10/15 『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

▼東洋証券<8614>と堂島関東証券を処分・東証など
東京、大阪、名古屋、ジャスダックの4証券取引所は12日、最も良い条件で有価証券の売買を取り次ぐ「最良執行」の義務違反があったとして東洋証券を戒告処分にしたと発表した。日本証券業協会もけん責とした。最良執行の方針を記した書類を交付していない顧客の注文を受け付ける法令違反行為があったという。また東京、大阪、ジャスダックの3証取は堂島関東証券に対し、不公正取引防止のための売買管理体制に不備があったとして戒告処分にした。日証協はけん責にした。顧客の取引状況を確認するためのシステム導入が必要と認識しながら、導入時期を遅らせていたという。両証券会社の法令違反行為は、いずれも各証取と日証協の合同検査で見つかった。

▼石原産業<4028>、産廃不法投棄問題で調査委設置
石原産業は12日、土壌埋め戻し材「フェロシルト」とは別の産業廃棄物の不法投棄が発覚したことに関連し、弁護士3人で構成する第三者調査委員会を設置したと発表した。調査委は年末までに同社に対し最終報告書を提出。石原産業は報告書をもとに再発防止策や社内処分を決めると説明している。委員長には同社のコンプライアンス（法令順守）委員会で提言してきた播磨政明弁護士が就任した。同社はフェロシルトを回収中だが、農薬原料の製造過程でできた廃棄物なども不法投棄していたことが9月下旬に発覚した。

▼ジャックス<8585>、個人情報362件を紛失
信販大手のジャックスは12日、氏名や住所など顧客の個人情報を記載した362件分の書類を紛失したと発表した。書類は自動車など高額商品を分割払いで購入する際の契約書（債権証書）。完済した顧客に対して書類を返還しようとしたところ、一部で紛失が判明した。現時点で個人情報悪用などの被害は発生していないという。大阪市内にある同社の債権管理部署に対する今年4月の内部監査で、紛失が発覚した。その後、同様の業務を担当する全国の部署で調査を実施し合計362件の書類の紛失が分かった。書類には生年月日や自宅電話番号のほか、勤務先や金融機関の口座番号などが記載されている。同社では、紛失した書類は組織統廃合時などに担当者が誤って廃棄した可能性が高いとしている。該当する顧客に対してわび状を発送した。

△住友不動産<8830>、不動産金融商品の個人向け販売を再開
住友不動産はオフィスビルの賃料収入を裏付けとした個人投資家向け金融商品による資金調達を、2年ぶりに再開する。機関投資家向けに発行する普通社債の金利が上がってきたため、事業資金の調達先を広げる。来週まず150億円程度の調達を予定。東京都港区に住友不動産が保有するオフィスビル2棟の賃料の一部を投資家に分配する。１口500万円で年2.0―2.3％の配当を予定している。

△ホンダ<7267>、ハイブリッド「シビック」をインドに投入
ホンダはガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッド型セダン「シビック」をインドで発売する方針を固めた。販売に必要なハイブリッド車の認証制度が創設され次第、輸入販売を始める。競合他社に先駆けて低燃費のハイブリッド車を投入することで環境分野での先進イメージを訴え、インドでのシェア拡大を狙う。インド子会社のホンダ・シエル・カーズ・インディアが明らかにした。インドの型式認定制度にはハイブリッド車の区分がないため、同子会社を通じて同国政府に制度変更を要請した。発売は2008年以降になる見通し。完成車には高率の輸入関税がかかり、最終価格は日本の約2倍の170万ルピー（約500万円）程度になりそうだ。

△ドラッグ店で介護や育児相談、集客へ専門性向上
ドラッグストア各社が管理栄養士や介護ヘルパーなどの資格を持つ人を増やし、育児や医療、美容分野の相談窓口を店内に設けている。2009年施行の改正薬事法でスーパーやコンビニエンスストアでも一般用医薬品（大衆薬）の販売が可能になり、競争が激しくなる。ドラッグストアは専門性を高めて買い物客が気軽に相談できる「かかりつけ薬局」を目指し、異業種企業との違いを出そうとしている。
神奈川県が地盤のクリエイトエス・ディー<2794>は毎月、約40店で栄養士の資格を持つ社員による乳幼児の栄養相談会を開いている。栄養士が「ミルクの飲みが悪い」など育児に関する母親からの相談を受け付け、食事について助言などをする。
（NIKKEI NET）

