12/03 『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△刈谷ハイウェイオアシスにQUICKPayを導入
トヨタ<7203>ファイナンスは、刈谷ハイウェイオアシスと伊勢湾岸自動車道パーキングエリアの「刈谷ハイウェイオアシス」で、非接触ICによる小額決済サ－ビス『QUICPay』を導入することで合意したと発表した。12月1日から刈谷ハイウェイオアシスの22店舗のうち、14店舗へ順次導入する。刈谷ハイウェイオアシスは、高速道路からも一般道路からも利用が可能で、観覧車・天然温泉などの施設がある大型レジャーエリア。小銭や釣り銭のやりとりが不要でスピーディーに精算できるクイックペイを導入することで、より多くの顧客にサービス向上が図れるとしている。トヨタファイナンスでは、高速道路出入口でのETCによる決済とあわせて、パーキングエリアにクイックペイを導入することで、キャッシュレス決済ニーズに対応するとしている。

△国際ロボット展07…富士重工<7270>、音の静かな清掃ロボット開発中
富士重工業は、東京ビッグサイトで開催の「2007国際ロボット展」にエレベータ連動ビル清掃ロボットシステムを展示、同社関係者は「最近はセキュリティのことを考えて、マンションからも清掃ロボットの受注があります」と話す。富士重工は、従来人手に頼っていたビルなどの清掃を、清掃ロボットがエレベータに自動乗降し、各フロアを移動しながら清掃を行う最先端の無人清掃ロボットシステムを開発。現在、住友商事と一緒にオフィスビルなどへ売り込みを図っている。すでに六本木ヒルズや晴海トリトンスクエアなど複数のビルで活躍中だ。「夜間ビルの電気が消えていても掃除ができるので、省エネにも役立ちます」と同社関係者は話し、警備機能を加えれば、巡回警備コストの削減も図れるという。そのため、防犯の観点からマンション業者が同社の清掃ロボットに注目しているわけだ。「全くの受注生産で1台600万 - 800万円ほどになりますが、人を雇っても人件費がかかりますからね。それに人が掃除するとなると、電気が消えていては清掃ができないでしょう」と富士重工関係者。目下の課題は清掃ロボットの音が大きいことで、「現在、音が静かなものを開発している」（同）ところだ。

■日本特殊陶業、自己株式の取得を終了
日本特殊陶業は、自己株式の取得を終了すると発表した。11月16日から29日までに東京証券取引所での市場買付けで、自己株式を250万株を取得した。取得総額は48億18万1000円。同社は10月30日開催の取締役会で、自己株式を上限250万株、取得総額50億円を上限に取得することを決議しており、今回取得した株式数が上限いっぱいにまで達したため、自己株式の取得を終了する。

△ジー・トレーディング<3348>とエネクスオートが商用車買取事業で業務提携
ジー・トレーディングは、エネクスオートと自動車の買取販売サービスに関して業務提携を締結すると発表した。ジー・トレは、ガリバーインターナショナルグループとして「最適車両計画」をキーワードに、商用車の買取・販売、輸出を展開している。また、エネクスオートは伊藤忠エネクスの子会社として、全国の給油所に自動車売買に関する情報提供、自動車整備事業を展開している。今回、エネクスオートがサービスを提供する伊藤忠エネクスグループのサービスステーション（SS）に来店した顧客にジー・トレとエネクスオートが展開する自動車の買取販売サービスを提供する業務に関し、戦略的な業務提携を行うことで合意した。これにより、ジー・トレは中古商用車の買取販売台数の増強、エネクスオートは中古自動車部門の収益力向上を図る。ジ・トレ、エネクスオートが展開する自動車関連のノンアセット型事業モデルと、伊藤忠エネクスの販売店、カーコレクション加入店の運営するガソリンスタンドを活用したアセット型事業モデルを融合させ、顧客満足度の向上を図る。具体的な業務提携では、ジー・トレによるSSでの商用車の買取査定、商品在庫の提供、広告宣伝などの販促を支援するほか、エネクスオートはSSで自動車売買の情報提供、広告宣伝などの販促を支援する。また、伊藤忠エネクスグループSSでは、ジー・トレとエネクスオートが提供するサービスを展開、促進する。買取販売サービスは2008年1月1日から開始する予定だ。

