10/9 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△英国セコム<9735>、ヒースロー空港などの警備システム受注
警備保障大手セコムの英国子会社が、来年３月にオープン予定で現在建設中のロンドン・ヒースロー空港新ターミナルなど３か所の警備システムをロンドン警視庁から受注したと発表した。受注したのは、空港ターミナルのほかに、ロンドンとパリを結ぶ国際列車「ユーロスター」のロンドン市内の新駅「セント・パンクラス」など二つの駅の警察拠点の警備システム。対テロ警戒用の遠隔監視などとされるが、具体的な設備内容や受注金額は明らかにしていない。英国セコムは、英国内で裁判所など公的施設の警備システムを納入した実績が評価された。セコムは日本国内でも成田や羽田など主要空港の警備システムを受注している。
（読売新聞）

△ホンダ<7267>ファイナンスに格付けAa3を付与…ムーディーズ
ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこのほど、ホンダファイナンスの発行総額400億円、利率1.3％、償還期限2011年の国内普通社債に「Aa3」の格付を付与した。この格付はホンダとのキープウェルアグリーメントによってサポートされ、格付けの見通しは安定的。キープウェルアグリーメントでは、ホンダがホンダファイナンスの株式を全額保有し続けること、ホンダファイナンスの有形純資産を1000万円以上に維持すること、ホンダファイナンスが債務を履行するのに十分な流動性を維持することが取り決められている。ホンダファイナンスは、日本においてホンダ製品についての個人向け自動車ローン、リーズ等を提供している。特に日本市場において、販売金融は自動車メーカーにとってますます重要なマーケティング手段になっており、ホンダは中期計画において、新車種の投入とホンダファイナンスを通した販売金融の強化により、国内販売台数を拡大することを目標にしている。そんなことから、ムーディーズはホンダが自動車販売金融を戦略的に遂行していくうえで、ホンダファイナンスが果たす役割の重要性が増していると見ている。

△東京モーターショー07　今回も トミカ・チョロQコーナー
タカラトミー<7867>は、10月24日から11月11日まで（一般公開は10月27日から）、幕張メッセで開催される東京モーターショーこども広場において、ミニカー『トミカ』『チョロQ』をテーマとした『トミカ・チョロQコーナー』を展開する。トミカコンセプトカー展示では、「こんなクルマが走っていたらいいな」「こんな機能的なクルマがあったら便利だな」という夢の車をカタチにしたコンセプトカーを展示する。有名人が考えたクルマや、企業とのコラボ作品なども。子どもたちが考えた絵画作品の中から3点をトミカにしたモデル「夢をカタチにbyトミカ」も展示される。トミカやチョロQの歴史を展示する。トミカの街のジオラマや、チョロQのお試し走行コーナーも企画。東京モーターショー開催記念モデルも販売される。タカラトミーは、モーターショーのファンはもちろん、ファミリー層やトミカファン、チョロQファンに、改めて車の楽しさを実感してもらいたいと考える。トミカ・チョロQコーナーは、トミカとチョロQという2大ロングセラー商品を中心に、大人も子供も楽しめるコーナーを目指す。
（レスポンス）

△アルパイン<6816>、新型カーナビ２種を来月発売－地図更新が高速・容易
アルパインは、新型カーナビゲーションシステム「モービル・メディア・ステーションＸ０７５シリーズ」２種を１１月上旬に発売する。地図の変更部分だけのデータを高速、容易に最新地図に変更できる「差分マップ」方式や４倍画質の高画質ＷＶＧＡ液晶ディスプレーなどが特徴。価格は２６万４００円から。上位機種の「ＶＩＥ―Ｘ０７５Ｂ４」は地上デジタル放送受信チューナーを標準装備。２種とも移動体通信向け地上デジタル放送を受信でき、地デジ対応も充実している。ミニバン向けのリアビューカメラなど、周辺機器も用意し利便性も向上。また発売に合わせ「地図更新無料キャンペーン」を実施。購入後３年以内に一度だけ、無料で最新地図に更新できる。

