10/18 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△スポーツシューズ、ベトナムで本格生産・ミズノ<8022>とアシックス<7936>
ミズノとアシックスはベトナムでスポーツシューズ生産を本格化する。現在は両社とも全体の8―9割を中国で生産しているが、今後は段階的に比率を引き下げる。中国内では来年の北京五輪を控え人件費の上昇が続いているほか、石油系原料を多く使うスポーツシューズ生産に対する環境規制も厳しくなる見通し。両社ともベトナムに新たな拠点を築き、中国依存リスクを低減する。ミズノはベトナムのホーチミン市郊外に協力工場を確保し、本格的な生産に乗り出した。同工場では縫製や組み立て、検品作業など幅広い業務を担当し、2008年3月期中に現地で100万足を生産する。さらに来年にも協力工場を1カ所増やすことを決めている。

△携帯電話がチケット代わり、東京モーターショーが採用
携帯電話をかざして、専用レーンからスイスイ入場――。27日に幕張メッセ（千葉市）で一般公開が始まる東京モーターショーで、携帯電話に入場券データを取りこんでチケット代わりに使う仕組みが採用された。
ソニー<6758>の非接触ＩＣ技術「フェリカ」を活用した仕組みで、すでに普及が進んだ交通乗車券や電子マネーだけでなく、イベントなどの入退場管理でもフェリカが広がりそうだ。
ソニーやＮＴＴドコモ<9437>などが出資するフェリカネットワークス（東京・品川）が開発した携帯電話向けの「ピットモット」と、オンラインチケット販売システムのイーティックス（東京・港）のシステムを組み合わせた。フェリカ対応の携帯電話を持つユーザーは、携帯にチケットをダウンロード（取り込み）することで、受け取りの手間を省ける。会場入り口の専用レーンで携帯電話をかざして入場できる。

△次世代デジタル素材を量産、住友化学<4005>や三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）など
化学・素材大手が家電や半導体の次世代品向けにデジタル素材を相次ぎ量産する。住友化学は超微細な半導体製造に使う樹脂の工場を2008年末に稼働、三菱化学は10年にも有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）パネル用の新材料を商品化する。年6兆円のデジタル素材市場で日本勢はシェア6割超を持ち、日本製品の競争力を支えている。技術の世代交代が急速に進むなか、素材各社はいち早く量産体制を築き主導権を確保する。住化は120億円を投じ、半導体回路を形成する際に使う感光性樹脂（フォトレジスト）の量産工場を大阪市に建設。来年以降出荷が本格化する回路線幅45 ナノ（ナノは10億分の1）メートルの半導体の製造ラインに供給する。
現在は65ナノメートル品が主流だが、今後微細化が一段と進む見通しで、首位のＪＳＲ<4185>なども来年から量産に乗り出す。
（NIKKEI NET）

△ホンダ<7267>が小型車「フィット」を全面改良、下期の販売回復狙う
ホンダは１８日、主力の小型車「フィット」を全面改良し２６日に発売すると発表した。ホンダの４―９月国内販売台数（軽自動車除く）は前年同期比８％減と低迷しており、主力車種の全面改良を通じて年度後半の巻き返しをねらう。
国内市場が低迷するなか、小型車は今年度、マツダ<7261>が全面改良車、トヨタ自動車<7203>が一部改良車を投入するなど競争が激しくなっている。フィットの全面改良車では、月間販売計画を先代モデルの８０００台から引き上げ、同１万２０００台と強気な目標を示した。当面、鈴鹿製作所（三重県鈴鹿市）で先代モデルと並行して生産し、国内外に出荷する。先代モデルの投入時期から間もない北米などの地域では、当面、先代の販売を継続する方針。
先代モデルは２００１年の登場から約６年間で国内約９８万台を販売。国内で保有される全ホンダ車の約１割を占める主力車種となっている。２０００年代初頭の小型車ブームに乗って販売を伸ばし、０２年に車名別の年間販売台数でトヨタの「カローラ」を抜いた実績もある。世界での販売実績は１１５カ国・約２０７万台。全面改良車も日本を皮切りに順次、世界各地で生産・販売する見通し。

△エルピーダ<6665>が反発、300ミリラインへの完全移行は08年3月
エルピーダメモリが反発。１７日の米ナスダックが反発するなどハイテク株が上昇していることを材料に買いが入っている。また同社が２００８年３月にＤＲＡＭ製造を生産効率の劣る直径２００ミリウエハーラインから３００ミリラインに完全移行するとしたことも買い材料となっている。従来は２００８年中に完全移行する予定としていた。

