10/26 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

■9月小売販売額、前年比‐0.7％の見通し
経済産業省が２９日午前８時５０分に発表する９月小売販売額は、前年比０．７％減となる見通し。残暑による秋物商品への需要減退もあり、８月のプラス０．５％から２カ月ぶりにマイナスに転じそうだ。エコノミストからは「残暑により衣料中心に不振、ボーナス減少による消費者心理の低下も影響」（みずほ証券）、「残暑の影響で秋物衣料の出足が鈍かったほか、乗用車販売も振るわなかった」（信金中金総研）などの声があった。既に発表されている９月全国百貨店売上は前年比マイナス２．５％と、２カ月ぶりの減少となっている。

□トルコ国営たばこ会社の買収提案、1月25日に締め切り
トルコの民営化担当当局者らは２５日、ロイターに対して、国営たばこ会社テケル・シガレットの競売入札に対する応札を来年１月２５日に締め切ると述べた。民営化当局は先週、入札手続きを１０月末までに開始する計画だとしていた。テケルは国内市場で４０％のシェアを持ち、年間売上高は約８０億ドル。トルコ政府は４月に同社の売却計画を一度延期している。
また２００３年には日本たばこ産業（ＪＴ）<2914>が１１億５０００万ドルでの買収案を提示したが、トルコ政府が額に不満を示して入札は取り止めになった経緯がある。０４年の入札では応札がなかった。

△アサヒビール<2502>が高い、アサヒ飲料<2598>完全子会社化で収益力に期待
アサヒビールが買われている。２５日にアサヒ飲料を完全子会社化すると発表したことを受け、飲料事業の強化によってグループ全体の収益力が高まるとの期待から買いが入っているという。完全子会社化のための１株２１２０円でのＴＯＢ（株式公開買い付け）を受け、アサヒ飲料株は一時２１１５円まで上値を伸ばして年初来高値を更新した。

□日立化成<4217>、日立ハウステック株の過半数をニューホライズンキャピタルに売却
日立化成工業は２６日、完全子会社でシステムバスやシステムキッチンなどを手掛ける日立ハウステックの株式を投資ファンド運営のニューホライズンキャピタルに売却することで合意したと発表した。売却株数は未定だが、発行済み株式数３万４０００株のうち過半数を、２００８年３月末までに譲渡する予定。日立化成によると、住宅着工の減少や原材料価格の高騰で日立ハウステックの事業環境が厳しさを増すなか、ニューホライズンキャピタルのもとで事業を再構築し競争力を強化すべきと判断したという。日立化成の０８年３月期連結業績に与える影響については、確定次第発表するとしている。

△ＮＲＩ<4307>買われる、08年3月期業績予想を再び上方修正
野村総合研究所が買われている。２５日に、２００８年３月期業績予想について、７月２５日に発表した上方修正値から再度引き上げたことで、業績期待の買いが集っているという。連結当期利益予想は従来の３３５億円から３５０億円に引き上げられた。

▼三共生興<8018>が新安値、08年3月期見通しを下方修正
三共生興が大幅安となり、９月２１日に付けた年初来安値４０６円を更新した。２００８年３月期の連結決算見通しについて、経常利益を２１億５０００万円から３億円に下方修正したことを嫌気している。

△ＤｅＮＡ<2432>が大幅高、9月中間期の好業績を評価
ＤｅＮＡが大幅高となっている。２５日に発表した２００７年９月中間期の連結経常利益が前年同期比２．６倍の４８億１８００万円と好調だったことを評価した。携帯サイトの「モバゲータウン」などモバイル事業が好調だったほか、ウェブコマース事業も順調に拡大した。

▼新生銀行<8303>安い、9月中間期・08年3月期予想を下方修正
新生銀行が安い。２５日に、９月中間期と２００８年３月期の業績予想の下方修正を発表したことが嫌気されているという。９月中間期の連結当期利益予想は従来の３８０億円から３１０億円に、２００８年３月期予想は７２０億円から６２０億円に、それぞれ引き下げられた。１株につき１円６６銭を予定していた中間配当も見送る。米サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）関連の投融資の評価減と、グループのシンキ(8568.T: 株価, ニュース, レポート)が赤字に陥ることなどが主因。

