11/12『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△お薦め「ヌーボー」、ネットで診断・三菱商事<8058>など
三菱商事などは15日解禁されるフランスワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」について、簡単な質問を通して消費者の味覚傾向を判定し、お薦めの銘柄を無料で紹介するウェブサイト「ａｚｗｉｎｅ・ｊｐ」を開設した。消費者の味覚傾向を９分類し、24銘柄からその人に最も適したヌーボーを推奨する。同社の全額出資子会社イノベーションキッチン（東京・品川）が、ベンチャー企業の味香り戦略研究所（横浜市）と共同で手掛ける。同研究所は九州大学が開発した味覚センサーを使い、食品や飲料の味を数値化する手法を採り入れたコンサルタント業務をしている。サイト構築には同研究所のノウハウやデータベースを活用した。サイトは今月下旬までの限定で開設した。三菱商事は今後、様々な食品や飲料で同様のサービスを展開、幅広く収集・蓄積した消費者の味覚データを食品や飲料メーカーにマーケティング用の材料として販売することなどを検討している。

△ＮＯＶＡ<4655>30教室、来週にも再開・ジー社の会長表明
経営破綻したＮＯＶＡの一部事業を引き継ぐジー・コミュニケーション（名古屋市）の稲吉正樹会長兼社長は９日、「来週にもＮＯＶＡの30教室で授業を再開する」ことを明らかにした。ＮＯＶＡの看板をそのまま引き継ぐ。ＮＯＶＡの管理職を対象とした東京都内の説明会を訪れ、記者団の質問に応えた。再雇用する社員や外国人講師の給与については「ＮＯＶＡでの水準を下回らないようにする」と語った。また、30教室以外については「教室の家賃滞納などがまだ正確に把握できていない。引き継げるものは引き継ぎたいが、そうでなければ保全管理人に清算してもらうことになる」と述べた。ジー社は６日の記者会見で、まず30教室を引き継いだうえで「当面200教室体制をめざす」と表明していたが、従来のＮＯＶＡ教室をどこまで引き継げるかは不透明な状況だ。

□ジー社、ＮＯＶＡ<4655>社員ら面接・希望者は原則採用へ
経営破綻したＮＯＶＡの英会話教室事業を継承することになったジー・コミュニケーション（名古屋市）は９日、同社への再就職を希望する管理職の面接を東京と大阪で実施した。ＮＯＶＡ時代と同等の待遇を保証したうえで、再就職希望者は原則的に全員採用する方針。ジー社はグループ内に外食など他業種の企業を抱えるが、英会話事業以外には配置転換しないという。10日には日本人の一般社員と外国人講師を面接し、「来週中ごろまでに採用を通知したい」（小野誉之ジー・エデュケーション社長）としている。

△マクドナルド<2702>、10月の既存店売上高4.3％増
日本マクドナルドホールディングスが９日発表した10月の既存店売上高は前年同月に比べ4.3％増えた。増加は21カ月連続。期間限定商品の投入効果などが寄与した。一方、すかいらーくが同日発表した10月の既存店売上高は全業態平均で2.8％減で、２カ月ぶりに前年同月を割り込んだ。マクドナルドの客数は5.1％増。「メガマック」などの商品投入のほか、24時間営業する店舗の拡大、店舗改装といった効果が表れた。すかいらーくは業態別で中華の「バーミヤン」が8.4％減、和食の「夢庵」が4.8％減、「ガスト」が2.6％減だった。

△三井化学<4183>、ポリエチレン管事業を子会社に集約
三井化学は９日、ガスや給水用のポリエチレン管事業を2008年４月１日に分社し、土木・建築資材子会社の三井化学産資（東京・文京）に引き継ぐと発表した。同事業の売上高は76億円。公共事業の縮小や住宅市場の停滞が続く中で、グループの土木・建築資材事業を集約して収益改善を目指す。分社する管材事業のうち、ガス管・継ぎ手では価格カルテルを結んだとして今年６月に公正取引委員会から課徴金納付命令を受けていた。また全額出資の物流会社、三井化学物流（東京・中央）を08年１月１日に三井化学本体に吸収することも発表した。本社と子会社に分散していた物流業務を集約して効率化を図る。

