10/25 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△東京モーターショー07　レクサス ブース…グローバムプレミアムめざす
トヨタ自動車<7203>は、レクサスブランドの参考出品車2台、市販乗用車6台を出品する。ブースのテーマは特に定めていないが、21世紀の新しいグローバルプレミアムブランドとして、スペシャリティSUVとプレミアム2シータースポーツを参考出品する。スペシャリティSUV『LF-Xh』は先進のハイブリッドシステムを搭載。デザインフィロソフィである「L-finesse」を具現化したモデル。現行『RX』の次期モデルと噂されるが、日本ではトヨタブランドの『ハリアー』として販売されているのはご存知のとおり。市販時にはどのような扱いになるのか。プレミアム2シータースポーツの『LF-A』はV10エンジンを搭載し、世界最高峰の性能を追求したスーパースポーツ。外殻はFRPとなり、思い切った軽量化も実現している。市販モデルで注目されるのは『IS-F』だろう。5リットルV8エンジンのパフォーマンスはとても素晴らしい。

△東京モーターショー07　マツダ<7261>、水素ロータリー RX-8 を30台受注
マツダのプレスブリーフィングでは、水素を燃料にできるロータリーエンジンを搭載した『RX-8』の大量受注が井巻久一社長から披露された。納入先はノルウェー政府によるプロジェクト推進機関の「HyNor（ハイノール）」。同国が進める水素エネルギーのインフラ整備プロジェクトに協力することになる。2008年から順次30台を納入する。この国家プロジェクトでは、首都オスロから地方都市のスタバンゲルまでの580kmに水素ステーションを設置するという。ブリーフィング後に記者団と懇談した井巻社長は「当面はRX-8のみを納入」と語り、次のステップでは同社が来年度にリース販売を開始する『プレマシーハイドロジェンREハイブリッド』も受注の対象になるとの見通しを示した。

△東京モーターショー07　トヨタ<7203>渡辺社長、「iQ を近いうちに投入」
トヨタ自動車のプレスブリーフィングでは渡辺捷昭社長がパーソナルモビリティの『i-REAL』を操縦して登場、「人と、地球と走る」という同社の今回のテーマに沿ってコンセプトモデルを紹介した。トヨタの展示の目玉は、フランクフルトショーでも話題をさらった『iQコンセプト』。軽自動車より短い全長2.98メートルという「高効率な革新的パッケージ」（渡辺社長）のコンパクトカーだ。注目されたのは「近いうちに市場に投入できるレベルまで仕上がっている。ご期待いただきたい」という渡辺社長の発言。来年にも日本と欧州市場に投入との観測もあったが、それを追認する形となった。iQコンセプトは外形寸法のみが公表されている。日本市場向けには1.0リットルと1.3リットルのガソリンエンジンが搭載される見込み。トヨタ最小のコンパクトであり、ガソリン車では同社最高の燃費性能を確保するほか「安全性能も高いレベルを追求している」（渡辺社長）という。

△東京モーターショー07　ホンダ<7267>福井社長、次々と新型計画を発表
ホンダは24日12時50分より、東京モーターショーのプレスブリーフィングを行った。最初はロボット『ASIMO』が登場。燃料電池車『PUYO』コンセプトを紹介した。袖から同車が出てくると、中から降りてきたのが同社社長の福井威夫氏だ。まずPUYOの詳細な紹介を行った後、燃料電池車『FCXコンセプト』について言及。同車をベースにした市販モデルを11月のロサンゼルスモーターショーで発表し、08年に北米と日本で限定販売するとした。続けて、今回のテーマである「この地球で、いつまでモビリティを楽しむために」について触れ、環境問題に対する取り組みを改めてアピール。燃料電池車以外では、ハイブリッド、ディーゼル、低燃費・低公害のガソリン車、さらに新エネルギー開発に関するシステムを見てほしいとした。今後の環境対策関連の同社の動向としては、ハイブリッド車に関しては、世界初公開のライトウェイト・スポーツ『CR-Z』を紹介。09年には、同車を発展させた新型ハイブリッドカーの販売を開始するとのことだ。ディーゼルに関しては、次世代エンジン「i-DTEC」搭載車の販売時期を発表。09年に北米市場で、次いで日本市場に投入する。低燃費・低公害のガソリン車に関しては、燃費の向上を図り、CO2の排出量を減らした新開発のi-VTECエンジンを搭載し18日に発表された新型『フィット』の話になった。同車はすでに1万台の受注があるという。発売は26日を予定。福井氏は「お客様の笑顔が何よりもの喜びです」と結んで会見を終了。フォトセッションでは、CR-Zの前で自信ありげにポーズを取った。