■東京スター<8384>が小幅安、買収価格を引き下げ交渉
東京スター銀行が小幅安。買収価格の引き下げ交渉が明らかになったことを受け、売り優勢となっている。同行買収で優先交渉権を得ているアドバンテッジ・パートナーズが、買収価格引き下げを求め、ローンスター[LS.UL] と交渉に入っていることが２５日分かった。ローンスターも引き下げに応じる姿勢を見せているが、アドバンテッジの資金調達が厳しくなっており、買収の成否は流動的になっている。複数の関係筋が明らかにした。関係筋によると、当初の買収価格は１株４１万円程度だったが、アドバンテッジは買収資金の調達が困難になっていることなどを理由に価格引き下げを求めている。ローンスターと東京スター銀行は「コメントできない」（広報）としている。アドバンテッジのコメントは得られていない。

△キヤノン<7751>買い気配、07年12月期連結営業利益予想を上方修正
キヤノンが買い気配。２５日に２００７年１２月期の連結営業利益（米国会計基準）を従来予想の７６６０億円から７７３０億円（前年比９．３％増）に引き上げたことを好感している。年末商戦に向けて投入しはじめた新製品への引き合いが予想以上に強く、販促費などを抑制できる見込みだという。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト２０人の予測平均値７７８３億円とほぼ同水準。売上高見通しは従来の４兆５８００億円から前年比９．７％増の４兆５６００億円へわずかに下方修正した。円高ドル安の影響を勘案したためで、第４・四半期（９―１２月期）の前提為替レートは従来の１ドル１２０円から１１５円に変更した。ユーロは１６０円のままとした。税引き前利益と当期利益見通しは従来予想を据え置いた。

▼9月鉱工業生産速報は前月比‐1.4％、２カ月ぶり低下
経済産業省が発表した９月の鉱工業生産指数速報（２０００年＝１００、季節調整済み）は前月比マイナス１．４％の１１０．３となり、２カ月ぶりに低下した。ロイターの事前予測調査では前月比マイナス１．３％が予想されていたが、発表された数字は予想を下回った。経済産業省は生産の基調判断を「緩やかながら上昇傾向」で維持した。業種別にみると、一般機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業などが生産の低下に寄与した。９月の鉱工業出荷指数は前月比マイナス１．９％、在庫指数は同プラス１．０％だった。製造工業生産予測指数は、１０月が前月比プラス３．８％、１１月が同マイナス０．７％となった。１０月の上昇に寄与するのは輸送機械工業、一般機械工業、電子部品・デバイス工業など。１１月の低下に寄与するのは輸送機械工業、一般機械工業、その他など。同時に発表された７─９月期の生産は、前期比プラス２．２％と２四半期連続の増加となった。

▼ＮＯＶＡ<4655>株を11月27日付で上場廃止＝ジャスダック
ジャスダック取引所は、ＮＯＶＡ株式について１１月２７日付で上場廃止、今月２７日から整理ポストに割り当てると発表した。会社更生法手続きの申し立てを決議したため。なお、ＮＯＶＡ株式は売買が終日停止される。

▼フリービット<3843>株式の売買を終日停止＝東証
東京証券取引所は、フリービット株式の売買を午前８時２０分から終日停止すると発表した。予定していた１対３株式分割をフリービットが中止したことによって、売買の状況に異常が生じるおそれがあるため。

