10/19 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△中国人技術者を日本企業に紹介、みずほ<8411>など出資のアヴァンティ
みずほフィナンシャルグループと丸紅<8002>グループなどが出資する人材派遣会社、アヴァンティスタッフ（東京・千代田）は22日に、顧客企業に中国人のソフト技術者を紹介する事業を始める。中国の大学系企業と提携し、国内で人材不足感が強いＩＴ系のエンジニアを確保する。3年後に年間1000人以上の技術者を企業に橋渡しすることを見込み、新たな顧客網の開拓を進めていく。アヴァンティはこのほど北京大が全額出資する企業グループ、北京大学青鳥集団傘下の青鳥システム・ジャパン（川崎市、劉甚秋社長）と提携。青鳥システムは日本で働くことを希望する技術者や中国人留学生を正社員として採用し、日本企業に派遣する特定派遣事業を進めており、営業面でアヴァンティが協力する。
（NIKKEI NET）

▼ダイダン<1980>が急落、08年3月期予想を下方修正
ダイダンが急落している。９時４０分現在、同社株は大証１部で値下がり率第１位。２００８年３月期連結決算見通しについて、経常利益を２０億円から４億円に下方修正したことが嫌気された。

△東宝不<8833>しっかり、業績予想を上方修正
東宝不動産がしっかり。同社が１８日の引け後に、連結業績予想を上方修正したことなどが好感されている。中間期の経常利益予想をこれまでの１４億円から２０億５７００万円に、通期は同２５億円から２７億７０００万円にそれぞれ引き上げた。中間期に道路補修工事の売り上げが増加したほか、下期完成予定の工事が上期中に完成し売り上げ計上されたという。

▼さくらＫＣＳ<4761>が下落、08年3月期決算見通しを下方修正
さくらケーシーエス（ＫＣＳ）が下落。１８日に２００８年３月期業績予想を下方修正したことが嫌気されている。システム機器の販売が一部で伸び悩んだほか、大手ベンダーから受託したソフト開発で不採算プロジェクトが発生したことなどが下方修正の要因。連結売上高の見通しは据え置いたが、営業利益は９億円から８億０５００万円、経常利益は１０億６０００万円から９億５０００万円、当期利益は８億６５００万円から７億８０００万円に引き下げとなった。

▼松屋フーズ<9887>軟調、営業利益が計画下回ると報道
松屋フーズが軟調。１９日付日経新聞朝刊で、同社の中間期連結営業利益が８億円程度となったもようで、期初計画の１０億７０００万円を下回ると報道されたことなどが材料視されている。
報道によると、吉野家ホールディングス<9861>など競合他社との競争が激化したほか、商品の値上げによる客数減少が響いた。

▼マックス<6454>軟調、営業利益が予想下回るとの報道
マックスが軟調。１９日付日経新聞朝刊で、同社の２００８年３月期の連結営業利益が７０億円程度となる見通しで、従来予想を６億円下回ると報道されたことなどが材料となっている。新設住宅着工数の減少で、常圧釘打機や住宅関連機器が落ち込んだと報道は伝えている。

△小糸製<7276>買い気配、営業増益予想に転じる
小糸製作所が買い気配。１９日付日経新聞朝刊で、同社の中間期の連結営業利益が前年同期比１％増の９６億円程度になったもようで、従来の同９％減との予想から一転、増益になる見込みと報道されたことなどが材料視されている。報道によると、自動車用照明が高付加価値品を中心に伸びたほか、航空機・鉄道車両用のシートも好調だった。

▼大建工<7905>売り気配、業績予想を下方修正
大建工業が売り気配。同社が１８日、２００８年３月期の業績予想を下方修正したことなどが材料となっている。中間期の連結経常利益予想はこれまでの２０億円から１４億５０００万円に、通期は同５０億円から３５億円にそれぞれ引き下げられた。同社では、６月２０日の建築基準法改正の影響で、特に７─８月の持家の新設住宅着工数が前年同期比２８．６％と大幅に減少するなど、同社を取り巻く環境が大変厳しい状況にあると説明している。新設住宅着工が不透明な中、本年度後半の売上も大幅な増加が見込めないと判断し、業績予想を中間期・通期ともに下方修正するという。
（ロイター）