□下期債券運用、金利正常化見据えリスク取らず＝三菱東京ＵＦＪ<8306>銀
三菱東京ＵＦＪ銀行は、０７年度下期の債券運用は慎重な姿勢で臨む見通し。来年以降の金利正常化を見込んでいるが、足元の金利水準は低すぎるとの見方から、大きくリスクを取ることはしない。ただ、レンジの上限では流動性の高い７─１０年債を中心に、短期保有を目的とした購入を検討している。同行の円貨資金証券部次長、峯島泰樹氏がロイターとのインタビューで語った。
──日銀の金融政策の見通しは。：「来年の春先までは日銀の利上げは難しいとみている。米国のサブプライムローン（信用度の低い借り手への住宅融資）問題による混乱は足元はいったん落ち着いているが、根本的な収束まではまだ時間がかかる。欧米を中心にこの問題でどの程度のダメージがあったのかは依然、全容が露わになっておらず、年内中は決算や年越えの資金調達などを含め、市場がひと揺れふた揺れする可能性は十分ありえる。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）も、今後、市場へのダメージが顕在化した際には緊急的に利下げに動く、という姿勢は崩していないだろう。国内要因からみても、マクロ経済は総じて拡大基調で、生産なども形としては悪くないが、一方で、個人所得、個人消費、住宅投資などは伸び悩んでいる。中小企業は製造業、非製造業ともに景況感が悪化しており、福井総裁を始め日銀の幹部がそういった格差に十分注意を払っていると表明している以上、何らかの改善の見通しが見えてこないと、日銀はアクションを起こしづらい。年明け以降も、予算が固まった後には総選挙の可能性があり、政治日程を含めて考えると、日銀の利上げは来年５─６月までできないのではないか。日銀としても、金利正常化の理屈だけで押し通すリスクのほうが大きく、外部環境を見極めたうえで来年から動き始めたほうが、むしろ順調な正常化が図れるのではないか」
──債券運用の基本方針は。：「現在、５年債の利回りが１．３％前後、１０年債利回り（長期金利）が１．７％前後だが、来年度以降の金利正常化を考えた場合、低すぎる水準なので、投資妙味は感じない。先々の金利・政策見通しに基づいて債券投資を考えると、この金利水準でリスクを取ってアセットを積んでいくことはない。金利がピークを迎えたときは資産を積んで将来の収益の糧になるようなポジション構築をすることになるが、今はその逆だ。投資をするのであれば、５年債利回りで１．５％以上、長期金利で１．９─２．０％に近いところまでの上昇は必要だ。当然、レンジの上限では少し買うこともあろうが、あくまで短期保有が目的で、本格的にリスクを取ることはしない。なお、この先半年の長期金利のレンジ見通しは、１．６─１．９％程度。外部環境次第で１．６％を割り込む場面もあるかもしれないが、滞在期間としてはかなり短いだろう。ただ、１．６％を割れば保有分を売ることになる」「現状のイールドカーブはどの年限も魅力的ではないものの、最終的には７─１０年ゾーンが投資対象になる。このあたりはカーブがやや立っているうえ、流動性も高い。国内外の環境がどう変化していくのが不透明で、金融政策の見通しも今後振れる可能性は高いので、リスクコントロールをする意味でも７─１０年付近が一番扱いやすい。一方、短いゾーンの債券は手を出しづらい。２年債の０．８％前後、５年債の１．３％以下と、１年物ＬＩＢＯＲの１．１５％を比べた場合、運用をするならＬＩＢＯＲのほうが妙味がある」「円金利資産の保有残高（割引短期国債、政府短期証券、一般債を含む）は４月時点で２０兆円程度だったが、９月末までに数兆円の減額となる見通しだ。資金繰りの関係でＴＢ、ＦＢを減らし、８月のサブプライム問題による相場変動で国債も各年限で利益確定をして残高を落とした。一般債も、一部、保有を減らしたが、この１カ月の間にはスプレッドの拡大を見て、サムライ債、ユーロ円債を中心に少し購入した」

