10/31 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△米３Ｍ、日立工機<6581>と和解・リチウムイオン電池特許侵害で
米化学大手スリーエム（３Ｍ）は30日、パソコンなどに使われているリチウムイオン電池向け技術の特許侵害問題で、日立工機米国法人など2社に対する訴訟を取り下げたと発表した。2社が３Ｍのライセンス供与先の材料を使った電池を輸入販売することを保証したため。
３Ｍは特許侵害で訴えたソニー<6758>、松下電器産業<6752>、三洋電機<6764>などとも和解済み。今回で「すべての訴訟で和解した」（同社）という。

△キリン<2503>ビールが値上げ発表・ビール系飲料の全製品
キリンビールは31日、来年2月1日から、ビール、発泡酒などビール系飲料の全製品を値上げすると発表した。小売店の想定売価で3―5％上昇するとみられる。ビール主原料の輸入モルトの相場上昇、アルミ地金の高騰などが理由。2008年の原材料価格は06年に比べて15％上昇する見込みという。

□西友<8268>、通販・旅行事業を売却へ
米ウォルマート・ストアーズ傘下で経営再建中の西友は本業のスーパー以外の事業・資産の整理を加速する。子会社の二光（千葉県柏市）が手がける通信販売事業と、20％を保有する旅行会社のＰＴＳ（東京・豊島）の株式を売却する方針を固めた。年内にもウォルマートの完全子会社になり財務基盤が安定するため、グループ事業の再構築で経営効率を高める。二光は西友が1987年に資本参加した通販会社で、2006年度の売上高は約60億円とみられる。人材派遣業も手がけているが、競争が激しいカタログなどを通じた通信販売事業を分離して売却する方針だ。
（NIKKEI NET）

△ラサ商事<3023>が堅調、9月中間期の業績予想を上方修正
ラサ商事が堅調。３１日に発表した９月中間期の業績予想上方修正が好感されているという。９月中間期の単体経常利益予想は、従来の３億５０００万円から４億２２００万円に引き上げられた。

▼ダスキン<4665>、ミスタードーナツで期限切れ材料使用が判明
ダスキンは３１日、同社傘下のミスタードーナツで賞味期限切れ材料を使用した商品を販売したことが判明したと発表した。２００７年６月６日から季節商品として販売した「フルーティミルク」３商品のうち、「ストロベリー」と「メロン」について賞味期限切れのシロップを使用したことが分かったという。これまで全国１２８０店舗のうち、１８１店で１０７５杯を販売したが、３１日から３商品全てを販売中止にした。ダスキンでは人体への健康被害はないことを原材料製造元と確認したとしている。

▼住友林<1911>大幅安、業績予想を下方修正
住友林業が前日比８％前後の大幅安。同社が３０日の引け後に、業績を下方修正したことなどが嫌気されている。中間期の連結経常利益予想はこれまでの４０億円から３４億円に、通期は同２１０億円から１５０億円にそれぞれ引き下げられた。新設住宅着工数が前年同期比で大幅に減少した一方、世界的な資源価格上昇で商品の仕入原価が高止まりし売上総利益率が低下傾向にあるためと同社では説明している。

▼大手銀行株が軟調、ＵＢＳ赤字などで地合い悪化
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>、みずほフィナンシャルグループ<8411>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>など大手銀行株が軟調。サブプライム問題を背景に欧米で金融機関の混乱が続いていることを受けて、銀行セクターの地合いが悪化しているという。スイスのＵＢＳは、第３・四半期税引き前損益が７億２６００万スイスフランの赤字になり、米メリルリンチでは第３・四半期決算が赤字となったことでオニール会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）が退任すると発表した。

△東プレ<5975>が堅調、08年3月期見通しを上方修正
東プレが堅調に推移している。２００８年３月期の連結決算見通しについて、経常利益を８２億円から８６億円に上方修正したことを受け、買い優勢の展開となった。

△松下<6752>堅調、中間期営業益が予測上振れ
松下電器産業が堅調。同社が３０日の引け後に発表した中間期決算（米国会計基準）で、営業利益が前年同期比６．１％増の２１９９億円と従来予想の１８１０億円を上回ったことなどが材料となっている。売上増や、材料費および固定費などのコスト合理化、円安効果があったという。ゴールドマン・サックス証券では、プラズマディスプレイパネルや海外を中心とする白物家電の拡販による成長力の復活を評価するとし、３０日付で「買い」を強調している。