△次世代プリウス、ハイブリッドシステムの価格・サイズを半分に＝トヨタ<7203>
トヨタ自動車の岡本一雄副社長は２５日、ハイブリッド車「プリウス」の次世代モデルでは、ハイブリッドシステムの価格と大きさを約半分にするほか、リチウムイオン電池の導入を見合わせ、引き続きニッケル水素電池を採用する方針を明らかにした。岡本副社長（研究開発担当）は記者団に対し「（プリウス次世代モデルの）発売時期は言えないが、準備は順調に進んでいる」と強調。そのうえで「リチウムイオン（電池の導入）にはしばらく時間がかかる」として、次世代モデルには「確実に」改良版ニッケル水素電池を採用する、と言明した。また販売促進のため、将来、すべてのハイブリッド車について、フロント部分に特徴を持たせるなど、ハイブリッドであることが一目でわかるデザインを採用する考えを示した。さらに、長距離走行時は、ディーゼルエンジンのほうがハイブリッドシステムよりも燃費性能が優れていることを認めたものの、今後投入するハイブリッド車の燃費は、長距離走行時でも現在のディーゼル車に並ぶものになると強調した。トヨタは２０１０年以後まもなく、年間１００万台のハイブリッド車を販売することを目標としているほか、最終的にはハイブリッドシステムをすべての車種に導入する方針。日本市場でディーゼル車の販売拡大を目指す動きについて、岡本社長は「ディーゼル車を日本市場に普及させる理由はない」と述べ、一部の欧州自動車メーカーや、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>などとは一線を画す立場を明確にした。
（ロイター）

△アサヒ飲<2598>株が大幅高、ＴＯＢ価格にさや寄せ－機動性向上に期待
アサヒ飲料株が、午前９時37分現在、前日比250円（13％）高の2110円と大幅高。親会社アサヒビール<2502>が株式公開買付（ＴＯＢ）で完全子会社化すると発表した。株価は、ＴＯＢ価格2120円にさや寄せする形で上昇。また、グループ全体の機動性が高まるとの期待も高まっている。アサヒ株も同57円（3.3％）高の1765円と３日ぶりに反発。東海東京調査センターの角山智信アナリストは、「キリンが多角化で先行する一方で、アサヒが酒類依存型の収益体質をどう改められるかに注目してきた。今回の飲料事業の取り込みにより、グループ全体の機動性が増すと考えられポジティブだ」と評価した。アサヒは25日、アサヒ飲料株１株を2120円で買い付け、完全子会社化すると発表した。ＴＯＢ価格は25日終値と比較して約14％高い水準。買付期間は 10月26日から12月６日までで、買付代金は約544億円となる。グループ内で迅速な意思決定を可能にし、新たな事業取得や他社との提携といった機動的な経営で、飲料事業の基盤強化につなげる。　　これを受け東京証券取引所は、アサヒ飲料株を監理ポストに割り当てた。ＴＯＢ価格について角山アナリストは、「最近のＴＯＢが３割程度のプレミアムを乗せていることを考えると若干割安だが、アサヒは今後、年20億円弱ののれん代を払っていかねばならない。飲料事業の長期戦略やグループ全体の規模拡大を勘案すればほぼ妥当だろう」 と見ている。

▼リコー<7752>株が反落、第２四半期は最終減益－ＣＳ証が投資判断引き下げ
リコーの株価が反落。前日に発表した第２四半期（2007年７－９月）連結業績は、為替差損の増加で税引き前利益、純利益がいずれも前年同期比で減少した。決算発表を受け、一部証券会社では投資判断や目標株価を引き下げる動きが出ている。株価は一時前日比105円（4.4％）安の2275円まで下落した。クレディ・スイス（ＣＳ）証券は25日、リコー株の投資判断を「Outperform（買い）」から「Neutral（中立）」へ、目標株価を3000円から 2500円へ引き下げた。簡野邦彦アナリストは同日付の投資リポートで、今後は営業利益ベースでの「増益率が鈍化していく可能性が高い」と指摘している。リコーの前日の発表によると、９月中間期の連結営業利益は前年同期比 16％増の845億円。主力のカラー複合機、プリンターの販売が好調だった上、コスト削減も進んだ。地域別の営業利益は、カラー機・モノクロ機ともに伸びた欧州が65％の大幅増益だった一方、米州は費用の増加で39％の減益だった。間野アナリストは、リコーの営業増益率のトレンドについて「06年度上期 9.4％増、同下期23.9％増、07年度上期予想17.7％増、同下期13.9％増、08 年度上期予想12.6％増、同下期7.8％増を当社では予想している」とした。その上で、上期の実績はＣＳ証の予想を若干下回り、「今下期以降の当社予想も楽観的過ぎる可能性が高い」（同氏）と見る。ＣＳ証では従来から、カラー機の利益率改善や円安効果などから、07年上期がベストモメンタムであるとしていた。
（ブルームバーグ）

