11/2 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△中小社員向けに高額医療費支援、ベネフィット・ワン<2412>
福利厚生代行のベネフィット・ワンは1日、高額な医療費がかかった中小企業の従業員を対象に、最大で月7万円の「見舞金」を支払う新サービスを始めた。企業ごとに一括契約する仕組みで、従業員は最大でも月1万円の自己負担で済むようになる。健康保険組合のない中小企業では大手企業と比べ従業員の医療費の負担が大きい。福利厚生の拡充を通じて、中小企業の雇用確保を支援する。初年度に70社以上との契約をめざす。従業員の所得や年齢、健康状態は問わない。保険にベネフィット・ワン独自の健康増進サービスを付けた福利厚生商品で、金融庁から承諾を得たという。

□羽田―上海便、搭乗率６割・定期便就航１カ月
9月29日に就航した東京・羽田空港と上海・虹橋空港を結ぶ定期チャーター便の1カ月間の搭乗率は日本航空<9205>で66％、全日本空輸<9202>で57％だった。国際線の一般的な水準の7割を下回ったものの、ビジネス利用が低迷する国慶節（建国記念日）の休暇期間（10月1日―7日）を除くと、共に7割弱の水準を確保した。ビジネスマンの足としてまずまずのスタートを切ったようだ。羽田―虹橋のチャーター便は日航、全日空、中国の航空会社2社が各1日1便を運航。両空港が都心部に近いことを生かし、主にビジネス客の利用を見込んでいる。全日空によると羽田発の搭乗率は月、火曜が高く、虹橋発は週末が高いため「上海への単身赴任者が通勤路線のように使っているのではないか」と分析している。

■失効返戻金を自動送金・生保、不払い解消へ相次ぎ導入
効力を失った生命保険を解約すると契約者に戻ってくる失効返戻金が大量に放置されていることを受け、大手生命保険各社が相次いで契約者に自動的にお金を返す仕組みを導入する。12月の開始を発表している第一生命に続き、
Ｔ＆Ｄグループ<8795>も今月から始める方針を決めた。明治安田生命も検討に入った。契約者からの請求がなくても一方的に返金することで不払い問題解決を狙う。生保各社が10月に発表した不払い調査結果によると、38社で合計120万件見つかったが、このうち失効返戻金は40万件超と全体の3分の1超を占めた。契約者からの返金請求がないと返戻金を渡さない仕組みになっていたためだ。
（NIKKEI NET）

▼ファンケル<4921>大幅安、ＣＳが目標株価引き下げ
ファンケルが前日比８％を超す大幅安。クレディ・スイス（ＣＳ）が１日付で、同社の目標株価をこれまでの２１００円から１７００円に引き下げたことなどが材料視されている。クレディ・スイスでは、化粧品以外の事業の苦戦が続くと予想。同社がその他事業の黒字化を目指すとしているものの、実現の可能性には不透明感が強いとみている。

△国際帝石<1605>が堅調、原油価格上昇を好感する動き
国際石油開発帝石ホールディングスが堅調に推移。原油価格上昇を好感する動きとなっている。１日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（ＮＹＭＥＸ）の原油先物相場は、オーバーナイトで１バレル＝９６ドル超の最高値をつけた。

△商船三井<9104>など海運株が切り返す、値ごろ感から押し目買い
商船三井など海運株が全般に切り返している。海運セクターは先に発表した９月中間決算で好調な業績が確認されており、商船三井など２００８年３月期見通しを上方修正したものも多いが、これがむしろ利益確定売りのきっかけになって売られていた。しかし、株価水準が下がったことで値ごろ感が広がり、押し目買いが入っているという。

△虹技<5603>大幅高、業績予想を上方修正
虹技が前日比８％に近い大幅高。同社が１日の引け後、業績予想を上方修正したことなどが材料となっている。９月中間期の連結経常利益予想はこれまでの６億円から８億２０００万円に、通期は同１４億円から１６億３０００万円にそれぞれ引き上げられた。企業収益の改善を背景とした設備投資の増加や雇用情勢の改善に加えて、個人消費にも持ち直しの動きがみられたためと同社では説明している。

