10/31 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△トヨタ<7203>と理研、来月に研究拠点を開設－脳のメカニズム研究
トヨタ自動車と理化学研究所は、脳のメカニズムに関する研究に着手する。１１月に共同で研究拠点を開設、脳科学を用いて、人間の感情や思考、判断にかかわる研究を行う。将来は自動車とロボットの技術開発に反映させる。トヨタはすでに社内で、人間の考えを脳から読み取って機械を操作するブレイン・マシン・インターフェース（ＢＭＩ）などの研究に取り組んでいる。理研との研究で、より基礎的な研究を広範囲に進め、次世代の自動車やロボットの研究で他社をリードする。トヨタと理研は、すでに共同研究することで合意した。理研の脳科学総合研究センター（ＢＳＩ）とトヨタの研究者で、研究センターを設置する。研究期間は当面５年間を想定。研究費は、１０億円前後になるとみられる。研究では脳のメカニズムの研究を通じ、人間の感情発生や思考の過程などを明らかにする。例えば自動車では運転時に人間がいかに対象物を認知して判断、操作をするかなどの仕組みの解明などがテーマとなる見通し。実用化に近いテーマだけでなく、将来の技術開発に応用できるような脳のメカニズムに関する基礎的な研究も行う。自動車の安全技術やヒューマンインターフェース、ロボットの開発に役立てることを目指す。
国内の自動車メーカーにおける脳の研究は、ホンダ<7267>が国際電気通信基礎研究所（ＡＴＲ）と実施。脳の運動指令を解析し、ロボットを操作する基礎技術を開発した。トヨタは社内で数年前からＢＭＩなどの研究を手がけていた。社内での研究開発と理研との脳科学の研究を通じ、次世代の自動車とロボット開発を加速する。理研ＢＳＩは、ノーベル生理学・医学賞受賞者の利根川進米マサチューセッツ工科大教授が所属。脳のメカニズムの解明、神経疾患の治療法の開発、脳の発達に関する研究を手がけている。
企業との共同研究も積極的で、すでにオリンパス<7733>や富士通<6702>と同様の取り組みを始めている。

□ＨＯＹＡ<7741>、ペンタックス<7750>のコンパクトデジカメ事業縮小を検討
ＨＯＹＡは０８年３月末に吸収合併するペンタックスのコンパクトデジタルカメラ事業を今後２―３年で段階的に縮小する方針を固めた。商品の特色を打ち出しにくい低価格帯の商品が対象。価格競争に巻き込まれにくい高価格帯のコンパクトデジカメの商品化も検討する。利益率が高いデジタル一眼レフカメラと交換レンズはカメラ事業の主力として継続、強化する計画。縮小する商品の価格帯は１万－３万円台とみられる。コンパクトデジカメでも６万―７万円以上のものについては、新たに商品開発する。カメラと写真に“こだわり”を持つ層に支持される商品の開発に注力する。コンパクトデジカメの需要は国内外で根強く今後、２年程度はペンタックスの事業を現在の状態で継続する方針。ただし２０１０年以降は需要がピークアウトする可能性が高いとみて、高付加価値製品中心の品ぞろえとする。
エントリー（入門者向け）機から一眼レフの高級機までの品ぞろえは、ブランド力や販売力の面でキヤノン<7751>やニコン<7731>、ソニー<6758>と同列の展開は難しいと判断した。
現在のペンタックスのカメラ事業は、デジタル一眼レフの「Ｋ１０Ｄ」や「Ｋ１００Ｄ　Ｓｕｐｅｒ」、交換レンズの販売が好調で、０７年９月中間は営業利益２４億円（前年同期は２億円）で収益の柱となっている。

