10/9 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△東レ<3402>、炭素繊維で車部品・投資額300億円
東レは高強度・軽量材料の炭素繊維を使った自動車部品事業に世界で初めて本格参入する。2010年にも約300億円を投じて開発機能を備えた専用工場を名古屋市に建設、トヨタ自動車などに売り込む。炭素繊維は現在の自動車の主力素材である鉄に比べ重さは4分の1で強度は10倍。日米欧で強まる自動車の燃費規制に対応するために車体の軽量化は欠かせない手段になっている。地球環境問題が自動車の素材転換を促す動きが加速しそうだ。自動車は総重量を100キログラム減らせば燃費性能が2―3％向上するとされ、世界の自動車メーカーは車体の軽量化を競っている。航空機では米ボーイングが新型機「７８７」に炭素繊維を初めて本格採用。機体の5割に東レの炭素繊維を使うことで燃費を従来機より2割程度向上させた。炭素繊維で3割強のシェアを握り世界最大手の東レは自動車でも同様のニーズを見込む。

△ＮＴＴデータ<9613>や富士通<6702>など、中国内陸部を開発拠点に
日本や米国のＩＴ（情報技術）企業が中国の内陸部で相次ぎソフトウエアの開発に乗り出した。ＮＴＴデータや富士通は重慶に、米シマンテックは四川省に開発拠点を新設。上海など沿岸部に比べて人件費が半分強で済み、高速・大容量回線でデータを送受信すれば内陸部にあるデメリットを解消できると判断した。日本ではＩＴ技術者の不足が深刻化しており、開発拠点の内陸部シフトが今後も広がりそうだ。ＮＴＴデータは「重慶ＮＴＴデータウェーブソフトウェア開発」を設立した。工場や物流管理などに使うソフトを開発する。3年後までに外注先企業を含め、 400―500人の開発体制を整備する。中国の開発拠点は北京、上海に続いて3カ所目。2010年には中国でのソフト開発受注額を06年の3倍強の100 億円に拡大する。

△ＮＴＮ<6472>、低価格車向け駆動部品・コスト２割削減
ＮＴＮは新興国などで市場拡大が見込まれる100万円以下の低価格車への搭載を狙い、製造コストを2割程度削減できる駆動系部品「等速ジョイント」を開発した。生産工程の簡素化などでコスト競争力を高め、トヨタ自動車など国内外の自動車メーカーに採用を働きかける。2011年度に120億円程度の売り上げを目指す。等速ジョイントはエンジンの回転を両輪にスムーズに伝える駆動系部品。ＮＴＮは鍛造技術を高めて旋削加工の工程を省くなどして、製造コストを抑えた。強度などは従来品と同じだが、振動を抑制する性能などはやや劣るという。トヨタや日産自動車、仏ルノーなどが10年ごろに日本やＢＲＩＣｓ市場で発売を計画している低価格車への採用を目指す。

△新日鉄<5401>との北米合弁増産、11月末に結論・ミタルＣＥＯ
鉄鋼世界最大手のアルセロール・ミタルのラクシュミ・ミタル会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）は7日、ベルリンで会見後、記者団に対し、新日本製鉄との北米事業拡大について「11月末までに結論を出す」と述べた。能力拡大の規模や新工場の建設場所などを協議しているが、「需要拡大に積極対応する必要があるという認識では一致している」と、意欲的な計画にする考えを示した。ミタルと新日鉄は今年7月に提携拡大で基本合意した。北米では両社が出資する合弁会社で自動車用鋼板を生産しているが、日本車各社の増産に対応するため、供給拡大を狙った投資計画の策定が課題になっていた。

△「ヤッターマン」新作放映でフィギュアなど発売・タカラトミー<7867>
タカラトミーは、アニメ「ヤッターマン」の新作放映に合わせ、グループ企業とともに2008年1月から関連商品を発売する。まずフィギュアなどを投入、順次品ぞろえを増やす。子会社の竜の子プロダクション（東京都国分寺市）が持つコンテンツ（情報の内容）を初めて本格活用するもので、「トミカ」に次ぐ主力商品群に育てる考えだ。第一弾では、タカラトミーが登場人物のフィギュアや主人公が身につけるマスクなど変身セットを、子会社のすばる堂が菓子付きのキャラクターカードを売り出す。アパレル製品やカプセル玩具、日用雑貨品にも対象を広げ、関連商品全体で初年度50億円の売り上げを目指す。

