11/28 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△日本企業、ベトナム投資を加速
日本企業がベトナムへの投資を加速する。
三菱重工業<7011>が航空機部品工場の建設を決めたほか、
ＮＴＴ<9432>コミュニケーションズは政府関連機関と組みデータセンターを整備する。
住友商事<8053>や丸紅<8002>は発電設備建設の検討に入った。ベトナムはＢＲＩＣｓ（ブラジル、ロシア、インド、中国）諸国に次ぐ経済拡大が期待され、各社が戦略地域に位置づける動きが鮮明だ。
各社は27日、来日中のベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席（大統領）が出席した会合で投資計画を発表し、ベトナム政府機関などと覚書を交わした。

■コンビニやファミレス、省エネ義務付け・経産省が法改正案
京都議定書の温暖化ガス削減目標達成のために経済産業省が検討している省エネルギー法改正の報告書案が明らかになった。コンビニエンスストアやファミリーレストランにも規制の網を広げ、年間エネルギー使用量の報告や省エネ設備の更新計画を義務付ける。中小規模の建築物にも省エネ対策を求める。排出量が増え続けている家庭やオフィスでも対策を徹底し、削減目標の達成を目指す。経産省は報告書案を28日の総合資源エネルギー調査会（経済産業相の諮問機関）小委員会に提示。審議を経て来年の通常国会に省エネ法改正案を提出する。

△パソコン画面に広告、常時表示でソフト無料――オプトリンクスとベクター<2656>
インターネット広告のオプトリンクス（大阪市、藤川隆也社長）とソフトウエアのダウンロードサイトを運営するベクターは、パソコン画面への広告掲載の見返りにパソコン所有者が有料ソフトを無料で使えるサービスを始める。オプトリンクスは広告主から掲載料を徴収。掲載料の中から一定の手数料をベクターとソフト開発者に支払う。ベクターやオプトリンクスが運営するサイトから広告配信ソフト「オプトサーブ」を取り込むと、パソコン画面の右下に広告が常時表示されるようになる。パソコン利用者の関心がある分野の広告をインターネット経由で配信する。
（NIKKEI NET）

△ＮＥＣエレ<6723>が一段高、午後4時からの社長会見に期待高まる
ＮＥＣエレクトロニクスが一段高。２８日午後４時から中島俊雄社長が事業戦略に関して記者会見すると発表したことで期待感が高まっている。

△夢真ＨＤ<2362>大幅高、08年9月期最終損益は黒字転換見込む
夢真ホールディングスが大幅高。２７日に発表した２００８年９月期の業績予想を好感しているという。２００７年９月期決算では連結最終損益が４２００万円の赤字に転落したが、２００８年９月期には５億１０００万円の黒字転換を見込んでいる。

△楽天<4755>証券、投信購入支援サイト「投信スーパーステーション」開始
楽天証券は、投資信託専門の購入支援サイト「投信スーパーステーション」を２６日からスタートした。「投信スーパーステーション」は、投資に必要な知識や情報、ファンド選びに役立つ検索等の機能といった投信に関連した商品・サービスのすべてが集まる＜ステーション＞をコンセプトに、買い物感覚で投信に投資できるウェブサイトを目指している。ファンドの個別銘柄情報については、投信情報サービス会社リッパー・ジャパンが投信の属性情報をはじめ、リターンデータやシャープレシオなどの分析データ、投信評価レーティング（格付け）の「リッパーリーダーズ」などを提供する。楽天証券の関係者によると、２６日午後にスタートした「投信スーパーステーション」の閲覧状況（ページビュー）は、従来の投信ページの３倍のページビューになっている。

△住友化学<4005>が反発、サウジ石油合弁の利益上振れ予測で
住友化学が反発している。サウジ石油合弁事業での利益上振れを期待した買いが先行した。２８日付の日本経済新聞によると、同社の米倉社長はサウジアラビアで来年秋に商業生産を始める国営石油会社との合弁事業での利益貢献が、当初見通しの５００億円よりも増えるとの予測を明らかにした。原油価格を７５ドルに設定した場合、出資比率が低下しても利益は６００億円になるとの見方を示したという。

△ラックＨＤ<3857>が大幅高、ＫＤＤＩ<9433>との提携を好感
ラックホールディングスが大幅高となっている。ＫＤＤＩとの資本・業務提携を発表しており、これが好感された。ラックホールディングスは２７日、同社傘下のラックがＫＤＤＩとセキュリティソリューション分野で業務提携すると発表した。また、同時に資本提携として、ＫＤＤＩが２８日付でラックホールディングスの株式１４１万４２００株を既存株主から取得すると発表した。これにより、ＫＤＤＩのラックＨＤに対する出資比率は５．０００１％となる。

