11/30 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△大垣共立<8361>は高値追い、好業績を評価
大垣共立銀行は堅調な値動きで前日に続いて年初来高値を更新している。好業績を評価した小口買いが継続的に流入して売り物を吸収している。１１月２０日に発表した９月中間連結決算は融資残高の増加や利ざや拡大などを背景に経常利益は１０９億円（前年同期比３４％増）を計上。同時に通期の同利益予想を１９６億円から２１１億円（同４１％増）に上方修正していた。同行はすでに一定のシェアを握る地元の岐阜県内で安定的に収益を確保する一方で、好景気が続き市場も大きい隣県の愛知への営業エリア拡大に取り組んでおり、９月中間期での融資残高は愛知県内が前年同期比８．２％増の１兆９９３億円と、同０．２％減の１兆３８５億円だった岐阜県での実績を初めて上回った。これが好業績に結びついている形で、来春には岐阜からは遠い愛知東部の岡崎に初出店する方針も明らかにしており、その動向が注目されている面もある。信用取引で売り建てていた投資家が買い戻す動きも見られているという。

△海運株が高い、タンカー市況回復で太平海など
日本郵船<9101>と商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手３社をはじめ、
新和海運<9110>や乾汽船<9113>、飯野海運<9119>、太平洋海運<9123>、共栄タンカー<9130>、第一中央汽船<9132>など海運株がそろって高くなっている。外航ばら積み船の運賃指標であるバルチック海運指数が２９日に続伸して３日ぶりに１万の大台を回復したことを追い風に買い戻しや見直し買いが流入している。
中核の商船三井などは１０月１５日に２０４０円の最高値を付けた後、調整色を強めて１１月２８日には１４８３円の安値まで２７％強も下落。会社側が予想する今３月期の一株利益１５４．６円を基にしたＰＥＲは９．５倍まで低下していたことも市場の見直し機運を高めた格好。鉄鋼原料などを運ぶばら積み船の運賃市況は各社の下期の想定レートを上回って推移しており、燃料価格上昇などのマイナス要因を吸収して「期末にかけ今期３度目の増額修正の公算は十分」（市場筋）と見る向きが多い。もっとも足元ではばら積み船より、上期まで低迷していた油送船（タンカー）の市況回復が目立ってきており、そのウエートの高い共栄タや太平海などに注目する向きもあるようだ。（Ｈ．Ｋ）

△ケーヒン<7251>が大幅高、みずほ証が格上げ
ケーヒンが大幅高となっている。みずほ証券が同社株の投資判断を「２」から「１」に引き上げたことが材料視されている。目標株価は２５５０円。株価指標の割安感が再び強まったことなどが格上げの要因としている。

△エーザイ<4523>が上伸、肥満治療薬の申請受け
エーザイが上伸している。同社が前日に、開発品である肥満症治療剤「ＫＥＳ５２４」について、国内で製造販売承認の申請を行なったと発表したとこが手がかり材料。将来の収益貢献期待が高まっているようだ。

△三菱ＵＦＪ証が通信セクターを高評価
三菱ＵＦＪ証券は通信セクターを新規に「ポジティブ」としている。
その中でソフトバンク<9984>とＫＤＤＩ<9433>の投資判断を新規「２」（やや強気）とした。

△ＭＬ証がＮＴＴドコモ<9437>を「買い」に格上げ
メリルリンチ日本証券ではＮＴＴドコモの投資判断を「中立」から「買い」にしている。目標株価は２１万６０００円。リポートでは「１１月２６日投入の新端末９０５ｉシリーズおよび割賦支払い可能な新端末販売モデル『バリューコース』の滑り出しは順調」などとし、加入純増「１人負け」脱却の可能性が高まったなどとしている。

△ＣＳが鉄鋼セクターを格上げ
クレディスイス証券は鉄鋼セクターの投資評価を「アンダーウェイト」から「マーケットウェイト」に引き上げた。株価の下落でフェアバリューにまで調整したため。
個別では東京製鉄<5423>を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、
ＪＦＥホールディングス<5411>、日新製鋼<5407>を「アンダーパフォーム」から「ニュートラル」に引き上げている。東製鉄は来期にスプレッド改善で大幅増益へ、などとしていた。
（ラジオNIKKEI）

