11/16 朝の『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

△トラックのアイドリングストップ冷暖房システムにエコプロダクツ優秀賞
トラックの「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」が「第4回エコプロダクツ大賞」（エコプロダクツ部門）の「エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞」（優秀賞）を受賞した。同賞は、国内のすぐれたエコプロダクツ（環境負荷の低減に配慮した製品・サービス）に対して、エコプロダクツ大賞推進協議会が表彰するもの。
外部電源式アイドリングストップ冷暖房システムは、日野自動車<7205>と東京電力<9501>が共同開発し、デンソー<6902>、大崎電気工業<6644>が技術協力した。今回受賞したトラックの「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」は、トラックのアイドリングを抑制することで、CO2排出量と燃料消費コストを大幅に低減できる点やドライバーの休憩時の快適性を確保し、安全運転への貢献に寄与していることのほか、騒音防止やNOxなどの環境負荷低減にも貢献していることが評価された。今後とも、4社は、システムの普及促進を通じて、地球温暖化防止に積極的に貢献するとしている。一方、12月13日から開催される「地球と私のためのエコスタイルフェア-エコプロダクツ2007」で、同賞の表彰式が行われるほか、東京電力がこのシステムを展示・紹介する。

△ロサンゼルスモーターショー07　トヨタ<7203>、次世代 セコイア など披露
トヨタではまず「アルカンハイウェイFCHV」という、世界初のハイブリッドFCVによるアラスカの走行テストについて発表。フェアバンクスからバンクーバーまで7日間をかけて走破し、気温の低い悪路でもコンスタントに走行できる実力を披露した。その直後に発表したのは、第二世代の大型SUV『セコイア』だ、5.7リットルV8エンジン搭載、8人乗りのフルサイズSUVは、旧モデルと比較して 108hpパワーアップした381hp、牽引能力1万ポンド、というパワフルなモデル。しかもパワーアップと同時に燃費も12％向上させている。また、次世代セコイアはフレックス燃料のオプションも設定されている。トヨタがフルサイズSUVに力を入れるのは、アメリカのライフスタイルからこのクラスの車への需要が確かに存在する、という理由だ。家族でバケーションを楽しむために、ボートを牽引したりキャンプ用品を積み込める能力、車内エンタテイメントが楽しめる広いインテリア、あらゆる路面をカバーする能力。これらをすべて実現できるモデルとして、セコイアを提案している。実際セコイアの平均購入年齢は40歳と比較的若く、「デキるファミリーカー」としての位置を築いている。トヨタでは様々なユーザーにセコイアを選んでもらうため、「SR5」、「リミテッド」、「プラチナ」、の3つのトリムモデルを用意。北米では12月終わり頃に販売が始まる。

△日本軽金属<5701>の子会社、上海に自動車部品用アルミ押出形材加工工場を新設
日本軽金属100％子会社の日軽金アクトは、中国での欧米自動車部品メーカーからの受注の増加に対応するため、中国での第2拠点となる自動車部品用アルミ押出形材加工事業を行う会社「華日軽金（上海）有限公司を2008年4月に設立すると発表した。現在、日軽金アクトが事業運営の主体となり、中国で自動車部品用の押出形材加工事業を行っている華日軽金（深セン）有限公司が、華南地域の日系自動車メーカー向けにバンパーやサンルーフレールなどのアルミ自動車部品の製造販売を行っている。これに加え、最近では華中地域に進出している欧米自動車部品メーカーからもサンルーフレールの受注が増加し、さらに上海近郊での生産を望む声が強くあった。こうしたニーズに対応するため、上海市青浦区にアルミ押出形材加工事業の第2生産拠点を新設する。新設する華日軽金（上海）有限公司の資本金は1000万元で、日軽金アクトが90％、華日軽金が10％出資する。生産規模は操業開始にサンルーフレール加工が2ラインでスタートし、2011年には5ラインとする予定だ。

