11/12 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

▼サクサ<6675>が前場値下がり率第３位、主力製品伸び悩み今期業績見通し、配当を下方修正
中小企業向けビジネスホンとセキュリティーが主力のサクサホールディングスが急落。一時５５円安の２０１円まで売られ、８日の上場来安値２４９円を更新した。前場、東証１部で値下がり率第３位。９日引け後に今０８年３月期連結業績予想の下方修正を発表し、経常利益を２０億円→７億円（前期１２億５６００万円）に減額。増益予想が一転し、大幅な減益見込みとなったため、失望売りに押されている。公衆電話の置き換え需要が低迷しているため、主力製品のキーテレホンシステムの需要が計画を下回る見通し。期末（年間）配当は４円減配の５円に修正した。同時発表の９月中間期決算で、経常利益は前年同期比６９．９％減の２億４００万円となった。

▼田中亜鉛<5980>がジャスダック市場値下がり率トップ、拡販進まず今期業績予想を下方修正
溶融亜鉛メッキ専業最大手の田中亜鉛鍍金が急落、一時６７円安の２３０円まで売られている。午前１０時５０分現在、ジャスダック市場値下がり率トップ。なお、同社株はマーケットメイク銘柄のため、値幅制限がない。９日に今０８年３月期の連結業績予想の下方修正を発表、失望売りが止まらない。今期の営業利益を前回発表４億７３００万円→４億２２００万円（前期比２３．８％増）とした。民間建築物件への拡販が会社予想ほど進まず、９月中間期の単体ベースの売上が伸び悩んだ。
（株式新聞ダイジェスト）

△大末建<1814>が反発、中間利益予想を上方修正
大末建設が６営業日ぶりに反発している。前週末９日の引け後に現在集計中である９月中間期の連結利益予想を上方修正し、寄り付きから好感買いが増加した。売上高は３７７億円から３７５億６８００万円に小幅下方修正したが、経常利益は５０００万円から３億１４００万円、純利益も１０００万円から４億１６００万円にそれぞれ増額。工事利益率の改善や販管費の削減効果などを理由にあげていた。今回は０８年３月期の通期予想は公表していないが、１３日の１５時に予定する中間決算発表の際に増額されるのではないかという期待感も一部浮上しているもよう。「先週末段階での株価水準が６７円と低位であることが短期資金の流入を促している」（中堅証券）という声が聞かれている。

▼大手銀行株が下落、みずほＦＧ<8411>は最高値の半値
みずほフィナンシャルグループが売られて０５年８月以来の水準となる５０万円ちょうどまで下落。０６年４月期に付けた最高値の１０３万円から半値以下になった計算。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ　<8306>　や三井住友フィナンシャルグループ　<8616>　、りそなホールディングス　<8308>　など他の大手銀行株がそろって安くなっている。先週末の欧米市場において独ドレスナーや米ワコビアなど複数の大手金融機関がサブプライムローン（信用力の低い個人向け住宅融資）問題に絡む損失が拡大したことを明らかにし、これを受けて株価も大きく下落。これがこの日の東京市場にも波及した格好。みずほＦＧについては傘下のみずほ証券の同関連損失が拡大し、新光証券との経営統合が延期されるとの観測が浮上したことも見切り売りの増加につながっている面がある。「ひとまずは９月決算発表が焦点だが、海外の例を見てもそれでもアク抜けとならない可能性があり、積極的な買いは減っている」（大手証券）という。

△浜松ホト<6965>が逆行高、今９月期も２ケタ増益予想
浜松ホトニクスが逆行高している。前週末の９日引け後に発表した前０７年９月期連結決算が２６％経常増益と大幅増益となったほか、続く今０８年９月期についても売上高は１０３９億円（前期比８％増）、経常利益が２２２億円（同１０％増）と５期連続の最高益更新を見込んでおり、これが買い安心感を誘っている。前期は油田探査用のほか先端医療機器向けなどにも使われる光電子増倍管が欧米や中国などで販売が伸び、半導体ウエハーを切断するレーザー光源ユニットも好調に推移したが、医療用の半導体素子なども含めこれらが今期も順調に売上を伸ばす見通し。好決算発表を受けて信用の売り方が買い戻す動きも見られているようだ。
（ラジオNIKKEI）