△ＦＤＫ<6955>、アクリル樹脂の表面を滑らかにする磁気研磨剤を開発
ＦＤＫは樹脂製品の表面を加工機を使って研磨できる研磨剤を開発した。柔らかく傷つきやすいアクリルの表面を滑らかにする。複雑な形状や曲面の研磨も可能。人が行っていた樹脂曲面部の研磨作業を加工機を使って自動化できる。０８年度に年５００キログラムの販売を計画。同年度中にアルミニウム製品用の研磨剤の市場投入も目指す。ペースト状で、磁石を近づけるとブラシのような形をとる「磁気研磨剤」を樹脂表面加工に応用した。１日中使っても乾燥しない保湿性がある。樹脂表面の凹凸を数十ナノメートル程度のきめ細かさで研磨できる。研磨剤の材料配合を変えることで、磨きたい樹脂に適した研磨力に調整できる。使い方は加工機に研磨専用の工具を装着。研磨工具の先端に磁石があり、そこに研磨剤を付けるとブラシ形状に変化する。加工機を多軸で制御すれば複雑な３次元の形状を研磨できる。研磨剤や専用工具、説明用ＣＤ―ＲＯＭからなる試供用セットを１９万円で、廉価版セットを８万円で販売開始した。研磨剤のサンプル価格は一グラム当たり２５０円。自動車のヘッドライトや照明器具、携帯電話やデジタルカメラなど、デザイン性を重視する樹脂製品で活用できるとみる。当初はアクリル樹脂を対象とし、塩化ビニルや工業用プラスチックに範囲を広げる。アルミニウムやほかの金属も研磨できるようにする。これまで複雑な形状の樹脂製品の研磨は機械で行えず、人手に頼っている。作業者の負担が大きいほか、磨き具合のバラつきなどが生じるなどの課題がある。

△ＮＥＣエレ<6723>、フラッシュ搭載マイコンを強化－省電力８製品を投入
ＮＥＣエレクトロニクスは３０日、データ書き換えが可能なフラッシュメモリーを搭載したマイクロコンピューター分野を強化すると発表した。１ＭＩＰＳ（命令処理１秒間１００万回）当たりの消費電力を従来品に比べて半減の０・９ミリワットにした３２ビットフラッシュマイコン８品種を製品化、音響・映像（ＡＶ）向け中心に拡販する。新製品投入でラインアップを４６４品種に拡大し、フラッシュマイコンの売上高を０６年度７００億円弱から２０１０年度には１５００億円に引き上げる。新製品は「Ｖ８５０ＥＳ／ＪＧ３―Ｌ」４品種と「Ｖ８５０ＥＳ／ＪＦ３―Ｌ」４品種。消費電力を従来の１・７ミリワットから０・９ミリワットと約半分にしたため、バッテリーを用いる機器の長時間駆動やバッテリー自体を小型化できる。サンプル価格は２５６キロバイトのフラッシュメモリー搭載のＶ８５０ＥＳ／ＪＧ３―Ｌが６００円。０８年６月にＮＥＣ九州（熊本市）の直径２００ミリメートル（８インチ）ウエハーラインで回路線幅１５０ナノメートル（ナノは１０億分の１）プロセス技術を用いて量産を開始。０９年３月に月１００万個にする。同社のフラッシュマイコン出荷量は０７年７月に月３０００万個。「０８年夏には月４０００万個になりそう」（石川重信汎用マイコンシステム事業部長）という。

△日立建機<6305>、０９年度にも中国に建機と切り板加工の新工場を建設
日立建機は０９年度にも中国に建設機械と切り板加工の新工場をそれぞれ建設する検討に入った。中国の油圧ショベル需要が今後も拡大すると見て、現地の油圧ショベル年間生産能力を２０１０年度に０６年度比３・６倍の２万台に引き上げる。近く中国工場（日立建機中国、安徽省合肥市）がある合肥市経済技術開発区周辺に、３３万平方メートルの建機工場用地を確保する。日立建機は２０１０年度までに中国工場のショベル年間生産能力を、０６年度比３倍の１万５０００台に引き上げる計画だったが、０８年度にも前倒しで達成する見通し。０８年度の生産計画は０７年度計画比２５％増の１万１０００台で、上方修正する方針。同社は２０１０年度までの４年間で１０億元（約１５０億円）を投資し、中国工場内に塗装工場や溶接工場などを建設する計画。２万台体制に向け、設備投資計画も上方修正すると見られる。

