10/29 『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

△取り付け簡単なポータブルカーナビ　「nav-u」ソニー<7267>
ソニーはポータブルカーナビゲーションシステム「nav-u（ナヴ・ユー）」を2007年11月21日より発売する。複雑な配線・接続を必要としない簡単な取り付けが特徴で、車から車への載せ換えも容易となる。20mmの薄型ボディ、4.8型ワイド液晶モニター搭載などに加え、ソニー独自の新開発高性能測位システム「POSITION plus G」を搭載し精度の高い自車位置表示を実現した。2GBフラッシュメモリ搭載により、豊富な検索データを本体に内蔵。価格はオープン価格。

△「uniα-gel（アルファゲル）多機能ペン」に新色追加　三菱鉛筆<7976>
三菱鉛筆は、2007年10月29日より「uni α－gel（ユニ アルファゲル）多機能ペン」に、新色シャイニーカラー3色を追加し全国で発売する。 同多機能ペンは、グリップ部分にシリコーンを主原料としたやわらかいゲル状の衝撃吸収素材α－gel（アルファゲル）を採用した油性ボールペンで、03年8月に発売を開始し、中高生を中心に人気を得ている。ディープブルー、ローズピンク、ブラックの3種の軸色を揃えた従来の品に加え、今回、新たに落ち着いた大人っぽい輝きを持つメタリックカラーと、高級感を持つパールカラーを合わせたシャイニーカラーを新色として追加。需要の多い中高生に加え、新たに大学生から社会人まで幅広い層の購買をねらうという。インクは黒、赤の2色、0.5mm芯のシャープペンも搭載。新しく追加した本体軸色は、パールホワイト、メタリックグリーン、メタリックブラックの3色をラインナップしている。価格は1,050円（税込）。

△「ピール漬けハチミツレモン」をホットに　キリン<2503>
キリンビバレッジは、2007年から売り出した新ブランド「世界のKitchenから」の新製品、「ホット　ピール漬けハチミツレモン」を、07年11月6日から発売する。既に発売されている「ピール漬けハチミツレモン」のホット商品。ほろ苦さはそのままに、ハチミツの甘みをホットでも実現した。280ml。価格は143円(税別)。

△ペンタックス<7750>が1200万画素コンパクトデジカメ
ペンタックスは、同社最上位クラスのコンパクトデジタルカメラ「オプティオ　Ａ」シリーズに『オプティオ A40』を投入し、2007年11月上旬に発売する。有効1,200万画素機で、受光面積が広い1/1.7型の大型CCDを新たに採用。35ミリ判換算で37～111mm相当の画角が得られる光学3倍ズームレンズ、撮影画面内の人物の顔を自動的に検知し、ピント合わせと最適な露出設定を自動でおこなう「顔認識AF＆AE」機能を搭載した。オープン価格。

△大友克洋原作アニメ「新SOS大東京探検隊」BDとDVDで登場　バンダイビジュアル<4325>
バンダイビジュアルは2007年11月23日から、大友克洋原作の劇場アニメ「新SOS大東京探検隊」（大友克洋原作）をBlu-ray disc（BD）とDVDの両規格で販売する。同作品は、06年秋の第19回東京国際映画祭協賛企画「animecs TIFF 2006」でワールドプレミアムとして上映され、07年5月より全国で劇場公開された。アニメ「スチームボーイ」のスタッフが再結集し3Dアニメの新境地に挑戦した意欲作だ。価格はBDが8,190円、DVDは7,140円（いずれも税込み）。

△コラムニスト天野祐吉プロデュースの絵本「たいせつなもの」　コクヨ<7984>
コクヨグループのコクヨS＆Tは2007年11月6日より、コラムニスト天野祐吉氏のプロデュースにより、絵本シリーズ「たいせつなものシリーズ」5作品を全国の書店で発売する。「今を生きる子供たちに伝えたい『たいせつなもの』は何ですか」をテーマに、広告の第一線で活躍する5名のコピーライターとクリエイティブディレクターが執筆した。挿絵は気鋭のアーティストやイラストレーターによるもので、アートディレクターの佐藤可士和氏が装丁を担う。絵本市場は少子化傾向の中でも安定していることに加え、最近では、1人の子供にかける金額が増え、さらに自分の楽しみのために絵本を購入する女性も増加する傾向にある。同社はこうした状況をビジネスチャンスとして捉え、絵本の出版事業に着手したという。価格は1,260円（税込）。

