10/29 『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

▼インデックス<4835>の前期、最終赤字158億円に
インデックス・ホールディングスは26日、2007年8月期の連結最終損益が158億円の赤字（前の期は30億円の黒字）だったと発表した。従来予想は 45億―80億円の赤字。グループ会社再編に伴い関係会社売却損など特別損失が195億円に膨らんだ。期末配当は計画より100円減らし、200円（前の期は300円）とする。売上高は前の期比16％増の1298億円で、予想の下限を52億円下回った。携帯電話サイトへの消費者金融業界からの広告出稿が落ち込んだ。携帯電話関連のシステム開発で、発注企業が破綻した影響も受けた。経常利益は41％減の39億円。

△日本郵船<9101>、日本貨物航空に資本400億円追加出資
日本郵船は子会社の日本貨物航空に対し400億円程度追加出資する方針を固めた。資本増強により、燃費効率の高い新鋭航空機を導入。コスト競争力を高め、2005年の子会社化後は経常赤字が続いている日本貨物航空の早期の黒字転換をめざす。29日にも発表する。日本郵船が増資の全額を引き受け、出資比率を84％から9割以上に高める。日本貨物航空は増資で得た資金と借り入れにより、06年度末に9機だった運航機数を15年度末に24機まで拡大する。従来型のＢ７４７―２００Ｆを退役させる一方、２００Ｆより使用燃料を2―4割削減できる新鋭機の４００Ｆと８Ｆを相次ぎ導入。燃料高への耐久力を高める。

□松下<6752>、ＣＯ2排出削減に450億円投資・3年間で
松下電器産業は二酸化炭素（ＣＯ2）排出量の削減を目的に、2009年度までの3年間に450億円を投資する。対象になるのはグループの全生産拠点。同社は09年度末までにＣＯ2排出総量を06年度末比で30万トン削減する計画を打ち出している。環境投資を加速し公約実現を目指す。06年度までの3年間の投資実績は275億円で、新たな計画はこれを64％上回ることになる。全世界の製造拠点のＣＯ2排出量をエネルギー使用量などから計測し、月次で収集・分析するＩＴ（情報技術）投資など、環境面に配慮した設備投資や研究開発投資が中心となる。

△第一三共<4568>、米で営業2割増員・大型新薬発売に備え
第一三共は米国で、医薬品の営業に携わるＭＲ（医薬情報担当者）を2008年9月末までに約2割増の1700人に増やす。米国での大型新薬発売に向け、今春からの6カ月間で既に500人を補充し1400人体制にしたが、さらに今後1年弱で300人を上積みする。世界最大である米国の医薬品市場を積極開拓し、海外売上高比率を高める。米国子会社の第一三共インク（ＤＳＩ、ニュージャージー州）は、米当局の承認を受け10月から、高血圧薬「エイゾール」の出荷を始めた。エイゾールの投入を見越しＭＲ採用を強化してきたが、今後も別の新薬を投入する計画で、09年末までには2000人超の体制を築く計画だ。

■敵対的買収者出現後の防衛策、導入ルール検討・経産省研究会
経済産業省の企業価値研究会は26日、敵対的買収者が現れた後に企業が買収防衛策を導入・発動する際のルールづくりに着手した。買収者に手を引かせるため金銭を補償しなくて済むようにするほか、事後の防衛策導入に株主の3分の2の同意（特別決議）は不要とする方向で調整する。来春までに報告書をまとめる方針だ。経産省が念頭に置いたのは、米投資ファンド、スティール・パートナーズがブルドックソース<2804>の敵対的買収を狙ったケース。ブルドック側はＴＯＢ（株式公開買い付け）を仕掛けられた後に防衛策を導入。スティールの持ち株比率を薄めるため、株主に新株予約権を無償で割り当て、形式的にはスティールの買収は失敗に終わった。

