11/19『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

■水産３社が営業減益・９月中間
水産大手3社の2007年9月中間連結決算が16日出そろった。魚介類需要が旺盛な欧米や中国勢との買い付け競争の激化で仕入れコストが上昇する一方、国内販売が低迷したのが響き全社が営業減益だった。原料高で加工食品事業も採算が悪化。下期も本格回復が見込めず、そろって通期見通しを下方修正した。
日本水産<1332>の営業利益は前年同期比27％減の62億円。国内水産の低迷に加え、南米のサケ養殖が地震や魚病発生で出荷量が減少。北米の業務用食品事業も中国からの低価格品に顧客を奪われて苦戦した。通期の営業利益見通しは前期比21％減の130億円。東南アジアのエビ養殖などの採算改善も遅れており、従来計画の200億円から大幅に引き下げた。

△牛丼大手３社、営業増益・９月中間
牛丼大手3社の2007年9月中間期（吉野家ホールディングス<9861>は8月中間期）の連結決算が16日、出そろった。主力業態の牛丼チェーンの既存店売り上げは3社とも堅調。食材原価や人件費の高騰を吸収し、そろって営業増益を達成した。ただ、Ｍ＆Ａ（合併・買収）による多角化や出店戦略の巧拙が業績面の格差につながっている。
ゼンショー<7550>の営業利益は前年同期比39％増の84億円だった。主力の牛丼チェーン「すき家」に加え、買収した中堅ファミレスチェーンのココスジャパンの売り上げが好調。グループ企業の拡大で食材や資材の共同仕入れによる費用削減も進んだ。

△技研興<9764>、今期純利益１億円
技研興業の2008年3月期の連結純利益は、従来予想を2000万円ほど上回り、前期並みの1億円程度になりそうだ。利益率の高い型枠貸与関連事業が伸びる。固定費削減が進むほか、事業を譲り受けた建設仮設資材賃貸の収益が貢献する。売上高は従来予想比約2億円多い前期比9％増の104億円になりそう。営業損益は同4000万円上回る1億7000万程度の黒字（前期は1億円の赤字）を見込む。

▼住宅８社の07年度中間営業損益、５社減益で１社が赤字
住宅大手8社の2007年度の中間連結決算が16日出そろった。受注低迷で営業損益は、積水ハウス<1928>や旭化成<3407>など5社の利益が減ったほか、
三井ホーム<1868>は赤字だった。
住友林業<1911>は改正建築基準法の影響で建材が振るわなかった。
大和ハウス工業<1925>や積水ハウス<1928>は着工が遅れているマンション事業の規模が大きく、下期以降の収益が下振れする可能性もある。
ミサワホーム<1722>が16日発表した07年9月中間期の営業利益は、19億円と前年同期比74％減った。ミサワホーム九州の不正会計問題で注文住宅の受注が苦戦。競争激化で値引き販売を余儀なくされ、利益率も下がった。繰り延べ税金資産を取り崩し、最終損益は35億円の赤字（前年同期は66億円の黒字）に転じた。最も改正建築基準法の影響が大きかったのは住友林。中間期の連結営業利益は44％減の27億円だった。建材事業で合板価格の下落に加え、住宅着工急減が響いた。

△シダックス<4837>の９月中間、純利益3.8倍
給食・カラオケ大手のシダックスは16日、2007年9月中間期の連結純利益が前年同期比3.8倍の8億3200万円になったと発表した。従来予想を3 億3200万円上回った。企業や学校などの給食のほか、カラオケやレストランで使う食材などの調達を集約した効果が出た。売上高は40％増の1120億円。買収した米高級レストランやジャスダック上場の大新東の売り上げが加わった。国内のレストラン事業は振るわなかったが、カラオケは好調だった。経常利益は32％増の42億5600万円。従来予想は30億円だった。食材や消耗品を一括して直接調達する割合が高まり、原価低減や物流コスト削減につながった。医療用給食事業では不採算な取引先との条件変更などを進め、赤字幅が縮小した。

■ジャパンケア、今期経常赤字に・コムスン譲渡で先行費用
訪問介護のジャパンケアサービスは16日、2008年3月期の連結経常損益が5億2000万円の赤字（前期は3億5000万円の黒字）になりそうだと発表した。従来予想は1億3000万円の黒字だった。グッドウィル・グループ子会社、コムスン（東京・港）の在宅介護事業引き受けで、システム投資などの先行費用がかさむ。売上高は前期比93％増の151億円と、予想を60億円上回る。今月1日にコムスンから取得した、東京都や北海道など13地域の在宅介護事業の売り上げが上乗せされる。引き継いだ利用者は2万3000人。ジャパンケアの既存の利用者は約7000人。営業損益は7億6000万円の赤字（前期は2億8600万円の赤字）になりそう。予想は1億3000万円の赤字だった。コムスンから取得した事業所へのシステム導入や、新職員のユニホーム、名刺などの費用がかさむ。事業譲り受けに伴う経費は「およそ4億円弱」（同社）という。