△パソコン個人市場活性化へ協議会、米ＭＳとメーカーなど48社
米マイクロソフト（ＭＳ）とパソコン（ＰＣ）メーカーなど48社は９日、個人向けパソコンの利用促進に向けた共同組織を設立すると発表した。ＰＣの魅力的な利用方法を考案して拡販に生かす。ＭＳが今年1月に新基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ・ビスタ」を本格出荷してからも個人向けパソコン市場の低迷が続いているため、共同で活性化を目指す。ＭＳのスティーブ・バルマー最高経営責任者（ＣＥＯ）と各社幹部が参加して共同組織「ウィンドウズ　デジタルライフスタイル　コンソーシアム」の設立を都内で発表した。
ＮＥＣ<6701>、富士通<6702>、ソニー<6758>、東芝<6502>など主要ＰＣメーカーのほか、日本放送協会（ＮＨＫ）など放送事業者、ヤフー<4689>などネット事業者、ヨドバシカメラ<3048>など大手流通業者が参加する。ＰＣと情報・コンテンツサービスを連携させた新たなＰＣ活用法を探り、各社が製品企画や販売活動に生かす。

△ホンダ<7267>「フィット」、発売２週間で２万台受注
ホンダは９日、主力の小型車「フィット」の発売後２週間の受注台数（10月26日―11月８日）が約２万台に達したと発表した。受注から納車までにの期間は現在、約１カ月から１カ月半という。月間販売目標は１万2000台。購入者の86％が燃費効率の良いＣＶＴ（無段変速機）搭載車を選んでいる。年代は20―50代以上まで幅広いが、50代以上が旧型のフィットよりやや増えている。

■「次の利上げ、１月か２月」が７割・民間エコノミスト予測
内閣府の外郭団体、経済企画協会は９日、民間エコノミストの経済予測を集計した11月の「ＥＳＰフォーキャスト調査」を発表した。日銀による次の利上げ時期は９人が「来年１月」、14人が「来年２月」とし、回答者数（31人）の７割強を占めた。世界的な金融市場の混乱を受け、日銀も当面は金融の引き締めには動きにくいとの見方が広がっている。前月の調査では12月の利上げを予測するエコノミストも多かったが、今月の調査では３人にとどまった。「来年11月」とするエコノミストもあり、景気の先行きに懸念を持っていることがうかがえる。７―９月期の実質経済成長率の予想平均は1.72％で、前月の調査と比べて0.23ポイントの下方修正。消費者物価は７―９月期に前年同期と比べて下落するものの、10―12月期から上昇していくとの見通しだった。

▼９月の土地取引ＤＩ、23区で５年ぶり悪化
国土交通省は９日、半年ごとに上場企業などを対象に実施する土地投資動向調査（９月調査）の結果を発表した。「現在の土地取引が活発である」と答えた企業の割合から「活発でない」と答えた企業の割合を引いた土地取引の判断指数（ＤＩ）は東京23区で、５年ぶりに悪化した。都心の地価高騰を受けて、土地売買に慎重な企業が増えている形だ。東京23区に本社がある企業の土地取引ＤＩは前回調査比5.4ポイント低下し、40.6となった。大阪は36.9と、同0.2ポイント上昇したものの、「その他地域」は同0.3ポイント低下の3.6だった。調査は上場企業と資本金10億円以上の非上場企業の計7242社を対象に９月３日から９月28日にかけて実施。有効回答率は30.2％だった。

▼９月の鉱工業生産指数、確報値も1.4％マイナス
経済産業省が９日発表した９月の鉱工業生産指数（2000年＝100、季節調整値）の確報値は速報値と変わらず、前月比1.4％マイナスの110.3となり、２カ月ぶりに低下した。半導体製造装置などの一般機械や、乗用車を中心とする輸送機械が数字を押し下げた。稼働率指数も1.0％低下し108.6 だった。

