11/30 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△ＮＴＴデータ<9613>、Ｊａｖａアプリ開発基盤をＯＳＳ化して公開
ＮＴＴデータは２９日、Ｊａｖａや米マイクロソフトの「ドットネット」に対応した自社のアプリケーション開発基盤「テラソルナ・フレームワーク」をオープンソース（無償公開・利用改善自由）ソフト（ＯＳＳ）化し、３０日から順次公開すると発表した。企業のシステム開発者は、特定ベンダーに依存することなくＮＴＴデータのシステム開発ノウハウを無償利用した開発が可能になる。ＮＴＴデータはＯＳＳ化で同フレームワークを用いたシステム開発を足元の年４０―６０件から同１００件に引き上げる。公開するのはＪａｖａ対応の「サーバフレームワーク」。専用ホームページからダウンロードする。ＮＴＴデータは同フレームワークを普及させることで、テラソルナ関連のシステム構築やサポートビジネスの拡大を目指す。

△楽天<4755>、来春にも台湾でネット商店街事業を開始－来月に合弁設立
楽天は２９日、早ければ０８年４月にも台湾でインターネット商店街事業「楽天市場」を始めると発表した。同事業の海外展開は初めて。事業開始に向け、１２月に現地の統一超商股分有限公司（台北市）と合弁会社を立ち上げる。日本での事業と同様に台湾内で店舗と会員を募集し、サービス開始後２年目に単年度黒字、３年目に店舗数３０００店を目指す。合弁会社「台湾楽天市場事業股分有限公司」（台北市）は資本金と資本準備金の合計が約６億円で楽天が５１％、残りを統一超商が出資する。従業員は４０―５０人程度を予定。楽天からも役員を含め数人を派遣する。統一超商は台湾でセブン―イレブン事業やクロネコヤマト事業を展開。同社の小売店網や物流網を楽天市場でも活用し、コンビニエンスストアでの商品受け渡しも検討する。将来は国境を越えて日本や台湾の商品を購入できるようにする。同日台湾で合弁契約の調印式に臨んだ楽天の三木谷浩史会長兼社長は「まず台湾に全力を注ぎ込むが、その次もいくつか候補を検討している」と語り、さらなる海外展開に向け意欲を示した。

△三井ハイテック<6966>、来年度下期から上海でエッチングＩＣＬＦ生産
三井ハイテックは中国・上海工場で、エッチングＩＣリードフレーム（ＬＦ）の生産を０８年度下期に始める。エッチングフレームの海外生産はシンガポール、マレーシア工場に次いで３拠点目。中国では初めてになる。２０１０年度にＬＦ事業で売上高５００億円（０８年度見込み４００億円超）を目指す中期計画実現に向けて、上海工場を中核に位置づける。ＩＣＬＦ製造国内最大手の三井ハイテックは金型を使ったスタンピングフレームと、フォトエッチング方式によるエッチングフレームという２種類のＬＦ製造方法を持つ。スタンピングは金型を使うことで品質が安定するため大量生産に向く。一方、エッチングは金型が不要のため多品種少量生産品に向くというそれぞれの特性がある。海外工場はスタンピング中心で製造してきた。中国では家電製品や携帯電話、パソコン、自動車などライフサイクルが短い商品需要が増えてきたため、エッチングフレームニーズにも対応することにした。ＬＦ事業の０７年１月期売上高は約３８０億円。このうち海外売上高は約２１０億円で、中国市場は５０億円程度と見られる。中国の半導体市場は年率２ケタ成長が続いている。そこで「伸びている中国市場を中核にＬＦ事業売上高５００億円を実現する」（丸岡好雄同社常務執行役員ＬＦ事業本部長）計画だ。

△安川電機<6506>、ダブルリンク機構採用した第１０世代液晶搬送用ロボ発売
安川電機は第１０世代液晶ガラス基板搬送用の大型ロボットを１２月１日に発売する。基板の持ち上げに、電車のパンタグラフなどで使われるダブルリンク機構を採用。直線運動機構を使っていた従来方式に比べると、微粒子の拡散を抑えられるためクリーンルーム内での使用により適している。価格は２２４７万円。年４００台の販売を見込む。発売する「モートマンＣＤＬ３０００Ｄ」は約３メートル四方の第１０世代液晶ガラス基板の搬送が可能。アームが動く範囲は上下４メートル、前後５・２メートル。すべての動作をサーボモーターによる回転運動で構成。従来の直線運動方式ではロボットが動くにつれて内部の微粒子が拡散するため、ボディーに排気ファンやフィルターを装着する必要があった。新型機では密閉型モーターを採用しクリーン度を高めた。分解せずに運搬できるため工場への導入も容易。シャープが堺市堺区に建設する液晶パネル工場などに売り込むと見られる。