△銀行株に押し目買い、これまでの株価下落で値頃感
みずほフィナンシャルグループ<8411>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>など銀行株が買われている。米サブプライム問題の波及でこれまで大きく値を崩したあとだけに、押し目買いが入っているという。ただ、利上げの見通しがたちにくいことなど業績面での期待感が持ちにくいため「値ごろ感以外に買う材料はない」（投信）として戻りの上値には限度があるとの声が聞かれる。

△グランディ<8999>が買い気配、中間期予想の上方修正を好感
グランディハウスが買い気配を切り上げている。９時０５分現在、同社株は差し引き約３００株の買いで３万８８００円買い気配。２００７年９月中間期の連結決算予想について、営業利益を２億６０００万円から３億７１００万円に上方修正したことが好感された。

△ＨＯＹＡ<7741>買い気配、中間期営業益が計画上振れとの報道
ＨＯＹＡが買い気配。１８日付日経新聞朝刊で、同社の中間期連結営業利益が５００億円程度となった見込みで、従来計画の４９０億円を上回ると報道されたことなどが材料となっている。中間期末にかけてハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）用ガラスディスクの歩留まりが改善したと報道では伝えている。
（ロイター）

△メディカル<3353>株が上昇、長期投薬進み処方せん単価が上昇－収益拡大期待
三重県を中心に調剤薬局68店を展開するメディカル一光の株価が上昇。直近取引日比１万5000円（5.3％）高の29万7000 円を付けた。医療制度改革が進展して長期投薬を希望する患者が増え、１回あたりの処方せん単価が上昇している。病院前に数多く店舗を有する同社はその強みを生かして売り上げを伸ばしており、収益拡大期待が高まっている。メディカルが17日の取引終了後に公表した2007年８月中間決算によると、本業のもうけを示す連結営業利益は前年同期比52％増の２億8600万円となった。主力の調剤事業が好調なうえ、立ち上げ間もない介護事業も順調に推移し、会社側の事前計画を上回った。上半期の上振れや買収した山梨薬剤センターなどの業績寄与を考慮し、08年２月通期の連結純利益予想を１億8200万円から前期比4.7倍の２億1600万円に19％増額修正した。2006年の医療保険制度改革で、従来は最大でも２週間以内とされてきた長期投薬制限が事実上撤廃された。このため高齢患者を中心に医療機関への受診回数を減らし、長期の投薬を希望する人が増加、２カ月分の薬をもらうケースも出てきている。メディカルの西井文平専務は「従来は２週間に１回、通院していた方が、１カ月に１回の通院で済むように２倍の薬剤を投薬してもらうなどで、処方せん単価が上昇する傾向にある」と説明。調剤薬局の立地が一段と重要になっていると語る。　　同社は病床20床以上の病院の前に40店を構えている。「総合病院の場合、門前薬局の中でも２番手、３番手から患者数が減っている」（西井専務）状況だが、同社は既存店（06年２月以前に開設した店舗）の売上高が7.7％増と好調。立地条件に加え、患者が入りやすい雰囲気を演出していることも奏功しているという。岡三証券の岡部諭吉シニアアナリストは、「既存の調剤事業は環境が良く、上振れて推移している。介護などの新規事業の進ちょくを見極めたい」としている。上半期の介護事業は売上高8400万円、営業損益が2400万円の赤字だった。３月に開設した有料老人ホームの入居率はほぼ100％となり、６月開設分も順調だという。

