11/7 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

△ソースネクスト<4344>、「B's Recorder」をBHAから取得
ソースネクストは11月6日、DVD／CDライティングソフト「B's Recorder」などのプログラム著作権と商標権を、ビー・エイチ・エー（BHA）から合計3億円で取得した。「B's Recorder GOLD」最新版パッケージを、来年3月までにソースネクストから発売する。「B's Recorder」「B's Clip」「B's Crew」の商標権を計1億8000万円で、「B's Recorder GOLD 9」「かんたんGOLD」「B's File Guard」「B's Movie Editor」の著作権を計1億2000万円で取得した。同社はBHAと提携してこれまで、初心者向けの「B's Recorder GODL7Basic」を年間2万本販売してきたという。商標権とプログラム著作権を取得することで、初心者向けから上級者向けまで幅広いラインアップ展開や、PCや周辺機器へのとのバンドル販売などが可能になるとしている。同社は今後も、自社で著作権を持つ製品の比率を高めていくとしている。
（ITmedia News）

△東京モーターショー07　スズキ<7269>、フルフラット2シーター バイク
スズキは東京モーターショー二輪車ブースで参考出品車として、二輪車業界では近年主流となっている250ccのスクーター『Gemma』（ジェンマ）を世界初公開した。特徴は、シートに座ったままヘルメットの収納ができるフロントラゲッジスペースと、後部座席まで続くフルフラットシート。市販車の展示は、欧米で販売を開始している『Hayabusa1300』（GSX1300R）や『B-KING』（GSX1300BK）など。ブース内にはシミュレーターの体験コーナーも用意されている。

△東京モーターショー07　ダンス！　ダンス！　ダンス！　ダイハツ<7262>
ダイハツは、モーターショーのたびに派手なステージパフォーマンスを行う“祭り好き”のメーカー。モーターショーに何回も訪れているユーザーのなかには、ダイハツのショーを楽しみにしている人も珍しくない。今回の東京モーターショーもかなりポップで元気なダンスパフォーマンスを披露してくれている。単にふざけたようなイメージの踊りもあるが、それらのバックボーンはやはりバレエダンス。ダンス好きのユーザーであれば、そのテクニックの高さも興味の対象となりうる。他にもダンスなどのパフォーマンスを行っているブースはたくさん存在する。こうしたお祭りムードを味わえるのも、モーターショー会場のお楽しみのひとつだ。

△スバル ステラ のキャンペーンに水川あさみ
富士重工業<7270>は、スバル『ステラ』の一部改良に伴って水川あさみを起用した新しい広告キャンペーンを展開すると発表した。11月7日から全国一斉にテレビCMの放映を開始するとともに、「SUBARUオフィシャルWEBサイト」でCMメイキング映像やインタビュー映像などをコンテンツとして公開する。今回のキャンペーンキーワードは、「ココロ ハシレステラ！」。テレビCMでは、日常からの開放をテーマに、毎日自分らしく生き生きとした生活をしたいと願う女性が、職場から駆け出しステラに乗り込み、走り抜けるシーンを描く。また、「日常生活の喧騒」の象徴として、動物キャラクターを印象的に用いている。水川あさみは、ドラマをはじめ多くの映画で活躍している若手実力派女優。テレビCMでは、独特の世界観を持つ女性シンガー椎名林檎がボーカルをつとめるバンド東京事変の新曲「閃光少女」を採用する。ソロ、バンド活動を通じて椎名林檎の歌う楽曲が商品CMに採用されるのは今回が初めて。

△オートバックス<9832>、フランスに9拠点目となる店舗をオープン
オートバックスセブンは、子会社のオートバックス・フランスがIDEALAUTOとフランチャイズチェーン契約を締結し、パリ郊外に「オートバックス・オーベルジャンビル店」を7日にオープンすると発表した。同店舗のオープンにより、フランス国内におけるオートバックスグループ店舗は9店舗目となり、海外展開は6地域、115 店舗となる。新店舗はパリの中心部から北西へ約25キロ離れた主要幹線道路上の複合商業施設「ファミリービレッジショッピングセンター」内にオープンする。新店舗のオープンにより、首都パリを中心として円を描くように店舗を配置し、フランス国内におけるエリアドミナント体制の構築を推進する。店舗は、日本国内店舗同様、「トータルカーライフサービス」をキーワードに、カー用品の品揃えをはじめ、充実したピット作業を行う事でフランス国内でもカーライフに関するサービスの提供と情報発信を行う。
（レスポンス）

