の焦げ付き問題を背景に、依然として世界経済の下振れリスクがぬぐい去れないなか、「海外経済や金融・資本市場の動向を引き続き注視していく必要性から、利上げを急ぐべきでない」との意見が大勢を占めそうだ。金融政策を決めるうえでの重要な指標の一つである１２月の企業短期経済観測調査（短観）が１４日に発表される。市場関係者の間では「これまで好調だった大企業製造業の業況判断も悪化する」（エコノミスト）との見方が強く、利上げへの逆風となりそうだ。
（日刊工業新聞）

△イオン<8267>　美容と健康で新会社　エステで資生堂<4911>とコラボ
イオンは４日、健康と美容をテーマに関連商品の販売やサービスを行う新会社「イオンボディ」（東京）を設立したと発表した。イオンのショッピングセンター内を中心に今後５年間で１０店以上開設。女性の健康志向の高まりを受け、物販とサービスを融合した新業態の店舗で需要を取り込む。イオンボディ１号店には、個室付きのエステティックサロンを設け、ノウハウを持つ資生堂に業務を委託、本格的なエステサービスを提供する。新会社の資本金は１億円でイオンが６０％、イオン子会社で英化粧品専門店「ザ・ボディショップ」を運営するイオンフォレストが４０％出資した。店舗面積は最大３０００平方メートルを計画し、１号店を７日にイオン与野ショッピングセンター（さいたま市）にオープンする。延べ床面積は約１２００平方メートルで、スポーツジムを用意し、今後、エアロビクスやヨガができるスタジオの併設も検討。化粧品のほか、体の各部位に対応した専門美容関連品などを充実させた総合売り場にする。
資生堂が運営するエステサロンは、約９０平方メートルの店舗に４部屋の個室を設置し、「Ｑｉ（キ）」ブランドを展開。顔やボディーのトリートメントが４５～９０分で１万～１万５０００円前後と、従来のＱｉブランド店舗での料金に比べ割安に設定した。資生堂は、駅構内でのエステから撤退するなど同分野では試行錯誤を続けてきた。エステ事業などを担当するカーステン・フィッシャー執行役員常務は「エステはこれから成長が期待できる分野。郊外の主婦層などこれまで取り込めていなかった層をターゲットにした点で新しい」と話す。ショッピングセンターや百貨店では、エステサービスを強化する動きが広がっている。東京・新宿の大手百貨店、伊勢丹は９月にマッサージやスキンケアの受けられる男性専用スパをオープン。西武百貨店は、昨年９月に東京・有楽町の有楽町西武にビューティー館オープン、今年３月には東京・渋谷のシブヤ西武を改装し、エステ業態を強化した。流通各社は「美容ニーズがモノだけでなくサービスのコトへと広まっている」とみており、施設の拡充で需要拡大をねらう。

△携帯版「みんなの株式」　マスチューンとテレ東ＢＢ<3786>が会員に試験サービス
個人投資家向け会員制コミュニティーサイト「みんなの株式」を運営するマスチューン（東京都文京区）は、携帯電話向けコンテンツ（情報の内容）の配信を手掛けるテレビ東京ブロードバンド（東京都港区）と提携し、携帯電話版「みんなの株式」の試験サービスを開始した。試験サービスはパソコン版の会員を対象に展開し、２００８年初めには本格サービスの開始を目指す。「みんなの株式」は、株式に特化した個人投資家向けのソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）で、０７年４月２５日からサービスを開始した。現在の登録会員数は約６万人。通常のＳＮＳ機能のほか、個別銘柄の売買動向予想を共有する機能「みんかぶＰｉｃｋｓ」や、「みんかぶＰｉｃｋｓ」を集計し、会員からの注目度が高い銘柄を抽出する「みんかぶポートフォリオ」などの機能がある。これまではパソコンだけのサービスにとどまっていたが、携帯版のサービスを開始することで、会員の利便性の向上を目指す。携帯版試験サービスは、パソコン版の一部機能しか提供されないが、パソコン版で人気機能の「みんかぶＰｉｃｋｓ」や「みんかぶポートフォリオ」などは見られる。携帯版の本格サービスは、テレビ東京ブロードバンドが得意とする動画などによる金融・経済コンテンツの配信と「みんなの株式」内の機能などを組み合わせたコンテンツ・サービスを展開していく予定。パソコン版サービスとは差別化を図っていく考えだ。