△三菱重工<7011>、新型熱交換器を４倍に増産－車向け年１２０万台に
三菱重工業は０９年度中に、自動車向けＨＶＡＣシステム（冷暖房と空調の一体装置）に搭載する新型エバポレーター（熱交換器）の生産能力を現行比約４倍の年間１２０万台に引き上げる。松阪工場（三重県松阪市）内に建屋を新設して生産設備を導入、段階的に生産量を増やしていく。総投資額は約２５億円。新車種への搭載拡大や、既存のＨＶＡＣ搭載車種への置き換え需要に対応する。ＨＶＡＣはエアコンの中核部品だが、大型のためメーカー各社は搭載するエバポレーターの小型化などで軽量化している。三菱重工業は幅が従来比４ミリメートル薄い３４ミリメートルのエバポレーターを開発、このほど生産を始めた。

△菊川鉄工所<6346>、丸太を１０秒で角材にする超高速無人製材設備を完成
菊川鉄工所は丸太を１０秒以内に自動で角材にする超高速無人製材設備「スーパークリアシステム」を完成、０８年春に発売する。丸太を自動計測して角材の最大寸法を割り出し、丸太を位置決めしながら左右一対のバンドソー（帯鋸）２組で連続加工する。価格は未定。初年度３台の販売を見込む。立てた左右一対のバンドソーでまず両側面を切断、材木を９０度倒し、もう１組のバンドソー一対で残りを切断する。丸太を連続投入でき、計２枚の刃物で丸太を往復搬送して角材にする従来機に比べ生産能力は３倍。加工対象となる丸太は、長さが３メートルと４メートルの２種で、根本側の直径は１３０ミリ―３４０ミリメートル、曲がりは３０ミリメートル以内、最大重量４７０キログラム。加工後の角寸は９０―１５５ミリメートルで、切り取った半円形の板から平板の板取りも可能。

△コマツ<6301>、来年度にも中国に持ち株会社制を導入
コマツは０８年度にも中国に持ち株会社制を導入する。建設機械や産業機械の生産、販売会社などコマツが持つ現地関連会社の全株式を事業統括会社、小松中国投資（上海市）に移管。小松中国を中国本社と位置付け中国事業の意思決定権を持たせる。建機や産業機械需要の一層の拡大を見込む現地の経営判断のスピードを上げる。コマツはすでに米州でコマツアメリカ（イリノイ州）に持ち株会社機能を持たせている。米の事業会社は４０社。コマツ社内での小松中国投資の現在の位置づけは、米法人と同様に小松中国の意思決定を尊重する体制。中国は成長の過渡期にあり政府の政策の影響による市場の変化も激しい。中国市場の動きに素早く対応するには、小松中国に指揮系統を名実共に一本化することが効果的と判断した。小松中国の傘下となるのは１９社。

△不二越<6474>、パートナー企業集め会合－来年の販売１０００台に
不二越は２９日、２００７国際ロボット展会場でロボットシステム開発販売のパートナー企業を集め会合を開いた。会合の冒頭、井村健輔社長は「ロボット事業の顧客満足度向上には用途開発技術に磨きをかける必要がある」とした上で、パートナーの重要性を強調した。パートナーを通じてのロボット販売台数を、０７年の７３２台から、０８年には１０００台まで増やす目標を明らかにした。会合には国内２２社、海外１２社のシステム開発企業が出席。国内外の優秀企業を表彰した。うち国内ではもっとも多くの不二越製ロボットを販売した高丸工業（兵庫県尼崎市）と、関連システムを開発した豊岡エンジニアリング（愛知県岡崎市）の２社が受賞した。不二越は今後も国内外のパートナー企業を集めた会合を年に１度のペースで開催していく計画。