■ソニー<6758>、東芝<6502>・ＩＢＭ連合離脱－次世代半導体のプロセス開発から完全撤退
ソニーは６日、東芝と米ＩＢＭの３社で進めている次世代半導体の基礎研究から離脱する方針を明らかにした。チップ上の回路線幅３２ナノメートル（ナノは１０億分の１）プロセスを採用した次世代半導体は２０１０年の実用化が見込まれる。
同プロセス開発では東芝とＮＥＣエレクトロニクス<6723>、富士通<6702>の３社、松下電器産業<6752>とルネサステクノロジの２社がグループ化してそれぞれ共同開発する見通し。ソニーはこれらの製造技術開発に加えて基礎研究からも手を引き、プロセス開発から完全撤退する。
ソニーは「契約を考慮しながら０７年度か０８年度中にも手を引く」（中川裕執行役副社長）とし、０６年１月に東芝、ＩＢＭとで合意した回路線幅３２ナノメートルプロセス以降のデバイス構造や新素材などの基礎研究を共同推進する枠組みから離脱する。これによりソニーは、東芝とＮＥＣエレクトロニクスの３社で進めてきた次世代半導体の製造技術開発に続いて、基礎研究からも手を引き、プロセス開発から完全に撤退。「設計と製造は完全に切り離せる」（同）との考えから次世代半導体の回路設計は自社に残すものの、同３２ナノメートルプロセス以降の次世代半導体製造は受託製造会社（ファンドリー）に任せる。半導体各社は１枚のウエハーから取れるチップ数を増やし、コストを削減する目的で回路の微細化を進めている。同３２ナノメートルプロセス以降の次世代半導体は製造技術開発に数千億円もの費用がかかるため、半導体各社は開発費の負担軽減を狙い共同開発を検討している。同３２ナノメートルプロセス技術の開発では、東芝とＮＥＣエレクトロニクス、富士通の３社のほか、松下電器産業とルネサステクノロジの２社も共同開発を検討している。ソニーは製造技術の開発費はもちろん、設備投資負担も大きいことから、いち早く資産圧縮（アセットライト）を打ち出し、次世代半導体の製造技術開発と生産を見直す方針を示していた。

△デジタルなど３社、緊急地震速報ソリューション事業で提携
デジタル、カテナ<9815>、アッカ・ネットワークス<3764>の３社は緊急地震速報ソリューション事業で提携する。製造現場のプログラマブル表示器に気象庁の緊急地震速報を配信するほか、安全確保のための生産ライン停止などの制御が可能なシステムを提供する。地震対策や事業継続計画（ＢＣＰ）に取り組む製造業向けに販売を始める。初年度となる０８年度に１００システムの販売を目指す。デジタルはプログラマブル表示器で世界トップシェア。一方、アッカとカテナは仮想私設網（ＶＰＮ）サービスを共同開発し、安全性の高い通信網を利用した緊急地震速報システムをカテナが事業化している。表示器の多用途展開を図るデジタルと、緊急地震速報システムの拡販を狙うアッカ、カテナの思惑が一致。３社連携でソリューションを提供する。システムはまずカテナが気象庁と自社データセンターを専用線でつなぎ、緊急地震速報を入手する。カテナのデータセンターからユーザー企業に配信する回線サービス提供をアッカが担当。カテナの受信端末とユーザー企業の構内ＬＡＮをつなぎ、表示器に接続する。デジタルはユーザー企業によるカスタマイズが可能なプログラム表示器を提供する。作業者の退避行動を表示するほか、音声による注意喚起、表示器に接続した各機器への停止指示などを設定できる表示器を開発する。１３日から東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「システムコントロールフェア２００７」でシステムを初公開する。