■ボンバル機（双日<2768>）製造時からボルトなし　高知空港胴体着陸事故
高知空港で今年３月、全日空のボンバルディアＤＨＣ８－Ｑ４００型機の前脚が出ずに胴体着陸した事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が、カナダ・ボンバルディア社が機体を製造した段階で、前脚の格納ドアを開閉するアーム（連結器）部分のボルトを付けていなかったとの見方を強めた模様だ。事故調はさらに慎重に調査を続け、来春以降、報告書にまとめるとみられる。問題のボルトは本来、左右に開閉する格納ドアを動かすアームの間接部にあり、管状の金属部品「ブッシング」（直径１センチ、長さ３センチ）に覆われている。事故後、ボルトがなかったために、ブッシングが本来の位置から約１センチ飛び出し、別の部品に引っかかってドアが正常に開かなかったと指摘されてきた。関係者によると事故調は、ブッシングにボルトが締められた形跡があるかの鑑定を外部機関に依頼したり、ボンバルディア社と全日空が交わした記録などを調査してきた。さらに、調査官をカナダのボンバルディア社に派遣し、製造過程などに関する記録なども調べた結果、全日空に機体が引き渡される以前にボルトが付いていなかったとの見方を強めた模様だ。
（毎日新聞）

▼「加ト吉<2873>」１千億円売り上げ水増しで、元常務宅を捜索
冷凍食品大手「加ト吉」（香川県観音寺市）グループが「循環取引」を繰り返し、約１０００億円の売り上げを水増ししていた問題で、香川県警は１２日、取引を主導したとされる同社の高須稔・元常務（６８）宅を、有印私文書偽造容疑で捜索した。今年３月の不正発覚後、初の強制捜査。加ト吉は一連の問題で１７２億円の特別損失を出しており、県警は、商法の特別背任罪の適用も視野に捜査する。調べでは、容疑者は不詳。加ト吉子会社「加ト吉水産」（観音寺市）の社印、代表取締役印をゴム印を使って偽造し、２００６年８月から同１１月の間、大阪市中央区の中堅商社「茶谷産業」から健康食品など計３８億円を購入したとする加ト吉水産の売買契約書に押印した疑い。
（読売新聞）