▼極洋<1301>株が５連敗、水産物価格上昇で収益懸念－９月中間の営業減益報道
水産商事・加工食品を手掛ける極洋の株価が、一時前日比７円（3.3％）安の204円と５連敗。世界的な水産品の価格上昇から、売上構成比の半分を占める水産商事事業の利益が圧迫されている。９月中間期営業利益が増益予想から一転減益となったとの報道も出て、収益環境の厳しさから売りが継続している。18日付の日本経済新聞朝刊は、９月中間期連結売上高が前年同期比５％減の740億円前後、営業利益が同12％減の12億円前後になったようだと報じた。欧米の肉食離れや新興国需要で水産物の輸入価格が上昇したのが響き、従来見込みである同６％増の14億5000万円を下回るとしている。同社広報課の福田充宏氏は、「欧州の健康志向や中国の所得向上などで水産品の買付価格は上昇する一方、国内の競争激化から価格転嫁が難しい状況にある」と話した。福田氏によると、水産価格の上昇によって利幅が縮小している上、海外諸国との買い負けによってすり身の原料であるタラやサケなどの取り扱いも減少傾向にある。ある水産品価格が上昇すると、ほかの低価格の水産品へ需要がシフトする傾向があることから、買付価格の転嫁が難しい状況だという。収益環境が厳しいことから、同社では来週前半にも業績予想の修正を発表する見通し。なお、すでに発表している第１四半期（2007年４－６月）連結営業利益は前年同期比24％減の７億5800万円だった。売上構成比（07年３月期ベース）で 48％を占める加工食品事業は事業効率化努力によって営業利益２億8000万円を稼ぐ一方、水産商事事業は買付価格上昇が響いて１億1300万円の営業赤字となっていた。

△双日<2768>株が反発、ロシア・中南米で自動車販売が好調－通期上振れ観測
双日の株価が取引開始直後に22円（4.3％）高の535円まで買われ、５営業日ぶりに大幅反発している。商社株全般の上げが目立つ中で、自動車や資源事業の好調で2007年度の通期業績が従来予想を上振れるとの一部報道が材料視された。18日付の日本経済新聞朝刊は、双日の通期連結純利益が期初予想を50億円上回る970億円（前期比８％増）になると報じた。ロシアや中南米で自動車販売が計画を上回って推移しているうえ原油価格の上昇も追い風になる。　　会社側は、「ロシアでのいすゞ自動車、ベネズエラでの三菱自動車・現代自動車などの販売が好調に推移しているのは事実だが、業績についてコメントできない」（広報部・加藤智子氏）としている。同社は30日に中間決算を発表予定。東海東京調査センターの加藤守アナリストは、「財務リストラを終了したばかりの双日はＰＢＲ（純資産倍率）で３－４倍と、ほかの総合商社の２倍台と比べて割高感があるが、個人投資家に人気があり、日経報道で買われている。通期経常利益は100億円程度上振れる可能性もある」と指摘した。ブルームバーグ・プロフェショナルで双日の価格・出来高サマリーを見ると、平均取引サイズは１万1196株で、出来高加重平均価格（ＶＷＡＰ）の 528円から算出した平均的な取引代金は590万円あまりだ。

△ＦＣＣ<7296>株が急反発、北米・タイの子会社が好調－通期上振れ期待高まる
自動二輪車や自動車などのクラッチ製造を手掛けるエフ・シー・シーの株価が、一時前日比131円（6.8％）高の2055円と６営業日ぶりに急反発。北米とタイの海外子会社の業績が好調なことを背景に、同社は17日、９月中間期の業績予想の上方修正を発表した。これを受けて、 2008年３月期（通期）業績の上振れ期待がさらに高まっている。同社が17日午後３時半に発表した業績予想によると、中間期の連結営業利益は前年同期比14％増の77億5000万円と、従来計画から４億5000万円増額修正した。同社経営企画室の森田一正主査によると、北米ではホンダグループ向け、タイでは二輪車向けのクラッチが伸びたという。さらに、為替差益による利益押し上げ効果や外国税額控除の増加に伴う実効税率の低下で、純利益は10億5000万円と従来予想を４億5000万円増額修正した。ただ同社は、移転価格税制に基づき名古屋国税庁から更正通知を受領したことで、過年度法人税など負担費用が発生するため、前年同期と比べ73％減にとどまった。通期業績予想については現在見直しており、10月25日の中間決算発表時に公表する。会社側の通期連結営業利益は前期比3.2％増の149億円。これに対し、ブルームバーグ・データに登録されたアナリスト４人の予想平均値は153億円。　　みずほインベスターズ証券の齋藤綾一アナリストは、中間期業績の上方修正を踏まえ、「為替の動向もあるものの、通期業績の上振れの可能性は十分に考えられる」と指摘し、業績は今後も拡大が見込めるとの見方を示した。
（ブルームバーグ）

△アールエイジ<3248> ストップ高買い気配。
10日上場のテクノアルファ<3089>と同様に、品薄感から人気化しているようだ。アールエイジは15日に上場、上場3日目の17日に公募価格（7万円）の約4倍となる28.6万円の初値を付け、初値出現からすぐにストップ高となっていた。なお、いちよしでは紹介レポートをリリース、07年10月期の業績は会社計画を超過する可能性が高いと。

