10/10 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

□食品値上げ、コンビニ対応分かれる・セブン（セブン＆アイＨＤ<3382>）は据え置き
コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンは、大手食品メーカーが値上げを打ち出している商品について、店頭価格を当面据え置く。
ミニストップ<9946>も同様に従来の価格を維持する。
一方、他社ではローソン<2651>やファミリーマート<8028>などがシーチキン、サラダ油などで順次値上げを始めた。食材価格の高騰と消費者の倹約志向のはざまで各社の価格戦略の違いが目立ってきた。セブンイレブンは、メーカーが価格引き上げに乗り出しているシーチキンなどの値上げを少なくとも年内は見送る。1月以降メーカーが値上げに踏み切る即席めんなども当面は価格を据え置く。「コンビニはスーパーと比べると元々、価格が高い。さらに価格差が広がることは避けたい」（同社）という。
（NIKKEI NET）

■米スターバックス、中国製の子供向けコップ25万個を自主回収
米コーヒーチェーン大手スターバックスは、中国製の子供向けプラスチック製コップ２５万個を自主回収（リコール）したことを明らかにした。このコップが割れ、破片がのどにつまる事故が発生したとの報告を受けたことが理由だと説明している。同問題によって負傷者が出たとの報告は受けていないという。スターバックスによると、このコップが割れたとの７件の報告を受け、うち２件でその破片が子供ののどに詰まる事故が発生したという。

△国際帝石<1605>など石油関連株が堅調、原油高を好感
国際石油開発帝石ホールディングスや石油資源開発<1662>など石油関連株が堅調となっている。業種別指数でみても石油・石炭製品は４位と上昇が目立つ。「原油高が材料となっている」（国内証券）という。米原油先物は、日本時間５日朝の電子取引で１バレル＝８１ドル台で推移。前日のニューヨーク取引でファンド筋の押し目買いを背景に５営業日ぶりに反発した。

△山崎製パン<2212>が続伸、約2カ月半ぶりに1000円大台回復
山崎製パンが続伸。７月２０日以来、約２カ月半ぶりに１０００円の大台を回復した。値上げなどによる業績拡大期待が強まっている。同社は９日、１２月１日出荷分からパン製品および一部の和洋菓子製品の希望小売価格を平均で約８％値上げすると発表した。同社株は、大和総研がレーティングを「２」から「１」に引き上げたことを材料視され、前日に大幅高となっていた。同総研では今期・来期と好調な業績を予想しており、値上げによる業績へのインパクトも大きいとしていた。

▼ＧＳユアサ<6674>が続落、鉛価格上昇の転嫁追いつかず業績下方修正
ジーエス・ユアサ　コーポレーションが続落。９日に２００８年３月期中間・通期連結利益予想を下方修正したことが嫌気されている。電池用の鉛価格高騰に価格転嫁が追いつかなかったという。２００８年３月期連結業績見通しは、売上高を従来予想の２７００億円から３０００億円に引き上げた半面、営業利益を同１００億円から６５億円、経常利益を同９０億円から５５億円、純利益を同５０億円から３０億円に引き下げた。前年度の鉛価格上昇分を４月から値上げしたが、上期末の鉛価格が当初予想に比べて大幅に上回った。９月１日から平均２８％値上げを行ったが、鉛価格上昇に追いつかなかったという。

△ＣＳＰ<9740>堅調、08年2月期の業績予想を上方修正
ＣＳＰが堅調。同社が９日の引け後に、２００８年２月期の業績予想を上方修正したことなどが好感されている。通期の連結経常利益予想はこれまでの１６億４０００万円から１７億円となった。機器工事収入および臨時警備の増加などで売り上げが計画を上回って推移した一方、コストダウン効果も予想を上回ったと同社では説明している。

▼ソニー<6758>が下落、ＰＳ３の新モデル発表も反応鈍い
ソニーが下落。ゲーム子会社ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンが９日、４０ギガバイトのハードディスクドライブ（ＨＤＤ）を搭載したプレイステーション３の新モデルを１１月１１日に国内で発売すると発表したが、反応は鈍い。市場では「ハードよりもソフトが問題。高機能すぎてソフト開発が難しく、遊びたいソフトが乏しいという問題が解決されないと挽回は難しいのではないか」（準大手証券投資情報部）との声が出ている。