△東京モーターショー07　ホンダ<7267>福井社長、CR-Z の商品化を宣言
ホンダの福井威夫社長は、近未来燃料電池車をイメージした『PUYO』に乗って東京モーターショー・プレスブリーフィングに登場、環境対応のコンセプトカーを中心に紹介した。「次世代のハイブリッドスポーツの方向性を示す」と表現したのが『CR-Z』だ。そのうえで福井社長は「これをベースにしたモデルの早い時期の商品化を目指している」と述べ、同車を単なるコンセプトに終わらせないとの方針を示した。ホンダは2009年に『シビックハイブリッド』より低価格とするハイブリッド専用モデルを日米などに投入する。こちらはファミリーカーの位置づけだ。福井社長はCR-Zをベースとするハイブリッドモデルの発売時期は示さなかったものの、同社幹部によるとファミリーカーと同じ09年になる可能性が高いという。

△東京モーターショー07　次世代の商用車もあるよ---日産<7201> NV200
東京モーターショーで日産が次世代の商用車を提案するコンセプトカー『NV200』は、クルマを商売に使うユーザーには、注目の1台だ。

△東京モーターショー07　日産<7201> R.D/B.X、丸と箱との融合
東京モーターショー、日産が若年層ユーザーに対してクルマの新しい魅力を提案する『R.D/B.X（ラウンドボックス）』は、丸型（ラウンド）と箱型（ボックス）という相反する要素を1台のクルマに融合させたモデルだ。
仲間と一緒に何かをするという若年ユーザーに向け、走りの楽しさを、4人の同乗者が共有できるようなクルマに仕立てることで、クルマに乗ることの楽しさ感じて欲しいという。

△東京モーターショー07　成熟した大人のための日産<7201> インティマ
日産が東京モーターショーに出品するコンセプトカー『INTIMA』（インティマ）は、成熟した大人のための新世代サルーンだ。
（レスポンス）

△富士通<6702>、運転者の心拍のゆらぎ解析し“眠気”検知する研究を本格化
富士通は自動車安全技術として走行中のドライバーの心拍のゆらぎを解析し、眠気を検知する研究を本格化する。眠りに入る際の心拍のゆらぎに特定のパターンがあることに着目。「覚醒度」と「興奮度」の二つの評価軸を用いて心拍のゆらぎパターンを数値化し、従来難しかった浅い眠りの検知や個人差の吸収が可能なことを突き止めた。今後、実証データを増やして検知精度を高め、２―３年後に実用化のめどをつける。グループの富士通研究所（川崎市中原区）が取り組む生体情報の研究成果を自動車の安全技術に応用し、睡魔をいち早く検知して交通事故の未然防止に貢献するのが狙い。長距離トラックなど業務向けの需要が期待される。一般に眠気検知技術ではまぶたの動きに焦点を当てるのが主流。すでに自動車メーカーなどが実用化に向けた研究を本格化している。富士通はこうした実験に協力する一方で、眠気と心拍との関係性にも着目。まぶたと心拍の検知技術を組み合わせ、協調させることで眠気の検知精度をさらに高める考え。富士通研究所が持つデータマイニング（探索）や画像処理技術などを用いて、心拍のゆらぎパターンから眠りに向かう微妙なタイミングを検知することで、「眠気方向への動きを食い止めることができる」（青木隆経営執行役員）としている。課題は実証データの採取。そもそも眠ろうとする状態の被験者を選び出すことが困難なのが実情。これまで１００人を対象にシミュレーターで実験し、１０数人の分析が完了。今後さらに実験を積み重ね、実車による評価も行う計画。実用化に向けたもう一つのハードルは心拍を検出するセンサー技術。走行中の自動車は常に振動しているため、精緻なデータを採るのが難しい。ハンドルや座席にセンサーを埋め込むなど、ドライバーが意識しない状態で心拍の波形を検知することも求められる。