△市販ナビ満足度調査、松下<6752>「ストラーダ／ＨＤＤ」が首位
調査会社のＪ・Ｄ・パワーアジア・パシフィック（東京都港区、Ｊ・Ｄ・パワー４世社長、０３・４５５０・８０９０）は同社初の市販ナビゲーションシステム満足度調査結果をまとめた。
調査対象は８メーカー、６２モデルで松下電器産業の「ストラーダ／ＨＤＤ」が首位に輝いた。２位にはストラーダの上位機種の「ストラーダ・Ｆクラス／ＨＤＤ」、
３位にパイオニア<6773>の「カロッツェリア・楽ナビ／ＨＤＤ」が続いた。
０５年４月―０７年３月に新車を購入した個人ユーザー２６９２人から回答を得た。メーカーなどによるサービスサポート機能、ナビゲーションシステムの基本機能、通信環境、コスト、音楽や映像などカーライフ充実機能の五つのカテゴリー１１０項目で評価した。ストラーダ／ＨＤＤは、通信環境を除く４カテゴリーで対象モデル中、評価が最高だった。

△ネットフォース、解析ソフト向け共有ツールを改良して発売
ネットフォースは、制御システム開発などで広く採用されている解析ソフトウエア「マトラブ・シムリンク」向けにデータ共有ツール「スマートビュワー・フォー・ＳＩＭＵＬＩＮＫ」を改良し１０月末に発売する。価格は５０万円以下を予定。０７年度に１億円の売り上げを目指す。同シムリンクで作成したモデルなどのデータをインターネット経由で閲覧、編集できる。社内や協力先と情報を共有することで開発業務の効率化が可能になる。
トヨタ自動車<7203>に試験導入し、協力を得て改良した。
メイテック<9744>と豊通シスコム（名古屋市中村区）を販売代理店に予定する。
マトラブ・シムリンクは米マスワークスの製品。数値解析に適し、製造業や研究機関で開発中のシステムのシミュレーションなどに広く採用されている。

△ミロク情報サービス<9928>、企業のニュースリリース掲載サービス
ミロク情報サービス（ＭＪＳ）は、運営する中小・ベンチャー企業向けビジネス情報サイト「海」上で企業のニュースリリース掲載サービスを始めた。このほどインターネット広告会社のニューズ・ツー・ユー（東京都千代田区）と提携。海にニューズ・ツー・ユーのニュースリリースポータル（玄関）サイトで提供している最新のニュースリリースを掲載する。コンテンツ（情報の内容）を充実させることにより、新たなユーザーの獲得につなげる。海は主に中小・ベンチャー企業の経営者や管理職を対象にする。社内文書や法定文書など約７６００種類のビジネス文書のテンプレート（ひな型）の無料ダウンロードサービスをはじめ、専門家によるトピックスや用語辞典、セミナー告知などの情報を提供している。月間約３６万人の閲覧があるという。

△日立<6501>、指静脈認証システムの新用途を提案
日立製作所はクレジットカードを使わず指の静脈を読み取り装置にかざすだけで本人認証して決済するシステム「指静脈マネー」を０８年度からの３年間、遅くとも５年間で装置とソフトウエア（連動する業務システムは含まず）合わせて売り上げ３０億円を目指す。０６年度からの３年間に指静脈認証システム全体で１０００億円の売り上げ目標を設定しており、用途の一つとして同マネーを軌道に乗せる。指静脈認証システムは指の静脈を読み取るため、指の表皮の状態や気温、湿度に左右されずに安定して認証できる。スポーツクラブや温泉、ゴルフ場などクレジットカードを持ち歩きにくい場所での高額の決済に有用とみている。ビジネスの本格化に向け川崎市幸区の「日立システムプラザ新川崎」内の食堂と売店でこのほど実証実験をスタートした。参加社員２００人で着手し、今後同ビルに勤務する社員を中心に１５００人程度まで規模を拡大。実験を通じてシステム構築や運用ノウハウを収集する。

△総務・経産省のボット撲滅事業、参加ＩＳＰ６５社に拡大
コンピューターウイルスの一種であるボットの撲滅に向けた総務省と経済産業省の共同事業に、新たにインターネット接続事業者（ＩＳＰ）５７社が参加する。現行の８社から６５社への拡大となり、ブロードバンド（高速大容量）通信回線契約者のカバー率は現行の６割から８割弱にまで拡大。同事業でＩＳＰは契約者に感染事実を通知し駆除を促す役割を担う。今後は効果的な通知手法をＩＳＰ間で共有できるよう、情報交換会の開催なども検討していく。
総務・経産両省の共同事業「ボット対策プロジェクト」には現在、ＮＴＴコミュニケーションズやソフトバンク<9984>ＢＢなどのＩＳＰが参加する。新規参加５７社のうち、最大規模はぷららネットワークス（東京都豊島区）。ケイ・オプティコム（大阪市北区）などの電力系通信事業者や、ケーブルテレビ（ＣＡＴＶ）事業者も加わる。ボットはパソコン内の重要データや迷惑メールを勝手に外部に送信する不正プログラムを指す。０６年１２月に開始した同プロジェクトでは、ネット上におとりを仕掛けて感染データを入手し感染者を特定。ＩＳＰは感染者に対し、駆除ツールを無料入手できる対策サイトのアドレスをメールで通知する。０７年８月末までに累計約３万２０００人にメールを送付した。ただ実際にはメールに気づかないケースや読んでもそのまま放置する感染者も多く、駆除ツールの入手率は約３割にとどまる。今後は参加ＩＳＰの拡大とともに、どんな文言でメールを送った場合に入手率が向上したかなどの情報を共有していく取り組みを進める。

