11/19『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△住友鉱山<5713>と三井物産<8031>、ニッケル鉱山開発に追加出資
住友金属鉱山と三井物産は16日、フランス領ニューカレドニアのニッケル鉱山開発に合計約310億円を追加負担する発表した。両社の負担総額は同約600億円に膨らむ。世界的な資源開発の活発化を背景に資材費や人件費が上昇、総事業費が約70％増えたため。両社が参加しているのは、世界最大級のニッケル開発事業と期待されている「ゴロ・ニッケルプロジェクト」。ブラジルの資源大手リオドセのニッケル部門子会社が開発主体になり、年間6万トンのニッケルを生産する。住友鉱山と三井物産は合計21％の権益を保有している。同プロジェクトは環境に配慮して排水のマンガン濃度を下げるなど設備の設計を変更したのを受け、操業開始が2008年末と当初計画より1年ずれ込む。これに加えて、チタンなど資材費や作業員らの人件費が上昇し、総事業費が約32億ドル（約3500億円）に膨れあがった。住友鉱山と三井物産は権益保有割合に応じて負担する。

■セントラルファイナンス<8588>が早期退職者100人募集・初の実施
セントラルファイナンスは16日、早期退職を初めて実施すると発表した。45―58歳で勤続20年以上の総合職100人が対象。来年度以降、人件費は最大で年8億円減る見通し。

△加ト吉<2873>、冷凍食品など値上げ・08年1月出荷分から
加ト吉は、2008年1月の出荷分から冷凍食品や即席めん、水産加工品など主要約620品目を5―17％の幅で値上げする。冷凍うどんなどの原料である小麦や包装資材などが高騰しているため。魚フライなど水産加工品の一部については値上げ幅が最大の17％になる。値上げは17年ぶり。

△日本の環境管理会計を国際規格に・経産省がＩＳＯに提案
経済産業省は16日、日本企業が採用している環境管理会計について、国際規格とするよう国際標準化機構（ＩＳＯ）に提案したと発表した。3年後の標準化を目指す。同会計は工場などの生産過程で出る廃棄物の処理コストを管理できる。
提案の中心となるのは「マテリアルフローコスト会計」と呼ばれ、キヤノン<7751>や日東電工<6988>など日本企業約100社が採用している。生産工程ごとに投入される原材料費のうち、廃棄処理される部分を会計上分けて管理できるため、無駄な部分を数字で把握でき、コスト削減に役立つという。

△損保ジャパン<8755>、インドの現地法人が営業認可取得
損害保険ジャパンは16日、インドの金融機関と合弁で設立した現地法人が、インド政府から営業認可を正式取得したと発表した。12月から営業を開始する。資本金は約45億円で、うち26％を損保ジャパンが出資。残りの74％をインドの4金融機関が出資している。日系企業向けの保険引き受けのほか、現地向け自動車保険などを取り扱う予定。

△良品計画<7453>、生活雑貨店「ＭＵＪＩ」をＮＹにオープン
良品計画は16日、米国で1号店となる生活雑貨店「ＭＵＪＩ（ムジ）」をニューヨークのソーホー地区にオープンする。無駄な着色や装飾を抑えることで、値ごろさと環境配慮を重視するイメージを訴える。米国でも環境負荷を減らす日用品が支持され始め、進出の好機と判断した。出店地は目抜き通りのブロードウェイに面し、1年前にファーストリテイリングが開いた「ユニクロ」旗艦店から南に500メートルほどの場所。面積は約 300平方メートルで、日本の標準的な店のおよそ半分。約2000の商品を扱い、文具や家庭用品、衣料品、家具が主力。価格は日本に比べ5―6割高いが、「機能性とナチュラルさを兼ね備えた商品としては、買い求めやすい水準」（良品計画の古田正信専務）という。米国では5年間で30―40店の出店を目指す。ニューヨークに約10店のほか、サンフランシスコ、シカゴ、ボストンなどにも展開する。

△三井鉱山<3315>の中間、連結営業益2.6倍・原料価格下落で粗利率改善
三井鉱山が16日発表した2007年９月中間期の連結決算は、営業利益が前年同期比2.6倍の32億円だった。コークス部門で原料炭の価格が下落。コークス価格やコークス副産物価格もやや上昇したことで粗利率が改善した。経常利益は4.8倍の22億円だった。売上高は４％減の863億円だった。国内需要の減少に加え、海外での船舶用燃料油の販売量も減少し石油関連事業が６％減の218億円となったことなどが響いた。前期にあった固定資産売却益が減少する一方、減損損失など特別損失の増加で、純利益は50％減の16億円となった。08年３月期の連結営業利益は前期比２倍の112億円と、従来予想を据え置いた。
（NIKKEI NET）