▼デイトナ<7228>1-9月期決算…店舗改装費用などコスト増で大幅減益
デイトナが発表した2007年1-9月期（第3四半期）の連結決算は。当期純利益が前年同期比94.8％減の2300万円と大幅減益となった。売上高は同4.0％増の58億5400万円と増収だった。国内二輪事業で、ツーリング用途商品やビッグスクーター向け商品を中心に積極的に開発して販売したほか、海外向け事業は欧州のミニバイク用エンジンコンプリートの輸出が好調だった。しかし、新規店舗オープンと既存店舗の改装によるコストが増加、営業利益は同44.0％減の1億6300万円、経常利益が同43.8％減の1億4400万円と大幅減益だった。通期業績見通しは前回発表した予想を据え置いた。
（レスポンス）

△松下電工<6991>、ＬＡＮ配線容易な住宅分電盤を発売
松下電工は２８日、宅内ＬＡＮの配線が容易な住宅分電盤「くらし安心ホームパネルＳ」を１２月１日に発売すると発表した。現行品「くらし安心ホームパネル」と宅内ＬＡＮ設備機器を一体化。分電盤の前面に端子を配置しており、ルーターなどの機器を簡単に接続できる。価格は５万２５００―１３万７５５０円。機能強化しながら、価格を現行品比約２０％下げた。０８年度に１万２０００システムの販売を見込む。

△三菱自動車<7211>、「コルト」に新グレード設定
三菱自動車は小型車「コルト」、同ワゴン「コルトプラス」のベーシックグレードなどを集約し、新グレード「ベリー」を設定して発売（写真はコルト　ベリー）。メッキを施した前面網やスエード調のシート生地を採用するなど内外装を一新したほか、クリーンエアフィルター付きオートエアコンなどの搭載で機能も充実した。価格は１２２万８５００円から。

△ホンダ<7267>、環境性能向上したスポーツバイク発売
ホンダは排気量２２３ｃｃのスポーツバイク「ＦＴＲ」の環境性能を高めて発売。キャブレター（気化器）の性能を高めたほか、排ガスを浄化する触媒装置をエキゾーストパイプ内などに採用して「平成１８年国内二輪車排出ガス規制」に適合した。タイプは燃料タンクにストライプを配した「デラックスタイプ」など３種。価格は４０万９５００円から。国内年間３０００台の販売を計画する。

△日産<7211>、「キャラバン」特別仕様車を発売
日産自動車はワンボックス車「キャラバン」の特別仕様車「スーパーＧＸ」を発売した。アウトドアレジャーなどを想定し、シート表皮に汚れや水滴を簡単にふき取れる素材を採用。２列目シートを左右に分割でき、リクライニング機能も付加した。排気量３０００ｃｃのディーゼルエンジンを搭載。価格は２９２万６３５０―３２５万３９５０円。

△日産<7201>、スカイライン生誕５０周年の期間限定車発売
日産自動車は「スカイライン」の生誕５０周年を記念し、セダンに期間限定車「５０ｔｈリミテッド」を設定するとともに、新グレード「２５０ＧＴタイプＳ」を追加して発売。５０ｔｈリミテッドは赤の本革シートや専用アルミフィニッシャーを設定し、０８年３月末受注分までの限定販売。２５０ＧＴタイプＳは１８インチアルミホイールなどを装備した。価格は３２１万３０００―３９０万６０００円。

△出光<5019>、超大型タンカー落成－二重船殻化１３隻目に
出光興産は超大型タンカー（ＶＬＣＣ）の最新鋭船「ＩＤＥＭＩＴＳＵ　ＭＡＲＵ（出光丸）」を３０日に落成する。事故時でも原油流出を防止できる二重船殻（ダブルハル）で、自社所有船では同タイプは３隻目。これに海運会社から用船する１０隻と合わせると外航船１３隻がダブルハル化し、定期運航の大半をまかなえるようになる。シングルハル船も３隻残るが、売却を進めることで２０１０年に完全ダブルハル化を達成する予定だ。出光丸は積載量３５万トンのＶＬＣＣで、貨物タンクだけでなく燃料タンクもダブルハル化したのが特徴。建造費は明らかにしていない。電子制御エンジンに加え、かじの両側にフィンを取り付けたＡＴフィンを採用したことで、燃費を抑えるとともに船速も向上した。

