11/16 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

□ＮＯＶＡ<4655>受講生、業界２団体の受け入れ１万人規模に
清算が決まった英会話学校ＮＯＶＡの受講生について、業界2団体で合計1万人の受け入れを検討していることが15日明らかになった。経済産業省には当初、約8500人との報告があったが、救済に意欲的な3業者が民間語学教育事業者協議会（民語協）に加盟したため。来週までには受け入れの具体的な条件が公開される見通し。新たに民語協に加盟したのは、「ＫＥＣ外語学院」を運営するケー・イー・シー（大阪府枚方市）、フィニックス英語学院（東京・新宿）、クロスローズ（松山市）。3業者はＮＯＶＡ受講生の受け入れに前向きで、合計1000人の枠を用意するという。ジオス（東京・品川）なども含めて民語協としては6000人弱を受け入れることになる。もう1つの業界団体である全国外国語教育振興協会（全外協）は加盟66社の受け入れ態度を調査中。少なくとも4000人は受け入れるもようだ。
（NIKKEI NET）

▼ネクストジェン<3842>がストップ安売り気配、通期予想を下方修正
ネクストジェンがストップ安売り気配となっている。１０時０１分現在、同社株は差し引き約４００株の売りで２５万４０００円売り気配。２００７年１２月期の経常利益予想について１８１億円から１６００万円に下方修正したことを受け売りを浴びている。

▼アーク<7873>ストップ安売り気配、08年3月期当期損益予想を赤字修正
アークがストップ安売り気配。１５日に９月中間期と２００８年３月期の業績予想下方修正を発表したことが背景という。９月中間期の連結当期損益予想は従来の１５億２０００万円の黒字から４４億円の赤字に、２００８年３月期予想は５０億円の黒字から３９億円の赤字に、それぞれ修正された。

▼テレウェイヴ<2759>売り気配、最終損益を下方修正
テレウェイヴが売り気配。同社が１５日の引け後、２００７年９月中間期および２００８年３月通期の連結最終損益予想を下方修正したことなどが材料となっている。中間期の最終損益予想はこれまでの４億３０００万円の赤字から１３億６８００万円の赤字にマイナス幅が拡大。通期は８億３３００万円の黒字から１億５８００万円の黒字に下方修正となった。中間については、経常損益予想は上方修正となった一方で、新たに固定資産の除却に伴う特別損失が発生したことで、損失額が増加する見込みと同社では説明している。

△ソフトウェア<3733>大幅高、中間期業績予想を上方修正
ソフトウェア・サービスが前日比１０％を超す大幅高。同社が１５日の引け後に、２００７年１０月中間業績予想を上方修正したことなどが好感されている。経常利益予想はこれまでの３億１０００万円から５億０７００万円に引き上げられた。サブシステムの新規受注などで売上高が増加したほか、受注見込み案件の変更で関連製造経費が減少したと同社では説明している。

■長谷工<1808>が軟調、改正建築基準法の影響考慮し下方修正
長谷工コーポレーションが軟調に推移している。通期見通しを下方修正したことを受け売り優勢となった。同社は２００８年３月期の連結決算見通しについて、営業利益を６３５億円から６２５億円に下方修正したが、その理由に改正建築基準法の影響を考慮したことを挙げている。

▼旭テック<5606>：通期業績予想を下方修正、買収した米社の売り上げ減で
旭テックは１５日、２００８年３月通期の連結業績予想を下方修正し、営業利益を従来の１０５億円から前年比６４．８％増の５４億円に下方修正すると発表した。今年１月に買収した米メタルダインの売り上げが、主要顧客であるゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター(F.N)の在庫調整などを受けて減少を見込むため。
（ロイター）