△世界で最も高い精度を実現したぜんまい駆動式時計　セイコー<8050>ウォッチ
セイコーウォッチは2007年11月8日から、世界で最も正確で信頼度の高いぜんまい駆動式クロノグラフの機能をもつスポーツウォッチ「セイコー　イズル」3機種を発売する。「イズル」は遣隋使の「日出（い）ずる処」から名付けられ、セイコーの「MADE IN JAPANの高級スポーツウォッチをつくる」という強い思いを込めた。針の動きをICと水晶振動子で正確に制御するセイコー独自の駆動機構「スプリングドライブ」を搭載。平均月差±15秒（日差±1秒相当）という、機械式時計では実現不可能といわれた高い精度を実現した。ストップウォッチ機能付き。「セイコー　イズル　ロータリーケースモデル」は希望小売価格が89万2500円。「レギュラーモデル」は文字盤が白と黒の2機種があり、価格は73万5000円（価格はいずれも税込み）。

■トヨタ<7203>の米国人トップ、相次ぎ流出　世界一戦略へ逆風？
トヨタ自動車の米国人幹部が、米大手自動車メーカーに相次いで引き抜かれた。販売台数で初の世界トップをうかがうトヨタだが、ドル箱の米国市場をけん引してきた幹部の流出は、世界一戦略を左右するのだろうか。引き抜かれたのは、トヨタ専務で北米トヨタ社長だったジム・プレス氏（60）と、米国トヨタ販売の副社長だったジム・ファーリー氏（45）。プレス氏は 9月にクライスラーの副会長兼社長に就任し、ファーリー氏は11月にフォード・モーターの副社長（販売担当）に迎え入れられる予定だ。
米産業界ではヘッドハンティングは日常茶飯事。プレス氏に巨額報酬を提示し、直々にスカウトしたとされるクライスラーのロバート・ナーデリ会長は、米ホームセンター大手ホーム・デポの最高経営責任者（CEO）だった。フォードのアラン・ムラーリーCEOもボーイング副社長から抜てきされた。だが、波紋を呼んだのは、米自動車大手3社（ビッグスリー）のうち2社が、米国市場のシェアを奪ってきたトヨタの幹部にあえて触手を伸ばしたことだ。気位の高いビッグスリーだが、販売不振に歯止めがかからず、トヨタのノウハウを何としても取り入れようと、なりふり構わぬ行動に踏み切った格好だ。プレス氏は70年にトヨタ入り。米国でセダン「カムリ」をベストセラー車に育て、高級車「レクサス」をベンツやBMWに対抗するブランドに成長させた。ファーリー氏も90年のトヨタ入り後、若者に人気の小型車「サイオン」の火付け役として活躍した。「プレス氏は自動車産業の歴史上、最も成功した幹部」（ナーデリ氏）、「ファーリー氏は革新的な市場戦略で有名だ」（ムラーリー氏）と引き抜いた側の期待も大きい。「フォード立て直しに成功すれば、ファーリー氏は次期CEO」の呼び声もある。
ただ、米国でトヨタが快走しているのは、ガソリン高を背景に燃費効率の高いトヨタ車が消費者から評価されているためだ。これに対し、ビッグスリーは燃費の劣る大型車が主体。「いくら有能な人材が加わっても、商品構成が変わらなければ、ばん回は難しい」（米アナリスト）と厳しい見方が多い。一方、トヨタへの影響は「販売躍進の立役者を失ったのは痛手」との指摘もあるが、「トヨタの強みは、個人プレーより組織力。人材が豊富で十分カバーできる」と販売面での影響は限定的との見方が強い。むしろ、トヨタがゼネラル・モーターズ（GM）を抜いて、世界首位に立つと、米国での風当たりが強まりかねない中、プレス氏らは「米国向けの顔として摩擦を防ぐ効果が期待されただけに、トヨタに逆風だ」（米ウォールストリート・ジャーナル紙）との懸念がある。08年の米大統領選では国内産業を保護する傾向が強い民主党政権が誕生する可能性があり、摩擦の「防波堤」を失った影響がじわじわと及んでくるかもしれない。
（J-CASTニュース）

△東京モーターショー07　日産<7201> ピボ2…これまでにない
東京モーターショーで日産自動車は、電動シティコミューター『ピボ2』を公開。コンパクトなパッケージとこれまでのクルマにない動きやカタチを実現したコンセプトカーだ。ピボ2は、日産が考えるフレンドリーイノベーションを具現化した環境に優しい電動シティコミューターで、高出力のインホイール3Dモーター、高容量のコンパクトリチウムイオンバッテリー、バイ・ワイヤ技術など数々の先進技術を搭載している。