△協発酵<4151>株がストップ高買い気配、キリン<2503>と買収交渉－抗体薬に期待（２
医薬品・バイオ事業に注力する協和発酵工業株がストップ高（制限値幅いっぱいの上げ）買い気配。ビール大手のキリンホールディングスが同社と買収交渉を行っているとの一部報道を受けて、抗体医薬品の創出などで理想的なシナジー（相乗効果）が発揮できると期待された。午前11時時点での気配値は、前日比200円（17％）高の1402円。181万株の売り注文に対して356万株超の買い注文が入っており、当面値がつきそうにない。一方のキリンは同26円（1.7％）高の1593円。19日付の日本経済新聞朝刊は１面トップで、キリンが協発酵を買収する方向で同社と交渉に入ったと伝えた。キリンが友好的な形で協発酵株の50％超の取得を目指すという。買収総額は3000億円超となると伝えた。この報道についてキリンと協発酵はそれぞれニュース・リリースを公表。「事業提携について常にさまざまな可能性について検討している」とした。日興コーディアル証券の山本義彦・首席アナリストは「ベスト・フィットだ。農芸化学をベースにした会社同士で考え方が非常によく似ている。大日本住友や田辺三菱などの他の製薬企業の経営統合よりずっと良い組み合わせだ」と高く評価している。一方、ジャパン・アドバイザリーの近江光雄氏は「協発酵はどこの会社にとっても魅力的な会社。このディールがまとまらなければ、次の候補が出てくるだけのこと。対抗ビットが出てくる可能性もある」と指摘した。　　近江氏は「協発酵側からすれば、身売りしても医薬品事業でリーダーシップがとれると踏んでいる節がある」と解説するとともに、協発酵経営陣の意思決断に注目している。「ディールがまとまるかは協発酵の経営陣の同意が大前提。敵対的なビットには与しないのではないか」と述べていた。キリンと協発酵の共通点は、発酵技術を基盤に酒類やバイオなどに事業を水平展開してきたこと。直近の経営者をみても、荒巻康一郎・キリンビールホールディングス最高経営者（ＣＥＯ）、浅野克彦キリンファーマ社長、平田正・協発酵会長、松田譲・協発酵社長ら、すべてが発酵技術関連の研究者だった点も共通している。化学合成でつくられる医薬品に比べて副作用が少ないと期待される「抗体医薬品（注１）」市場は、抗がん剤や抗炎症薬などを中心に急拡大。世界の市場規模は現在の1000億円規模から2010年ごろに数兆円規模まで膨らむとみられている。
キリンは腎性貧血治療薬「エスポー」の成功を皮切りに、抗体医薬品の研究に注力、世界の医療機関などと提携し、ヒト抗体生成の第一人者との評価を受けるに至っている。しかし、同社のベース技術とも言える「ヒトポリクローナル抗体」は、ヒトの染色体ごと牛などの動物に移した上で抗体医薬品として仕上げていくため、「狂牛病（牛海綿状脳症）問題の発生以降、ヒトポリクローナル抗体は方向違いではないか、との声が上がっていた」（日興コ証の山本氏）という。また近年の薬価引き下げでキリンの医薬品事業は低迷、診療報酬体系の見直しに伴い、主力の腎性貧血治療薬「ネスプ」（エスポーの後継品）も採算悪化が懸念されてきた。一方、協発酵は抗体医薬品の薬効を高めると期待される「ポテリジェント（Potelligent）」技術を創出、同ライセンスを米バイオベンチャー企業や武田薬品工業に一部供与しながら、事業の加速化を図ってきた。　　ポテリジェントは抗体が持つ「フコース」（糖鎖の一種）を低減させることで抗体医薬の活性を100倍以上に高める技術で、「抗体医薬品の製造コストを10分の１、100分の１にできる可能性を持つため、世界中の医薬品会社が協発酵のテクノロジーを欲しがっていた」（ジャパンＡの近江氏）と言う。新光証券企業投資調査部バイオチームの岩田俊幸シニアアナリストは、今年５月時点でポテリジェント技術の事業価値を2600億円と試算、米ジェネンテックや米アムジェンなどの創薬ベンチャーを指標に協発酵の将来価値を測るべきだと述べていた。