△日本工業大と武蔵野銀行<8336>、連携へ
日本工業大学（埼玉県宮代町）と武蔵野銀行（さいたま市）は２９日、産学連携協力に関する覚書を締結した。同大は昨春、産学連携起業教育センターを立ち上げ、ベンチャー企業の創出などに取り組んできた。武銀も産学連携に積極支援しており、顧客ニーズに応えるため相互に協力、大学の研究成果やノウハウなどを地域社会に還元、地域の活性化を目指すことになった。

△埼玉りそな<8308>銀行、埼玉医科大学と連携
埼玉りそな銀行は２９日、埼玉医科大学と産学連携で協力すると発表した。埼玉医大の研究成果を医療機器や医薬品会社など埼玉りそなの取引先企業に紹介し、医療機器や新薬の共同研究・開発などにつなげる。産学連携によって、地域社会や取引先企業の発展を目指す。埼玉りそなは、埼玉大学や女子栄養大学などともすでに産学連携しており、今回で提携大学は６校目。
（産経新聞）

△岡三<8609>オンライン証券、「開業１周年記念キャンペーン」を実施

△ゴールドウイン<8111>、「エレッセ」から汗の臭いをカットするバドミントンシューズを発売

△ナカバヤシ<7987>、コピー用紙約１４０枚を収納できる「どっさり個別ホルダー」を発売

△アルファシステムズ<4719>、「手塚治虫Ｍマガジン」コンテンツの配信・視聴サービスを開始

△サイバーステップ<3810>、韓国のゲーム会社と「ゲットアンプド２」などのライセンス契約を締結

△カブドットコム証券<8703>、アセアン諸国に投資するファンドなど７ファンド１４本の取り扱い開始

△小田急電鉄<9007>、改札通過情報をメール配信する「小田急あんしんグーパスＩＣ」を開始

△横河電機<6841>、中国・欽州の大規模石油精製プロジェクトで制御システムを受注

△アイフリーク<3845>、ギフトに特化したＥコマースビジネスの事業概要を発表

△セキュアヴェイル<3042>、複数のセキュリティ機能を搭載したファイル転送サービスを開始

△東陽テクニカ<8151>、米社製アカウント一元管理ソフトのリニューアルバージョンを発売
（日経プレスリリース）

△三洋化成<4471>、ＨＤ製造用の新規洗浄剤を開発
三洋化成工業は２９日、大記録容量ハードディスク（ＨＤ）の洗浄工程に使用する新規洗浄剤を開発したと発表した。微小異物の洗浄・除去性能に優れているのが特徴で、１０年度に１１億円の売り上げを目指す。ＨＤの小型化・大記録容量化が進み、製造工程での品質管理が極めて厳しくなっているなかで、研磨工程などで発生する微小な異物を完全に除去できる性能を持つ洗浄剤では、洗浄剤自身に含まれる金属不純物の含有量も低減することが要求されている。

△スガイ化学<4120>、福井の医薬中間体新工場が完成
スガイ化学工業が福井事業所（福井市）内で建設を進めてきたｃＧＭＰ対応の新工場が完成し２９日、現地で竣工式を行った。クリーンルームを備えた最先端の医薬中間体専用製造拠点で、工費は２０億円。これにより福井での医薬中間体の生産能力は従来の３倍となった。来年初めに本格稼働する予定。新工場は鉄骨４階建て、建築総面積約２７００平方メートル。内部にはグラスライニングやステンレス製の反応機を設置。製造ラインは２系列で２品目の同時生産が可能。

△大日本住友製薬<4506>、中国で消化管運動機能改善剤の自社販売開始
大日本住友製薬は２９日、中国で消化管運動機能改善剤「ガスモチン」の自社販売を開始したと発表した。現地子会社住薬（上海）国際貿易有限公司（住薬）がプロモーション展開する。ガスモチンは、中国で０１年６月からサイバーファーム社を通じて発売。０５年２月からは中国法人ワールドコ社とライセンス契約を締結し、同社がプロモーションと販売を実施してきた。
（化学工業日報）

△クリムゾン<2776>は小反発
クリムゾンは小反発。２９日に前回予想の今１月期経常損益３．１１億円赤字から８．８億円赤字に下方修正を発表した。既に５月に期初予想２．９５億円黒字から赤字転換へ修正している。年初来安値圏で悪材料出尽くしとなったようだ。カジュアル衣料の卸売、製造が中心。　