△アクセル<6730> 前日の中間決算発表を受け、日興シティでは投資判断「1H」並びに目標株価41万円を継続したようだ。
新型の高機能グラフィックＬＳＩの立ち上りが想定を上回ったほか、ＬＥＤ制御用半導体の寄与で中間期実績は会社計画を超過したと。また、足元の受注残も豊富なことから、通期についても会社計画を上回るとしている。

△日立工<6581>---決算評価の流れに
大幅続伸で25日線に接近。決算評価の流れとなっている。ダブルボトム形成で反転の方向へ。なお、ＣＬＳＡでは環境はポジティブとは言えない中での成長は評価できると。

▼ショーワ<7274>---ストップ安、下方修正受けて野村は格下げ
ストップ安。前日に中間決算を発表、営業利益は64.8億円となり、前年同期比20％減益ながら従来計画63億円は上ぶれた。ただ、通期計画は150億円から130億円に下方修正、為替前提の変更などを除けば実質約50億円の下方修正の格好。生産コストの予想以上の増加が背景のもよう。野村では投資判断を「２」から「３」に格下げしている。

△バックス<4306> 一時ストップ高。
一転しての増益見通しが好感されているようだ。07年9月中間期並びに08年3月期の業績予想を上方修正、通期については経常利益で従来予想の2.21億円から3.5億円（前期3.19億円）に増額された。モバイル分野での常勤スタッフ数の増加に加え、デジタル分野での採算性の向上などが寄与すると。

▼大同メタル<7245>---ストップ安気配、米子会社ストで下方修正
ストップ安売り気配。前日に業績予想の下方修正を発表している。通期営業損益は33億円から8.8億円に、最終損益は6億円の黒字から17.5億円の赤字に減額へ。米国子会社がストライキ入り、対策費用の増加などが背景となっている模様。交渉次第ではストの長期化なども想定され、懸念視される格好に。

△ホンダ<7267>---大幅反発、中間期の上ぶれ決算を好感で
大幅反発。前日に発表されている中間決算内容が評価されている。営業利益は従来予想4700億円を上回る5080億円、前年同期比28％増益となっている。通期計画の変更はないものの、実績値の上ブレが好感される状況に。上半期の想定為替レートを121円としていたため、比較的下ブレリスクなど強かったようだ。

△ＧＮＩ<2160> 大幅反発。
中国での特許取得が材料視されているようだ。ＰＣＴ国際出願したがん治療と診断に関する3つの遺伝子/タンパク質について、中国特許庁から3つの中国特許が付与さたと発表している。

△ジェーソン<3080> いちよし証券では25日付で、投資判断を新規に「1-A-HR」としている。
新規出店の加速や利益率の向上などにより、中期ＥＰＳ成長率を年率33％と予想。また、フェアバリューについては878円としている。

△ポイント<2685>---急騰、ＧＳが「買い」に格上げで
急騰。ＧＳが投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を4900円から6800円に引き上げていることが評価材料となっている。上半期の売り上げ低迷からの復調が予想以上に早いタイミングで訪れる見通しとしている。今期営業利益は143億円に、来期は164億円に、それぞれ上方修正の模様。

■ＫＤＤＩ<9433> 6営業日続落で10月からのリバウンド分は帳消しに。
携帯電話の法人向け通話定額プランを11月から値下げすると発表。法人向けでもソフトバンクなどとの競争が激化している。

△マキタ<6586>---雲上限がサポートとして意
反発。一目均衡表の雲上限がサポートとして意識される。なお、野村では米ブラック＆デッカーや日立工機の決算が発表されたが、マキタは新興国の需要拡大の恩恵を最も享受できたとみているようだ。