△旭化成<3407>小じっかり、リチウム電池材料を5割増産
旭化成が小じっかり。同社が２７日、リチウムイオン２次電池用セパレータ「ハイポア」を２００９年春までに５割増産すると発表したことなどが材料となっている。滋賀県の工場に約１００億円を投じて、現在の年産１億平方メートルから１億５０００万平方メートルに引き上げる。また、生産拠点体制をさらに強化するために第２工場の建設も検討しているという。
（ロイター）

▼医薬品株が安い、薬価調査のかい離率は6.5％－ヒット品の再算定懸念
武田薬品工業<4502>やエーザイ<4523>などの医薬品株がマイナス圏に沈んだ。同日開催の中央社会保険医療協議会（中医協：厚生労働相の諮問機関）で、2007年度の薬価調査が示され、製薬会社が実際に販売した医薬品の値段が公的薬価を平均6.5％下回っていたことが明らかになった。同調査結果は想定通りとの声が多いが、医療費財源が不足するなかでは医薬品メーカーに対するプレッシャーも強くなるため、ヒット製品の薬価を引き下げる「再算定」が行われるとの懸念が一層強まった。医薬品大手企業の午前終値は、武田薬が前日比20円（0.3％）安の6980円、エーザイが同30円（0.6％）安の4800円、
大日本住友製薬<4506>が同14円（1.6％）安の885円。ＴＯＰＩＸ医薬品指数は同0.03％高の2021.01ポイントで、朝方に付けた2028ポイントから上げ幅を縮小した。構成する34銘柄のうち上昇は 13、下落は18、変わらずが３で、値下がり銘柄の方が多くなっている。
ＵＢＳ証券で医薬品セクターを担当する志村裕久シニアアナリストは、今回の薬価調査結果は事前の想定通りだったと指摘、「財源問題を考えると、今後はＡＲＢ（高血圧症治療薬の１領域）、ＳＳＲＩ（抗うつ剤の１領域）や、レミケード、ハーセプチンなどの個別製品の再算定に焦点が移っていく」とみている。再算定とは、製薬メーカーが新薬承認時に申告した年間販売高を著しく超えた場合（通常：２倍超）に公的薬価を引き下げる措置。
医薬品業界紙「日刊薬業」などは厚生労働省が田辺三菱製薬<4508>の関節リウマチ治療薬「レミケード」や中外製薬<4519>の抗がん剤「ハーセプチン」などを再算定の対象とすることを検討していると報道している。
福田康夫内閣は2008年度予算編成で社会保障関係費の自然増を2200億円（一般会計ベース）圧縮する構え。地方の医療が疲弊するなか、自民党などは医師の技術料を引き上げるよう提言している。このため、好業績を続ける医薬品メーカー大手に対して薬価引き下げ圧力が増しており、年末にかけて利害関係者らの調整が佳境を迎える見通し。今回の薬価調査を受けて、当局は調整幅２％を差し引いた4.5％の薬価引き下げを行う公算が高い。

△ＵＳＥＮ<4842>：30金融機関とシンジケートローン契約締結－1350億円
インターネット関連事業などを手掛けるＵＳＥＮは28日、ゴールドマン・サックス証券と三井住友銀行をリード・アレンジャーとして、30金融機関と総額1350億円のシンジケート・ローンを締結したと発表した。実行日は11月30日で、期間は５年。ＵＳＥＮは今回のローン締結の目的として、長期安定資金調達への切り替え、資金調達条件の変更と統一、財務の柔軟性確保を挙げている。