△常盤薬品<7644>、カネカ<4118>などとの共同研究でコエンザイムＱ１０のシワ改善効果を確認

△富士通<6702>、４チャネルのＨＤＭＩポート対応のデジタルテレビ向けメモリ機能ＬＳＩをサンプル出荷

△松下<6752>、顧客接点情報を一元管理できるハイブリッド型ＣＲＭパッケージを発売

△日本ユニシス<8056>、大地震発生を想定し本社エレベータ内に「非常用ボックス」を設置

△ＣＴＣ<4739>、米シマンテックなどと電力事業者向けコンプライアンスソリューションを提供

△ＮＥＣ<6701>と日本ＨＰなど３社、ジョブ管理ソフト「ＪｏｂＣｅｎｔｅｒ」の販売協業を強化

△ＮＴＴ<9432>・三菱電機<6503>など、４Ｋ超高精細映像素材の日米欧２大洋横断リアルタイム編集配信に成功

△オリンパス<7733>、国内主要事業場・全廃棄物でゼロエミッション達成

△メディアＧＬ<6659>、スイスコムから２００８年サッカー欧州選手権向け映像伝送装置を受注

△ダンロップファルケンタイヤ（住友ゴム工業<5110>）、高級車対象の都市型「タイヤセレクト」店を展開

△ひまわり<8738>証券、外国為替証拠金取引「マージンＦＸ」の取引手数料を無料化

△ＯＫＩ<6703>、低コストで実現できる指紋認証エンジンＬＳＩ「ＭＬ６７Ｑ５２５０」をサンプル出荷

△ゼンテック<4296>、小型・低コストのアドオンタイプ地デジ専用小型モジュールを販売
（日経プレスリリース）

△旭硝子<5201>、１月からカ性ソーダ値上げ
カ性ソーダが値上げ局面に入ってきた。大手の一角を占める旭硝子が、来年１月からメーカー仕切りで１キログラム当たり７円以上の価格修正を図ることを決めた。需給がひっ迫しているなか、原燃料などのコストが大幅に上昇していることが背景。これから需給の引き締まりは、さらに進むともみられていることから、採算を改善して安定した供給を維持するためには、早期の値上げ実施が不可欠となっている。各社とも置かれている状況は同じだけに、追随の動きが進む可能性が強い。

△東京応化<4186>、ＡｒＦレジスト今期売上高４０％以上増目指す
東京応化工業は０７年度、最先端のＡｒＦ（フッ化アルゴン）レジスト事業の拡大を図り、前年比４０％以上の売上高増加を目指す。半導体メモリーやロジックデバイス大手は線幅６５ナノメートル以下へと微細化を急いでおり、ＡｒＦ市場は成長期を迎えている。こうした市場動向を受けて、同社の半導体レジスト事業における今期のＡｒＦ構成比は前年比２ポイント増の１１％になる見通し。

△厚労省、「後発薬への変更不可」欄新設の処方せん導入へ
厚生労働省は、「後発薬への変更可」欄を設けた昨年４月導入の処方せん様式を改め、「後発薬への変更不可」欄を設ける新処方せん様式を来年４月に導入する。９日に開いた中央社会保険医療協議会で審議。診療側、支払側双方が賛成し、決まった。前回の様式変更では普及が進まず不発だったが、新様式では原則後発薬が処方されるようにして普及に拍車をかける。ただ後発薬の品質や情報提供に不安視する声もあり、企業には一段の体制整備も求められそうだ。

△三菱マテリアル<5711>、ＵＶ硬化型水系導電性塗料を開発
三菱マテリアルは、優れた帯電防止性と透明性を実現した紫外線（ＵＶ）硬化型の水系導電性塗料を開発した。独自の酸化スズをベースとした透明導電粉と透明導電性水分散液の技術を応用し、最終製品として実用化したもの。今後、同社では液晶関連などエレクトロニクス分野をはじめ自動車、建材などの高機能分野をターゲットに用途開拓を進め、機能性塗料として本格展開していく。三菱マテリアルは現在、酸化スズベースの透明導電粉「Ｔ－１」をコーティング用途向けに販売している。この透明導電粉は、１次粒子径が可視光線の波長より小さく透明性が高いため、基材の透明性を維持したまま帯電防止機能を付与でき、静電防止や粉じん吸着防止などの機能をもつ。一方、透明導電性水分散液「ＴＤＬ」もラインアップ。独自技術で分散剤を使わず、水に均一分散できる製品で、水性バインダーと混合すれば、高い透明性と帯電防止機能を保持する水性塗料の調製ができる。
（化学工業日報）

△陽光都市<8946>、第３Ｑも増収
陽光都市開発の第３四半期は、連結売上高１０４億２５００万円となり、前年同期比１４.２％増となった。とくに、投資用マンション３５８戸の販売のほか、土地、オフィスビルの販売も加わり、不動産販売事業は前年同期比１３. ０％増の９３億５２００万円となったほか、不動産管理事業、収益物件による賃貸料収入も大きく伸びた。ただ、営業利益、経常利益面では、土地・資材等の高騰等が影響し前年同期比マイナスとなったが、これは期初予想通りで、１２月期通期では期初予想を上回る可能性が大きい。同社は、０８年１月からの子会社３社の合併を控え、新体制構築に着手しており、来期はコストの低減、人員・経営資源の有効利用により大幅な増収増益が予想される。 　また同社は、１０月３１日までの期間での自己株式の市場買付けを行っていたが、期間内に４７１株の買付完了を発表した。