▼大証、オートバックス<9832>に開示体制の改善報告書を請求
大阪証券取引所は１６日、オートバックスセブンに対し、会社情報を適時・適切に行う体制の改善の必要性が高いと認めたことから、改善報告書の提出を１１月３０日までに提出するよう求めたと発表した。オートバックスは１３日、転換社債型新株予約権付社債（ＣＢ）の払い込みが完了したと発表したが、同日夜に払い込みは未了だったと訂正。これについて、オートバックスが払い込みを確認しないまま完了の発表しをしたことが明らかになり、大証は、オートバックスの社内体制の不備に起因するとして、経緯と改善措置の報告を求める。オートバックスは「真摯に回答していく」とのコメントを発表した。

△サトー<6287>が50万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.56％
サトーは、発行済株式総数の１．５６％に相当する５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１５億円。取得期間は１１月１９日から１２月２８日まで。

△PS3、値下げで米国での売り上げ倍増
プレイステーション 3（PS3）の米国での売り上げが、値下げと低価格版立ち上げの後に2倍以上に増えたとソニー<6758>が11月16日に報告した。同製品の運命が変わっている兆候と言える。同社は10月29日の週に、米国でPS3が約7万5000台、その次の週には10万台以上売れたと報告した。それ以前は、1週間の販売台数は3万～4万台だった。ソニーは10月中旬に米国で、PS3の80GバイトHDD搭載モデルを17％値下げした。11月2日には、40GバイトHDDを搭載した新モデルを399ドルで発売した。重要な年末商戦の前に需要を高める狙いだ。
Microsoft、任天堂<7974>と世界ビデオゲーム市場で戦っているソニーは、1年前にPS3を立ち上げたが、高い価格と人気ゲームの不足のために出足が悪く、苦戦していた。調査会社NPDが15日に発表したデータによると、任天堂は10月に米国で51万9000台のWiiを販売した。MicrosoftのXbox 360の販売台数は36万6000台、PS3は12万1000台だった。

▼公取委、ＮＴＴドコモ<9437>とＫＤＤＩ<9433>に携帯半額プラン広告で警告
公正取引委員会は１６日、ＮＴＴドコモとＫＤＤＩが「基本使用料半額」を打ち出した携帯電話料金プランの広告における条件説明が不十分で景品表示法違反の不当表示（有利誤認）に該当する恐れがあるとして、両社に対し厳重に警告したと発表した。ドコモが同社のサービス「ファミ割ＭＡＸ５０」「ひとりでも割５０」、ＫＤＤＩが同「誰でも割」のチラシで「誰でもいきなり半額」などと大きく表示していたため、公取委は、無条件で半額の割引を受けられるとの印象を消費者に与える恐れがあると判断した。実際には２年間の継続契約が必要なほか、途中解約時に約１万円の解約料が生じるなどの条件があるが、より小さな活字で目立たない場所に表示していた。ドコモとＫＤＤＩは「警告を厳粛に受け止め、消費者にわかりやすい表示に努める」としている。携帯電話の広告表現に関連して公取委は昨年１２月、ソフトバンク<9984.T>が「通話料０円、メール代０円」などとした広告に対し警告。ドコモとＫＤＤＩ、ウィルコム（東京都港区）も、公取委から注意を受けていた。

△ＪＡＬ<9205>、国際線の燃油付加運賃を08年1月から値上げへ
日本航空（ＪＡＬ）は１６日、燃料費の変動に応じて国際線の運賃に上乗せしている燃油特別付加運賃（燃油サーチャージ）を、２００８年１月１日発券分から値上げすると国土交通省に申請した。値上げ幅は４００円から５９００円。適用期間は１月１日から３月３１日の発券分まで。北米線や欧州線などの１万３０００円を１万７０００円に、中国線の４７００円を５９００円に値上げするなどとした。ＪＡＬは従来、燃油価格の変動分を随時、燃油サーチャージに反映させる仕組みを取っていたが、今年５月から方式を見直し、運賃水準を３カ月間据え置くことにした。全日本空輸（ＡＮＡ）<9202.T>も同様の方式を採用しており、両社とも国際線の７―９月、１０─１２月発券分で値上げした。