▼「タミフル」「リレンザ」は副作用の警告追加を－ＦＤＡ諮問委が勧告
米食品医薬品局（ＦＤＡ）の諮問委員会は27日、スイスの製薬大手ロシュ・ホールディング（中外製薬<4519>）の「タミフル」と英同業グラクソ・スミスクラインの「リレンザ」の２つの抗インフルエンザウイルス薬について、製薬会社は服用すると精神面で副作用が起きる可能性があるとの警告を追記すべきだとの見解を示した。諮問委員会は、薬の販売が開始された1999年以降、日本と米国で服用した患者から数百件寄せられた幻覚症状や異常行動に関して、両薬の処方情報が十分に適切な表記をしていないとの判断を示した。タミフルは昨年11月からそうしたリスクについて注意書きを加えており、当局はその後リレンザ服用患者についても同様の副作用に関する報告を確認している。ＦＤＡが２年前に初めて副作用に関する懸念を表明して以来、タミフルの販売は減少傾向にある。諮問委員会メンバーによると、追記される警告ではこうした副作用はまれで、両薬を服用していない場合でもインフレエンザ患者に起きる可能性があるという内容になる。諮問委メンバーのマイケル・ファント氏は「両薬について、服用によりある種の異常行動がみられているのは間違いなく、人々に一段の注意を喚起し、慎重に見守っていくことが必要だろう」とし、「どのような場合でも警告を強化することは恐らく間違った判断ではないと思う」と述べた。ＦＤＡは、義務ではないものの、通常は諮問委員会の勧告に従う。
（ブルームバーグ）

△スパークスＧ<8739> ストップ高。
21日発表の中間決算を嫌気した売りが一巡、見直しの動きが生じているようだ。26日に実施した決算説明会の内容に加え、機関投資家へのアプローチなどが取り沙汰されているとの見方もあるようだが。

△サイバー<4751> 25日線サポートとしたリバウンド基調継続で、6営業日ぶりに8万円回復。
一目均衡表の遅行スパンは下方転換シグナル発生を拒否。米S＆Pと日興アセットは2008年春にも、ジャスダックや東証マザーズなど新興6市場を対象に算出した株価指数に連動するETFを上場すると報じられている。流動性の高い銘柄であるため、資金流入期待も。また、明日29日は新興市場日本株ファンドの設定が予定されており、日経平均が膠着感を強める中、短期資金は新興市場へ。

△三井造<7003> 反発。
ＧＳでは「買い」を再強調、直近の株価下落は押し目買いの好機と捉えている。受注した船舶のほとんどが円建てとなってきており、為替円高のインパクトは同業他社との比較で極めて小さいとの判断。1ドル＝105円、1ユーロ＝155円と前提しても、理論株価は830円としている。

▼ゲオ<2681> きつい下げ。
日興シティが投資評価を「１Ｈ」から「２Ｈ」に格下げしており、売り材料につながる格好へ。目標株価も31万円から24.1万円に引き下げている。今後既存店増収率がマイナスに転じるとみられること、来年度の増益率鈍化が予想されることなど、業績モメンタムの低下を格下げの背景としているようだ。

△ソフトバンク<9984>---取り組みに厚みを増す
4日続伸で6営業日ぶりに2500円を回復してきている。直近安値や一目均衡表の雲上限などが位置する2440円レベルの抵抗線を確実に突破。11/22時点の信用倍率は1.93倍と取り組みに厚みを増してきており、ショートカバーの流れが強まる可能性も。

△イオン<8267> ＣＬＳＡでは投資判断を「ＳＥＬＬ」から「ＢＵＹ」に格上げしている模様。
前日に正式発表している持ち株会社への移行を評価しているほか、スーパーマーケット事業の売上も同業他社と比べて堅調と評している。株価リバウンドを狙うタイミングと位置づけているようだ。

△花王<4452> 反発して5日線を回復。
メリルでは「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価を3700円に設定したもよう。今期の会社計画を保守的としているほか、来期についてもカネボウ化粧品との物流面でのコストシナジー効果やビューティケア事業の収益性改善などで2ケタ営業増益と予想しているもよう。

△ヤフー<4689> 4日続伸で11/2の直近戻り高値を捉えてきている。
一目均衡表の雲上限がサポート機能、遅行スパンは上方転換シグナルを発生させつつある。月足ベースでは前月に跳ね返された24ヶ月線を再びクリアしてきている。中長期的なリバウンド基調に入ってきたようである。

△安川電<6506>---大幅上昇、ＧＳでは投資判断を買いに引き上げ
3日続伸。ゴールドマンでは投資判断を「中立」から「買い」に引き上げたもよう。中期的に12％前後の営業利益成長率を確信付けるイベントが多いものの、株価には織り込まれていないとみているようだ。また、インバータは省エネ・環境関連として構造的に急成長しているほか、ロボット市場は溶接から組立分野へと新たな成長局面に入るとの考えも示した。チャート上では一目均衡表の雲内に突入しており、目先25日移動平均線を回復する期待も高まりそうだ。

△佐世保<7007>---海運株リバウンドで見直し買いの流れ
反発で5日線を回復。下落基調が続いており、高値からの下落率は37％に拡大していた。海運株がリバウンドをみせてきたこともあり、見直し買いの流れに。11/22時点の信用倍率は1.66倍と取り組みは厚みを増している。