△住友精密<6355>、浄水事業に本格進出へ上海事務所を開設
住友精密工業は上海市に連絡事務所を開設した。中国でホテルやマンションの浄水システム事業へ本格進出するのに備える。中国ではオゾン発生機を用いた上水浄化システムの販売を計画。富裕層をターゲットにした高級ホテルやマンションのディベロッパーへ提案営業する。事前の宣伝も含め、同システムのマーケット調査を手がける。中国の都市部は、上水でも清浄度が低い場合があるという。そこで薬品を使わず安全性が高いオゾン発生機を、建物の給水施設に設置する事業を計画。オゾン方式の浄水は、二酸化炭素（ＣＯ２）の排出も抑制できるという。同社は生活の質の向上で洗濯やシャワー、食器洗浄にも飲料水並みに清浄な水に対するニーズが高まる判断。浄水システムを足がかりに、オゾンを使ったダイオキシン処理などの環境事業も拡大する考えだ。２０１０年の上海万博以降の中国事業の可能性も探る。

△安川電機<6506>、高速化した搬送用ロボ発売－手首部分の軸強度向上
安川電機は３０日、ハンドリング用ロボット「モートマン―ＥＨ８０」を１１月１日に発売すると発表した。可搬重量は８０キログラムで同社のハンドリングロボットでは最小。動作速度などの性能を向上させた。価格は１セット５６７万円。自動車部品や金属加工品、食品用ビン、カン類などの搬送用に年間３６０台の販売を目指す。６軸の多関節ロボット。手首部分の軸の強度を高めており、棒や板状の部材などこれまでロボットでは運びにくいものを安定して取り扱える。動作速度も高速化しており、同クラスのハンドリングロボットでは最速の角速度を持つ。アームの最大到達距離は２０５１ミリメートル、ロボット旋回時の最小半径は３４０ミリメートルと動作範囲を拡大。またアーム上腕をスリム化しておりハンド部への配線をコンパクトにまとめた。防塵防水構造により、食品工場での水洗いにも耐えられるなど、さまざまな搬送現場での適用を見込む。

△横河電機<6841>、省エネ支援事業に参入－石化・鉄鋼プラント照準
横河電機は３０日、工場の省エネルギーを支援するソリューションビジネスに本格参入すると発表した。エネルギーの消費量を最適化する制御システムやコンプレッサー用省エネシステムなどを組み合わせ、石油化学や鉄鋼メーカーに提供する。この事業で２０１０年度に２５０億円の売り上げを見込む。同社は９月、事業を推進する組織「省エネルギー・環境保全ソリューション本部」を発足し１１０人を配置。同本部の下には省エネを提案するコンサルティング部を設け、エネルギー管理士２５人を置いた。１年後には同管理士を１００人体制に拡充し、中国など海外でも事業を展開する。具体的には顧客のプラントの稼働状況を診断し、各種ポンプや冷却水の省エネシステムなど改善機器を構築。さらにシステムの保守や効果の検証などを実施し、省エネと二酸化炭素（ＣＯ２）の削減を図る。

△東陽テクニカ<8151>、車向け計測器を拡販－来年度ＧＰＳ関連を投入
東陽テクニカは自動車向けの計測器販売を強化する。自動車の騒音・振動を解析するソフトや、計測データ収集機器のロガーを担当するセールスエンジニアを０８年度に増員する。さらに全地球測位システム（ＧＰＳ）の信号状態を調べる車載機器向け計測器を早ければ０８年度にも投入する。主力事業である情報通信向け計測器が伸び悩む中、顧客層の広い自動車向けに注力する。騒音・振動解析ソフト「ＰＡＫシステム」は独ミューラーＢＢＭ（ミュンヘン）が開発したソフトで、本田技術研究所（埼玉県和光市）の技術を活用し簡易に高精度な解析を実現した。顧客の評価が高いため、セールスエンジニアと技術者をそれぞれ１人増員。各４人体制に整えて販売を本格化する。データを集めるロガーは同社にとって主要な製品群の一つ。このほど、遠隔地からデータの監視や設定変更を行えるロガーの販売を本格化するなど、製品群の拡充を積極化している。