△京セラ<6971>が堅調、08年3月期配当予想上方修正を好感
京セラが堅調。３０日に発表した２００８年３月期年間配当の上方修正や９月中間決算が好感されているという。２００８年３月期年間配当は、従来予定していた１１０円から１２０円に引き上げた。９月中間期税引き前利益（米国会計基準）は前年同期比１３％増の８１４億円に拡大した。

△パイオニア<6773>堅調、新工場凍結で収益性改善との報道
パイオニアが堅調。３１日付日経新聞朝刊で、同社が山梨県南アルプス市で計画していたプラズマパネルの新工場建設を凍結し、既存工場の稼働率を高めて収益性を改善すると報道されたことなどが材料となっている。報道によると、薄型テレビの需要は世界的に伸びているが、価格下落は激しく収益悪化の原因となっている。パイオニアは当初、２００７年に新工場の建設に着手し約３００億円かけて建屋や生産ラインを新設する計画だったが、今年１月末に建設延期を発表していた。

△古河電池<6937>が買い先行、業績予想の上方修正を好感
古河電池が買い先行となっている。３０日に発表した２００８年３月期業績予想の上方修正を好感した。連結売上高は従来予想の４６５億円から４８０億円、連結営業利益は２億５０００万円から８億円、連結純損益は収支トントンから２億円の黒字に修正した。自動車用電池の製品価格改定が寄与し売上高は増加。原材料高騰の影響をこなして増益を確保する。

▼ＡＴＬ<4663>株式の売買を午前8時46分から一時停止＝ジャスダック
ジャスダック取引所は、エーティーエルシステムズ株式の売買を午前８時４６分から一時停止すると発表した。

▼ニチアス<5393>が売り気配、一部の住宅資材認定を不正取得
ニチアスが売り気配。３０日に同社製造の防火用軒裏天井と耐火用仕切壁の一部製品について、準耐火・耐火認定番号を不正に取得していたと発表したことが嫌気されいる。耐火試験を通るために、申請項目とは異なる材質やサイズの資材を試験用に使ったという。
旭化成<3407>も売り気配で始まっている。同社は３０日、ニチアスの軒裏天井部分の住宅資材を使用した約４万棟を全て改修すると発表。「ヘーベルハウス」や「へーベルメゾン」の一部に使われており、顧客と相談の上、改修を行うとしている。
（ロイター）

△高砂香<4914>株が52週高値、猛暑効果でフレーバー部門伸び－再増額期待も
香料で国内首位の高砂香料工業の株価が４日ぶりに急反発し、一時前日比70円（9.1％）高の838円と52週高値を更新。猛暑効果などで、売り上げの７割を占める国内フレーバー部門が飲料向けに好調なほか、医薬中間体も国内外向けに伸びている。今期（2008年３月期）業績が従来見通しを上回る見込みとなったことに加え、修正後の会社計画も依然保守的として、再増額期待が高まっている。30日に会社側が発表した業績予想修正によると、今期連結売上高は前期比 4.5％増の1190億円（従来予想1180億円）、経常利益は4.2％増の63億円（同 54億円）、当期利益は12％減の43億円（同43億円）となる見通し。国内フレーバー部門の６割は国内飲料向けが占めており、今年夏の猛暑で飲料需要が伸びたという。「特にヒット商品である野菜果実飲料や炭酸飲料に自社フレーバーが多く使われたことが貢献した」（ＩＲ室の佐伯敬史課長）。また、ファインケミカル部門では医薬中間体が北米を中心として伸びたことも利益を押し上げた。販売の中心である抗生物質向けに加え、「前期に上市した中枢神経向けが伸びるなど、カテゴリーの広がりが寄与している」（佐伯氏）。
なお、クレディ・スイス証券の大島有木子アナリストは30日付の投資家向けメモで、「会社側は下期に為替が前提を下回るリスクや北米における顧客からの値下げ圧力を織り込んでいるが、会社側修正計画は保守的」と指摘。投資判断の「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価を750円から900円へと引き上げた。