△三井住友<8316>---押し目買いスタンス
利食い優勢。前日までのリバウンドで一目均衡表の雲上限に接近しており、強弱感は対立するところ。米シティが下落していたことも利食いにつながっているようだ。ただ、ショートに傾きやすい需給環境と、これまで売り込まれていたことから押し目買いスタンスとなろう。

□商船三井<9104>---手掛けづらい環境だが調整一巡感は台頭
5日線レベルの攻防。バルチック指数は10日連続で低下していることもあり、手掛けづらい環境ではある。ただ、現在のレベルでも指数は相当高く、それだけでも業績上振れの可能性はあると考えられる。8月安値近辺までの調整、ＰＥＲは10倍まで低下してきており、調整一巡感は台頭している。

△ＡＣＣＥＳＳ<4813>---一目均衡表の雲下限を突破
続伸で一目均衡表の雲下限を突破してきている。米Ｓ＆Ｐと日興アセットは2008年春にも、ジャスダックや東証マザーズなど新興6市場を対象に算出した株価指数に連動するＥＴＦを上場すると報じられている。流動性の高い上位100銘柄を対象にＳ＆Ｐが28日から算出するとしており、買い需要期待も。なお、月末にはＭＳＣＩインデックスのよる反映（除外50％）が控えている。

△住友化<4005>---買い優勢、サウジ合弁の利益貢献上ぶれ報道で
買い優勢。サウジ石油合弁会社の利益貢献が当初の見通しよりも上ぶれするとの報道が材料視される。想定以上の原油高を背景に、当初見通しの500億円に対して、原油価格75ドル設定では600億円の利益貢献になるようだ。プロジェクトの順調な進展確認にもつながったとの見方。

△三洋電<6764>---続伸、財務体質改善や短期的な希薄化懸念後退
買い先行。前日は中間決算発表を受けて買い進まれたが、本日も、説明会などが評価材料となって、一段と上値追いの展開に。有利子負債の減少など財務体質の改善が確認できたこと、短期的に優先株が普通株に転換されるといった希薄化懸念が後退したことなども評価と。
（フィスコ）

△ジャステック<9717>は増額業績見直し高配当利回り買いから反発
ジャステックは、１０円高の１０００円と小反発したあともみ合いを続けているが、１０００円大台割れの年初来安値水準では下値抵抗感を強めている。第１四半期決算発表時は中間期業績、第３四半期（３Ｑ）発表時は１１月通期業績と四半期決算発表のたびごとに上方修正された好決算の見直しが続いており、とくに安値水準では期末の３０円配当取りの好配当利回り買いが増勢となっている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１４％増収、２．０倍経常増益、２．３倍純益増益と大きく増益転換して着地した。ソフトウェア開発事業で、顧客の情報化投資が積極化し優良案件の受注獲得、受注リスク管理徹底によるコスト改善が続いているほか、海外連結子会社の展開するシステム販売も欧州、北米などで販売体制を拡充、営業外収益で不動産ファンド償還で投資有価証券利益が大幅に増加したことなどが寄与した。このため通期業績は、経常利益が中間期決算発表時予想より３億６７００万円上方修正され前期比増益率を３６％増と伸ばす。純利益は、据え置きの９億６６００万円（同１８％増）を予想している。株価は、通期経常利益増額で１５０円高と急伸したが往って来いとなっている。３．０％に回る高配当利回りを起点に再度の下値反発が期待される。

△ファルコ<4671>は自己株式取得見直し下げ過ぎ訂正期待で小反発
ファルコバイオシステムズは、８円高の８１３円と小反発し１１月２０日につけた年初来安値７９３円水準で下値抵抗力を発揮している。メタボリック関連人気の一巡、前９月期業績下ぶれ着地、今期業績の伸び悩予想から値幅調整先行となったが、自己株式取得を見直し下げ過ぎ訂正期待の打診買いが入ってきている。同社の今９月期業績は、売り上げ３６６億円（前期比４％増）、経常利益１３億５０００万円（同０．７％増）、純利益６億５０００万円（同６％減）と予想されている。臨床検査事業では営業所・ラボラトリー開設や西日本、山陰、九州の子会社の吸収合併で新規顧客開拓や大型病院の受託を増加させ、調剤薬局事業でも採算重視のフランチャイズ化、店舗運営を進めるが、来春予定の診療報酬の改定や新規事業の先行投資負担などから慎重に前期比横ばいを予想している。株価は、まずこの業績伸び悩みを織り込み安値更新となったが、２０万株（発行済み株式総数の２．０％）、２億５０００万円を上限とする自己株式取得を見直し下げ過ぎ訂正期待が高まってきた。ＰＥＲは１５倍台、ＰＢＲは０．８倍、配当利回りは２．４％とバリュー的にも割り負けており、ディフェンシブ株人気の再燃資格は十分となる。