△三菱電<6503>、海外で家電事業拡大－エアコンなど低電力・品質で差別化
三菱電機は海外で家電製品の販売体制を強化する。中国、アジア、欧米の販売担当者を３年で４０％程度増やす。欧州で拡大するエアコン需要の取り込みを図るほか、中国やアジアではエアコンと冷蔵庫の販売も伸ばす。中国製品など価格訴求型の海外製品との競合もあるが、低消費電力など環境性能の高さや、製品寿命など品質の高さで差別化してシェア獲得を狙う。同事業分野の海外売上高比率約４０％の早期達成を目指す。テレビなど音響・映像（ＡＶ）機器、空調・冷熱機器、住宅設備を扱うリビング・デジタル事業本部では、成長戦略の一つとして海外事業拡大を打ち出している。現在の各地域の販売担当者は欧州５００人、米国１００人、中国３００人、アジア地域５００人の規模。今後３年で各地域とも３０―４０％増員する計画だ。欧州はロシアまで含めて各国で空調の需要が急速に伸びている。欧州市場は環境への意識が高いこともあり、インバーター制御や人感センサーでの気流制御による省エネルギー機種の投入でシェア拡大を狙う。南部は家庭用エアコン、北部では業務用エアコンに力を入れる。中国やアジアでもエアコン需要が拡大。ここでは中国製品に比べ故障が少ないなど品質や信頼性を訴求して販売促進する。エアコンともに冷蔵庫も信頼性と「三菱」ブランドを訴求して積極的に売り込む。特に海外での事業拡大が進むエアコン（空調・冷熱）事業は０６年度売上高４８００億円のうち２５００億円が海外。これを０９年度は売上高５５００億円とし２９００億円を海外で稼ぎ出す計画だ。

△シャープ<6753>、外光センサー内蔵モバイル液晶の試作品を開発
シャープは周囲の明るさを検出する外光センサーを内蔵し、輝度を調整するモバイル液晶の試作品を開発した。表示領域の周囲の基板に外光センサーをはさんだ。感度のばらつきが小さいのが特徴だという。液晶画面を照らすバックライトの輝度を周囲の明るさに合わせて自動調整する。試作品のサイズは４型。サンプル出荷や量産の時期は未定。実用化後は携帯電話や通信機能付き携帯情報端末（スマートフォン）への採用を想定している。さらに広視野角のテレビ向け液晶技術を応用し、斜めからでも映像がくっきり見える視野角１７６度の３・０型液晶ディスプレーも試作した。同社従来の携帯機器向け液晶の視野角は１６０度だった。開発した広視野角化技術は１２・１型までのサイズに適用できる。

△エルピーダメモリ<6665>、３００億円追加しＤＲＡＭ生産５％増強
エルピーダメモリは２４日、広島エルピーダメモリ（広島県東広島市）のＤＲＡＭ生産能力を５％増強する計画を明らかにした。０７年度設備投資額１３００億円を１６００億円に修正。３００億円を追加し直径３００ミリメートルウエハーラインの月産能力を９万５０００枚から１０万枚に向上。スポット価格が低迷するため大口径化と回路線幅の微細化を進め、１枚のウエハーから取れるチップ数を増やしコストを削減する。同日発表した０７年９月中間は売上高が前年同期比８・８％増の２２１０億円、営業利益は同６２％減の９８億円。増収、営業減益だが、市況低迷の中で黒字を維持した。ＤＲＡＭのスポット価格は年初比で３分の１以上も下落。容量５１２メガビット（メガは１００万）ＤＤＲ２は０７年度第２四半期（７―９月）に１・５ドルを割り込んだ。一部メーカーが「５１２メガビット品の不良在庫化を恐れ、スポット市場に安値で出した」（坂本幸雄社長）のを要因と見る。エルピーダは１個２―２・５ドルが採算ベースで、１・５ドルを下回ると厳しい。ＤＲＡＭは設備能力が収益に直結するため毎年、数千億円もの資金を投じるが、市況低迷から償却負担がのしかかり、韓国のサムスン電子や独キマンダ、米マイクロン・テクノロジーは業績が低迷。こうした中で「第１、第２四半期とも黒字を確保。投資を抑えずシェアを伸ばす機会」（同）ととらえた。容量ベースのＤＲＡＭ需要を表すビット成長率では、０７年度第３四半期（１０―１２月）を前四半期比１０％増、０７年度を前年比９０―１００％に上方修正。このため、新鋭設備を導入し、チップ上の回路線幅を７０ナノメートル（ナノは１０億分の１）から６５ナノメートルまで微細化、早ければ今年末に量産を始める。

△ＩＨＩ<7013>、東欧に車用過給器の新工場－８０億円投資
ＩＨＩは東欧に乗用車用ターボチャージャー（過給器）の新工場を建設する。投資額は７０億―８０億円。２０１１年度に国内外合わせて０７年度比約７０％増の年産５００万台体制を確立する。欧州の次期排出ガス規制「ユーロ５」が０９年に適用され、エンジンの燃焼効率向上のため過給器の装着率が高まっている。過給器市場で激しいシェア争いを続ける三菱重工業も欧州に新工場建設を打ち出している。ＩＨＩが建設する新工場はルーマニア、ポーランド、ハンガリーの３カ国に絞り、最終調整中。近く詳細を詰める。０９年秋までに稼働し、当初年５０万台を生産する。イタリアにある同社の過給器工場は年産１００万台が限界とされるうえ、今後の需要拡大を見据え、人件費が安く労働力の豊富な東欧での生産が得策と判断し、新工場建設に踏み切る。