△ワコール<3591>、ピーチ・ジョンの生理用ショーツをローソン<2651>で販売
ワコールはピーチ・ジョン（ＰＪ、東京都渋谷区）の生理用ショーツをローソン限定で発売した。ワコールが企画と生産、販売を担当し、ピーチ・ジョンが商品やパッケージのデザインなどを手がけた。２種で合計２万枚の限定商品として展開する。価格は９９８円。全国のローソン約２５００店舗で販売する。ピーチ・ジョンとライセンス契約を結び、同社ブランド品をローソンで展開する。コンビニエンスストアでの販売で製品の認知度を高め、売り上げ拡大を目指す。ピーチ・ジョンのブランド力を生かし、男性客主流のコンビニに女性客を呼び込む狙いもある。

△ライオン<4912>、香りが長続きする柔軟剤入り液体洗剤を１月発売
ライオンは２６日、香りが長続きする柔軟剤入り衣料用液体洗剤「香りつづくトップ」を０８年１月２３日に発売すると発表した。価格はオープン。独自の「香りつづくメカニズム」により洗濯時やすすぎ工程後、着用時まで香りが続く。皮脂汚れに対する高い洗浄力のほか、残香性の高い新たな香料、香りを衣類に残す成分の開発に取り組み、商品化した。

△トステム（住生活グループ<5938>）、サイトで合鍵販売－複製難しいタイプも２４時間受け付け
トステムはユーザー向けサイト「トステムパーツショップ」（ｈｔｔｐ：／／ｐａｒｔｓｓｈｏｐ．ｔｏｓｔｅｍ．ｃｏ．ｊｐ／ｓｈｏｐ／）で玄関ドアと引き戸の合鍵の販売を始めた。取り扱うのは複製が難しい複雑な鍵の合鍵で、従来は顧客が直接鍵メーカーに注文しなければならず、往復郵便による照会での本人確認や鍵種の特定にも時間がかかった。また夜間は受け付けていない場合もあった。サイトでは２４時間受け付け、簡単に合鍵を発注できるようにした。受注確定から約４週間後に届ける。支払いは代金引換。サイトからの注文により本人確認を簡単にし、鍵種の特定、発注までの時間を短縮し、個人情報保護の精度も高めた。不正利用を排除するため、鍵の種類の照合には本人にしか知り得ない情報を入力するなどセキュリティーチェックの確保に万全を期したという。日中は同社の社員も同じ画面を見て、電話で詳細を確認しながら対応する。

△サントリー、ロッテとコラボ商品を１月発売－ウイスキーで新販売戦略
サントリーは２７日、ウイスキーの新たな試みとして、ミニウイスキーとウイスキー入りチョコレートのセットを１月１５日に発売すると発表した。ウイスキーはシングルモルトウイスキー「山崎１２年」（５０ミリリットル）、チョコレートはロッテが「シングルモルトウイスキーチョコレート山崎１２年」を開発した。ウイスキーとチョコレートはともにバレンタイン前後に売れ行きが伸びるため、コラボレーションで展開していく。価格は９９９円で、６万個限定で販売する。
チョコレートはロッテが１２月４日に沖縄を除くジャスコ（イオン <8267>）で先行発売する。主なターゲットは４０―５０代の男性。チョコレートのアルコール度数は３・２％。

△キッコーマン<2801>、紙パック使用したスイートコーン発売
キッコーマンはレトルト対応の紙パックを使用したスイートコーンを発売した。レトルトパウチではなく紙を使用しているため、廃棄が容易。容量３８０グラムで、価格は１６８円。初年度に２億５０００万円の売り上げを見込む。「デルモンテ　ホールコーン　はじける贅沢」と「デルモンテ　クリームコーン　粒入り贅沢」の２商品を展開。レトルト対応の紙パックにスイートコーンを密封した。