△ＦＪＢ、中堅・中小向けＯＳＳ活用システム構築事業を強化
富士通<6702>ビジネスシステム（ＦＪＢ）は無償公開・利用改善自由なオープンソースソフト（ＯＳＳ）を活用した中堅・中小企業向け情報システム構築事業を強化する。従来個別に対応してきたＯＳＳシステム構築サービスを六つに類型化。導入、構築から運用サポートまでを一括提供するパッケージとして７日に発売する。新サービスの第１弾としてレッドハット（東京都渋谷区）と連携したクラスタリング（複数のコンピューターをつなぐ技術）システム構築サービスについても開始し、サービス全体で０８年度に７０ユーザー、５億円の販売を目指す。新サービス「オープンソーススマートパック」（仮称）は、ＯＳＳをベースにサーバなどのハード、ソフト、構築サービス、書類一式と１年分のサポートで構成。サービスの類型化により構築期間は約１カ月と従来に比べ半減。またこれまでは顧客の側でＯＳＳシステムの運用サポートが求められていたのに対し、ハード、ソフトの選択や運用サポートの支援により中小企業でも導入しやすい体制を整えた。サービス内容はウェブサーバなどウェブアクセス向け（価格は１８０万円から）、メールサーバ向け（同１７０万円から）を用意。このほかにバックアップサーバ向け（同個別見積もり）、ブログサーバなど情報共有向け（同個別見積もり）、データベースサーバなど基幹システム向け（同１４５万円から）、サーバ運用管理向け（同１５０万円から）の６メニューに分類した。基幹システム向けでは新サービスとして、オラクルデータベースを対象にした「レッドハットクラスター構築支援サービス」を始める。レッドハットのクラスター製品「クラスタースイート」をベースにハード、ソフトと構築サービスをパッケージ化した。価格は６３０万円からに設定した。

△ＧＳ・ユアサ<6674>、６００アンぺアを充放電できる鉄道車両向け電池開発
ジーエス・ユアサコーポレーションは最大６００アンぺアの大電流を充放電できるリチウムイオン電池モジュール「ＬＩＭ３０Ｈ―８Ｒ」を開発、受注活動を始めた。小型、軽量で大きな電流が得られるのを特徴に、次世代型路面電車（ＬＲＴ）をはじめとするハイブリッド鉄道などの用途を開拓する。既に鉄道総合技術研究所に納入済み。価格は２６０万円程度の見込みで、０８年度に７５０モジュールの販売を見込む。０６年に開発した産業用リチウムイオン電池「ＬＩＭ３０Ｈ」８セルを組み合わせてモジュール化した。絶縁性能の高い樹脂製外装部品などの採用で小型・軽量化し、従来品の半分の容量で６００アンぺアの大電流を実現した。冷却ファンを外付けする強制空冷式を採用しており、効率的に冷却できる。サイズは幅２３１ミリ×奥行き３８９ミリ×高さ１４７ミリメートル。ブレーキをかけたときにモーターで発生する電力を蓄えて発進時に使う回生電力有効利用などへの採用を想定。鉄道車両向けを中心に広く産業用途を開拓する。

△ルネサス、マルチコアＬＳＩ使用でＯＳ間の統合・干渉抑止する技術開発
ルネサステクノロジは６日、ＣＰＵコアを複数用いるマルチコアＬＳＩを使用して機能分散型システムを構築するためのドメイン連携技術「エクスリアル・エクスアリア」と、ドメイン分離技術「エクスリアル・エクスバイザー」を開発したと発表した。
ルネサスが日立製作所<6501>と協力してＣＰＵコア「ＳＨ―４Ａ」のマルチコア試作チップ上で技術の有効性を確認。システムの開発工数を約３０―４０％低減できる。エクスリアル・エクスアリアは複数の基本ソフト（ＯＳ）間を統合する通信インターフェース技術。異なるＯＳ間でも共通に使用可能。これにより、システム拡張時に互換性を損なわず、短期間で機能分散型システムの構築ができる。エクスリアル・エクスバイザーは複数ＯＳ間の干渉を抑止する技術。既存システムへの機能追加や、統合時の共有ハードウエアリソース上の干渉を検出する。

△キーエンス<6861>、海外拠点の開設計画を上乗せ－ＦＡ制御機器拡販
キーエンスは０７年度に新設する海外営業拠点数を当初計画の１０カ所から１２―１４カ所に引き上げる。０７年度上期には北米や欧州などで９カ所の営業拠点を開設しており、「下期は３―５カ所」（佐々木道夫社長）を設けて通期では当初計画を上回る数にする。北米や欧州などＦＡ制御機器事業が好調な地域で拠点を増やし、海外販売の拡大に結びつける。同社の海外営業拠点は０７年９月時点で８４カ所ある。さらに海外市場の開拓を狙いに拠点設置を進める。０７年９月中間での海外売上高は前年同期比１７・２％増の約２４８億円、海外売上高比率は同２・２ポイント増の２６・２％に伸長した。海外売上高比率３０％の早期達成を目標に掲げており、拠点網を充実して海外市場の開拓を急ぐ。