▼桧家住宅<1413>：上場２日目も売り気配切り下げ、名古屋進出につまずく
15日に名古屋証券取引所２部に新規株式公開（ＩＰＯ）上場した桧家住宅は、この日も売りに押される展開。直近上場した銘柄の初値が公募価格を割り込むことが多くなり、ＩＰＯ人気が低迷しているうえ、流動性の低さが課題の地方取引所への上場あって、投資家の買い意欲は鈍い。同社は事業でも名古屋進出を考えていただけに、つまずいた感は否めない。午前の取引終了時の気配値は公開価格（７万円）に対し、２万500円（29％）安の４万9500円。売り注文965株に対し、買い注文は366株にとどまる。上場初日の15日は５万5000円売り気配のまま終了していた。市場では「新興市場の投資家離れに加え、ＩＰＯ人気がなくなっている。名証という注目度が低い地方取引所への上場ということで売られやすいとは思っていたが、これほど気配値を下げ続けるとは予想していなかった」（丸八証券の細井克己企業調査部長）との声が聞かれた。　　名証セントレックス市場に８日上場した日本商業開発や、ジャスダック市場に９日上場したメガロスの初値は公開価格を下回り、11月のＩＰＯでは公募価格割れが目立つ。桧家住宅は東京、埼玉、千葉、茨城、栃木の１都４県で木造注文住宅、建築事業を請負・施工するほか、リフォーム事業も手掛ける。同社総務部の奈良竹二課長代理によると、同社は名古屋への進出を目指しており、「それに先駆ける形で名証に上場することにした」。ただ、改正建築基準法の施行に伴い、新設住宅着工戸数が落ち込んだ影響を受け、名古屋進出計画は遅れている。法改正により地元首都圏の建設事業で建築確認など手続きに時間がかかっているため、設計会社などの取引会社がない名古屋に進出すれば、さらに時間がかかる懸念があるという。
07年12月期の予想連結業績は、売上高が前期比9.4％増の171億9800万円、営業利益は同22％増の６億5200万円。新規上場に伴う5000株の公募新株発行を加味した１株当たりの純利益は9106円89銭（期中平均株式数で算出）を見込む。公開株数は１万株（公募、売出ともに5000株）。主幹事はそしあす証券。

△エディオン<2730>：中間営業利益39億円、前年同期21億円－仕入れ統合が寄与
家電量販店業界で売上高２位のエディオンは16日、９月中間期連結営業利益が39億円になったもようだと発表した。期初予想からは79％の引き上げとなる。前年同期実績は21億円だった。子会社で近畿地方を中心に展開する「ミドリ電化」の業績が仕入れ統合により利益率が予想を超えて改善をしたことなとが要因。

▼新川<6274>株が52週安値、通期営業益は一転減益予想に－設備投資意欲の低下
半導体製造に使われるボンディングメーカーである新川の株価が大幅続落。一時ストップ安目前の295円（15％）安の 1670円まで下げ、52週安値を更新した。半導体メモリ価格の下落による設備投資意欲の低下から、2008年３月期連結業績予想を15日に下方修正したことを受けた。新たな営業利益予想値は36億6000万円で、従来計画から18％減額。前期比では、これまでの４％増益から一転して14％の減益になる。

▼サンドラグ<9989>株が反落、出店遅延で収益拡大が緩慢－純利益予想を減額
東京都を地盤に薬局をチェーン展開するサンドラッグの株価が反落。既存店売上高をはじめ業績は堅調に推移しているが、出店が計画に対して遅れ気味で推移しているため、売り上げの拡大スピードが緩慢とみられた。特別損失の計上で純利益予想を引き下げ、売りに押された。この日は売り気配でスタートし、午前９時７分ごろ前日比80円（2.8％）安の2735円で寄り付いた。その後も売りが優勢で午前９時20分には3.9％安の 2705円を付けた。大和総研の松本大介アナリストは「業績は順調だが、売り上げがぐんぐん伸びていくイメージが持ちにくい。出店が未達となっている点が気になる」と指摘する。同社が地盤とする首都圏では賃料が上昇。他業態との場所の取り合いも厳しい。しかしサンドラグは「出店基準を変えておらず、店舗用地の確保が難しくなっている」（松本アナリスト）そうだ。サンドラグが15日の取引終了後に公表した９月中間期の連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比15％増の69億円と、事前の予想を６％上回った。既存店売上高が会社計画を上回ったほか、経費が下半期に一部繰り越されたことが奏功した。ただ新規出店の開店時期が遅れているため、08年３月通期の営業益予想を前期比11％増の142億円で据え置き、純利益は83億円から79億円に４％減額修正した。ポイント費用引当金６億7600万円を特別損失として計上した。サンドラグ株は06年４月以降、2500円から3000円の価格帯でもみ合っている。通期業績の上振れ余地もあるが、松本氏は「現行のレンジを突き抜けるだけの好材料ではない」と判断、出店政策の変更などに期待を寄せている。