△商船三井<9104>など海運全面高、ＢＤＩ１万乗せ　　　　　　　　　　　　　　
商船三井、乾汽船<9110>、第一中央汽船<9132>など海運株が全面高。ばら積み船市況の指標であるバルチックドライインデックスが２９日に３日ぶりに１万ポイントを回復したことで、海運市況は堅調と見た投資家の買い戻しが膨らんでいる。

△コスモ石油<5007>が３連騰
コスモ石油が３日続伸。大阪市内の不動産をアーバンコーポレーションに譲渡、０８年３月期に固定資産売却益約６億円を特別利益計上すると発表したことが材料視されている。

△野村マイクロ<6254>に買い先行
野村マイクロ・サイエンスに買い先行。調整完了から、直近ＩＰＯ見直しの流れに乗る。

△日立プラント<1970>　今期減額だが来期業績は急回復み。利回りの視点でも仕込める。

△保土ヶ谷<4112>　底値もみ煮詰まる。ＰＢＲ０．６倍台は割安。有機ＥＬの展開材料にも注目。

△ゼビオ<8281>　上昇力強い。ヴィクトリア買収効果に加え、新規１３出店効果が寄与。業績増額へ。

△さくら<3778>が大幅高
さくらインターネットが大幅高。サイボウズグループと、業務提携によるサービス開始。

△ヴィレッジＶ<2769>続伸
ヴィレッジヴァンガードコーポレーション続伸。６日ぶりに６０万円台を回復した。遊べる本屋をキーワードに複合書店を展開、既存店が連続して前年同月比でプラスで推移しており、増額含みにある。

△ＡＴＬ<4663>はＴＯＢ失敗で買われる
エーティーエルシステムズが急伸。日本アジアホールディングスが同社のＴＯＢに失敗したことで、防衛のための買いが入ったとみられている。アジアＨＤは同社に対して敵対的な買収を仕掛けていたが、結果として発行株の３６％しか集めることができなかったたため買収が失敗した。
（株式市場新聞）

△マルエツ<8178>が続伸し年初来高値窺う、市場が問う親子上場が株価を刺激
マルエツが、４９円高の７８９円と続伸し１１月１日につけた年初来高値８１６円を窺う動きになっている。２０日に６６２円まで下落した後、上値追いの展開となっている。本日の日経金融新聞一面で、市場が問う親子上場（上）株主・東証、解消へ圧力――完全子会社化急ピッチと掲載された。なかでも、１７の上場子会社を抱える、イオン＜８２６７＞（東１）は国内最多の親子上場グループ。少額出資先も含めるとドラッグストアだけで８社に上ることからイオングループ各社に対する思惑が出ているようだ。マルエツの足元の業績、０８年２月期業績予想は純利益が前年比１９．０％増と２ケタ増益見通し。株価は、思惑も絡んで上値追いの展が続きそうだ。

△システム開発のイーウェーヴ<3732>は続伸。新興市場のＩＴ株なのに（？）手堅い優良株
システム開発事業を行なっているイーウェーヴは続伸。１万２０００円高の１２万円まで買われている。大証ヘラクレス値上がり率上位にランクインしている。きょうのストップ高ラインは１２万８０００円。とくに材料が出たわけではないようだが、２７日につけた直近安値１０万２０００円からの反発局面となっている。まずは２５日移動平均線１２万８６００円ラインまでの戻りを狙ってみる。
前期末で、実質無借金、現金等８億８２００万円と、好財務。筆頭株主は滝澤正盛社長だが、ほかの大口株主は、住商情報システム<9719>、自社、自社社員持株会など堅い。現在の株価でＰＥＲは１０倍台と、新興市場のＩＴ関連株にしては割安。配当金も新興市場のＩＴ株にしては毎期、シッカリ出ており、今期は９月中間・３月期末それぞれ１５００円の年間計３０００円。現在の株価で年間配当利回り約２．６％と高めだ。手堅い優良銘柄。

△サイバーエージェント<4751>は中期で続伸中。１０月単月売上高は前年比２割超の増収
サイバーエージェントは小反発。１６００円高の８万６０００円で始まり、８万７４００円まで買われている。きのう大引け後に発表した、１０月連結業績速報では、連結売上高は前年同月比２３．５％増の６０億４０００万円となった。チャートを見ると、９月２５日につけた上場来安値３万７１００円を底に、反発→続伸トレンドで来ている。８万円フシを超えた現在、次のフシは１０万円ラインとなる。現在の株価でＰＥＲは２２倍台だが、新興市場のＩＴ関連株にしては割安と見る。