△大岸製作所、建機溶接部品の３工場新設－日立建機<6305>の増産に対応
大岸製作所は、建設機械の溶接部品の３工場を新設、０９年度にも相次いで稼働する。山形県南陽市に建設中の南陽工場内に第２工場を建設、大型油圧ショベルのブームを増産する。山形県では米沢市でもオイルタンクの新工場を建設。さらに埼玉工場（白岡町）の近隣の工業団地への移転を検討、フレームの生産能力を増強する。投資総額は１０億円規模。主力協力工場として日立建機の増産に対応する。大岸製作所は鉱山開発（マイニング）用超大型油圧ショベルやクレーンなど、大型建機の構造体の溶接を得意とする製缶会社。０８年６月に完成する南陽工場の稼働に合わせ、日立建機土浦工場（茨城県土浦市）から本体重量２０トンと１０トンの油圧ショベル向けアームの生産ラインの全面移管を受ける予定。

△オプテックス<6914>、自家用車向けドライブレコーダー発売
オプテックスは車両衝突時の映像をカーナビゲーションシステムの画面で再生できる自家用車向けドライブレコーダーを１１月１日に発売する。事故現場で衝突の状況を確認でき、過失割合の明確化と後処理の迅速化を図れる。価格は３万９９００円。自動車用品店などを通じ年間１万台販売する。製品名は「ドライブビューワーＤＶ―０１」。急ブレーキ特有の加速度の波形を検知し、衝突前後の計１３秒間の映像と音声を撮影・記録する。道路の段差などによる無駄な検知を減らし、不要な映像を省いた。カーナビの入力端子に接続するだけで再生でき、警察や保険会社などに対する事故の説明を簡素化できる。３２万画素のカメラを搭載し、５シーンの映像を記録する。また記録媒体の取り外しを防ぎ、映像の改ざんを防止した。このほか３色の表示灯で運転の精度を示す機能を備えた。一般的なドライブレコーダーは映像データをパソコンに取り込む必要がある。

△島津製作所<7701>、上海に基礎研究所を開設－まず質量分析装置に的
島津製作所は中国・上海市に分析機器の基礎研究所「島津分析技術研発上海」を開設、業務を始めた。当面は質量分析装置を主な研究課題とし、装置内部でイオン化した試料をとらえるデバイスを研究する。同装置は基本技術が確立されており、メーカー各社は応用面の工夫でしのぎを削っているが、島津は技術革新で競争力向上を狙う。同社の最先端分野の基礎研究所は日本、英国に続き３拠点目。同研究所は全額出資で新会社を設立し、資本金は約１億６２００万円。研究者は６人体制で、２０１０年に１０人以上へ増やす。質量分析装置の研究では、電磁場を外部から電気的に操作する復旦大学（上海市）のデバイス技術と、島津の制御技術を融合させる。電磁場を最適化するデバイスの組み合わせを探る。研究する電気式のデバイスは既存技術の機械式に比べエネルギー損失がなく、製造も容易という。今後２年間で研究成果を出す考えだ。

△安川電<6506>、「双腕ロボ」に力－小型の新世代機を年３０００台販売へ
安川電機は垂直多関節型アームを２本備えた「双腕ロボット」を強化する。１１月２８日から東京都内で開かれる「２００７国際ロボット展」で、現行機よりスリムな新世代機を発表。顧客の用途に合わせて機能開発するエンジニアも増員し、これまで人手で行われてきた作業のロボットへの置き換えを進める。同ロボットの販売は０７年度８００台弱の見込みだが、２―３年後に３０００台規模まで伸ばす。新世代機は現行機よりもアームを細くし、より小さな部分にアームを差し込んで作業ができるようにする。ボディー全体も小型化しており、製造現場で人間が働いていたスペースにロボットを設置することがより容易になる。同社は片腕の可搬重量が２０キログラムの双腕ロボット初代機を０５年末に発売。翌年初頭には同１０キログラムのタイプも売り出し、これら２タイプを自動車メーカーの組み立てラインなどに売り込んできた。