△花王<4452>・資生堂<4911>　高級品も詰め替え用　シャンプー　容器有効利用
高級シャンプーにも詰め替え用パックが登場している。花王が「アジエンス」用の詰め替え用パックを売り出したほか、資生堂も来年３月、「ＴＳＵＢＡＫＩ（ツバキ）」用の販売を始める。資源の有効利用につながる詰め替え用パックを用意することで、地球環境保全に貢献しようという考えだ。従来、シャンプーの詰め替え用パックは、安売り品として販売されることが多く、高級品に同パックを設けると「ブランドイメージが低下する恐れがある」（大手メーカー）と受け止められていた。しかし、詰め替え用を購入してプラスチック製シャンプー容器を繰り返し使うことは、資源のムダを解消することになるため、利用者から高級品についても詰め替え用パックの販売要望が寄せられていたという。このため花王は、地球環境保全と企業の社会的責任の一つとしてとらえ、１１月から高級シャンプーの「アジエンス」にも詰め替え用パックをそろえた。
一方、資生堂の「ツバキ」は初年度売上高が１８０億円と大ヒットを記録。これをうけてこの９月に、「白ツバキ」の新シリーズを発売し、前年比約１・２倍の目標を着実に達成する勢いで販売が推移している。資生堂は「販売量が計画を上回り増産体制を整えることを優先せざるを得なかった」と説明。詰め替え用を生産できる体制が整ったことから、来年３月からの販売を決定した。高級シャンプーの詰め替え用パックは、ユニリーバが「ラックス」用を２００３年から発売している。ユニリーバは「１９８９年の商品発売当初は、詰め替え用の概念すらなかった。だが、現代では環境配慮の姿勢がブランド価値を高める」と話す。

△「アメーバ」にグーグル広告　サイバーエージェント<4751>
インターネット広告代理店のサイバーエージェント（東京都渋谷区）は４日、日本最大級のブログメディア「Ａｍｅｂａ（アメーバ）」の携帯電話向けサービス「Ａｍｅｂａモバイル」に、グーグルのコンテンツ（情報の内容）連動型広告「Ｇｏｏｇｌｅアドセンス」を全面導入したと発表した。携帯電話向けサービスでの導入としては国内最大規模だという。携帯電話からブログや掲示板などへの書き込みや閲覧が増えている。アメーバでも携帯電話からの閲覧が顕著に増加しており、著名人によるブログを除いた携帯電話からのアクセス数が１０月時点で月間３億ページビューを超えた。現在でも拡大基調が続いており、アメーバモバイルにもＧｏｏｇｌｅアドセンスを導入することで、売り上げの拡大を見込む。

△タダノ<6395>、千葉に２０億円かけ新工場
クレーン製造大手のタダノ（高松市）が車両運搬車の増産などのため、約２０億円を投じて千葉市若葉区に工場を新設することが４日、分かった。同区内の工業団地に約３万５０００平方メートルの敷地を確保。既に建物工事に着手しており、２００８年６月の操業開始を目指している。タダノの車両運搬車は月産約３０台で業界シェア約２０％。組み立て能力を増強し、月産１００台に引き上げる考えだ。建設用クレーンの需要が拡大し塗装が追いつかなくなっているため、新工場には塗装スペースも設けるという。

△クレハ<4023>、ベトナムに包装材新工場
クレハは４日、ベトナムに業務用の食品包装フィルムの新工場を建設し、２００９年４月に稼働を始めると発表した。東南アジアでの需要拡大に対応するためで、投資額は約２０億円。年明けに南部ビエンホア市に生産販売子会社を設立し、来年夏から着工する。新工場はクレハいわき事業所（福島県いわき市）から原料を調達し、水産加工品やチーズの包装に使うフィルムなどを生産し、日本にも一部供給する。従業員数は約１００人の見通し。

△冬の水仕事楽々　食器洗い乾燥機　各社工夫いろいろ
水仕事がつらい季節になってきた。手が荒れるのでお湯は使いたくないという人もいるだろう。そんなとき食器洗い乾燥機があれば楽になる。最近は狭い場所にも置ける機種もあるので、自宅の台所に収まらないか調べてみてはどうだろう。
象印マホービン<7965>が販売する「ミニでか食洗機」（ＢＷ－ＧＢ６０）は幅４３、奥行き３１・５センチで食器かごと同程度の広さがあれば十分だ。高さは５８センチで、皿や茶碗（ちやわん）など６人分の４１点を１度に洗える。洗い残しがないように上下左右と背面の５方向から勢いよく水を吹き付ける。１度に使う水は１０リットルと少なく、電気代やガス代も節約できる。希望小売価格９万４５００円。
松下電器産業<6752>の「ＮＰ－ＢＭ２」は低温で除菌できるのが特徴。通常の洗浄時より３０倍も濃い霧状の洗剤液を本体内部に行き渡らせて、食器に付いた雑菌を落とす。「低温ソフトコース」を使えば、熱に弱いプラスチックの食器も除菌、洗浄できる。ドーム状の天井が大きく開くので食器を出し入れしやすい。オープン価格で実勢は７万６０００円前後。
東芝<6502>コンシューママーケティングの「ＤＷＳ－６００Ｂ」は運転中の音が小さい。標準運転の音が図書館内より静かという約３５デシベルに抑えられているので、テレビを見ているときもあまり邪魔にならない。内部の部品を動かせば、いろんな大きさや形の食器を立てることができる。実勢は６万６０００円前後。
（FujiSankei Business i）