△三菱商<8058>---抵抗線突破で勢いを付けたいところ
反発も25日線レベルの攻防が続いている。ＮＹ原油先物相場が最高値を更新してきており、業績へのインパクトが期待されている。資源関連セクターに対する買い疲れ感も台頭する中、抵抗線突破で勢いを付けたいところ。

△日カーバイド<4064>---急伸、業績予想の上方修正を好感
急伸で上昇率トップ。前日に業績上方修正を発表、中間営業利益は17億円から24億円、通期営業利益は37.5億円から42億円に増額している。接着製品、ステッカー、再帰反射シート、プリント配線板などの売上が好調推移のもよう。株価の値頃感の強さもあって、敏感な反応をみせている。

△トリドール<3397> 大幅高。
三菱ＵＦＪ証券では投資判断を新規に「2」としており、買い材料視されているようだ。収益性の高い郊外ロードサイドへの出店が増加、今後も成長拡大が期待できると。また、営業利益率は本部費率アップによって悪化していたが、大量出店に向けた体制が整ったことで来期から改善する可能性が高いとしている。

△日立<6501>---調整トレンド継続もテクニカル妙味出てくる
反発。調整トレンド継続も5日線はクリア。一目均衡表の雲下限を突破してきているほか、遅行スパンは下方転換シグナル発生を回避。07/9中間期業績予想を上方修正。連結営業益が前年同期比6倍の1210億円に。ＨＤＤ不振も建機事業が吸収。

△ソニー<6758>---中間期の好決算受け、野村が「３」から「１」
買い先行。前日に中間決算を発表、営業利益は1897億円となりコンセンサス予想を上ぶれ、通期予想は4400億円から4500億円に上方修正している。円高の進行やゲーム事業の競争激化懸念などが警戒されていた中、買い安心感は強まる状況となっている。野村では投資判断を「３」から「１」に格上げ、同社の実力を評価すべき時期に来たと判断している。前日終値ベースでの時価総額5兆1298億円に対して、妥当価値は6.7兆円と試算しているもよう。

□ＴＣＭ<6374>---上方修正も直近リバウンドで利食い優勢に
利食い優勢。昨日の決算発表では08/3連結業績予想を売上高（1370億円→1400億円）、営業益（39億円→47億円）、経常益（36億円→41億円）と上方修正している。直近でリバウンド基調を強めていたこともあり、利食い優勢に。

△ユニチャペット<2059>---年初来高値意識、需給が下支え
年初来高値意識。今月出荷分から27品目の出荷価格を約10％引き上げ。本日決算発表が予定されているが、10/19時点の信用倍率は0.07倍と需給妙味は大きく、下振れしたとしても需給が下支え要因となりそうだ。
（フィスコ）

□ＡＯＫＩＨＤ<8214>は業績増額・最高純益更新も利益確定売りで反落
ＡＯＫＩホールディングスは、４０円高の２４００円と４日続伸したあと値を消し、４５円安まで売られるもみ合いとなっている。前日に今２００７年９月中間期・３月通期業績の上方修正を発表、通期純利益が２期ぶりに過去最高を更新する更新幅を拡大するが、１０月１２日につけた年初来高値２４５０円目前となっただけに利益確定売りが交錯している。業績修正のうち３月通期業績は、売り上げが期初予想より５億円、経常利益が２億円、純利益が５０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は５５億円（前期比６％増）と増益率を拡大して２００６年３月期の過去最高（５４億３１００万円）を更新する。中間期業績の上ぶれに伴い通期業績を上方修正するもので、ファッション事業で「もてもてＣＯＯＬ」、「ＪＥＡＮＲＥＮＯ」、「ＭＡＪＩ」の新ブランドスーツや「極上クール」の機能スーツが好調を持続、４年目を迎えたスタイリスト制度の浸透で客単価も上昇、新規出店も連結子会社で予定通りに進行していることが上方修正につながった。株価は、８月に発表した第１四半期業績の２ケタ増収増益を手掛かりに１株純資産２０３０円固めから上値シフトを強めた。内需関連のディフェンシブ人気の再燃で調整終了後の反転上昇が見込まれる。