△メディア<3815>買い気配、07年8月期の業績予想を上方修正
メディア工房が買い気配。同社が９日の引け後に２００７年８月期連結業績予想を上方修正したことなどが材料となっている。経常利益予想はこれまでの１億円から１億２５００万円に上方修正となった。携帯電話向けコンテンツの売り上げおよび子会社の売り上げが予想を上回ったためと同社では説明している。

△バックスグループ<4306>が買い先行、9月売上高が前年比20.6％増
バックスグループが買い先行となっている。９日に発表した９月の月次売上高が前年同月比２０．６％増となり、４月以降で最大の伸び率となったことを好感した。４―９月累計でも１３．９％増と高水準の伸びを示している。

△コーエーネット<2697>が買い気配、9月中間期予想を上方修正
コーエーネットが買い気配で始まっている。９日に発表した２００７年９月中間期業績予想の上方修正を好感した。経常利益は従来予想の３億３０００万円から４億９０００万円に、純利益は１億８０００万円から２億８０００万円に増額した。家庭用ゲームソフトの新作、リピート販売がいずれも好調だった。
（ロイター）

△ＪＡＬ<9205>が反発、イオン<8267>との提携は企業価値向上に一助－マイレージ得点
日本航空（ＪＡＬ）の株価が反発し、一時前日比９円（3.5％）高の263円まで上昇した。
９日に総合スーパー国内最大手のイオンと、マイレージバンクのポイントを共通化できるカードを発行して提携すると発表。材料面からの新鮮味には欠けるものの、一部アナリストの間からは大手小売りチェーンとの提携がＪＡＬの企業価値向上の一助になるとの指摘が出ている。ＪＡＬとイオンは９日、マイレージポイントが貯まる電子マネーでの連携などを軸に広範な業務提携を行うと発表した。両グループが手掛ける物品販売や旅行ツアーの集客でも協力する。利用客を増やし、物販事業を伸ばして経営再建につなげたいＪＡＬと、イオン銀行の営業開始などで顧客の拡大と抱え込みを進めたいイオンの思惑が一致した。第１弾として、ＪＡＬマイレージバンクとイオン電子マネー「ＷＡＯＮ（ワオン）」が連携する「ＪＭＢＷＡＯＮ」と「イオンＪＭＢカード」のカード２種類を発行する。ＪＡＬマイレージカードとＷＡＯＮの共通化で、貯まったＪＡＬのマイレージを使ってイオングループ各店で買い物ができる。一方、イオンで買い物をすると、マイレージが貯まる。新生証券の松本康宏シニアアナリストは、「すでに全日本空輸が先行してやっていることで新鮮味はない」とし、マイレージの提携だけではＪＡＬの経営がどのように変化するかまでは判断できないとの認識を示した。ただ、流通最大手のイオンがＪＡＬと組むことを決断したという意味では、「企業価値を高める助けにはなる」（同氏）という。
一方、松本アナリストを含めた株式市場が関心を持っているのは、ＪＡＬカード売却の方向性だ。「前向きな案件だけに、ＪＡＬカードの株式売却がどのようになるか分からないと、日航の経営について中長期的な判断はできない」（松本氏）という。ＪＡＬの西松遙社長は９日の会見で、ＪＡＬカードの売却を検討していることを暗に示唆したが、仮に売却するとしても、「資本金の一部を（買収先に）持って頂くという話で、ＪＡＬカードがなくなるわけではない」と述べ、支配権は握り続ける考えを示した。新生証の松本氏は、売却前から支配権の範囲にこだわり、選択の範囲を狭めることには否定的だが、カード事業の改革には期待感を示している。会員に与信を与えるカード事業には資金力が必要だが、現在のＪＡＬにはそれがなく、「ＪＡＬカードの株式の一部を持ってもらって金融機関とのパイプを作り、資金力をつけてカード事業を伸ばす必要がある」（同氏）。
目先の業績については、改善しているとの見方が多い。８月まで、旅客数は前年同期比を若干下回る程度。「不採算の路線を削って座席の供給を減らしているので、横ばい以下であってもコストがセーブされ、収益面では良くなっているようだ」（松本氏）。松本氏は、ＪＡＬが第２四半期（７－９月）で500億円の営業利益を実現できたと想定。第１四半期は85億円の赤字だが、上半期では400億円強の黒字を確保できる見通しという。「第３、第４四半期は赤字だろうが、これだけの黒字を稼げば、100－200億円程度の営業黒字を通期で実現できる」（同氏）。　　会社側の通期の連結営業利益予想は350億円。前期は229億円だったが、実施した厚生年金代行返上益の見返りとしての人件費縮小など一時的な利益発生も含まれていた。