△新神戸電機<6934>、バッテリー価格を値上げ
新神戸電機は、全鉛蓄電池製品の出荷価格を12月1日から値上げすると発表した。鉛蓄電池の主原料である鉛価格は、2005年から高騰を続けており、同社では2007年8月に鉛蓄電池全般の価格改定を実施したが、その後も鉛価格の高騰は続き、前回の価格改定時に比べて約1.3倍にまで高騰している。同社では、原材料価格の高騰に対して、コスト低減に努めてきたが、企業努力だけでこれを吸収できない状態となっており、値上げを決めた。値上げ幅は自動車用が20％以上、二輪車用が10％以上、産業用が15％以上。

▼旭テック<5606>中間決算…増収増益でも、のれん代で赤字
旭テックが発表した2007年9月中間期の連結決算は、当期損益が27億9800万円の赤字に転落した。売上高は、米国大手自動車部品メーカーのメタルダインを買収したほか、モデルチェンジに伴う自動車部品の受注が増加したため、前年同期比266.2％増の1612億6900万円となった。営業利益も同145.7％増の31億4400万円と増収増益だった。しかし、メタルダイン買収によるのれんの償却を計上したため、経常損益は30億円の赤字に転落、当期損益も赤字だった。通期業績見通しは売上高が同124.4％増の3270億円、営業利益が同64.8％増の54億円、経常赤字が70億円、最終赤字が80億円となる見通し。

△パイオニア<6773>がカー用品店の満足度3年連続トップ…JDパワー
J.D.パワーアジア・パシフィックは、「2007年日本カー用品店満足度調査カーナビ/カーオーディオ編」の結果を発表した。調査は、カーナビ/カーオーディオのメーカーに対する、カー用品店の満足度を調査したもので、今回が3回目。全国大手カー用品店1188店の店長またはカーナビ/カーオーディオ販売責任者に対して2007年9月に郵送調査を実施し、303店舗から回答を得た。調査では自動車用品小売業協会が協力した。カーナビ/カーオーディオメーカーに対する総合的な満足度調査は、主に「セールスマン」、「販売促進サポート」、「アフターサービス・技術サービス」、「発注・納品」、「商品性」、「広告宣伝」の6つの要因で評価してもらった。カーオーディオメーカーに対する総合満足度の調査結果は、パイオニアが3年連続トップだった。スコアは1000ポイント満点中781ポイントだった。
2位はパナソニック（松下電器産業<6752>）で、715ポイント、3位は富士通<6702>テンだった。4位以下はアルパイン<6816>、クラリオン<6796>、ケンウッド<6765>、サンヨー<6764>と続く。

△ロサンゼルスモーターショー07　日産<7201> GT-R 国際デビュー…アフォーダブルスーパーカー
日産ではカルロス・ゴーンCEO自らがプレゼンテーションを行い、和製スーパーカー『GT-R』が北米デビューを飾った。GT-Rは0-60マイル/h達成が3.5秒、そこから完全停止までの距離わずか120フィート、最高時速180マイル/h、というまさにピュアスポーツカー。アメリカでは来年6月から市販開始予定で、価格は6万9850ドルと7万ドルを切る設定だ。GT-Rが登場すると集まったメディアからは口笛が飛び交い、シャープなデザイン、完成されたスポーツカーパッケージへの評価の声は高かった。しかもGT-Rはカリフォルニア州が定める超低燃費車（ULEV）の条件を満たす。他のメーカーがサステナビリティやハイブリッドなど、環境エネルギー問題に話題を集中させる中で、純粋なファンtoドライブにこだわった日産の個性が光った。
（レスポンス）