△ＪＱ上場のアルトナー<2163>は買い物のみ集め買い気配
アルトナーが、ジャシダック証券取引所に新規上場された。公開価格は２０００円、公開株式数は２３万株となっている。寄り付きから買い気配を切り上げ９時５０分現在、公開価格を１０００円上回る３０００円買い気配で売り物はなく約１５万株の買い物のみを集めている。新規株式公開（ＩＰＯ）市場は、米国株価急落による全般市場の波乱にもかかわらず、１０月５日以来ソニーフィナンシャルホールディングヅ（８７２９）の超大型上場もクリして、８銘柄の初値が公開価格を上回り、１銘柄が下回る８勝１敗の復調となっており、同社の設計技術者派遣の時流性の高い業態や資金吸収額が４億円強と小型で、公開価格がＰＥＲ８倍台と割安なことが評価され買い先行となっている。同社は、主に設計技術者の人材派遣に特化したテクニカルアウトソーシング事業を展開している。機械設計、電気・電子設計、ソフトウエア開発の設計分野を中心に７２６名の従業員を擁し、関西を地盤に東京、宇都宮、名古屋などに拠点を拡大している。今２００８年１月期業績は、売り上げ５０億４９００万円（前期比１８％増）、経常利益４億円（同３８％増）、純利益２億１２００万円（同４１％増）、１株利益２４０．４円を予想している。

▼ＦＣＣ<7296>は今度は通期業績増額も利益確定売りで続落
エフ・シー・シーは、６０円安の１９００円と３日続落となっている。ただ安値後は下げ渋りの動きとなっている。同社は、１０月１６日に２００７年９月中間期業績を上方修正し株価が２０５５円まで１３０円高しており、前日２５日にその中間期決算とともに今度は３月通期業績の上方修正を発表したが、引き続き利益確定売りに押されている。同社の中間期業績は、上方修正通りに前年同期比１１％増収、１２％経常増益、７３％純益減益で着地した。二輪車クラッチ部門はインド、ブラジルの二輪車需要の拡大やベトナム子会社の量産寄与、四輪車クラッチ部門は、ホンダ向け輸出用オートマチック車用クラッチが堅調に推移し、為替の円安影響も加わり大幅増益となった。純利益は、今年６月の移転価格税制に基づく更正通知受領により税金費用が膨らみ減益となった。３月通期業績は、売り上げが６月予想と横並びとしたが、経常利益は１億円、純利益は２億円ぞれぞれ上乗せし、純利益は５７億円（前期比３２％減）と減益率をわずかながら縮小する。株価は、ＰＥＲが１８倍台と市場平均並みだが、信用取組が株不足となっている好需給が主導し目先調整一巡後の出直りに進もう。

△ＮＲＩ<4307>は業績再上方修正で最高純益を伸ばし３連騰
野村総合研究所は、２１０円高の３９８０円と３日続伸している。前日２５日に２００７年９月中間期決算とともに今３月通期業績の２回目の上方修正を発表、前回修正時の株価急伸を連想する買い物が膨らんでいる。同社の９月中間期・３月通期業績は、第１四半期決算発表時の今年７月に上方修正されており、中間期実績はこれを上回る大幅増収増益となった。このため通期業績を再上方修正するもので、売り上げを７月修正値より５０億円、経常利益を３０億円、純利益を１５億円各アップさせ、純利益は３５０億円（前期比２９％増）と前期の過去最高を大幅に更新する。金融サービス業向けのコンサルティングサービスが順調に推移し、ＩＴソリューションサービスでは証券業、保険業、銀行業などの開発案件増加に加え、官公庁向けの大型複数年契約案件が進捗したことなどが要因となっている。株価は、前回の業績増額をきっかけに株式分割権利落ち後高値４１９０円まで６００円高している。再現思惑が高まろう。