△日テレ<9404>がしっかり、営業利益予想などを上方修正
日本テレビ放送網がしっかり。２００８年３月期の営業、経常利益予想を上方修正したことが好感された。連結営業利益は従来予想の１８５億円から２００億円、連結経常利益は２１５億円から２３５億円に増額した。通信販売事業や映画事業等が好調に推移した。

△ケーズホールディングス<8282>堅調、ＧＳが「強い買い推奨」に採用
ケーズホールディングスが堅調。ゴールドマン・サックス（ＧＳ）が１日付で、同社を「強い買い推奨」に採用してカバレッジを開始したことなどが好感されている。目標株価は３１００円。ゴールドマンでは、同社は悪材料が出尽くして株価が割安になったほか、シェア拡大の余地があるとみている。

△日本マクドナルド<2702>が小じっかり、好決算受け買い優勢
日本マクドナルドが小じっかり。１日に発表した２００７年度９カ月（１─９月）連結決算で、営業利益が１３８億１２００万円（同２．２９倍）と大幅増益を確保したことが注目された。これを受けて買い優勢となっている。通期の連結営業利益見通しについては１１０─１５５億円（前期は７３億８０００万円）とする従来予想を据え置いたが、保守的との見方も出ていた。

▼フジテレビジョン<4676>売り気配、中間期業績予想を下方修正
フジテレビジョンが売り気配。同社が１日の引け後に、９月中間期の業績予想を下方修正したことが嫌気されている。連結営業利益予想はこれまでの１１８億円から７３億円に引き下げられた。原価率の上昇や新設スタジオに係る諸経費の増加に加えて、通信販売事業でのテレビ通販の不振や映像音楽事業の売上の落ち込みが影響したと同社では説明している。

△シロキ工業<7243>が買い気配、08年3月期予想を上方修正
シロキ工業が買い気配。１日に２００８年３月期連結業績予想を上方修正したことを好感している。０８年３月期連結業績予想は売上高が１３７０億円から１３９０億円（前期実績１３３５億０９００万円）、営業利益は２７億円から３８億円（同３１億８２００万円）、経常利益は２３億円から３５億円（同３１億８９００万円）、純利益は１４億円から２３億円（同１６億１２００万円）にそれぞれ引き上げられた。５月時点の通期見通しは減益だったが、増益見通しとなった。日、米、アジアの全地域で売り上げが増加したほか、海外子会社の収益改善も寄与したという。年間配当予想も３円から４円に引き上げられた。
（ロイター）

▼アーネスト<8895>が一時ストップ安、戸建・マンション価格下落－大幅減益に
戸建て・マンション分譲を展開するアーネストワンの株価が一時前日比15％安の556円のストップ安（値幅制限いっぱいの下落）を付けた。競争激化などを背景に１戸当たりの販売単価が期初計画を下回り、利益率が悪化していることから、同社は前日に通期（08年３月期）の利益予想を下方修正した。減益幅が大きく拡大する見通しとなったため、売りが膨らんだ。午前10時40分現在の株価は前日比76円（11.6％）安の580円で、東証１部の値下がり率１位。出来高は46万3500株と、前日の12万6900株を大きく上回っている。ゴールドマン・サックス証券の穴井宏和アナリストは「パワービルダー（建売住宅を低価格で売り地域密着型の住宅会社）の中では唯一、業績が安定していた同社が下方修正を行ったことはネガティブ。当社業績予想、レーティング、目標株価は現在見直し中」（２日付の投資家向けメモ）としている。販売数量増で通期の売上高予想は若干上方修正したものの、営業利益、経常利益、純利益はいずれも下方修正した。営業利益は従来予想の139億円に対し、前期比31％減の99億円に引き下げられ、ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録されたアナリストの予想値138億9800万円を大幅に下回った。同社は首都圏郊外を中心に戸建て・マンション分譲を行う。今期の戸建て、マンション販売はそれぞれ前期比約13％増の4300戸、2000戸を見込んでいる。同社のＩＲ担当の長谷川覚彦氏は「当社がターゲットとしている顧客層は所得の高くない人が多い。個人消費の低迷などで販売価格を引き下げないと売れなくなっている」と説明する。同社によると、同社の戸建ての平均販売価格は2700万円、マンションは 2300万円で、戸建ては40万－50万円、マンションは70万円程度値下がりしているという。同社の長谷川氏は「理由はよく分からないが、今期からこうした状況が顕著になってきた。販売数は順調に推移しているため、数量増で利益を上げていきたい」としていた。同社は今月19日に中間決算発表を予定。