△ホンダ<7267>、スポーツＨＶ車を商品化－２０１０年以降日米欧に投入
ホンダは２４日、ハイブリッド車（ＨＶ）の小型スポーツコンセプトカー「ＣＲ―Ｚ」を日本と欧米で投入する方針を明らかにした。２０１０年以降にも商品化する模様。同社は０９年に４人乗りのハイブリッド専用モデルを現行の「シビックハイブリッド」より低価格で投入する計画で、この後、早期に「ＣＲ―Ｚ」をラインアップに加え、小型ＨＶの車種を拡充し差別化したい考え。価格は明らかにしていないが、専用モデルと「そう離れた価格差にはならない」（関係者）という。「ＣＲ―Ｚ」は独自のＨＶシステムを使い、環境性能と走行性を両立したモデル。すでにこのモデルをベースにして商品化の開発に入っている。

△サッポロ<2501>ビール、梱包後に異物混入を検査できる缶検査機開発
サッポロビールはビールや飲料などを梱包した後の箱全体の異物混入を検査できる缶検査機を開発した。缶内部を含めて丸ごとチェックできるため、商品全体の品質管理を徹底できる。箱全体を対象にした検査機は業界で初めて。現在、静岡工場（静岡県焼津市）で実証試験を行っており、０８年秋にも商品化し、自社の主要工場に導入する。併せて、他の食品企業など外部への販売も行う計画。缶検査機は缶詰ラインで１缶ずつ検査するのが一般的。だが、サッポロビールが開発した検査機は、缶に詰めた商品を箱に梱包した後に検査できるため、梱包工程での異物混入も排除できる。試作機ではコンベヤーの速度が毎分５０メートルまで対応可能。単缶での検査能力と同等の処理能力に近づけ、実際の製造ラインの稼働速度に合わせてスムーズに検査できる。ステンレス鋼片やアルミ片、ガラス片などの異物に対応。

△横浜ゴム<5101>、ゴムジョイントシリーズにワイド版を追加
横浜ゴムは道路橋の継ぎ目に取り付けるゴムジョイント「ＹＳＩＩ型」シリーズに、より大きなすき間に対応する「ＹＳＩＩ―Ｗ（ワイド）」を追加して発売した。阪神・淡路大震災レベルの地震にも耐えられるよう免震ゴムを設置する橋梁が増えているが、免震構造にするには、橋げた同士の衝突を防ぐため継ぎ目に広いすき間を確保しなくてはならない。新製品は５００ミリメートルのすき間に対応する。

△東急ホームと東急アメニックス、建設資材を共通化
東急不動産<8815>の子会社の東急ホームと東急アメニックスは、新築住宅とリフォーム商品に使用する資材を共通化する。両社で資材を共同購入し、国産資材は東急ホームの建て売り分譲住宅と東急アメニックスのリフォーム商品用として、輸入資材は東急ホームの新築注文住宅と東急アメニックスのリフォーム商品用としてそれぞれ共通化する。両社はこれにより０７年度に０５年度比１０％のコストダウンを目指す。東急ホームと東急アメニックスは２５日に共同ショールームを東京・有明に開設するなど、連携を強化している。資材価格が上昇する中、今回、ショールームだけでなく資材調達の面でも連携することにした。新築からリフォームまでトータルで資材を共同購入・共通化することでコストダウンを徹底し、収益力アップを狙う。両社の資材部長を兼務する体制とし、大量購入によってコストダウンに結びつける。

△小田急電鉄<9007>、来月めど小田急あんしんグーパスをパスモ対応に
小田急電鉄は子どもが自動改札機を通過した情報を保護者にメール送信するサービス「小田急あんしんグーパス」を１１月中にもＩＣカード乗車券「ＰＡＳＭＯ（パスモ）」に対応させる。現状では磁気定期券のみの対応だが、パスモを持っていれば定期券は持たずに小田急線で習い事や塾に通う子どもも利用できるようになる。同社では子どもの安全という住民ニーズに対応し、沿線価値向上につなげる。小田急あんしんグーパスは４月にスタート。磁気通学定期券を持つ小学生が改札を通過すると、事前登録した保護者の携帯電話に日時や通過駅が送信される仕組み。沿線の私立小学生約１６５０人が登録している。新たに始めるグーパスパスモ版は、約４３００万円を投じてシステム改修し、スタートする。契約制で、料金は１件につき、月３００円程度になる見込み。現行の磁気定期によるサービスはいずれ廃止する方針だ。