△ニチアス<5393>は小幅続伸。悪材料出尽くしと今後の建て直し期待でジワリ買い入る
ニチアスは小幅続伸。４円高の３５６円で始まり、寄り後は３６４円まで買われている。きのう大引け後に発表した９月中間連結決算は、１５２億３８００万円の純損失計上となったが、売上高、営業・経常利益は前年同期比増収増益となっている。２００８年３月通期連結業績予想は、売上高が前年実績比微増収、営業・経常利益が減益、純損益は損失計上となる。予想ほどは酷くないという印象だ。また、同日、シンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結したことも発表した。住宅用軒裏天井・耐火間仕切壁の一部の認定不正取得に関して、今後発生する該当品の取り替え・改修などに要する費用支払いに備えたもの。融資枠設定金額は２００億円、アレンジャーは三井住友銀行。さらに、同日、一部夕刊紙上で、新社長が決定したと報道された。同社は同日付けで「当社において決定した事実ではない」旨を発表したが、市場からは好感されているもようだ。信用買い残が膨らんでいる。市場では、悪材料出尽くし、今後の建て直しに向けて買い時と見る向きも多いようだ。まずは２５日移動平均線５００円ラインあたりが目標となろう。

△タツタ電線<5809>が急続伸し東証１部値上がり率ランキング上位に
タツタ電線が、２６円高の２８７円と急続伸し東証１部値上がり率ランキング上位に入っている。前日に通期業績予想の上方修正と自社株取得を発表、これを好感した買いが入っている。通期の最終利益予想は、前回予想を５億５０００万円上回る２２億５０００万円（前年比２９．９％増）に修正した。固定資産の譲渡および固定資産の除去に伴う特別損益の発生に伴う修正によるもの。自社株取得は、２００万株（発行済み株式総数の２．９％）、取得総額は６億円を上限として、取得期間は１１月３０日から０８年３月３０日まで。株価は、１０月３１日に上方修正を発表後、１１月１日につけた直近高値２９５円を上回る動きとなるか注目されよう。

△新日本石油<5001>はしっかり。三洋電機<6764>と「燃料電池事業で新会社設立」発表も材料
新日本石油はしっかり。今朝寄り後は１０円高の９２６円まで買われている。前日２９日大引け後に、「定置用燃料電池事業にかかわる新会社の設立と株式譲受について」発表した。三洋電機と、２００８年４月をメドに燃料電池事業にかかわる新会社を設立し、その株式を譲り受けることで合意した。新日本石油のチャートを見ると、２２日につけた直近安値８４０円から反発し、現在は戻り足を形成中。まずは次のフシであり、２５日移動平均線でもある９５０円ラインが目安となろう。現在の株価でＰＥＲは９倍台と、割安水準。信用残は約３倍の買い長だが、ここは上値の重しとは取らず、市場では上昇期待が高い証左と見たい。

△株マニ注目のもしもしホットライン<4708>が連日の高値
株マニ注目のもしもしホットラインが、４０円高の５９６０円から始まり連日の年初来高値更新となっている。足元の業績は、今月２日に３月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は前回予想を６億円上回る７９億円（前年比８．４％増）に修正した。政局不透明から総選挙との思惑も高まり、上ブレが期待されている。株価は、９月２８日に年初来高値５７４０円をつけた後、５３００円割れを下値、５６００円処を上値としてモミ合いが続いていたが、上放れの様相を呈してきた。

△サイゼリヤ<7581>は続落→反発のきざし。中国の子会社・事業展開発表も材料
サイゼリヤは続落。７円安の１７６１円で始まり、寄り後は一時、１７５４円まで売られた。が、その後反発のきざしを見せている。きのう大引け後に「中国・広州市に海外子会社を設立」と発表したが、市場は反応薄だ。新会社は『広州薩莉亜餐飲有限公司』で、董事長に花島勝之・中国事業部　広州サイゼリヤ部長が就く。１２月設立予定で、資本金は１００万ドル、サイゼリヤの１００％子会社となる。レストラン『サイゼリヤ』を展開する。また、北京市内でも同様に、子会社設立と事業展開を行なう。『北京薩莉亜餐飲有限公司』で、董事長に上田諭・中国プロジェクトリーダーが就く。２００８年３月設立予定で、資本金は１００万ドル、サイゼリヤの１００％子会社。同社はすでに、上海市内で子会社設立とレストラン展開を行なっている。
（証券日刊新聞）