△大和証券<8601>の９月中間、純利益4.9％増・投信が好調
大和証券グループ本社が26日発表した2007年9月中間期連結決算は、純利益が420億円となり、前年同期から4.9％増加した。個人向けに投資信託の販売が好調だったが、株式市況の悪化を受け、法人部門が減益になる苦戦。増益幅は小幅にとどまった。売上高に相当する営業収益は4656億円となり、前年同期比11％増加した。「ダイワ世界債券ファンド」など新規設定した投信販売が増加。投信の預かり資産から得られる手数料収入は、710億円と同46.5％も増加した。一方、法人部門に関してはサブプライムローン問題に端を発した株式市況の悪化が直撃した。法人部門を担う大和証券ＳＭＢＣは純利益が前年同期比 37.6％マイナスとなった。株式の引受手数料が大きく減少。Ｍ＆Ａ（合併・買収）の助言手数料も三越・伊勢丹の経営統合などを手がけたが、前年から落ち込んだ。7―9月期でみると大和証券ＳＭＢＣの純損益は20億円の赤字となり、03年1―3月期以来の赤字転落となった。

△日産<7201>、3000ドル車生産をインド企業に全面委託
日産自動車のカルロス・ゴーン社長は26日の日本経済新聞とのインタビューで、2010年に投入を計画している3000ドル（約34万円）程度の低価格車の事業計画を明らかにした。生産をインド企業に全面委託し部品調達や製造コストを削減、「超低価格車でも利益を確保する」と強調。ただ低価格車シフトが進むなかで営業増益を維持するには早期に量販効果を引き出す必要があり、新興国での販売体制確立が課題になる。3000ドル車は仏ルノーとインドの二輪車2位バジャジオートの3社共同で開発する。日産、ルノーが四輪車製造の技術やノウハウを提供。バジャジは二輪車で培った低コストでの調達・製造ノウハウを生かし、生産を一手に引き受ける。3社がそれぞれ車体の外観デザインが異なる車を自社ブランドで販売する。

▼鉄鋼大手、建材用鋼材を1割減産――住宅着工減響く
新日本製鉄<5401>など鉄鋼大手各社は建築用鋼材の減産に一斉に着手した。新日本製鉄は10―12月の3カ月間で10万トンを減産する。
ＪＦＥ<5411>スチールもすでに減産を開始。減産幅は業界全体で1割程度となるもよう。6月に建築確認の審査を厳格化した改正建築基準法が施行され、住宅やビルの着工が急減しているためだ。新日鉄はビルなどの基礎資材に使うＨ形鋼の受注を10月から絞り始めた。薄鋼板や厚鋼板、棒鋼、線材でも建材向けに限定して減産に着手。建築向け全体で 1割弱の減産になる。2008年1月以降も需要が急回復しなければ継続する方針。「さらに減産を強化する可能性もある」（新日鉄の宗岡正二副社長）
ＪＦＥに加え、住友金属工業<5405>も近く減産を始める方向で検討に入った。いずれも減産幅は1割程度とみられる。

△ビール大手、中国拠点拡充――アサヒ<2502>・能力2倍、キリン<2503>・新工場
アサヒビールとキリンホールディングスは中国でビールを増産する。アサヒは2010年までに深センの持ち分法適用会社の生産能力を現在の2倍に引き上げる。杭州の子会社の工場も3倍に高める方針だ。キリンも珠海の子会社の新工場が稼働、生産能力は2倍になる。両社は日本市場の需要減を補うため、世界最大のビール消費国である中国で工場進出してきた。一定の生産体制が整ったとみて、既存拠点の拡充に乗り出す。アサヒビールは10年までの3年間に、青島ビールや伊藤忠商事などとの合弁会社（深セン市）で1億4600万元（22億3000万円）の設備投資をする。生産能力は現在の年間16万キロリットルから33万キロリットルに拡大する。

□ドコモ<9437>が新料金制度発表・携帯端末価格上げ通信料は下げ
ＮＴＴドコモは26日、携帯電話端末の販売価格と通信料金を分離した新たな販売・料金制度を発表した。端末価格を高くし、月々の料金を引き下げる。多額の販売奨励金を原資にして端末を低価格で販売し、通信料で回収する従来の携帯電話事業のモデルが大きく変わる。ドコモが11月下旬に導入する「バリューコース」は販売奨励金を減額し、端末価格を1万5000円程度引き上げる。一方、月々の基本使用料は現行の料金プランに比べ、1680円下がる。その上で、2年契約を前提に基本使用料を5割引きにする「ひとりでも割50」など既存の割引制度は今後も併用可能。端末価格が従来より高くなるため12回、24回の分割払いも導入する。月々の料金といっしょに徴収する。「バリューコース」を利用できるのは11月26 日以降に発売する新端末の購入時のみ。現在のドコモの利用者は端末を最新機種に買い替えた時にだけ、基本使用料の割引を受けられる。