△ＪＴ<2914>が大幅高、流動性の高いディフェンシブ株の評価
ＪＴが大幅高となっている。流動性が高いディフェンシブ銘柄として評価されている。「サブプライムとは無縁であり、リスク回避の観点から資金が流入している。信用売り長であり、需給も悪くない」（大手証券）という。

▼プロデュース<6263>、1万2000株の公募増資と2000株の売り出しへ
プロデュースは、１万２０００株の公募増資を行うと発表した。あわせて佐藤英児社長を売り出し人とする２０００株の売り出しと、１０００株を上限とするオーバーアロットメント（ＯＡ）による売り出しも実施。これに関連して１０００株を上限とする第三者割当増資も行う。これらの増資による手取り調達額は概算約４７億万円。借入金の返済や運転資金にあてる予定。払い込み価額は、１１月２８日から３０日までのいずれかの日に決定する。

□アスキーソリュ<3801>が実施予定の増資引受けを取り止め＝オリックス<8591>
オリックスは１６日、アスキーソリューションズが実施を予定していた第三者割当増資について、引き受けを取り止めると発表した。増資とともに行う予定であった株式公開買い付け（ＴＯＢ）は変更を加えたうえで実施する。オリックスによると、引き受けを取り止めた理由はアスキーソリューションズの決算内容に疑義が生じたため。ただ、アスキーアスキーソリューションズの人材、システムインテグレーター機能という本源的な価値が今回の疑義で毀損（きそん）するものではないとし、オリックスは増資引き受けとともに行う予定であったＴＯＢは行う。ＴＯＢ価格６万３０００円は変更しないが、取得予定数については発行株式総数の３３．３９％から５５．４８％を超えない範囲内とし、買い付け株数次第では連結子会社とはならずに持分法適用会社にとどまる可能性もあるという。オリックスの広報担当者は「アスキーソリューションズの決算内容に疑義が生じたものの、資本提携そのものは行い、連結子会社を目指す形も変わらない。ただ、持分法適用会社にとどまることもありうる」とコメントしていた。オリックスは当初、ＴＯＢや第三者割当増資の引き受けを通じてアスキーソリューションズを連結子会社化すると発表していた。

▼日特建設<1929>、フェニックス・キャピタルに総額約60億円の第三者割当増資
日特建設は１６日、フェニックス・キャピタルの投資事業組合に総額約６０億円の第三者割当増資を実施すると発表した。日特建設によると、増資の目的は自己資本増強による財務基盤の改善、経営安定性の継続。今回の第三者割当増資実施後、フェニックス・キャピタルの投資事業組合が５１．８６％保有し、筆頭株主になる。

△サイネックス<2376>、ヤフー<4689>が10.01％の第3位株主に
サイネックスは１６日、ヤフーと資本・業務提携すると発表した。資本面では、サイネックスが保有する自己株の譲渡と、既存株主からのサイネックス株式譲渡で、ヤフーは持ち株比率１０．０１％の第３位株主になる。地域の中小事業者向け広告サービスを手掛けるサイネックスは、オリジナルの紙媒体にインターネットを加えたメディアミックスを展開。ヤフーとは、「Ｙａｈｏｏ！クーポン」などの販売代理店となるなどこれまでも取引関係があった。今回の提携を契機に協力関係を強化するとともに、共同で新たな商品開発なども行いたい考え。

△上新電機<8173>、130万株・13億円を上限に自己株取得へ
上新電機は、自己株を除く発行済株式総数の２．３４％に相当する１３０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１３億円。取得期間は１１月１９日から１２月２１日まで。

△三菱商事<8058>、金商<8064>の完全子会社化目指しＴＯＢ＝1株440円
三菱商事は１６日、連結子会社である金商の完全子会社化を目指し、同社株を公開買い付け（ＴＯＢ）すると発表した。
ＴＯＢ価格は１株４４０円。金商はＴＯＢに賛同している。ＴＯＢ期間は１１月１９日から２００８年１月１０日。株式の買い付け規模は最大約６４億円。非鉄金属業界では、川上分野を中心に世界的に資源メジャーなどによる業界再編が進んでおり、金属専門商社である金商が位置する川中・川下分野でも今後は再編が活発化すると見込まれている。三菱商事では、先行きの業界再編で機動的にチャンスを生かす体制を整えるため、金商の完全子会社化に踏み切る。
（ロイター）