△コーナン商事<7516>は４期ぶり最高経常益の評価続き高値窺う
コーナン商事は、２１円高の１８２１円と続伸し１０月３１日につけた年初来高値１８６４円を窺っている。１０月４日に発表した２００７年８月中間期・２月通期業績の上方修正で、経常利益が４期ぶりに過去最高を更新することを受け、割安株買いが続いているもので、信用取組が株不足となっている好需給も側面支援材料視されている。同社の２００７年８月中間期業績は、上方修正通りに前年同期比２％増収、２．６倍経常増益と高変化し、純利益は１３億４０００万円（前年同期は３０億１００万円の赤字）と黒字転換した。夏場の天候不順をホームセンターなど７店の新規出店や前期出店の１６店舗のフル稼働でカバー、経費削減やデリバティブ評価損の一巡などが重なり大幅増益を達成、純利益は元役員の不正事件処理損失や減損損失、店舗閉鎖損失を吸収して黒字転換する。今２月通期業績も、４日の上方修正通り通期１２店舗の新規出店や粗利率の改善、経費削減効果で経常利益は８０億円（前期比２．２倍）と４期ぶりに過去最高を更新、純利益は３０億円（前期は３億２６００万円の黒字）と伸びる。株価は、１０月の上方修正以来すでに３５０円高い水準にいるが、なおＰＥＲ１６倍台と市場平均を下回り割安修正余地は大きい。

△加ト吉<2873>は業績再減額、期末配当見送りもＴＯＢ価格近くで小動き
加ト吉は、２円高の７０５円と小反発したあと変わらずと小動きが続いている。前日に２００７年９月中間期決算を発表、同時に中間期業績を再下方修正し赤字転落、期末配当を見送りとしたが、この日からスタートした株式公開買い付け（ＴＯＢ）価格に張り付き反応薄の展開となっている。同社の今期業績は、１１月２日に循環取引やミートホープ社関連問題から下方修正され、中間期・通期業績とも期初予想より減収率が拡大、増益転換予想が減益にマイナス転換した。今回はこのうち中間期業績を再減額、売り上げは２０００万円上ぶれるが、経常利益は１３００万円、純利益は２億１００万円それぞれ引き下げ、純利益は１億１００万円の赤字（前年同期は２５億１６００万円の黒字）と悪化した。関係会社への貸付金、売掛金などの債権を見直し、追加的に約８億円の貸倒引当金を計上することが再減額要因となった。通期業績は、前回の減額値を据え置き純利益は１６億円（前期は９８億７４００万円の赤字）を予想している。株価は、循環取引問題で上場来安値３６０円まで急落、ＪＴ、日清食品のＴＯＢに反応しストップ高を交えＴＯＢ価格７１０円まで急反発した。ＴＯＢ価格固定相場が続くことになる。

△ビジョン<7956>は３Ｑの高進捗率業績を買い手掛かりに安値から急反発
ビジョンは、６０円高の１８４０円と急反発し１１月２２日につけた年初来安値１７３７円から出直る動きを強めている。前日２７日に今１月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、８月に上方修正された通期業績対比で高進捗率となったことから下値を買い上がる展開となっている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比９％増収、２０％経常増益、７％純益増益で着地し、通期予想業績に対して経常利益は８７％、純利益は９６％の高進捗率となった。国内育児用品事業のブランド再構築や中国市場をはじめとする海外事業の拡大、子育て支援事業の事業所内保育施設の積極営業活動、ヘルスケア事業の新介護用品ブランド立ち上げ、リニューアルなどが寄与しており、とくに利益率の高い海外事業の利益貢献が大きかった。同社業績は、８月に中間期・通期業績を上方修正、今回はこの通期業績は８月修正値を据え置き、純利益は１７億円（前期比１１％減）としているが、高進捗率着地から期末にかけて上ぶれ期待も高まってくる。株価は、昨年年初のベビー関連人気や少子化対策思惑が一巡し下値探りが続いている。日柄・値幅調整は十分で戻りを試す展開が想定される。