△ＩＮＡＸ（住生活グループ<5938>）、吐水口が回る混合水栓を発売
ＩＮＡＸは２８日、吐水口が回転する「吐水口回転式シングルレバー混合水栓」を１２月３日に発売すると発表した。吐水口の先端が回転し、上向きにして水を出せばコップを使わずに歯磨きやうがいができる。吐水口を左右に振ることで、洗面鉢の洗浄もしやすくなる。価格は５万１４５０円（施工費は除く）。オフィスでは昼休みに歯磨きやうがいをする人が増えている。住宅でも２階の踊り場などに第２の洗面器を設置するケースが増えているが、個人のコップを置く場所まで確保するのは難しい。

△阪急（阪急阪神ＨＤ<9042>）、創立１００周年記念の鉄道時計を発売
阪急電鉄は創立１００周年を記念した特別仕様の鉄道時計を１２月２２日に発売する。価格は２万９０００円。２００７個の限定で、同社各サービスセンターなどで販売する。同社の乗務員が実際に使用している時計を基本に商品化。裏面にはシリアル番号を刻印した。記念プレート付きの木製専用スタンドもセットで提供する。
（日刊工業新聞）

△建機出荷額１９．７％増の２１５０億円　　１０月過去最高
日本建設機械工業会がまとめた１０月の建設機械出荷額は、前年同月比１９・７％増の２１５０億円と、１０月としては過去最高を記録した。プラスは６１カ月連続。輸出は同２９・２％増の１３５７億円で６７カ月連続の増加。地域別では北米向けが２９・３％減少したが、欧州で５０・６％、アジアで６４・６％とそれぞれ大幅に増加し、北米のマイナスを補った。国内も同６・３％増の７９３億円となり、３７カ月連続のプラス。中古機の海外販売に伴い買い替え需要が活発だったため。また、１～１０月の出荷累計額も同１３・２％増の２兆１３３５億円と過去最高。

△東芝<6502>、新生活向け高性能ＴＶ　「目覚まし」も搭載
東芝は３０日、地上・ＢＳ・１１０度ＣＳデジタル放送に対応した１９Ｖ型の液晶テレビ「レグザ　１９Ａ３５００」を１０日に発売すると発表した。目覚ましタイマー機能も搭載し、春から新生活を送る学生、新入社員や２台目の需要を取り込む。新製品は同社のデジタル機器を接続すると１つのリモコンですべての機器を操作可能にする「レグザリンク」や、色の陰影や濃淡の表現に優れた映像処理機構「新メタブレインプロ」などを搭載し、小型ながら大型機と同じ高性能化を達成した。ゲーム機からの映像信号をリアルタイムで処理し、画質と画面サイズを自動調整する新ゲームモードも搭載した地上デジタル放送の世帯カバー率は８５％で受信機の世帯普及率も約３０％に拡大しており、この流れに乗って月産５万台を目指す。店頭想定価格は８万４８００円。

△ガス販売が最高を更新　１０月
日本ガス協会がまとめた１０月の都市ガス販売量は、前年同月比４・５％増の２６億４２００万立方メートルとなり、１０月単月としての過去最高を更新した。例年より平均気温が高く推移したため、家庭の給湯需要が落ち込んだものの、工業用の販売量が過去最高となったことが寄与した。用途別の増減率は家庭用が７％減、工業用が７・９％増、商業用が３・３％増。地域別でも、各地域で工業用需要が堅調に推移したことから全地域でプラスを達成した。

△ビジネス広告大賞授賞式　旭化成<3407>に栄えの大賞
企業の優れた新聞広告を表彰する「第４６回ビジネス広告大賞」（主催・フジサンケイビジネスアイ）の授賞式が３０日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザで行われた。グランプリにあたる「ビジネス広告大賞」に輝いたのは旭化成で初受賞。世界各地で深刻化する水不足問題に焦点を当て、水の有効利用につながる技術をアピールした点が評価された。蛭田史郎社長は「『人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します』が旭化成の理念。今後も地球環境問題の解答につながるものを次々と訴求し、質の高い企業広告に挑戦していきたい」と喜びを語った。今回は、ワイド広告部門や大型広告部門など７部門で、一次審査を通過した１１４作品が大賞を競った。授賞式では各部門の金賞、銀賞、銅賞などの受賞企業と広告制作会社に記念の盾が贈られた。授賞式後には懇親会が開かれ、受賞企業の担当者や広告関係者が約５００人出席した。受賞企業は、西澤潤一・首都大学東京学長を委員長とする委員会が審査。西澤氏は「広告と先端技術が組み合わさって、世界をリードするような仕事が誕生してほしい」と述べた。