△小糸製<7276>株が３日続伸、中間期は一転営業増益へ－高付加価値の照明好調
自動車照明トップの小糸製作所の株価が３日続伸。ディスチャージヘッドライトなど付加価値の高い自動車照明が好調に推移しているなか、減益を見込んでいる９月中間期の営業利益が一転して増益になるとの観測が広がり、業績に対する慎重な見方が後退した。午前の株価終値は前日比44円（3.3％）高の1395円。小糸製は７月26日に第１四半期業績を発表した際、中間期連結営業利益予想を同9.2％減の86億円と示しているが、ＩＲ担当の唐澤晋自氏は、「増収効果で減益分は埋めることができたと思う。ディスチャージヘッドライトは、消費電力が少ないにもかかわらず輝度が高いのが特徴。国内自動車生産台数の３割に搭載されており、伸びている」と話していた。同社は今月25日に中間決算を発表する予定。19日付の日経新聞朝刊は、中間期の連結営業利益が前年同期比１％増の約 96億円になったもようだと報じた。ディスチャージヘッドライトや発光ダイオード（ＬＥＤ）製のヘッドランプなど高付加価値の新型製品が伸びたとしている。会社側の通期（08年３月期）連結営業利益計画は前期比16.3％増の248億円。ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録されたアナリスト７人の予想平均値は251億円と、上振れが予想されている。19日付の日経新聞報道では、「上期の上乗せ分を踏まえ、通期も10億円程度上方修正する公算が大きい」としている。
（ブルームバーグ）

△ＣＣＣ<4756>---一時ストップ高、予定通りの中間配実施発表で
一時ストップ高と急騰。前日には中間期の配当実施を発表している。当初計画どおりの3.5円配当実施となるが、業績が計画線上で順調に推移していることが確認されたため、買い安心感の高まりにはつながっているようだ。本日は消費者金融株など、長期間株価が低迷していた銘柄がリバウンドをみせていることも、追い風となる格好へ。

△ＮＴＮ<6472>---逆行高、ＧＳの「買い」格上げ受けて
逆行高。ＧＳが投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価を1350円としており、買い材料と捉えられる格好へ。中間期決算において収益の再加速化が確認され、その後はＳＮＲ社の連結貢献に伴って大幅増益が期待される来年度の業績期待に焦点が当たっていこうと考えているもよう。

▼ソフトウェアＳ<3733> 大幅安、連日で年初来安値を更新。
野村証券では、投資判断を「2」から「3」に引き下げたようだ。病院側の買い控えが予想以上に大きくなっており、受注案件の獲得が遅れていると。また、短期的な受注回復は困難として09年4月期の野村予想を大幅に下方修正、経常利益で従来予想の21.6億円から6.9億円にまで減額されている。

▼みずほ<8411> 反落。
ＪＰモルガン・チェースの決算を波乱なく通過したことで、前日にはメガバンクにも買い安心感が強まったが、本日はバンカメの予想を上回る減益決算など嫌気される形から戻り売りに押される展開。また、ＫＢＣでは投資判断を「バイ」から「ホールド」に、目標株価を80万円から60万円にそれぞれ引き下げへ。

△アドバンテス<6857>---買い戻し優勢といったところか
しっかり。日経平均が一時300円を超える下げ、ＢＢレシオの低下、為替相場の円高基調などを受けるもしっかりの展開となっている。米国市場ではインテル効果継続でナスダック、ＳＯＸともに上昇、またこれまで大きく売り込まれていただけに買い戻し優勢といったところか。