▼協エクシオ<1951>が６日続落
協和エクシオが６日続落。ＮＴＴ<9432>が光回線の契約目標を下方修正したことが嫌気されている。

△ジオマテック<6907>は買い物
ジオマテックは買い物。今３月期の経常利益を５．３億円から８．８億円に上方修正した。売上高は材料費比率の低い製品が増加したことから、９９．５億円から８５．１９億円へ減額したが、利益は人件費削減や生産工程の適正化や技術改良効果が寄与した。液晶ディスプレー向けに強みを持つ成膜加工の大手。

△コクヨ<7984>　先行して業績悪の洗礼受け下値堅い。買いシグナルである底値圏でのはらみ足を示現した。

△大ガス<9532>　前日まで連続陽線９本。波乱を寄せ付けない強さを発揮している。自社株買いが下値支える。

△中央電工<5566>　合金鉄市況の恩恵享受、今期大幅増額修正も控えめと。

△総研化学<4972>は反発
総研化学は押し目買いに反発。今３月期中間を発表。売上高は前年同期比３０％増、経常利益５４％増と好調持続で見直しさているようだ。

▼セブリックス<2444>は売り先行
セブリックス・ホールディングスは売り先行。今３月期を下方修正。経常黒字転換予想が赤字が継続する見通し。関連会社の売却が原因。
（株式市場新聞）

△バリオセキュア<3809>は全体が落ち着けば好業績見直しへ（銘柄診断）
バリオセキュアネットワークスは、１２日前場では、全般相場安に引っ張られて６０００円安の１１万５０００円と下げているが、去る９月２６日のボトム９万３１００円に対してはかなり上の水準で堅調である。去る１０月１５日には、０８年５月期の配当を、初めての中間配当７００円と期末配当８００円の合計年１５００円（前期は中間はなく期末のみの年１１９０円）を実施すると発表。これを好感して株価は１１月１日に１４万５０００円と買われている。業績は前５月期の４１．１％増収、営業利益６６．５％増益という大幅な伸びを受けてではあるが、２６．１％増収、５．２％営業増益と続伸する。全体相場が落ち着けば好業績が見直されるものとみてよく１１万１０００円をめどに押し目買いを奨めたい。

△サイバーコム<3852>は反発、ジャスダック値上がり率上位。アク抜け、割安に
サイバーコムは反発。前日終値と同額の１５６０円で始まったが、寄り後は１６８０円まで買われた。ジャスダック値上がり率上位にランクインする場面も出ている。とくに材料が出たわけではないようだが、１０月半ばにつけた直近高値３０００円ラインから続落トレンドで来た。６月上場当初につけた「上場来高値」７１５０円からも中期で続落してきて、現在の株価でＰＥＲは８倍台と、すっかりアク抜けした。さすがに見直し買いが入っているもようだ。独立系の大手ソフト開発企業富士ソフト＜９７４９＞(東1)の子会社。おもに通信系分野のソフト開発事業を行なっている。先週７日に発表した９月中間決算は増収減益だったものの、２００８年３月期の業績予想は前年比２ケタ増収増益を見込んでいる。業界観測では、２００９年３月期もさらに増収増益と見られている。今期末（年間）配当金は３１円予想。現在の株価で配当利回りは約１．９％と、新興市場のＩＴ系企業にしては、高めの水準だ。前期末で利益剰余金１３億６３００万円、有利子負債ゼロ、現金等５億４６００万円と、堅い財務も買い安心感を誘う。まずは次のフシ３０００円ラインを目指す。

△ｅ-まちタウン<4747>は地合い悪いなかギャップアップ。短期なら売り時、中期で上値追いも
e-まちタウンは地合い悪いなかでギャップアップ。先週末９日にはストップ高となり、今朝は１０時をすぎてようやく、６万円高の５１万１０００円で始まった。当サイト６日付けで指摘した目標株価５０万円ラインを達成した。ただ、５０万円ラインはひとつのフシとなっている。買い材料は、６日に発表した２００７年９月通期業績予想の上方修正だった。実際の決算発表は今週１５日を予定している。いったん利益確定売りが出ると思われるので、短期割り切りの場合は、売り時。しかし６日記事で指摘したとおり、優良企業なので、中期保有でさらに上値を狙う手もあろう。