△ばら積み船輸送量、今後10年は3.5％成長・日本郵船<9101>予測
日本郵船は26日、鉄鉱石や石炭、穀物などのばら積み貨物の海上荷動き量について、2017年までの今後10年間に年3.5％の成長（重量ベース）が続くという予測を発表した。過去10年間の年4.5％に比べると伸び率は低下するが、同社は「安定成長が続くため、すぐに運賃市況が悪化することはないだろう」とみている。ばら積み船の運賃を押し上げている鉄鉱石の荷動き量について、今後10年間で年4.0％の伸びに減速すると予測。一方、船腹供給は10万トン以上の大型船で08年に8.1％増、09年に10.0％増と急増する見通し。ただ、同社は09年まで「（供給が不足する）需給ギャップは残る」とみている。

△任天堂<7974>、中国・韓国でも「Ｗｉｉ」販売へ
任天堂は26日、経営方針説明会を開き、据え置き型ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」を2008年春に韓国で、同年中に中国で販売を開始する方針を明らかにした。Ｗｉｉは日米欧を中心に累計で1317万台を販売したが、今後アジア圏での販売も始める。Ｗｉｉは累計販売台数が現行世代据え置き型ゲーム機で世界トップ。ただ、日米欧への出荷に重点を置いたためアジア市場開拓が遅れていた。月産180万台のフル生産を続けており、日米欧での販売がピーク時より減る来年以降は出荷が可能と判断した。両国での販売台数、方式については今後詰める。任天堂はこれまで中国市場では合弁会社を通じて「ＮＩＮＴＥＮＤＯ64」などの旧世代機を販売。韓国市場では携帯型のニンテンドーＤＳを販売しているが、Ｗｉｉの正規ルートの販売はしていなかった。

△極洋<1301>、海産物つまみメーカーに20％出資
極洋は26日、海産物つまみメーカーのジョッキ（東京・練馬）の発行済み株式20％を来年4月1日付で取得すると発表した。持ち分法適用会社にはしない方針。株式取得額は明らかにしていないが、数億円規模とみられる。ジョッキはスーパーなどで販売する小袋入りのイカのつまみなどを製造しており、 2007年6月期の売上高は52億円。極洋はジョッキへの出資を通じて加工食品事業を強化する。
（NIKKEI NET）

▼東急建設<1720>などに賠償請求＝下水道談合事件－福島県
福島県発注の下水道工事をめぐる談合事件で、県は26日までに、東急建設（東京）と地元大手の佐藤工業（福島市）に対し、工事契約額の10％に当たる8169万円の賠償金を請求した。競売入札妨害罪に問われた東急建設東北支店の元副支店長と佐藤工業元会長は有罪が確定。県の工事請負契約は、確定した場合の賠償金支払いを定めていた。対象は2004年8月に入札が行われた下水道整備工事。両社の共同企業体が落札した。

■外国人講師向け電話回線増設＝NOVA<4655>問題で相談殺到－東京労働局
東京労働局は26日、英会話学校最大手NOVA（大阪市）の外国人講師向け特別相談窓口を設置した新宿外国人雇用支援・指導センター（東京都新宿区）に、相談専用の電話回線を増設したと発表した。当初は対面相談のみを想定していたが、同社の会社更生法適用申請を受け、未払い給与などに関する問い合わせの電話が殺到したため体制を強化した。電話番号は03－3204－8621。午前9時から午後5時まで受け付ける。　
（時事通信）

△日台航空路　ＪＡＬ<9205>、ＡＮＡ<9202>が直接運航　子会社運航中止へ
日本－台湾間の航空路線で、日本航空（ＪＡＬ）と全日本空輸（ＡＮＡ）が直接運航に乗り出す見通しになった。１９７２年の日中国交正常化に伴う日本と台湾の断交後、中国への配慮もあって日本の航空会社は７５年以降、台湾便で子会社名の運航を続けていたが、ＪＡＬやＡＮＡ名で乗り入れる方向で最終調整している。中国も黙認するとみられ、近く発表される日台民間航空取り決めに盛り込まれる見込みだ。ＪＡＬとＡＮＡは中国便では直接運航している。しかし、台湾便はＪＡＬが７５年から日本アジア航空、ＡＮＡは９４年からエアーニッポンというそれぞれの子会社が運航していた。最近は親会社の機体を使い、パイロット、客室乗務員も親会社の社員を一時的に転籍するなど子会社方式は形だけになることも多かった。かつては台湾からの便は羽田に乗り入れ、中国からは成田へと、空港も分けていたが、日中台の経済交流が活発化していることから空港の区分けを解消。直接運航についても、実態にあわせて中国側が容認する環境が整っていた。