△改正食品リサイクル法きょう施行　外食、最新設備導入急ぐ
食品廃棄物の減量を義務づけた改正食品リサイクル法が１日施行される。従来は一律２０％とされていたリサイクル（再資源化）率を食品製造業や小売業など業種ごとに新たに設定、２０１２年度までの達成を義務づける。なかでも、リサイクル率を２倍に引き上げなければならなくなる外食産業は従来の肥料化に加え、バイオマス化を促進するなど再利用の加速を迫られる。０１年度に施行した同法によって、各社は毎年度国に対して、削減率を報告するよう義務づけられ、未達成の業者名は公表されるほか、改善命令に従わなければ５０万円以下の罰金が科せられる。この結果、業界全体の削減率は施行時の３７％から０５年度には５２％にまで高まった。しかし、食品製造業が６１％から８１％にまで向上したのに対し、ファストフードやファミリーレストランなどの外食産業は１４％から２１％へと小幅上昇にとどまるなど、業種間で大きなバラツキが生じていた。このため、改正法では業界一律の削減率を改めた。外食産業は、リサイクル率を現状からほぼ２倍に引き上げる必要がある。このため、各社とも最新設備の導入を急いでいる。
日本マクドナルド<2702>は、食品廃棄物からエネルギーを取り出すバイオマスガス化装置を京都市内の２５店舗でテストしているが、来年上期（１～６月）中に５０店舗に倍増する。また、「２００店舗規模で新規に食品リサイクルシステムのテストを行う予定」（環境部）としている。同社の食品リサイクル率は０６年度実績が３６・５％だが、「４０％達成は最低目標」（同）として早期に実現させたい考えだ。また、リサイクル率が１７％程度のデニーズは今後、リサイクル実施店舗を拡大。さらに食品廃棄物を燃料として活用するためのメタンガス化装置など新技術の導入を強化している。

△一般用漢方薬が好調　メタボ対策品が牽引
大衆薬市場が縮小する中、一般用漢方薬が好調だ。牽引（けんいん）しているのはメタボリックシンドローム（内臓脂肪症候群）対策に照準を合わせた商品。生活習慣病予防の分野では、効用を表示することができる特定保健用食品（トクホ）に押されぎみだったなか、東洋医薬として「２０００年の歴史」を武器に巻き返しを図りたい考えだ。
ロート製薬<4527>は３０日、昨年１１月に発売した漢方薬シリーズ「和漢箋」が発売１年で目標の３倍にあたる３０億円を突破したと発表した。１０億円の売り上げがあればヒットとされる大衆薬からすると、予想を上回る実績だ。乾燥肌の防止や憂鬱（ゆううつ）の改善など７種類で構成するシリーズ商品のうち、過剰な脂肪分を少なくするタイプが総販売高の８割近くを占めるという。１１月からは脂肪のついた腹部の写真に、ウエストサイズが減少するなどの臨床データを添えた広告を展開。試験的に服用できる１週間分のパック販売だ。ロート製薬は「来年から特定健診・特定保健指導がスタートし、いっそう生活習慣病など予防・未病対策が重視される。漢方への先入観を変える戦略でニーズをつかみたい」と話す。同社の調べによると、一般用漢方薬は２００３年から０６年までに市場が３５％拡大。大衆薬全体が同じ期間に２％減少しているのとは対照的だ。大衆薬市場が縮小している一因が、健康効用表示を背景に評価を高めたトクホの存在。富士経済の調べによるとトクホの出荷金額は０６年で前年比１・３％増の３４９２億円。なかでも中性脂肪値改善関連は同２４・１％増の６８７億円となった。
メタボ対策の漢方薬で先陣を切ったのは小林製薬<4967>。同社が昨年３月に発売した「ナイシトール８５」の初年度売上高は当初の予測の７倍以上に当たる３５億円と、同社医薬品の売上高で最高を記録した。一般用漢方の最大手クラシエも２５年前から発売している漢方薬「コッコアポ」からメタボ対策を意識したシリーズを６月に発売。「医薬品である漢方はトクホに比べて高い効果が期待できる。現代のニーズに合わせることで市場は拡大できる」（同社）と期待する。