△川重<7012>、舶用推進装置を増産－神戸などで年６００台に
川崎重工業は舶用推進装置であるサイドスラスターを増産する。０８年度に舶用エンジン製造拠点の神戸工場（神戸市中央区）と、中国の合弁会社「武漢川崎船用機械」（湖北省武漢市）で手掛けるサイドスラスターの生産を０７年度計画比２０％増の６００台に引き上げる。国内外の旺盛な船舶需要に対応する。川重はサイドスラスターの世界最大手。生産増強で、首位の座を強固にする。川崎重工業のサイドスラスターの０６年度生産は神戸工場１４０台、武漢川崎船用機械で２１０台の計３５０台。コンテナ船や液化天然ガス（ＬＮＧ）船、作業船などに搭載されるサイドスラスターは造船需要を背景に受注が拡大しており、増産することにした。０８年度は神戸工場で０７年度計画比２５％増の２５０台、武漢川崎船用機械で同１６・７％増の３５０台に引き上げる。

△ダイキン<6367>、欧州で冷凍機事業本格化－来年度にも販売網整備
ダイキン工業は欧州で冷凍機（コンデンシングユニット）の本格販売に乗り出す。０６年に買収したＯＹＬインダストリーズ傘下の英Ｊ＆Ｅホール（ＪＥＨ）がマレーシアで生産した冷凍機を、ダイキンの販路で販売する。１０月に試験販売を開始した。試験結果を踏まえ、販売体制などを整備し、０８年度にも本格販売に着手する。ダイキンが冷凍機を販売するのは初めて。低温・冷凍分野における新規事業として育成していく考え。ＪＥＨのマレーシア工場で、欧州仕様のダイキン冷凍機を開発する。同工場は現在、ダイキン・ヨーロッパ向けに空調製品を供給している。空調事業で構築した販売ルートに冷凍機を乗せ、１０月―０８年３月で１０００台を試験販売する計画。試験販売を通じ課題を洗い出し事業を軌道に乗せる。

△デンソー<6902>、産業用小型ロボの累計生産が５万台達成
デンソーは６日、産業用小型ロボットの累計生産が同日５万台に達したと発表した。デンソーが１号機を生産したのは７０年。現在は子会社のデンソーウェーブ（東京都港区）が生産している。４万台目を生産した０６年４月からは約１年半の速さで大台達成となった。デンソーウェーブのロボットはすべて可搬重量２０キログラム以下。水平多関節と垂直多関節の２タイプあり、合計６モデルを展開する。デンソーが自社工場に多数採用し、生産現場のノウハウを盛り込んだ信頼性が特徴。得意の自動車業界向けに加え、電機や機械業界にも拡販。０６年には前年比で２割増産した。

△武蔵精密<7220>、技術力強化へ研究拠点建設
武蔵精密工業は６日、研究拠点「ムサシグローバルセンター」を愛知県豊橋市の本社内に建設すると発表した。０８年８月に完成予定。４階建て。延べ床面積４０００平方メートル。技術開発力やマネジメントなどの機能強化を図り、日本のマザー拠点としての役割を高める。投資額約８億円。

△セーレン<3569>、インドで供給体制－車シート用表皮材の技術供与で委託生産
セーレンは、自動車シート用表皮材の生産でインドに進出する方針を固めた。現地の同業と提携し、０９年をめどに南部で生産を始める。まず、現地企業が持つ拠点を活用し、日産自動車向けの供給を開始する見通し。その後、同じく現地生産が拡大するスズキやホンダ向けにも、それぞれの拠点近くに工場を設ける方向で調整に入る。同国は日系自動車メーカーの進出や増産が相次いでおり、部品メーカーの対応も活発化している。パートナー企業は候補を絞り調整しており、年内には正式に契約を結ぶと見られる。まずは、技術供与による委託生産からスタートし、受注量の拡大に伴って、合弁設立に踏み切る可能性が高い。セーレンは先に欧州での現地生産を決めており、既存の米国、アジア、ブラジルの拠点と合わせグローバル供給体制が整う。インドは文化やインフラなどの面から進出リスクが高いと判断。