□東芝プラシ<1983>が伸び悩む、今期業績への期待感支え－原子力関連を見極め
プラント据付工事を手掛ける東芝プラントシステムの株価が一時、前日比12円（1.1％）高の1149円と続伸した後、やや伸び悩む展開。備品購入費など経費削減の進展により、従来予想に比べて利益が増加する見通しとなった。９日午後に業績予想を修正した後も、会社側予想はなお慎重との見方が出ている半面、原子力関連事業の不透明などから上値を積極的に追う動きも限定的だ。９日午後に発表した業績予想修正によると、売上高は前期比1.4％増の1670 億円と従来予想と変わらずながら、経常利益は４％減の88億円（従来予想76億円）と減益幅が縮小する見通し。同社広報担当の三吉孝明氏によると、「備品購入費や情報関係費用などの経費削減効果が６億円、採算性の良い個別案件などの要因が６億円あった」という。同社は2006年度決算において、７月と10月、３月に３度の業績予想上方修正を行った。07年度も７月（通期連結経常利益予想54→76億円）に続いて今回が２度目の増額修正で、アナリストからも「下期の営業利益の上方修正幅はやや慎重（野村証券金融経済研究所の秋山裕司アナリスト、同証券ではレーティング未付与）との見方が出ている。上期の部門別状況では、東芝グループ向けの半導体関連電気工事の増加から社会産業システムが順調ほか、海外火力発電工事の貢献で電力システムも堅調の見通し。一方、原子力発電関連事業では今期受注は前期比16％減の290億円を見込んでいる。前期に中部電力の原子力発電所の耐震補強工事を受注した反動減から、メンテナンス中心の案件を予定している。もっとも、新潟県中越沖地震県による東京電力柏崎刈羽原子力発電所の被害の影響から、「同関連のメンテナンス需要や耐震補強需要が最終的に従来計画からプラスとなるかマイナスに働くかは現時点で不透明」（三吉氏）としている。なお、10日付の日本経済新聞朝刊は、関西電力が原子力発電所への安全投資を拡大すると伝えた。07年度の投資額は400億円と前年度の２倍に増やし、耐震性を高める設備補強や地盤強化などを実施するとしている。東芝プラシの親会社である東芝が関係している原発は東京電力、東北電力、中部電力にあり、「これらの管理する原発で耐震工事需要が発生すれば、時期や規模次第によって収益への貢献が見込める」（三吉氏）もようだ。
（ブルームバーグ）

△日立<6501>---雲下限を突破
煮詰まり感。一目均衡表の先行スパン（雲）下限に上値を抑えられる格好から保ち合いが続いていたが、これ突破してきている。遅行スパンは上方転換シグナル発生。雲上限である800円レベルへの意識が高まりそう。

△サイゼリヤ<7581>---上げ目立つ、前日発表の好決算を評価で
上げ目立つ。前日に前8月期の好決算を発表、実績値は計画比で上ぶれとなったほか、今期も営業2ケタ増益見通しとしており、ストレートに評価される展開となっている。既存店売上の好調推移に加えて、収益性改善に向けたプロジェクトの成果も発現し始めているようだ。

△木村化<6378>---再度手掛け直す流れに
3営業日ぶりに反発。9月末のストップ高の上昇部分はその後の調整で帳消しになり、再度手掛け直す流れに。8月安値を起点とした上昇トレンドの下限到達で参加しやすく。指数膠着で材料株に資金が向かう。