△海外店舗数、国内上回る　ファミマ<8028>、来年度にも逆転
コンビニエンスストア大手のファミリーマートは３０日、早ければ２００８年度（０９年２月期）にも海外の店舗数が国内を上回るとの見通しを明らかにした。国内の出店余地が飽和に近づく中、経済成長が著しいアジア諸国を中心とした海外展開をいっそう加速させる。計画では、今年度（０８年２月期）末の店舗数は国内７１９７店、海外６５８８店だが、台湾子会社が現地のコンビニ「ニコマート」から約１５０店舗の営業権を譲り受けることなどで海外はさらに上乗せされる。０８年度は国内２００店、海外５００店程度の純増を予定し、国内・海外がほぼ同数になる見込み。ただ、全世界２万店の展開を目指す「グローバル２万店構想」については、同年度末としてきた目標達成時期を１～２年先送りし、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）もにらみながら出店戦略を練り直す。２万店達成時には全体の６割にあたる１万２０００店を海外店としたい考えだ。海外出店は当面、韓国や中国が中心。インドやベトナムなど未進出国への出店について、上田準二社長は「人員や企業パートナーの問題、道路やエネルギーといったインフラ面を考えると、急いでも負担が大きい」と慎重姿勢を示した。

△キヤノン<7751>　デジカメの楽しさＰＲ　「身近に味わって」
キヤノンの販売子会社であるキヤノンマーケティング<8060>は３０日、デジタルカメラを使った写真撮影の楽しさを知ってもらうイベントを東京都港区の本社を会場にスタートさせた。今月２２日まで、人気キャラクターを背景にした記念撮影会や美容アドバイザーのトークショーなどを開催する。キヤノンはデジタルカメラの撮影データを、そのままプリンターに取り込んで印刷できる機種を増やしており、「より身近に写真撮影の楽しさを味わえる生活を提案したい」と企画した。会場の「ポケモン」の背景セットを置いたコーナーでは、撮影した写真をカレンダーやシールにしてプレゼント。手作りクリスマスカードなどが作成できるコーナーもある。会期中に、音楽ライブやラジオの公開録音も実施。３０日に開かれた開会イベントでは、雅楽奏者の東儀秀樹さんが熱演。ラジオＤＪのロバート・ハリスさんとのトークショーでは、カメラを２０台以上持つカメラ好きの側面も明かし、「その時々の空気を撮影できるカメラは演奏と似ている」などと話した。

△キリンＨＤ<2503>、初コラボ　傘下２社、乳酸菌飲料開発
キリンホールディングス（ＨＤ）傘下のキリンヤクルトネクストステージとキリンビバレッジは、乳酸菌飲料「飲むノアレ」を共同開発し、１１日から販売を始める。７月にキリンＨＤが発足して以来、傘下の事業会社が手を組んで商品を開発したのは初めて。今後も連携による相乗効果を狙っていく。キリンヤクルトネクストステージは２００３年からサプリメント「ノアレシリーズ」を販売している。免疫機能があるといわれる「ＫＷ乳酸菌」を使用しているのが特徴で、花粉が飛散する時期を中心に高い需要がある。同シリーズはタブレットタイプなど３種類で構成するが、キリンビバレッジがもつ飲料技術と組み合わせ、乳酸菌飲料として商品化した。また、これまでノアレシリーズの販売は、ドラッグストアや通信販売に限られていたが、新製品はキリンビバレッジの販路を利用し、コンビニエンスストアや量販店でも取り扱う。
（FujiSankei Business i）