△富士電機<6504>機器制御、０９年北米に産業用インバーターの新工場
富士電機機器制御は米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）との事業提携解消に伴い、産業用インバーター事業の国際戦略を再構築する。０９年初頭に北米で数十億円をかけて工場を新設し、欧州でも２０１０年以降に工場を建設する。中国工場も増産する方針で、日中米欧の４極で最適生産体制を整備する。ＧＥの販売地域だった米国で独自にユーザー支援機能を持つ販売網を設け、２０１１年に売上高１００億円規模に育成する。米市場ではＧＥがメキシコ工場で製販してきたが、提携解消に伴い富士電機機器制御が製造販売の一貫体制を整える。新工場は０８年中に場所や規模を検討し、０９年初頭に稼働する。米国のインバーター市場の約３０％を占め空調向け分野を開拓するため、差別化としてインバーター単体でなく制御機能も一体化した空調パネルを開発し提供する。修理やエンジニアリングなど顧客支援機能も強化する。０９年までに米国事業を４０億円規模に育成して現地生産化する計画だ。販売網構築では企業買収も検討する。米国事業立ち上げ後、欧州でも工場建設する方針。具体的には東欧で建設場所を検討する。中国の無錫工場（江蘇省）は早期に生産能力を現在の年１０万台から同２０万台に引き上げる。需要拡大に対応するとともに、米、欧に製品や部品を供給する拠点とする。鈴鹿工場（三重県鈴鹿市）はマザー工場と位置づける。中国と生産機種調整を行い、生産効率化するともに、開発機能を強化し海外工場を支援する。富士電機（現富士電機ホールディングス）とＧＥは９６年に事業提携。合弁会社を設け、メキシコと中国・無錫で工場を持ち、ＧＥが米市場、富士電機が中国市場の販売を担当していた。しかし、地域戦略の違いから０７年１月に提携を解消。ＧＥがメキシコ工場、富士電機機器制御が無錫工場を引き取った。同社の０６年度のインバーター事業売上高は国内、海外合わせて約４５０億円だった。

△ＮＥＣ<6701>、中国・上海に品質サポートセンター新設
ＮＥＣは１２月に上海に中国品質サポートセンターを新設する。中国・台湾から輸入する年間３０００億円に上る調達部品の品質管理を一元的に統括。グループ２１社も加えて中国におけるすべての調達部品に対する品質監査基準と安全・信頼性の評価基準を統一する。まず発煙・発火に直結する重要部品を対象に推進。関連する現地の部品供給会社約１００社に品質管理の徹底を求め、併せて改善策なども指導する。新センターはＮＥＣ中国の国際購買部門内に１２月１日に設置。中国調達先の工場監査や品質指導に乗り出す。ＮＥＣグループへの技術支援と品質要員の育成、安全性・信頼性の評価などについても一元管理する。検査対象とする重要部品は電解コンデンサーやＡＣ（交流）アダプターなど。液晶や半導体関連の規格部品を合わせると約５００品目に及ぶ。関連する部品供給会社は重要部品のみで約１００社、規格部品を含めると３００社程度になる見通し。中国・台湾からの調達はＮＥＣの国際資材調達全体の７割を占める巨大市場。これまでは各事業部やグループ会社ごとに品質を管理してきた。しかし個別対応では「管理面で重複が生じるうえ、板金や金型など部材の源流をたどる作業が煩雑」（ＮＥＣ）となり、品質管理の徹底で限界があると判断。安全で高品質なモノづくりの実現に向け、グループ全体に横くしを刺して部材レベルから品質管理をより厳格化する。

△ネットマークス<3713>、フェリカ用いてシンクライアント上で利用する認証ソフト開発
ネットマークスは非接触式ＩＣカード「フェリカ」を用いてシンクライアント（記憶装置を持たないパソコン）システム上で利用するアプリケーション（応用ソフト）認証ソフトを開発、発売した。シトリックス製シンクライアントをベースに高いセキュリティー性を持った社内システムを短期間で構築できる。同社のシンクライアント上でフェリカを利用した仕組みの実現は国内初という。価格は１００クライアントの場合で２００万円から。ソフト会社向けに販売し、１年間で約１億円の売り上げを見込む。新ソフト「セキュアスイートＣＸ」は、「シトリックスプレゼンテーションサーバ（ＣＰＳ）」上のアプリケーションとシンクライアント端末につないだフェリカの情報読み取り機を仮想的に接続。カード情報をＣＰＳアプリケーションに受け渡すことで利用認証する。フェリカを利用するための仕組みの開発工程が短縮できるため、システム構築期間は最短１週間で済むという。また開発システムの利用は社内の勤怠管理や受発注管理などの業務アプリケーションを利用する際のセキュリティー強化も実現する。従来のユーザーＩＤやパスワードを入力してログインする方法に、ＩＣカードによる認証方法を組み合わせることによってより強固な認証体制の構築が可能になる。シンクライアント市場は個人情報保護法や０８年度からの内部統制報告制度（日本版ＳＯＸ法）に伴うセキュリティーニーズの高まりを受け、需要が急速に拡大している。