△ＮＴＮ<6472>、連続可変バルブ機構向けボールネジユニット開発
ＮＴＮは自動車エンジンの連続可変バルブ機構向けに、高効率で作動部の小型化を可能にする「ボールネジユニット」を開発した。すでに日立製作所オートモティブシステムグループへの納入を始めている。幅広く自動車各部分への採用を提案。２０１０年に１０億円の販売を目指す。連続可変バルブ機構の作動部には、ウォームギア式と遊星ローラー式の２方式が普及。ボールネジ式は先行品に比べ、摩擦損失が小さくモーターからの伝動効率が高い。モーターを小型化でき、エンジンレイアウトの自由度が増す。さらにボールをナット内部で循環させる「こま」の形状と材料を改良して耐久性を向上。ボールネジ軸を支持する軸受をカシメで固定し、軸受部が抜けないよう信頼性を高めた。従来のボールネジ式は高価格が課題だった。新製品は、高精度な切削や酸化を抑える高周波焼き入れ技術の開発で、研磨などの工数を削減。先行品並みの価格とした。

△エフテック<7212>、栃木の開発拠点に新棟－足回り部品を軽量化
エフテックは芳賀テクニカルセンター（栃木県芳賀町）に新棟を建設し、乗用車のサスペンション（懸架装置）の軽量化や燃費向上につながる技術開発を強化する。投資額は約３億円。研究開発関連の人員も今後増やす計画だ。同センターは、２０１０年以降に厳格化される見通しの環境基準への対応に向けた研究開発を積極化する。足回り部品の軽量化のための接合技術や、燃費を向上させる要素技術の開発を主眼にする。新棟は０８年３月に完成予定。建物面積は５６３平方メートル、延べ床面積は１６１５平方メートル。試作や試験などに必要な加工機械や検査機器などを設置する。今後、アルミ製品の加工技術開発や、鋳造の研究開発などを同センターで行うことも検討する。
同社はホンダ<7267>系懸架装置メーカー。自動車メーカーは燃費性能向上を強化しており、部品の軽量化ニーズが高まっており、これに対応する。

△ＪＦＥ<5411>スチール、独自開発の高潤滑ＧＡ鋼板「ＪＡＺ」を拡販
ＪＦＥスチールは独自開発の高潤滑ＧＡ（合金化溶融亜鉛メッキ）鋼板「ＪＡＺ」の拡販に乗り出す。環境負荷の低さを武器に既存の高潤滑鋼板からの置き換えを進めるほか、グローバル供給体制を整え、海外生産を加速する日系自動車メーカーの動きに対応する。これにより、受注量を国内だけで０６年度実績の８万トンから０７年度は２５万トン、０８年度には３２万トンまで伸ばしたいとしている。ＪＡＺはプレス成形性に優れた高潤滑性鋼板の一つ。特殊な手法で亜鉛メッキ表面を改質し、滑りやすく、プレス金型との凝着（固体同士がくっつく現象）を抑えた。電気メッキや重金属の潤滑皮膜を施した他方式とは異なり、環境負荷物質を使用していないため、欧州など環境規制が厳しい市場で需要が拡大するものと期待している。

△日本バルカー<7995>、上海に活性炭シートのライン新設－生産能力２．３倍に
日本バルカー工業は脱臭フィルターなどに使う活性炭シートの生産能力を０８年１月に現行より約２・３倍に高める。石化プラント向けを中心に需要が増加していることに対応。約１億円を投じて中国・上海の生産子会社に生産ラインを新設し、月産能力を１万５０００平方メートルから３万５０００平方メートルに引き上げる。能力増強などで０９年度の同シート売上高を０７年度見込み比約３億円増の８億円を目指す。増強するシートは粉状にした活性炭をフッ素樹脂と混ぜ合わせ、活性炭含有量を最大９６％に高めた製品。既存の同類のシートに比べ脱臭効果があり、石油化学工場の排出ガス処理用途に出荷が増えているという。