△日立工<6581>は単独業績増額に４Ｑ配当確定加わり急続伸
日立工機は、１１０円高の１８８５円と急続伸している。前日２５日開示の２００７年９月中間期決算と同時に、中間期単独業績の上方修正と３月通期業績の上ぶれ修正、さらに未定としていた第４四半期（４Ｑ）の配当を１０円とする年間配当の増配を発表、好感する割安買いが集まっている。同社の中間期単独業績は、売り上げを期初予想より３１億９４００万円、経常利益を２０億２８００万円、純利益を１６億２６００万円各アップさせ、純利益は６３億２６００万円（前年同期比２７％増）と期初の減益予想が増益にプラス転換した。米国向けは厳しい状況が続いたが、欧州向けが大幅に増加してカバーし上方修正につながった。４Ｑ配当は、連結配当性向を３０％とする配当政策に基づき、通期業績が順調に推移することから１０円とし、年間配当は４０円（前期実績３８円）に増配する。なお連結業績は、中間期業績が期初予想を上ぶれて着地し、３月通期業績も売り上げが期初予想を２３０億円、経常利益が１３億円、純利益が１３億円それぞれ上回り、純利益は１３９億円（前期比６％増）と同じく減益予想が増益転換して前期に続く過去最高更新となる。株価は、米国のサブプライムローン問題による住宅投資の冷え込み懸念で２０００円大台割れの下値探りが続いている。業績増額でＰＥＲは１６倍台と割安となり、下げ過ぎ訂正が期待される。

△ソニー<6758>は業績上方修正をＡＤＲ高がフォローし急反発
ソニーは、寄り付きの買い気配から４００円高の５５１０円まで買い進まれ３日ぶりに急反発している。前日２５日の２００７年９月中間期決算の開示に合わせて、今３月通期業績の上方修正を発表、前日の米国市場で同社ＡＤＲ（預託証券）が、２５日の東京市場の終値に対して３６７円高（円換算値）で引けたこともフォローの材料となり買い増勢となっている。同社の３月通期業績は、売り上げが期初予想より２０００億円、税引前利益が８００億円、純利益が１００億円それぞれ引き上げられ、純利益は３３００億円（前期比２．６倍）と１０期ぶり過去最高更新の更新幅を拡大する。第２四半期の業績が、第１四半期決算を発表した７月時点の見通しを上回ったことが増額要因となっている。ゲーム分野は見通しを下回り、構造改革費用もリアプロジェクションテレビ製造設備の減損費用が１００億円増額するが、子会社のソニーフィナンシャルホールディングス（ＳＦＨ、８７２９）の株式上場により純利益で約１００億円の上乗せ計上となり、持分法による投資利益見通しもＳ－ＬＤＣの第８世代液晶パネルの生産立ち上げが順調で１００億円増額したことなどが寄与する。株価は、８月の年初来安値５０５０円から円安修正、ＳＦＨ上場、英国子会社のソニー・エリクソンの減益決算など好悪材料が重なり５９３０円まで戻したあと再び下値模索となっていた。ＰＥＲ面からも１６倍台と割安になることもあり、リバウンド幅拡大が有力となる。

△日新電<6641>は業績再上方修正に増配オンし高値肉薄
日新電機は、３１円高の６１８円と急反発し１０月１２日につけた年初来高値６２０円に肉薄している。前日２５日に今２００７年９月中間期業績の再上方修正と３月通期業績の上方修正、さらに中間期配当の実施と年間配当の増配を発表、割安株買いを再燃させている。上方修正のうち３月通期業績は、売り上げを期初予想より８０億円、経常利益を１０億円、純利益を１０億円それぞれ引き上げ、純利益は４０億円（前期比３２％増）と微減益予想から大幅増益と方向を変える。電力機器事業が、国内電力会社・一般民需向けで増加し、中国の電力会社向けも堅調に推移、ビーム・真空応用装置事業も、半導体製造装置が増収となることが上方修正要因となる。配当は中間期、期末とも３円として期初予想の５円から６円に増配、前期の記念配当１円を含む６円配当を普通配当として継続する。株価は、８月の１回目の中間期業績の上方修正をきっかけに１７０円高を演じた。ＰＥＲ１６倍台の割安訂正から再現の期待が高まる。