△ファナック<6954>、最大可搬重量１．６倍のパレタイジングロボ投入
ファナックは物流センターなどで使用するパレタイジングロボットの新製品「Ｍ―４１０ｉＢ／７００」を０８年１月に発売する。最大可搬重量は７００キログラムと従来の最大機種の１・６倍に大型化。建材や飲料ボトルなどの重量物の搬送や積み込みなどの用途を見込む。パレタイジングロボット全体で年間１２００台の販売を目指す。４軸の多関節ロボット。手首部分の許容負荷慣性を従来機の２・５倍に強化、より重い荷物を持ち上げて回す動作に耐えられるようになった。

△フタバ<7241>、中国拠点を増強－広州で排気系部品を生産
フタバ産業は、中国生産子会社「広州双叶汽車部件」（広東省広州市）で新たにマフラーなど排気系部品を生産する。ボディーや足回り関連のプレス溶接部品は増産する。新工場棟を０８年１月に着工、０９年中に稼働し、全体の延べ床面積を２倍強の４万３０００平方メートルにする。
製品はトヨタ自動車<7203>が建設中の広州第２工場（同）に、生産予定のスポーツ多目的車（ＳＵＶ）「ハイランダー」向けに供給する。
広州双叶は工場拡張にあたり、１０月に資本金を２倍となる２６億円に増資した。プレス機械や溶接装置、ロボットなどを増設し、広州では初めて排気系部品を生産する。ハイランダーでは、ピラーやカウルなどのボディー部品、サスペンションメンバーなどの足回り部品といったプレス溶接部品も受注しており、新工場で生産する。現在４１８人の人員も新工場のフル稼働時には６００―７００人に増やす方針。

△トヨタ<7203>、お台場で大規模試乗会
トヨタ自動車は１２月１、２日の９時３０分―１６時に東京都江東区青梅１丁目Ｑ・Ｒ街で大規模試乗会「ドライブ王国２００７ｉｎお台場」を開く。新型車の機能やクルマの楽しさを体感してもらうのが狙いで、０７年度に発売した１４車種４１台を含む全７４台を用意する。全長９００メートルのコースでの試乗や、セーフティー機能、駐車アシスト機能などの体験ができる。プラグインハイブリッド車なども展示する。

△東海理化<6995>、中国２工場を拡張－スイッチなどトヨタの増産に対応
東海理化は、中国事業を強化する。キーロックやシフトレバー、スイッチなどを生産する佛山東海理化汽車部件（広東省佛山市）と、シートベルトを生産する無錫理昌科技（江蘇省無錫市）の工場を増設し、生産能力増強や生産基盤拡充を図る。トヨタ自動車の中国での増産に対応する。佛山東海理化は、工場増設に向けて隣接地（敷地面積２万平方メートル）を１０月に購入した。２階建てで延べ床面積１万平方メートルの工場棟を新設する。着工や稼働の時期、増産する品目など詳細を１２月中に詰める。現在の工場は床面積１万８０００平方メートルで、０７年見込みの売上高は７５億円。無錫理昌は０８―０９年に床面積８０００平方メートルを増設し、全体で同２万平方メートルの規模にする。現在外注している焼き入れを内製化したり、シートベルトの構成部品のうち現地生産していない部品を新たに生産する。

△ティラド<7236>、秦野にＨＶ用高性能冷却器の新工場－２０１１年に量産
ティラドは２９日、秦野製作所（神奈川県秦野市）内にハイブリッド車（ＨＶ）用高性能冷却器の新工場を建設する方針を明らかにした。０８年度に試作ラインを設置、２０１１年までに量産体制を整える。生産規模は月間数万基となる見通し。同製品はインバーターの発熱を抑えるのが目的で、標準の冷却器に比べて約２・５倍の性能を確認した。自動車の環境・安全性能の進化で車載電子機器が増加する中、応用範囲は広がりそうだ。新工場の投資額は、生産量により異なるため未定。新しい建屋には、機械設備を導入する。開発品は冷却器内部のフィンを特殊な構造とし、熱を奪うための流体を一方向でなく複数方向に流れるようにしたのが特徴。これにより、従来品より小型化したうえで冷却性能を高めることに成功した。筐体にはアルミニウムを使う計画。
デンソー<6902>など競合他社とは異なる構造としている。