△ジー・トレ<3348> ストップ高買い気配。
業績の上振れが好感されているようだ。07年8月中間期の決算を発表、併せて08年2月期の業績予想を上方修正している。国内外ともに事業が堅調に推移したとしており、経常利益で従来予想の1.8億円から2.7億円に増額された。

△西芝電機<6591>---反発、業績上ぶれ期待連想の材料相次ぎ
反発で高値更新。造船関連として業績上ぶれ期待が高まる展開になっている。日立造船のディーゼルエンジン増産報道、阪神内燃機やダイハツディーゼルの業績上方修正、さらに本日はトキメックの業績大幅上ぶれ観測など、船用機器メーカーには業績上ぶれ期待を連想させる材料が連日報じられており、船舶用電機で最大手の同社にも期待感が優勢に。

△クリエイトＲ<3387> いちよし証券では17日付で、投資判断を「2-B-HR」から「1-A-HR」に引き上げている。
既存店のテコ入れに加え、有名ブランドを展開する飲食店への友好的なＭ＆Ａを評価すると。中期ＥＰＳ成長率を年率21.2％と予想、現在の株価水準はフェアバリューの938円を下回っているとしている。

△エルピーダ<6665>---300ミリウエハーへの完全移行を前倒し
ＤＲＡＭ製造で直径300ミリウエハーラインへの完全移行を前倒しするとの報道やインテル決算を好感した米ナスダック指数の強い動きが材料視されている。 4000円レベルでの膠着感の強い相場展開が続いているが、一目均衡表の遅行スパンは上方転換シグナルを発生しつつある。

△遠藤製作<7841> ＵＢＳでは投資判断を「Neutral」から「Buy」、目標株価については900円から1100円へとそれぞれ引き上げたようだ。
07年9月中間期は前期比3.5倍の営業利益計画を超過したと推定。非常に強気な07年度会社計画を支持することはできないとしながらも、株価バリュエーションは割安としている。

▼大手鉄鋼株---さえない動き目立つ、業種別下落率トップ
大手鉄鋼株住金、新日鉄<5401>、ＪＦＥＨＤ<5411>など大手鉄鋼株のさえない動きが前日から目立ってきている。本日は業種別の下落率トップとなる状況。韓国ポスコの想定外の減益決算がネガティブサプライズになる格好、原材料費上昇などのコストアップに伴い、今後の収益鈍化懸念が台頭しているようだ。なお、野村では、ポスコの想定下ブレの主因はステンレス鋼の価格下落であり、日本の高炉会社への影響は小さいと指摘しているもよう。

△スズキ<7269>---25日線および雲上限がサポートとして機能
6営業日ぶり反発。インド株式の乱高下を受けて昨日は荒い値動きとなったが、25日線および一目均衡表の雲上限がサポートとして機能していた。本日のインド株式が底堅い動きをみせられるようならリバウンド基調を強めそうである。

△野村ＨＤ<8604>---7日ぶり反発、サブプライム問題の懸念後退
7日ぶりに反発。ＪＰモルガン・チェースの決算が無難に通過したこともあって、サブプライムローン問題への警戒感が本日はやや後退する状況となっている格好。また、一部で特集記事が掲載され関心が集まっているが、先に発表したサブプライム関連の損失は、欧米金融機関が公表している「評価損」ではなく、「実現損」であることも注目材料と。

△三井物産<8031>---続伸で初の3000円乗せ
続伸で初の3000円乗せ。ＮＹ原油先物は7営業日ぶりに反落となるものの、一時89ドル台に乗せており、業績へのインパクトが期待されている。3000円乗せで目先的な達成感も出易いが、ＰＥＲは14倍台と割高感はない。

△ＵＳＥＮ<4842> 買い気配から。
決算内容が評価材料となっているようだ。07年8月期実績は計画を超過、営業利益で前期比4.5倍の159.23億円（会社予想130億円）となった。08年8月期の見通しについては売上高、営業利益のみの開示となっており、営業利益で170億円と四季報予想に一致している。なお、大和総研では投資判断「2」を継続する方針のようだが、これまでの「3」に近い「2」ではなく、今回は「1」に近い「2」と評しているもよう。