▼平田機工の９月中間、経常益２％減
生産設備メーカーの平田機工が16日発表した2007年9月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比2％減の15億7600万円だった。前年同期に好調だった自動車や半導体関連の生産設備の販売が減少し、研究開発費など販管費が増加したことも響いた。売上高は9％減の208億600万円だった。フラットパネルディスプレー（ＦＰＤ）向け生産設備の販売が伸びたが、半導体関連の生産設備が減少した。自動車関連の生産設備は米国からの大型受注があったが、売り上げ計上が下期以降にずれ込んだ。純利益は29％減の6億4800万円だった。貸倒引当金など特別損失が発生した。

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、高性能ＬＥＤ素材を量産・50億円投資
三菱化学は照明や表示装置に使う発光ダイオード（ＬＥＤ）の高性能品向け素材事業に本格参入する。約50億円を投じ2008年度にも、発光部分を支える基板と光の色を調整する蛍光体の量産設備を筑波事業所（茨城県牛久市）に整備する。これらの素材を使えばＬＥＤはより明るくなり、太陽光に近い白色を出せる。省電力で寿命の長いＬＥＤは液晶パネルや自動車に用途が拡大しており、成長市場をにらんだ先端素材を強化する。同社が同事業所に持っている基板と蛍光体のサンプル用設備を増強する。基板の生産規模を10倍の月千枚に引き上げ、蛍光体は現在の月100キログラムから倍増する。ＬＥＤメーカーなどに出荷し、08年度以降に年間100億―150億円の売り上げを目指す。

△ヤクルト<2267>、米で本格販売・加州スーパーに納入体制
ヤクルト本社は乳性飲料「ヤクルト」の米国販売を本格化する。来年1月までにボンズなどカリフォルニア州の3大スーパーに納入する体制を整え、2008年の1日当たり販売数量を現在の2倍に拡大する。現地生産も検討する。カリフォルニア州の3大スーパーはボンズ、アルバートソンズ、ラルフスで、いずれも200規模の店舗を持つ。すでに一部の店に納入を始めている。年明けには3大スーパーのすべてで販売する体制が整う。

△関西ペイント<4613>、中国・瀋陽に水性塗料工場
関西ペイントは中国・瀋陽市に新工場を建設する。2010年春にも稼働し、自動車向け水性塗料を主に生産する。総投資額は10億円強。中国に進出している日系自動車メーカーが環境配慮の観点から水性塗料の使用を増やしていることに対応する。瀋陽市の細河経済区化学工業団地に約5万平方メートルの土地を確保した。今後、全額出資子会社を設立して、工場を建設する。同工業団地に日系企業が進出するのは初めてという。生産量は年間8000トンを見込む。

▼日米金融機関、サブプライム関連の評価損「２割前後」
世界の金融機関で信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）に関連した損失が増えている。日米の銀行は最近公表した業績見通しなどで、関連資産額に対して2割前後の評価損を見込んだ。ただ、買い手がつきにくい関連商品の価格は今後も下がる恐れがある。サブプライムの評価損率をどのくらい見込むかが、業績や株価に大きな影響を与えそうだ。
シティグループ<8710>15―20％、バンク・オブ・アメリカ<8648>18.5％、みずほフィナンシャルグループ<8411>25％――。日米の銀行がサブプライム関連の保有資産に対して、どれだけの評価損を見込むかの「評価損率」を計算すると2割前後に集中する。

▼カード・信販８社の中間期、４社が最終赤字に
クレジットカード・信販大手8社の2007年9月中間期決算（一部8月中間期）が16日、出そろった。個人向けローンで過去に取りすぎた利息（過払い金）の返還請求に備えた引当金積み増しなどで三菱ＵＦＪニコス<8583>など4社が最終赤字となった。合計赤字額は1573億円。ローンの貸出金利の引き下げや審査を厳しくしたことで営業収益も落ち込んだ。三菱ＵＦＪニコスの最終赤字は1199億円（前年同期は562億円の赤字）。従業員の4割（2900人）の希望退職を募るほか、足元で過払い金の返還額が月間20億円程度に増えていることで、引当金を一括して費用計上した。同社は三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>から1200億円の資本注入を受けた。