△大和総研の濱口氏：１ドル＝110円で自動車会社の経常利益10％下押し
大和総研の濱口政己シニアアナリストは16 日、ブルームバーグ・ニュースとのテレビ・インタビューで、為替レートが年間で１ドル＝110円、１ユーロ＝150円程度の水準で定着すると、１ドル＝115円、１ユーロ＝155円の場合よりも自動車メーカーは経常利益が10％程度押し下げられるなどと円高の影響を語った。主なコメントは次の通り。
中間決算を振り返って：「（大和総研が調査対象としている）主要300社の中間決算は堅調だった。大和総研が算出した８月末の中間決算の増益率予想は7.3％だったが、実績は 10.9％だった」
通期予想はどうか：「通期業績予想も上方修正含みだ。各企業の予想を集計した通期予想は８月末、全業種で5.9％増だったが、中間決算発表を受け8.6％増に上方修正された。各業態ともに上方修正。しかしまだ大和総研の予想よりは低い。これまでの経験則からすると、最終的に大和総研の予想に近づくと予想され、まだ今後上方修正の余地があると理解している」
通期予想の上振れ幅の大きい業種：「科学、機会、電気、造船・プラント、通信、ソフト・ゲームなどで上方修正が目立った。外需系の企業、中国など新興企業の恩恵を受けた業種が多い」
円高の影響：「為替相場が年間平均で１ドル＝110円、１ユーロ＝150円と仮定すると、自動車、電機、精密にはマイナスの影響が大きい。自動車は利益が10％程度押し下げられる。電機、精密も５－６％のマイナス要因となる」

△ラオックス<8202>：ファンド運営会社と業務・資本提携へ－財務改善狙う
家電量販店のラオックスは16日、ファンド運営会社と業務・資本提携を締結する検討に入ることで基本合意したと発表した。同社が抱える有利子負債を完済し、経営改善のための資金と経営ノウハウを獲得する方針。合意したのはファンドなどを運営するマイルストーンターンアラウンドマネジメント（本社：港区虎ノ門）。マイルストーンは、ラオックスが発行する総額 20億円の第３者割り当て増資を引き受ける見通しのほか、経営改善策についての助言などを行う予定。両社は11月末の提携契約の締結を目指す。

△エディオン<2730>社長：2010年度に主要３社で売上高１兆円へ－中経骨子
家電量販店業界で売上高２位のエディオンの久保允誉社長は16日、東証での中間業績会見で、同グループの主要３社で2011 年３月期の売上高１兆円を目指す中期経営戦略骨子を明らかにした。業界首位で売上高１兆円を既に達成しているヤマダ電機追撃に向け、手薄だった首都圏での基盤を固める。主要３社は、中国・四国・九州地方を中心に展開する「デオデオ」、中部地方で展開する「エイデン」、近畿中心の「ミドリ電化」。10月に設立されたばかりの東京エディオンも含む。久保社長は、関東地域では今後５年後をメドに売上高2000億円を目指すと述べ、当面は、首都圏での出店に資金を投入し営業地盤を固めるとの考えを示した。
久保社長は、会見の場で「ライバルはヤマダ電機<9831>」と答え、価格設定も大事な要素と断ったうえで、配達や修理依頼などに素早く対応できる「サービスがエディオンの強みだ」と説明した。首都圏での家電量販店の現状について、同社長は「一部地域を除けば、まだまだここに店舗があったら良いと思う所は多い」として出店余地は高いとの認識を示した。同社長は、2011年３月期のグループ全体の売上高にも言及し、主要３社に石丸電気やサンキューを含めれば「１兆2000億円は達成しているだろう」との予想を示した。東京エディオンは2011年３月期までに15店舗から20店舗程度を関東エリアで展開する見通し。同社は新中期経営計画を年内にも発表する。

△イオン<8267>：グループ企業と提携を－経営統合反対でＣＦＳに代案示す
ドラッグストアのＣＦＳコーポレーション<8229>と調剤薬局最大手のアインファーマシーズ<9627>の経営統合について、反対を表明していたイオンは16日、経営統合に代わる企業価値向上策を発表した。その中でイオンは、ＣＦＳのドラッグストア事業など事業別に自社のグループ企業と提携することなどを提案した。
イオンの発表によると、ＣＦＳの適正株価は、１株当たり800円以上と試算。ＣＦＳ株式の15％を保有し、筆頭株主であるイオンとしては、ＣＦＳとアインファーマシーズの統合案にあるＣＦＳ株、１株当たり504円とした評価は低すぎ、認められないとした。
そのうえで、ＣＦＳのドラッグストア事業はウエルシア関東<2717>と、スーパーはマックスバリュ東海<8198>と提携することを提案した。また、財務面でもイオンが支援していく方針を示した。
ＣＦＳとイオンが資本・業務提携した際、他社との統合などがある場合は事前に相談する約束になっていたが、ＣＦＳとアインファとの経営統合発表の際、約束が破られたとしてイオン側は統合に反対。イオンは代案を示すことで、あらためてＣＦＳに翻意を促す考えだ。イオンは、アインファとのシナジー効果よりもＣＦＳがイオングループと組んだ場合のシナジー効果の方が大きいと主張。その場合、2010年度のＣＦＳの業績目標として、売上高1800億円、営業利益54億円などを掲げた。営業利益率目標は４％とし、事業改善策を提案した。イオンの株価終値は前日比79円（4.7％）安の1591円、ＣＦＳは同10円（2.0％）高の502円、アインファは同３円（0.2％）高の1605円。
（ブルームバーグ）