△ドコモ<9437>、ＧＰＳ機能を搭載した位置情報専用端末を発売
ＮＴＴドコモは１５日、全地球測位システム（ＧＰＳ）機能を搭載した位置情報専用端末「ＣＴＧ―００１Ｇ」を１２月７日に発売すると発表した。販売は法人向けに限定し、法人経由で企業や一般利用者向けに提供する。端末価格は１台３万円程度。同端末は第３世代携帯電話の通信機能とＧＰＳを搭載し、音声通話機能はない。遠隔から端末のある位置を検索したり、端末のスイッチを引くと防犯ブザーが鳴り自動的に現在位置を通知する。主な用途として企業における社員や車両の動態管理のほか、子供の防犯対策などを想定している。ドコモは端末と位置検索システムを法人向けにシステム提供する。また協力企業と組んでアプリケーション・サービス・プロバイダー（ＡＳＰ）型でも提供していく。これまでにロケーション（東京都港区）などと同端末を利用した個人、法人向け位置情報サービスを始めることで合意している。

△ＮＥＣトーキン<6759>、２０１０年度売上高１８００億円へ中期経営目標
ＮＥＣトーキンは１５日、２０１０年度に売上高を０７年度目標比３５・３％増の１８００億円、営業利益を同２・８倍の１８０億円とする中期経営目標を発表した。売上高は年平均１１％の伸び率を見込み、営業利益率は１０％を目指す。主力のコンデンサーや電池事業を強化しながら、市場拡大が期待できる無線識別（ＲＦＩＤ）関連などを主力事業の一つに育成する。タンタルコンデンサーはパソコンやデジタル家電などの需要拡大を予想し、小型化や低抵抗品の開発を進める。大容量で高いノイズ吸収力を持つコンデンサー「プロードライザ」の市場開拓を強化する。電池では自動車や電力貯蔵向けにマンガン電極のラミネート電池を開発。小型の電子機器向けに液漏れの心配がないポリマーを使った角形電池を０８年秋にも市場投入する。ＲＦＩＤ関連では公共インフラで使うＩＣカードや、工場や物流用のＩＣタグの市場を狙う。すでに、たばこの自動販売機で成人識別できる専用カードを受注している。圧電デバイス事業も主力事業に育てる。

△ＮＥＣ<6701>、地デジ向け映像伝送ソリューションを通信事業者に拡販
ＮＥＣは地上デジタル放送向け映像伝送ソリューション事業を本格化する。放送局は２０１１年の地デジへの完全移行を前に受信エリア拡大のため設備投資しており、長距離伝送可能なシステムの需要が拡大しているため。放送局向けサービスを行う全国の通信事業者に売り込む。北海道総合通信網（札幌市中央区）に道内の民放各社の拠点を結ぶ地デジ配信ネットワーク回線サービス用の映像光伝送装置などを納入した。同事業で３年間に１００システムの販売を目指す。北海道総合通信網には映像信号だけでなく映像を制御する信号（同期信号）も送れる光伝送装置「ＮＯＩＦ―２０００」を数十台納入した。放送局本社の多重化装置と基幹送信所の変調器を同期させる必要があり、北海道のように広大な地域を網羅する長距離伝送ができ同期信号も送れる製品が求められていた。デジタルだけでなくアナログ放送にも対応する。今回、同システムは札幌に本社を置く民放５社と旭川、室蘭、函館、帯広、釧路、網走の６市にある各社の送信所に設置された。その間を地デジ放送配信ネットワーク回線でつなぎ、北海道総合通信網がサービスを提供する。次世代ネットワーク（ＮＧＮ）の商用サービスが始まれば、インターネットプロトコル（ＩＰ）網によるハイビジョン映像伝送が急増すると見られ、ＮＥＣは映像伝送の統合ソリューションで事業拡大を図る。