□ＳＢＩイー・トレード<8701>、「ＳＢＩ証券」に社名変更へ
ＳＢＩイー・トレード証券は９日、来年７月１日から社名を「ＳＢＩ証券」に変更すると発表した。米Ｅトレード・フィナンシャルとの商標使用に関するライセンス契約が切れるため。社名変更でＳＢＩグループの中核会社としての位置づけを明確にする。ライセンス契約上できなかった海外進出の検討も始める。
（NIKKEI NET）

■三井化学<4183>の08年3月期営業益見通し、据え置きの900億円
三井化学は９日、２００８年３月期の連結営業利益を前年比１．８％減の９００億円とする通期業績見通しを据え置いた。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１２人による事前予測値１００３億円を下回った。

△食品業界の再編は加速、各事業分野でＭ＆Ａ考える＝味の素<2802>社長
味の素の山口範雄社長は９日、食品業界の再編は加速するとの見通しを示したうえで、同社でも、各事業分野で不足分を補うためのＭ＆Ａ（企業の合併・買収）を考えると述べた。９月中間決算発表に伴う事業説明会で述べた。山口社長は、食品業界はメーカー、卸売り、小売りの全ての段階で「プレーヤーが多すぎる」と指摘。さらに、原油や原材料高が追い討ちをかけている状況にあるとし「業界再編は一層加速すると思う」と述べた。そのうえで、味の素については「どの事業分野も１００点ではない。不足する部分を自前でやると時間がかかるため、時間を買うためのＭ＆Ａは考えられる」と述べた。具体的には、調味料分野について「原料や素材まで事業分野にできれば、強化の方向に向かう」としたほか、得意とするアミノ酸分野でも「素材は強力だが、商品の出口は必ずしも十分ではない」と指摘した。同社は１０月１日付でカルピスを完全子会社化した。２０１２年度に営業利益ベースで約４０億円のシナジー効果を見込んでいるほか、２０１２年度のカルピスの営業利益は１００億円以上を計画している。現在、２０１０年度の売上高１兆５０００億円、営業利益１５００億円、営業利益率１０％以上を目指す長期計画を進めている。この計画については、０８年３月期決算が固まる来年春に見直しを行うことを明らかにした。

▼エプソン<6724>の敗訴確定、インクカートリッジ特許訴訟で最高裁が上告棄却
最高裁判所は９日、セイコーエプソンがプリンター用インクカートリッジの特許権を侵害されたとしてリサイクル品大手のエコリカ（大阪府大阪市）に販売差し止めを求めていた訴訟で、エプソンの上告を棄却した。エプソンの主張を認めなかった一審、二審の判決が確定した。エプソンは最高裁の決定を受け、米国では特許侵害の主張が認められたことを指摘したうえで「極めて残念」とのコメントを発表した。

□国際帝石<1605>が業績予想をを小幅上方修正、原油急騰で相場判断先送り
国際石油開発帝石ホールディングスは９日、２００８年３月期の連結業績予想を上方修正し、純利益を従来予想１２００億円から前年比２３．１％減の１２７０億円に引き上げた。０７年９月中間期の純利益が予想に比べ実質７０億円増えたことを反映させた内容で、小幅な増額修正にとどまった。原油相場は未踏の１００ドル台に迫っているが、下期の原油価格は１バレル当たり６０ドル（北海ブレント）と従来の前提を変えなかった。藤井睦久取締役は会見で「もう少し様子をみて、前提条件を変えたほうが良いなら、業績見通しを修正したい」と説明した。１２７０億円の純利益見通しは、ロイターエスティメーツにおける主要アナリスト９人の予測平均値１３８２億円を下回った。純利益のほか、売上高を従来予想１兆００８０億円から前年比５．９％増の１兆０２７０億円、営業利益を従来予想５２９０億円から同０．４％減の５５７０億円、経常利益を従来予想５１９０億円から同７．９％減の５４００億円にそれぞれ引き上げた。０７年９月中間期は、純利益６３０億円の予想に対し実績は、前年同期比２５．３％増の８１０億円だった。予想に対する増額分１８０億円のうち、探鉱投資の一部が下期にずれ込むといった、上期に想定外の純利益増加要因が１１０億円あった。原油価格上昇など実質的な純利益の押し上げ分は７０億円だったとしている。国内外に原油と天然ガスの権益を持ち、採掘する同社では原油価格が１ドル上昇すると純利益が３０億円上昇する。藤井取締役は現在の原油相場と同社の業績見通しについて「（石油業界で）９０数ドルの原油価格で下期見通しを設定するところはない。（従来の原油相場は）需給とか地政学リスクで動いてきたが、今は、金融市場にあった資金が商品市場に来て異常だ」と述べた。その上で「高い原油価格を見込んでも、あっという間に下落する可能性がある。いま予算を修正し営業方針を変えるのはタイミングとして適切でない」と説明した。