▼新光商<8141>株が売り気配、通期予想を下方修正－パチスロの射幸性規制響く
ＮＥＣ<6701>系の電子部品専門商社である新光商事の株価が売り気配で始まった。午前９時20分時点の気配値は前日比150円（8.8％）安の1563円、同水準で約15万3000株の売り注文超過となっている。パチスロ機の射幸性に対する規制強化などにより、娯楽機器関連の売り上げが不調なほか、円高による悪影響も受けるとして、通期（08年３月期）業績予想を下方修正したことで、投資家からの売りを集めている。新光商は15日の取引終了後、９月中間決算を発表すると同時に、08年３月通期の業績予想を減額修正した。通期連結業績は、売上高が前期比12.5％増の 2050億円（従来予想は2200億円）、営業利益は同4.9％減の65億円（同80億円）、純利益は同1.2％減の40億円（同50億円）を見込む。パチスロの射幸性規制強化により、パチンコホールなど遊技場は新規制の対応機器をそろえなければならないが、更新需要は盛り上がっておらず、娯楽機器関連が落ち込む。足元の円高進行を受けて海外子会社のおける為替採算が悪化することもマイナス要因。同社企画部の内野泰宏氏によると、取引先の京楽産業（ＫＹＯＲＡＫＵ）が発売機種計画を変更した影響で、「遊技機向け電子部品の売り上げが計画から大きく下振れる」という。産業向けや自動車電装関連商材は堅調に推移、４月にＮＥＣトーキンから 51％の株式を買い取り連結子会社化したＮＴ販売も収益に寄与するが、「娯楽機器関連の売り上げ不調を補いきれない」（内野氏）という。

▼東亜建<1885>株が続落、大型工事の売り上げ先送り－中間純損失が拡大
海上土木工事に強みがある東亜建設の株価が続落。前日比９円（8.0％）安の104円で取引を開始した。上期（４－９月）に完成を予定していた大型工事が下期に先送りとなったうえ、繰延税金資産の厳格化も影響し、９月中間期の最終赤字が従来予想に比べて拡大したようだと会社側が発表した。足元の工事利益率は改善傾向にあるものの、収益の不透明感がぬぐえず、売りが先行している。会社側が15日に発表した業績予想修正によると、９月中間期の連結売上高は738億円（従来予想890億円）、営業損益は８億7000万円の赤字（同１億円の黒字）、最終赤字は30億円（同６億円）へとそれぞれ悪化したもようだ。３年間で600億円（年間200億円）を受注していた羽田空港の滑走路工事について、「費用の確定が進まず損益を確定できなかった」（同社管理本部副本部長の林靖人氏）として上期から下期へと売り上げが先送りになった。同工事の計上先送りにより、半期売り上げ100億円と営業利益で７億7000万円分が影響した。また、繰延税金資産の回収可能性を厳しく見直して繰延税金資産17億円を取り崩したことも、損益悪化につながった。同社は併せて、東京都千代田区の本社事務所の譲渡の検討を始めると発表した。林氏は「売り上げが先送りされた滑走路工事は、下期には計画通り計上できる見通し」と述べたものの、現時点では本社事務所の譲渡価格や売却先が未定であるなどとして通期業績予想（連結純利益11億円）を変更しなかった。一方、上期の完成工事粗利益率は６％程度と、前年同期5.4％に比べてやや改善した。「前上期は建築工事で赤字物件があったものの、同工事の一巡で利益率が通常ペースに戻った」（林氏）という。
（ブルームバーグ）

△千葉興<8337> 3日続伸で25日線に接近している。
07/9中間期の実質業務純益は増加、米サブプライムローンが組み込まれた商品は保有していないことから外部環境の影響も受けづらく、決算通過で見直し買いの流れに。

▼ソフトブレーン<4779>---ストップ安、通期予想を下方修正へ
ストップ安。前日に第3四半期の決算を発表、加えて、通期業績予想の下方修正も行なっている。営業利益は7.8億円から5億円に、最終利益は3.2億円から1.5億円にそれぞれ下方修正。ソフトウェア販売における価格下落、出資先の民事再生手続き開始に伴う出資金減額などが背景と。