△ダイハツ<7262>が高い、みずほ証は強い買い推奨に上げ－中間決算は過去最高
主要自動車株が軒並み安となるなか、トヨタ自動車の子会社、ダイハツ工業の株価が高い。みずほ証券の渡辺嘉郎アナリストは１日付で同社株を強い買い推奨に格上げした。ダイハツが１日に発表した９月中間期決算では、アジアを中心とする海外販売の増加で売上高、各段階の利益とも過去最高を更新している。午前９時34分現在の株価は前日比15円（1.2％）高の1220円。中間期の連結売上高は前年同期比8.1％増の8187億円、営業利益は同24％増の251億円。世界販売台数は同1.2％増の44万7236台だった。うち海外販売は、小型ＳＵＶ「テリオス」がアジアなどで好調に推移し、同8.3％増の17万 9601台となった。一方、トヨタ向けは同0.3％増の19万602台と微増。通期の業績見通しは据え置いた。純利益は前期比19％減の280億円、売上高は同0.2％増の１兆6400億円、営業利益は同1.2％増の550億円、経常利益は同 7.0％減の560億円をそれぞれ見込んでいる。みずほ証券では投資判断の引き上げと同時に、目標株価を1300円から 1640円に変更している。

△ベスト電<8175>：独立路線とる方針に変わりはない－ヤマダ<9831>買い増し意向受け
家電量販店最大手ヤマダ電機が１日にベスト電器との関係を構築するため同社の株式を４割超まで買い増す考えを示したのを受けて、ベスト電器の執行役員、浜辺雄治・総務部長は２日、ブルームバーグニュースに対して、「独立路線をとる方針になにも変わりはない。また、ヤマダ電機から話し合いの連絡なども現在のところはない」として、両者の協議が進んでいないことを明らかにした。ヤマダ電機の山田昇社長は１日、都内で開いた会見で、ベスト電器の株式を４割超まで買い増す考えを明らかにし「われわれは資本の論理に従って投資家と相談して動く」と述べたが、同時に時間をかけて進めていくとして、急ぎ何らかの行動をベストに起こすものではないとも言及した。東京証券取引所は２日、ベスト電器株の売買を一時停止すると発表した。資本提携に関する報道の真偽を確認する。停止時間は午前８時20分から。情報に関する発表が行われたことを確認した後、30分を経過した時まで売買を停止する。

△ＴＢＫ<7277>株が買い気配、新興国向けトラックブレーキ好調－業績予想増額
トラック用ブレーキで首位のＴＢＫの株価が買い気配スタート。排ガス規制の駆け込み需要が旺盛なうえ、中国など新興国の経済成長を背景にトラック向けブレーキ需要が拡大しており、同社は前日に通期（08年３月期）の業績予想を上方修正した。修正数字がアナリスト予想を上回ったため、好業績期待が高まっている。午前９時11分現在の取引状況は、前日比30円高の535円で買い株数41万株、売り株数８万4000株となっており、当面は値が付きそうにない。通期の連結経常利益見通しは従来予想の30億5000万円に対し、前期比 23.2％増の41億円になった。ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録されたアナリストの予想平均値38億7500万円を上回る。同社のＩＲ担当の中野直氏は「国内で10月１日から新排ガス規制が施行されたため、上期は駆け込み的な需要が増えた。また中国・タイに現地工場があり、新興国向けの受注がかなり伸びている」と説明する。前期末の海外向け売上高が全体に占める割合は約２割。みずほインベスターズ証券の齋藤綾一アナリストは、「今後は排ガス規制の影響で国内需要が落ち込むが、建機向けを含めて新興国向け輸出にシフトしてきており、流れは良い方向」とみる。同社の中野氏は「詳細は15日に予定している中間期決算で話したい」としており、今後の見通しなどは明らかにしなかった。
（ブルームバーグ）

■モック<2363> 軟調。
10月の上場時価総額が5億円未満になったと発表しており、売り材料視されているようだ。東証ではこれを受け、9ヶ月以内に5億円以上とならない場合は上場廃止になると発表している。