△日産<7201>、２―３年後めど安全系制御ソフトウエアで統合ＥＣＵを導入
日産自動車は２―３年後をめどに、ブレーキなど安全系の制御ソフトウエアで統合ＥＣＵ（電子制御ユニット）を導入する。現在、車線維持支援システムなどの制御ソフトは、ブレーキのほかステアリング、画像処理などの各ＥＣＵに個別に組み込まれている。これらの機能を集約した一つの統合ＥＣＵを開発し、ソフト開発の負担を軽減する考え。クルマの電子化で、ソフト開発量の肥大化が深刻になっている。トヨタ自動車は国内他社に先駆けＥＵＣの統合を進めているが、今後、先進技術を相次ぎ投入する日産でもソフト開発の効率化に取り組む。日産の場合、高級車「フーガ」で５０―６０個のＥＣＵを搭載している。フーガには車線維持支援機能があるほか、年内には前方車との車間距離が縮まるとアクセルが自動的に戻る「インテリジェントペダル」機能も世界で初めて採用する計画。一方で各機能部品の制御が複雑化し、ＥＣＵの搭載数が増え続ける。

△スズキ<7269>、インドに研究開発拠点－物流センターも新設
スズキはインドに研究開発（Ｒ＆Ｄ）拠点や物流センターを新設する。すでに開発の一部を現地化しているが、本格的なＲ＆Ｄ拠点は初。スズキのインド子会社、マルチ・スズキ・インディアは２０１０年に年１００万台体制を目指す。今回は生産だけでなく開発、販売体制強化のための追加投資で、総投資額は２０００億円に上る見通し。Ｒ＆Ｄ拠点は第２工場のマネサール工場（ハリアナ州）近くに、テストコースも併設する形で建設する。すでにインド人の好みに合わせたデザインや仕様など開発の一部は現地化しているが、「何でも日本でやっていてはもうからない」（鈴木修会長）とし、将来はマイナーチェンジレベルまで現地で行う考え。物流関係では新車の管理、整備を行う「納車整備センター」や補修部品を保管する「パーツセンター」の設置を検討。道路状況の悪いインドで品質管理体制を強化する。

△河西工業<7256>など３社、内装システム共同提案－“連合”で大手に対抗
河西工業とタチエス<7239>、市光工業<7244>の３社は自動車内装の開発・営業で協業する。河西の内装トリム、タチエスのシート、市光の室内照明を組み合わせたミニバン用の内装システムを開発し、自動車メーカーに共同提案する。３社協業で商品力を高め、トヨタ紡織など内装システムを１社で手がける大手メーカーに対抗する。内装部品を駆動する小型モーターのメーカーを“連合”の枠組みに加えることも検討し、提案力をさらに強化する。３社は東京モーターショーに共同出展しているミニバン用内装システムのコンセプトモデルを早期に実用化する方針。自動車メーカー各社への提案でも協業するが、システム受注だけではなく単一ユニットの受注にも応じる。室内空間の広いミニバンやスポーツ多目的車用に第２弾の共同開発も検討する。「３社の枠組みにはこだわらない」（渡辺邦幸河西社長）と連合拡大の可能性もある。

△セーレン<3569>、チェコ社と提携－欧州でシート用表皮材の生産開始
セーレンは、チェコのフェツコと業務提携し、０９年度までに欧州で自動車シート用表皮材の生産を始める。ロシアや東欧で生産を増やす日系自動車メーカーのニーズに対応する。基本契約は済ませており、今後は技術提供によるロイヤルティーなどの詳細を詰める。将来は合弁会社による新工場建設も視野に入れる。セーレンは中国、北米、ブラジル、タイで独自拠点を持つが、欧州は協業でリスクを低減する。フェツコは欧州メーカーやチェコのトヨタ自動車工場向けにシート用表皮材を生産している。０６年度売上高は約８０億円、年産能力は７００万メートルで小規模。欧州の表皮材は織物が中心で、日系メーカーが好むニットのノウハウをセーレンが提供し、補完する。今後ニット用の設備も整える。セーレンは、日系自動車メーカーの進出が相次ぐインドでの生産拠点設置も検討している。

