11/13 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△新日鉄<5401>エンジニアリング、東邦チタニウム<5727>から電解・還元分離工場建設を受注

△住商情報システム<9719>、米社製の１０ギガビットイーサネット対応製品を販売

△シアン（ネットプライスドットコム<3328>）、保湿化粧下地「ビュレーム　モイストカバー」を発売

△ＯＫＩ<6703>子会社、障害者の在宅就労向け多地点音声コミュニケーションシステムを開発

△マウスコンピューター（ＭＣＪ<6670>）、インテル製最新ＣＰＵ搭載のハイパフォーマンスＰＣを発表

△ＡＣＣＥＳＳ<4813>、仏社と携帯電話向けデータ放送対応ブラウザでライセンス契約を締結

△トレイダーズ<8704>証券、日経２２５先物などの新オンライン取引システムを提供

△日本トイザらス<7645>、チャージ金額を自由に設定できる「トイザらスギフトカード」など発売
（日経プレスリリース）

△住友商事<8053>、硫酸事業強化で豪州にタンクターミナル
住友商事は、硫酸事業を強化する。ウランや銅、ニッケルなどの製錬用に需要が増大している豪州にタンクターミナルを相次いで取得・建設することでトレードの拡大を図る。すでに３カ所の立地を決めており、需要動向をみて２～３年後から順次具体化していく。今年３月にチリでタンクターミナルを増強したのに続く大型投資となるもので、すでに５０％のシェアを持つ一般流通市場での地位を一段と高める。

△ＪＳＲ<4185>、台湾のディスプレイ材料２期工事が完了
ＪＳＲは１２日、１００％出資子会社のＪＳＲマイクロ台湾が雲林県中部科学工業園区（中部サイエンスパーク）虎尾園区内で進めていたディスプレイ材料の第２期工事を完了、現地ユーザーに出荷を開始したと発表した。昨年稼働した着色レジスト材料に加え保護膜と感光性スペーサーを現地生産化したもので、あわせてサンプル製造ラインとラボラトリーを設置、技術サポートも強化している。

△岩谷産業<8088>、液体水素事業拡充へ堺でタンク増強
岩谷産業は、液体水素事業を拡充する。牧野明次社長が１２日開催した記者会見で明らかにしたもので、液体水素製造拠点のハイドロエッジ（大阪府堺市）で液体水素貯蔵タンク施設を増設するとともに、関東地区での製造拠点を建設する。「ハイドロエッジでは当初過剰投資といわれたが、酸素・窒素など工業用ガスとのシナジーから順調に推移。関東圏での需要増に応じていきたい」とプロジェクトを推進する。

△科研製薬<4521>、来年初から歯周組織再生剤Ｐ３開始
科研製薬は、ｂＦＧＦ塩基性線維芽細胞成長因子（ｂＦＧＦ）を使用した歯周組織再生治療剤「ＫＣＢ－１Ｄ」について、今後の開発計画を明らかにした。フェーズ３は０８年１月から０９年１０月に実施する予定。同剤の中でもっとも強い歯槽骨の再生作用を示す「ＫＣＢ－１Ｄ０・３」製剤群をプラセボ群と比較。患者数は、プラセボ４０例対同剤１２０例の計１６０例。１０年３月の承認申請を目指す。ＫＣＢ－１Ｄのピーク時売り上げ予測は１００億円。

△ライオン<4912>、新しい香り強力トイレ用洗浄剤発売
ライオンは強力タイプのトイレ用洗浄剤「トイレのルック」から、「フレッシュグリーンの香り」を数量限定で１９日発売する。さわやかな清潔感の高い香りで、いやなニオイもすっきりと気持ちよく落とす。４５０ミリリットル、詰め替え用は３６０ミリリットル。オープン価格。