△ソフトバンク<9984>---マザーズなど中小型株のリバウンド刺激に
プラスに転じる。マザーズなど新興市場の中小型株のリバウンドの動きが強まってきており、これが刺激材料となっているようである。5日線がサポートとして機能する中、戻り高値を更新している。来週のアリババ・ドットコム上場に対する期待も大きい。

△共栄タ<9130>---中堅海運株に短期値幅取り資金が集中
プラスに転じる。売り優勢の展開から始まり、8月直近安値水準まで下げた後はリバウンド狙いの動きが強まっている。材料系の中堅海運株が軒並みリバウンド狙いの動きをみせてきており、短期値幅取り資金が集中。

△乾汽船<9113>---短期調整一巡感、需給妙味もありリバウンド狙いの流れに
急速に反転。前日まで6営業日続落と調整が強まっていたが、この間600円超の下げとなっており、上昇ピッチを強めた10月半ばのスタートレベルまで下げていた。好業績銘柄への見直し、需給妙味もありリバウンド狙いの流れに。

△ドコモ<9437>---下げ渋る、新機種発表受けて野村が格上げ
下げ渋る。前日に携帯電話の新機種を発表、23機種を今月26日から順次発売していくことになる。これを受けて、野村では投資判断を「３」から「２」へ格上げしている。ＨＳＤＰＡ端末の累積拡大を受けて、既存顧客のデータＡＲＰＵが本格的に上昇していくとの見方にあらためているもよう。今後、データＡＲＰＵの向上に連れて、20万円前後まで株価が上昇する可能性が高いと判断。

△フュトレック<2468> 大幅高。
ドコモ向け携帯への搭載が材料視されているようだ。フュートレックは1日、フュートレック製の音声認識フロントエンドが、ＮＴＴドコモから発売される「905i」シリーズに搭載されると発表している。

▼ＧＭＯ<9449> 急落。
リーマンが投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げしていることが売り材料につながっている模様だ。目標株価も700円から500円に引き下げ。足元の消費者金融を取り巻く環境から考えて、ネットカードに対する貸付回収の不透明感が増加しているとの判断。

▼テクノマセ<3787> ストップ安売り気配。
修正幅の大きさが失望売りにつながっているようだ。07年9月中間期の業績予想を大幅に下方修正、売上高で従来予想の4.1億円から2.18億円にまで引き下げられた。また、営業損益で同0.07億円の黒字から1.94億円の赤字へと営業損益段階から赤字となる見通し。主力案件の受注が下期にずれ込んだためとしており、通期予想については従来予想を据え置いている。

△毎コムネット<8908> いちよし証券では1日付で、投資判断を「3-C-HR」から「3-B-HR」に引き上げている。
自社開発物件の売却が進んでおり、07年11月期の業績は会社計画並みと予想。また、現在の株価はフェアバリューの842円を下回っているためと。

△リサ<8924>---直近戻り高値レベルを捉える
大幅反発で直近戻り高値レベルを捉えてきている。上昇する25日線がサポートとして機能。07/12期連結業績の上方修正が好感されている。経常益は従来予想を20億円強上回る100億円になる見通し。サブプライム問題によるＮＹ下落影響が警戒されていたが、決算内容を評価した流れに。

△洋鋼鈑<5453>---調整一巡感、一旦は買い戻し優勢に
プラスに転じる。調整色が強まっていたが長期上昇トレンドの下限として意識されている26週線がサポートとして機能しており、リバウンドの流れに。これにより再び一目均衡表の雲下限を捉えてきている。信用倍率は0.51倍と売り超であり、一旦は買い戻し優勢に。

△コニカミノルタ<4902>---買い気配スタート、想定以上の好決算
買い気配スタート。昨日発表した中間決算内容が評価されているようだ。中間期営業利益は23％増の571億円、従来計画480億円を大幅に上回った。好業績期待は高かったものの、ほとんどのアナリスト予想も上回る水準でインパクトを強めている格好。通期予想も1050億円から1160億円に上方修正。アナリストの目標株価引き上げも相次いでいるようだ。

▼エンＪ<4849> 軟調。
07年12月期の利益予想の上方修正と増配を発表しているが、前日の観測報道もあってサプライズはないようだ。一方、野村では好循環に陰りが見え始めたとして、投資判断を「2」から「3」に引き下げたもよう。また、日興シティでは「1H」を継続したものの、目標株価については89.8万円から73万円に引き下げ。