△アサヒビール<2502>、農業資材拡大　液体肥料を海外展開
アサヒビールは、農業資材事業を拡大する。近く液体肥料の輸出に乗り出すとともに、来年からは国内農家向けに培養土や土壌改良材の販売も開始する計画だ。同社の農業資材はいずれも、ビール生産に使う天然素材のビール酵母から取り出した細胞壁を主原料としており、土壌汚染などが少ないのが特徴。農産物に安全・安心を求める消費者ニーズに合致し、農業関係者の関心が高まっていることから、商機とみて内外で拡販。同事業の売上高を２００７年１２月期の１億５０００万円（見込み）から１０年１２月期には約７倍の１０億円に引き上げる。同社の農業資材は研究開発本部が開発。第１弾商品となる液体肥料「豊作物語」を０６年から子会社のアサヒフードアンドヘルスケアを通じて販売している。現在は一般野菜用とイチゴ用に特化した２製品を、九州・四国地区のＪＡを通じて農家に販売。東北地区でも市場開拓を進めている。こうした国内での実績をもとに液体肥料の海外展開に踏み切る。まず、中国に数トン規模で試験輸出し、アサヒビールが手がける中国山東省莱陽市の農業法人「山東朝日緑源高新技術」が持つ１００ヘクタールの農場で、液体肥料をイチゴ、レタス、スイートコーンなどの栽培に活用。将来的に対中輸出の拡大を図る。現在、オランダのワーゲニンゲン大農学部の農場でも液体肥料の試験を実施しており、中国輸出が軌道に乗れば欧州など海外市場で積極的に販売していく考えだ。一方、培養土「豊作物語　花と野菜の土」は、今年７月に種苗大手のタキイ種苗と共同開発し、家庭園芸向けにホームセンターなどで販売している。年明けからは育苗用として農家にも売り込む。また来年中に、液体肥料や培養土の技術を活用した農家向けの土壌改良材も商品化する。

△夜間を活性化　ＰＴＳが拡大　ジャパンネクスト牽引　３カ月で株売買２・６倍
夜間に株式売買ができる私設取引市場（ＰＴＳ）が拡大している。牽引（けんいん）しているのはＳＢＩ<8473>グループが中心になって８月末に開設した「ジャパンネクストＰＴＳ」。売買代金が３カ月で２・６倍に増えるなど投資家の間で存在感を強めていることが夜間市場全体の活性化につながっている。
ＰＴＳによる夜間取引は、マネックス<8698>証券が２００１年１月に開始。昨年９月にはカブドットコム証券<8703>が参入したが、夜間取引は、それぞれのネット証券で口座を持っている投資家しか参加できない。このため、昼間の証券取引所と比べると売買が成立しにくいことが課題となっていた。ジャパンネクストは、ネット証券業界最大の約１５０万口座を持つＳＢＩイー・トレード証券をはじめ、ゴールドマン・サックス証券、
ＧＭＯインターネット<9449>証券が参加して８月末にスタートした。
年度内にはオリックス<8591>証券、楽天<4755>証券も合流し、取引に参加できる投資家は先行２社の３～４倍に膨らむ。
投資家にとって魅力なのは、業界最大の４０００銘柄を扱うなど規模のメリット。「取引参加者が多いことが、希望に近い価格で売買できるチャンスの拡大につながり、投資家を呼び寄せる好循環が生まれている」（ＳＢＩイー・トレード証券）という。１日平均売買代金は９月の５億円から、１０月には９億円、１１月には１３億円と着実に増やしており、先行２社合計の約３倍の規模になっている。それに伴って夜間取引市場全体の規模も９月の約２倍に拡大した。取引参加者の増加で、徐々に浸透しつつある夜間取引だが、その規模は東証１部の売買代金の０・０６％程度に過ぎない。取引時間の拡大や信用取引の導入など取引手段の多様化を通じて、社会基盤として、いかに定着させていくかが今後の課題となっている。
（FujiSankei Business i）