11/26『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△デンソー<6902>、技能五輪で出場した全職種で入賞
デンソーと、デンソーの技術・技能研修を担当するデンソー技研センターは、14日から21日まで静岡県で開催された2007年ユニバーサル技能五輪国際大会で、出場した全職種で入賞した。第39回技能五輪国際大会に、日本代表として「抜き型」、「製造チームチャレンジ（MTC）」、「移動式ロボット」に出場し、抜き型と移動式ロボットで金メダル、MTCで銀メダルを獲得した。海外拠点からはタイ代表として「CNC旋盤」と、インドネシア代表として「工場電気設備」に出場し、CNC旋盤で銀メダルを獲得し、工場電気設備は敢闘賞を受賞した。また第7回国際アビリンピックに初出場し、「電子機器組立及びテスト」で金賞・銀賞を、「電子回路接続」で金賞・銀賞・銅賞を受賞した。2007年ユニバーサル技能五輪国際大会は、大会史上初めて、技能五輪国際大会と国際アビリンピックが同時に開催されたもの。技能五輪国際大会は、参加国における職業訓練の振興と青年技能労働者の国際交流を図ることを目的に、1950年に第1回大会がスペインで開催され、2年に1度開催される。出場資格は、多くの職種で大会開催年に満22歳以下であること。今大会には、46の国と地域から47職種（正式職種：38、デモンストレーション職種：4、ホストメンバー職種：5）、813人が参加した。デンソーは、1971年の第回技能五輪国際大会に初めて出場して以来、今大会を含め56職種64人（海外グループ会社所属の選手3人を含む）が出場し、国際大会での通算成績は金メダル22個、銀メダル11個、銅メダル11個、合計44個で、メダル獲得率は78.6％。国際アビリンピックは、障がいのある人の職業的自立の促進と職業技能の向上、事業主と社会一般の理解を増進することを目的に、1981年の「国際障害者年」を記念して、第1回大会が東京で開催され、おおむね4年に1度開催されている。今大会には、23の国と地域から30職種、360人が参加した。
（レスポンス）

△ケーヒン<7251>、２輪用キャブレターから亜鉛材料を削減
ケーヒンは亜鉛材料の価格上昇に対応するため、２輪車用キャブレター（気化器）に用いる亜鉛材料を削減する。低価格品が亜鉛製、高価格帯はアルミ製と分けているが、昨春からアルミ材との価格が逆転。価格維持が難しくなったため、部品の一部をアルミに切り替えたり軽量・薄肉化で亜鉛使用量を減らす。亜鉛製気化器はタイ、インドネシアなどアジアで好調な半面、材料高の価格転嫁が難しいため、自社の努力で利益率を引き上げる。部品材料の切り替えは、軽量化や燃費向上を目的に樹脂やマグネシウムにシフトする例はあるが、材料高を理由にするのは珍しい。「組み立てメーカーの承認が必要で難しい」（部品メーカー）ことが背景にある。ケーヒンが扱う亜鉛製気化器は７タイプで、年間生産数は国内８０万個、海外１２５０万個の計１３３０万個。気化器全体では国内で２５％、海外で５４％を占める。２輪車メーカーが行うモデルチェンジに合わせ、気化器下部のチャンバー部分をアルミ製にシフトする。上部は設計開発面などで軽量化の改善し、材料使用量を減らす。２輪車はモデルチェンジの頻度が高く、環境規制対応でその傾向が加速しており、「移行しやすい」（加藤憲太郎社長）ため、早い時期の完了を見込んでいる。同じ２輪車用気化器を扱うミクニは、中国や東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）向けの一部が亜鉛製。「需給のバランスが良いアルミが調達面で使いやすい」として、ほとんどはアルミ製だという。ただ、亜鉛との価格が再逆転すれば亜鉛製を増やす可能性はある。亜鉛の価格は０６年４月ごろにアルミを上回り、同年１１月に過去最高値をつけた。今年に入って亜鉛価格は緩やかに下げており、１０月末時点で亜鉛がトン当たり２８１８ドル、アルミが同２４９８ドル。今月後半から亜鉛価格が急落し、現在は亜鉛よりアルミの方が安くなっているものの、亜鉛は直近の統計でも供給不足が指摘されている。