△ホンダ<7267>、東南アに２輪車の開発・製品強化で攻勢
ホンダは２９日、２輪車市場が拡大する東南アジア地域に、開発・製品強化で攻勢をかける方針を明らかにした。同地域の主力開発拠点であるタイ研究所を増強したり、各国の現地マーケティング機能を強化し、デザイン面を中心に「開発の現地化」（原田実専務）を推進する。製品面では、小型車への搭載を進める電子制御式の燃料噴射装置（ＦＩ）や、先進ブレーキシステムの小型・低コスト化を進め、環境・安全面で差別化する方針。タイ研究所は東南アジアの２輪車デザインを担う。今後、開発車種の増加や技術の高度化が見込まれることから、現地の人材採用を拡大する。ハード面も今夏から９億バーツを投じ、建物などを拡充中。ベトナムやインドネシアのマーケティング部隊なども順次強化する。ホンダの年間販売台数が２００万台規模を超す地域では、研究所の設置も検討する。

△ＰＳＳ<7707>、感染症診断分野に本格参入－遺伝子技術をウイルス抽出に応用
プレシジョン・システム・サイエンス（ＰＳＳ）は、感染症診断分野に本格参入する。独自技術の遺伝子抽出技術を細胞内のウイルス抽出に応用する。従来の方法に比べて短時間で診断が可能で、ウイルスが、がんなどに変異した場合でも測定が可能。病院や大学をターゲットに直販する。感染症診断のニーズが高いアジア市場への参入第１弾としたい狙いもある。感染症診断に使うのは、磁石ビーズを使ってワンストップでウイルスを抽出、精製して診断するシステム。約２時間で診断できるほか、がんなどに変異したウイルスも検出できる。ウイルス抽出工程と測定工程にはＰＳＳの遺伝子抽出技術を応用した。測定しやすいようにウイルスを増幅させるＤＮＡポリメラーゼ連鎖反応（ＰＣＲ）装置は当面、業務提携などにより他社製品を組み込む。将来は自社開発を検討している。

△アルデプロ<8925>、大型物件を再生販売－開発型など首都圏中心に事業展開
アルデプロは開発型大型物件の再生販売事業に乗り出す。第三者割り当てによる新株発行などで米ゴールドマン・サックスグループの投資会社から調達した約３００億円を主な原資に、１００億円以上の物件も仕入れて再生販売する計画。ゴールドマン・サックスからはノウハウの提供も受け、首都圏を中心に事業展開する。これにより、主力である不動産の再生販売事業強化につなげていく。アルデプロは中古マンションや中古オフィスビルの再生販売事業を全国的に展開。０７年７月期は１次取得者や投資物件向けの販売が好調で、同事業の売上高は７４１億円（前年度比８２・８％増）、営業利益は１５８億円（同２・２倍）と大きく伸びた。一方、同社は８月に第三者割り当てによる新株式と転換社債型新株予約権付社債を発行。ゴールドマン・サックスが出資したジーエス・ティーケー・ホールディングス・フォー合同会社から約３００億円を調達した。

△飛島建<1805>、地盤の変状監視を容易に構築できる技術開発
飛島建設は２９日、豪雨や地震による斜面崩壊や地滑りなどの地盤の変状を監視するシステムを容易に構築できる新技術を開発したと発表した。施工物件の安全管理や公共機関向けの防災監視サービスに展開する考えだ。ひずみや温度を反射光の波長変化として検知するセンサーを使った伸縮計、傾斜計、水位計をそれぞれ新たに開発し、これに一本の光ファイバーで最大１００測点の計測を実現した測定器をつなげる。各計測器を構造物や地盤に多数直列に設置し、地表面や地盤内の挙動、地下水位を精度良く計測し、監視対象の変状をリアルタイムに遠隔で把握する。提携関係にある英インセンシスの技術を導入した。

△資生堂<4911>、男性用化粧品ブランドに整髪料と洗顔料などの新製品投入
資生堂は２９日、男性用化粧品ブランド「ウーノ」から新タイプのクリーム整髪料「クリームネオ」、新洗顔料「スクラブキングウォッシュ」などの新製品を０８年２月２１日に発売すると発表した。１６品目１７品種を展開。価格はノープリントプライス。クリームネオは新技術のハードリンスベース処方で整髪成分を均一に整列させたことで、傷んだ髪でも毛先まで滑らかに伸びる。また、保湿・毛髪成分配合でぱさつきを抑える。スクラブキングウォッシュは５種のスクラブを配合。