△プロミス<8574>---買い優勢、中間業績の上方修正を受けて
買い優勢。前日に中間期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は38億円の従来予想から171億円に、純利益は12億円から118億円にぞれぞれ増額修正へ。貸倒引当金が想定ほど膨らまなかったことが業績上ブレの背景、あらためて買い安心感が強まる状況ともなっているようだ。アイフル、武富士、アコムなど、大手消費者金融各社は軒並み買い先行。

△帝人<3401>---年初来安値接近でダブルボトム意識
年初来安値接近でダブルボトム意識。10月末の乱高下で付けた安値を下回り、年初来安値に接近してきている。なお、耐熱性や耐久性に優れた植物性プラスチックを開発したと報じられている。石油系代替への期待もあると。ダブルボトム形成となるか。

△ケーズＨＤ<8282>---逆行高、ＧＳが強い買い推奨リスト採用
逆行高。ＧＳが投資判断を新規に「買い」、強い買い推奨リストに新規採用していることが材料視されている。中間期の決算発表で業績予想が下方修正されれば悪材料出尽くし感が強まると考え、その後は割安感の是正に向かうと考えているもよう。目標株価は3100円に設定へ。また、家電量販店業界全般的に、再編期待が再燃する状況になっていることもプラス材料。
（フィスコ）

△ブラザー<6448>は４連騰、業績を再上方修正し増配
ブラザー工業は、１７１円高の１７４１円と４日続伸している。前日１日に２００７年９月中間期決算とともに、今３月通期業績の上方修正と中間期・期末配当の増配を発表、減益率を縮小し市場コンセンサスに近付くことにポジティブに反応している。同社は、第１四半期決算発表の今年８月に業績を修正しているが、この時は増額・減額が交錯し、株価は窓を開けて年初来安値１２２８円まで急落した。今回は、利益がすべて上方修正となっており、減益率を縮小させる。売り上げは８月修正値と横並びとしたが、経常利益は２０億円、純利益は１０億円上回り、純利益は２５０億円（前期比１３％減）と予想している。為替レートが、対ドルでは前期並みの１ドル＝１１７円としているが、ユーロは前期の１ユーロ＝１５０円から１６１円を見込んで為替がプラスに影響するほか、通信・プリンティング機器が堅調に推移することが寄与する。利益水準そのものは、営業外の為替差損、税効果会計による法人税等調整額の増加で減益となる。配当は、中間期・期末とも期初予想の１０円から１１円に引き上げ、年間２２円（前期実績２０円）に増配する。株価は、７月の上場来高値１８９８円からの調整幅の半値戻しを達成したところである。ＰＥＲは市場平均並みだが、逆日歩のつく信用好需給もサポートし全値戻し指向を強めよう。

△大和工<5444>は業績再上方修正で割安株買いが再燃し急反発
大和工業は、１１０円高の５４３０円と前日までの２日間の変わらずを挟み３日ぶりに急反発している。前日１日に発表した２００７年９月中間期業績が、今年８月の上方修正値を上ぶれ、３月通期業績も再上方修正したことが鉄鋼関連の割安株買いを膨らませている。同社の今期業績は、第１四半期決算公表時の８月に上方修正されているが、中間期はこれを上回り前年同期比３１％増収、３９％経常増益、１８％純益増益で着地した。鉄鋼事業は、国内販売トン数の増加と製品価格の上昇、韓国でも製品価格が上昇したものの、鉄スクラップ価格や合金鉄の価格上昇がそれ以上で営業減益となったが、生産効率向上による原価低減や米国とタイの合弁事業の順調推移による持分法の投資利益も引き続き寄与したことが上ぶれ要因となった。３月通期業績は、売り上げが８月修正値を６０億円、経常利益が４０億円、純利益が２０億円それぞれ引き上げられ、純利益は３１０億円（前期比１６％増）と増益率を伸ばし連続過去最高更新となる。株価は、７月の上場来高値５９３０円から鉄スプラップ価格上昇に伴う電炉各社の株価波乱が波及し、高値もみ合いに移行していた。改めてＰＥＲ１２倍台の好実態が見直されよう。