△東洋鋼鈑<5453>、金属板への銀鏡メッキ技術を確立－製販開始
東洋鋼鈑は６日、金属板への高品質銀鏡メッキ技術を世界で初めて確立し、同技術を使った銀鏡メッキ鋼板「ミラーコートＫ」の製造・販売を始めたと発表した。銀膜を安定化することで、亜鉛メッキ鋼板やステンレス板、アルミ板などの金属表面に直接、銀鏡メッキ処理を施せるようにした。皮膜構造はアンダーコート、銀鏡メッキ膜、トップコートの３層のみで、全反射率９５％以上を確保した。価格は非公表。２０１１年度に１５００トンを拡販する。すでに高い反射率を利用し、ダクトに自然光を取り込む光ダクト材料に採用された。今後は、照明器具の反射板や車部品向けクロムメッキを代替する製品を開発する。

□住友林業<1911>、取引先メーカーに建材の再チェック要請
住友林業は６日、取引先の建材メーカーに納入商品の性能の再チェックを要請する方針を明らかにした。
ニチアス<5393>や東洋ゴム工業<5105>が不正な方法で国土交通省の大臣認定を取得したことを受けたもの。再チェックする建材をリストアップし、優先順位をつけた上で、取り組みを進める。要請は耐火・防火性能から開始。国土交通大臣認定以外にも、日本工業規格（ＪＩＳ）や日本農林規格（ＪＡＳ）など各種規格にも踏み込む計画だ。住友林業はニチアスを指定業者にしていなかったが、大臣認定が取り消された同社商品を１１棟の住宅に採用していた。取引先のメーカーには性能の再チェックに加え、試験データの提出も求める。一方、これまでも柱など一部建材の抜き取り検査を行っていたが、その体制も強化する。

△ユニー<8270>、婦人スーツなど１３６店で引き取り
ユニーは６日、総合スーパー「アピタ」「ユニー」の１３６店舗で婦人スーツ、礼服の引き取りサービスを行うと発表した。実施期間は２２日―１２月２日。服を持参した客には婦人服、婦人雑貨などに使える２０％割引券を配る。引き取ったスーツ、礼服はユニーが送料を負担してリサイクル業者に無償提供。業者がフェルトに加工し、自動車の内装材に再利用する。９月に紳士服で同様のサービスを行ったところ好評だった。顧客からの要望もあり、婦人服での実施を決めた。全店で５０００―７０００着の引き取りが目標。

△ネット証券各社、投信販売を強化－第２の収益源に育成
インターネット証券各社が投資信託の販売を強化している。新興市場の低迷を受けて、収益の柱となる株式委託手数料が伸び悩むなか、それに次ぐ収益源と位置付け、自社専用投信やファンド・ラップ導入検討などが相次ぐ。９月末時点の投信残高（ＭＲＦ除く）は大手４社合計で前年同月比約２倍の５７０１億円。残高は急速に伸びており、０８年３月末には残高が７０００億円を超える勢いだ。各社は収益源の多様化や投資家の資産運用ニーズの高まりに対応するため投資信託販売に力を注ぐ。
９月末時点での残高首位はマネックス<8698>証券の２２３８億円、次いでＳＢＩイー・トレード証券<8701>の２１０５億円。
（日刊工業新聞）

△ニッシン債権回収<8426>　中間連結業績は大幅増収増益
ニッシン債権回収が６日引け後に発表した０８年３月期９月中間期連結業績は、営業収益１９９億２２００万円（前年同期比６５．０％増）、経常利益４４億３６００万円（同４８．７％増）、純利益２４億５８００万円（同７０．３％増）と大幅増収増益となった。営業収益の内訳は、大型案件の回収進捗等により買取債権回収高１２５億８４００万円（同４７．２％増）、買取不動産売却高３５億２０００万円（同５３．６％増）、ＮＩＳグループによる新規ビル開発プロジェクトの進捗に伴い、当初は下期に予定していた当該プロジェクトに係る出資収益等が計上されたことにより、その他収入３８億１７００万円（同２１０．５％増）だった。通期連結業績予想は、営業収益３０６億円（前期比３．４％減）、経常利益５２億円（同０．２％増）、純利益３０億円（同１１．０％増）、１株当り純利益２７６６円７１銭を見込む。中間期において、下期に予定していた案件の前倒しの進捗等があったが、通期業績としては概ね当初計画通りに推移しているとして、従来予想を据え置いた。
（証券日刊新聞）