△東芝<6502>、来年度に４０ナノ先端半導体を生産－ＮＥＣエレ<6723>と共同歩調
東芝は０８年度に大分工場（大分市）でチップ上の回路線幅４０ナノメートル（ナノは１０億分の１）プロセス技術を採用した先端半導体の生産に乗り出す。同プロセスは東芝とＮＥＣエレクトロニクスが共同開発した同４５ナノメートルプロセスを一回り縮小したもの。同４５ナノメートル品に比べてチップ面積を約１５％縮小できる。４０ナノメートル世代の先端半導体は松下電器産業やルネサステクノロジ、富士通、米インテルなどが０７年から０８年にかけて相次いで生産を始める。東芝もＮＥＣエレと共同歩調を取りながら同４０ナノメートル品を生産し、コスト競争力を強化する。東芝はＮＥＣエレと共同開発した回路線幅４５ナノメートル品を高速タイプ、それを一回り縮小した同４０ナノメートル品を低消費電力タイプに位置づけ、同時並行で生産・サンプル出荷を開始。同４０ナノメートル品は同４５ナノメートル品に比べてチップ面積を約１５％縮小でき、その分だけ１枚のウエハーから取れるチップ数が増える。回路線幅４０ナノメートルプロセスは低消費電力の特性を生かして携帯機器向けに採用。一方、同４５ナノメートルプロセスはソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション３」向けの画像処理ＬＳＩ「ＲＳＸ」に採用。０８年上期に生産・サンプル出荷を始め、同下期には量産に入る。半導体各社は０７―０８年にかけて４０ナノメートル世代の先端半導体の生産を始める。０７年には松下電器産業が魚津工場（富山県魚津市）で、米インテルが米国２工場で同４５ナノメートル品の量産を開始。０８年にはＮＥＣエレが子会社のＮＥＣ山形（山形市鶴岡市）で同４０ナノメートル品を、富士通が三重工場（三重県桑名市）で、ルネサスが那珂事業所第２工場（茨城県ひたちなか市）で同４５ナノメートルメートル品をそれぞれ生産する。東芝もＮＥＣエレと歩調を合わせ同４５ナノメートル品と同４０ナノメートル品生産を立ち上げる。半導体は、薄型テレビや携帯電話などの販売価格が下がるにつれて、納入価格が下がっている。この価格下落に対応するため、半導体各社はウエハーの大口径化と回路線幅の微細化を進め、１枚のウエハーから取れるチップ数を増やし、コスト削減を図っている。

△工作機械各社、０７年９月中間－大手好調・中堅は苦戦
工作機械メーカーの０７年９月中間は大手が増収増益、中堅は軒並み増収減益となった。明暗を分けたのは海外戦略だ。大手は欧州やアジアの需要を取り込み、「国内の落ち込みを海外でカバーできた」（森雅彦森精機製作所社長）。通期も同じ傾向で、国内に依存する中堅ほど苦戦を予想。今後、各社とも海外売上高の拡大を急ぐ。
オークマ<6103>の海外売上高比率は前年同期比４・８ポイント上昇の５２・５％。欧州が同５０・４％増加した。
森精機製作所<6141>の海外比率は同８ポイント上昇の６２・１％。アジアが同２倍以上拡大し、収益に貢献した。
牧野フライス製作所<6135>は海外売上高の増加が利益に結びつかなかった。海外比率は同４・４ポイント上昇の６２・４％となったが「（拠点増設の）コストに見合う売上高がなかった」（牧野二郎社長）。