△トキメック<7721>---買い気配、船舶機器拡大で大幅上方修正
買い気配。中間期業績の上ぶれ観測報道が材料視される。経常利益は従来予想を7億円程度上回り、前年同期比2.2倍の13.5億円程度になった模様と伝わっている。造船向けの船舶機器拡大が背景となっているようだ。業績上ぶれ幅の大きさにポジティブサプライズ。

△ソフトＢ<9984>---買い先行、ＣＳでは目標株価を引き上げ
買い先行。ＣＳでは投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を2880円から3120円に引き上げている。直接・間接的に33％保有するアリババグループの子会社アリババ・ドット・コムが香港証券取引所に新規上場、保有価値の上昇を織り込んだ模様。アリババ・ドット・コムの時価総額は1兆円に達すると見込んでいるようだ。なお、本日は米イーベイの決算発表後の株価上昇も追い風となっている。

△ミクシィ<2121> 買い気配から。
中間期業績の上振れが好感されているようだ。07年9月中間期の業績予想を上方修正、経常利益で従来予想の13億円から18億円に増額された。ユーザー数並びにページビューが順調に増加、広告収入が伸長したと。なお、アナリスト評価はＵＢＳが投資判断「Buy」並びに目標株価125万円を継続、ＣＬＳＡが投資判断「BUY」並びに目標株価120万円を継続など。
（フィスコ）

△マクロミル<3730>は中期計画減額織り込みネット関連人気波及し反発
マクロミルは、６０００円高の１９万４０００円と３日ぶりに反発している。８月の６月期決算発表とともに、中期２カ年計画の最終年度となる今６月期業績の下方修正を発表、株価は１部上場以来の安値１５万円まで急落したが、このところ新興市場を中心に高まっているインターネット関連株人気が波及、下値を買い上がる動きが続いている。同社業績は前期、今期と増収増益を続け、今期純利益も１２億円（前期比１３％増）と前期の過去最高を更新することが予想されている。ただ２００６年８月に公表した中期２カ年計画の目標値は未達となっており、前期も目標値に売り上げで３億円、利益で５０００万円弱届かなかった。インターネット人口の拡大に伴い、ネットリサーチの認知度も高まっているが、競争も激化しており、今期も目標値を売り上げで４億５０００万円、経常利益で５億円、純利益で２億６０００万円引き下げた。つれて株価は、ニールセン・カンパニーの調査サービス事業買収断念のゴタゴタも加わり、２９万円からはぼ半値となる大調整となった。この安値にネット関連人気が波及してきているもので、悪材料織り込み済みから底値買いの拡大が見込まれる。

△セコニック<7758>は上方修正業績見直し決算発表期待で反発
セコニックは、１５円高の４１３円と６営業日ぶりに反発し１０月１０日につけた年初来高値４３９円を意識している。全般相場は、１０月末から３月期決算の主力会社が、９月中間期決算を発表するスケジュールから調整相場一巡、業績相場再発進思惑が底流している。２部上場の同社株も、８月に上方修正された今期の過去最高業績を見直し、１１月１６日の決算発表に期待を高め低位値ごろの割安株買いが増勢となっている。同社の今期業績上方修正は、事務機器部門では複写機周辺機器の受注が伸び、光学電子情報機器部門でもＣＣＤ監視カメラの売り上げが増加していることなどを要因としている。このため同社の第１四半期業績が、前年同期比２倍超の大幅増益で着地するとともに、９月中間期・３月通期業績を上方修正した。このうち通期純利益は、期初予想を１億６０００万円引き上げ７億４０００万円（前期比２８％増）と連続して過去最高を更新する。株価は、業績増額時に窓を開けて１００円高、この上昇幅の半値押しから反騰し再三高値抜けをトライする強い動きを続けている。ＰＥＲ９倍台の割安訂正からなお上値を伸ばそう。

△日バルカー<7995>は増益転換の通期純益増額をテコに急反発
日本バルカー工業は、２９円高の４１１円と５営業日ぶりに急反発している。前日１７日に今２００７年９月中間期業績と３月通期純利益の上方修正を発表、通期純利益が増益転換して連続の過去最高更新となることが値ごろ妙味の割安株買いを触発している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想より１０億円、経常利益が１億円、純利益が９億円引き上げられた。３月通期業績は純利益のみの修正で、期初予想の２１億５０００万円が３０億円（前期比１２％増）にアップされ連続して過去最高を更新する。工業用パッキンのトップメーカーとして主力のプラント用や半導体製造装置向けなどが、期初予想を上回って推移しており、純利益は繰延税金資産の回収可能性が業績伸長で高まったことにより回収確実な繰延税金資産を追加計上することにより上ぶれる。株価は、３月の年初来安値から中国でのフッ素樹脂加工の生産委託拡大などを材料に４００円台出没場面まで戻している。純益増額でＰＥＲは１２倍台と割安となり７月につけた年初来高値４８６円が上値ターゲットに浮上する。