■ＪＱ上場のブロンコＢ<3091>は公開価格を２８０円下回り初値
ブロンコビリーが、ジャスダック証券取引所に新規上場された。公開価格は２４５０円、公開株式数は８０万５０００株となっている。寄り付きから売り気配を切り下げ９時４１分に公開価格を２８０円下回る２１７０円で初値をつけ、その後も公開価格を下回る水準でもみ合っている。初値の公開価格割れは、１０月２５日上場の山王（３４４１・ＪＱ）以来となる。新規株式公開（ＩＰＯ）市場は、８月末から９月初めにかけての連続６銘柄の公開価格割れの初値形成から、１１銘柄が公開価格を上回り、１銘柄のみが下回る初値形成と持ち直し、再び有望投資セクターとしてリスク資金が流入しているが、同社の資金吸収額が２０億円弱とやや大型で業態に新規性がないことが敬遠されており、公開価格が９倍台と割安なことも買い評価されず市場の事前観測を下回る初値形成となった。同社は、ステーキ、ハンバーグを専門に郊外型レストラン「ブロンコビリー」を展開する外食産業チェーンである。豪州産牛肉を使用してオープンキッチンによる炭焼き、大かまどで調理し、魚沼産コシヒカリの高級米も提供、サラダバーを併設し客単価の上昇を図っている。愛知、岐阜、三重、静岡の４県に直営店５８店を展開している。今２００７年１２月期業績は、売り上げ８３億５０００万円（前期比１１％増）、経常利益１４億３００万円（同１８％増）、純利益８億３３００万円（同３６％増）、１株利益２５１．５円を予想している。

□ジェイテクト<6473>は通期業績増額も利益確定売りで急反落
ジェイテクトは、１１５円安の２１３０円と３日ぶりに急反落している。同社は、１０月２５日に２００７年９月中間期業績の２回目の上方修正を発表、３月通期業績は、中間期決算公表時に見直すとしていた。前日１日に発表したその中間期決算が、その１０月修正値を上ぶれて着地するとともに、今度は通期業績を再上方修正が、前日の米国株価の急反落も波及し利益確定売りが先行している。同社の中間期業績は、前年同期比１０％増収、１２％経常増益、１１％純益増益と１０月の再修正値をやや上ぶれる増収増益となった。工作機械事業は、国内販売が低調となったが、機械器具部品事業で自動車業界向けにステアリング、ベアリング、駆動系部品が順調に売り上げを伸ばし業績を押し上げた。３月通期業績は、７月修正値から売り上げで４００億円、経常利益で２０億円、それぞれアップさせ、純利益は据え置きの４００億円（前期比１０％減）とした。市場コンセンサスは、約２６億円下回る。株価は、１０月再修正時に１５０円高と好反応しており、株不足となっている信用需給も加わり強弱感が対立しようう。

■ブリヂストン<5108>は３Ｑ大幅増益も通期予想据え置きで反落
ブリヂストンは、７５円安の２４８０円と５日ぶりに反落している。前日１日に今１２月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、大幅増益で着地し、すでに２回も上方修正されている今期通期業績に対して順調な進捗率を示したが、１２月通期予想を据え置いたことに失望、前日の米国ＮＹダウが、３６２ドル安と急反落したことも響き利益確定売りが先行している。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１４％増収、３７％経常増益、６４％純益増益で着地、前回８月の通期再増額修正値に対して利益が７７―７５％の順調な進捗率となった。タイヤ部門でグローバルに増強した生産拠点が、各市場の需要拡大を享受してフル稼働、多角化部門でも自動車関連部品や米国の建材事業が販売を拡大、原材料価格の高騰を円安の為替効果で吸収し、大幅増益につながった。同社の今期業績は、５月に中間期業績を上方修正したあと、６月、８月と今度は通期業績を増額修正しており、通期純利益１０９０億円（前期比２８％増）の連続更新が期待されていた。株価は、２５００円を挟む三角保ち合いを続けており、ＰＥＲは市場平均なみだが、信用取組は株不足で逆日歩のつく好需給から強弱感はいっそう対立しよう。