△インターリスク総研、新型インフル対策で連携－１０社で危機管理体制
インターリスク総研は３０日、シキボウ<3109>やスリーエムヘルスケアなど９社と、新型インフルエンザ対策で１１月中にコンソーシアムを立ち上げることで合意した。新型インフルエンザに対する企業の危機管理や事業継続の体制構築を推進するため、普及活動や調査研究などに取り組む。新型インフルエンザ対策の指針作成も目指す。感染症対策に関連する製品やサービスを扱う企業と協業し、企業の危機管理を支援する。
三井住友海上火災保険<8752>グループのインターリスク総研など１０社が設立するのは「新型インフルエンザ対策コンソーシアム」。新型インフルエンザ対策の普及・啓発活動、調査研究、指針化・規格化の推進、専門機関との連携などに取り組む。

△日立金属<5486>、２０１０年度めどに米国で大口径アルミホイール２割増産
日立金属は２０１０年度をめどに米国で自動車向け大口径アルミホイールを現行比２割増産する方針を明らかにした。１７インチ、１８インチ、１９インチの大口径品の需要拡大に対応し、現在の月産２５万本から段階的に増産し、３０万本にまで引き上げる。第１弾として０７年度に３０億円を投じ製造、塗装の各ラインを追加。現在の２５万本から２７万本にする。その後は既存ラインを改善し、加工機や鋳造機の増加を検討する。一方、安来工場（島根県安来市）では特殊鋼の強化を狙いラインの整流化を実施する。また、需要が堅調なアモルファス金属材料は今後、日米いずれかに生産ラインを新設することを検討する。

△積水ハウス<1928>、リフォーム施工現場でゼロエミッションを達成
積水ハウスは３０日、リフォーム施工現場でのゼロエミッションを達成したと発表した。生産工場や新築施工現場で達成済みのゼロエミをリフォーム分野にまで拡大、廃棄物回収から再資源化までの工程をグループで管理する体制を構築した。リフォーム現場でのゼロエミ達成は業界初。ゼロエミの対象は同社が過去に施工し、グループ会社が建物の解体や改修などを行う現場で発生する廃棄物。これまでリフォーム時に発生する廃棄物の分別は難しいとされてきた。同社はリフォームに伴う解体工事部分と新規工事部分を区別し、徹底的に分別することでリサイクルを可能とした。

△ピエトロ<2818>、タマネギの皮を原料にしたお茶の新ブランドを発売
ピエトロは新プレミアム・ブランドシリーズ「ピエトロファーマーズ」の第１弾としてタマネギの皮を原料にした「オニオンティー」を発売した。価格は１箱（ティーバッグ１２袋入り）１０５０円。通信販売や同社が展開するレストランの店頭で販売し、年間１０００万円の売り上げを目指す。オニオンティーは「ビューティ」「リラックス」「ウォーミング」の３種類。タマネギの皮にハーブをブレンドした。タマネギの皮には抗酸化作用があるポリフェノールの一種「ケルセチン」が含まれており、同商品は１００グラム当たり１―１・６グラムのケルセチンを含有しているという。同社ではドレッシングに年４００万個のタマネギを使用しており、廃棄していた皮を商品に結びつけた。ピエトロファーマーズのブランドではスープやパスタソースの販売を計画している。

△ユニー<8270>、近隣型ＳＣの核店舗に高級食品スーパー－０９年から中商圏に
ユニーは今後の出店を検討していた新業態の近隣型ショッピングセンター（ＮＳＣ）の核店舗に、高級志向の食品スーパー「ラフーズコア」をすえることを決めた。ＮＳＣは床面積１万平方メートル以下の中商圏型ＳＣ。総合スーパー「ユニー」のうち、都市部の古い店舗を０８年から順次、建て替え、０９年から出店する。郊外型の中商圏型ＳＣもラフーズコアを核に出店する。新業態は「ラフーズコア」を核に、日用品など購買頻度が比較的高い商品を扱うテナントと組み合わせる。投資額は、都市中心部での建て替えの場合で解体費を含め１店舗２５億―３０億円の見込み。床面積を１万平方メートル以下にすることで、１１月末の改正まちづくり３法の施行に伴う大型ＳＣの出店規制に対応する。