△東洋炭素<5310> 上げ幅広げる展開へ。
前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は前年同期比28.9％増の23.6億円、中間期計画36.5億円に対する進捗率は65％に達しており、早々と業績上ぶれ期待が高まる格好に。好業績期待は高かったものの、実績値は想定以上との見方にも。

△東海カ<5301> 3営業日続伸。
前回跳ね返された9月戻り高値レベルを確実に突破してきている。一目均衡表では遅行スパンが上方転換している。業績上振れ期待の強いセクターでもあり、買い安心感も。

△カプコン<9697>---買い優勢、ＪＰＭでは目標株価3200円に上げ
買い優勢。ＪＰモルガンでは投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を2700円から3200円に引き上げている。Ｗｉｉ向けの「バイオハザード4 WiiEdition」、ＰＳＰ向け「モンスターハンターポータブル2nd」など、ゲームソフトの販売好調に伴って、業績予想を上方修正しているようだ。

△東京機<6335> 反発。
リバウンド狙いの資金が集中。300円レベルの8月、9月安値とのダブルボトムで目先底を打ち、その後のリバウンドで直近戻り高値を突破してきている。テクニカル的に思惑買いが入りやすい。

△丸山製<6316> 3営業日ぶり反発。
指数膠着、値がさの中小型株物色一巡でターゲットは仕手系色の強い低位材料株に値幅取り資金が向かっているようである。目先的には8/28戻り高値409円辺りを意識か。

▼Ｅトレード証<8701> 反落。
ＣＳではオンライン証券の業績予想を下方修正しており、目標株価についても引き下げたようだ。Ｅトレードについては投資判断「Neutral」を継続、目標株価を13.5万円から10.2万円に引き下げている。ＳＢＩ証券との統合によって、低調な対面部門が短期的に業績の足かせとなるリスクもあると。

△ＮＴＴデータ<9613>---底堅く、短期的な買い戻しを誘う流れも
底堅く、短期的な買い戻しを誘う流れも。ゆうちょ銀行の顧客情報管理システムの不具合が続いたことが嫌気されたが下げは限定的であり、1倍台の信用倍率など買い戻しを誘う流れとなるかが注目されよう。

△高島屋<8233>---直近抵抗線レベルを突破
反発で直近抵抗線レベルを突破してきている。一目均衡表では抵抗線として意識されていた雲下限を突破し、雲上限（1384円）に接近。遅行スパンは上方転換シグナル発生。昨日、中間決算と通期業績修正を発表しており、材料視されている。

□インテリ<4757> 岡三証券では9日付で、投資判断を「やや強気」から「中立」に引き下げている。
営業利益ベースでの業績見通しの下方修正に加え、メディア事業が当面低迷するためと。なお、5日の下方修正以降、野村やモルガン、ドイツ、ＵＢＳ、いちよしなどのアナリストは強気の見方を継続している。

△コーエー<9654>---昨年4月以来の2400円を回復
反発で昨年4月以来の2400円を回復している。9月中間期業績の上方修正が材料視されているようだ。また、ソニーが現行の最低価格機種より1万円安くした家庭用ゲーム機「ＰＳ３」の廉価版を発売すると発表しており、ソフトメーカーにはポジティブに作用。

△ＮＳＳＯＬ<2327> 4日ぶりに反発して5日および25日移動平均線を突破している。
モルガンでは投資判断を「Equal-weight」から「Overweight」に引き上げたもよう。来期の成長持続シナリオの確度が高まってきた一方で、株価指標の割安感が強いとの見方を示した。なお、情報サービス業界全体について安定的な売上拡大基調が続いており、来期も見通しは明るく失速リスクが小さいと指摘した。

△三菱商<8058>---25日線がサポートとして機能する格好に
4営業日ぶり反発。ＮＹ原油相場の反発など商品市況の上昇もあってリバウンドをみせている。また、9/27高値3690円以降、調整を続けていたが25日線がサポートとして機能する格好に。

△信越化学<4063>---しっかり、業績上ぶれ観測報道受けて
しっかり。今期経常利益は期初予想を250億円上回り、初めての3000億円に達しそうだとの観測報道が伝えられている。塩ビの下ブレなどをシリコンウエハなどの好調が補う格好に。アナリストコンセンサスと比較するとインパクトは大きくないが、今後のコンセンサス水準の切り上がりなどは想定される格好へ。
（フィスコ）