△ザッパラス<3770>は業績上方修正に期末増配加わり急続伸
ザッパラスは、寄り付きの買い気配から１万４０００円高の１５万８０００円まで買い進まれ変わらずを含め３日続伸となっている。前日２７日に２００７年１０月中間期・４月通期業績の上方修正と期末配当の増配を発表、コンテンツ関連株人気を増幅している。上方修正のうち４月通期業績は、売り上げが期初予想より２億５４００万円、経常利益が１億８３００万円、純利益が８１００万円それぞれ引き上げられ、純利益は８億８２００万円（前期比３２％増）と前期の過去最高を大幅に更新する。単独決算でデジタルコンテンツ事業の既存コンテンツの会員数が拡大したほか、新規コンテンツも４７サイトを投入、コマース事業でのモバイルコマースの利益率が向上しており、携帯販売の子会社が、業務効率化に向け２店舗を閉鎖する伸び悩みを補って上方修正につながった。期末配当は、期初予想の１９００円を２２００円（前期実績１６００円）に増配する。株価は、９月に発表した第１四半期業績の２ケタ増収増益着地で業績上ぶれ期待を強め４割高し上昇幅の３分の１押し水準を固めている。急伸再現思惑を高めよう。

△堀田丸正<8105>は変わらずも上方修正業績見直し極低位株思惑から商い増
堀田丸正は、１円高の７２円と小高く始まったあと前日終値水準での高値もみ合いを続けている。ただ寄り付きの売買高は急増している。前日２７日に発表した２００７年９月中間期・３月通期業績が、１１月２２日の上方修正通りに大幅増収増益・黒字転換して着地したことを見直し、極低位株思惑が再燃している。同社の中間期業績は、前年同期比７９％増収、３．６倍経常増益と高変化し、純利益は１０億９０００万円（前年同期は２億８０００万円の赤字）と黒字転換した。昨年４月の堀田産業や同子会社２社の合併、同９月のビジネス鞄会社２社の株式取得で連結子会社が１１社となり、旧丸正グループ売り上げに上乗せとなり、販売経費や賃借料などの経費削減を進めたことが寄与しており、純利益は旧丸正の本社土地売却益が加わり大幅黒字転換した。３月通期業績も、上方修正通り前期比２．０倍増収と大きく伸び、経常利益２億６０００万円、純利益１２億５０００万円と黒字転換を予想している。期末配当は３円の復配を予定している。株価は、上方修正時なやはり商いを急増させて急伸しており、１株純資産をやや下回る水準での底固め継続から一段の底上げに動こう。

▼平河ヒューテ<5821>は公募増資・株式売り出しを嫌い続急落
平河ヒューテックは、６９円安の１６５０円と続急落している。前日に公募増資と株式売り出しを発表、希薄化・需給悪化懸念が高まり売り先行となっている。同社は、今年９月に東証１部に指定替えされ、指定替えに際して新株発行を伴わないことが好感され２１４５円高値まで急騰したばかりであり、反動もそれだけ厳しくなっている。公募増資は、発行株式数５０万株を１２月１２日ー１８日を払込期日として実施、そのほか５０万株の株式売り出しとオーバーアロットメントによる１０万株の株式売り出しも合わせて実施する。調達概算手取り額９億６６０万円は、古河事業所の老朽建物の建て替え、新製品開発の機械装置などの購入資金に充当する。株価は、１部上場人気が剥げて往って来いとなった安値から第１四半期業績の２ケタ増益着地を買い直し、ＰＥＲ１２倍台の割安修正で２００円幅のリバウンドとなっていた。再度下値を試す展開に進もう。

▼国際帝石<1605>は反落、加オイルサンド開発参加も原油先物安
国際石油開発帝石ホールディングスは、２万円安の１１６万円と３日ぶりに反落している。前日２７日に子会社を通じてカナダ連邦アルバータ州でＴＯＴＡＬ社が実施しているオイルサンド上流プロジェクトの参加権益を１０％取得したと発表したが、２７日の米国市場で原油先物（ＷＴＩ）価格が、大幅続落したことから反応は限定的にとどまり売り先行となっている。ＷＴＩ価格は、１２月に開催される石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）の会合で増産の合意が成立するとの思惑が高まり、３．２８ドル安の１バーレル＝９４．４２ドルで引けた。同社が権益を取得したオイルサンド開発プロジェクトは、鉱区面積が合計２２０万平方キロメートルに達し、２００６年からオイルサンド層へのスチーム圧入による生産を実施、２００９年までに日産１万バーレルの生産量とする予定だが、２０１０年代初頭には日量１０万バーレル規模の露天掘りを計画、第２段階として日量約２３万バーレルに引き上げる。同社は、すでにカナダオイルサンド社の実施するオイルサンド事業の５％の資本参加をしているが、今回は直接投資プロジェクトへの参加であり、同社グループの保有埋蔵量の増加と今後の原油・天然ガスの生産規模の維持・拡大に寄与するとしている。株価は、１０月１６日に上場来高値１３３万円まで買われたあと、今３月期業績の上方修正、ＷＴＩ価格の最高値更新などの好材料が続出したが高値もみ合いが続いている。年末相場は、オイルマネーの動向が世界の株式市場の高安を大きく左右する展開も予想されるだけに、安値では関連思惑の高まりも想定範囲内となってこよう。
（東洋経済新報社）