△松下電工<6991>、生産ライン止めずに検査内容変更できる画像処理装置を開発
松下電工は生産ラインを停止せずに検査内容を書き換えられる画像処理装置を開発した。データを一時保管するバッファーを画像処理メモリー３個で構成。ライン停止が不要になり、生産性を落とさずに短時間で設定を修正して立ち上げられる。価格は１システム約１５０万円で、１２月に発売する。０８年度に年間２０００台の販売を目指す。製造現場で検査作業の自動化が進む中、高機能機を投入して検査装置事業の拡大につなげる。メモリーを増設し、検査実行中にプログラムの書き換えと書き換えたプログラムのテスト実行を可能にした。検査時間の短縮につながる高速処理も実現。画像の取り込みから検査処理、演算、表示処理までの検査を２個のメモリーで並行処理することで、処理速度を従来の３・８倍に高めた。検査画像は解像度１０２４×７６８画素の高精細なモニターに表示できる。高速処理と生産性向上を訴求し、電子部品や自動車関連分野での受注を狙う。

△オーネックス<5987>、窒化処理事業に本格参入－独製の制御装置を導入
オーネックスは各種鋼材部品向け窒化処理事業に本格参入する。このほど独スタンゲ（グンマースバッハ市）の窒化処理用自動制御装置を導入、直径４５０ミリメートルの窒化炉用に採用した。近く窒化処理の受注を開始する。主力の浸炭熱処理に加え、窒化処理事業を拡大する。また硬質クロムメッキの代替処理としての展開も視野に入れる。日本での鋼材熱処理は浸炭処理が主流。硬化層厚を幅広く処理できるが、９００度Ｃ程度の高温が必要なことや、工数が多く、ひずみ矯正など課題が多かった。一方の窒化処理は硬化層は０・０５ミリ―０・２ミリメートルと薄いが、ひずみが少なく、５００度Ｃ程度の炉温度ですみ、処理工数が少ない利点がある。だが、日本での窒化処理は「個人の能力に頼っているため、生産性向上に限界」（大屋和雄常務）があった。

△伝動ベルト大手３社、０７年９月中間－２社が経常益最高に
伝動ベルト大手３社の０７年９月中間は自動車用ベルトが好調だったほか、米国やアジアを中心とした海外事業の拡大に支えられ、
バンドー化学<5195>とニッタ<5186>は増収増益。両社とも売上高、経常利益は過去最高となった。
三ツ星ベルト<5192>は化成品事業の譲渡によって減収減益だが、事業譲渡の分を除くと実質９・４％の増収となる。３社とも海外事業が伸長。海外売上高はバンドー化学が前年同期比２７億円増の１７５億円、三ツ星ベルトは同１４億円増の１０３億円、ニッタは同１１億円増の７０億円。ニッタはアジアの持ち分法適用会社の投資利益が増加し、経常利益を押し上げた。一方、原材料高による営業利益への影響額はバンドー化学が５億円、ニッタが１億円、三ツ星ベルトが２億円となった。

△平田機工<6258>、エンジン組み立てラインを受注
平田機工は米国ディーゼルエンジン専業メーカー・カミンズ（インディアナ州コロンバス市）から新型エンジン組み立てラインを１ライン（総延長８００メートル超）受注した。受注額は約２０億円。０８年度中に納入する。複数の工程に対応でき、省スペースで効率的な生産ラインを評価された。生産能力や納入先工場は非公表。平田機工は今年８月、米クライスラーから総額約７０億円でエンジン組み立てラインも受注している。

△制御機器各社、プラント向け計測器の無線通信機能に力
制御機器メーカーが無線通信で計測データを送受信できるプラント向け計測器を市場に投入する。横河電機は０８年春にも最大１００メートルまで通信できる差圧流量計を投入。日本エマソン（東京都港区）は３秒ごとにデータを更新できる計測器を完成、今冬から石油化学関連などの顧客に提供する。急速に進展する無線通信技術を活用し、有線では困難な計測地点のニーズに応える。
横河電機<6841>が投入するのは石油化学関連などプロセス産業の流体を測定する流量計で、優れた安定性と再現性を備えた。当面は試験的に利用を促し、顧客からアンテナの位置決めなどの技術的な情報を収集する。今後は更新速度や使用時間の向上を図り、本格的な需要の拡大に備える。日本エマソンは電波出力を０・６３ミリワットに抑え、他の電気機器への電波障害を防いだ。温度計や圧力計などの計測モジュールを交換でき、幅広く計測対象を変更できる。