△日産<7201> GT-R 発表　最初の3か月分はすでに販売済み
日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、12月6日から全国一斉発売する『GT-R』について、「最初の3か月分はすでに販売済み」と述べ、クルマを見てもいないのに買う人が多いのに驚いたという。この人気ぶりは国内ばかりでなく、「多くの国の人が買いたがっている」（ゴーン社長）そうだ。すでに、世界各地から受注を受けており、その受注も順調に進んでいる。特に中東、ロシア、中国などで人気を呼んでいる。生産については月産1000台で、「これは増やす予定はない」とゴーン社長。したがって、その生産に合わせた販売をすればいいわけで、「最初の2、3年は販売について懸念を持っていない」（ゴーン社長）とのことである。

△日産<7201>中間決算…ロシアでの販売台数が倍増
日産自動車は26日、2007年9月中間決算を発表した。そのなかで、カルロス・ゴーン社長は「欧州の販売台数が30万4000台となり、前年を10.5％上回った」と述べた。特にロシアでの販売が好調で、上期の販売台数が6万7000台に達し、「前年から倍増した」（ゴーン社長）。そのおかげで、西ヨーロッパの落ち込み分を吸収できた。人気車種は『キャシュカイ』（日本名『デュアリス』）で、ロシアをはじめとしたウクライナ、北欧で「バックオーダーが半年先まで埋まっている」（ゴーン社長）とのことだ。そのため、英国サンダーランド工場の生産能力を20％増強し、年間生産台数を18万5000台に拡大している。また、ロシアでは昨年投入したインフィニティも順調で、同国のラグジュアリーカー市場の7.3％のシェアを獲得し、販売台数を前年から70％も伸ばした。

△アウディ S6 と S8 ウインタータイヤにADVAN WINTERを認定
横浜ゴム<5101>は、欧州市場向けフラッグシップ・ウインタータイヤ『ADVAN WINTER』がアウディ社の『S6』と『S8』の新車装着タイヤに認定されたと発表した。装着サイズはフロント、リアともにS6用が265/35R19 98V XL（Extra Load）、S8用が265/35R20 99V XL。同社のウインタータイヤがアウディ車に新車装着されるのは今回が初めて。S6、S8はトップクラスの走行性能を実現したアウディ社の最上級モデルSシリーズの2車種。今回アウディ社の求める高い技術水準をクリアし認定されたADVAN WINTERは、ドイツ本国でメーカーオプションとして設定される。

△横浜ゴム<5101>、クライスラーのミニバンのタイヤを初納入
横浜ゴムは、北米向けクライスラー『タウン＆カントリー』とダッジ『グランドキャラバン』、北米以外の市場へ輸出されるクライスラー『グランドボイジャー』の2008年モデル向けに認定された、新車装着タイヤの納入を開始した。横浜ゴムがクライスラー社へ新車装着タイヤを納入するのは今回が初めて。装着サイズは、北米市場向けオールシーズンタイヤが225/65R16 100S S33B及びC33B、輸出向けサマータイヤが225/65R16 100Hおよび225/65R17 102H A349A。横浜ゴムは今回の納入用4サイズを海外向け乗用車用タイヤの輸出拠点であるヨコハマタイヤ フィリピンで生産し、米国子会社であるヨコハマタイヤ コーポレーションからクライスラー社に納入する。

△レクサスIS F 事前予約、すでに月販目標の10倍
トヨタ自動車<7203>が12月25日に発売を予定しているレクサス『IS F』の事前予約が、10月末で月間販売目標（40台）の10倍を超えたという。東京モーターショーを訪れたトヨタ自動車の豊田章男副社長が明らかにした。豊田副社長は「現時点で予約されても納車できるのが1年先になってしまい、お客様にはご迷惑をおかけするかもしれない」と、嬉しい悲鳴をあげていた。ちなみにレクサスIS Fの希望小売価格は766万円。カローラクラスなら5台も購入できる値段である。