△ＮＴＴ<9432>など４社、「ハートビート」の日本語サイト開設
ＮＴＴ、ＮＴＴデータ<9613>先端技術（ＮＴＴ―ＤＩ）、ＶＡリナックスシステムズジャパン（東京都江東区）、ＮＥＣ<6701>の４社は、無償基本ソフト（ＯＳ）「リナックス」上で動作するオープンソースのミドルウエア（基盤ソフト）「ハートビート」の日本語サイトを開設した。ハートビートは障害に備えた予備システムを持つ冗長構成環境で状態を監視。障害を検出した場合に予備のシステムに切り替え、サービスを継続する機能を提供する。

△東芝<6502>と米ＭＳ、デジタルＡＶ機器などの双方向性機能普及へ団体設立
東芝と米マイクロソフト（ＭＳ）はデジタル音響・映像（ＡＶ）機器、デジタルコンテンツ（情報の内容）、配信サービスなどの双方向性（インタラクティブ）機能を普及させる団体「アドバンスト・インタラクティビティ・コンソーシアム」を年内に設立する。ＤＶＤの規格策定・普及団体「ＤＶＤフォーラム」が取り決めた双方向性機能を普及させる。次世代ＤＶＤの一種「ＨＤＤＶＤ」の利用を促す狙いがある。ＨＤＤＶＤ規格に基づく映画ソフトやプレーヤーでは映像再生だけでなく、関連情報検索や登場人物の衣装が購入できるなどの双方向性機能を付加できる。こうした機能を携帯機器やパソコン、テレビなどにも広く普及させる。各社が製造する機器やコンテンツの互換性の検証や、必要な技術情報の共有、情報交換を行う。米国コンテンツ業界大手のドリームワークス・アニメーションやパラマウント・ピクチャーズ、ユニバーサル・スタジオ、ワーナーブラザーズも加入する予定だ。

△サノヤス・ヒシノ明昌<7020>、新船建造期間を短縮－ブロックを大型化
サノヤス・ヒシノ明昌は０８年度から、ドックでの建造期間短縮に着手する。船体を構成するブロックを大型化し、クレーンによるブロックの組み込み作業回数を減らす。これにより一隻当たりの建造日数を短くし、建造数の増加につなげる。主力の８万３０００重量トン型パナマックスでは将来、ドックでの建造日数を１６日と、現在の２２日から短縮する方針だ。水島製造所（岡山県倉敷市）では建造期間の短縮に向け、ドックに設置する門型クレーンの大型化に取り組んでいる。０８年度からは加工組立工場のクレーン増設や、工場外部のブロック移動用クレーンの能力増強も検討する。ブロック組み立ての設備能力を高めることで大型化を進める。大型ブロックの組み立て溶接装置の導入や塗装工場の増設、鋼材切断装置の能力増も検討。０７年内に建造短縮に必要な設備計画を策定する。

△日本プラスト<7291>、側面衝突用エアバッグを増産－日産<7201>の受注拡大に対応
日本プラストはカーテン、サイドの側面衝突用エアバッグを増産する。３０００万円をかけ、富士工場１地区（静岡県富士宮市）で新組み立てライン各１本を１０月末に稼働する。勤務も１直から２直に改め、同地区で０８年３月までにカーテンエアバッグを現状３倍の月産約２万個に、サイドエアバッグを３割増の同約５万３０００個にする。日産自動車からの受注拡大に対応する。カーテンエアバッグは日本プラストのタイ工場から半製品を輸入し、新ラインでインフレーターなどを組み付け、完成品に仕上げる。同地区のカーテンエアバッグ用ラインは３本目で、新ラインの生産能力は１日１勤務で月６４００個。採用車種の拡大を受け、０８年３月には２直勤務にするなどし、月産１万３４００個とする。既存２ラインの能力は月６０００個。サイドエアバッグは５本目のラインを新設する。