△横河電機<6841>、新型の光スペクトラムアナライザー開発
横河電機は、分散光方式の新型光スペクトラムアナライザー「ＡＱ６３７５」を開発し、１５日から販売開始する。波長範囲１・２～２・４マイクロメートルのレーザーの光スペクトラムを高い波長分解能で高速に測定できるのが特徴。主に環境計測分野で用いられる２マイクロメートル帯の近赤外半導体レーザーの光スペクトラムを高分解能かつ高速に測定できることから、近赤外半導体レーザーの性能向上や普及に役立つと期待している。光半導体デバイスや光モジュールのメーカーを対象に、海外を含めて、０７年度は３億円、０８年度は１５億円の売上高を見込む。

△日本触媒<4114>、電材事業加速へ姫路に新研究棟
日本触媒は、電子情報材料の事業展開を加速する。その一環として姫路製造所（兵庫県姫路市）内に十数億円を投じ、０８年末完成予定で新研究棟を建設する。同製造所内で手掛けている電子情報材料を中心に、研究開発から製品化までの迅速化を図ることが狙い。とくに安定供給体制を整えたフラットパネルディスプレイ（ＦＰＤ）向け新規光学材料用アクリル樹脂について、新規グレードを含めて開発スピードをあげる。同社は吹田工場（大阪府吹田市）内に電子情報材料研究所を有しており、２拠点で同材料に集中した研究開発拠点を構築することになる。日本触媒は昨年４月に電子情報材料事業部を立ち上げるなど、同材料を軸とした新規事業展開策を鮮明にしている。同事業では表示材料、電池材料、半導体材料、情報伝達材料の４分野に経営資源を集中させる方針で、０６年度にスタートした中長期経営計画「テクノアメニティＶ３」では、０５年度に５０億円だった同分野の売上高を最終年度の１０年度には３００億円まで拡大させる考えだ。姫路製造所における電子情報材料の研究開発、生産技術および技術サービスを融合し、新規製品開発のスピードアップを図る目的で新研究棟の建設を決めた。光学材料用樹脂・フィルム、球状微粒子、機能性色素、電池材料関連など、既存製品の新規用途開発を含め取り組みを強化する。
（化学工業日報）

△大日インキ<4631>、再増額に期待
大日本インキ化学工業が好業績発表を受け続伸している。前半は予想を上回る好業績だったが通期は据え置かれ、増額への期待買いが回っている。証券会社もレーティングを引き上げている。

△ディスコ<6146>が６日ぶり反発
ディスコが６日ぶり反発。今３月期の業績予想と配当予想を上方修正したことが手掛かり材料視されている。

△Ｕテクノロジ<21496>は増額好感
ユナイテッド・テクノロジーが反発。１２日に発表した今３月期の上方修正と増配が好感された。前回予想の売上高４４１億円、経常利益３２．５億円を各４８０億円、４０億円に修正した。半導体、ＦＰＤメーカー向け技術サービスが中心。利益率の高い自社製品やコンサルティン関連の売り上げ比率が高まったの原因。また、期末２２７０円配を２５５０円配当にする。

△アクロディア<3823>が急反発
アクロディアが急反発。ヤッパと、ＵＩ技術などについて共同開発を行う。

△ネクサス<2799>がストップ高
ネクサスがストップ高。光通信と、資本業務提携を発表。

△アップガレージ<3311>大幅続落
アップガレージ大幅安で続落。今３月期の下方修正が嫌気された。中古自動車用品、バイク用品の買取、販売が中心で在庫の販売価格の見直しなどが原因。

△日本調剤<3341>　今３月期は２割増益見込み。自社株買い発表受け押し目買い膨らむ。

△総合メディカル<4775>　目先筋の売りが一巡の気配。業績増額評価する第２ラウンドへ。

△スタンレー<6923>　業績増額、今期増配、自社株買い発表と好材料がそろった。

△三井松島<1518>が高値更新
本紙推奨の三井松島が年初来の高値を更新。一般炭価格の上昇で業績が増額含みであること、株価が２００円台と手掛けやすい水準にあることも人気を加速させているようだ。
（株式市場新聞）