△丸紅<8002>---ＪＰモルガンでは1200円に引き上げ
小じっかり。ＪＰモルガンでは目標株価を830円から1200円に引き上げ、投資評価を「Underweight」から「Neutral」に変更している。原油価格前提の引き上げに加えて、非資源分野での事業基盤拡大は中長期的にも評価できると判断したようだ。

▼住阪セメント<5232>---売り優勢、みずほの格下げが響く
売り優勢。みずほが投資判断を「２」から「３」に格下げしており、売り材料につながっている。改正建築基準法の影響などから今期のセメント内需見通しは弱含む可能性があるほか、原油価格高騰に伴うコスト負担の上昇を想定して、業績予想を下方修正している。太平洋セメントに関しても、「１」から「２」へ格下げ。

▼コムシスＨＤ<1721>---下げきつい、日興シティが目標株価下げ
きつい下げ。日興シティでは投資評価「２Ｈ」継続、目標株価を1480円から1380円に引き下げている。ドコモ工事の下期ずれ込みなどによって、中間期の業績は会社計画未達になると考えている模様だ。同様に、目標株価を1520円から1460円に引き下げている大明もきつい下げに。

▼沖縄セルラー<9436> 大幅安。
中間減益が嫌気されているようだ。07年9月中間期実績は加入者数の伸び悩みと販売手数料の拡大などを受け、経常利益で前年同期比4.0％減の57.81億円となった。中間期の業績予想は開示していなかったが、減益となったことで失望売りが先行しているもよう。なお、ＣＳでは投資判断「OUTPERFORM」並びに目標株価41.4万円を継続、マッコーリーでは「アウトパフォーム」並びに37.5万円を継続するなど、アナリストの評価は総じて高いままとなっている。

△日電子<6951> 急伸。
野村が投資判断を新規に「２」としていることが評価材料につながる。妥当株価は530円と試算しているようだ。半導体関連での悪材料は出尽くし感があり、ナノテク分野やメディカル分野の貢献で、今後３年間のＥＰＳ成長率は年率17％を予想としている。

▼共栄タンカー<9130>---売り優勢、収益予想下方修正に意外感も
売り優勢。前日に発表した業績修正が嫌気されている。中間期はほぼ想定線の範囲内だが、通期では営業利益ベースで10.5億円から9.6億円に減額修正へ。引当金の対象を変更したことなど特殊要因もあるようだが、同業他社の好業績が目立つ中、業績の下ブレには意外感。

▼ミクシィ<2121> みずほ証券では、投資判断を「3」から「4」に引き下げたようだ。
会社側では17日に07年9月中間期予想を引き上げだが、売上高成長は期待に届いていないと。また株価はフェアバリューの80万円から45％上方にかい離しており、08年3月期予想ＰＥＲも約83倍と割高であるとしている。

□新日鉄<5401>---雲下限（798円）辺りが下値メドか
25日線割り込み調整色強まる。じり安基調が続いているが、テクニカル的には一目均衡表の雲下限（798円）辺りが下値メドか。なお、三井物と共同で豪州でＬＮＧパイプライン向け鋼管を受注したと報じられている。

△伊藤忠<8001>---続伸で10/15直近戻り高値を突破
続伸で10/15直近戻り高値を突破。リバウンド基調が続くも、このところ上値抵抗線レベルであった1470円処を捉えてきている。ＮＹ原油先物価格の強い動きや商社セクター内での出遅れ感から見直し機運強まる。

△協醗酵<4151>---気配値でストップ高
気配値でストップ高。キリンが同社を買収する方向で交渉に入ったと報じられており、これを材料視した買いが集中。年初来高値水準で推移していたほか、信用倍率は1.01倍と需給妙味は大きく、買い戻しの流れも強まる。
（フィスコ）