△三機工業<1961>、コンテナ使った廃熱再利用技術を野菜育成向けに事業化
三機工業は工場やゴミ焼却場の廃熱をコンテナに蓄熱してエネルギー源として再利用する「トランスヒートコンテナ」を、食品メーカーの植物工場向けに事業展開する。石油価格が高騰するなか、大手食品メーカーから引き合いがある。燃料消費を低減できるほか二酸化炭素（ＣＯ２）排出量の削減に効果があるため、野菜や果物育成の熱源として普及を目指す。植物工場向けへは、野菜などを育成する際の空調制御用エネルギー源として廃熱を再利用する。また、ビニールハウスで野菜などを栽培する大規模施設農業向けにトレーラーで運搬することも検討。ゴミ焼却場や下水処理場の汚泥焼却施設の廃熱を蓄熱コンテナで回収し、周辺地域の農業事業者に販売する考え。廃熱を回収する施設の近隣に廃熱供給の中継基地を作り、農家などのユーザーが小型蓄熱コンテナで廃熱を取り出すシステムの構築も模索する。

△ＳＨＯＥＩ<7839>、消防用ヘルメットから撤退－商権を無償譲渡
ＳＨＯＥＩは、消防用ヘルメット（防火帽）の生産から０８年３月に撤退する。中核の２輪車用高級ヘルメットの生産が受注に追いつかないため、収益力の低い防火帽の生産を中止し、コア事業に傾注する。今後、商権を無償譲渡する。すでに、産業用ヘルメットを製造するメーカーに打診済み。同社は消防署や消防団向けに防火帽を約３０年製造してきたが、同製品は収益力が低いため近年は減産していた。同社の官需用ヘルメットは０７年９月期で全社売上高の約１％の１億３８００万円。消防用の売上高は約２０００万円程度と見られており、業績への影響はほぼないという。高級ヘルメットの増産を急ぎ、収益の一層の向上を目指す。

△カルソカン<7248>、埼玉・吉見工場の量産継続－再編を一部見直し
カルソニックカンセイは、吉見工場（埼玉県本庄市）でセンターコンソール、ラジエターグリルなどの量産を継続する検討に入った。同社は国内の生産体制を再編中で、０７年度中をめどに吉見工場での量産を打ち切る計画だった。主要取引先の日産自動車からの受注増などを受け、再編計画を一部見直す。同社は関東地域の工場群の再編として　吉見でのインストルメントパネル生産を０７年初頭、栃木県の子会社や日産栃木工場（栃木県上三川町）内に移管した。吉見には関東の各工場に分散している、試作品や金型製作など生産技術機能の集約を進めている。再編計画は関東地域の工場において製品別の量産体制を改め、かさばって運びにくい組み立て部品を日産各工場内や、その近隣にあるカルソカンの追浜工場（神奈川県横須賀市）、栃木県の生産子会社で手掛ける。

△電子材料主要６社、０８年３月期見通し－軒並み増益
信越化学工業<4063>など電子材料主要６社の０８年３月期は、おおむね好業績で着地しそうだ。新興国の経済発展や来夏の北京五輪をはじめとしたスポーツイベントが需要をけん引するとみられる。単価下落や原燃料価格の高騰など経営環境は依然厳しいが、新規採用の拡大や販売数量増などでカバーする見通し。６社中、大幅な増収増益を見込むのが信越化学工業。主力の３００ミリメートルシリコンウエハーが半導体メモリーデバイスの需要拡大で伸長。上期同様の伸びを見込む。
日立化成工業<4217>も半導体向けの回路平坦化用研磨材料や液晶向け保護フィルムがけん引。２ケタ増益を予想する。
ＪＳＲ<4185>は「薄型ディスプレー向け材料はほぼ横ばい」（春木二生常務）としつつも、ＡｒＦ（フッ化アルゴン）レジストなど半導体製造向け材料が採用拡大で好調を持続する。

△大陽日酸<4091>、シンガポール子会社に空気分離装置を導入
大陽日酸は、約５０億円を投じてシンガポール・ジュロン工業区にある製造子会社工場に空気から酸素などを取り出す空気分離装置を導入、稼働した。生産能力は毎時約１万２０００立方メートル。石油化学工業向けに加え、新たにハードディスクや医薬メーカー向けに需要が拡大していることに対応した。既存の設備と合わせ同社のシンガポールにおける年産能力は約２万立方メートル強となり、同国でのシェアは２５―３０％になる。シンガポール子会社は「ナショナル・オキシジェン・プライベート」。空気から酸素のほか窒素やアルゴンを取り出し、医薬メーカーなどへ供給する。