△高額品ローン、オリコ<8585>が地銀と提携
信販大手のオリエントコーポレーションは自動車や宝飾品など高額商品の分割払い契約（個品割賦）で、地方銀行との提携によるローンの拡大を進める。地銀が融資主体となってオリコが信用保証する仕組みで、
まず山形県の荘内銀行<8347>と提携。今後、各都道府県ごとに地銀や大手信用金庫と提携し、50行程度と取り組む方針だ。荘内銀との提携ローンは15日から取り扱いを始める。荘内銀は流通業やメーカー系の販売店など同行の取引先をオリコに紹介。オリコは販売店と加盟店契約を結び、その顧客に対して分割払いローンを提供する。資金は荘内銀が出すが、信用保証やローン審査、回収業務はオリコが担う。

△鳥インフル、感染経路を解明・農水省、アジアで情報収集
農林水産省は2008年度から、アジアでの鳥インフルエンザの感染拡大ルートの解明に乗り出す。野鳥の移動経路の解明や人の移動などと感染拡大の状況を照らし合わせ、発生時期の予測や感染予防に役立てる。各国と連携して感染拡大を防ぐための定期会合も開催。防疫体制についての情報交換や発生時の早期通報体制を整備する。鳥インフルエンザの感染は香港をはじめとして欧州やアフリカなどでも相次ぎ発生している。07年1月には宮崎県で鶏が鳥インフルエンザに感染。中国大陸からの渡り鳥がウイルスを運んだとみられており、感染の予防にはアジア各国での感染拡大ルートの解明が不可欠と判断した。

△米スティール、買収ファンド上場へ・460億円調達めざす
米投資ファンドのスティール・パートナーズが企業買収を目的とした新しいファンドを米国市場に上場する準備を進めていることがわかった。最大で4億ドル（約460億円）を市場から調達し、集めた資金を日本を含む世界の企業に投資する計画という。スティールが米証券取引委員会（ＳＥＣ）に提出した資料によると、上場市場はアメリカン証券取引所を予定。1株10ドルで4000万口を売り出す。すでに欧米などの機関投資家に説明を始めたようだ。

△三菱ＵＦＪリース<8593>、ベトナムに駐在員事務所
三菱ＵＦＪリースは来年1月、ベトナム・ホーチミンに駐在員事務所を開設する。現地の経済情勢を調査するとともに、ベトナムに進出している日系企業の情報を集める。ベトナムに拠点を開く日本のリース会社は同社が初めて。数年内に現地法人を設立し、日系企業向けリース事業に乗り出す方針だ。

△証券会社従業員数、９万9000人に回復――6月末、９年半ぶり水準
証券会社の従業員数が回復している。日本証券業協会によると、今年6月末時点で9万9000人となり、1997年末以来9年半ぶりの水準に戻った。株式相場の活況や投資信託の人気を背景に、個人向け営業を中心に人員を増強している証券会社が目立つ。国内で営業している全証券会社の従業員数は90年に16万人を超えていた。バブル経済の崩壊や業界再編に伴うリストラなどで2003年末に約8万5000人まで減ったが、その後は増加基調に転じていた。証券各社は新卒や中途採用を拡大し、ファイナンシャルアドバイザー（ＦＡ）など個人営業部門の人員を増やしている。
この結果、各社の6月末の人員数は1年前に比べてホールディングス<8604>が1700人強、大和証券グループ<8601>が1300人弱、三菱ＵＦＪ<8306>証券が260人増えた。

△ＪＣＮ、三井物産<8031>グループのＣＡＴＶ２社買収・ＪＣＯＭ<4817>を追撃
ＫＤＤＩ<9433>傘下でＣＡＴＶ国内2位のジャパンケーブルネット（ＪＣＮ）は三井物産グループの同業2社を買収する。ＣＡＴＶ業界では上位企業が地域の運営会社を傘下におさめ、グループ化する動きが強まっている。ＪＣＮは首都圏の有力運営会社の買収を通じて、最大手のジュピターテレコム（ＪＣＯＭ）を追撃する構えだ。買収するのはケーブルネット埼玉（埼玉県川口市、久保田宏社長）と、日野ケーブルテレビ（東京都日野市、亀田稔夫社長）。両社とも三井物産が株式の半数以上を保有している。買収でＪＣＮ傘下のＣＡＴＶ運営会社は15局となる。
（NIKKEI NET）