△三菱商事<8058>、伊の三菱自系販社に出資－店舗拡充で販売支援
三菱商事は、イタリアの三菱自動車系販売会社に２０％出資した。近く三菱商事の自動車事業本部から１人が現地に出向、三菱車の販売やマーケティングを支援する。三菱商事が三菱車の輸入販売を手がけるのは、欧州主要国で３カ国目。三菱自は経営資源の最適配分の観点から昨年、スペイン販社の株式の大半を三菱商事に売却。今後も各国の事業環境に応じ連携しながら販売戦略を展開する。三菱商事が出資した伊販社は「ＭＭＡＩ」。これまでは、地場資本のケリカグループの１００％子会社だった。ケリカは韓国の現代自動車などの輸入販売や小売りも手がける大手業者。三菱自の欧州販売台数は０７年度上期（４―９月）実績で前年同期比１８％増の８万台。ロシアや東欧で販売を大きく伸ばした半面、旧西欧諸国はやや低迷している。イタリアの上期実績は同１５％減の６８００台。

△アイメタルテクノロジー<5605>、インドネシア工場を増強－鋳造部品５割増
アイメタルテクノロジーは、６億―７億円を投じてインドネシアの鋳造部品工場を増強する。日本から輸出していた、いすゞ自動車<7202>のタイ工場向け部品の生産を一部移管する。インドネシアでの生産量を約５割増やし、月１２００トンから同１８００トンに引き上げる見通し。工場の増強は、日本での生産急増に対応する。新規設備の稼働は０８年６月から。また、インドネシアのいすゞとの共同出資会社を来年にも連結子会社化する計画だ。アイメタルテクノロジーは４月に、自動車鋳物といすゞキャステック、ジックマテリアルの３社が合併して誕生した。

△桜井製作所<7255>、ベトナムで２輪車部品を２割増産－日系向け供給体制強化
桜井製作所は１５日、全額出資子会社のサクライ・ベトナム（ハノイ市）で生産するエンジンカバーやエンジン部品などの２輪車部品を２割増産すると発表した。このため資本金を１１月末に１００万ドル増資し、５００万ドルにする。ヤマハ発動機やホンダなど、主力取引先の現地２輪車工場への部品供給体制を強化するのが狙い。サクライ・ベトナムは０５年に資本金を１００万ドルから４００万ドルに引き上げた。しかし「５年前と比べ、受注が３、４倍になっている」（中川正社長）という急激な伸びに、生産が追いつかず、追加投資を決めた。従業員も現在の１６０人から２００人以上に増やす計画。ベトナムの２輪車市場は０５年の登録規制解除を機に急成長している。ヤマハ発動機が０８年の稼働予定で第２工場を建設するなどの、取引先の相次ぐ増産計画に対応する。

△宇部興産<4208>、販売物流の効率化に着手－ＣＯ２とコスト削減
宇部興産は販売物流の効率化に着手する。同社は改正省エネ法が定める特定荷主で、輸送分野で年間１％の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量削減が求められている。このため、効率化の遅れていた販売物流の効率化を推進して温暖化対策とコストダウンを同時に進める。２０１０年までに、主力生産拠点である宇部市でグループの共同物流化などを図る計画。宇部興産の生産拠点では梱包品などの共同物流化が遅れているのが現状。このため輸送車両の大型化や製品の混載で積載率を向上。ストックポイントの見直しやユーザーへの大ロット化の働きかけなどを進める。また、共同物流化のために電子データ交換（ＥＤＩ）などのＩＴ投資を行うとともに、宇部港（山口県宇部市）の活用も含めたモーダルシフトや他社との共同物流など幅広い方策を検討していく。一連の措置によりＣＯ２排出量の削減と同時に、コストダウンと生産性向上を図る方針。