△三菱ＵＦＪ<8306>証、ラップ口座１０００万円に－団塊獲得へ小口化
三菱ＵＦＪ証券は富裕層向けの一任運用サービスである「ラップ口座」の契約金額を１０００万円に小口化したサービスを１１月５日に開始する。従来は契約金額を１億円に設定していたが、団塊世代の定年退職者層の取り込みもにらみ、専用投資信託で運用するファンドラップを投入する。主にインデックス・ファンドを組み入れることで管理コストを圧縮するのが特徴。１２月２８日までキャンペーンを展開し、先行する大手証券を追撃する。今回、投入するラップ型投信運用サービス「ファンド・マネジャー」は、契約金額を１０００万円以上１万円単位とし、投資対象を主にインデックス・ファンドとすることで分かりやすい設計とした。同時にファンド・オブ・ファンズで運用するファンドラップなどに比べ、ランニングコストを圧縮する。

△ＳＢＩグループ、来月に夜間市場を昼間への拡大を金融庁に打診
ＳＢＩホールディングス<8473>の北尾吉孝最高経営責任者（ＣＥＯ）は３０日の決算発表の席上、同社などが主導している株式の夜間取引市場について、１１月中に金融庁に昼間への取引時間拡大を打診する方針を明らかにした。東京証券取引所と競合する可能性もあり、「取引スピードなどシステムの質を比べる時代になる」（北尾ＣＥＯ）としている。同社やゴールドマン・サックス（ＧＳ）証券、ＳＢＩイー・トレード証券<8701>などは８月２７日に私設取引システム（ＰＴＳ）を活用した株式の夜間市場を開業。１０月の一日当たり平均売買代金は１０億円弱となり、すでにイー・トレはＰＴＳ事業が黒字化しているという。このため今後、昼間の取引を目指すほか、年度内に現行１９―２３時５９分の取引時間を２時間延長し米国市場の取引時間と重なる時間帯を拡大、投資機会の向上を図る。さらに、１１月中にはウェル・フィールド証券（東京都中央区）も参加を予定しているという。

△堺市、カード決済による事務用品調達の実証実験を１１月から開始
堺市は３０日、自治体初のクレジットカード決済による事務用品調達の実証実験を１１月から０８年３月末まで行うと発表した。
三菱ＵＦＪニコス<8583>と大塚商会<4768>を共同研究事業者に選定し、事務の効率化や経費削減効果を検証する。結果を踏まえ、事務用品のカード調達を全部署に拡大する予定。実証実験は同市の財政局、理財局、子ども青少年局、会計室の４部門で行う。ニコスの法人・団体向けクレジットカード決済システムと自動売り上げ処理システム、大塚商会の発注システムを導入する。カード決済による物品購入で請求と支払いの一本化による業務の効率化や、経費削減を見込む。
（日刊工業新聞）

△鉄人化計画<2404>　前８月期は５００円の復配実施へ
カラオケルーム「カラオケの鉄人」等を運営する鉄人化計画＜２４０４＞（東マ）は、３０日引け後、０７年８月３１日を基準日とする剰余金の配当を行うことを決議したと発表。「同社株式を長期保有して頂く株主の皆様に対する利益還元」として、好調に推移する業績を勘案し、前０７年８月期の期末（＝年間）５００円配当を実施する。前々期は内部留保の充実による財務体質の改善を最優先と考え、配当を見送っていた。
（証券日刊新聞）