△アイ・エム・ジェイ<4305>は続伸、Ｓ高肉迫。９月通期決算減益よりも、自社株買いに市場反応
アイ・エム・ジェイは続伸。前場は一時４万４０００円まで買われ、ストップ高ライン４万４１５０円へ肉迫する場面も出た。前引け時で大証ヘラクレス市場値上がり率９位となっている。前日１２日の大引け後に発表した９月連結決算は、売上高は前年比２７．９％増の１８６億１７００万円を確保したものの、営業・経常・純利益は前年比５～７割超の減益となった。が、むしろ同時に発表した自己株式の取得が買い材料となっているもようだ。期間は１１月１６日～１２月１４日。取得株数上限は１０００株（発行済み株式総数に占める割合０．５４％）、取得価額の総額上限は６０００万円。単純に割ると１株６万円の計算となる。このまま６万円ラインまで続伸するか、あるいはこの１ヵ月ほどの上値フシ５万円ラインを目先の目標とするか。単位１株なので、比較的気軽に売買できる点も魅力だ。

△ノエル<8947>は反発→続伸。不動産関連株に物色入る。類似企業のＩＰＯも材料
ノエルは反発→続伸。２０００円安の１２万２０００円で始まったが、その後は１３万円台に乗せている。東証２部市場値上がり率上位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないようだが、今朝は東証１部でも不動産業セクターが高い。
また、先週８日に類似企業の日本商業開発<3252>が名証セントレックスに新規上場した。その連想買いもあろう。現在の株価は５日移動平均線１２万７２００円ラインにかかっている。次の目標は２５日移動平均線１４万５０００円ラインとしてみる。

△株マニ注目のイーグル工業<6486>が９日ぶりに急反発
昨日株マニ注目のイーグル工業が、１２３円高の１５４８円と９日ぶりに急反発している。前日に９月中間期・通期業績予想の上方修正を発表、これを好感した買いが入っている。通期の売上高が前回予想３０億円上回る８８０億円（前期比１１．６％増）、経常利益が同４億円上回る８０億円（同５．７％増）、純利益が同２億５０００万円上回る４１億円（同１１．４％増）に修正した。メカニカルシール部門は、自動車・建設機械・一般産業機械各業界向けが好調、特殊バルブ部門も、自動車業界向け製品及び電力業界向けが堅調に加え、その他製品部門も好調に推移としている。

□昭和シェル石油<5002>は海外原油相場の下落を受け続落、年初来安値に並ぶも、下値フシと見る
昭和シェル石油は続落。寄り後は一時、８月１０日につけた年初来安値１２３０円に並ぶ場面も出ている。とくに材料が出たわけではないようだが、今朝は前日の欧米市場の原油相場下落を受け、石油・石炭セクターが売られている。同セクターは、東証１部業種別株価指数で値下がり率トップとなる場面が続いている。
同社のほか、新日鉱ホールディングス<5016>、出光興産<5019>など、ほぼ全銘柄が下げている。昭和シェル石油はしかし、１２３０円をつけた後は小反発し、１２３０円台で推移している。この１ヵ月ほどは１５００円ラインから急落してきたので、そろそろ下げ止まりたいところだ。現在の株価でＰＥＲは１１倍台と割安。信用残は売り長。押し目の買い時と見たい。

△アトリウム<8993>は下値フシで反発。今朝は投げ一巡？不動産セクター高も材料
アトリウムは反発。前日終値と同額の２４４５円で始まり、寄り後は２５４０円まで買われている。とくに材料が出たわけではないようだが、きのう下値フシ２４００円ラインに近づいたことで、買いが入っているもようだ。また、今朝は日経平均株価が、投げ一巡から小反発の様相を見せており、多くの銘柄に見直し買いが入っているもようだ。加えて、今朝は不動産セクターが高い。東証１部業種別株価指数で値上がり率上位となっている。
同社のほか、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、ゴールドクレスト<8871>、リサ・パートナーズ<8924>など、軒並み買われている。