▼スカイパーフェクト・コミュニケーションズ（スカパーＪＳＡＴ<9412>）、統合半年、見えぬ効果

△川崎重工業<7012>、ネブラスカの生産能力倍増、日米で鉄道車両増産

△FDK<6955>、アルカリ乾電池の世界出荷を拡大――インドネシアで工場増強

△ユニ・チャーム<8113>、タイ生産能力3割増強――ＡＳＥＡＮ向け拡大

△ティラド<7236>、タイで四輪用ラジエーター生産――日本メーカー向け

△富士通<6702>ネットの監視システム、侵入者を自動追尾――空港や港湾向け
富士通ネットワークソリューションズ（川崎市）は5日、侵入者を検知、自動追尾するシステムを発売したと発表した。富士通研究所（同）が開発した、従来比2倍の精度で動画像上の対象を追尾できる技術を応用した。空港や港湾などの警備を強化したい官公庁や自治体などを中心に売り込み、今後3年で200セットの販売を目指す。監視カメラでとらえた侵入者を自動的に追尾するシステムを5日に発売した。1台のカメラで全方位の監視が可能で、人の動きと木々の揺れなど、自然界の動きとの違いを識別する。富士通研究所の新技術を搭載、従来製品と比べて、最大2倍の速度で対象の動きを追跡できる。

△ぴあ<4337>、親子向けレジャー情報誌の公式サイト開設
ぴあは、親子向けレジャー情報誌の公式サイトを開設した。子どもと一緒に出かけられるレジャー施設やイベントなどの情報をパソコン向けに提供する。閲覧は無料。ネットを通じて媒体の知名度を上げて、情報誌の売り上げ増加を狙う。ネットで集めた利用者の口コミ情報は情報誌にも反映させ、紙とネットでクロスメディア展開する。開設したのはレジャー情報誌「こどもとおでかけ３６５日」の公式サイト。0歳から小学生までの子どもをもつ親世代を主なターゲットにする。地域やジャンル、キーワードなどから、親子連れで楽しめるレジャー施設やイベントを検索できる。各施設の詳細ページでは、ベビーカーの入場可否や授乳施設の有無などの情報も掲載する。

△トランスコスモス<9715>、営業員派遣会社株66.5％取得
コールセンター大手のトランスコスモスは5日、営業担当の派遣事業会社を連結子会社化したと発表した。コールセンターを活用した電話での営業支援に加え、担当者を店舗などに派遣することで顧客企業へのサービス拡充を狙う。取得金額は1億円弱とみられる。営業員派遣事業で来年度の売り上げ7億 6000万円を目指す。人材派遣のシーウェイブマーケティング（東京・渋谷）の100％子会社で営業人材の派遣を手掛けるＣプロモーション（東京・渋谷）の株式を66.5％取得した。東名阪の３拠点で１日よりサービスを始めた。

△ＪＢＣＣ<9889>、九州の新日鉄<5401>系システム会社を子会社化
東証一部上場のＪＢＣＣホールディングスは5日、新日本製鉄グループで九州地方を地盤とするシステム会社、ソルネット（北九州市）を買収すると発表した。九州地方における事業基盤を強化するとともに、ソルネットが得意とする製造業や医療向けシステム構築事業を拡大する。11月1日付でソルネットの全株式を新日鉄と新日鉄ソリューションズから取得し、子会社とする。株式の取得額は3億円。同日付でソルネット社長には、ＪＢＣＣグループのシステム会社ＮＳＩＳＳの副社長を務めている熊田英敏氏が就任する。

△三和シヤッター（三和ＨＤ<5929>）、押し引き両用の折り戸発売――病院・会議施設向け
三和ホールディングス傘下の三和シヤッター工業は、押しても引いても開けることができる折り戸「カイラクエン」を発売した。病院や介護施設に設置することを想定、高齢者などが使いやすい作りにした。油圧式の制御装置を付けることで、軽い力で開けることができ、ゆるやかに閉まる。折り戸の端や連結部分にはゴムを付けて、安全にも配慮している。幅1120ミリ、高さ2000ミリの製品の場合、価格は27万円。発売から1年で約4億円の売り上げを目指す。

△ソニー<6758>の小型ラジオ、正確に自動選局――液晶画面も搭載
ソニーはてのひらサイズのラジオ「ＩＣＦ―Ｍ５５」を20日に発売する。正確に選局できるシンセチューナーと液晶表示画面を搭載し、使い勝手を高めた。テレビ（1―3チャンネル）とＦＭ、ＡＭに対応する。周波数と時刻を表示する液晶表示で電池残量を確認できる。放送局を自動選局する機能もある。ＦＭ15局とＡＭ10局の合わせて25局の登録が可能。本体サイズは幅約10センチ、高さ約6.6センチ、奥行き約3.4センチ。電源は単４型乾電池２本。重さは乾電池込みで120グラム。店頭実勢は4000円前後とみられる。
（日経産業新聞）

△日本空調<4658>：12日に東証2部から1部に昇格
東証と名証は５日、日本空調サービスの所属部について、１０月１２日に市場第２部から第１部に昇格させると発表した。市場では、昇格によって同社への信頼感が高まるとともに、東証１部銘柄になることでＴＯＰＩＸ連動型ファンドなどの買いが期待できるのではないかとの見方も出ている。
（ロイター）