△ＨＣ上場のナチュラム<3090>は５９％高の３５万円で初値
ナチュラムが、大証ヘラクレスに新規上場された。公開価格は２２万円、公開株式数は２１００株となっている。寄り付きから買い気配を切り上げ１０時５０分に公開価格を１３万円、５９％上回る３５万円で初値をつけ３７万５０００円まで買い進まれた。前場売買高は、４７９８株と公開株式数を上回る賑わいとなった。この日は、９月１８日以来１カ月ぶりの２銘柄同時ＩＰＯ（新規株式公開）となっているが、ＩＰＯ市場の持ち直しから、前回の２銘柄が公開価格割れの初値形成と共倒れしたのとは異なる状況となっている。同社も、新興市場で人気復活中のネット関連業態に属し資金吸収額が４億円強と小型なことが、ＰＥＲ２１倍台のやや割高な公開価格のハンデを押し返し、市場の事前観測を大きく上回る初値倍率となった。同社は、釣具やアウトドア用品のインターネット通販サイト「アウトドア＆フィッシング　ナチュラム」を運営している。フッシュング用品にキャンプ用品やカヌー、カー用品、健康食品など約２０万点の商品を販売、会員数は約２０万人に達している。ヤフーや楽天が運営するオンラインシュッピングモールにも出店し、商品配送の物流業務はカタログ通信販売のムトウ（８００５）に委託している。今２００８年１月期業績は、売り上げ４１億１４００万円（前期比１８％増）、経常利益１億３６００万円（同８％増）、純利益１億１４００万円（同２０％減）、１株利益１万２５４円を予想している。

△東洋機械<6210>は１Ｑ大幅減益織り込み決算発表期待し続伸
東洋機械金属は、１０円高の６１０円と続伸している。７月に発表した今３月期第１四半期（１Ｑ）決算の大幅減収減益がショックとなりストップ安を交え窓を開けて２００円安したが、悪材料織り込み済みとして１０月２３日発表予定の中間期決算を先取り下値に割安株買いの打診が継続している。同社の１Ｑ業績は、前年同期比２８％減収、９２％経常減益、９４％純益減益と大きく落ち込んだ。射出成形機、ダイカストマシンの１Ｑの受注は、大幅に回復したが、前期末の受注残が大幅に減少したことが響き大幅減収益となった。このため中間期・通期業績は、期初予想を据え置き、通期純利益は１２億１０００万円（前期比１５％増）と増益を見込んでおり、２３日の中間期決算発表時に予想達成を確認できるがどうかがポイントとなる。株価は、前期も第３四半期決算発表時の今年１月に前期業績を下方修正、年初来高値９７０円高値から急落し業績信頼性では問題含みとなっている。ＰＥＲ１０倍台、ＰＢＲ１倍割れの安値水準で強弱感が対立するなか、下値買いも一考の余地が出てくる。

△高純度化<4973>は連続最高業績、増配も材料出尽くし感で急反落
日本高純度化学は、３万５０００円安の４７万８０００円と５日ぶりに急反落している。前日１８日に２００７年９月中間期決算とともに中間期・期末配当の再増配を発表したが、材料出尽くし感が強まり利益確定売りが加速している。同社の中間期業績は、期初予想通り前年同期比１２％増収、６％経常増益、６％純益増益で着地した。プリント基板、半導体基板用に金めっき需要が堅調に推移し、金、パラジウムなどの貴金属価格の継続的な上昇や貴金属化合物の販売数量増、新製品の寄与などが重なり増収増益を達成した。今３月通期業績も期初予想を踏襲し、経常利益は２１億６０００万円（前期比５％増）と連続して過去最高を更新、純利益も１３億円（同６％増）を見込んでいる。配当は、中間期・期末とも前回予想の各３０００円を４０００円に引き上げ、年間８０００円（前期実績５５００円）に増配する。株価は、携帯電話の在庫調整、パソコン買い控えなど悪業績環境が足を引っ張り上場来安値４０万８０００円まで大きく調整、増配報道などを手掛かりにリバウンド幅を拡大していた。ニ進一退で底上げ継続となりそうだ。

