10/4 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△イーコンテクスト<2448>が高い、４日付株式新聞「発掘！有望株」で推奨し人気化
イーコンテクストが大幅続伸。一時１万７０００円高の１２万３０００円まで上げている。株式新聞が４日付「発掘！有望株」で推奨銘柄に取り上げ、足元の株価は分割後安値から戻りを試しており注目局面にあると評していた。同社はＥコマースサイト用決済・物流サービスの大手。コンビニ・銀行・郵便局との密な協力関係から全国に約５万２０００の決済拠点を持ち、その信頼度の高さを武器に、成長の種となる有力Ｅコマース事業者との契約を続々と増やしている。足元ではオンラインゲームのハンビット、ファッションＳＮＳのスタイルウォーカーなどと新規に契約しており、いずれもその分野の大手とがっちり組む形。大手との実績を背景に、今後は二番手三番手の企業との契約も順次進む見通しがある。今０８年６月期の非連結経常利益予想は前期比２１．３％増の８億円。目先的には郵政民営化に恩恵を受ける公算がある点が注目される。民営化を機に郵便局がさらに収益を追求する体質になり、Ｅコマース決済拠点としてサービス拡充の動きを強めたとき、同社との取引が拡大する可能性が出てくる。

△平和堂<8276>の８月中間期は経常１５％増益
滋賀県地盤のスーパーを手掛ける平和堂は３日、今０８年２月期の８月中間期連結決算を発表した。経常利益は前年同期比１５．６％増の６２億９９００万円と２ケタ増となった。生鮮食品の総菜部門などが好調だった。通期の経常利益は前期比１１．３％増の１５０億円、１株利益は１３９円を見込む。

△ソフマップ<2690>がデルとパソコン販売で業務提携
ソフマップが３日、デルのパソコン販売について業務提携を行うと発表。１０月５日より９月にオープンしたばかりの「ソフマップ秋葉原本館」や「ソフマップ秋葉原パソコン総合館」をはじめ、パソコン取扱店１５店舗でデルのパソコン販売を開始する。デルは世界規模で高いシェアを誇るパソコンメーカー。顧客への直販モデルが基本だが、店頭販売のスタイルを組み入れることで、デルの製品を購入後即日持ち帰り利用することができる。
なお、同様の販売方式は、既に８月にソフマップの親会社に当たるビックカメラ<3048>でも導入されている。今回販売される機種は中上級者から支持を受けるソフマップに合わせ、高パフォーマンスのゲームユーザー向けノートパソコンや、最新技術を盛り込んだデスクトップパソコンなどを投入するという。

△ソースネクスト<4344>がウイルスソフト販売本数シェアで６カ月連続首位を達成
ソースネクストが３日、同社の主力製品であるパソコン用セキュリティーソフト「ウィルスセキュリティＺＥＲＯ」が、月次の販売本数シェアで４月から６カ月連続の首位を達成したと発表。競合他社の新製品投入にもかかわらず、シェアは３２．８％とトップだった（ジーエフケー　マーケティングサービス　ジャパン調べ）。
（株式新聞ダイジェスト）

△武蔵精密<7220>は新値追い、海外からの買い観測も
武蔵精密工業は７営業日続伸の動きで連日の年初来高値更新。０４年８月に５１００円という最高値があるが、同社はその後に１対２の株式分割を実施しているため、これを考慮した実質では連日の最高値更新となっている。シャフトやギアを主力とするホンダ系の自動車部品メーカーだが、７月３１日に実施した今３月期の第１四半期業績開示の際には９月中間期の収益予想を上方修正。為替の円安傾向や堅調な販売動向などを背景に連結営業利益を６４億円から８５億円に、純利益も３０億円から４３億円に増額し、併せて通期予想も同額幅だけ上方修正していた。しかし、その後もインドネシアやブラジルでの二輪車部品などの販売好調もあり、「下半期も含め今後にさらなる増額修正が見込めるとの期待感が強まっている」（中堅証券）といい、一部海外投資家からの資金流入を指摘する声も聞かれている。