△日ケミコン<6997>---見直し買い優勢に
7営業日ぶり反発。決算後に一段安をみせていたが昨年7月以来の700円割れで目先底打ち感も。決算通過によるアク抜け感と、PBRは1.09倍と割安感もあり、見直し買い優勢に。

■ＧＳユアサ<6674> 反発も25日線が上値抵抗に。
余剰生産能力を削減、収益改善を急ぐなど、主力の自動車用鉛バッテリーの生産体制を再編すると伝えられている。株価は反発をみせるも25日線に上値を抑えられている。信用倍率は1倍台と需給妙味はあり、抵抗線クリアなら思惑的な動きにも。

△インテックＨＤ<3819>---上方転換シグナルを発生させつつ
3日続伸で7営業日ぶり1600円を回復。一目均衡表では雲を突破し、遅行スパンは過去の実線を下から上に突き抜ける上方転換シグナルを発生させつつある。決算通過でアク抜け感、11/9時点の信用倍率は1.35倍と需給妙味もある。

△アサヒ<2502> 7営業日ぶり反発で25日線レベルを捉えてきている。
業種別指数では食料品が唯一プラスをキープしているが、同社の上昇が寄与している。11/9時点の信用倍率は0.16倍と売り超が続いているなど需給妙味。

△ラヴィス<2465> 買い気配。
株式交換比率にサヤ寄せの動きとなっているようだ。親会社のＡＯＫＩは15日、ヴァリック<2387>とラヴィスを株式交換によって完全子会社化すると発表した。株式交換比率はヴァリック1株に対してＡＯＫＩ株70株、ラヴィス1株に対して同50株を割り当てるとしている。ヴァリックも交換比率にサヤ寄せする格好で買い気配に。

△日パーカ<4095>---上昇率トップ、第2四半期は営業増益転換
上昇率トップ。昨日中間決算を発表、営業利益は前年同期比2.4％減の60.9億円となり、従来計画の67億円を下回った。ただ、第1四半期の8％減益と比較すると減益率は縮小、第2四半期のみでは2.8％増益に転じている。業績の改善基調を評価する動きとなっているようだ。ＪＰモルガンでは目標株価 1900円で「オーバーウェイト」を継続している。

△サイバー<4751>---値振れは大きいがリバウンドの流れは継続
短期資金流入中心で日中の値振れは大きいが、11/12安値60600円を起点としたリバウンドの流れは継続している。貸し株市場では打診が多いものの、調達が出来ない状況であり、リコールへの発展の可能性も。

△ドワンゴ<3715>---今後リコールの流れにつながる可能性も
大幅続伸で11/7年初来高値顔合わせ。前日には野村では投資判断「1」を継続、妥当株価は54万円と試算していた。貸し株市場では打診が多いものの調達が難しく、今後リコールの流れにつながる可能性も。

△ヒロセ電機<6806>---逆行高、割安感指摘で日興シティ格上げ
逆行高。日興シティが投資評価を「２Ｈ」から「１Ｈ」に格上げ、目標株価を16000円と設定していることが買い材料視される格好。当面は「雌伏期」続くものの、株価下落に伴い割安感が台頭としている。なお、一昨日発表した決算内容に対しては厳しい見方が多く、目標株価を引き下げるアナリストは多い模様。

△日本テレビ<9404>---堅調、ＣＳの投資判断格上げなど評価材料
堅調。前日の中間決算を受けて、ＣＳでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げしており、買い材料につながっているようだ。先に業績上方修正しており、決算内容にサプライズはないものの、上方修正後も株価は下落を続けており、バリュエーションで非常に魅力的な水準に入ってきたと評価しているようだ。

△ＡＣＣＥＳＳ<4813> 上昇に転じる。
売り優勢で始まったものの、一目均衡表の先行スパン（雲）上限がサポートとして機能する格好から切り返しをみせている。外部環境の影響を避ける流れからも新興市場に資金が向かい易く。

■ミツミ<6767>---売り優勢、好決算発表もコンセンサスは下ブレ
売り優勢。昨日中間決算を発表、営業利益は192億円で前年同期比2.8倍、従来予想の170億円を上回った。また、通期予想も290億円から318億円に上方修正している。ただ、任天堂向けに部品需要の拡大傾向は織り込み済み、短期的な出尽くし感にもつながっているようだ。なお、アナリストコンセンサスと比較すると、中間期の営業利益実績はやや下ブレとの見方も。