△トヨタ<7203>ケーラム、チームデザイン機能強化したＣＡＤソフト発売
トヨタケーラムは、ＣＡＤソフト「ケーラムゼン」「ケーラムＩＩＩ」と専用ＣＡＭソフト「ケーラムケン」を改良し、発売した。従来の特徴だったチームデザイン機能をより強化した。価格は１００万―２１０万円。ケーラムゼンの「バージョン３・９」とケーラムＩＩＩの「バージョン１・５」は、ともにインターネット経由で複数の拠点でソフトを共有する際、２人以上の同時データ変更を不能にした。データ管理を一元化し、変更データの消失を防ぐ。曲面モデリング機能も高め、複雑形状データを簡単に作成できる。ケーラムＩＩＩでは自動車業界で使われる番線機能を強化し、設計時の操作性を向上。ケーラムケンは「バージョン２・４・１」。等高線動作での荒取り加工を追加し、加工時間を短縮した。

△北川鉄工所<6317>、代理店の支援強化へサービスセンター設置
北川鉄工所は０８年４月、本社内に代理店を支援する統括機能を持つ「サービスセンター」を設置する。ＣＮＣ旋盤や旋盤用チャックなど周辺機器の販売代理店組織への支援を強化するもので、１０人の技術営業マンを配置する。土曜日の営業も検討する。現在、販売代理店組織は「北川特約店会」の名称で、４５０社の登録がある。「組織を強化するには、本社から改善する必要がある」（北川日出夫取締役工機事業部長）との考えから、０７年春、サービスセンター設立プロジェクトを立ち上げている。これまで、全国の支店にサービス担当として配置していたメンテナンス担当の技術営業マンを新設するサービスセンターの管轄にする。本部機能になることで、技術アップを狙った代理店研修だけでなく、均一なサービス提供が可能になるという。

△マルハニチロＨＤ<1334>、国内拠点を集約－重複地域見直し半減
マルハニチロホールディングス（ＨＤ）は国内拠点を集約する。傘下のマルハ、ニチロの営業網を０８年４月をめどに全国地域ごとに統合し、拠点数を半分程度に減らす。マルハニチロＨＤは０８年４月に水産、食品、畜産、保管・物流の４事業会社体制に移行する方針を決めている。その事業再編に先駆けて営業拠点を見直すことで、統合によるシナジー効果を早期に高める考えだ。マルハニチロＨＤは１０月１日にマルハとニチロが経営統合して設立。２０１０年度に売上高１兆円、営業利益３００億円を目指している。現状は単純合算（０７年３月期）で売上高９８９２億円、営業利益１６１億円。収益性を高めるには「販売拠点を早く統合し、経営統合の効果を追求しなければならない」（五十嵐勇二マルハニチロＨＤ社長）として、手始めとして営業拠点の統合に着手する。

△大阪ガス<9532>、ＳＯＦＣを使ったコジェネシステムの設置面積を縮小
大阪ガスは家庭用の固体電解質形燃料電池（ＳＯＦＣ）を使ったコジェネレーション（熱電併給）システムの設置面積を、前機種比で３０％以上縮小した。同システムを構成する排熱利用給湯暖房ユニットのコンパクト化や発電ユニットのメンテナンススペース削減などで達成した。大ガスは同システムの住宅利用を前提に市場導入のための試験を実施中。狭い場所でも導入できるように改良し、実用化後の普及に役立てる考え。今回は設置スペースを横１９４０ミリ×奥行き７１０ミリ―７６０ミリメートル、面積１・４平方メートル前後に抑えた。コジェネシステムのうち、排熱ユニットのコンパクト化技術についてはメーカーの長府製作所と共同で開発。内部に組み込む給湯用の釜を一つに半減する設計で、今まで外付けだったラジエーター（放熱器）を内蔵しながら奥行きを前機種比約１０％減とした。重量も同約１５％減の８９キログラムと軽量化している。