■フクダ電<6960>15％経常減益・９月中間
医療機器メーカーのフクダ電子が16日発表した2007年9月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比15％減の25億1100万円だった。利益率の高い心臓ペースメーカーが販売競争の激化で低迷。内部統制システム構築にかかわる費用も負担になった。売上高は横ばいの418億7400万円だった。今春、仏子会社を売却したため、同社が扱っていた超音波画像診断装置の売り上げが減った。普及が進む自動体外式除細動器（ＡＥＤ）や、人工呼吸器などの在宅レンタルが伸びて補った。営業利益は13％減の24億9400万円だった。ペースメーカーは、仕入れ先である米社の日本法人と競合。価格面で不利となり苦戦した。純利益は横ばいの15億2000万円だった。

□グッドウィル<4726>の7―9月期、最終赤字31億円
グッドウィル・グループが16日発表した2007年7―9月期の連結最終損益は31億円の赤字（前年同期は3億円の黒字）だった。コムスン問題を発端として全面撤退が決まった介護事業の赤字幅が膨らんだ。昨年10月の人材派遣大手クリスタル（現グッドウィル・プレミア）の買収で有利子負債が急増し、支払利息の負担が増えたことも響いた。売上高はグッドウィル・プレミアが寄与し、1722億円と約3倍になった。営業利益は81％減の3億円。今後は有利子負債の圧縮が進むとし、08年6月期通期の最終損益は120億円の黒字（前期は407億円の赤字）と従来予想を変えなかった。

▼トピー<7231>９月中間、経常益13％減
トピー工業が16日発表した2007年9月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比13％減の51億円だった。鉄スクラップ価格の上昇を受け鉄鋼事業の採算が悪化した。建設機械部品などは堅調に推移したものの、全体を補えなかった。売上高は4％増の1391億円、営業利益は9％減の53億円だった。前年同期に計上した投資有価証券売却益がなく、純利益は33％減の25億円だった。08年3月期の連結業績は、売上高が前期比5％増の2980億円、経常利益は11％減の124億円の見通し。

△ケムキャット<4106>、純利益６％増・今期
貴金属触媒のエヌ・イー・ケムキャットは16日、2008年3月期の連結純利益が前期比6％増の60億円になる見通しと発表した。従来予想を3億円上回る。石油化学工業向けの化学触媒などが好調。期末配当を従来予想から3円増やし、年間では91円（前期は90円）にする。売上高は7％増の900億円になる見通し。従来予想は828億円だった。化学触媒の好調が続くほか、自動車触媒も伸びる。経常利益は4％増の98億円となる見通し。下期は貴金属価格の上昇を見込んでいない。同日発表した2007年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比3％増の442億円だった。純利益は2％減の31億1300万円だった。

△10月の電力需要6.1％増、家庭・産業用ともに増加
電気事業連合会（勝俣恒久会長）が16日発表した10月の電力需要実績（速報、10社合計）は742億キロワット時と前年同月比6.1％増え、10月では過去最高となった。家庭用が中心の電灯需要は冷房需要の伸びで8.8％増の207億キロワット時。産業用大口は化学や機械などの業種で需要が増え、 3.9％増の257億キロワット時だった。
（NIKKEI NET）

△中小向け貸し出しを積極化＝サブプライム「まったくない」＝静岡銀<8355>の中西頭取
静岡銀行の中西勝則頭取は16日の中間決算会見で、好調な業績の要因として、中小企業向け、個人向け貸出金の増加を挙げ、「地域での基盤がしっかりしてきた。地域の活性化は大命題。資金繰りなどをしっかり見ながら、積極的に貸し出していく」と、今後も積極的に貸出金を増やしていく方針を示した。サブプライム問題の影響については「関連債券はまったくなかった」と述べた。　
（時事通信）