▼みずほＦＧ<8411>---売り優勢、サブプラ懸念再燃で大手行に売り
売り気配スタート。バークレイズの評価損計上、ウェルズ・ファーゴの住宅市場に対する見解、大手金融機関の評価損はまだ増加する可能性といった米ＷＪ紙のコラム記事などを受けて、サブプライムローン問題に対する警戒感が再燃する格好に。本日はメガバンク各社とも売り先行の展開へ。また、ムーディーズでは、同社の主要3行の格付け見通しをネガティブに変更ともしており、マイナス材料の一つともなっている。

△日立<6501>---短期値幅取り資金も向かいやすい
堅調。相場全体が売り優勢の中で続伸スタートとなっている。相場の柱が定まらない中、値動きの良い銘柄には短期値幅取り資金も向かいやすい。11/9時点の信用倍率は1.67倍と取り組みに厚みが増してきている。
（フィスコ）

△田辺工<1828>は中間期に続き通期業績も上方修正しストップ高
田辺工業は前場、１００円高の１０４５円とストップ高し急続伸した。前日１５日の２００７年９月中間期決算の開示に合わせて、今度は３月通期業績の上方修正を発表、超割安株買いを増幅している。同社の中間期業績は１０月３０日に上方修正されたが、この修正通り前年同期比６％減収、１０％経常増益、２３％純益減益で着地した。設備工事で電子デバイス設備、ファインケミカル設備、環境設備が好調に推移、受注が８％増と伸び、原価管理を徹底したことなどが要因となった。純利益は、前期計上の関係会社株式売却益が一巡して減益となった。３月通期業績は、中間期末受注残が３５％増と急増したことなどから、中間期業績に続き上方修正した。売り上げを２０億円、計上利益を４億円、純利益を２億５０００万円それぞれ引き上げ、純利益は９億円（前期比６％減）と減益率を縮小する。株価は、前期業績の再三の上方修正に３月の２部上場で上場来高値１４４０円まで急伸したが、２部上場で逆にジャスダック上場時代のマーケットメーク株人気が後退し上場来安値９００円まで調整が続いた。ＰＥＲは６倍台、ＰＢＲは０．７倍と大きく割り負けておりリバウンド幅を拡大しよう。

□日曹達<4041>は中間業績大幅増益着地も通期据え置き響き急反落
日本曹達は、３７円安の４７１円と３日ぶりに急反落している。前日１５日に発表した２００７年９月中間期業績が、期中２回の上方修正通りに大幅増益で着地ししたが、決算発表時に見直すとしていた今３月通期業績が、期初予想据え置きとしたことから増額期待が空振りとなり売り先行となっている。同社の中間期業績は、８月、１０月と相次ぎ上方修正され、この再増額値をやや上ぶれ前年同期比１０％増収、７７％経常増益、７．３倍純益増益と増益率を拡大した。北米で大量発生したダニ向けに殺ダニ剤・殺虫剤の特需が寄与したほか、化学品では飼料添加物メチオニンやＰＣＢ無害化処理施設も上乗せとなり上ぶれ着地につながった。通期業績は、期初予想を据え置くが、純利益は４１億円（前期比１９％増）と大幅増益を予想している。株価は、８月、１０月の中間期業績増額のたびごとに上値を窺い、５００円台出没場面の中段固めを続けている。ＰＥＲは１７倍台と市場平均を上回るが、ＰＢＲは１倍ソコソコ、テクニカル的にも２５日移動平均線から６％のマイナスかい離と下げ過ぎ示唆となっており、値ごろ妙味思惑は底流する。

■ミスミＧ<9962>は利益据え置きも売り上げ減額を売り連日の安値
ミスミグループ本社は、４６円安の１７４４円と３日続落し連日の年初来安値更新となっている。前日１５日発表の９月中間期決算が、期初予想を上ぶれて増益転換して着地したが、３月通期業績を売り上げのみ下方修正したことが響いているもので、利益が期初予想据え置きで連続して過去最高を更新することも評価対象外となっている。同社の中間期業績は、前年同期比５％増収、２％経常増益、１５％純益増益で着地し、期初の減益予想が増益にプラス転換した。自動化事業、金型部品事業、エレクトロニクス事業とも国内向け伸び悩みを中国、欧州向けの続伸でカバーし、光関連事業、多角化事業の堅調推移も重なり、順調な推移を示した。３月通期業績は、売り上げを株式を売却した子会社売り上げ分のみ２０億円下方修正したが、利益は期初予想を据え置き通期純利益は９４億５０００万円（前期比強含み）と連続の過去最高更新を予想している。株価は、このところの年初来安値水準で底ばいが続き、強弱感の対立から信用売りが積み上がり株不足、逆日歩がつく展開となっている。ＰＥＲ１６倍台水準で売り方、買い方の攻防が続こう。