△トピー工業<7231>は、軽量化要求の高いトラック向けに従来製品に比べ最大6％の軽量化を実現した中型トラック用軽量化ホイールを開発、納入を開始したと発表した。
ホイールのリムには、一般的に両面が平滑な板が使用されている。これは、全断面が均等厚であることから、成形加工性は高いものの、リムの構造上不要な箇所も厚肉となり、重くなる。同社では、軽量化を目的に、新開発の「コルゲートリム」を採用した中型トラック用軽量化ホイールを開発した。コルゲートリムは、成形後に板厚が最適配分となるよう平板の片面に波形の形状を付けた不等厚鋼材を素材に製造する。構造上必要最低限の肉厚配分としたリム材料をロール成形で加工することで、トピー工業従来品に対し最大6％の軽量化を実現した。現在、中型トラックは排ガス規制対策のために車両重量が増加傾向で、積載量の確保や環境対策に向けて、部品の軽量化が求められている。同社はこれまで軽量化のため、リムに使用する材料を平板から形鋼へ、また材質に高張力鋼を採用して軽量化ニーズに対応してきた。今回の中型トラック用軽量化ホイールは、さらなる軽量化ニーズに対応するために、新たな素材形状を設計・解析したもの。
（レスポンス）

△トレイダーズホールディングス<8704>　中間期は２ケタ増収大幅増益
トレイダーズホールディングスは、２６日引け後に中間決算を発表した。９月中間期連結業績の営業収益は、３０億５２００万円（前年同期比２０．７％増）、経常利益７億３００万円（同２０．３倍）、純利益７４００万円（前年同期は１億１２００万円の損失）と２ケタ増収、大幅増益で最終黒字転換となった。営業収益に関しては、ビジネスチャンスの拡大と、サービスの向上に努めたことから、受入手数料１２億１７８７万２０００円（同１９．５％増）、トレーディング損益１７億６７９９万９０００円（同４７．７％増）、投資顧問収入４３８４万６０００円（同１８．０％減）となり、全体では３０億５２９０万４０００円（同２０．７％増）の２ケタ増収となった。販売費および一般管理費については、オンライン取引システムの設備投資費用が増加したものの、前連結会計年度において不採算事業であったＦＡ（歩合外務員）事業部の廃止や連結子会社の売却を実施した効果が人件費の大幅な減少等などに表れてきたことにより、２３億２５８５万８０００円（同２．０％増）とほぼ横ばいにとどまった。この結果、経常利益は７億３８２万４０００円（同２０．３倍）と大幅増益となった。特別損益は、９月に発生した証券取引システムのシステム障害による損失、システム入替に伴い発生した固定資産除却損などにより特別損失は５億５４２８万３０００円（同６６．８％増）となった。この影響を受けて、最終利益は７４３６万７０００円と黒字転換したものの増益幅は縮小した。通期連結業績予想は、営業収益６２億円（前期比１２．３％増）、経常利益１５億５０００万円（同２．９５倍）、純利益７億８０００万円（同４．１８倍）、１株当り純利益３２９７円１３銭と２ケタ増収、大幅増益を見込む。今期の期末配当は１株当り６５０円を予定している。前期は２００円であったことから４５０円の増配となる。

△バンクテック・ジャパン<3818>の第３四半期は純利益１７．６％増
バンクテック・ジャパンが２６日引け後に発表した０７年１２月期第３四半期決算は、売上高７８億７７００万円（前年同期比１２．２％増）、経常利益２億５０００万円（同１４．０％増）、純利益１億５３００万円（同１７．６％増）と２ケタの増収増益となった。イメージ情報を活用したシステムの導入案件が順調に拡大したほか、システムの開発に加え運用までを受託しているアウトソーシング事業において、コンビニエンス・ストアの公共料金収納代行精査業務の全国展開が順調に進んでいる。利益面では、第４四半期売上予定の一つのプロジェクトについて損失引当金７８００万円を計上したこと等により、売上総利益率は前年同期を下回っているものの、上期より取り組んでいるアプリケーション開発のコスト改善が奏功してきていることなどにより、中間期の２２．６％からは２．４ポイント改善した。また、販管比率は前年同期の２４．６％から３．１ポイント低下した。通期の業績予想は、売上高１１３億円（前期比２．７％増）、経常利益６億円（同８４．３％増）、純利益３億６０００万円（同７０．１％増）と増収大幅増益の見通し。概ね計画通りに推移しているとして従来予想を据え置いた。同社の場合、売上は四半期ごとに変動する傾向があり、受託を除くイメージ情報ソリューション事業の売上は下期、特に第４四半期に集中する傾向にあるとしている。