△ＴＤＫ<6762>のデンセイラムダ<6917>ＴＯＢが終了、保有比率96.2％に
ＴＤＫは９日、デンセイラムダに実施していたＴＯＢ（株式公開買い付け）が終了したと発表した。保有比率は従来の５８．７４％（議決権ベース）から９６．２７％となった。ＴＤＫはデンセイラムダの完全子会社化を目指しており、残りの株式は現金で買い取る。

△日本電子<6951>が100万株上限に自己株取得へ、発行済みの1.3％
日本電子は９日、発行済み株式総数の１．３％に当たる１００万株・５億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から１２月２８日。

△ノジマ<7419>が150万株上限に自己株取得へ、発行済株式総数の6.95％
ノジマは９日、発行済み株式総数の６．９５％に当たる１５０万株・取得総額１０億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２００８年１月３１日まで。

△日進工具<6157>が3万株上限に自己株取得へ、発行済株式総数の1.92％
日進工具は９日、発行済み株式総数の１．９２％に当たる３万株・取得総額１億５０００円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２００８年３月２４日まで。

△メディアエクスチェンジ<3746>、ギガプライズ<3830>にＴＯＢ＝1株16.3万円
メディアエクスチェンジは９日、ギガプライズに対して株式公開買い付け（ＴＯＢ）を行うと発表した。ＴＯＢ価格は１株あたり１６万３０００円。ギガプライズはＴＯＢに賛同している。メディアエクスチェンジは、ＴＯＢによりギガプライズの議決権比率５２．１２％の保有を目指す。ギガプライズはＴＯＢ後も上場は維持する方針。

△福山運<9075>が200万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.76％
福山通運は９日、発行済み株式総数の０．７６％に当たる２００万株・取得総額１２億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から１２月１０日まで。

△大日本印刷<7912>、発行済み株式の2.74％相当の自己株を消却
大日本印刷は９日、発行済み株式総数の２．７４％に当たる２０００万株の自己株式を消却すると発表した。消却額は３５１億円で、１１月２０日に実施する。

△エフピコ<7947>が20万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.90％
エフピコは９日、発行済み株式総数の０．９０％に当たる２０万株・取得総額７億４０００万円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２１月２８日まで。

△協エクシオ<1951>が400万株上限に自己株取得へ、発行済株式総数の3.63％
協和エクシオは９日、発行済み株式総数の３．６３％に当たる４００万株・取得総額４０億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２００８年６月３０日まで。

△ナカバヤシ<7987>が130万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の2.1％
ナカバヤシは９日、発行済み株式総数の２．１％に当たる１３０万株・取得総額３億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２００８年１月３１日まで。

△富士フイルム<4901>、400万株・220億円上限に自己株取得へ＝発行済み株式の0.8％
富士フイルムホールディングスは９日、発行済み株式総数の０．８％に当たる４００万株・取得総額２２０億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から１２月２０日まで。

△ＮＴＴ<9432>が20万株・1000億円上限に自社株買い、発行株の1.45％
ＮＴＴは９日、発行済み株式総数（自己株式を除く）の１．４５％に相当する２０万株・１０００億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は１１月１２日から２００８年３月２４日まで。