□ＴＡＣ<4319>は急反落、中間期に続き通期業績増額も出尽くし感
ＴＡＣは、３６円安の４５７円と３日ぶりに急反落している。前日１５日に２００７年９月中間期決算を発表、１１月８日の上方修正通りに大幅増益転換して着地し、さらに今３月通期業績を上方修正、増益転換して過去最高を更新するが、材料出尽くし感から売り先行となっている。同社の中間期業績は、前年同期比２％増収、６８％経常増益、６８％純益増益と上方修正通りに大きく伸びた。法人研修事業の堅調推移、人材事業の大幅増に、個人教育事業も公認会計士・税理士講座の不調を簿記検定や米国公認会計士講座でカバー、外注費、広告宣伝の削減、受取配当金、有価証券運用益などが加わり増益転換した。３月通期業績は、公認会計士講座の集客は鈍いが、公務員講座などの売り上げ増、人材派遣の業績寄与、次世代基幹システム完成の次期ズレ込みなどから上方修正した。売り上げを期初より１億円、経常利益を７億９２００万円、純利益を４億５７００万円それぞれ引き上げ、純利益は１１億円（前期比４８％増）と増益転換して連続の過去最高更新となる。株価は、前期、今期の再三の上方修正、増配などの好材料が続いたが業績信頼性が薄く上場来安値３５５円まで下降トレンドが続いた。ＰＥＲは７倍台、配当利回りも３．３％と大きく割り負けており、底値妙味は拡大している。

▼ネツレン<5976>は業績再増額も利益確定売りに押され急反落
高周波熱錬は、５１円安の１３９３円と３日ぶりに急反落している。ただ安値後は、やや下げ渋る動きとなっている。前日１５日に２００７年９月中間期決算を発表、８月の上方修正値を上回るとともに、３月通期業績を再上方修正したが、全般の続急落相場が響き利益確定売りが先行している。同社の中間期業績は、前年同期比１２％増収、２４％経常増益、２７％純益増益と第１四半期決算公表時の上方修正値を上ぶれた。コンクリートパイル用ウルボンやマンション向け高強度せん断補強筋などの製品事業が好調に推移したほか、加工・電機関連事業でも自動車、建設機械、工作機械業界向けに熱処理受託加工関連事業が引き続き堅調に推移したことが寄与した。３月通期業績は、８月の増額値をさらに上ぶれ修正、売り上げは１５億円、経常利益は３億円、純利益は２億円各引き上げ、純利益は３６億円（前期比６％増）と連続の過去最高更新となる。株価は、前回の業績増額とコマツ（６３０１）との中国で建設機械の足回り部品工場建設をきっかけに年初来高値１７５０円まで４００円高しほぼ往って来いとなっている。ＰＥＲは市場平均をやや上回るが、信用取組が株不足で逆日歩のつく好需給も支援材料に下値対応も一考余地がありそうだ。

△あらた<2733>は自己株式ＴＯＢ価格にサヤ寄せし５連騰
あらたは、寄り付きの買い気配から１０円高の２７０円と５日続伸している。前日１５日に株式公開買い付け（ＴＯＢ）による自己株式取得と２００７年９月中間期・３月通期業績の下方修正、赤字転落を発表し好悪材料が綱引きとなったが、ＴＯＢがポジティブに評価されＴＯＢ価格３１７円にサヤ寄せする動きを強めている。ＴＯＢは、株主への利益還元を経営の重要課題と位置付けている基本方針に基づき、今後のドラスティックな経営環境の変化に対応できる資本政策を可能とすることを目的に実施する。買い付け期間は１１月１６日から１２月１７日までの２１営業日、買い付け株式数は６００万株（発行済み株式総数の７．５７％）、買い付け資金は約１９億２００万円を予定している。一方、業績下方修正は、子会社の合併、支店・物流センターの統廃合など事業構造の再構築に伴い中間期に減損損失１４億７２００万円などの特別損失が発生することが要因となっている。３月通期業績は、売り上げを期初予想据え置きとしたが、経常利益は１億円、純利益は９億５０００万円引き下げ、純利益は６億円の赤字（前期は１億８２００万円の黒字）と悪化する。１１月９日につけた上場来安値２４５円水準で悪材料出尽くし感、需給急好転思惑が強まり底離れに弾みをつけよう。