△住生活グループ<5938>とＴＯＴＯ<5332>は見直し買い。揃って年初来安値からギャップアップで始まる
住生活グループはギャップアップ。１２０円高の１７７８円で始まり、寄り後は１８３８円まで買われた。東証１部値上がり率上位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないようだが、２月につけた年初来高値２８１０円から続落。きのう１２日には年初来安値１６３４円をつけた。下げすぎからの見直し買いが入っているもようだ。また、ＴＯＴＯもまったく同様の動きを見せている。２月に年初来高値１３２５円をつけて以降は続落。きのう１２日に年初来安値７２２円をつけた。今朝は６０円高の８１７円とギャップアップで始まり、寄り後は８４４円まで買われている。同じく、東証１部値上がり率上位にランクインしている。

□Ｊ‐ＰＯＷＥＲ<9513>は続落。業績と地合い悪くＵＡＥの地冷事業報道の好材料も焼け石に水
Ｊ－ＰＯＷＥＲは続落。前日終値と同額の４０００円で始まり、寄り後は３９４０円まで売られている。
今朝の日経新聞等で「Ｊパワーは住友商事<8053>と組み、ＵＡＥ（アラブ首長国連邦）で地域冷房事業に参入する。約１７０億円で設備を買収し、政府系機関のビル群に供給する」と報道されたが、市場は反応薄だ。上記の好材料よりも、引き続き、１０月末に発表した２００８年３月期連結業績予想の下方修正のほうが響いているもようだ。今朝は日経平均株価が寄り後、１４３円７３銭まで下落。その後、反発気味で１万５２００円台まで戻したものの、地合いの悪い状況が続いている。そのため、同社のように、好材料が出ても焼け石に水となっている。

△東洋エンジニアリング<6330>は「石油代替燃料の洋上生産」報道で反発。優良株の押し目買い
東洋エンジニアリングは反発。９円高の５５３円で始まり、寄り後は５６０円まで買われている。
今朝の日経新聞等で「東洋エンジニアリングと三井海洋開<6269>、石油代替燃料、洋上で生産」「小型化し移動可能　中小ガス田、開発促進」と報道されたことが、買い材料となっているもようだ。また、ここしばらくのプラント関連銘柄の不人気に地合いの悪化が重なり、今月に入って７００円ラインから５５０円ラインまで急落。きのうは５３２円まで下落した。押し目買いが入っているもようだ。まずは次のフシ６００円ライン、さらに急落前の７００円ラインへと戻していきたいところ。業績堅調な三井系の優良銘柄、押し目買いのチャンスと見る。

△ユナイテッドアローズ<7606>は中間決算発表で反発。続落アク抜け、テクニカル的にも反発局面
ユナイテッドアローズは反発。８０円高の１０８６円で始まり、寄り後は１０９５円まで買われている。前日１２日の大引け後に発表した、９月中間連結決算は、売上高が前年同期比１８．３％増の３１６億５９００万円、経常利益は同４１．９％減の１５億６５００万円、純利益は同８１．２％増の２２億２５００万円となった。２００８年３月通期連結業績予想も、売上高と純利益が増収増益、営業・経常利益が減益見込み。今年に入ってからのチャートを見ると、２月につけた年初来高値２６５０円から続落。きのう１２日には上場来安値９３１円をつけた。現在の株価でＰＥＲは８倍台と、アク抜け、割安になっている。まずは１３週移動平均線１４００円ラインまでの戻りを目指す。

△ケネディクス<4321>は反発。３Ｑ好業績と、通期「上ブレ」観測報道
ケネディクスは反発。８０００円高の２１万１０００円で始まり、寄り後は２１万５０００円まで買われている。きのう大引け後に発表した、第３四半期（１～９月）連結決算は、営業収益が前年比６倍以上の増収、営業・経常・純利益は同８～９割超の増益となった。不動産投資信託向けの物件売却が順調に進んだ。１２月通期業績予想は据え置いたが、報道では、「計画を上回る公算が大きい」と指摘されている。現在の株価は、押し目からの反発局面にある。このまま続伸なら、まずは前のフシ２５万円ラインが目標となろう。
（証券日刊新聞）