△ＫＷＥ<9375>、ベトナムに自社倉庫－日系中心に契約急ぐ
近鉄エクスプレス（ＫＷＥ）はベトナム・ビンフック省クァンミン工業団地内に自社倉庫を完成させた。１１月中旬にも稼働する。同工業団地には自動車部品メーカーなど日系企業１４社が進出しており、周辺地域に進出する企業を含め「早い時期に日系企業を中心に３０社程度と契約を結びたい」（ＫＷＥ）としている。将来は中国との国際輸送の中継拠点として活用する方針。同社がベトナムに自社倉庫を持つのはこれが初めて。敷地面積１万平方メートルで、１階建ての倉庫と２階建ての事務棟で構成する。一般倉庫２０００平方メートル、保税倉庫３０００平方メートル、事務所１０００平方メートル。倉庫にはトラックドッグ８基、保税倉庫の一部には定温・定湿スペース（２００平方メートル）を設けた。自社トレーラー２台と４トントラック４台を所有し、国内輸送も手がける。

△日興コーディアル<8603>証、証券仲介を加速－税理士・会計士５００事務所と提携
日興コーディアル証券は０８年以降、税理士・会計士事務所のボランタリーチェーン「タックスハウス」加盟事務所との証券仲介（用語参照）契約を加速する。金融商品取引法への対応から日興は現在、証券仲介の新規契約を中断しているが、年内には約１００事務所と契約する見通し。年明け以降、新規の契約を再開。全５００事務所を対象に提携を加速し、証券仲介を通じて預かり資産を拡大する。日興コーディアル証券は証券仲介ビジネス本部が証券仲介を手掛けており、大手証券の中では事業会社との積極的な提携が目立っている。取扱業者のすそ野が広がりを見せる中、税理士、公認会計士は顧客の資産状況に詳しく、顧客から資産運用に関する相談を受けることも多い。また、実際に顧客のポートフォリオ作成までかかわれるよう証券仲介を望む事務所もある。さらに、証券仲介で日興と提携することによる相乗効果を期待する事務所もある。

△野村<8604>信託銀、外国株ＭＯＭ運用拡大へアジア太平洋株を追加
野村信託銀行は、運用マネジャーを組み合わせた「マネジャー・オブ・マネジャーズ（ＭＯＭ）運用」による外国株運用の対象として、新たにアジア太平洋株式を組み入れる。また年金基金などの投資家ニーズに合わせて運用者などを変えたＭＯＭ運用の提案を積極化し、運用受託の拡大につなげる。野村信託は０６年７月に投資一任業の認可を取得し、外国株式ＭＯＭ運用や日本株式ヘッジファンドＭＯＭ運用の提供を開始。ＭＯＭ運用の資産残高は現在４５０億円に達している。米大手コンサルティング会社ロジャース・ケイシーの情報提供や、野村証券フィデューシャリー・サービス研究センターがマネジャーの助言を得て、外国株式ＭＯＭ運用では日本に進出していない地域特化型やブティック系のマネジャーらを抱える運用会社を発掘し組み合わせている。
（日刊工業新聞）

△セントラル警備保障<9740>　４つの大型警備を受注
セントラル警備保障の連結対象子会社は東京シーエスピー、関西シーエスピー、新安全警備保障の３社。上位取引先は東日本旅客鉄道、ＪＲ東日本ビルテック、日立ビルシステム、住商ビルマネージメントなど大手企業が多い。主な事業地域は首都圏、大阪圏、地方主要都市で、その他の地域は業務提携しているセントラル　セキュリティグループ（ＣＳＬ）３０社がカバーしている。顧客の９５％が法人で、残りの５％が個人。０７年８月中間期のセグメント別売上構成比は常駐警備４９．７％、機械警備３２．２％、ＪＲ東日本の売上金の回収業務を主とする運輸７．２％、入退室管理システム機器工事などを行う機器工事９．１％、その他１．７％となっている。直近５年間の連結売上高は、０３年２月期２８０億１４００万円、０４年２８５億２９００万円、０５年３０８億５８００万円、０６年３３０億４００万円、０７年３４３億８７００万円と順調に伸びており、今期は当初予想を上回る３７５億円となる見通し。契約を積み重ねるストックビジネスなので売上拡大が見込める一方で、受注拡大のための先行投資として、社員の採用が重要視されている。今８月中間期も積極的に要員の前倒し採用を行ったことで、中間連結業績は、売上高１８３億８４００万円（前年同期比８．０％増）、経常利益９億３００万円（同３．１％減）、純利益４億９１００万円（同１０．７％減）と増収減益となった。セキュリティ事業なので、安全、安心を守るためにはどうしても優秀な人材を採用し、教育期間を設ける必要があるために、ある程度の先行投資が必要となる。特に今期は、八重洲サピアタワー、大崎シンクパーク、グラントウキョウ　サウスタワー、グラントウキョウ　ノースタワーの４つの大型常駐警備を受注することになったことから、先行採用は不可欠のものとなっている。また、法人向けだけではなく、個人向けのセキュリティ事業にも注力している。その結果として、以前から取り組んでいたＣＳＰホームセキュリティの売上高は年間２５％以上の伸びで推移。
販売戸数は０５年２月期２万５８０２戸、０６年２月期３万４８６８戸、０７年２月期４万４００５戸と増加し、今８中間期には５万戸を突破して年間３０％増のペースで推移している。今期は、ＳＵＩＣＡ、ＰＡＳＭＯがそのまま入退室管理システム（セントリックシリーズ）のカードとして使用出来る強みを生かし、連結売上高３７５億円（前期比９．１％増）、経常利益１７億円（同８．３％増）、純利益９億５０００万円（同３．０％増）、１株当り純利益６４円６５銭と最高益更新を見込む。今期から本格的に販売が開始されている機械警備付リサイクル型入出金機「ＵＳＣＯＳ（アスコス）」は、人員削減、時間削減が可能となることから各駅で採用される可能性が非常に高く、今後の売上拡大に貢献するものとして期待されている。配当については当初、年間配当予想２０円としていたが、業績が好調なことから、２５円配当とする予定。
（証券日刊新聞）