△日綜地所<8878>は３連騰、中間業績上ぶれ着地に自己株式取得オン
日本綜合地所は、５７円高の１８５７円と３日続伸している。前日１５日に上方修正値を上ぶれて着地した２００７年９月中間期業績と自己株式取得を発表、バリュー株投資を増幅している。同社の中間期業績は、１０月１５日に上方修正済みだが、同修正値を上回り前年同期比７９％増収、４７％経常増益と伸び、純利益は１２億８３００万円と（前年同期は２億１８００万の赤字）と大幅黒字転換した。首都圏のマンション供給戸数は１２％減と低迷したが、その逆風下でニーズを先取りした商品供給と採算性重視の仕入れ、費用対効果を優先する販売戦略を展開、契約高が１４％増、マンション引渡戸数が倍増するなど好調に推移し上ぶれ着地につながった。今３月通期業績は、期初予想を据え置き２ケタ増収増益を予想しており、純利益は６３億円（前期比６６％増）と前期の過去最高を大幅に更新する。自己株式取得は、３００万株（発行済み株式総数の８．５％）、６０億円を上限に１１月１６日から来年１月１８日までを取得期間に実施する。株価は、１０月の業績増額時に２００円高したものの、その後の住宅着工件数の急減速による不動産株全般の先行き懸念ムードが響き、上昇幅を上回る調整となった。ＰＥＲは１０倍台、配当利回りは３．２％とバリュー的には好望であり、自己株式取得の需給好転もフォローしリバウンド幅を拡大しよう。

□ミツミ<6767>は業績再増額、増配も利益確定売り先行し続急落
ミツミ電機は、３４０円安の４２５０円と続急落している。前日１５日に２００７年９月中間期決算を発表、第１四半期決算開示時の上方修正値を上回りて着地し、３月通期業績も再上方修正、期末配当の増配も打ち出したが、前日の米国市場でＮＹダウが、１２０ドル９６セント安の１万３１１０ドル０５セントと続落し、為替レートも１．０５円高の１ドル＝１１０．２０ー３０円と円高で引けたことから引き続き利益確定売りが先行している。同社の中間期業績は、前年同期比２３％増収、３．１倍経常増益、４．６倍純益増益と高変化した。携帯電話、薄型テレビ、ゲーム機器、自動車関連機器製品などが好調に推移する好環境下で、高機能化・高密度化・高精度化・省電力化した半導体デバイスや光デバイスなどの電子部品供給が拡大、不採算製品の整理、部品の内製化、海外工場の生産性向上などの収益強化策を進めたことが上ぶれ着地につながった。３月通期業績は、売り上げを８月増額値より８０億円、経常利益を３０億円、純利益を２０億円それぞれ引き上げ、純利益は２２０億円（前期比９３％増）と前期の過去最高を大幅に更新する。期末配当は、期初予想の３６円から４６円（前期実績３３円）に増配する。株価は、業績増額にストップ高まで演じた任天堂の関連人気が波及し上場来高値５６４０円まで急伸し、高値波乱となっている。スピード調整終了後の最高値トライも想定範囲内となる。
（東洋経済新報社）

△ラオックス<8202>がきょうは急騰、売り方の買い戻しや短期値幅取り狙いの買い流入のもよう
ラオックスが急反発。一時１６円高の５６円まで買われ、全市場で値上がり率トップとなっている。同社株価はきのう１５日、大引け間際に大量の売り物を浴び、株価は急落（１４日終値６５円→１５日終値４０円）。特段の材料は見られず、「１６日発表の今０８年３月期９月中間期決算を前に処分売りが出て、ちょうちん筋がカラ売りを仕掛けたのでは」（市場筋）などの見方が聞かれていた。きょうは一転買い優勢。売り方の買い戻しや短期値幅取りを狙った買いが入っているようだ。低位株なだけに目先は値動きの荒い展開が予想される。