△ドン・キホーテ<7532>が長崎屋株86％を取得へ、親子上場目指す
ドン・キホーテは１２日、キョウデン<6881>などから長崎屋の株式８６％を取得すると発表した。取得金額は明らかにしていない。ドン・キホーテが長崎屋の株式を保有したまま、長崎屋の再上場を目指す。ドン・キホーテは、長崎屋を子会社化することで連結業績への寄与が見込まれ、精査して開示するとした。キョウデンは、長崎屋の株式売却で、２００８年３月期の連結ベースで約４億円の特別利益が発生する。
ドン・キホーテは新しい業態がグループに加わることで店舗ネットワークが強化される一方、シナジー効果により店舗競争力や価格競争力が強化されると期待している。会見したドン・キホーテの安田隆夫会長は「当初は仕入れのシナジーが大きい」と述べた。取り扱い商品で重複しているものは多く、規模の拡大によって、仕入れコストの低減が図れるとみている。一部店舗では、ドン・キホーテへの業態転換も検討する。ドン・キホーテからは、副社長を１名派遣する。
長崎屋の上山健二社長は、会社更生法申請以降、社員のモチベーションをけん引してきたのは再上場だったとし「会社一丸の悲願だ」と述べた。再上場し、資金調達ルートを広げることで、店舗改装や新規出店の資金を機動的に確保したい考え。再上場について、安田会長は「資本関係を持ちながら、親子上場を目指す」とした。上場を具体化する際、どの程度の出資比率を保持するかは未定。長崎屋は２０００年に会社更生法を申請し、事実上倒産した。その後、キョウデンの支援を受け、２００６年には計画よりも１２年早く会社更生手続きを終了した。現在５５店舗を有しており、売上高は１３９９億円、経常利益は約１０億円。今後のＭ＆Ａ（企業の買収・合併）について、ドン・キホーテの安田会長は「今年買収したドイトと長崎屋の２社に、当分の間は集中したい」と述べた。

▼神姫バス<9083>、230万株の第三者割当増資で約14億円を調達
神姫バスは１２日、２３０万株の第三者割当増資を実施し、１４億１６００万円を調達すると発表した。新株は、三井住友銀行、姫路信用金庫に３０万株ずつのほか、地元企業などを中心に割り当てる。払込期日は１０月２９日で、発行価額は６２０円。今回の増資により７．４５％の株式の希薄化が生じる。調達した資金については、賃貸不動産の取得に充当する予定という。

▼東京エレク<8035>、7─9月期の受注額は前期比‐11％の1240億円
東京エレクトロンの２００７年７─９月期半導体製造装置（フラットパネルディスプレー（ＦＰＤ）製造装置含む、単独ベース）受注額（速報値）は前四半期比１１％減の１２４０億円となった。同社の広報担当者がロイターに述べた。このうち、ＤＲＡＭ向けが大半を占める半導体製造装置の受注は前四半期比１４％減の１１６５億円、ＦＰＤ製造装置は同１０８％増の７５億円だった。

▼日立プラント<1970>、子会社解散で08年3月期見通しを下方修正
日立プラントテクノロジーは１２日、２００８年３月期の連結決算見通しについて、営業利益を従来予想９５億円から５５億円に下方修正した。同社は、修正の要因として連結子会社である日立プラント建設機電エンジニアリングを０８年３月に解散することを挙げている。日立プラントテクノロジーでは、公共事業の縮小などを背景に日立プラント建設機電の業績が悪化しており、グループ事業の競争力強化を実現するために、同社を解散すると同時にグループの事業再編を行うという。これに伴い日立プラント建設機電の洗浄装置事業を日立プラントサービス< 1751.Q>に譲渡する。

△キョウデン<6881>、長崎屋株売却で4億円の特別利益発生
キョウデンは１２日、ドン・キホーテ<7532>への長崎屋株売却で、２００８年３月期に連結ベースで約４億円の特別利益が発生すると発表した。売却株数は３万４０００株。単体ベースでの特別利益は約３５億円となる。株売却に伴う法人税は単体、連結ともに約１５億円となる見通し。業績への影響は現在集計中という。

△ダイエー<8263>、ＰＢ「セービング」をイオン<8267>の「トップバリュ」に
ダイエーは１２日、イオンとの提携の具体策として、プライベートブランド（ＰＢ）「セービング」をイオンの「トップバリュ」に切り替えていくと発表した。２００８年３月から順次切り替え、２００８年度中に食品や衣料品、生活用品など約９８０品目を導入する。０８年度の売上げは「トップバリュ」が２００億円、「セービング」が４０億円を計画している。ダイエーの西見徹社長は、イオンとダイエーの量的な効果を見込み「価格競争力のある、よりよい品を提供していく」と述べた。このほか、今下期中にブランド体系の再構築を行い、２００８年度の開発商品売上高目標は約５７５億円、売上構成比約９％を目指す。