△第一建設<1799>は中間業績増額が引き続きＭＭ人気高め連騰
第一建設工業は、２５円高の８５７円と急続伸し９月２６日につけた年初来安値７６０円から再び急伸特性を発揮する動きを強めている。前週末５日に発表した今９月中間期業績の上方修正が、引き続きマーケットメーク（ＭＭ）株人気を高めている。同社の中間期業績は、期初予想より売り上げが１５億円、経常利益が１億７０００万円、純利益が５０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は７億４０００万円（前年同期比４２％増）と増益率を拡大する。新潟県中越沖地震に伴う受注増加や販売用不動産の売却により売り上げが伸びた増収効果が、利益も上ぶれさせた。通期業績は期初予想を据え置き、純利益は２２億円（前期比９％増）と２期ぶりの過去最高更新を見込んでいる。株価は、２００４年１０月発生の新潟県中越地震、今年７月の中越沖地震で応急工事、復旧需要期待が高まり急伸し、今回も１２１０円まで大幅高して往って来いとなっている。再びＰＥＲ８倍台の超割安修正でＭＭ株人気がスピードアップしよう。

△新規上場のＴアルファ<3089>は大量の買い物集め買い気配
テクノアルファが、大証ヘラクレスに新規上場された。公開価格は１２万円、公開株式数は２６４０株となっている。寄り付きから買い気配を切り上げ１０時１０分現在、公開価格を４万２０００円上回る１６万２０００円買い気配で売り買い差し引き２６９９株と公開株式数を上回る大量の買い物を集めている。８月末の盆休み明けに再開されたＩＰＯ（新規株式公開）市場）は、サブプライムローンの焦げ付き問題に端を発した世界的な信用収縮懸念の波及で、６銘柄連続の公開価格割れの初値形成と不振を極めたが、前週末上場の野村マイクロ・サイエンス（６２５４・ＪＱ）が、高人気となったことから大出直り期待が高まっており、業態的にも野村マイクロと同様にＩＴ（情報技術）関連のほかハイブリッド自動車関連の時流性を誇り、公開価格のＰＥＲが８倍台と割安で資金吸収額が３億円強と小規模にとどまることが買い評価され、公開価格が仮条件の上限で決まらなかったハンデも押し返している。同社は、半導体製造装置や電子材料・機器、マリン・環境機器の輸入専門商社である。米国のＯｒｔｈｏｄｙｎｅ　Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓと独占販売代理店契約を結んでいるパワー半導体向けワイヤーボンダーでは、国内シェア４割を握り、ハイブリッド自動車のアルミ線接合用に高実績を上げている。今２００７年１１月期業績は、売り上げ２８億４０２６万円（前期比４％増）、経常利益２億８９３７万円（同１４％増）、純利益１億６７７０万円（同１９％増）、１株利益１万４４８２円を予想している。

△メディア工房<3815>はストップ高気配、今度は業績を上方修正
メディア工房は、寄り付きから買い気配を切り上げ４０００円高の４万８６００円とストップ高し６営業日続伸となっている。９月１８日につけた上場来安値２万２２００円からは大幅リバウンドである。同社は、今年３月に２００７年２月中間期業績、７月に８月通期業績を各下方修正し、株価は昨年９月の新規上場以来の調整トレンドを余儀なくされていたが、前日に今度は小幅ながら８月通期業績を上方修正したことが携帯電話関連のコンテンツ株人気を増幅している。同社の８月期業績は、売り上げが７月の下方修正値を３９００万円、経常利益が２５００万円、純利益が１１００万円それぞれ上回り、純利益は３３００万円（前期比７２％減）と減益率を若干縮小する。同社は風水、タロット占いなどのデジタルコンテンツをウェブサイト向けなどに提供しており、携帯電話向けのコンテンツ売り上げや子会社売り上げが伸びたことから上方修正をした。株価は、公開価格１３万５０００円で新規上場され、上場人気で２２万９０００円高値まで買い進まれたものの、高値の１０分の１まで調整するなど人気離散となっている。この底値から新興市場のネット関連人気に乗り急反発しており、上場時人気の再燃思惑を刺激しよう。