▼井関農<6310>が年初来安値、国内農機市場の低迷直撃で今期は最終赤字に転落と減額
井関農機が急落。３２円安の１６５円まで売られ、９月１８日の年初来安値１６７円を割り込んだ。午前１０時１３分現在、東証１部値下がり率３位。出来高は１４８万株超となっている（前日は３８万５０００株）。１５日に今０８年３月期連結業績予想の下方修正を発表。最終損益を８億円の黒字から２３億円の赤字へと大幅減額したことが嫌気された。国内農機市場の低迷による売上減が粗利率悪化につながるほか、繰延税金資産の取り崩しが利益を圧迫する。同時に発表した９月中間期連結決算も最終損益２２億円の赤字と従来予想（１億円の黒字）を大きく下回った。
（株式新聞ダイジェスト）

△楽天証がＤｅＮＡ<2432>を新規「Ａ」評価
楽天証券はディー・エヌ・エーの投資判断を新規に「Ａ」としている。目標株価は９０万円～１００万円。リポートでは「モバゲータウン（携帯電話向け無料ゲーム配信とＳＮＳを組み合わせたサービス）の高成長が今後も続くと思われる」、「業績の水準と変化率は株価には十分織り込まれていない」などとしていた。

△トヨカネツ<6369>は５日続伸、５％超の自社株買い
トーヨーカネツは小幅ながらも５日続伸の動き。１２日の取引時間中に９月中間期および０８年３月期通期の業績予想を上方修正し、それ以降、買い注文が続いている。１５日午後の取引時間中に正式に中間決算と通期予想を発表したが、この中でＬＰＧやＬＮＧ、石油の貯蔵タンクなどを中心に中間期の受注高が４２８億円に達し、９月末での受注残高が５５０億円まで積みあがっていることが判明。０９年３月期まで見越して買い安心感が強まった。同時に７００万株（発行済株式総数の５．１％）を上限とする自社株買いを「実質的に初めて」（会社側）実施すると表明したことも材料視されている。会社側では「もともと発行済株式数が多過ぎるという認識を持っている」といい、中期的にも自社株買いなどを行っていく公算が指摘されている。

△アクロディア<3823>が急騰、利益上方修正を好感
アクロディアが急騰し、１０％を超える上昇となっている。前日の通常取引終了後に９月中間連結決算を発表。これは７日に上方修正していたとおり２１００万円の経常黒字を確保したうえ、併せて明らかにした０８年３月期の通期利益予想を上方修正し、これがまとまった好感買いを呼んでいる格好。同社は携帯電話向けソフトのライセンス販売が主力だが、ＮＴＴドコモ向けなど国内キャリアとの包括ライセンス契約に伴う受託開発案件が増加。連結では携帯電話向けコンテンツのダウンロードサイトにおける広告収入が増えるほか、米国子会社の受注増などもあって通期の純利益予想は従来の１億９８００万円から３億１２００万円に増額修正していた。

△ほくほくＦＧ<8377>が高い、２２５採用候補か
ほくほくフィナンシャルグループが逆行高。特に新規の材料が出ているわけでないもようだが、市場では日興ＣＧに替わる日経平均採用候補との指摘があった。日興ＣＧはシティとの株式交換を来年１月に行なって上場廃止となる。大手調査機関ではリポートで「流動性基準ではＳＢＩＨＤなどが有望だが、１０月の定期入替えで採用されなかった。何らかの採用されない理由があるとすれば、次の候補はほくほくＦＧになる」などとしていた。

△そーせい<4565>がしっかり
そーせいがしっかり。同社が前日に英ベクチュラ社との共同開発品で、慢性閉そく性肺疾患（ＣＯＰＤ）治療薬について、導出先のノバルティス社が第２相臨床試験を開始したと発表したことが手がかり材料。ＣＯＰＤ市場は２０１１年に１兆３０００億円が見込まれるという。

▼ＴＨＫ<6481>が連日の安値、減額修正を嫌気
ＴＨＫが連日の年初来安値更新。この日は、同社が前日に０８年３月期業績の下方修正を発表したことが嫌気されている。連結営業利益は前回予想を２０億円下回る３１０億円（前期比２．６％減）となる見通し。直動システムの苦戦などが要因という。
（ラジオNIKKEI）