△アスキーソリュ<3801>はＴＯＢ価格にサヤ寄せし急反発
アスキーソリューションズは、１９００円高の６万２９００円と急反発している。
前日１日にオリックス<8591>が、同社を株式公開買い付け（ＴＯＢ）により連結子会社化すると発表、同社も賛同を表明、ＴＯＢ価格６万３０００円にサヤ寄せする動きとなっている。ＴＯＢは、前日１日に株式交換方式で上場廃止となったインターネット総合研究所（ＩＲＩ）を経営統合したオリックスが、アスキーソリュの保有するシステムインテグレーターの機能を取り入れることにより、ＩＲＩのインターネット関連の資産、リソース、ノウハウと補完、相乗させネット事業を拡大することを目的としている。買い付け期間は１１月２日から１２月７日までの２５営業日、買い付け株式数は８１７０株、買い付け代金は５億１５００万円を予定、ほかに発行価額５万３２００円で４７００株の第３者割当増資も実施する。ＴＯＢ・第３者割当増資後にオリックスの保有比率は発行済み株式数の５０．２６％以上となるが、アスキーソリュの上場は引き続き維持される。アスキーソリュの株価は、今年５月に半期訂正報告書提出に伴う監理ポスト割り当てで４万１０００円まで急落し、８月の監理ポスト解除とともに急反転した。今後の経営統合効果が、上値のカギになってくる。なおオリックスの株価は、前日の米国株の大幅反落もありＩＲＩ統合当時と同様に８８０円安の２万２９００円と急反落している。

△プロミス<8574>は黒字拡大の中間業績増額をサプライズに急反発
プロミスは、２００円高の３６３０円と３日ぶりに急反発している。前日１日に発表した今２００７年９月中間期業績の上方修正が、サプライズとなり底値買いを刺激している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想より８億円引き下げられたが、経常利益は１４８億円、純利益は１０６億円それぞれ引き上げられ、経常利益は減益予想から増益転換するとともに、純利益は１１８億円の黒字（前年同期は１５９４億１６００万円の赤字）と黒字転換幅を拡大する。昨年１２月成立の貸金業関連法の改正に伴い保守的に計上していた貸倒費用、債務保証費用が、単独決算の中間期末で期初予想より各３６億円、１５億円の合計６３億円、さらに連結決算では合計１４１億円減少することが上方修正につながった。３月通期業績は、現在、下期予想値を精査中で１１月８日予定の中間期決算発表時に公表するとしている。株価は、過払利息の返還損失引当金による大幅赤字転落から、三洋信販の経営統合にも反応がなく大きく調整、悪材料出尽くし感で底値反転している。一段の戻りを試す展開となろう。

△イビデン<4062>は今度は通期業績を上方修正し急反発
イビデンは、寄り付きの８０円安から切り返し２３０円高の９６６０円と急反発している。前日１日に２００７年９月中間期決算を発表、７月の上方修正値を上ぶれて着地するとともに、今度は３月通期業績を上方修正、期初の減益予想が増益にプラス転換、前日の米国市場でＮＹダウが、３６２ドル１４セント安の１万３５６７ドル８７セントと大幅反落したことをハネ返し高評価する買い物が集まっている。同社の中間期業績は、第１四半期決算発表時の今年７月に上方修正されたが、通期業績は中間期決算公表時に見直すとしていた。その通期業績は、中間期業績が７月増額値を上回り大幅増収増益となった余勢を駆って上方修正した。売り上げは、期初予想を５０億円、経常利益は９５億円、純利益は８５億円それぞれ引き上げ、純利益は５２５億円（前期比８％増）と増益転換して前期の過去最高を連続更新、市場コンセンサスも上回る。セラミク部門では、ディーゼル自動車向けＤＰＦが欧州、北米、アジア市場で好調に推移、電子関連部門でもプリント配線板が海外携帯電話市場向け、パッケージ基板が次世代ゲーム機器向けに増産となったことなどが寄与した。株価は、中間期業績増額時に上場来高値１万５７０円まで買われ高値もみ継続となっている。ＰＥＲは割高だが、信用取組は株不足で逆日歩がついており、再発進の強力エンジンとなろう。
（東洋経済新報社）

△ＧＳ証がヤマダ電<9831>を「買い」に格上げ
ゴールドマンサックス証券はヤマダ電機の投資判断を「中立」から「買い推奨」に引き上げた。目標株価は１万３５００円。リポートでは「市場が追い風となる中で、強い業績モメンタムが期待できる。ポイント付与を軽減させて、利益コントロールができていると見られることもポジティブ」などとしている。