△日通<9062>、羽田－上海間で定期チャーター便利用の混載サービス
日本通運は２９日、羽田空港と中国の上海・虹橋空港間の定期チャーター便を活用した輸出混載サービス「快速！虹橋（ホンチャオ）」を１２月３日に始めると発表した。従来の成田―上海・浦東空港間のサービスと比べて所要時間を約２０時間短縮する。首都圏で夕方までに受け付けた貨物を夜間に自社貨物施設で集約、翌朝の羽田発虹橋行き定期チャーター便に搭載する。虹橋空港に到着後は日通の現地法人が同空港に貨物を蔵置した状態で上海・浦東空港の税関で輸入通関手続きを行い、輸入許可後に上海・虹橋空港から貨物を輸送する。日通は５日から上海・虹橋空港発羽田行き定期チャーター便を使った自社一貫輸送サービスも手がけており、輸送サービスの拡充で幅広い輸送ニーズに対応していく。

△ヤマダ電機<9831>とウエストＨＤ<1407>、オール電化で提携拡大－店舗受け付け強化
ヤマダ電機とウエストホールディングス（ＨＤ）は、オール電化対応などで提携を拡大する。ウエストＨＤはヤマダの店舗でオール電化や太陽光発電システムの工事受け付けを進めているが、ヤマダのオール電化関連製品拡販などの取り組みに合わせ、受け付け体制を拡充する。今後、地域の施工会社とのフランチャイズ（ＦＣ）契約を積極化。来春をめどに２００―３００社とＦＣ契約を結び、施工体制を整備する。ヤマダ電機は今年からオール電化関連製品の販売・施工に力を入れる方針を打ち出しており、一部店舗では店内でＩＨクッキングヒーターの実演を実施。また、エコキュートや太陽光発電システムのパネル展示なども行い、導入店では売り上げを順調に伸ばしている。

△味の素<2802>、包装の穴あき検査する装置開発－子会社でテスト運用
味の素は商品に密着して保護・包装するシュリンクフィルム（熱収縮保護フィルム）の穴あき・破れなどを検査する装置（特許出願済み）を開発した。まず、子会社のクノール食品（川崎市高津区）のカップ入りスープの一部製造ラインに導入し、実地テストを開始。今後、他商品での使用や他工場への導入も検討する。食の安全・安心へのニーズが高まる中、技術的な側面から商品の信頼性をサポートする。穴あきが発生しやすいカップの上面、底の両面にエアを噴射し、フィルムを膨らまし、その膨らみをセンサーで不良品として検出し、ラインからはじく仕組み。検査は実ライン速度の約１・２倍にあたる１分間２００個まで対応可能。同社ではラインに検査員を配置し、不良品の検査をしている。装置の導入により検査員の負荷を軽減できるほか、検査品質の安定化も図れる。
（日刊工業新聞）

△魚力<7596>　米国に進出へ、三菱商事<8058>子会社の一部事業を譲受
三菱商事は２９日、生鮮・冷凍水産物販売の米国子会社（ＭＣ　ＦＲＥＳＨ　ＩＮＣ．）を事業環境の悪化から解散すると発表しているが、これに伴い、一部事業（冷凍水産物のの輸入販売）を、魚力に譲渡すると発表した。魚力は事業譲受のために米国に新会社を設立する。仕入れ力に定評のある魚力は、業界でも断トツの高収益企業である。集客力のある百貨店、駅前店で鮮魚店、すし店、海鮮居酒屋の店舗を展開しているほか、スーパーへの卸も行っている。今回三菱商事の一部事業を譲り受けたことで、さらに仕入れ力が強化され、事業展開に厚みが増すことになる。

△興研<7963>　製造開発拠点のために４０００坪の土地取得へ
興研は、２９日引け後に固定資産の取得を決議したと発表した。将来における製造開発拠点を確保するために、埼玉県比企郡川島町の土地約４０００坪を、約６億円で取得する。来年１月に本契約を締結し、所有権移転は８月となる見込み。購入資金は、自己資金及び金融機関からの借入れを予定。なお、今期の業績に与える影響は無いことから、０７年１２月期業績予想の修正は無いとしている。
（証券日刊新聞）