□雪印乳業<2262> 中間決算 通期据置
雪印乳業は、2007年9月中間連結決算を発表した。売上高1454億円（前年同期比3.6％増）、経常利益58億円（同13.3％増）、当期純利益47億円（同36.3％増）。通期業績予想は当期純利益80億円と据置となった。市場予想は、クイックコンセンサスで同77億円。

■日清紡<3105> 中間決算 通期据置
日清紡は、2007年9月中間連結決算を発表した。売上高1589億円（前年同期比2.1％増）、経常利益92億円（同9.8％増）、当期純利益67億円（同24.6％増）。通期業績予想は当期純利益155億円と据置となった。市場予想は、クイックコンセンサスで、158億円。

□東洋ゴム<5105> 中間決算 通期は据置
東洋ゴムは、2007年9月中間連結決算を発表した。売上高1697億円（前年同期比16.5％増)、経常利益61億円（同40.6％増）、経常利益6.37億円（同92.6％減）。通期業績予想は11月9日発表した下方修正のまま据置となった。

△築地魚<8039> 上方修正
築地魚市場は、2008年3月通期連結予想を発表した。貸倒引当金戻入額が見込まれ、上方修正となった。売上高868億円（前予想881億円）、経常利益4.9億円（同5.7億円）、当期純利益5.3億円（同3.6億円）。

△千葉銀行<8331> 中間決算 通期予想 市場予想は、上回る
千葉銀行は、2007年9月中間連結決算を発表した。経常収益1360億円（前年同期比7.1％増）、経常利益436億円（同18.2％増）、当期純利益279億円（同8.9％増）。通期業績予想は当期純利益555億円と据置となった。市場予想は、クイックコンセンサスで、同552億円。
（証券新報）

△中国電力<9504>　原子力部門の組織見直し
中国電力は、来年２月めどに原子力部門の組織体制を見直す。島根原子力発電所（島根県松江市）と同原発３号機の建設所を統括する「島根原子力本部」を新たに設置し、常務が本部長として常駐する。また同本部の傘下に総括運営部、広報部、地域共生部を置き情報発信などの地域対応を一元管理する。島根原発では今年３月、データ改竄（かいざん）問題が発覚。松江市からの申し入れを受け、組織体制見直しによる地元対応体制の強化を検討していた。

△デジカメ快進撃続く　各社、強気の出荷上方修正
デジタルカメラの市場拡大が止まらない。主要８社のうちキヤノン<7751>、ニコン<7731>など大手５社が通期の出荷計画を相次いで上方修正。買い求めやすい価格のコンパクト型が海外で大きく伸びているうえ、国内でも高機能機への買い替えが活発化し、好調を持続している格好だ。年間出荷台数は８社で１億台の大台が射程に入った。
出荷台数の期初計画からの上乗せ幅は、ソニー<6758>が２００万台、キヤノンとニコンがそれぞれ１００万台と、各社とも強気の姿勢がみえる。年末商戦に向けて新機種を投入するメーカーからは、「さらなる伸びも期待できそうだ」（ニコンの寺東一郎副社長）との声も飛び出す。
ソニーや松下電器産業<6752>など、電機メーカーの９月中間業績も好調なデジカメが牽引（けんいん）。「ほとんどの地域で出荷が拡大した」（ソニーの大根田伸行・最高財務責任者）といい、海外を中心にした販売増が目立った。上方修正の増加分は５社合計で４５０万台に上り、目標出荷台数は９８３０万台となる。出荷台数は前期比約２４％増の勢いで推移しており、“デジカメ景気”は当分、しぼみそうにない。
小型軽量なコンパクト型デジカメは機能の進歩が著しい。人の顔を検出してピントを合わせ、明るさも自動調整する「顔検出機能」の搭載機が増え、「買い替え需要の掘り起こしにつながった」（富士フイルム<4901>）。笑顔に反応してシャッターを切ったり、斜めの顔も検出できる性能を打ち出すなど、メーカー間の競争も熱を帯びる。一方、価格が１０万円以下の初心者向けが登場して一気に市場が広がった一眼レフ型は、大手が相次ぎ１５万円以上の中・上級機を投入。キヤノンは「上級機が販売台数を伸ばし、交換レンズも順調に推移した」（大沢正宏常務）といい、一眼レフのユーザー層の拡大が続いている。活況に沸くデジカメ市場だが、シェア（市場占有率）争いが激しくなる中で、製品価格の下落も進んでいる。各社にとっては、収益を左右する部品のコストダウンや、生産の効率化が重みを増している。
下落率が「上半期で７％ぐらい」というオリンパス<7733>は、「共通部品の拡大や材料調達の効率化」（山田秀雄専務）で利益率を向上させた。キヤノンやソニーは、自社生産するカメラの「目」となる画像センサーで、製造設備に大型投資して生産規模の拡大に取り組む。
一方、ＨＯＹＡ<7741>に吸収合併されるペンタックス<7750>は、収益面で苦しむものの、「ペンタックスのブランドは残る。今後はＨＯＹＡの新しい視点を加え、さらにブランドを強くしていく」（谷島信彰社長）と、評価の高い一眼レフをテコに存在感をアピールしたい考えだ。