△コンビ<7935>：07年９月中間期の連結経常利益は４億8000万円から前期比19.4％増の９億4000万円に上方修正した。
国内では、経費の効率的運用と利益率重視の販売戦略が軌道に乗った。海外では、米国や上海子会社で黒字が定着化、アジア地域全般を担当する香港子会社の業績が引き続き好調に推移した。

▼魚喜<2683>：07年８月中間期の連結経常利益は8400万円から4400万円に下方修正した。
前年同期は3400万円の赤字だった。記録的な猛暑と中国産うなぎ問題の影響から土用の丑の日関連商戦が低迷した。

▼市進<4645>：今期（08年２月期）の連結経常利益を13億1000万円から前期比17.3％減の10億2000万円に減額修正した。
大学入試における推薦入学の増加などを背景に、高校部門を中心に競争が激化しており、生徒数が減少した。

△グローベルス<3528>：07年９月中間期の単独経常利益を２億6000万円から前期比41.8％増の５億5000万円に引き上げた。
不動産市場の活況を背景に、販売用不動産の土地売却が予想以上に進み、収益を押し上げた。

▼プリヴェ企業投資ホールディングス<6720>：９月中間期の連結業績予想を発表、売上高は前年同期比81％減の51億円、純利益は130億円の赤字と前年の8000万円の黒字から落ち込んだ。
自動車販売関連事業の売却で売り上げ計上がなくなったほか、利益面では上場株式等投資事業で、株式市況の不安定化に伴う商品有価証券評価損などを主とする売り上げ原価の計上が影響する。
（ブルームバーグ）

△欧州しょうゆ３倍増－キッコーマン<2801>　10年以内に販売構想

△のべ９０００万人　近鉄<9041>「名阪特急」が還暦
大阪と名古屋を結ぶ近畿日本鉄道の「名阪特急」が８日、運行開始から６０年を迎え、大阪市天王寺区の上本町駅で特別列車の出発式が行われた。デザイナーの黒田征太郎さんが制作したロゴマークがあしらわれた車両は、来年２月末まで１日２編成が運行される。昭和２２年に運行開始した名阪特急は、３３年に２階建て車両「ビスタカー」が登場し、翌３４年から大阪－名古屋間での直通運転が始まった。平成２年度には「花の万博」（大阪・鶴見緑地）開催にに伴い、年間２４７万人を運ぶなど、６０年間の輸送人員は累計約９０００万人にのぼる。出発式では招待客２００人を代表し、奈良県橿原市の会社員、川原勇さん（３９）と二男、誠也君（８）に花束と記念品が贈られた。誠也君は「近鉄特急は横から見たラインが格好よくて好き」と話していた。

△ジェネリック医薬品　普及推進へ報酬上乗せ　来年度、薬局の在庫確保を支援
厚生労働省は８日、先発医薬品と同じ成分・効果を持ちながら価格が安い後発医薬品（ジェネリック医薬品）を普及させるため、後発薬を一定数量以上、品ぞろえした薬局には調剤報酬を上乗せする検討に入った。具体的には現在、原則として１回４２０円の調剤基本料に加算する考えだ。患者が後発薬を選ぼうとしても、薬局に在庫がなく、あきらめざるを得ないケースが少なくないことから、十分な種類と量の在庫を確保してもらい、患者のニーズに応えられる態勢を整える。平成２０年度の診療報酬改定で実現を目指す。厚労省によると、大半の患者の需要に応えるためには、各薬局が３００品目以上の後発薬をそろえる必要があるという。今後、調剤基本料を上乗せする対象となる品目数や保管量について、基準作りを進める。厚労省が１８年１０月に実施した薬局調査では、医師が後発薬の使用を認めたのは全体の１７・１％で、このうち実際に処方されたのは５・７％に過ぎなかった。後発薬の普及が進まない理由について、厚労省は後発薬に対する医師の根強い不信感だけでなく、薬局側にも薬の価格が安い後発薬を敬遠し、患者への説明の手間や在庫コストがかかることを嫌う傾向があると分析している。なかでも、在庫に関しては、患者が後発薬を希望しても、品切れだったり、後発薬そのものを置いていなかったりする薬局もあり、先発薬を選ばざるを得ないケースが少なくない。患者のニーズにいつでも応じるためには、調剤報酬増額で在庫管理の薬局の負担を軽減し、十分な後発薬を準備できるようにする必要があると判断した。社会保障費の伸びの抑制を求められている厚労省は、後発薬の使用が拡大すれば医療費削減につながるとみて、シェア（数量ベース）を現在の２倍の３０％に拡大する計画だ。薬局の在庫コストの軽減以外にも、後発薬の使用を前提とした処方箋書式への変更の検討など、普及に向けた取り組みを進めている。
（産経新聞）