△創建ホーム<8911>は減益着地、配当据え置きも悪材出尽くし感から続伸
創建ホームズは、２３００円高の７万１１００円と４営業日続伸となっている。前日９日に発表した２００７年８月中間期業績が、１０月１日の下方修正通りに大幅減益で着地し、増配を予想していた期末配当を前期の据え置きとしたが、悪材料出尽くし感が強まり１０月３日につけた上場来安値６万６７００円からの戻りを試す展開となっている。同社の中間期業績は、下方修正通りに前年同期比０．７％減収、２０％経常減益、４８％純益減益と落ち込んだ。戸建分譲で、田園都市線沿線の高価格帯エリアでの販売は順調に推移したが、それ以外では販売価格の上昇で苦戦し、関係会社の創建ハウスの業績が、株式取得時の計画を下回り債務超過となり特別損失を計上したことなどが足を引っ張った。今２月通期業績も、１０月１日の減額修正を据え置き売り上げ４９０億円（前期比１１％増）、経常利益２４億円（同２％増）、純利益１２億１０００万円（同９％減）を予想している。期末配当は、期初に３５００円への増配を予定していたが、内部留保資金の確保などを総合的に勘案して前期並みの３０００円とする。株価は、業績下方修正でストップ安を交え上場来安値まで突っ込み、ＰＥＲ７倍台は下げ過ぎとして底値反転した。なお強弱感の対立する展開が続こう。

△ＣＳＰ<9740>は高値窺う、業績上方修正で純益増益転換
セントラル警備保障は、１９円高の１２１５円と３営業日続伸し、１０月１日につけた年初来高値１２５０円を視野に捉えている。前日９日に２００７年８月中間期・２月通期業績の上方修正を発表、通期純利益が期初の小幅減益予想から小幅増益にプラス転換することがバリュー株投資を増幅している。業績修正のうち２月通期業績は、売り上げが期初予想より７億円、経常利益が６０００万円、純利益が３０００万円各アップされ、純利益は９億５０００万円（前期比３％増）と増益転換し、前期に続く過去最高更新となる。機器工事収入と臨時警備の増加に伴い売り上げが伸び、コストダウン効果や人材採用が一部下期にシフトしたことが上方修正要因となった。株価は、前期の特別配当増配などをテコに下値を切り上げ、今期第１四半期純利益の２ケタ増益着地で年初来高値１２５０円まで買い進まれた。なおＰＥＲ１８倍台の割安修正で、上値拡大が有力となる。

△サイゼリア<7581>は前期上ぶれ着地、今期続伸を予想し急反発
サイゼリアは、１３８円高の１８２４円と４営業日ぶりに急反発し、東証１部値上がり率ランキングのトップ１０入りをする高人気となっている。前日９日発表した２００７年８月期業績が、今年７月の上方修正値を上ぶれて２ケタ増益で着地し、今期業績も続伸を予想したことが買い手掛かりで、信用取組が株不足で逆日歩のつく好需給もフォロー材料となっている。同社の前８月期業績は、４月に中間期業績、７月に通期業績を各上方修正したが、実績は７月修正値を上回り前々期比４％増収、２３％経常増益、２３％純益増益となった。食材価格の高騰やパート従業員のベースアップが続く厳しい経営環境下、国内新規出店３０店舗、退店２１店舗の店舗政策のほか、５事業部に分割したきめ細かい店舗運営で既存店売り上げのプラスを維持、生産、購買、ロス対策などを改善、営業外収益で通貨スワップ取引評価益５億８０００万円を計上したことが寄与した。今期も、前期並みの厳しい経営環境が続くとしているが、売り上げは８６０億円（前期比３％増）、経常利益８５億円（同２％増）、純利益４６億円（同４％増）と増収増益をキープする。株価は、７月の業績修正で年初来高値１９０５円まで２００円高してほぼ往って来いとなり、強弱感の対立から株不足、逆日歩のつく信用好取組となっている。ＰＥＲ的には割高だが、需給要因主導で再度の上ぶれ展開も想定される。