△ＪＱ上場のＡＤワークス<3250>は買い物のみ集め買い気配アップ
エー・ディー・ワークスが、ジャシダック証券取引所に新規上場された。公開価格は７万円、公開株式数は７３６０株となっている。寄り付きから買い気配を切り上げ１０時１０分現在、公開価格を５万６０００円上回る１２万６０００円買い気配で売り物はなく６６１１４株の買い物のみを集めている。新規株式公開（ＩＰＯ）市場も、ソニーフィナンシャルホールディングヅ（８７２９）の超大型上場を無事通過して８月末、９月の連続の初値の公開価格割れの不調から持ち直しており、同社の時流性の高い不動産流動化関連業態や資金吸収額が５億円強と比較的小型で、公開価格がＰＥＲ５倍台と割安なことが買い評価されている。同社は、不動産鑑定・コンサルタント事業、不動産投資ファンド・サポート事業、不動産マネジメント事業、不動産流動化事業の４事業を展開、個人富裕層や法人向けの中小型収益物件に強みと実績を持っている。売り上げの約９０％を占める流動化事業では、自己勘定で取得した不動産を運用して収益を確保しながら、より物件価値を高めて売却する。今２００８年３月期業績は、売り上げ１０２億円（前期比２８％増）、経常利益７億３０００万円（同３０％増）、純利益３億９８００万円（同２１％増）、１株利益１万２８１６円を予想している。

▼ＨＩＯＫＩ<6866>は３Ｑ業績も減益・低進捗率着地し反落
ＨＩＯＫＩは、３５円安の２１９０円と反落している。ただ安値後は、下げ幅を縮小している。前日１８日に今１２月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表したが、今年６月の業績下方修正と同様に減収減益・低進捗率着地となったことを嫌い売り先行となっている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１％減収、３３％経常減益、３６％純益減益と落ち込み、６月に下方修正された通期業績対比で経常利益は６４％、純利益は６３％の進捗率と目安の７５％を下回った。新製品を投入した現場測定器の売り上げは増加したが、台湾でベアボード・パッケージ検査機の需要が大きく後退し、１月設立のプリント基板画像検査子会社ハインズテックの不採算推移、新工場の減価償却費増、事業譲り受けに伴う人件費、ノレン償却額の発生などが業績を圧迫した。１２月通期業績は６月予想を据え置いたが、純利益は１７億２０００万円（前期比１４％減）と前期の過去最高から減益転換する。株価は、６月の下方修正、期末配当の減配が響き２０００円安値までほぼ１０００円安し戻りを窺っていた。下値を叩いて悪材料織り込み済みの確認を続けよう。

△アコム<8572>は中間業績修正をバネに年初安値から急続伸
アコムは、寄り付きの買い気配から３７０円高の２６１０円まで買い進まれ１０月１７日につけた年初来安値２１３５円から急続伸している。前日１８日に今２００７年９月中間期業績の修正を発表、純利益は減額となったものの、営業収益、営業利益、経常利益が増額されたことから、悪材料出尽くしとして買い先行となっている。同社の中間期業績は、営業収益が期初予想より４９億５４００万円、営業利益が１９０億９８００万円、経常利益が１９０億６０００万円それぞれ引き上げられて減収減益幅を縮小し、純利益は逆に４６億５５００万円引き下げられ２４８億４５００万円（前年同期は２８２１億４０００万円の赤字）と黒字転換幅を縮小する。単独業績で営業貸付金利息が期初予想より４９億円増加し、貸倒費用が８５億円、その他営業費用が３１億円各減少することが増額要因となった。純利益は、中間期末の減損処理で有価証券評価損と過年度法人税の計上をすることにより減額となる。株価は、貸金業法改正、過払利息の返済引当損失の計上から前期業績を相次いで下方修正、大幅赤字転落になるとともに大きく売り込まれた。これまでとは方向が異なる業績修正であり、信用好取組も支援し悪材料出尽くし感がさらに強まりそうだ。