△高機能エアコン続々　「省エネ」「快適性」買い替え促進のカギ
家電メーカー各社が、「省エネ」と「快適性」を両立させた高機能エアコンを今月以降、相次いで発売する。消費税率引き上げ前の駆け込み需要があった１９９６年に販売した製品の買い替えが期待されており、各社は当時の機種に比べ消費電力を約３０～４０％削減した省エネなどをアピールし、買い替えを促す考えだ。
三菱電機<6503>の「霧ヶ峰ムーブアイ」は、赤外線センサーを使って人の動きを細かく検知。室温、風量、風向きを自動制御し、同じ部屋にいる人それぞれにあった快適空間を作り出す。床温度や人の位置だけでなく、くつろいだり動き回ったりする人の活動量も推定し、暖めすぎや冷えすぎを抑える。通常運転に比べて消費電力を最大５０％削減できる。
松下電器産業<6752>の「Ｘシリーズ」も複数の人を検知してそれぞれの体感温度に応じ、快適環境をコントロールする。部屋のどこでどんな動きをする人がいるかを赤外線センサーが読み取り、無駄な運転をカット。暖房時で最大６５％の省エネ効果を見込めるという。
ダイキン工業<6367>の「うるるとさらら（Ｒシリーズ）」は室内外の温度から最適条件を見つけ、自動で室温、湿度、風量を一体で制御。暖房なら設定温度を下げても加湿と風量の制御で体感温度は通常運転と同程度になるという。消費電力も最大５０％カットする。シャープも気流を制御した新型を１２日に発表する予定だ。
一方、東芝<6502>キヤリアが６日に発表した「大清快（ＢＤＲシリーズ）」は、快適性として「空気清浄機能」が売りモノ。センサーが部屋の汚れを見分けて集じんと換気を効率よく行う。不破久温社長は「花粉やホコリの多い季節には空気清浄機能で快適に過ごしてほしい」と話す。
エアコン需要は夏場が商戦の中心だったが、暖房機器としての需要も広がり、秋冬が年間販売数の３０％を占めるまでになった。ダイキンの赤間悟執行役員は「これからの暖房シーズンに快適性や省エネ性能を訴え、一番売れる夏場につなげていきたい」と意気込む。

△出光興産<5019>　石油製品の輸出能力を３倍に
出光興産は６日、石油製品の輸出能力を増強することを明らかにした。来年上期をめどに千葉製油所（千葉県市原市）と愛知製油所（愛知県知多市）の２製油所の輸出能力を現状の年１００万キロリットルから３倍増の年３００万キロリットルに引き上げる。総投資額は１０億円強。国内の石油製品需要が頭打ちを続ける中、アジア向けの輸出対応力を強化することで販売量の維持拡大を進める狙いがある。千葉、愛知の製油所ともにポンプの増強や桟橋の改造などの設備対応で輸出供給力を増やす。国内の需給バランスをにらみながら、余剰のガソリン・ナフサと重油の中間にあたる中間留分や重油などをアジア、豪州、米国に輸出する。出光の石油製品の輸出量は前年度実績が約５０万リットルで、今年度は１００万リットルに倍増する見込みという。

△日立製作所<6501>　鉄道事業、欧州で拡大　環境配慮型車両も開発
日立製作所が欧州での鉄道事業を積極展開している。英鉄道車両リース会社ＨＳＢＣレールから受注した高速車両１７４両の納入を今夏から始めたほか、今春設立したポーランドのワルシャワ事務所では東欧の市場調査を開始。イングランド南東部のアシュフォードには車両の保守整備施設を建設した。新型の高速鉄道車両は、新幹線の技術を応用。アシュフォードでブレーキなどの性能のほか、騒音、振動を調べる試験走行を行っており、２００９年末までに英国で運行する計画だ。従来の車両に比べ約１５％軽くなり消費電力を低減できる上、騒音も少なく環境にやさしいという。今後は電気モーターとディーゼルエンジンを組み合わせ、二酸化炭素（ＣＯ２）や窒素化合物の排出量を抑える「ハイブリッド車両」の開発にも力を入れる。欧州の鉄道車両市場は、インフラ整備が進む東欧を中心に成長が見込まれている。こうした中、日立ワルシャワ事務所はポーランドを中心に市場調査を手掛けるほか、政府関係当局との交渉なども行う。日立ヨーロッパの欧州鉄道事業の統括責任者、植田千秋氏は「英国での実績をてこに、欧州での車両受注拡大につなげたい」と強調、欧州の鉄道車両市場で圧倒的なシェアを誇る独シーメンスや仏アルストムを追い掛ける考えだ。