△イソライト工業<5358>、創立８０周年で珪藻土記念館を建設
イソライト工業は、創立８０周年を記念して七尾工場（石川県七尾市）敷地内に「イソライト珪藻土記念館」を設立する。総工費は約３０００万円で、２０日にオープンする。建屋面積は１７３平方メートル。現地で産出されるけい藻土の特性や断熱素材としての歴史的背景、関連製品の変遷などを分かりやすく展示する。一般公開は２５日から。入場無料。同社は主力のセラミックファイバーを中心に国内外で断熱関連事業を展開。同事業は、けい藻土を用いた断熱材や家庭用コンロなどの生産から発展した経緯がある。機能性素材としてのけい藻土の特徴を、会社発祥の地でアピールするため記念館を建設することにした。立地がＪＲ七尾線和倉温泉駅の近くであることから、能登半島の観光スポットとして地域活性化にも寄与したい考え。

△東邦亜鉛<5707>、０８年中にも豪ラスプ鉱山で亜鉛精鉱を生産
東邦亜鉛は０８年中にも、豪ニュー・サウス・ウェールズ州のラスプ鉱山で亜鉛の原料となる亜鉛精鉱を生産する方針を明らかにした。亜鉛原料の安定調達が狙い。同社が２５％を出資する豪ＣＢＨが開発を担当し、年間生産量は亜鉛精鉱（品位は５０％）が約６万５０００トンを予定。今後、ＣＢＨが総開発費を策定した上で出資比率や購入量を決めるが、東邦鉛では大部分を購入して亜鉛原料の調達を確実にしたい意向だ。ラスプ鉱山はブロークンヒル地区に近く、インフラが整備されているため素早い操業が可能と判断した。また亜鉛精鉱以外に鉛精鉱（品位７０％）も約３万５０００トンを生産する計画。鉱山の寿命は約１３年を見込む。一方、０９年初の操業を予定するパノラマ鉱山は、豪西部の鉱山開発ラッシュを背景に環境アセスメントの認可が後れ、生産が０９年７―９月以降にずれ込む。このため、ラスプ鉱山の操業がパノラマ鉱山より早くなる。

▼アルミ４社、０７年９月中間－３社が営業減益
アルミ大手４社の０７年９月中間は、住友軽金属工業<5738>を除く３社が営業減益。建材比率の高い日本軽金属<5701>が改正建築基準法に伴う住宅着工件数の落ち込みの影響を受けたほか、液晶・半導体製造装置向け厚板が在庫調整で低迷したのが響いた。
神戸製鋼所<5406>は缶材やエアコン用フィン材が堅調で販売数量が前年同期比７・８％増だったが、前年同期に発生した在庫評価益が減り営業減益となった。唯一、営業増益の住軽金は、アルミ地金の高止まりで豪精錬子会社の収益好転が寄与した。０８年３月期は３社が営業減益を予想。改正建築基準法の影響は日軽金が「通期で２０億円弱の営業減益要因」、住軽金が「エアコンや大型テレビ向けも影響を受ける」といい、両社とも見通しを下方修正した。
古河スカイ<5741>は「０８年１月以降に厚板が回復する」と見て通期予想を据え置いた。

△大手インク２社、０７年９月中間－ともに増収も利益で明暗
大日本インキ化学工業<4631>（ＤＩＣ）と東洋インキ製造<4634>の大手インク２社の０７年９月中間が１５日出そろった。中国など新興国向けに印刷インクが伸長し、ともに増収。だが情報材料事業の好不調から営業利益は明暗が分かれた。ＤＩＣは薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）液晶の出荷が本格的に始まり増益。一方、東洋インキは液晶表示装置向けカラーフィルター用材料が台湾で取引先の内製化などの影響を受け減益だった。主力の印刷インクの売上高は国内は伸び悩んだものの中国、東南アジアを中心とする海外向けが伸長し、ＤＩＣが前年同期比８・８％増の３１９４億円、東洋インキが同６・８％増の５２７億円。一方、情報電子材料はＤＩＣが２ケタの増収増益で全体の業績に寄与したが、東洋インキは苦戦し営業減益だった。０８年３月期はＤＩＣが引き続きＴＦＴ液晶がけん引するとして増収増益。東洋インキは欧州の汎用顔料撤退費用などがかさむことから増収減益を見込む。