△ＭＵＦＧ<8306>傘下の銀行・証券・リース　京都にも複合型拠点
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＭＵＦＧ）は１２日、傘下の銀行、証券、リースの複合型拠点を京都市下京区に開設した。各機能を集約させることで、法人向けではＭ＆Ａ（企業の合併・買収）、個人向けでは富裕層向け資産運用といった複数の業態にまたがるサービスに迅速対応する。この日のオープニングセレモニーには、ＭＵＦＧの畔柳（くろやなぎ）信雄社長（三菱東京ＵＦＪ銀行頭取）、京都市の山崎一樹副市長ら約５０人が出席し、テープカットなどで新店舗の船出を祝った。畔柳社長は「銀行、証券、リースをハード面で集結することで多様な金融機能を発揮し、この地域の企業成長に役立ちたい」とあいさつし、京都府や隣接する滋賀県でのグループ力強化に意欲を見せた。ＭＵＦＧの複合型拠点は神戸市、東京都立川市、金沢市に次いで全国で４カ所目。新拠点の人員は約５２０人と地方の営業拠点としては最大規模となる。新拠点の所在地は、京都の代表的な繁華街として知られる四条烏丸に今年１０月完成した「京都ダイヤビル」（地上８階、地下１階）。
三菱東京ＵＦＪ銀行、三菱ＵＦＪ証券、三菱ＵＦＪリース<8593>の３社の京都支店などが近隣から集結する。すでに三菱ＵＦＪ証券の店舗などが移転し、１２日には三菱東京ＵＦＪ銀行京都中央支店も移ってオープンした。グループ３社のすべての店舗が出そろうのは１９日。