△ソニー<6758>が売買代金トップ、ドバイ政府系ファンドの出資による思惑買い続く
ソニーが４日続伸。一時１６０円高の５９１０円まで買われ、２１日終値（５２３０円）からの上昇率は１３％に達した。売買代金約３６９億円は前場、東証１部トップ。２７日の米ハイテク株高に加え、２６日にドバイの政府系ファンドが同社株を取得したと発表したことが引き続き材料視されている。また、米大手金融機関シティグループが、アラブ首長国連邦のアブダビ投資庁から７５億ドルの出資を受け入れると発表したことで、思惑を生んでいる面もあるようだ。市場からは、「中東の投資家はゲームやプラントといった業種を好むが、今回の投資はその筋に沿うもの。Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）に発展するかは不明だが、他の銘柄にも物色が波及する可能性は十分ある」（市場筋）との声が出ている。

△東武ストア<8274>が堅調、株式新聞注目株、割安・好業績の小売り株と
東武ストアが続伸。１０円高の４４２円まで買われている。株式新聞２８日付の注目株。株価は年初来高値（４５０円）圏内にあるが、追撃好機としている。同社は住宅開発など人口増が鮮明になってきた東武鉄道沿線を中心にして食品スーパーを展開。今０８年２月期の連結業績は増収増益の予想。経常利益は連続の最高益を見込んでいる。通期計画に対する経常利益の進ちょく率は８月中間期決算までに５６％程度と順調。全般に個人消費低迷が続く中での好業績・小売り銘柄だ。食品スーパー株では連結ＰＥＲ２０倍以上が大半を占めており、同社株の１５倍台は割安さをより鮮明にしている。
（株式新聞ダイジェスト）

△大手銀行株安い、でも株価は既に底入れ？
みずほＦＧ<8411>、三菱ＵＦＪ<8306>、三井住友<8316>など大手銀行株が小安い。前日には、シティグループがアブダビ首長国政府のアブダビ投資庁から７５億ドルの出資を受け入れると発表したことを受けて上昇していた。本日は利益確定売り、戻り売りが先行している。
前日に発表された２２日申し込み現在の信用取引残高では、大手銀行株の売り残が増加していた。みずほの売り残はその前の週末と比べて１４９６株増加の１万８７７９株、三菱ＵＦＪが１７５万株増加の６３０万株、三井住友が３８９株増加の８８０１株となった。いずれの銘柄も買い残が売り残を大幅に上回っている状況にはあるが、今後の株価動向を弱気に見る売り方の動きが見られている。前日２７日の日証金残高における貸し株残は、みずほが前日比３５１７株増加の１万０４８７株、三菱ＵＦＪが５３万株増加の２５４万株、三井住友は１４３３株減少の４２１３株と、三井住友以外は売り方の需要を示す貸し株残が増加しており、引き続きカラ売りを入れる投資家が多い状況を推測させる。株価の方は、今週に入ってからの上昇ピッチが早く、みずほの前日の終値は１１月１２日の安値に対して１３．６％、三菱ＵＦＪは同様に１６．９％、三井住友に至っては２７．５％も上方にある。相場全体に不透明感を感じる投資家は多いものの、安値に照らし合わせた時価の水準を見ると、大手銀行株については既に当面の底入れを実現している感触もある。

△安川電<6506>が高い、ＧＳが「買い」に格上げ
安川電機が高い。ゴールドマンサックス証券が同社株の投資判断を「中立」から「買い」に引上げ、「強い買い推奨リスト」に新規採用したことが材料視されている。構造的な収益成長局面が到来したなどと評価している。目標株価は１６３０円。リポートでは「２００８年は組立ロボット市場の成長元年となろう」などとしている。
ＧＳでは三井海洋開発<6269>も「強い買い推奨リスト」に新規採用した。再び中期的な利益成長に向かう点などを評価し、目標株価は５２５０円としている。