△エイペックス、半導体ライン移設受注　中国社から５０億円
ユナイテッド・テクノロジーズ・ホールディングス傘下で、中古半導体製造装置の販売を手掛けるエイペックス（東京都港区）は、中国の半導体メーカー、成都成芯半導体製造（四川省成都市）から半導体生産ラインの移設業務を受注した。今月末にも作業を開始し、約２年間をかけて完了する予定だ。受注金額は５０億円程度になる見込み。
移設する半導体生産ラインは日本の半導体メーカー、エルピーダメモリ<6665>の全額出資子会社、広島エルピーダメモリ（広島県東広島市）から購入した。同ラインは２００ミリウエハーの生産ラインで、生産能力は月間５万枚。受注は生産ラインの一括移設と移設後の装置が正常に稼働するまでの調整などの業務。エイペックスは、日本から中国へ移設するための運送会社や、設備設置・技術サービス会社などを取り仕切る。半導体生産装置の移設は、日本から中国だけでなく、今後はコスト競争力を武器に半導体市場で席巻する台湾から中国への移設案件が増加すると予想されている。エイペックスでは、今回の大型案件で得られる移設ノウハウをライバルとの差別化の武器としてアピールし、新規受注の獲得につなげていく考えだ。

△フラット・パネル・ディスプレー　日韓台三つ巴の戦い　国内勢、新技術で迎撃
テレビやパソコンに使われる薄型ディスプレー「フラット・パネル・ディスプレー（ＦＰＤ）」をめぐり、日本に韓国と台湾を加えた三つ巴の戦いが熱を帯びている。国内メーカーが液晶テレビなどで一層の薄型化を進めれば、韓国サムスン電子など海外勢も追随、技術面でも存在感を示す。国内大手は一歩先をゆく独自技術に力を入れ、新たな市場を視野に入れたＦＰＤの姿を示そうとしている。
横浜市で２４日に始まったディスプレーの展示会「ＦＰＤインターナショナル」。昨年、海外勢が争ったテレビ画面の大型化競争は静まり、代わって「薄さ」を競い合う展開となった。韓国サムスン電子は、厚さ１センチの４０型液晶パネルを展示。画素数は精細なフル規格のハイビジョン（ＨＤ）製品で、「早ければ来春にも商品を出す」（李在浩常務）。台湾の液晶最大手、友達光電（ＡＵＯ）も、２センチまで薄くした４０型の液晶モジュール（複合部品）をブースに並べた。
国内メーカーでは１２月、ソニー<6758>が有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）テレビを、日立製作所<6501>が厚さ３・５センチの液晶テレビをそれぞれ発売する。薄型化すれば「壁掛けテレビ」などの用途が開けるとあって、海外企業も「欧米や日本市場向けに、今後は同時に大型化も進める」（ＡＵＯ開発担当者）と意欲をにじませる。
これまでアジアのメーカーは、サムスンが有機ＥＬの開発などで技術力を示していたが、今回は台湾勢の実力も目を引いている。携帯電話用でサムスンが０・３７ミリの有機ＥＬパネルを展示したのに対し、ＡＵＯも０・６９ミリの１・９型パネルを出品し、韓国勢に迫る勢いをみせる。台湾では、ＦＰＤ関連企業の集積地が従来の北部、南部に加えて中部にも整備され、ＦＰＤ産業の厚みが増している。ただ、台湾企業はパネルの生産面は強いが、部品となるガラス基板に必要な材料メーカーなど、ＦＰＤの基盤メーカーが乏しい。台湾貿易センター東京事務所の呉政典所長は「日本と台湾は相互補完の関係にある。日本の部材メーカーなどの企業に台湾へ進出してほしい」と“ラブコール”を送る。
技術面で海外勢と差別化を図ってきた国内各社のブースで目を引くのは、自動車の表示装置や携帯電話を対象にした新技術の開発だ。
セイコーエプソン<6724>やＴＤＫ<6762>が有機ＥＬを出品。東芝<6502>松下<6752>ディスプレイテクノロジーも、独自技術でこれまで困難だった丸形の液晶ディスプレーを開発し、自動車のインパネ部（運転席の計器表示部）に搭載できる試作品を出品した。
また、シャープ<6753>は来年度に量産に入る厚さ０・６８ミリの液晶ディスプレーに加え、太陽光など周囲の明るさに反応して画面の輝度を自動調節するディスプレーを公開。国内企業は薄型テレビの「次の世代」のＦＰＤ市場となる機器への対応で、海外勢を迎え撃つ構えだ。