▼森永乳<2264>株が売り気配、計画以上の原材料高騰－販促費も増え中間減益に
森永乳業株が売り気配で始まり、気配値を前日比55円（13％）安の363円まで切り下げている。原材料価格の高騰や販売促進費の増加が響き、９月中間期の連結経常利益が従来予想の増益から減益になったもようだと30日に発表。収益性が低下しており、今後の業績の不透明さを嫌気した売りが優勢だ。同社が30日取引時間終了後に発表した業績予想によると、中間期の連結経常利益は前年同期比19％減の82億円と、従来予想を24億円減額修正した。会社側の説明によれば、チーズや乳タンパクなどの乳原料の価格が予想以上に上昇したという。さらに、当初は販売促進費の抑制する計画だったが、販売競争が激化しており、キャンペーンを行なったことなどで、費用がかさんだことも減益要因になった。　　純利益は、同12％減の34億円と従来予想を14億円減額、売上高は同1.9％増の3120億円と従来予想を30億円減らした。東海東京調査センターの角山智信アナリストは、「今回の業績予想の修正により株価の上昇余地はなくなった。これまで売り上げが順調だっただけに、ネガティブサプライズ」と指摘した。　　ブルームバーグ・データによると、同社の１株当たり純資産は394円15銭。角山氏は、「この水準で下げ止まる可能性はあるものの、今後もコストが膨らむ見通しで、単純にこの水準だけでは買いにくい」と見る。

△地域新聞<2164>株の初値14万円、公開価格比22％高－安定性など評価
千葉県を中心にフリーペーパーを発行する地域新聞社が大証ヘラクレス市場に新規上場した。公開価格11万5000円に対し、初値は2万5000円（22％）高の14万円。その後15万2000円まで上げる場面もあるなど、順調なスタートを切った。同業と比較した収益の安定性や今後の事業拡張見通しなどが評価された。水戸証券投資情報部の岩崎利昭課長は、「同業のぱどが前期（2007年３月期）に最終赤字となっている状況から見れば、利益を確保している点は相対的に評価できる」と指摘した。同社は、新聞形式のフリーペーパーを164万部発行している。地域のイベントなどの情報を記事で提供し、残りを収益源である広告が占める。配布地域である千葉県を49のエリアに分け、１件１件家庭のポストに入れるポスティングを行っている。10月からは埼玉県でもポスティングを開始した。上場に当たっては公募1300株、売り出し1000株を実施した。主幹事はＳＭＢＣフレンド証券。2008年８月期は売上高が前期比13％増の29億5200万円、営業利益は11％増の２億600万円、当期利益は1.7％減の１億200万円の見込み。本業は順調だが、公開費用2000万－3000万円が負担となり、最終利益は微減となる。　　なお、07年８月期の最終利益はその前の期と比べて53％増の１億400万円だった。同社の近間之文社長は「約３年ぐらいで埼玉県に200万部の配布を完了しようと思っている。収益への影響は単純に千葉県の２倍強の売上があると考えています」との見通しを示した。

△日東電<6988>が続伸、償却費が想定下回り業績上振れへ－液晶材料は改善緩慢
液晶用光学フィルムなどを手掛ける日東電工の株価が続伸。一時は前日比360円（6.7％）高の5760円を付け、今年８月14日以来、約２カ月半ぶりの株価水準に回復した。減価償却費が会社側の期初想定を下回ったことなどが奏功、2007年９月中間期の連結営業利益は計画を２割上回った。通期での上振れも期待できるため、株価に割高感がないとみた投資家から買い注文が入った。この日は買い気配で取引を開始、午前９時10分すぎに同5.6％高の5700 円で寄り付いた。２万株、３万株単位（同社の最小売買単位は100株）の大口買い注文が断続的に入っており、上値を試している状況。同社株の上昇率（取引時間中）が６％を超えるのは８月10日（6.8％）以来。日東電が30日の取引終了後に発表した中間連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比3.1％減の349億円となり、事前の会社予想（290億円）を２割上回った。原価償却費が当初の想定ほど多くなかったことが収益上振れの主因で、主力の液晶フィルムは製品単価が下落。販売数量は伸びているが、採算性の改善は緩慢なもようだ。三菱ＵＦＪ証券の内野晃彦シニアアナリストは、中間決算と電話会議を受けて、「営業利益が会社計画や三菱Ｕ証予想の300億円を上回りポジティブな印象」（31日付の投資家向けリポート）と指摘、投資判断「３（中立）」を継続した。内野氏は08年３月期の連結業績予想を、売上高7540億円（会社計画7520 億円）、営業益750億円（同700億円）、１株利益（ＥＰＳ）273円と推計、来期ＥＰＳを328円に改めた。その上で、「現状の株価はそれぞれ株価収益率（ＰＥＲ）19.8倍、来期16.5倍に相当。ほぼセクター平均並みとなり、割安感は感じられない」（内野氏）と指摘している。一方、野村証券金融経済研究所の御子柴史郎アナリストは、償却費の減額を受けて、今期営業益予想を733億円に改めたが、「償却費の増減で業績が振れようと企業価値には大きな影響は及ぼさない」として、投資判断「中立」を継続した。その上で「最大のポイントは液晶関連材料事業の採算性の改善が進むかどうかだ。今のところは慎重に見ておいて、来年後半の幅広ラインの立ち上げで採算性が大きく改善するかどうかを見極めた上で、投資しても良いのではないか」（同氏）と述べていた。
（ブルームバーグ）