△鈴茂器工<6405>　今日（２７日）ワールドビジネスサテライトで寿司ロボット登場
鈴茂器工の寿司ロボットを今日（２７日）午後１１時のワールドビジネスサテライトで紹介する。寿司ロボットを初めて開発した業界のパイオニアで、寿司ロボットの登場により、寿司の大衆化が定着した。毎年、東京と大阪でスズモフェアを開催していることで、寿司ロボットの注目度がアップしてきている。海外からの見学者も増加してきていて、世界的に注目を浴びていることから、ワールドビジネスサテライトで取り上げることになったといえる。今夜の番組では、４分間で最新の寿司ロボットの紹介を行う予定。
（証券日刊新聞）

▼ラ・パルレ<4357>　下方修正　　期末無配
ラ・パルレは、2008年3月通期連結予想を発表した。エステ関連事業にて、契約金額の上限額設定等、自主規制を強化した事で売上減となり、広告宣伝費の増加・減価償却費・人件費などの増加により、下方修正・期末無配となった。売上高172億円（前予想200億円)、経常利益2.5億円赤字（同24億円）、当期純利益7.5億円赤字（同11.5億円）、期末配当無配（同500円）。
（証券新報）

■日産<7201>　“ゴーン節”復活はお預け　９月中間売上高　５兆円突破もリスク山積
日産自動車が２６日発表した２００７年９月中間連結決算は、売上高が中間期としては初めて５兆円を突破し、０６年３月期にカルロス・ゴーン社長の就任以来初めて減益となった営業利益もプラスに転じた。ゴーン社長は会見で「目標に向けて順調に推移している」と強調したが、ボルテージは上がらなかった。原材料費や原油価格の高騰、米国景気の減速など先行きリスクが山積しており、強気一辺倒の“ゴーン節”の完全復活にはまだ時間がかかりそうだ。「成長軌道に戻すと約束したが、多くの面で進歩をとげた」上期こう総括したゴーン社長。一見すると強気が戻ったようにもみえる。売上高は欧州や中国など海外販売の好調で前年同期比１１・７％増の５兆６４５億円、営業利益は円安効果もあり、５・３％増の３６７１億円となった。売上高に対する営業利益率は４～６月期の６・１％から、７～９月期は８・４％まで上昇。世界販売台数も６・３％増の１８１万６０００台に伸びた。それでも、通期の予想営業利益は８０００億円に据え置いたように、先行きに多くの不安要因を抱えていることが、発言を控えめにさせたようだ。材料費や原油価格の高騰に加え、「最大のリスクは世界的なインセンティブ（販売会社へ支払う報奨金）の上昇だ」と、世界的な競争激化に危機感を示した。サブプライム（高金利型）住宅ローンによる減速が懸念されている米国市場についても、「今年の米国の市場規模は１６００万台程度に減少し、来年も市場は縮小する」と、いつにもなく悲観的だ。前期は初の減益に見舞われただけでなく、０９年３月期に世界販売台数４２０万台に拡大すると公約した「必達目標」も１年先送りを余儀なくされた。強気の目標を掲げて達成を公約し、実際にその目標をことごとく達成してきた“ゴーン神話”も崩壊したとの声も上がった。しかし、今期は“公約”通りに反転攻勢に転じ、「逆風の中でも前進できる体制が以前より整っている」と、胸を張る。今期の世界販売計画３７０万台も「達成する自信がある」と断言。来年度からの３年間で計３３以上の新型車を投入するほか、「１０年以内に日産・ルノー連合であらゆる新興市場を網羅する」と表明した。その口から完全復活が宣言されるのはいつになるのか。ゴーン社長のリスク対応力が問われている。

△１年もの定期年１・１％　イオン<8267>銀、開業記念で優遇金利
イオングループのイオン銀行は開業記念として、１年もの定期預金（スーパー定期）の金利を年１・１％と設定した。２９日のオープンから１２月３１日までの申し込み者が対象。通常は０・４％で、メガバンクは０・３５％に設定している。ただ、預金残高が目標額を上回る場合は期限前に締め切る。定期預金は、キャッシュカードを作ればグループのサティ、ジャスコ、カルフールなどの店舗に設置しているＡＴＭから申し込める。ＡＴＭに加え、融資、資産運用のためのカウンターを設けている東京・品川シーサイド店、千葉・津田沼ショッピングセンター店など４店舗では３カ月もの、６カ月ものも用意。それぞれ年２・０％（通常０・３％）、１・５％（０・３２％）の優遇金利を１２月１０日まで適用する。イオン銀は、今回の開業記念金利をきっかけに５年後の目標預金残高１兆円超の達成に弾みをつけるとともに、先行するセブン銀行を追い上げる。イオンの岡田元也社長は「夜９時まで営業するなど利便性が高い」として預金獲得に自信を深めている。
（FujiSankei Business i）