▼ＮＯＶＡ<4655>は終日売買停止、会社更正手続開始の情報を周知
ＮＯＶＡが、８時２０分から１６時３０分まで終日売買停止となった。例によってこの日４時４４分に会社更正手続の申し立てに関する情報を開示し、上場廃止基準に該当するため上場廃止となることが決定されており、この情報を周知するためにとられた。会社更正手続は、今年２月に経済産業省、東京都による立ち入り検査、６月に募集業務の一部停止の行政処分を受けたことから、業績が大幅に落ち込み資金調達、業務提携による経営基盤の安定化努力でも事態が改善せず、会社再建の最善策として２６日早朝に大阪地方裁判所に申し立てを行った。負債総額は４３９億２１７万円に達する。また、不透明な資金調達や業務提携について十分な説明責任を果たしていないとして猿橋望社長も解任した。同社の株価は、すでに数々の不祥事が新聞の社会面に再三取り上げたられたことから上場来安値２４円水準で低迷、経営破たんは時間の問題とみられていた。会社更正手続開始による上場廃止は、今年９月１４日のクレディア（８５６７）以来、同２７日のマキ製作所（６３０４・ＪＱ整理）、みらい建設グループ（１７９２整理）、１０月１８日のクインランド（２７３２・ＨＣ整理）と１カ月半で５社にまでのぼっており、多死多産時代の厳しい企業経営環境を反映している。
（東洋経済新報社）

△ＧＮＩ<2160>が活況裏に急伸、特許取得で
ジーエヌアイが商いを伴って急伸している。同社が前日に、がん治療と診断に有益な３つの遺伝子／たんぱく質について、中国特許庁から中国特許が付与されたと発表したことが手かがリ。新規分子標的治療薬の開発などが可能になるという。

△資源関連株が高い
三菱商事<8058>、新日本石油<5001>、国際石油開発帝石<1605>などの資源株が高い。原油市場でＷＴＩ（原油先物）が１バレル＝９０ドル４６セント（３ドル３６セント高）と急騰し、終値で初の９０ドル台乗せとなったことが手がかり。

△信越化<4063>に押し目買い
信越化学工業が反発している。２４日に発表した０８年３月期９月中間期業績を受けて、昨日は大幅安に売り込まれていた。しかし、この日は売られ過ぎと見た投資家の押し目買いが先行している。０８年３月期通期の連結営業利益は前回予想を２００億円増額の２８７０億円（前期比１９．１％増）を計画となっている。塩ビは北米を中心に低迷だが、３００ミリウエハーの拡大が続いている。３００ミリウエハーは当初予定よりも前倒しして今夏に月産１００万枚体制を構築したという。

△野村証が東邦薬<8129>を「２」に格上げ
野村証券は東邦薬品の投資判断を「３」から「２」に引き上げた。会社側の上期業績の増額修正を受けたもの。野村では採算確保が見込める「ＥＮＩＦ（顧客支援システム）」会員における販売シェアの高まりなどを評価。０８年３月期の連結経常利益が前期比９％増の１４３億円になると試算している。
（ラジオNIKKEI）

□浜岡原発、運転差し止め認めず＝住民側の訴え退ける－静岡地裁
東海地震の想定震源域にある中部電力<9502>浜岡原子力発電所（静岡県御前崎市）は十分な耐震安全性が確保されていないとして、地元住民らが中電を相手に1－4号機の運転差し止めを求めた訴訟の判決が26日、静岡地裁であり、宮岡章裁判長は、原告側の請求を棄却した。裁判は、国が策定した東海地震モデルを基にした中電の耐震設計の妥当性や、1号機の運転開始から30年以上経過した原発の老朽化などが争点となった。
（時事通信）