△ＡＣＣＥＳＳ<4813>は安値から倍化、見直し買い続く
携帯電話用閲覧ソフトが主力のＡＣＣＥＳＳは４日続伸の動きで、この日も上げ幅を広げている。高値は４９万円まであり、９月１８日に付けた最安値２３万２０００円からの上昇率は１１１％。つまりこのほぼ半月間において下落した日は２営業日のみで、株価はざっと２．１倍になった計算だ。９月１４日に発表した７月中間決算は大幅な赤字が続いて０８年１月通期の予想も赤字幅拡大へ大きく下方修正したが、それ以降はアク抜け感から見直し買いが膨らんでいる。市場では０９年１月期への期待感が広がっているほか、新興市場全般が戻り歩調を強めていることも、その中核銘柄のひとつである同社株への追い風に働いている。

△商船三井<9104>が７月来の最高値更新、収益増額期待で
商船三井が買われて７月２６日に付けた上場来高値を更新した。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶ外航ばら積み船の運賃市況が足元で一段と高騰しており、今後の収益上方修正期待が高まっている。外航ばら積み船の国際的な運賃指標であるバルチック海運指数は３日は前日比５ポイント下落の９５６１ポイントと１２営業日ぶりに下げたものの、歴史的高水準に変化はなく、「７月以降の市況高騰を考えると９月中間決算はかなりの上振れが濃厚で、通期予想も再上方修正が必至」（準大手証券）と見る向きが多い。なお、中間決算は今月３０日に発表する予定だ。
（ラジオNIKKEI）

△流通各社　巨人優勝セールでホクホク？
巨人のセ・リーグ優勝から一夜明けた３日、セール実施契約を結ぶ三越<2779>や伊勢丹<8238>、セブン＆アイ・ホールディングス<3382>、ビックカメラ<3048>など流通各社は一斉に、優勝記念セールに突入した。三越は「ジャイアンツセール」と題し、日本橋本店など国内５４店舗で６日間のセールを開催。衣料品、食料品を中心に、お楽しみ袋を多数用意した。銀座店では開店を前に８００人の行列ができるなど大盛況。三越は「（５年前の優勝時には）日本一記念セールも含め売り上げが８０億円増加した」（広報担当）といい、期待は大きい。このほか、伊勢丹は新宿本店を除く首都圏４店舗でセールを開始。ビックカメラは薄型テレビなどの家電製品を数量限定の特別価格で提供を始めた。また、セブン＆アイ傘下のセブン－イレブンは、おにぎり１００円セールなどを行った。売り上げ増に効果が上がるセールだが、関係者の間では「今は通常価格でコートやスーツが売れる時期。セールは利益率が下がる」（大手百貨店）との“本音”も漏れ伝わってくる。
（産経新聞）

▼日航<9205>機事故＞着陸時、後部が滑走路に接触　乗客無事　関空
４日午前８時ごろ、関西国際空港で、羽田発関西空港行き日本航空１７３便（ボーイング７３７―８００型機）が着陸時、機体後部が滑走路に接触した。同機はそのまま着陸して停止、乗員５人、乗客１３４人にけがはなかった。この事故で、２本ある同空港の滑走路のうち、Ａ滑走路（３５００メートル）上に金属片が散乱したため、同空港は同８時３３分からＡ滑走路を閉鎖、回収作業の後、同９時半、運用を再開した。日本航空によると、同機は同日午前６時４５分の羽田発。接触したのは、機体後方下部にある「テールスキッド」と呼ばれる部分。ニッケル合金製で、離着陸時に機体本体が滑走路に接触することを防ぐためにあり、自動車のバンパーのような役割を果たす。同機はテールスキッドを取り換え次第、運航する予定。同様の事故は、０５年３月２２日、福島空港で日航機が起こしている。乗客の男性会社員（４２）は「事故があったことは（取材で）初めて聞いた。大きな衝撃はなかった。機内のアナウンスもいつもどおりで、乗客の様子も変わったことはなかった。そんなことが起きていたとは……」と淡々と話した。
（毎日新聞）