△ＢＢタワー<3776> ストップ高。
子会社の三井物産との提携報道が材料視されているようだ。子会社のビービーエフが三井物産と資本・業務提携すると報じられている。ビービーエフの第三者割当増資に三井物産が応じ、増資後は三井物産が14％を保有すると。

▼住友林業---急反落、前日急騰の反動と業績下方修正で
急反落。前日に業績下方修正を発表、中間期営業利益は35億円から28億円に減額しており嫌気売りを浴びている。とりわけ、前日には、建築確認審査緩和報道を受けて急騰していたため、反動が強まる格好のようだ。なお、本日は、前日に人気化した住宅関連株は、積水化学、アゼル、松下電工、ミサワなど総じて下げる展開。

△上証５０連動投<1309> 小幅続伸。
値動きの荒い展開が続いていたが調整一巡感に。上海指数は一時6002.118と6000台を回復、最高値6124.044が意識されてきている。押し目買い意欲が強まりそうだ。

▼エキサイト<3754> 大幅安。
赤字見通しが嫌気されているようだ。07年9月中間期の決算と併せて、08年3月期の業績予想を大幅に下方修正している。広告メディア事業の低迷に加えて投資有価証券の評価損計上などから、通期の最終損益については従来の3億円の黒字予想から11億円の赤字に減額された。なお、ＧＳでは投資判断「売り」を継続、目標株価については14万円から12万円に引き下げている。

△ＫＤＤＩ<9433> 続伸。
10月半ばからの調整で直近安値水準まで下げており、リバウンド狙いの流れも。一目均衡表では雲下限がサポートとして機能し、雲上限を突破してきている。25日線レベルでの攻防となりそうだ。

△アイチ<6345> 大幅続伸で25日線を突破、10/19以来の1400円を回復している。
ＣＬＳＡでは「ＢＵＹ」に格上げしたようだ。中国市場で電力設備向け高所作業車で一番のシェアを持ち、今後の中国での送電線の成長を享受できると。妥当株価は1600円。

△ダイワ精<7990> 急騰。
前日に発表した中間期業績の上方修正が材料視される。営業利益では、従来予想の27億円から31.2億円にまで増額修正、主力のフィッシング事業の販売拡大が背景となっているようだ。通期予想に関しては中間決算発表時に見直すと。同社のほか、イチケン、古河電池など、業績上方修正の低位材料株が人気化。

△アドバンテス<6857> 6営業日ぶり反発。
業績下方修正を嫌気され年初来安値を更新していたが、昨日は下げ渋りの動きをみせていた。米ＳＯＸ指数がノベラスシステムズ、アプライド・マテリアルズやKLAテンコーなど上昇で続伸していることも安心感に。

▼三菱商<8058>---続落で25日線を割り込む
続落で25日線を割り込む。原油相場の大幅下落が嫌気されたようである。また、最高値レベルでの上値の重さも意識されており、利食い優勢に。原油下落はこれまで強気を通してきたＧＳが利食い売り推奨した影響のようである。

△サッポロ<2501>---ストップ高、モルガンとの事業提携を好感
ストップ高。モルガン・スタンレーと不動産事業で提携と発表しており、買い材料につながっているようだ。ノウハウ吸収による不動産事業の成長期待が先行。また、モルガンでは08年6月末でに市場で同社株式の5％程度を買い付けるとされていることで、需給妙味も高まる状況へ。