△パイオニア<6773>　上海新工場が稼働　車載音響機器　０９年度４００万台生産
パイオニアは、カーエレクトロニクス製品の需要拡大に対応するため、中国・上海に新工場を建設し、今月から本格稼働を始めた。中国はタイと並ぶ同社の車載音響機器の２大拠点。同社の生産全体で両国が占める比率を８割超に引き上げて生産効率を高めるとともに、好調なＯＥＭ（相手先ブランドによる生産）供給の拡大にもつなげる考えだ。新工場は今夏、上海に持つ既存工場の近接地に約１０億円を投じて建設。今月２０日に完工式を終え、テスト生産の段階から本格稼働に移行した。新工場の敷地面積は７万７０００平方メートル、建物の延べ床面積が２万６０００平方メートル。海外輸出向けに、ＣＤやＤＶＤなどの車載オーディオの市販製品とＯＥＭ製品を手がける。生産規模を２００９年度に約４００万台にする計画だ。新工場は、上海市の輸出加工区内に新会社を設ける形で立ち上げており、税制面などの優遇が受けられる。工場の敷地は２０万平方メートルまで拡張可能という。パイオニアの主力事業であるカーエレクトロニクスは、０８年度に営業利益は３年前に比べ約２３％増の２３０億円を見込む。また、同社は国内の大手自動車メーカーにＯＥＭ供給しており、ＯＥＭの比率が０８年度に３８％となる見通し。車載分野は市販市場が縮小傾向にあるが、パイオニアは「開発力の強みを生かし、ＯＥＭに力を入れて補っていく」（須藤民彦社長）方針で、ＯＥＭ強化を成長のカギとみている。上海の新工場は、防塵面などで最新鋭の設備を採り入れ、歩留まりや品質の向上を図っており、自動車メーカーなどの高い要求に応える。パイオニアは今年４月にも、タイで現地法人の敷地内に新工場棟を建設するなど、アジアでの量産態勢を強化している。

△ホンダ<7267>　新興国で小型二輪拡販　低燃費化技術車を投入
ホンダは２９日、排出ガスのクリーン化と燃費改善を実現する小型の電子制御燃料噴射システム（ＰＧＭ－ＦＩ）を搭載した小型二輪車を海外の成長市場に相次ぎ投入する方針を明らかにした。２００８年にタイ、０９～１０年にはインドネシアとブラジルに導入する計画で、新技術を “武器”に、生活の足として排気量１５０ｃｃ以下の小型二輪車が急ピッチで普及する新興国市場での拡販につなげる考えだ。ＰＧＭ－ＦＩは、走行条件や気温などの各種情報を検知し、コンピューターで常に最適な形で燃料を供給する。１９８２年に実用化し、国内向けなどでは「スーパーカブ」など５０ｃｃの小型モデルから「ＣＢＲ６００ＲＲ」をはじめとする２５０ｃｃ超の大型モデルまで、幅広い製品に適用している。これまでの展開で蓄積したＰＧＭ－ＦＩの経験をベースに、より小型・軽量化したタイプを開発。すでに日本向け以外では、中国向けスクーターに採用している。今後は、タイ、ブラジルなど新興国で需要が多い１２０～１２５ｃｃの二輪車を中心に、順次搭載していく。ホンダによると、世界の二輪車市場は年間３５００万台（０５年）に達し、その約９割は小排気量の二輪車（スクーターを含む）だ。とくに新興国が市場拡大の牽引（けんいん）役となっており、中長期的に４０００万台規模に拡大すると予想している。ホンダは、二輪車でも環境技術が市場深耕のカギを握ると判断。二酸化炭素（ＣＯ２）低減に向けて二輪車の燃費を１９９５年比でスクーター８０％、小型と大型二輪車は５０％改善する目標を掲げている。ＰＧＭ－ＦＩはその達成に向けた主力技術と位置付け、世界で販売する大半の機種に搭載する方針だ。２９日、埼玉県朝霞市の本田技術研究所二輪開発センターで会見した福井威夫社長は「四輪車に比べて小規模で投資額の少ない二輪事業でまず海外進出することで、ブランドイメージを構築したい」とし、０６年に１２６０万台だった二輪車世界販売台数のさらなる拡大を狙う。