△ゼネコン準大手・中堅１２社、０７年９月中間－増益は２社のみ
ゼネコン準大手・中堅１２社の０７年９月中間が２２日出そろった。原材料費高騰や労務費の上昇が響き、増益は２社のみ。さらに公共工事の縮減、一部での営業停止処分などで建設受注高（単体）も８社が前年同期を下回った。下期は建築着工の遅れの影響が出始めるとみられ、０８年３月期見通しにも影を落としそうだ。増収増益を確保したのは、マンション工事を主力に旺盛な住宅市場に支えられた長谷工コーポレーション<1808>と、大型工事の完成が続いた戸田建設<1860>。ただ、原材料費と労務費の高騰に悩まされているのはこの２社を含め、全社共通で、完成工事利益率は総じて低水準にとどまっている。一方で、公共工事の入札で横行していたダンピングは沈静化の様相をみせており、土木の利益率低下には歯止めの兆しもある。０８年３月期は７社が増益を予想。

△ベネッセ<9783>、中学生向けＤＳ用学習教材を発売
ベネッセコーポレーションは２２日、従来のテキスト学習に同社のウェブサイトでの学習を組み合わせた「進研ゼミ中学講座＋ｉ」と、ニンテンドーＤＳ用ソフト「得点力学習ＤＳ」を０８年１月に発売すると発表した。進研ゼミ中学講座＋ｉは当面、中学１年生を対象とし、初年度に売り上げ８億円、会員約１０万人を目指す。今後、小学生から高校生まで対象を広げる。得点力学習ＤＳは売り上げ３０億円、約１３万人への販売を目指す。ソフトは中学生全学年を対象に直販する。

△日興<8603>コーディアル証券、コールセンター増員
日興コーディアル証券は、株式での資産管理体制を強化するため、株式投資を専門とするコールセンター「株式アドバイスセンター」の人員を現状の１００人強から１３０人に増やし、対応できる顧客数を現状の４０００人から０８年春にも１・５倍の６０００人に拡大する。手薄になってきていた株式売買へのアドバイス業務をあらためて強化し、個人投資家を掘り起こす。株式アドバイスセンターは株式投資に特化したコールセンター。売買のタイミングなどリアルタイムの相談ができるほか、証券アナリストの調査に基づいた投資銘柄の提案や継続的なアフターフォローが受けられる。０３年１０月の開設で、今年２月には大阪拠点を新設し、現在、約１００人強で顧客４０００人にアドバイスを行っている。

△損保ジャパン<8755>ＤＣ証券、確定拠出年金の加入者サービスを拡充
損保ジャパンＤＣ証券は、企業型確定拠出年金（ＤＣ）の導入企業や加入者向けサービスを拡充する。サービス向上に向け抽出した三十数項目の検討課題に優先順位をつけ、情報提供内容の充実などに取り組む。企業向けＤＣでは銀行、証券会社、生命保険会社との競合が激化しており、企業や加入者向けサービスで差別化を目指す。損保ジャパンＤＣ証券は今夏に企業型ＤＣのサービス向上に向けたプロジェクトチーム（ＰＴ）を立ち上げた。ＰＴで検討課題を抽出したうえで、顧客の要望に応じて優先順位をつけた。サービス向上では、即応できるものから順次取り組んでいく。
（日刊工業新聞）

△東洋紡<3101>と米大学　新ペット素材開発　温度、形状で色変化
東洋紡績総合研究所の佐藤万紀研究員と米ケースウエスタンリザーブ大学のクリストフ・ヴェダー教授らの研究グループは、分子が分散した状態と集合した（会合した）状態で色が変わる色素を、成形工程で１～２％混入させることで、温度や形の変化によって色の変わるペット素材を作成することに成功した。薬品などの保管状態を確認するフィルムや、色にグラデーションがある衣類など幅広い応用が可能だという。色素には、白いワイシャツや洗濯洗剤などに一般的に使われている蛍光色素「Ｃ１８ＲＧ」を用いた。この色素は、分散状態では緑色、会合状態で赤色に変化する。溶解したペットに混ぜて色素を分散させ、成形時に水などを使って通常よりも急速に冷却することで分散したまま固まる。この色素は互いに集まり合う性質があるため、高温下で結合がゆるくなったペット素材のなかで次第に会合していき、色が赤い方向に変わっていく。また、会合させた状態でペットを固めれば、素材を引き伸ばすと分散状態になって色が赤から緑に変化する。色素をペットの高分子繊維に結合させて色変化を可逆することもでき、女性用ストッキングなど伸縮素材に応用すれば、微妙な色を楽しめる新しいファッションを提案できるという。この研究成果は、２９、３０の両日、東京都江戸川区のタワーホール船堀で開催される「ポリマー材料フォーラム」で発表する。