△ＤＡＣ<4281>は３Ｑ２ケタ増益でネット関連人気増幅し３連騰
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムは、寄り付きから売り買いが交錯し、１１００円安から２６５０円高の４万９７５０円と切り返して３日続伸となっている。前日に今１１月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、純利益は大幅減益となったものの、経常利益が前年同期比２０％増益となるなど中間期業績に続き２ケタ増収増益をキープしたことから、インターネット関連人気を増幅、買い評価されている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１９％増収、２０％経常増益、７５％純益減益となった。インターネット広告市場の堅調な拡大を背景に、博報堂ＤＹメディアパートナーズやアサツーディ・ケイ向けの取扱件数が増加したことが、２ケタ増収益につながった。純利益は、連結子会社エルゴ・ブレインズの株式の減損処理に伴いノレン一括償却額を計上したことから大幅減益となる。同社は、インターネット広告関連市場は、事業環境の変化が激しく不確定要素が大きいとして、先行きの業績予想を開示していないが、中間期に続く好決算で１１月通期業績への期待も高まる。株価は、９月安値３万１１００円から新興市場で盛り上がったインターネット関連株人気に乗り５万１１００円までＶ字反騰した。新興市場株特有の値動きの良さをテコに調整を交えつつ戻りを窺う展開が続こう。

△セゾン情報<9640>は急反発、中間業績上方修正で増益転換
セゾン情報システムは、６８円高の１１３８円と３日ぶりに急反発し、寄り付き段階ではジャスダック市場の値上がり率ランキング順位第２位に躍り出た。前日１８日に期初の減益予想が増益にプラス転換する今２００７年９月中間期業績の上方修正を発表、割り負け訂正期待の底値買いを誘発している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想を４億７３００万円、経常利益が２億６５００万円、純利益が１億５６００万円各アップされ、純利益は６億６００万円（前年同期比２０％増）と増益転換する。カード事業、流通事業、ハルフト事業、ＢＰＯ事業の全事業が堅調に推移、自社パッケージ製品で利益率の高いハルフト事業が、保守ビジネスや他社との提携戦略を中心の好調に伸びたことが利益を上ぶれさせた。なお３月通期業績は、現時点では修正がなく純利益は１６億８０００万円（前期比９％増）と連続の過去最高更新を予想している。株価は、今期配当３０円への連続増配、第１四半期決算の大幅増益にも反応薄で１０００円大台出没が長引いている。ＰＥＲは１０倍台、配当利回りは２．６％と大きく出遅れており、底離れに拍車がかかろう。

△東宝不<8833>は業績上方修正を追撃材料に続伸
東宝不動産は、１７円高の９００円と続伸している。前日に今２００７年８月中間期・２月通期業績の上方修正を発表、今期第１四半期（１Ｑ）業績の大幅増益・高進捗率着地に次ぐ追撃材料として買い物を呼び込んでいる。上方修正のうち２月通期業績は、売り上げが期初予想より１８億円、経常利益が２億７０００万円、純利益が１億円それぞれ引き上げられ、純利益は１９億円（前期比２０％増）と増益率を拡大する。中間期業績は、道路補修工事の売り上げ増加と下期完成予定の工事の上期完成売り上げ計上が寄与し、通期は道路事業の清掃作業収入の減少や工事利益率の低下もあり業績は微増となるが、上方修正にはつながる。株価は、１Ｑ好決算をテコに９５０円高値まで１６０円高して９００円台出没となっている。ＰＥＲは市場平均を上回るが、薄めながら株不足の続く信用好取組などもフォローし再度の上値追いにトライしよう。
（東洋経済新報社）