△エクセディ<7278>---大幅反発、説明会受けて改めて好業績評価
大幅反発。前日に決算説明会を開催、あらためて好業績に対する評価の動きが強まる格好に。モルガンでは投資判断「オーバーウェイト」、目標株価4000円を継続。ＡＴ事業は相変わらず受注が強いこと、利益率が高い補修用クラッチの需要が予想以上に強いこと、二輪向けクラッチが順調に増加しているなどのポジティブ要因を確認できたとしている。

▼日本通信<9424> 大幅安。
前日に発表した中間決算の内容がネガティブに捉えられているようだ。07年9月中間期実績は、営業損益で4.35億円の赤字（前年同期4.52億円）となった。ＵＢＳでは今期の黒字化の公算が遠のいたとして、投資判断「Sell」並びに目標株価1万7600円を継続している。なお、会社側では業績予想を開示していない。
（フィスコ）

△ワタミ<7522>に押し目買い、特別利益計上などで今期連結純利益予想を２．３倍の３６億３０００万円に増額
居酒屋チェーン大手のワタミが反発。一時、６５円高の１８０６円まで買われた。１５日引け後に、今０８年３月期の９月中間期連結業績推定値・通期連結予想の修正を発表。利益予想を上方修正しており、好感された。中間期の連結最終損益推定値は４億１０００万円の黒字から１５億１６００万円の黒字に増額。前年同期は１億３５００万円の赤字だった。通期連結純利益予想は２４億３０００万円（前期比５１．８％増）から３６億３０００万円（同約２．３倍）へ増額した。中間期の修正は、経費削減による増益に加え、連結子会社の消費税免除益など特別利益６億１１００万円を計上したため。通期は、中間期の上方修正に加え、消費税免除益６億２８００万円の計上を見込んでいる。

▼非鉄株がさえない、チリで０４年以来最大の地震発生も生産障害出ず１５日のＬＭＥ銅は大幅反落
非鉄株がさえない。ＤＯＷＡホールディングス<5714>が７５円安の８０８円まで売られ、１２日の年初来安値８２３円を割り込んだほか、
住友金属鉱山<5713>、東邦亜鉛<5707>なども売られた。ＬＭＥ（ロンドン金属取引所）の非鉄金属市況が１５日に下落したことが嫌気された。１５日のＬＭＥでは、銅３カ月先物が前日比２０１ドル安の１トン＝６９２９ドルと大幅反落。現地１４日にチリで２００４年以来で最大規模となるマグニチュード７．７の大地震が発生。１４日は、すべての鉱山で生産を停止したと伝わり一時急上昇。しかし、目立った障害が発生していないことで１５日は売り物が膨らんだ。ニッケルも急落したほか、アルミや亜鉛、鉛、すずも下落。ＮＹの貴金属市況も下落。

△アクロディア<3823>が買われる、今期連結業績予想の上方修正を材料視
アクロディアが３万９０００円高の３２万３０００円まで買われた。１５日引け後に今０８年３月期連結業績予想の上方修正を発表し、経常利益を４億７０００万円→６億３９００万円に増額した。９月に携帯電話向けのダウンロードサイトで広告収入が好調に推移しているほか、アメリカ子会社において引き続き開発案件の受注が見込めるという。９月中間期の経常利益は２１００万円を確保している。

▼東亜建<1885>が売られる、下期に工事ずれ込み中間推定を下方修正、赤字幅拡大
東亜建設工業が一時９円安の１０４円まで売られ、１２日の年初来安値１０２円に迫った。同社は１５日、今０８年３月期連結の９月中間期業績推定の下方修正を発表した。売上高は従来予想比１５２億円減の７３８億円、経常赤字が同９億円増の１３億円としている。完成計上を予定していた工事が下期にずれ込み、完成工事高が減少した。