△日立<6501>---事業再編への期待感も
反発。ここ最近は順調なリバウンド基調が続いており、25日線レベルを確実に突破してきている。パイオニアがプラズマ新工場建設の凍結を発表。液晶との競争激化から同社に対しても事業再編への期待感が出ているようだ。

△富士フイルム<4901>---大幅続伸、ＵＢＳでは投資判断を引き上げ
3日続伸。9月中間期業績を発表し、営業利益は前年同期比114％増となった。液晶材料や医療関連製品の好調に加え、固定費の削減が進んだことも寄与したようだ。会社側は通期の営業利益および税引前純利益を前回予想比5％増に修正した。一方、ＵＢＳでは設備投資、Ｍ＆Ａで業績を拡大していくシナリオを織り込むとして投資判断を「Neutral」から「Buy」、目標株価を5000円から6000円に引き上げたもよう。

△カーボン<5302>---利食い優勢は想定済み
大幅下落で9/21以来の700円割れ。昨日発表した7-9月期決算で通期見通しが据え置かれたことで売りが集中したようだ。ただ、利食い優勢は想定済みであり、進捗率の高さから計画は保守的との見方が強まる可能性も。一目均衡表の雲下限がサポートとして機能。

▼大塚家具<8186> 続落、連日で年初来安値を更新。
ＪＰモルガンでは投資判断を「Overweight」から「Neutral」、目標株価については3600円から2220円にそれぞれ引き下げたようだ。既存店の急激な落ち込みに加え、新店が期待通りに立ち上がっていないことを考慮したと。

■ヤクルト<2267>---25日線レベルの攻防、買い戻しを誘う動きも
反発で25日線レベルの攻防。じり高基調が続いており、25日線レベルを捉えてきている。10/26時点の信用倍率は0.76倍と1倍を下回る状況が慢性化しているが、25日線突破なら買い戻しを誘う動きが強まりそうだ。

▼旭化成<3407> 下げ目立つ。
ニチアスの耐火性能偽装発表を受けて、影響懸念も先行しているもようだ。不正な建材の供給を受けていた住宅メーカーは9社あるとされているが、最も多く供給を受けていたのが旭化成ホームズと伝えられている。

▼新日鉄<5401>---売り先行、ＵＳスチール減益決算なども嫌気
売り先行。米ＵＳスチールが7-9月期35％の減益決算となっており、大手鉄鋼株の見送り材料につながっているようだ。北米での価格下落や欧州での需要鈍化が背景とされている。また、同社も昨日決算発表を行っているが、インパクトは乏しい状況であり、目先買い材料に欠ける展開も想定されるところ。

▼ＤｅＮＡ<2432> ＧＳでは、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げたようだ。
「モバゲータウン」を主体にモバイル事業に対する成長期待は依然高いとしながらも、株価は短期的な上昇で再度50％以上の上方修正がなければ維持できない水準に達したと。なお、目標株価については56万円から66万円に引き上げている。

△ネットワン<7518>---反発で一昨日の戻り高値を突破
反発で一昨日の戻り高値を突破。中間期業績の内容が評価されているようだ。なお、大和では30日付けレポートで09/3期以降の業績予想を上方修正、レーティングを「4」から「3」に引き上げている。

▼村田製<6981>---売り気配、中間実績はコンセンサス下ブレで
売り気配。前日発表した中間決算内容が嫌気される。営業利益は587億円で前年同期比8.6％増益、従来計画580億円を上回っている。ただ、620億円前後であったアナリストコンセンサスは下回っており、失望売りが先行する状況。ＵＢＳでは投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、野村では「２」から「３」にそれぞれ格下げへ。
（フィスコ）

△高田工<1966>は業績再増額が超割安株買いを増幅しストップ高気配
高田工業所は、寄り付きから買い気配を切り上げ１００円高の９６０円買い気配とストップ高、前日の変わらずを含め４営業日続伸となっている。前日３０日に７月に続き今２００７年９月中間期・３月通期業績の２回目の上方修正を発表、通期純利益が２期ぶりに過去最高を更新することが、前回修正時の連続ストップ高を連想させ超割安株買いが増勢となっている。上方修正のうち通期業績は、売り上げを７月修正値と横並びとしたが、経常利益は７億円、純利益は４億５０００万円それぞれアップさせ、純利益は１９億５０００万円（前期比３９％増）と増益率を伸ばし２期ぶりに過去最高を更新する。中間期に製鉄プラント、化学プラント、エレクトロニクス関連設備分野を各分野とも好調に推移、コスト削減や的確な操業・工事管理により大幅増益となり、下期も関連のプラント業界が引き続き活況を呈することを見込み再上方修正した。株価は、前回修正時に７５０円から窓を開け２日連続のストップ高を演じ９６０円高値まで買い進まれている。ＰＥＲはわずか３倍台と超割安となり再現に走ろう。