△マースエンジ<6419>が100万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の4.4％
マースエンジニアリングは１２日、発行済み株式総数の４．４％に相当する１００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２０億円。取得期間は１０月１５日から１２月２８日まで。

△西部電機<6144>が12万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.79％
西部電機は１２日、発行済み株式総数の０．７９％に相当する１２万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は９０００万円。取得期間は１０月１５日から１２月１１日まで。
（ロイター）

△三洋電<6764>：Ｓ＆Ｐが長期格付けアウトルックを「中立」に上げ、携帯合意
米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は12日、経営再建中の三洋電機の長期債格付け「ＢＢ－」のアウトルックを「ネガティブ」から「中立」に引き上げた。構造改革の着実な進展で、業績悪化リスクが薄まったとしている。Ｓ＆Ｐはリリースの中で、三洋電が不採算の携帯電話機・ＰＨＳ事業の売却交渉先を京セラに絞ると11日発表したことをとらえ、「今後は電池や業務用設備など、競争力を持つ中核事業に特化することになる」と指摘。過去数年間進めてきたリストラがこれで一巡した、との見方を示している。

■エンブレ社長：ＰＳ３の本格普及、なお数年必要－テレビ要因などで
ゲーム情報誌「ファミ通」の発行会社エンターブレインの浜村弘一社長は12日、ソニー<6758>・コンピュータエンタテインメント（ＳＣＥ）のゲーム機「プレイステーション（ＰＳ）３」について、その高画質をフルに表示できるハイディフィニション（ＨＤ）テレビの「本当の普及は 2010年以降」であることなどから、浸透にはなお数年程度かかるとの認識を示した。都内の本社で開催した業界動向に関するセミナーで述べた。浜村氏はまた、前機種のＰＳ２が英国などの欧州を中心に依然人気を集め、世界レベルでは「世代交代」が遅れていると指摘した。
任天堂<7974>の「Ｗｉｉ（ウィー）」については「このところキラータイトルが見当たらず、減速気味ではあった」と指摘。ただ、12月に新感覚の健康管理ゲーム「Ｗｉｉ　Ｆｉｔ」を投入することで、年末にかけて復調が期待できると説明。今期（2008年３月期）の下半期では「任天堂が一番、シェアを伸ばす環境にある」と語った。エンターブレインは両ゲーム機が発売される約１カ月前の昨年10月13日に発表した調査では、発売初年度となる前期（07年３月期）の全世界の販売台数が、ＰＳ３は413万台、Ｗｉｉは547万台と予測。その後はＰＳ３がソフト充実や値下げによって巻き返し、07年末の累計販売はＷｉｉを逆転する、との見通しを示していた。しかし実際のところ、ソニー、任天堂の発表によると今年３月末現在のＰＳ３販売台数（卸売ベース）は357万台、Ｗｉｉは584万台。この数字に両社の今期計画の数字を加算してもＰＳ３は1457万台にとどまり、Ｗｉｉの2234万台に遠く及ばない。ちなみに、６月末時点の累計販売台数は、ＰＳ３が428万台で、Ｗｉｉは 927万台。ソニー側は劣勢ばん回を目指し、今春にソフト拡充を表明、今月９日にはＰＳ３現行機種の5000円値下げと、廉価版の投入を発表していた。ただ、翌10日にはソフト会社のカプコンが、それまではＰＳ３用としていた人気タイトルをＷｉｉ向けに切り替える、と発表している。
（ブルームバーグ）

△任天堂<7974>---利食い優勢も上昇基調変わらず
全体の地合いに押され利食い優勢も、前日上昇部分の半値押し程度、上昇基調変わらず。米年末商戦、新型ゲーム、ソフト各社の「Ｗｉｉ」への移籍、米エレクトロニック・アーツがソフト2社を買収するなど、セクター内での材料豊富。また、ＪＰモルガンでは目標株価を75000円に引き上げ。