▼電炉１１社、０７年９月中間－原料高で全社営業減益
普通鋼電炉上場１１社の０７年９月中間は、原料高騰で全社が営業減益となったものの、製品への価格転嫁もある程度進み、売上高は軒並み過去最高となった。改正建築基準法施行による建材向けの悪化が懸念されており、通期見通しでは５社が営業利益の見通しを下方修正。一方で、海外での販売が強い企業などが上方修正する動きもあり、全体的な増収減益基調の中でも、各社の違いが浮き彫りとなった。最大手の東京製鉄ではスクラップのトン当たり購入価格が前年同期比約１万１０００円上昇。これに対し、製品値上げが約８０００円にとどまり、約３０００円の差が営業利益で約５０億円のマイナスとして跳ね返った。通期の業績予想も下方修正したが、「売上高は過去最高。需要は堅調で売上高経常利益率も１０％以上あり、悪い数字ではない」（阪部英二常務）と楽観的だ。

△関東私鉄８社、０７年９月中間－６社減収、５社増益
関東私鉄８社（西武ホールディングスを除く）の０７年９月中間が１５日出そろい、６社が減収、５社が増益となった。雇用回復や沿線開発の進展により全社が鉄道事業（単体）で旅客収入を伸ばしたが、不動産分譲でのマンション販売減などが減収要因となった。０８年３月期は引き続き鉄道旅客が好調を維持する見通しだが、ＩＣカード乗車券関連の減価償却費増が利益を圧迫。増益は２社にとどまる見通し。
最大手の東京急行電鉄<9005>は沿線人口が増え、鉄道事業は好調だったが、大口販売が減って不動産事業などが減収。支払利息の減少などで増益。不動産事業は各社ともに賃貸分野はおおむね好調に推移したが、分譲分野が足を引っ張った格好で、減収５社、減益４社（セグメントのない東京メトロは除く）となった。
京浜急行電鉄<9006>の不動産事業は売上高１７４億円（前年同期比３５・９％増）、営業利益２６億円（同２１・２％増）。

■乳業３社、０７年９月中間－明治・森永が大幅減益
１５日出そろった乳業大手３社の０７年９月中間は、国際的な乳原料需要の増加などで原料価格が急騰したことから、
明治乳業<2261>、森永乳業<2264>の上位２社が大幅減益となった。
一方、雪印乳業<2262>はコスト削減などが奏功し、２ケタ増益。下期も調達や資材面などでのコスト上昇に歯止めがかからない見通しで、明治、森永は大幅減益を見込んでいる。明治乳業は「おいしい牛乳」など高価格帯商品の売り上げが前年同期を上回ったが、牛乳類全体では前年割れ。これまで好調だったヨーグルトも前年の反動で売り上げが減少した。乳関連製品や包装資材など原材料価格が前年同期比２１億円増と当初予想を上回り、大幅減益となった。森永乳業も「おいしい牛乳」が順調。チルドコーヒー飲料「マウントレーニア」シリーズが好調だった乳飲料の売り上げが前年同期比２０％増となり、全体をけん引した。

▼製粉４社、０７年９月中間－値上げで増収も２社が経常減益
製粉大手４社の０７年９月中間が１５日出そろった。拡販策に加え、値上げ効果で全社増収となったが、原料高が直撃する中、利益面ではコスト削減の進ちょくの差などで明暗が分かれた格好。下期に入っても、外国産小麦の調達コストは上昇しており、各社再値上げに意欲をみせている。小麦粉は菓子やパン、即席めんなど食品の原材料としてのすそ野が広いだけに、食品全般への影響拡大が予想される。主原料の外国産小麦は政府の売り渡し価格引き上げを受けて各社が値上げに踏み切ったことで、製粉事業では軒並み増収を確保したが、利益面では２社が増益、２社が減益と分かれた。
日清製粉グループ本社<2002>は食品事業の原材料価格が前年同期に比べ６億円増加。さらに「価格転嫁が遅れた」（日清製粉）こともあり、減益を余儀なくされた。昭和産業<2004>も原料高を販管費の削減などで補いきれず、大幅減益。
（日刊工業新聞）