△日本電信電話<9432>が４日ぶりに反発、通期業績予想の上方修正を好感
日本電信電話が、１万２０００円高の５０万６０００円と４日ぶりに反発している。前週９日に９月中間期決算と通期業績予想の修正を発表、通期業績予想の上方修正を好感している。通期の営業利益が前回予想を２１００億円上回る１兆３２００億円に修正した。市場予想を上回る見通しに加え、２０万株の自社株取得を併せて発表したことも好感している。国内大手証券では、投資判断を「３」→「２」に格上げ、目標株価を５７万６０００円としている。一方別の大手証券系調査機関では、光ファイバー通信回線の２０１０年度の普及目標を従来計画から１０００万件引き下げることから事業戦略や計画に対する取り組みが見えないとして、中長期で考えるとここから上昇基調に転じるとは考えにくいと見ている。

△ウエルシア関東<2717>は逆行高。引き続き、通期好決算観測とＭ＆Ａ好進捗が材料に
ウエルシア関東は逆行高。寄り後は一時、２３０円まで買われた。東証２部市場値上がり率上位にランクインしている。当サイト１０月３１日付けで指摘したとおり、引き続き、好業績観測が買い材料となっていると見られる。また、先週６日にナガタ薬局（本店・群馬県太田市）の子会社化を発表。「今期業績に与える影響は軽微」としているものの、Ｍ＆Ａの好進捗を評価されているもようだ。地合いが悪いため、目先、調整は入ろうが、引き続き、中期で次のフシ３８００円ラインを狙ってみる。

△フード業界の電子取引プラットフォームで業績絶好調、インフォマート<2492>　食の安全でＦｏｏｄｓ信頼システムに脚光
インフォマートは、フード業界の企業間電子取引プラットフォームを運営。０４年１２月期に初めて売上高１０億円台へ乗せて以降、すばらしい伸びで、今期には２０億円突破、来期には３０億円台が見込まれる。株価の見直し余地は十分にある。

△沢井製薬<4555>は厚労省の後発医薬品普及方針で小幅続伸。新規信用取引停止に
沢井製薬は小幅続伸。１３０円高の３８７０円まで買われている。厚生労働省がジェネリック（後発医薬品）の普及を図り、２００８年度から診療報酬改定で処方箋の様式を見直すことを９日に中央社会保険医療協議会に示し、同協議会は賛成する意向を表明したことが、買い材料となっているもようだ。上記の内容は先週後半すでに報道されており、沢井製薬株も上昇。急騰後の急落狙いで信用売り残も膨らみ、もともとの株数が少ない（１５７０万株、うち浮動株は２３％）こともあり、日証金が１２日から制度信用取引の新規売りの停止措置（買い戻しのみ）、買いの現引き申込の停止措置とした。逆日歩もついている。なので、もうしばらくはジリ高と見る。まずは次のフシ４５００円ラインを目指してみる。

▼荏原<6361>が８日続落し連日年初来安値、官公需向け事業を大幅に縮小
荏原が、２０円安の３７３円と８日続落し連日の年初来安値更新となっている。前週１０日に、プラント工事の採算悪化などで多額の損失を出した荏原が官公需向け事業を大幅に縮小すると日本経済新聞社が報じた。売り上げの約３割を占めるごみ焼却炉と上下水道施設事業を２００８年９月末までに分社、０９年度までに採算が好転しなければ撤退する。国内外の関連会社３３社は１０社程度に整理、集約する。公共投資の抑制で社会インフラ市場は縮小し、競争が厳しさを増していると指摘しており、調整局面が続く展開が予想される。

□トレンドマイクロ<4704>は買い戻し入り、先週末Ｓ安から小幅反発。サブプライム問題指摘も
トレンドマイクロは小幅反発。先週末大引け時４２９０円（ストップ安）と同額で始まったが、寄り後は１００円高の４３９０円まで買われている。８日大引け後に発表した第３四半期（１～９月）決算が、好決算だったため、９日には地合いの悪さも手伝い、利益確定売りが続出、ストップ安となった。報道によると、米サブプライムローン問題も影響しているという。今朝はさすがに見直し買いが入っているもようだ。加えて、信用残が売り長のため、買い戻しも入っていると見られる。今朝は日経平均株価が続落し、一時、１万５１８５円９３銭となり、年初来安値を更新している、地合いの悪い状況。同社株価も、買い戻し需要はあるものの、しばらくは調整局面が続こう。