▼ニコン<7731>---25日線レベル辺りまでの調整待ちか
後場も下げ幅広げる。ゴールドマン・サックスでは08年の半導体製造装置市場の伸びを下方修正し、「売り」に変更したことが影響している。信用倍率は1倍を下回る状況が続いており、売り方の買い戻しを意識するとなると、25日線レベル辺りまでの調整待ちか。

■ＡＮＡ<9202>---新型機納期半年延期で燃料コスト負担増を嫌気
続落で25日線を割り込む。ボーイング社が新機種の引渡しを半年遅らせたことによる影響が嫌気されている。新型機は燃費が20％改善するとされていたが、これによる燃料コスト負担が膨らむ。原油価格が上昇基調を強めていることで心理的にも影響拡大との見方に。

△日工検<9784> 業績に上振れの余地があると一部メディアで報じられている。
従来は定期検査の谷間で仕事が少なかった7～8月の業務が増えていると。また、今後は羽田空港の拡張工事やＬＮＧの需要増が高まりによって、外部環境が好転すると伝えられている。

△ダイセキＳ<1712> 大幅続伸、株式分割考慮後の最高値を更新。
民主党が策定している土壌汚染対策法改正案が一部で取り沙汰されているようだ。同改正案は、築地市場の移転先である東京ガス工場跡地を土壌汚染対策法で義務付けられた調査の対象にできるようにしている。

□リコー<7752>---反落、業績上ぶれ観測報道にも反応薄
反落。今中間期の業績上ぶれ観測報道が伝えられている。営業利益は従来予想を約40億円上回る870億円前後になった模様と。ただ、想定の範囲内との見方から、株価の反応は乏しい状況。メリルでは、観測報道どおりであれば、計画比の上ブレは、ほぼ為替要因で説明がつくため、インパクトは乏しいと考えている。

■京セラ<6971>---さえない、三洋電機の携帯電話事業買収受け
さえない。前日には三洋電機の携帯電話事業を取得で基本合意と正式発表されたが、全般ハイテク株安のなかで、好材料視される状況とはなっていない。ＧＳでは同買収に関して、規模の効果が表れにくいこと、両社の生産体制が異なることなどから、全社利益率の低下につながる買収と指摘。

△資生堂<4911>---ＭＬでは中国関連として機関投資家の関心高いと
7月戻り高値接近で利食いの動きも。なお、メリルリンチでは北米機関投資家訪問で、中国の内需拡大による恩恵を受ける日本企業に中国マネーが流れ込む可能性に注目する投資家が結構多かったようだ。同社のほかヤクルト（2267）への関心が高かったと。
（フィスコ）

△丸山製<6316>が反発、「仕手系株人気への努力相場の様相か」との見方
丸山製作所が反発、前日比２４円高の３６７円まで買われる場面があった。出来高は５８５万株と再び膨らんできた。仕手系材料株の色彩の強い銘柄として認知されており、「平均株価の下値切り上げで、仕手系材料株人気を盛り上げようとの動きが水面下で強まっているのではないか。努力相場との見方もできることから、人気継続に期待したい」（地場関係者）との見方があった。信用取引規制はすべて解除されている。

△ウェブクルー<8767>が高値更新、名古屋店オープン
保険サービスのウェブクルーが１万円高の１９万６０００円まで上昇し年初来高値更新。１１日、１４日に地域密着型の保険ショップ「保険見直し本舗」名古屋店をオープンすると発表した。一方、１１日夜、亀田大毅選手を破り、ボクシング世界タイトルの日本最年長防衛記録を樹立した内藤大助選手のスポンサーだったことが好感された面もあるもよう。新興市場の地合いのよさから、当面は高値圏の推移が続くとの見方が出ている。

△ＳＯＮＹＦＨ<8729>が上値追い、インデックスファンドの組み入れ先取りと
ソニーフィナンシャルホールディングス（ＳＯＮＹＦＨ）が上値追いとなった。２万５０００円高の４４万円まで買われ、終値は４３万８０００円だった。売買代金は約７６０億円で東証１部で２位。
１１日上場の同社はソニー<6758>の金融子会社で、ソニー生命保険、ソニー銀行などを傘下に持つ。前日は初値４２万円と公開価格の４０万円を上回った後伸び悩んだが、きょうはＴＯＰＩＸ組み入れなどインデックスファンドの買い需要観測が依然根強く、先回り買いが入ったようだ。１１日、ＭＳＣＩバーラは同社株を１０月２５日付でグローバルスタンダード指数に追加すると発表している。