△フルスピード<2159>は続伸、約２ヶ月で５．５倍に
フルスピードは続伸の動きで値幅制限にいっぱいの２０万円ストップ高となった前日に続いて上場来高値を更新している。インターネットの検索サイトを活用したコンサルティング、プロモーション支援事業を主力としており、８月２日に新規公開（ＩＰＯ）して以来、高い成長性を評価した個人投資家などからの資金流入が継続。この日は一時１７１万円まで買い進まれたが、これは８月２０日に付けた安値３０万６０００円から約２ヶ月間で５．５倍に跳ね上がった計算。ＩＰＯ時の公開価格５１万円からでも３．３倍に上昇したことになる。
新興市場で既存の銘柄ではディー・エヌ・エー<2432>の強さが際立つが、直近のＩＰＯ銘柄ではフルスピードが新興市場全般の反騰トレンドを牽引している状況だ。

▼住宅関連に安値目立つ、着工急減の悪影響懸念
住宅関連株に安値を更新するものが目立っている。三井ホーム<1868>や大東建託<1878>、アイカ工業<4206>、住友大阪セメント<5232>、ＴＯＴＯ<5332>、住生活グループ<5938>、大建工業<7905>、前澤化成工業<7925>、サンウェーブ工業<7993>など住宅設備機器を手掛ける企業も含め幅広い銘柄が年初来安値を更新している。
ほかにもインテリア商社最大手のサンゲツ<8130>、家具に強みのあるホームセンターの島忠<8184>なども本年安値に売り込まれている。
耐震偽装への対応策である改正建築基準法が６月に施行されて以降、審査時間の長期化などで新設住宅着工戸数が大きく落ち込んでおり、その収益への悪影響が懸念されている。国内の新設住宅着工戸数は７月が前年同月比２３％減、８月が同４３％減で９月も低調だったもよう。前日の引け後には大建工は９月中間期と０８年３月期通期の業績予想を下方修正。通期の連結純利益は従来の２２億円から１６億円に減額しており、この住宅着工件数の減少を理由にあげていた。また、市場では「住宅着工の減少で収益が打撃を受けるのは銀行も同じ」（準大手証券）という指摘がある。
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>の３メガバンクをはじめ銀行にとって住宅ローン事業は今や大きな収益柱だけに、「収益への直接的影響という意味では米サブプライム問題よりはるかに重要」（同）という声も聞かれている。

△ＵＳＥＮ<4842>が連日のＳ高、市場からの信認回復か
ＵＳＥＮがストップ高買い気配となっている。１７日に発表した０７年８月期決算で、連結経常利益が８６億２５００万円の黒字（前の期は３６億円強の赤字）になるなど、期初計画を上回る着地になったことが引き続き評価材料。前日も制限値幅いっぱいに買われていた。今期の営業利益の予想は７％増の１７０億円。同社株は一昨年まで業績の減額修正を繰り返し行うなど、市場からの信認が薄らいでいたが、今回の決算でとりあえず払しょくしたようだ。大和総研では１８日付で投資判断「２」を継続。リポートでは「今回の決算結果は、単純に数字が伸びた以上に市場からの信頼を取り戻すという意味において重要であった」などとしていた。

△ＮＴＮ<6472>が上伸、ＧＳが「買い」に格上げ
ＮＴＮが上伸している。ゴールドマンサックス証券が同社株の投資判断を「中立」「買い推奨」へ引き上げたことが材料視されている。目標株価は１３５０円。ＧＳではでは事業環境の再考と為替前提の変更を理由に、来０９年３月期当社（ＧＳ）予想営業利益を６４５億円→６７０億円（前年比２４％増）に増額している。リポートでは「１１月７日発表予定の上期決算で収益再加速が確認され、来０９年３月期業績に向けた安心感が台頭すると見る」などとしていた。

△野村証が日電子<6951>を新規「２」評価
野村証券は日本電子の投資判断を新規に「２」（やや強気）としている。妥当株価は５３０円と試算。中期的に安定した収益の拡大が期待できるなどが評価材料。０８年３月期は減益予想ながら、０９年３月期の連結経常利益は１８％増になると試算している。
（ラジオNIKKEI）