△ソニー<6758>が４日続伸、需給妙味も
ソニーが４日間の続伸となっている。ドバイの政府系ファンドによる株式取得が引き続き手がかり材料だが、この日は米国株式高も追い風になっている。また、直近の株価上昇で強弱感が対立し始めており、２７日速報ベースの日証金貸借倍率は貸し株（空売り）が増加する形で０．８８倍ときっ抗。需給妙味も材料になりつつある。市場では「前日は売買代金で２位になるなど、ハイテク株のリード役としての期待感もあるようだ」などとの声も聞かれた。

△ＭＬ証が花王<4452>を「買い」に格上げ
メリルリンチ日本証券は花王の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げている。目標株価は３７００円。リポートでは「中間決算発表後、原料高の影響から通期業績予想が期首予想のままに据え置かれたことを嫌気して株価は１０％近く調整したが、我々は会社計画を保守的とみている」などとしていた。

△ＵＢＳが横浜銀<8332>を「買い」に格上げ
ＵＢＳ証券は横浜銀行の投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に引き上げた。目標株価は９４０円。リポートでは「利ざやと残高の両方がプラスとなる一方、メガバンクと異なり有価証券運用もプラスでマイナス要因もない」などとしていた。
（ラジオNIKKEI）

△小売業0．8％増＝3カ月連続プラス－10月商業販売統計
経済産業省が28日発表した10月の商業販売統計（速報）によると、小売業は医薬・化粧品の好調に加え、普通乗用車の買い替えが順調に進んだことなどから前年同月比0．8％増の11兆50億円となり、3カ月連続のプラスとなった。これを受けて同省は基調判断を今年1月以来の「おおむね横ばい」から「持ち直しの動きが見られる」に上方修正した。
（時事通信）

△ネズミのぬいぐるみ電報
ＮＴＴ<9432>東日本と西日本は、来年の干支（えと）のネズミをデザインした慶祝用の電報台紙「裃（かみしも）チュウ太郎」を１２月１日に発売する。裃姿で正座したネズミのぬいぐるみ（高さ約２１センチ）に電報を持たせて２００８年１月１日から配達する。ＮＴＴ東西で各約１万通の限定販売で、価格は１０５０円（電報料別）。申し込みは局番なしの１１５。ＮＴＴドコモ、ＫＤＤＩの携帯電話などでも申し込める。

△ハイライト再生機能ケータイ
ＮＴＴドコモ<9437>は、携帯端末向け地上デジタル放送「ワンセグ」対応の携帯電話「Ｄ９０５ｉ」を２６日に発売した。録画したスポーツ番組で、アナウンサーの声や歓声などを分析し、盛り上がった場面だけを連続再生する「ハイライト再生」機能を備える。オレンジイエロー、黒、白、ピンクゴールドの４色。オープン価格だが、想定価格は５万円前後。

△サンリオ<8136>キャラクター付き目覚まし
セイコー<8050>クロックは、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」「シナモロール」のぬいぐるみ付き目覚まし時計を来月７日に発売する。セットしたアラーム時刻になると、録音されたメッセージが流れる仕組み。ぬいぐるみは時計本体に固定されていないため、取り外しできる。いずれも７３５０円。

△褐藻エキス入り美容液
ノエビア<4916>は、ボディー用美容液「トカラの海のボディローション　Ｍ」を２５日に発売した。肌を構成するたんぱく質を保護するとされる「褐藻エキス」など海藻からとれる保湿成分を配合した。滑らかでツヤのある肌へと導くという。２９０ミリ・リットル。３１５０円。

△イチゴ果汁のサイダー
アサヒ飲料<2598>は、炭酸飲料「三ツ矢　白いサイダーいちご」を２７日に冬季限定で発売した。ろ過を重ねた純水に、北海道産の練乳とイチゴの果汁を加えた。甘酸っぱい味わいと微炭酸のさわやかさが特徴という。４５０ミリ・リットル入り。１５０円（税抜き）。

△高機能な関数電卓
シャープ<6753>は、高度な微積分や方程式の計算などの機能を充実した関数電卓「ピタゴラス」の新製品５機種を２２日に発売した。分数やΣ（シグマ）など、数式や記号をそのまま入力、表示したり、数を入力するだけで結果が得られる「シミュレーション計算機能」などを搭載した。２６００円～８０００円。
（読売新聞）