△商船三井<9104>が初の２０００円乗せ、川崎汽も最高値、海運株の騰勢続く
海運株の騰勢が衰えない。業種別値上がり率では、「海運」が第２位となった。高値更新が続くバルチック海運指数を買い手掛かりに収益拡大期待が根強い。商船三井が初の２０００円乗せとなった。世界最大のドライバルク船隊を擁し、「大手３社中、今期業績予想の再増額幅が最大になる」（準大手証券アナリスト）とみられている。
また、川崎汽船<9107>も２９円高の１７６０円まで上昇し、７月１９日の上場来高値１７４５円を抜いてきた。バルチック海運指数（１９８５年平均＝１０００ポイント）は１０日に１万ポイントを突破、１１日も高値を塗り替えた。「１２月からの鉄鉱石などの価格改定交渉を控え、鉄鉱石や石炭価格の上昇を見越して中国が駆け込みで調達を急いでいる」（同）ことから騰勢はまだ続きそうで、海運セクター物色はしばらく続くとみられる。
（株式新聞ダイジェスト）

■ＴＢＳ<9401>が５日ぶりに反落、内藤－亀田戦の視聴率が振るわず
ＴＢＳが一時、前日比70円（2.05％）安の3340円まで下落して、株価は５日ぶりに反落。前日11日に行われた内藤大助選手対亀田大毅選手による世界ボクシング評議会（ＷＢＣ）フライ級タイトルマッチは、チャンピオンの内藤選手が大差を付けて判定勝ちとなった。昨年、行われた亀田興毅選手によるタイトルマッチの際の視聴率は40％を超えたこともあり、今回のタイトルマッチに高視聴率を取れるのではないかと前評判が高かったが、実際には関東地区の視聴率は28％と振るわず、亀田人気にも陰りが出始めてきたといった見方を誘う結果となったことが、株価にも影響を与えたようだ。また、試合終了後には試合の実況内容などが亀田選手側に偏向していたのではないかとする視聴者からの抗議も寄せられるなど、ＴＢＳの姿勢を巡る批判も高まりを見せている。

△ニフティ<3828>がストップ高比例配分、前引け後の中間業績見通しの上方修正
ニフティが値幅制限の上限となる前日比１万円高の９万6600円まで上昇して、差し引き6140株の買い注文を残してストップ高比例配分となった。比例配分での出来高は98株。１日を通しての累積出来高は151株となった。午前中は前日終値を挟んだ水準でのもみ合いが続いていたが、前引け後に2007年９月中間期の連結当期純利益見通しを従来予想の１億円の赤字から一転して２億5000万円の黒字に上方修正したことが買い手掛かりとなった。同社では業績の上方修正に至った理由として「プロモーション活動などの営業費用や原価につきましては、投入時期の見直し、及び効率化とコストダウンを推進した結果、売上高の減少による売上総利益の減少を上回る費用の発生減少が見込まれた」と説明を行っている。通期の業績見通しに関しては現在、「見直し中」としており、10月25日に予定されている中間決算発表時に発表される予定。
（テクノバーン）

△ＮＰＣ<6255>決算、太陽電池装置順調～シェア拡大に意欲
エヌ・ピー・シーが１２日に発表した２００７年８月期連結決算は、売上高が６５億円（前の期に比べて５６．４％増）、営業利益が８億２４００万円（同２７．７％増）で、いずれも５月に策定した計画を上回っての着地となった。同社は太陽電池製造装置を手がける。セルをモジュール化する後工程における検査装置、自動配線装置、真空ラミネーターで世界シェア４割と首位を走る。装置単体だけでなく、後工程の一貫製造ラインも提供。自社装置で一貫ラインを組めるのは同社だけという強みを持つ。２００８年３月期は、売上高８１億円（前期比２４．８％増）、営業利益９億３７００万円（同１３．８％増）を見込む。前期末時点では約５３億円の受注残を抱えているとのこと。通常は４～９ヶ月で売上計上となる運び。同社では、太陽電池の後工程製造装置市場の今後の伸び率を年率２０～２５％程度と見ている。会見で隣良郎社長は「顧客ニーズを製品展開に活かすとともに、世界レベルで２４時間サポート体制を整え、シェアアップを図りたい」と述べ、市場平均を上回る成長に意欲を見せた。
（ラジオNIKKEI）