△CEATEC07　パイオニア<6773>の「3Dフローティング」カーナビ
「CEATEC JAPAN 2007」でパイオニアは、カーナビの新製品や車載用高級スピーカーなどと同時に、研究・開発中のシステムの展示も行った。体験に順番待ちの列ができていたのが、独自の裸眼立体システム「3Dフローティングビジョン」だ。特に車載用というわけではないのだが、今回は空間センサーやタッチパネルと組み合わせ、カーナビに仕立てての出展となった。ほしい情報をタッチパネルで選択すると、コンビニならコンビニの建物が、ATMならATMの機械が立体映像として浮かぶ。それをマップマップ側（今回は左）に押しやるように手首をスナップさせると、小さなアイコンに分割して飛んでいって、マップ上に配置されるという具合。いらないときは、ゴミ箱側に手首を振って、ポイッと捨てられるわけだ。サンプルは、カーナビとしては非常に大型で設置スペースの問題があるし、使い勝手もまだまだ改良の余地があるが、ユーザーインターフェースの進む方向のひとつとして考えられるものであった。
（レスポンス）

△理化学研究所・ＮＥＣ<6701>など３社、単一の人工原子が生む光子でレーザー発振に成功

△ＮＥＣ<6701>液晶テクノロジー、産業用１５型カラー液晶ディスプレイモジュール２機種を販売

△オリンパス<7733>子会社、「ｏｌｉｏ」の写真サービス「ｏｌｉｏ　ｐｈｏｔｏ」を全面刷新

△住友電工<5802>ハードメタル、非鉄金属加工の高精度化など実現したダイヤモンド焼結体工具を開発
（日経プレスリリース）

△スパークスＧ<8739>大幅続伸
スパークス・グループが大幅高で続伸。前日５万円台回復から騰勢が加速している。中小型株運用に強みを持つこから、新興マーケットのシンボルストック的な存在になっている。新興各指数が戻りを試す展開で、同社株も上値を試す展開になっている。

△日マイクロ<6871>３０００円台回復
日本マイクロソフトは９月１９日以来３０００円台を回復。７月３日直近高値４５６０円から９月２６日安値２５００円と４５％下落したことからリバウンド狙いの買い物が入っているようだ。半導体ウェーハ向け計測器具プローブカードが中心。　

■カルソカンセ<7248>が７日ぶり反落
カルソニックカンセイが７日ぶり小反落。前日に本社売却で０８年３月期に特別益１３２億円を計上すると発表。この日は利益確定売りが先行している。

■オービック<4684>が続落
オービックが続落。９月中間期の連結経常利益が１２％増と伝わり、朝方は買われたが、その後は利益確定売りに押されている。

△ＦＳ<2159>、上場来高値
フルスピードが８連騰で上場来高値更新と止らない。検索連動型のネット広告事業を展開。直近ＩＰＯ物色のトレンドに乗ったことや、成長余地十分のＳＥＯ（検索エンジン最適化）コンサル事業を手がけているのも大きい。

△楽天<4755>、５万円回復が視野に
楽天が寄り付きから買いが先行し７連騰。４月以来の５万円が視野に入ってきた。新興マーケットの復調を象徴する動きとして注目。

△日本光電<6849>　押し目買いがボリュームアップ、底値圏脱出へ煮詰まる。テルモ（４５４３）あたりと比べた出遅れが指摘されている。

△富士紡<3104>　頑強な動き継続。復配も視野に入り、中期的には２００円目指す展開と。

△ファースト住建<8917>　ＰＢＲ１倍割れで見直し機運。中古マンションリフォーム事業に関心。

▼アドバンテ<6857>が軟調
アドバンテストが軟調。米ナスダックの株価指数下落が響く。

△まんだらけ<2652>３日続伸
まんだらけが３日続伸。２５株、１００２万３０００円を上限に、自社株買いを実施する。
（株式市場新聞）

△中北製作所<6496>は続伸。手堅い２部銘柄をお探しなら･･･
中北製作所は続伸。７０円高の１３９０円まで買われている。大証２部市場値上がり率上位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないようだが、９月２５日につけた直近安値１２４０円から反発局面となっている。自動調整弁のトップメーカーで、船舶向けが中心のため、造船関連株として人気。一時はスティール・パートナーズ銘柄としても話題になった。会社設立は１９３７年の老舗企業。業績は好調。実質無借金の好財務。スティール以外の大口株主は、中北健一社長ら一族と、生保・都銀・信託銀など堅い。今期配当は、１１月中間と２００８年５月期末でそれぞれ１２円５０銭、年間計２５円予想。現在の株価で配当利回りは約１．８％となる。現在の株価でＰＥＲは約２０倍、ＰＢＲは約１．７倍。まずは今夏の１５００円ラインまでの戻りを目標としてみる。