△フリービット<3843>　佐賀にコールセンター　業務向上へ全面移管　来年４月めど
インターネット接続業者（ＩＳＰ）向けにインターネット接続代行サービスを手掛けるフリービット（東京都渋谷区）は、現在、東京都港区で運営しているコールセンター業務を、２００８年４月をめどに佐賀県唐津市に全面移管する。コールセンターの業務の効率を高めるのが狙いで、具体的には来年度に同業務コストの３０～４０％削減を目指す。新しいコールセンターが設置される唐津市は、ＩＴ（情報技術）産業を重点誘致産業に位置付け、助成金制度や光ファイバーなどの通信インフラを整備している。また、ＩＴ人材教育を積極的に行っており、インフラ面だけでなく、人材面でも優秀な人材を確保できることから唐津市への移管を決めた。移管するコールセンターは、同社グループのＩＳＰ業者、ドリーム・トレイン・インターネット（東京都品川区）をはじめとするＩＳＰ事業者の顧客からの問い合わせなどに応じるサービスを行う。規模は当初、人員が１２０人、席数は８０席の体制でスタートする。業務拡大に応じて規模を拡大していく計画で、稼働から３～４年後には人員１８０人、座席数１５０席体制への拡充を目指す。同社は、業務効率を向上させるためのリストラ策として、０６年に２４時間対応のネットワーク監視・運用センターを中国江蘇省無錫市に移設している。コールセンターを移管する唐津市と無錫市との距離は近く、こうした地の利を生かして、技術者とサポートセンターの共同運営なども視野に入れている。

△ソニー<6758>中川裕副社長　選択と集中を加速　部品事業で方針
ソニーの中川裕副社長は６日、フジサンケイ　ビジネスアイとの会見で、半導体や部品製造事業について「成長が見込めず競争力のないものは思い切って背中を押す」と述べ、生産中止を含め選択と集中を加速する方針を明らかにした。デジタルカメラの「眼」となるＣＭＯＳ（相補型金属酸化膜半導体）センサーは、「シェア４０％を取りたい」と投資強化を示唆した。ソニーは先月、東芝とゲーム機「プレイステーション３（ＰＳ３）」用の最先端半導体「セル」などの生産設備を売却することで基本合意した。中川副社長はさまざまな種類がある半導体事業で、「必ずしも利益が上がる製品ばかりではない」と指摘。投資継続か縮小するかの判断に向け、「現在も整理作業を進めている」とし、採算性や競争力の観点から今後も製品の絞り込みを進める考えを示した。一方、集中投資する方針のＣＭＯＳセンサーは、高性能な製品の世界シェアで「３０～４０％はとりたい」と、現状で数％のシェアを大幅に引き上げる意向を強調した。ＣＭＯＳセンサーなどを生産する熊本工場（熊本県）で、ソニーは約６００億円を投じ生産増強することを決めた。「当面は熊本工場が中心だが、その先はいろいろな選択肢が考えられる」とし、今後の生産拠点の新設にも含みを持たせた。中川副社長は半導体事業や製品の部品製造を担うコンポーネント事業を統括。昨年１０月に就任し、自社による生産設備維持にこだわらない「アセット・ライト」の方針を打ち出している。

△１テラ級ＨＤ、３年後実用へ　東大が日立<6501>、東芝<6502>などと共同
東京大学大学院工学系研究科の大津元一教授は６日、日立製作所、東芝、富士通<6702>など国内の記憶装置メーカー８社と共同で、１平方インチ当たり１テラ（１テラは１兆）ビット以上という現行最先端技術の約５倍の記録密度を持つハードディスクを２０１０年をめどに実用化する、と発表した。新技術は、記録時に熱を加えて書き込むという新しい方法を採用した。従来は、高密度化に伴って記憶単位面積が縮小すると、書き込み自体が困難だった。加熱光には、通常光の１０分の１に光線を絞り込むことが可能な「近接場光」という現象を利用した。試験装置で実証した記録密度は、１平方インチ当たり１・２テラビット。これは、ハードディスク装置に大規模図書館の全蔵書や、過去のハリウッド映画すべてが収まるレベルだという。
（FujiSankei Business i）