△レンゴー<39841>は中間減額・通期増額の業績修正で思惑高まり急続伸
レンゴーは、寄り付きの買い気配から５１円高の８３５円まで買い上げられ急続伸している。前日３０日に今２００７年９月中間期業績を下方修正、３月通期業績を上方修正するイレギュラーな業績修正を発表、思惑が再燃して買い先行となっている。同社の中間期業績は、主原料の古紙価格が春先から一段と高騰していることを要因に期初予想を引き下げ、純利益は２０億円ダウンの２５億円（前年同期比４７％減）と減益率を大きく悪化させる。これに対して３月通期業績は、下期に板紙、段ボール製品の価格改定が寄与するとして上方修正した。売り上げは期初予想を１８０億円、経常利益、純利益を各５億円引き上げ、純利益は８０億円（前期比１５％減）と減益率を縮小する。株価は、６００円台出没の安値から日本製紙グループ本社（３８９３）向け自己株式処分（処分価格７２４円）や生産統合思惑、さらに製品値上げなどが加わり年初来高値８５８円まで急騰、スピード調整中である。大幅株不足となっている信用好需給も側面支援材料に高値抜けから一段高思惑が高まろう。

△日立マクセル<6810>は減益率縮小の業績増額をテコに４連騰
日立マクセルは、６８円高の１３０８円と４営業日続伸となっている。前日３０日に２００７年９月中間期決算を発表したが、その中間期業績と３月通期業績を上方修正、期初予想の減益率を縮小することが年初来安値１１７２円水準での下値買いを誘っている。今回の業績修正は、中間期が製品単価下落の影響があったものの為替レートが円安で推移、電池の売り上げも２０％増と拡大したことを要因としており、３月通期では中間期業績の上ぶれと連結子会社化したスリオンテックの業績が当初予想を上回ることが寄与する。このうち３月通期業績は期初予想より売り上げを２０億円、経常利益を３億円、純利益を２億円それぞれ引き上げ、純利益は１５億円（前期比４８％減）と若干ながら減益率を縮小する。株価は、第１四半期業績の大幅減益着地が響き３００円幅の調整となり、１株純資産２０４５円を大きく下回るとして底値抵抗力を発揮している。リバウンド幅を拡大しよう。

■ＪＲ東日本<9020>は業績上方修正も利益確定売り交錯し小反落
東日本旅客鉄道は、３０００円安の９３万３０００円と小反落している。前日３０日に期初予想を上ぶれた２００７年９月中間期業績を発表するとともに、３月通期業績も上方修正したが、利益確定売りが交錯している。同社の中間期業績は、前年同期比１％増収、１％経常増益、７％純益減益となり、期初の経常減益予想が増益転換し、純利益も減益率を縮小した。運輸業では、各種キャンペーンなどにより新幹線ネットワークと首都圏の在来線ネットワークの利用促進と増収を進め、駅スペース活用事業では新規開業と増設を続け、Ｓｕｉｃａによるショッピングサービス（電子マネー）では市中の加盟店を積極的に開拓したことなどが寄与した。３月通期業績は、売り上げを期初予想より２１０億円、経常利益を５０億円、純利益を２０億円各引き上げ、純利益は１８７０億円（前期比６％増）と連続して過去最高を更新する。株価は、証券各社の目標株価引き上げに中間期業績の上方修正観測報道が加わり下値を切り上げている。４月につけた上場来高値１０１万円を前にエネルギーを蓄積、ニ進一退相場展開が予想される。