△高齢者向け共同住宅　ウィル不動産<3241>が販売　国内初カレッジリンク型
関西地域を中心に不動産仲介業を手掛けるウィル不動産販売（兵庫県宝塚市）は、住民が大学の聴講生などになれる高齢者向け共同住宅事業の販売代理業務を受託した。関西大学（大阪府吹田市）と住宅運営者のアンクラージュ（兵庫県尼崎市）などが展開する共同住宅「クラブ・アンクラージュ御影」（神戸市灘区）が対象。２００８年５月初旬にも開設する予定で、ウィル不動産販売は２１８戸を販売する。住宅運営者と大学などがタイアップして、高齢者向け共同住宅の住民が大学の授業などを受けられる仕組みはカレッジリンク型シニア住宅と呼ばれる。米国では、こうした取り組みが進んでいるが、日本では今回のケースが初めて。関西大学では「クラブアンクラージュ・御影」の入居者向けカレッジリンクのプログラムとして、文学部または大学院文学研究科の科目履修生や聴講生、社会人学生として受け入れをはじめ、公開講座や講演会などの大学の行事への参加などを用意する。今後、少子高齢化が進む中で、人口・世帯数の減少による住宅販売の減少が予想される。ウィル不動産販売は、今回の受託販売事業を将来の主力製品と位置付け、専門の販売チームを編成し、販売実績とノウハウを蓄積していく考えだ。カレッジリンク型シニア住宅は、入居者が時間を有効に活用して新しい知識を吸収したり、大学キャンパスでの若者たちとのふれあいが生活に張りを与えたりするという効果があるという。実際に他の高齢者施設の住民と比べて、「寝たきりになる割合が低い」「生活の満足度が高くなる」という傾向が示されている。

△電子商取引に参入　アイフリーク<3845>が子会社設立
携帯電話向けのコンテンツ（情報の内容）配信事業を展開するアイフリーク（福岡市中央区）は、ＥＣ（電子商取引）ビジネスに本格参入する。ギフト専門ＥＣビジネスを展開する子会社「フィール・ジー」を１２月１日付で設立し、事業領域の拡大に乗り出す。フィール・ジーの資本金は８０００万円で、全額アイフリークが出資する。社長は永田万里子アイフリーク社長が兼務する。来年１月からの業務開始を目指す。フィール・ジーは、設立と同時に、ＥＣビジネス関連システムなどを手掛ける電子金券開発（東京都港区）と提携する。同ビジネスに関する情報を共有するほか、電子金券開発が、電子金券発行・管理システムなどの事業に必要なシステムに関する知的財産権を有償でフィール・ジーに譲渡する。また、電子金券の発行はフィール・ジーが行う一方で、商品調達や商品の流通などの管理は、電子金券開発が担当し事業を早期に軌道に乗せる考えだ。

△松下<6752>のプラズマパネル工場　ベトナム大統領が視察
国賓として来日中のグエン・ミン・チェット・ベトナム大統領（国家主席）が２９日、世界最大のＰＤＰ（プラズマ・ディスプレー・パネル）生産拠点である松下電器産業の尼崎工場（兵庫県尼崎市）を視察した。松下によると、海外の国家元首クラスの要人が、同工場を視察するのは初めて。ＰＤＰはプラズマテレビの基幹部品。チェット大統領らが視察したのは、９５０億円を投じて２００５年９月に稼働した尼崎第１工場。ＰＤＰを月間２８万５０００枚（４２型換算）生産し、当時は世界最大のＰＤＰ生産拠点だった。その後、今年６月には月産５０万枚の第２工場（投資額１８００億円）が操業開始。さらに、同社は今月１４日、月産１００万枚の第３工場（同２８００億円）の建設に着工した。０９年５月の稼働を目指す。２９日、同社の中村邦夫会長が「ベトナムでの当社の従業員は４０００人に達しています。ご視察を通して、弊社事業のご理解の一助にしていただければ」とあいさつ。チェット大統領は「松下電器はベトナムに積極投資され、国民はテレビや洗濯機などパナソニック製品を愛用しています」と答えた。ＰＤＰ生産を手がける子会社「松下プラズマディスプレイ」の森田研社長（松下電器産業常務役員）が工場の概要を説明し、チェット大統領らは約１５分間、第１工場のパネル生産ラインを熱心に視察した。
（FujiSankei Business i）