△京セラ<6971>ケミカル、硬化剤混合のワニス・コーティング材を開発
京セラケミカルは、硬化剤を混合したワニス・コーティング材を開発した。揮発性有機化合物（ＶＯＣ）の発生を５０分の１に抑え、引火性も低く安全性を高めた。電気部品の絶縁処理や自動車部品のコーティング材などの用途を見込み、スチレンが非常に少ない従来のワニスも含め、０８年度は２億円の売上高を目指す。これまで絶縁ワニスは硬化剤混合後の保存が難しく、製造現場で配合作業が必要だった。開発したワニスは、２５度Ｃの温度下で６か月間保存できるように改良。事前に硬化剤が混合されているため、工程や配合ミスを減らすことにもつながる。ワニスは安価ではあるが揮発性が高く、引火・爆発性があるスチレンが使われることが多い。そのため消防法の危険物に当たる第四類第三石油類に位置付けられている。

△古河スカイ<5741>、アルミ合金板材の成形性高める圧延法を開発
古河スカイはアルミニウム合金板材の成形性を高める圧延法「温間異周速圧延」を開発した。約２５０度Ｃの温度でアルミ板の変形抵抗を下げ、圧延機の上下のロール回転速度を変えてアルミ板の板厚方向全体にせん断変形を与え、プレス成形に有利な結晶方位を作り出す仕組み。アルミの弱点である成形性を鋼板並みに引き上げた。アルミの使用が難しかった自動車のフェンダーやドアインナーなど複雑形状で深い成形が求められる部材に適用し、車のアルミ化を加速できる。自社の実験機で一般的な車部材の６０２２合金を使って試験したところ、成形性の特性を示すランクフォード（ｒ）値は上下のロール回転速度比（異周速比）が２・５倍の時に平均１・３と、べークハード型高張力鋼板とほぼ同等、従来のアルミ材の約２倍を実現した。
（日刊工業新聞）

△血中の尿毒症物質濃度、ビフィズス菌で低下　森下仁丹<4524>と名大医学部　透析合併症予防に道
森下仁丹は、名古屋大学医学部の丹羽利充准教授と共同で、シームレスカプセルに包んだビフィズス菌を人工透析を行っている患者に与えると、血中の尿毒症物質の濃度が低下することを突き止めた。尿毒症物質の一つであるインドキシル硫酸が透析合併症に関与していることが判明し、その濃度を低減する研究が進められているが、これに腸で溶けるビフィズス菌を活用できる可能性が出てきたといえそうだ。森下仁丹はシームレスカプセル化技術を得意とし、すでに同カプセルを利用した医薬品や健康食品を製造販売している。今回の研究でナトリウムやカリウム、カルシウムなどの含有量が少ないカプセル皮膜素材を使って、透析している人も使用しやすくした。シームレスカプセルに収めたビフィズス菌を、人工透析を行っている人に与えたところ、血中の尿毒症物質の濃度が低下する結果が得られた。一般にビフィズス菌製剤を摂取することで便通が改善されることが分かっているが、血中の尿毒症物質の低下が確認されたのは初めて。名古屋大学と共同で特許出願するとともに、今回の成果をもとに、将来の医薬品の創出をめざし、さらに研究を重ねる方針だ。尿毒症物質の低減に効果のある医薬品は存在するものの、透析中に使用できるものはいまだにないという。同社は３０年以上にわたりシームレスカプセルの研究を進めており、このなかでも腸で溶ける耐酸性カプセルを新たな応用分野と位置付けて、商品開発を積極化している。

△陽光都市開発<8946>　函館のビジネスホテル取得　新ファンドを計画
投資用マンションの企画・販売を手掛ける陽光都市開発（横浜市西区）は、今年夏から本格的に立ち上げた不動産ファンド事業の強化策として、ビジネスホテルファンドを組成する計画を明らかにした。観光資源や交通インフラ、産業・人口集積などに恵まれた地域で、ビジネスホテルの利用が急増しており、ビジネスホテルファンドの役割が今後拡大すると判断した。今回取得したビジネスホテルは、北海道函館市内にある「ホテルウィングインターナショナル函館」で、函館の観光スポットとなっている五稜郭タワーに隣接している。取得金額は明らかにしていない。同社は、「函館は観光とビジネスの町で、両面からの需要が見込める」と期待している。ビジネスホテルの運用ノウハウを取得すると同時に、投資リスクを軽減するため、ホテルウィングインターナショナル函館の信託受益権は同社の子会社ＧＦインベスターズワン（東京都新宿区）が取得。また、ホテルやレストランの運営・管理を手掛けるフォーブス（東京都千代田区）と業務提携し、ホテルの運営を委託した。当面は、ビジネスホテルの開発や経営、運営などのノウハウ吸収に注力するが、将来的には自社開発した物件を組み入れていく考えだ。
（FujiSankei Business i）