△日本テクノ・ラボ<3849>、シンガポール社と提携　デジタル印刷機開発　新興諸国に販売
産業用特殊印刷機向け制御システムソフトの開発・販売を手掛ける日本テクノ・ラボ（東京都千代田区）は、シンガポールの電子機器メーカー、ジャデソン・エンタープライゼスとデジタル印刷機の共同開発などで業務提携した。ジャデソンが販売する大型デジタルカラー印刷機シリーズ「Ｑ－ＰＲＥＳＳシリーズ」の改良モデルに搭載する制御ソフトや印刷データの高速処理用サーバーなどを両社で共同で開発する。日本テクノ・ラボの制御システムを採用するＱ－ＰＲＥＳＳ新シリーズは、２００８年６月から販売を開始する予定で、価格は３５万ドル（約４０００万円）前後になる見込みだ。大型機としては安い価格を武器に、目覚ましい経済発展を遂げる中国やインドといった新興諸国を中心に売り込み、発売から３年間で３００台の販売を目指す。Ｑ－ＰＲＥＳＳシリーズは、最大Ｂ２サイズの紙に対応した最新ＬＥＤ（発光ダイオード）ヘッド搭載のデジタルカラー高速印刷機で、これまで主流のオフセット印刷機では難しかった少量印刷を低コストでできるのが特徴。また、インターネットを活用しているため、少ない人手で、デザイン原稿の入稿から印刷物の引き渡しまで素早く行える。現在の印刷機市場は、Ｑ－ＰＲＥＳＳシリーズのような高速印刷機のニーズが急速に高まっている。しかし、印刷機の高機能化が進むことで、印刷機を制御するシステムなどの開発が難しく、開発費負担が増大。このため、高速印刷機の製品化では、システム制御技術がカギを握っている。

△メデカジャパン<9707>系、エヌ総合企画から１５介護施設を買収
埼玉県を中心に高機能介護施設「そよ風」を運営するメデカジャパン（埼玉県鴻巣市）のグループ企業で、福祉用具レンタルや介護施設の企画・設計・コンサルティングなどを手掛ける日本メディケアサポート（東京都中央区）は、介護施設運営のエヌ総合企画（埼玉県所沢市）から認知症の高齢者が共同で生活するタイプの介護施設１５カ所を買収した。日本メディケアサポートは、買収した１５カ所の介護施設について、１２月１日からメデカジャパンのフランチャイズ（ＦＣ）として運営していく。１５施設が加わることで、収容力アップやサービス向上を図り、業績拡大を目指す。買収金額は明らかにしていない。メデカジャパンは今回買収したタイプの介護施設や介護付き有料老人ホーム、１日だけ施設に入るサービスなど、さまざまな機能を備えた高齢者向けの複合型介護施設「ケアセンターそよ風」のブランドで全国に１２８施設を展開している。ＦＣの数は今回の１５施設を加えて合計で２６施設となる。

△ＪＳＴ　牛肉産地特定技術など４５件、産学で事業化検証　
科学技術振興機構（ＪＳＴ）は３０日、大学や公的研究機関などの基礎研究が産業界のシーズにつながるかを産学共同で検証する「顕在化ステージ」事業の２００７年度第３回課題に、首都大学東京とイオングループの生活品質科学研究所（千葉市美浜区）による「安定同位体比を利用した牛肉の産地特定技術」など４５件を採択した、と発表した。
他に採択されたテーマは、群馬大学と島津製作所<7701>による「イリジウム錯体を用いたがんなどの低酸素組織イメージング技術」、東京工業大学と松下電器産業<6752>が手掛ける「眼球ゆらぎ計測による心理的ストレス推定システム」など。６月から８月にかけて行われた今回の募集には３６１件の応募があった。研究期間は１年間で１テーマ当たり８００万円程度が助成される。

△海運３社０７年９月中間　原材料輸送急増が奏功
日本郵船<9101>など海運大手３社は、各社とも過去最高益を更新した。粗鋼生産やインフラ整備を拡大している中国など新興国向けに、鉄鉱石や原材料の荷動きが急増。船舶供給を上回る輸送需要から、不定期船の運賃が「足元では前期の４倍に跳ね上がる」（佐伯隆史・川崎汽船取締役）など、歴史的な高値で推移していることが利益を大幅に押し上げた。これに伴い、３社はそろって年間配当予想を増額。
１株当たりの年間配当予想はそれぞれ、日本郵船が前期比６円増の２４円、商船三井<9104>が８円増の２８円、川崎汽船<9107>が７円増の２５円とした。
通期も、原油高騰による燃油コストの上昇を吸収し、各社とも最高益を見込んでいる。
（FujiSankei Business i）