△全戸南向き、駅５分圏内希少性の高いマンション　モデルルーム公開　東急不動産<8815>
東急不動産は10月13日（土）と14日（日）に、東京・調布市に開発中の「ブランズ調布サザンプレミアム」（ http://www.bz-chofu-sp.com/ 、地上10階建、総戸数27戸）のモデルルームを予約制にて公開する。「ブランズ調布サザンプレミアム」は、京王電鉄京王線「調布」駅から徒歩５分にあり、新宿へ直通で17分、渋谷や池袋へも約20分でアクセスでき、駅周辺には商業施設や文化施設、公共施設がきめ細かく整っており、少し足をのばせば多摩川の自然や神代植物公園、味の素スタジアムなど休日の楽しみも豊富で「都市環境」と「自然環境」が調和した暮らしやすい環境にある。全戸南向きの住空間は第一種低層住居専用地域に隣接した希少性の高いロケーションにあるため、閑静な住宅街が広がる、眺望にも恵まれた快適な住環境を提供する。設備・仕様面では、敷地内と共用部に防犯カメラを設置。エレベーターは各階の扉に防犯窓を設置して、地震の際には自動的に最寄階で停止し、ドアが開いて避難経路を確保する。また、24時間365日体制で各住戸のホームセキュリティ対応を行うセントラル警備保障のセキュリティシステムを導入するなど住人に安心感を与える。間取りは３ＬＤＫ、専有面積は73.02平方メートルから82.04平方メートルの予定。販売価額は未定。竣工は08年６月中旬を、引渡しは同年７月下旬を予定している。
（住宅新報）

■大物仕手筋を逮捕＝南野建設株つり上げ－証券取引法違反容疑・大阪地検
ジャスダック上場の南野建設（現A．Cホールディングス<1783>）の株価をつり上げたとして、大阪地検特捜部は12日、証券取引法違反（相場操縦）容疑で仕手筋の大物とされる投資アドバイザー西田晴夫容疑者（57）を逮捕、投資顧問会社役員谷口豊容疑者（51）＝別の相場操縦事件で逮捕＝を再逮捕した。また、証券取引等監視委員会と合同で大阪市内の西田容疑者宅など関係先数カ所を家宅捜索した。　

△昭和シェル<5002>、卸電力取引所の会員資格取得＝事業参入へノウハウ蓄積
昭和シェル石油は12日、卸電力取引所の取引会員の資格を取得したと発表した。これにより、取引所を通じた電力の売買が可能になる。同社は2010年から東京ガス <9531> と共同で天然ガス火力発電所の運転を開始する予定で、本格的な電力事業参入を前に取引所を通じノウハウの蓄積を図る。　

△三井住友<8316>銀、法人担当に環境ビジネス研修＝新分野開拓へ布石
三井住友銀行は12日、自行の法人営業担当者を対象に、環境ビジネスに関する研修を始めたことを明らかにした。地球温暖化などに対する行員の意識を高めると同時に環境ビジネスの知識を深め、排出権取引をはじめとした新事業の拡大につなげるのが狙い。　

▼丸紅<8002>系商社で個人情報が最大1万3千人分流出＝不正アクセスでカード番号等
丸紅系のパソコン商社、丸紅インフォテックは12日、同社のネットショッピングのサーバーに不正アクセスがあり、顧客のクレジットカード番号などの個人情報が流出したと発表した。流出件数は調査中だが、約1万3000人のショッピング会員すべての個人情報が漏れ、一部でカードが不正利用されている可能性があるという。　

■トヨタ<7203>に抗議書簡＝燃費強化法案への対応で―米環境団体
全米環境基金（NET）など9つの米環境保護団体は、トヨタ自動車が上院を通過した燃費規制強化法案に反対しているとして、北米トヨタの早川茂社長に対し、11日付で抗議の書簡を送付した。　

■「改札機に問題あった」＝データ障害で電源切断―日本信号<6741>が謝罪会見
トラブルが生じた自動改札機のメーカー日本信号の柏倉光行常務が12日午前、東京・丸の内の本社で記者会見し、「現象面からみて日本信号の改札機に問題あったことは間違いない。本当に申し訳ない」と謝罪した。　