△丸山工<3588>、自社株式を全部取得して筆頭株主の完全子会社に
丸山工業は９日、自社株式をすべて取得し、筆頭株主である泉グループの完全子会社になることを目指すと発表した。繊維事業の主要な取引先でもある泉に経営を一本化する。丸山工業は定款変更により普通株式に「全部取得条項」を付した後、株主から取得。株主には引き換えにＡ種株式を発行したうえで、これを買い取る。
買い取り価格は現在の普通株式１株につき２４０円で、過去１カ月間の平均終値に３３％上乗せした水準。取得総額は２億８８００万円。丸山工業は上場廃止となる予定で、２００８年１月２６日に整理ポストに割り当てられる。０８年２月２６日をもって上場廃止になる予定。

△ＤＰホールディングス、阪神調剤<2723>に1株400円でＴＯＢ
投資組合のヴァリアントファンドが１００％出資するＤＰホールディングスは９日、阪神調剤薬局にＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施すると発表した。約７割の株式を取得した後、現経営陣である創業一族と共同で経営に当たる。
買い付け価格は１株４００円。ＴＯＢ期間は１１月１３日から１２月２６日。ＤＰホールディングスは１株４００円でＴＯＢを実施し、阪神調剤の株式６６．５％の取得を目指す。創業一族はＴＯＢ後も３３．５％の株式を保有し、そのまま経営を継続する。買い付け価格は過去３カ月間の平均終値に７１．７％上乗せした水準。阪神調剤は急速に店舗網を拡大した結果、経営効率が低下。構造改革を行うため、株式を非公開化するのが得策と判断した。

▼キリンＨＤ<2503>を格下げの可能性でクレジット・ウォッチ継続＝Ｓ＆Ｐ
スタンダード＆プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は、キリンホールディングスを格下げの可能性で、クレジット・ウォッチを継続する。キリンホールディングスは８日、オーストラリアの乳製品・飲料大手ナショナルフーズ（格付けなし）の全株式を取得すると正式発表した。

▼キリンＨＤ<2503>の格下げ方向での見直し継続＝ムーディーズ
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、キリンホールディングスの発行体格付け、無担保長期債務格付けＡａ２の引き下げ方向での見直しを継続すると発表した。キリンホールディングスは、サンミゲル社（格付けＢａ２）からナショナルフーズ社（ムーディーズの格付けなし）の全株式を取得することを決定したと８日に発表した。

■みずほ<8411>証のサブプライム損失1000億円超との報道は憶測＝みずほＦＧ
みずほフィナンシャルグループは９日、傘下のみずほ証券でサブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）関連の損失が１０００億円超に拡大する可能性があるとの一部報道について、「憶測によるもの」とするコメントを発表した。９日付日経新聞夕刊は、みずほフィナンシャルグループが、みずほ証券のサブプライム関連損失が１０００億円を超す可能性があるため、新光証券<8606、株価 - チャート - 企業概要>との合併期日を延期する方向で調整に入った、と報じた。

▼味の素<2802>、3月期営業益予想のレンジ上限を下方修正
味の素は９日、２００８年３月期の連結営業利益見通しを従来予想の７５０―８００億円から７５０―７７５億円にレンジの上限を下方修正した。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１４人の予測平均値は７４３億円となっている。飼料用アミノ酸事業について、とうもろこしや大豆粕などの価格変動などを考慮して修正した。国内食品については、穀物などの原料高や円安の影響があるほか、健康関連事業への先行投資などから、厳しい状況が続いている。一方、海外食品が東南アジアやブラジル、ペルーなどの南米向けに家庭用調味料を中心に拡大中。会社側によると「国内の落ち込みを、海外の伸びでカバーする格好となっている」（同社の紅松喬常務）という。原料高の影響については、０８年３月期通期で、前年比で３０億円前後の増加を見込んでいる。原料高に対応するため、同社は上半期に家庭用と業務用のマヨネーズとマヨネーズタイプ製品などの値上げを実施していた。原料高が続くとみられることから、今後も価格改定について「コストを吸収するため必要に応じて行う方向。ただ、実施する場合は商品に付加価値をつけるほか、値上げによる数量減などを考慮しながら慎重に対処する」（紅松常務）としている。
（ロイター）