▼テクノマセ<3787>はＳ安売り気配、中間赤字に下方修正
画像処理ソフト開発のテクノマセマティカルはまとまった売り注文に押されて売り気配を切り下げ、値幅制限いっぱいの１０万円ストップ安となっている。前日引け後に現在集計中である０７年９月中間期の業績予想を大きく下方修正し、朝方から失望売りが膨らんだ。売上高は従来の４億１０００万円から２億１８００万円に、経常損益は１１００万円の黒字から１億９０００万円の赤字に修正。中間期末に予定していた主力案件の受注が下期にずれ込んだことを理由にあげていた。下期にはこの受注が見込めるとして売上高１１億円、経常利益２億４９００万円など、会社側は５月時点で示した０８年３月期通期の予想は達成できるとしているが、市場では「任天堂ゲーム機『Ｗｉｉ』に採用されたこともあって事前の期待感が大きいだけに、裏切られた際のショックも大きくなってしまう」（中堅証券）といった声が聞かれている。

△リサ<8924>が急騰、今１２月期予想の大幅増額好感
リサ・パートナーズが急騰している。前日の通常取引終了後に０７年１２月期の連結業績予想を上方修正。これを好感した買い注文が増加している。通期では売上高を従来の２６７億８００万円から２７０億円（前期比６３％増）に、経常利益が７９億８４００万円から１００億円（同９２％増）、当期純利益も４５億６７００万円から６０億円（同９８％増）にそれぞれ大きく増額しており、プリンシパル投資事業（自己資金による投資事業）、ファンド事業、インベストメントバンキング事業（投資銀行事業）のすべてが順調に業務を拡大し、ファンド事業で特定の大型不動産の売却による投資利益や成功報酬が予想を超えたこと、インベストメントバンキング事業で大型アドバイザリー案件の成約によって手数料収益が得られたことなどを理由にあげていた。３万５８００円程度に拡大する一株利益から弾いたＰＥＲは昨日終値で６．９倍まで一気に低下した。

▼銀行株に売り物、米で金融株が下げを主導
みずほフィナンシャルグループ<8411>を始めとした大手金融グループが売り気配で始まった。前日の米国市場で調査機関が米大手銀シティグループの投資判断を引き下げるなど、金融株が下げを主導した影響が出ている。金融株を買いにくい状況となっているようだ。シティの投資判断引き下げの理由では０９年までの業績悪化や、資本比率引上げのための資産売却の可能性などが指摘されているという。市場では「外国人投資家は邦銀のポジションも下げてきている」との声が聞かれた。

△野村証がＮＴＴドコモ<9437>を「２」に格上げ
野村証券は２日付でＮＴＴドコモの投資判断を「３」から「２」に引き上げている。１日に発表された新携帯端末「９０５ｉ」と「７０５ｉ」の完成度が高い点などを評価。高速データ端末拡大で、既存顧客のデータＡＲＰＵ（一人当たりの月間使用料）が本格上昇に向かうなどとしている。試算株価を１７万１０００円～２０万１０００円とし、リポートでは「データＡＲＰＵの向上につれて２０万円前後まで株価が上昇する可能性が高い」ともしていた。
（ラジオNIKKEI）

△ヤマダ電機<9831>「ＬＡＢＩ品川大井町」が開店…都心進出第２弾
家電量販店最大手のヤマダ電機は２日、東京都品川区のＪＲ大井町駅前に、都市型店舗の「ＬＡＢＩ（ラビ）品川大井町」をオープンさせた。７月の池袋進出に続くヤマダの都心出店の第２弾となる。売り場面積は計約１万８３００平方メートルと、家電量販店としては首都圏最大級という。２日は開店時刻の午前１０時前から長い列ができた。ヤマダは今後も新橋、渋谷などの都心部に順次、「ＬＡＢＩ」を出店する予定だ。山田昇社長は１日、開店に先立ち開いた記者会見で、「品ぞろえやサービスなどあらゆる面でＬＡＢＩの旗艦店と位置付け、初年度の売り上げ３００億円を計画している」と述べた。
（読売新聞）