△次世代無線通信　ＫＤＤＩ<9433>、ウィルコム有利　サービス展開より早く
周波数２・５ギガヘルツ帯の次世代高速無線通信の免許を申請した４陣営による公開討論会が２２日、総務省で開かれ、ＫＤＤＩなどが出資する「ワイヤレスブロードバンド企画」と、ＰＨＳのウィルコムの２陣営が有利な状況が浮かび上がった。ともにサービスの全国展開が早く、ＫＤＤＩ陣営は低コストで基地局を設置する技術を確立。ウィルコムはきめ細かな基地局展開により、通信速度の低下が少ないという。総務省にも同様の評価があり、今後はこの２陣営を軸に審査が進みそうだ。討論会で各社が示した事業計画によると、全国で次世代無線サービスの人口カバー率が９０％を超えるのは、ＫＤＤＩ陣営とウィルコムの２０１２年度末に対し、
イー・アクセス<9427>、ソフトバンク<9984>が中心の「オープンワイヤレスネットワーク」は１４年度末。
アッカ・ネットワークス<3764>、ＮＴＴドコモ<9437>など１６社が出資する「アッカ・ワイヤレス」は１３年度以降とした。
またＫＤＤＩ陣営は、超高効率の小型基地局を開発したとアピール。当面の投資は１４４０億円で、２０００億円以上とする他陣営より少なく、コスト削減はサービスの低料金化に寄与する。ＫＤＤＩなど３陣営は米インテルが開発したＷｉＭＡＸ（ワイマックス）という技術を採用するのに対し、ウィルコムは日本発の次世代ＰＨＳ技術を用いる点をアピールした。この技術は原理的に通信容量が大きく、混信も少ない。総務省は「どの陣営も合格ラインをクリアしており、９０点以上の争い」と、４陣営の事業計画を基本的に評価。今後は計画の細部を精査する予定で、比較検討の結果が変わる可能性もあるとしている。同省は来月前半にも、２陣営に免許を付与するよう電波監理審議会（総務相の諮問機関）に諮問し、年内に免許を付与する方針。

△イオン<8267>、全店でカード式商品券　初年度２５０万枚めざす
イオンは２２日、２００８年度中に磁気カード式の商品券を系列ショッピングセンターや専門店を含む約２万３０００の国内グループ全店に導入する計画を明らかにした。全国で幅広い商品に使える汎用型としては国内初。いわゆる「金券」というイメージの薄いカード式は今後、従来型の紙の商品券に置き代わる可能性が大きく、有望市場に成長すると判断した。初年度２５０万枚の普及を目指す。玩具や衣類を含む豊富な品ぞろえを武器に持つイオングループは、カード式商品券の導入で新たな贈答需要を掘り起こす。１２月１日から北海道から沖縄までの約１万１０００店で取り扱いを開始し、年明け以降全店に拡充する。顧客は店舗内で最大１０万円までの商品券を１０００円単位で購入し、その金額データを無料のプラスチック製カードに記録する。カードは当初１４色を用意。冠婚葬祭時などに使えるよう、メッセージが挿入できるケースも付けた。商品券の総売上高は、百貨店や信販を中心に０６年で推計１兆円。このうち、高島屋などの一部百貨店やスターバックスコーヒーで導入済みのカード式商品券の売上高は同５０億円にとどまるが、１２年には３０００億円規模に急拡大するとの試算がある。「商品券先進国」の米国では、日本の１０倍に相当する１０兆円の商品券市場のうち、カード式が大半を占めるようになっている。
（FujiSankei Business i）