△富士フイルム<4901>は通期業績の上ぶれを修正を買い３連騰
富士フイルムホールディングスは、寄り付きの買い気配から３１０円高の５４４０円まで買い進まれて３日続伸、６月につけた年初来高値５５８０円を射程圏に捉えている。前日３０日に発表した２００７年９月中間期決算が、７月の上方修正値を上回って大幅増益で着地、３月通期業績も上ぶれ修正したことが買い手掛かりとなっている。３０日の米国市場で、同社ＡＤＲ（預託証券）が、東京市場の終値に対して４０円高（円換算値）で引けたことも主力株人気を支援している。同社の中間期業績は、第１四半期決算発表時の７月増額値を上回り、前年同期比４％増収、２．０倍税引前純益増益、２．７倍純益増益となった。デジタル医療画像関連製品などのメディカルシステム事業、フラットパネルディスプレイ材料などのインフォメーションソリューション部門が好調に推移、カラーデジタル複合機などのドキュメントソリューション部門も順調だったうえに、為替レートの円安効果、固定費削減などが加わり業績を押し上げた。３月通期業績は、売り上げ、純利益は期初予想を据え置くが、税引前純利益は１００億円上方修正した。株価は、前回の中間期業績増額は参議院選挙での自民党惨敗で不発となり４４９０円安値まで急落、２５０万株（発行済み株式総数の０．５％）、１５０億円を上限とする自己株式取得でほぼ急落分を取り戻している。６月高値５５８０円抜けへ騰勢を強めよう。

■コマツ<6301>は業績再増額、増配も利益確定売り先行し急反落
コマツは、１１０円高の３７９０円と変わらずを含み４営業日ぶりに急反落している。前日３０日の２００７年９月中間期決算の開示に合わせて、今３月期通期業績の２回目の上方修正と中間期・期末配当の増配を発表、通期純利益が市場コンセンサスを上回ったが、１０月１６日に上場来高値４０９０円まで買い進まれていただけに利益確定売りが先行している。同社の今期業績は、第１四半期決算発表時の７月に上方修正済みだが、中間期業績はこの増額値を上ぶれ前年同期比２１％増収、４６％継続事業税引前純利益増益、５４％純益増益と大きく伸びた。北米は、住宅着工件数の減少で需要減少となったが、欧州やＣＩＳでの資源・エネルギー向け、中国のインフラ整備向けなどに建設・鉱山機械の販売数量の拡大と販売価格改善が続き、産業機械・車両も自動車産業の設備投資需要を的確に捉えたことが上ぶれ要因となった。３月通期業績は、売り上げを７月増額値より３００億円、税引前純利益を１４０億円、純利益を７０億円それぞれアップ、純利益は２０５０億円（前期比２４％増）と前期の過去最高を更新するとともに、市場コンセンサスを約１０億円上回る。配当は、中間期・期末とも期初予想の１８円を２０円に引き上げ、年間４０円（前期実績３１円）に増配する。目先調整終了から主力株人気の再燃が続こう。

△松下<6752>は好決算発表をＡＤＲ高がフォローし４連騰
松下電器産業は、７０円高の２１８０円と４営業日続伸している。前日３０日に２００７年９月中間期決算を発表、中間期営業利益が１７年ぶりの高水準で着地し、通期予想純利益も市場コンセンサスをやや上回ることが引き続き買い評価されている。３０日の米国市場で、ＮＹダウは７７ドル７９セント安の１万３７９２ドル４７セントと反落したものの、同社ＡＤＲ（預託証券）が、東京市場の終値に対して５０円高（円換算値）で引けたことも主力株人気をサポートしている。同社の今期業績は、７月に日本ビクターの第３者割当増資、業績下方修正の影響で小幅減額修正されたが、中間期業績はこの修正値を上ぶれ前年同期比３％増収、６％営業増益、１９％税引前純益減益、８％純益減益で着地した。営業利益は、７月修正値を約３９０億円上回り、中間期ベースで１９９０年以来の高水準となった。デジタルカメラが全世界で３２％増、ＤＶＤレコーダーが１６％増、薄型テレビは１０％増と売り上げを伸ばしたことから、ＡＶＣネットワーク部門の営業利益が８％増益となりけん引した。今３月期業績は、７月予想を据え置いたが「最低ラインとして収益拡大を図る」としている。予想純利益２４６０億円（前期比１３％増）は、市場コンセンサスを約２０億円上回る。株価は、２０００円台割れの年初来安値水準からリバウンド途上にあり、主力株人気復活をリードしよう。
（東洋経済新報社）