△応用地質<9755>が３Ｑ大幅増益を好感し続伸
応用地質が、６０円高の１３３７円と続伸している。前週９日後場立会い中に、第３四半期決算と自己株取得を発表、３Ｑ大幅増益を好感している。３Ｑ売上高が前年同期比１０．３％増、経常利益が同３９．６％増、純利益が同５６．２％増と大幅増益、経常利益ベースで年計画に対する進捗率は９３．４％と計画をほぼ達成となっている。公共投資の減少と受注競争が継続する中で、中央官庁からの受注が増加し、連結子会社が２社増えたことに加え、連結子会社（９月末決算）が当第３四半期決算後の７月にトルコ共和国イスタンブール市より受注した地震被害予測業務を加算したためなどが寄与したとしている。

□ミツウロコ<>8131は９月中間を一部下方修正も反発。押し目から買い戻し入る
ミツウロコはギャップアップ。３９円高の８０９円で始まり、寄り後は８４０円まで買われている。一時、東証１部値上がり上位にランクインする場面もあった。先週末９日大引け後に、９月中間業績予想の修正を発表した。連結・個別とも、売上高は上方修正、営業・経常・純利益は下方修正となった。ＬＰガスの輸入価格・原油価格の急騰と、今夏の猛暑による販売数量の減少で、利益面を下方修正した。売上面は販売単価の上昇で上方修正となった。下方修正なのに買われているのは、通期業績を、「冬場の繁忙期を迎えることで売上高・営業利益の回復が期待できる」として、据え置いているためと見られる。また、９日には７６０円ラインまでの押し目が入った。信用残が売り長なため、買い戻しが入っているもようだ。

△三菱ガス化学<4182>が４日ぶりに反発、中間期営業利益２ケタ増益を好感
三菱ガス化学が、２０円高の１０６８円と４日ぶりに反発している。前週９日に９月中間期決算と通期業績予想の修正を発表、中間期営業利益２ケタ増益と通期業績予想の上方修正を好感している。中間期の営業利益が前年同期比１４．１％増の２２６億３５００万円、通期の営業利益が従来予想を７５億円上回る４７５億円(前年比１２．５％)に修正した。また、年間配当金も従来予想を２円上回る１６円とした。高純度イソフタル酸が続伸に加え、過酸化水素など無機化学品も採算改善としている。
（証券日刊新聞）

■ツガミ<6101> 中間決算 通期予想据置
ツガミは、2007年9月中間連結決算を発表した。売上高135億円（前年同期比26.5％減）、経常利益12.64億円（同57.1％減）、当期純利益7.35億円（同57.5％減）、2008年3月通期連結予想は、当期純利益18.5億円と従来予想を据置した。市場予想は、クイックコンセンサスで、同30億円。

▼十八銀<8396> 下方修正
十八銀行は、2008年3月通期連結予想を発表した。預金利息の増加等による資金利益の減少および地元経済の低迷による信用コストの増加で、下方修正となった。経常収益660億円（前予想640億円）、経常利益35億円（同107億円）、当期純利益20億円（同60億円）。

▼三和ＨＤ<5929> 下方修正
三和ＨＤは、2008年3月通期連結予想を発表した。売上高3290億円（3365億円）、経常利益178億円（同201億円）、当期純利益101億円（同115億円）。なお、市場予想は、クイックコンセンサスで、当期純利益113億円。

▼ＪＫＨＤ<9896> 下方修正
ＪＫＨＤは、2008年3月通期連結予想を発表した。売上高3007億円（前予想3500億円）、経常利益4.5億円（同37億円）、当期純利益1.5億円（同20億円）。
（証券新報）