△インテックＨ<3819>が３日続伸、今期連結経常予想を８．４％増の９１億円へ増額、企業の情報化投資旺盛で
情報・通信サービスを展開するインテックホールディングスが出来高を伴い３日続伸。一時、１０１円高の１６１０円まで買われた。１５日引け後に、今０８年３月期の９月中間期決算を発表。通期連結予想を上方修正しており、好感された。中間期の連結経常利益は３２億３００万円となった。同社は０６年１０月に成立した持ち株会社のため、前年同期比較はない。金融機関向け統合システムや製造業、流通・サービス業向け基幹システムなどの大型開発案件を受注するなど好調に推移した。通期連結経常利益予想は８５億円（前期比１．３％増）から９１億円（同８．４％増）へ増額した。金融業、製造業、流通・サービス業を中心とした企業の旺盛な情報化投資が下期も継続すると予想している。

△デックス<4794>が急騰、第３四半期経常６８００万円の黒字転換を好感
デザインエクスチェンジが一時２０００円ストップ高の１万４０１０円まで買われた。デジタル画像を販売する同社は１５日、今０７年１２月期の第３四半期連結決算を発表、好感されている。第３四半期経常損益が６８００万円の黒字（前期は１億９３００万円の赤字）に転換した。プロダクト事業は大口取引の納品が確定したことなどで大幅に伸びた。

▼アーク<7873がストップ安、特損発生で通期連結最終損益を赤字修正
アークが１００円ストップ安の６１３円で比例配分。１２日の年初来安値６９１円を割り込んだ。出来高は１６万５３００株、２６４万株超の売り注文を残した。１５日、事業再構築に係る費用や事業資産、のれんなどの減損損失により特別損失が発生すると発表。今０８年３月期連結利益予想を下方修正し、特に最終損益を５０億円の黒字から３９億円の赤字に大幅減額したことが嫌気された。経常利益も１４０億円から７０億円に半減しており、失望感が広がった。

△国土総合<1781>がストップ高比例配分、佐伯建と経営統合、株価は妥当価格にサヤ寄せ
国土総合建設が８０円ストップ高の５６５円で比例配分。出来高は２万５０００株、大引けで約２３７万株の買い注文を残した。
同社と佐伯建設工業<1889>は１５日、０８年４月１日に経営統合すると発表した。佐伯建を存続会社とする吸収合併方式で、国土総合は解散する。国土総合は３月２６日で上場廃止となる予定。合併比率は佐伯建１に対し国土総合８．５。国土総合株１株に対して佐伯建株を８．５株割り当て交付する。統合後は両社の中核ビジネスである海上土木工事などで技術融合・補完を図り、事業競争力を強化させていく。きのう１５日の終値は佐伯建が７８円、国土総合は４８５円。きょうは交換比率をベースに国土総合の妥当価格６６３円にサヤ寄せする動きとなった。佐伯建は終日、小動き。７６円、２円安で終了した。

△横浜銀<8332>が後場急伸、通期連結経常収益予想を２１．１％増の３１６０億円に増額
横浜銀行が午後２時の今０８年３月期９月中間期決算発表後、急伸。３２円高の７８０円まで買われている。中間期連結は従来予想を上回り、連結経常収益は前年同期比１４．５％増の１４４０億１００万円、経常利益は同８．９％増の５６１億７４００万円となった。貸出金利息を中心に資金運用収益が大幅に増加した。通期連結予想は、経常収益予想を前期比１３．５％増の２９６０億円→同２１．１％増の３１６０億円に増額。利益予想は従来予想を据え置いた。経常利益予想は同３．８％増の１１３０億円。

▼帝国電機<6333>が急落、今期経常利益は１８億７６００万円に減額
帝国電機製作所が急反落。一時、３２０円安の２２９０円まで売られた。１５日引け後に、今０８年３月期の９月中間期決算を発表。通期利益予想を下方修正しており、嫌気された。通期連結は増益幅が縮小する見通しで、連結経常利益予想は２０億２１００万円（前期比１２．５％増）→１８億７６００万円（同４．４％増）へ減額した。ポンプ事業が主力。石油化学業界向け需要は下期も国内外で堅調に推移すると見込んでいるものの、原材料価格の高騰や米国経済の減速懸念を背景に、通期利益予想を引き下げた。中間期の連結経常利益は前年同期比８．６％増の８億３８００万円となった。
（株式新聞ダイジェスト）