▼昨年交換の配管に穴＝女川原発2号機－東北電<9506>
東北電力は12日、女川原発2号機（宮城県女川町、石巻市）で、給水加熱器から復水器につながる配管に穴を確認したと発表した。配管は、昨年も穴が開いて新品に交換したものだった。同社によると、厚さ約7．1ミリのステンレス製配管の曲折部に縦約11ミリ、横約9ミリの穴が開き、空気が流入していた。周辺への放射能の影響はない。　

△庁舎緑化、太陽光発電を推進＝各府省の温室ガス削減計画－政府
政府の各府省が2007～12年度を対象に策定した新たな温室効果ガス削減計画が12日、地球温暖化対策推進本部の幹事会で報告された。政府全体として、二酸化炭素（CO　2）などの温室効果ガス排出量を、10～12年度の平均で01年度比8．2％減とするほか、庁舎屋上の緑化や太陽光発電設備の導入を推進。緑化面積は5万6996平方メートル、太陽光発電量は6567キロワットとなる見込みだ。　
（時事通信）

△低価格車戦争が加速　ＢＲＩＣｓ急成長を背景に
１台１００万円を切る低価格車をめぐり、世界の自動車メーカーによる開発競争が本格化してきた。
仏ルノー・日産自動車<7201>連合が従来比で約３割安い「世界戦略車」を投入しているほか、
トヨタ自動車<7203>なども低価格車の開発を進めるなど、日本勢も負けていない。背景には中国、インドなどＢＲＩＣｓ市場の急成長がある。世界の自動車需要の２割を占め、拡大を続ける新興国市場を「抑えなければ勝ち残れない」（メーカー首脳）との危機感が、開発に拍車をかけている。
「どうすれば３０００ドル（約３４万円）のクルマを作れるか、利益が出るかなどの情報を集めている」。日産のカルロス・ゴーン社長は６月、インド市場向けという３０００ドル前後の“激安車”の開発に向けて調査を進めていることを明かした。低価格車の「先陣」を切ったのは日産と連合を組む仏ルノーだった。傘下に収めたダチア（ルーマニア）が２００４年、低価格車「ロガン」を発売した。排気量は１．４－１．６リットルながらルノーとの部品共通化などでコストを削減し、６０００ユーロ（約９８万円）という衝撃的な価格に抑え、東欧諸国などでヒットした。ルノー自身もロシアやインドでロガンの生産・販売を始め、１０年にはルノー・日産が共同で北アフリカのモロッコでロガンを含めた低価格車専用工場を稼働させる。同連合は「３０００ドルカー」とは別に、０９年をめどに排気量１リットルクラスで１００万円を切る小型車を発売する計画を進めている。ルノー・日産が意識するのはインドの財閥系メーカー、タタ・モーターズの存在。同社は０８年に１０万ルピー（約２９万円）という超低価格車の発売を表明しているからだ。
このほか、激安車をめぐってはスズキ<7269>と提携関係にあるマルチウドヨグ（インド）や現代自動車（韓国）、奇瑞汽車（中国）など、アジア新興国のメーカーも侮れない存在となっている。トヨタや米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）などもこれをみて、新興国向け低価格車の投入を検討。トヨタは「エントリー・ファミリー・カー（ＥＦＣ）」と呼ぶ低価格車を１０年以降に商品化する計画で、「一定のめどはついた」（渡辺捷昭社長は）とする。
三菱自動車<7211>も小型車「コルト」をベースにした低価格車開発を表明している。
将来的には、国内でも１００万円を切るような低価格車が発売される可能性もある。国内自動車市場が長く低迷し、「たとえ日本でも、需要があれば他社に負けられない」（業界関係者）というのが各社の本音だ。とはいえ、日本勢にとってはＢＲＩＣｓ市場の攻略が先決。国内や欧米など先進国市場が成熟化した今、販売台数の伸びが年率２０％を超える中国やインドへの視線は熱い。１０年までに３０００ドル以下の超低価格車市場は１億台を突破するとの民間予測もある。各メーカーにとって最大の課題となるのは、コスト削減と品質の確保をいかに両立するかだ。ただ、日本メーカーは環境・安全などの性能面では一日の長がある。将来、新興国でも先進国並みの厳しい環境規制が導入されれば、日本勢にとって有利に働くことになりそうだ。
（産経新聞）