△花王<4452>　「色とツヤ」長持ち口紅　「オーブ」に追加
花王は２４日、独自技術によって色とツヤを持続させる口紅「オーブ　ルージュ　ピュアリーステイ」（税込み３１５０円）を１２月８日に発売すると発表した。主力のメークアップブランド「オーブ」に新製品として追加する。口紅は時間がたつと落ちてしまい、１日に何度か塗り直す必要がある。花王によると、発色する顔料を唇に付着させる「色持ち成分」が顔料とともに凝縮し、色ムラやくすみが起きるのが要因という。花王が新たに開発したのは、顔料の唇への密着性を高める成分「カラーフィットヴェール」。色を持続させるポリマーと超微粒子のシリカを複合させたもので、これが顔料を包み込むことで凝縮を防止。分散状態のまま唇に密着させることができる。花王の実験では一般の色持続素材を用いた口紅では２時間程度でほとんど色が落ちてしまったのに対し、カラーフィットヴェール配合のものは、ピンクやベージュといった淡い色でも「しっかりと色が残り、ツヤも感じられる」と話している。

△コープネット事業連合　プライベートブランド価格据え置き
コープとうきょうなど関東１都６県の生協（生活協同組合）で構成するコープネット事業連合は２４日、パン、ティッシュなどのＰＢ（プライベートブランド）５００品目の価格を据え置くと発表した。期間は２９日から１２月３１日まで。対象店舗は、茨城、栃木、群馬、千葉、埼玉、東京、長野の計１９０店舗。原料高騰による値上げが相次ぐなか、消費者の生活を守るという観点から、毎日の暮らしで使う生活必需品の値段を据え置くことを決めた。対象製品は、「肉や魚を除く、ほとんどのもの」（広報担当）で、カレーやうどん、牛乳、洗剤なども含まれる。
価格据え置きは、大手ではイオン<8267>が８月から実施。ＰＢではなく、大手メーカー製の食品や日用品など１００種類の通常店頭価格を年内まで引き上げずに販売している。

△ＳＣＥＪ　「グランツーリスモ５　プロローグ」　“実車”ゲームで体感
実車を見たらゲームで運転－「幕張メッセ」で２４日から公開された東京モーターショーに、ソニー<6758>・コンピュータエンタテイメントジャパン（ＳＣＥＪ）は家庭用ゲーム機「プレステーション３（ＰＳ３）」向けに１２月１３日発売するドライブゲーム「グランツーリスモ５　プロローグ」を出展。レカロ社製のシートを備えたコックピット型の試遊台を並べ、実物と見間違えるようなリアリティーを持った車を運転できる「ＧＴ５プロローグ」の特徴をアピールしていた。
ＰＳ３は家庭用ゲーム機市場で任天堂<7974>の「Ｗｉｉ」やマイクロソフトの「Ｘｂｏｘ３６０」に後れを取っており、今年の年末商戦が巻き返しの山場。自動車の目利きたちがそろうモーターショーの場で、外観だけなく挙動も実車を再現できるゲーム機の高性能ぶりを見てもらい、販売増につなげる。
モーターショーにはタカラトミー<7867>も出展し、開催記念の「トミカ」「Ｑステア」を販売している。
（FujiSankei Business i）