△日ハム<2282>のＶ２祈願…紅白まんじゅう無料配布
プロ野球日本シリーズの開幕を翌日に控えた２６日、札幌市中央区のパルコ札幌店が北海道日本ハムのＶ２を祈願する紅白まんじゅうを無料で配り、応援ムードを盛り上げた。まんじゅうはファイターズのＦマークとＶ２の文字の焼き印入り。開店１時間前から行列ができ、２２２人分が約２０分でなくなった。まんじゅうをもらった同市清田区のタクシー運転手、笠島公博さん（５１）は「日本ハムが連覇し、ＭＶＰは昨年に続き稲葉（篤紀選手）」と大胆予想。対戦相手の中日はまんじゅうほど甘くないかも。

□閣僚資産公開　外車など１１台…多数のＴＶ株…
閣僚らの資産公開では、センセイ方の一風変わった資産も明らかになった。中山泰秀外務政務官（自民）は車１１台を所有。うちポルシェが３台、メルセデス３台、ダッジ１台と大半が外車。「カーレースが趣味で、電通に勤めていた２０代のころから持っていた。愛読書は（中古車情報誌の）『カーセンサー』と『Ｇｏｏ』です」。残りの国産車は地元事務所が政治活動に使っているという。
フジ<4676>１６株、ＴＢＳ<9401>４００株、日本テレ<9404>１０株、スカパーＪＳＡＴ<9412>１株－－。フジテレビ出身の沢雄二農水政務官（公明）はテレビ局の株を多数所有する。「みんなフジテレビ時代に買った。上がると思ったのにみんな下がってしまった。テレビは見放されてるんですかねえ」。フジ株は００年に１株２９３万円まで上がったが、現在は２３万円前後。党規で現職議員は株の売買を禁じられているので「黙って見ているしかない」という。【日下部聡】
石破防衛相が三菱重工<7011>と川崎重工株<7012>を所有。石破茂防衛相は防衛省とかかわりの深い企業である三菱重工の１万６２５株と川崎重工の５０００株を所有している。石破氏は２６日の閣議後会見で「持つべきでないという指摘があれば、閣僚退任後に処分することを考える」と、手放す考えのあることを明らかにした。閣僚は大臣規範で在任中の株取引自粛が定められている。さらに石破氏は「すべて相続したもので移動（売買）も一切ない。もとは亡父（二朗・元自治相）が昭和３０年代か４０年代に買った株だと思う」と説明した。両社は航空機や戦車など防衛装備品の大手メーカー

▼三菱ＵＦＪ<8306>　サブプライム損失、２百億～３百億円に拡大
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＦＧ）の米低所得者向け高金利住宅ローン（サブプライムローン）関連の損失が、９月末時点で当初見込みの５０億円程度から２００億～３００億円に拡大する見通しとなった。三菱ＵＦＪは７月末時点で、サブプライム関連投資（残高２８００億円）の損失は約５０億円との見通しを公表していたが、８月以降に証券化商品の市場価値が下落したため損失が一気に広がった。
一方、三井住友フィナンシャルグループ<8316>も２６日、９月末時点でサブプライム関連商品の売却損や関連融資への引き当て積み増しで損失が３２０億円に達したと発表した。これに伴い、０７年９月中間連結決算の最終（当期）利益予想を当初見込みの２２００億円から１７００億円に下方修正した。三井住友は９月末時点で保有するサブプライム関連商品（残高７００億円）でも約１８０億円の含み損が出ており、今後、損失が膨らみ追加処理を迫られる可能性もある。また、農林中央金庫が保有するサブプライム関連の有価証券投資（残高約５０００億円）についても、５００億円程度の評価損が発生していることが分かった。当初はサブプライム問題の損失は極めて少ないと見られてきた邦銀の間でも、市場の悪化につれて損失が拡大する様相となってきた。
（毎日新聞）