△日医工<4541>は３Ｑ業績の大幅増益・高進捗率を評価し急続伸
日医工は、１６５円高の２２８５円と急続伸している。前日９日に発表した今１１月期第３四半期（３Ｑ）決算が、大幅増益で着地し、今期通期予想業績に対して高進捗率を示したことから、業績上ぶれ期待を高めて買い先行となっている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１０％増収、３２％経常増益、２４％純益増益と伸び、７月に小幅上ぶれ修正された１１月通期業績に対して経常利益は８６％、純利益は７８％の進捗率となった。ジェネリック医薬品の使用促進に向け、処方せん様式が変更されたほか、ＤＰＣ（急性期入院の包括制）を実施する病院も拡大、７月に１１成分２０規格の追補収載品を発売したことも寄与した。１１月通期業績は７月予想を据え置き、純利益は２４億５０００万円（前期比１％増）と連続の過去最高更新を予想している。株価は、第１四半期、中間期と決算発表のたびごとに大きく動き、７月の経常利益小幅増額修正では８月の上場来高値２５６０円まで急伸した。再現が有力となる。

△コーエー<9654>は業績上方修正を追撃材料に高値更新
コーエーは、１１５円高の２４０５円と急反発し１０月３日につけた年初来高値２３７５円を更新している。前日９日に発表した今９月中間期業績の上方修正が、今期第１四半期業績（１Ｑ）の大幅増益・高進捗率着地に次ぐ追撃材料としてゲーム関連のコンテンツ株人気を再燃させている。なお前日は、同時に同社子会社のコーエーネット（２６９７・ＪＱ）も、同様に今９月中間期業績を上方修正しており、１万２０００円高の１６万６０００円買い気配と気配値を上げ８営業日続伸となっている。コーエーの９月中間期業績は、売り上げが期初予想より１０億円、経常利益が１６億円、純利益が５億円それぞれ引き上げられ、純利益は２１億円（前年同期比６８％増）と増益率を拡大する。８月発売のＰＳ３用の「ＢＬＡＤＥＳＴＯＲＭ　百年戦争」やＰＳ２用の「戦国無双２　猛将伝」などの新作タイトルの販売が好調に推移、「無双ＯＲＯＣＨＩ」、「ガンダム無双」などのリピート販売も続伸し、外注加工費などの圧縮や金融収益の大幅増加も加わり上方修正され、中間期として過去最高を更新する。株価は、今年２月に主力タイトルの発売延期で前期業績を下方修正、下値を固める動きを継続したが、１Ｑ業績が大きく利益を伸ばし高進捗率着地となったこととゲーム関連人気の波及で５００円幅の水準訂正となった。ＰＥＲは割高だが、取組が拮抗している信用好需給を側面支援材料に一段高に進もう。

△東洋炭素<5310>は１Ｑ業績の２ケタ増益・高進捗に反応し続急伸
東洋炭素は、寄り付きに２８０円高の１万２０５０円と続急伸している。前日に発表した今５月期第１四半期（１Ｑ）決算が、２ケタ増収益で着地し、期初の中間期予想に対して高進捗したことがハイテク関連の素材株人気を高めている。前日の米国市場でのＮＹダウの最高値更新やハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の４営業日続伸なども追い風となっている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比１４％増収、１６％経常増益、２８％純益増益と伸び、期初予想の中間期業績に対して経常利益は６２％、純利益は６１％の進捗率となった。主力製品の等方性黒鉛製品の生産能力増強で、太陽電池製造用途向けなどの国内外の旺盛な需要を取り込み、一般カーボン製品でも、機械用カーボンや電気用カーボンが順調に推移したことなどが大幅増益・高進捗率要因となった。中間期・通期業績は期初予想を据え置き、通期純利益は５０億円（前期比１２％増）と連続の過去最高更新を見込んでいる。株価は、５月末に１対１．５の株式分割の権利を落とし、前期業績の３回目の業績上方修正や等方性黒鉛の生産能力増強などを材料に権利落ち分を埋める強調相場持続となっている。なお上値を試す展開が予想される。
（東洋経済新報社）