△近鉄<9041>、南海<9044>の経常利益は過去最高　関西４私鉄中間決算
関西大手私鉄４社の平成１９年９月中間連結決算が１６日、出そろった。鉄道旅客収入の回復で、３社が経常増益を確保。近畿日本鉄道、南海電気鉄道は、経常利益が過去最高を記録した。
また、近鉄、阪急阪神ホールディングス<9042>（ＨＤ）、南海の３社で旅客収入が前年同期を上回り、輸送客減少に歯止めがかかりつつある。近鉄は、けいはんな線沿線のマンション販売が好調。子会社整理による投資損失減も加わり、最終利益は前年同期の約２倍になった。阪急阪神ＨＤ、南海も旅客収入増などで経常増益。
京阪電気鉄道<9045>は百貨店の売り上げ減や旅客収入の減少で、減益だった。
１１年ぶりに旅客収入が増加した南海は、関西国際空港の第２滑走路がオープンしたことで、空港線の輸送人員が急増。近鉄は伊勢志摩方面の旅客収入が約７％増え、全体を押し上げた。沿線のマンション開発が活発化している阪神電気鉄道は、３期連続の増加。阪急阪神ＨＤは「景気の回復で企業の雇用が戻っている」と話す。通期の業績予想では、全社が経常利益を上方修正。「鉄道収入が安定してきた」（近鉄）、「想定以上に鉄道収入が増えている」（阪急阪神ＨＤ）という声も出始めた。人口増を背景に好況が続く関東の私鉄に対し、苦戦が続いた関西の私鉄だが、明るい兆しが見えてきた。
（産経新聞）

▼ネット流出　ヤフー<4689>子会社の広告主情報２万８１５７件
「ヤフー」（東京都港区）の子会社でネット広告大手「オーバーチュア」（同）の契約社員が、広告主２万８１５７件の住所、電話番号、Ｅメールアドレスなどの情報をファイル交換ソフト「Ｗｉｎｎｙ（ウィニー）」を通じてインターネット上に流出させていたことが分かった。オーバーチュアは、１カ月ほど前に情報漏れを把握していたが、広告主に伝えていなかった。同社によると、顧客リストの作成を担当していた契約社員が、契約期間中の今年３月から８月末までの間に、広告主企業の情報を自宅パソコンで作業。このパソコンがウィニーによりウイルスに感染していたため、情報が流出した。流出情報には広告主の担当者名や広告代理店名などがあるという。親会社のヤフーが９月以降に実施した調査で流出が判明したが、両社ともに公表しなかった。オーバーチュアの竹尾直章副社長は「流出が明らかになれば、情報がさらに拡散して２次被害を生む恐れがあった。顧客のためには公表しない方がいいと判断した」と説明している。

△足利銀行　買収で地銀連合、三千数百億円で調整
一時国有化されている地銀大手、足利銀行の受け皿探しで、最終候補に残っている横浜銀行<8332>や千葉銀行<8331>などの地銀連合が金融庁に提示する買収価格（出資額）を三千数百億円で最終調整していることが１６日、明らかになった。同庁は１１月２２日までに足利銀の買収・経営計画を提出するように求めていた。足利銀の受け皿の最終選定は地銀連合と野村<8604>証券系投資会社の一騎打ちとなっており、野村側も同額規模の買収価格を提示することが予想されるため、受け皿決定は地域経済への貢献度合いなど買収後のビジネスモデルの優劣で判断される可能性がある。地銀連合に出資するのは横浜銀など２行のほか、群馬<8334>（前橋市）や常陽<8333>（水戸市）など有力地銀と日本生命保険など生損保を中心とする機関投資家。地銀連合では提出する経営計画の中に地元・栃木県内の企業から出資を受け入れる方針を示すなど地域に役立つ銀行としての再生策を打ち出すことで、最終選考での勝ち残りを狙う。
（毎日新聞）

△EDIROL製品に「Cakewalk Production Plus Pack」無償バンドルキャンペーン
ローランド<7944>は、「EDIROL」ブランドのオーディオインタフェースやMIDIキーボードコントローラなど11製品に、音楽製作ソフトパッケージ「Cakewalk Production Plus Pack」を無償バンドルするキャンペーンを11月23日に始める。「初音ミク」でDTMに目覚めた人が機材とDAW（Digital Audio Workstation）をそろえるには便利かもしれない。バンドル対象はUSBオーディオインタフェース「UA-101」「UA-25」、FireWireオーディオインタフェース「FA-66」「FA-101」、デジタルミキサー「M-16DX」、音源モジュール「SD-20」、MIDIキーボードコントローラ「PCR-300」「PCR-500」「PCR-800」「PCR-M1」「PC-50」。Cakewalk Production Plus Pack（Windows XP／Vista）には、DAWソフト「SONAR 6 LE」とパターンベースの音楽制作ソフト「Project5 LE」、サンプリングシンセ「D-Pro LE」などのプラグインが含まれる。バンドルのみで、単品販売はしない。WAVE／MP3レコーダー「R-09」のボーナスパックキャンペーンも同時に開始。波形編集ソフト「Sound it 3.0 LE」（Windows／Macintosh）とオリジナルシリコンケースを無償バンドルする。
（ITmedia News）