△ゴールドクレ<8871>は中間業績増額が割安株買いを誘発し急反発
ゴールドクレストは、寄り付きの買い気配から２７０円高の５０５０円まで買い上げられ３日ぶりに急反発している。前日１７日に発表した今２００７年９月中間期業績の上方修正が、不動産関連の割安株買いを誘発している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想から４８億円、経常利益が２６億円、純利益が１３億５０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は５９億円（前年同期比２７％増）と期初の減益予想が増益転換する。新築分譲マンションの販売が順調に推移したことに加え、広告宣伝費を中心に販管費を低減したことが上方修正につながった。３月通期業績に変更はなく、期初予想通り純利益は１５５億円（前期比２０％増）と連続の過去最高更新を見込んでいる。同社は、前々期までの都心の高層タワーマンション販売の端境期から再拡大期に回帰、業績も株価も大きく回復した。９月にはサブプライムローン問題などの業界環境後退懸念から４１２０円安値まで突っ込んだが、１０００円超幅の反発となり、５０００円大台固め継続となっている。ＰＥＲ１１倍台の割安修正でさらに戻りを狙おう。

△愛知鋼<5482>は増益転換の中間業績増額を受け急反発
愛知製鋼は、寄り付き買い気配から４１円高の６７５円まで買い上げられ５営業日ぶりに急反発している。前日１７日に今２００年９月中間期業績の上方修正を発表、期初の減益予想が増益にプラス転換することが値ごろ妙味を高め買い評価されている。同社の中間期業績は、売り上げを期初予想の据え置きとしたが、経常利益を１５億円、純利益を１２億円それぞれ引き上げ、純利益は３２億円（前年同期比０．２％増）とわずかながら増益転換する。トヨタ自動車系の特殊鋼大手として、自動車向け鋼材の販売数量増加に加え、とくに昨年稼働を開始した新工場の投資効果などにより原価低減が進み上方修正につながった。３月通期業績は今後、原材料価格が期初の想定を超える水準で推移することも予想されるなど先行き不透明として、期初予想を据え置いた。同社の業績は、ニッケル、鉄スクラップなどの原材料価格高騰に直撃され増収・大幅減益で推移してきており、株価も２００６年２月の上場来高値１３２０円から今年８月に５５５円まで大幅調整となった。久々の上方修正、増益転換であり、ＰＥＲはやや割高だが、ＰＢＲでは１倍ソコソコとなっているトヨタ系の出遅れ株として割り負け訂正に動こう。

△ウエルシア<2712>は株式分割と中間上ぶれ業績発表ももみ合い
ウエルシア関東は、２０円高の３１００円と反発して寄り付いたあともみ合いとなっている。前日１７日に２００７年８月中間期決算と連続の株式分割を同時に発表、中間期業績が期初予想を上ぶれて２ケタ増収益で着地したが、割安株買いと利益確定売りが交錯している。同じイオン系のＣＦＳコーポレーション（８２２９）が、アインファーマシーズとの経営統合を決めたことにイオン（８２６７）が反対、対抗策を検討していることも思惑材料として底流している。同社の中間期業績は、前年同期比１５％増収、４３％経常増益、４０％純益増益と利益は期初予想を４ー１億円強上ぶれて着地した。新規出店２０店、退店４店の店舗政策を進め、医薬品の拡販や調剤取扱店舗を１９３店舗（総店舗数２６１店舗）に拡充、ドラッグストア連合「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のプライベートブランド商品の販売力を強化したことが寄与した。今２月通期業績は期初予想を据え置き、純利益は２０億円（前期比２４％増）と連続過去最高更新を予想している。株式分割は、来年２月２９日割り当てで１株を１．１株に分割する。株価は、２月９日払い込みの公募増資（発行価額３７３４円）が尾を引き、前回の株式分割権利落ち後安値２８５０円まで調整、ＣＦＳコーポの経営統合問題で再動意となり３０００円大台回復となった。ＰＥＲはなお１６倍台と割安であり、分割権利狙いも一法となりそうだ。
（東洋経済新報社）