△いつでもどこでもＡＴＭ　大手銀　個人業務強化、サービス競争
大手銀行がＡＴＭ（現金自動預払機）をめぐるサービスを競い合っている。提携するコンビニエンスストアでのＡＴＭ手数料を無料化したり、鉄道駅構内や空港にもＡＴＭを設置するなど拠点網を拡大している。日常生活やビジネスに密着した場面でＡＴＭの機能や利便性を高め、各行が力を注ぐリテール（個人向け）業務の強化につなげるのがねらいだ。
三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行は今年３月から、同行に口座を持つ顧客がローソン<2651>やセブン－イレブン（セブン＆アイＨＤ<3382>）などの一部コンビニのＡＴＭを利用した場合、手数料（平日昼間は１０５円）を無料化した。一定以上の預かり資産のある顧客は、時間外でも無料で利用できる。
三井住友<8316>銀行も、提携しているコンビニの「ａｍ／ｐｍ」を同行の預金者が利用した場合、平日昼間なら手数料を無料にしており、他のコンビニへの拡大も検討。
みずほ<8411>銀行も、会員制サービス「マイレージクラブ」の会員向けに、預かり資産など一定の条件を満たせばＡＴＭ手数料を無料にしている。
１０月に開業したばかりのイオン<8267>銀行は、イオングループのミニストップ<9946>でのＡＴＭ展開を検討中で、片岡正二社長は「ミニストップ以外でも具体的な話があれば検討したい」と意欲的だ。
いずれのサービスも、顧客の利便性向上がねらいだが、三菱東京ＵＦＪ銀の畔柳（くろやなぎ）信雄頭取は「（公的資金の投入など）銀行が苦しいときに消費者に不便をかけた」として、利益の顧客還元の側面も強調する。ＡＴＭの設置場所も、銀行の店舗や出張所以外に広がってきた。
早くから熱心だったのが新生銀行<8303>。２００５年から東京メトロの駅構内にＡＴＭを置き始め、現在は３８駅に展開。始発から終電まで年中無休でサービスが利用でき、同行に総合口座がある顧客は手数料も無料だ。
東京メトロには三井住友銀もＡＴＭを展開しており、新宿や後楽園など１７駅で利用できる。
三菱東京ＵＦＪ銀も今年７月に、東京急行電鉄<9005>とＡＴＭ展開で提携した。すでに設置済みの８駅のほか、今後３年間で４０駅に新設する計画だ。東急では「通勤・通学客が毎日必ず利用する駅で、身近なサービスを提供したいと考えた」と話す。
関西でも、地銀の池田銀行<8375>（大阪）が阪急電鉄（阪急阪神ＨＤ<9042>）の梅田駅などにＡＴＭを設置。京都銀行<8369>も京阪電気鉄道<9045>の沿線にＡＴＭを展開している。
一方、セブン銀行は９月から、成田空港に続き羽田空港でもＡＴＭを設置した。海外発行のクレジットカードにも対応する。セブン銀は国内の主要ホテルへのＡＴＭ設置も検討しており、ビジネスマンや旅行客の需要をあて込んでいる。各行がＡＴＭをめぐるサービスに力を注ぐのは、法人向けの貸し出し業務などが伸び悩むなか、まだ開拓の余地が大きいリテール業務の拡充で、収益力の強化を図るため。今後も顧客の囲い込みに向けた知恵比べが展開されそうだ。

△三菱電機<6503>　主婦向けサイト　イメキャラにテニスの杉田祐一選手
三菱電機は１２日、所属プロテニスプレーヤー、杉田祐一選手（１９）と２０１１年３月まで契約更新し、主婦向けの家電製品の会員サイト「三菱電機シュフレー」のイメージキャラクターに起用すると発表した。同社の鶴見正樹宣伝部長は、「将来は家電以外でも広告キャラクターとして活躍してもらう分野を広げたい」と話している。杉田選手は将来の活躍が期待される若手の実力派。同日会見した杉田選手は「複数年契約で練習に打ち込める環境ができる。このチャンスを生かし、将来恩返しができるような結果を残したい」と意気込みを語った。三菱電機は、０６年１０月から杉田選手とプロ契約を結んでいた。今回の契約更新を機に、世界的に著名なテニスコーチのボブ・ブレット氏と杉田選手が結ぶアドバイサリー契約に基づく育成活動も支援する。主婦向けサイト「シュフレー」は会員数が約２０万人で、同社の家電のキャンペーン情報などを紹介している。

△川崎造船　中型ＬＮＧ運搬船引渡し
川崎重工業<7012>子会社の川崎造船は１２日、広島ガス<9535>と商船三井<9104>が出資する海運会社メイプル　エルエヌジー　トランスポート　インク向けに、中型ＬＮＧ（液化天然ガス）運搬船「サン　アローズ」を引き渡したと発表した。サン　アローズは全長１５１メートルで、ＬＮＧの積載容量は１万９１００立方メートル。サハリンを主要な積載地とするため、寒冷地用の耐氷構造や塗装を採用した。また、疲労強度を大幅に強化し、通常２５年の寿命を約４０年と伸ばしている。
（FujiSankei Business i）