△住友金属鉱山<5713>が続伸し直近高値を上回る
住友金属鉱山が、５０円高の２８４５円と続伸し直近９月２５日高値２８４０円を上回りモミ合いを抜く動きになっている。国内中堅証券が３日付で投資判断を新規「ＢＵＹ」、目標株価を３０００円としている。海運・鉄鋼などが堅調な動きとなっていることから、非鉄金属株を物色する流れとなっている。相場全体は好循環物色となってきたようだ。

△池上通信機<6771>が確り、地デジ関連の低位銘柄として関心
池上通信機が、２０８円変わらずと確りした動きになっている。日本民間放送連盟が９月１２日に公表した調査によると、全国の民放１２７社は地上デジタル放送に対応するために２０１１年までに総額で１兆４４０億円を投資する計画しているという。池上通信機は、東芝＜６５０２＞（東１）とテレビ放送局や番組制作会社向けの映像製作・編集システムの分野において、新商品の開発から販売促進に渡り、協業を図っていくことから、地デジ関連の低位銘柄として関心が集まっている。株価は、７月２５日の戻り高値を前にモミ合う動きとなっているが、煮詰まり感も出ており注目してもいいのではないか。

△テクノマセマティカル<3787>は任天堂<7974>関連で人気。目先調整も、中期では続伸へ
テクノマセマティカルは続伸。９万６０００円高の６４万４０００円まで買われ、６４万８０００円のストップ高ラインに迫っている。東証マザーズ市場値上がり率上位にランクインしている。９月２５日につけた上場来安値２９万８０００円を底に、反発→続伸。連日のストップ高となっている。任天堂＜７９７４＞(東1)（大）の『Ｗｉｉ』関連銘柄として人気づいている。続伸とはいえ、中期チャートで見ると安値圏。今期２００８年３月期業績予想は、売上高が前年比約１．６倍、経常・純利益はそれぞれ同約４倍の増収増益を見込んでいる。なので株価も、次のフシ８０万円を短期目標とし、さらに、中期では、今年初めの１００万円ラインまで戻してもおかしくはない。ただ、現在の株価でＰＥＲは９１倍台と、かなりの割高となっている。今朝は任天堂も、きのうの終値６万４３００円前後でモミ合っており、一服のきざしが見える。同社株も、目先、調整局面となりそうだ。

△ダイハツディーゼル<6023>が３日続伸し年初来高値を更新
ダイハツディーゼルが、１３円高の１８１０円と３日続伸し９月２５日につけた年初来高値１８００円を更新している。銀行系証券では中小型成長株１０月号のなかで同社株を取り上げている。新規造船の建造が活発で船舶向け発電用ディーゼルエンジンが好調。２４時間休み無く稼働する船舶用ディーゼルエンジンのアフターサービス、補修部品も増加傾向に。好調な造船業界の影響を受け２ケタ増益継続を予想して、今３月期営業利益は会社計画を７億円上回る５２億円（前期比２３．８％増）、１株利益は今期７９．１円、来期は９２．６円、来々期１０４．６円に膨らむとしている。

△ＩＨＩ<7013>は深押しから戻り足。目標株価４００円ラインは妥当な水準か
ＩＨＩは３連騰。寄り後は２０円高の３１２円まで買われている。先月末に損失計上などを発表し、大量売りを浴び、ストップ安となった後、２日には年初来安値２５２円をつけた。その後は外資系証券のレーティング「買い推奨」もあり、下値拾いの動きが出て反発している。現在の株価でＰＥＲは２２倍台、ＰＢＲは１．９倍台。とくに割安というほどでもないが、人気の重機系老舗企業にしては割安水準か。外資系証券の目標株価は４１０円。チャート的にも４００円ラインは戻り目安の妥当点と見られる。

△日本通運<9062>が５日続伸、日本郵政と宅配便事業や国際物流などの分野で包括提携
日本通運が、１６円高の６４５円と５日続伸となっている。郵政民営化で発足した日本郵政と日本通運が、宅配便事業や国際物流などの分野で包括提携するとの日本経済新聞朝刊の報道が買い手掛かり。同社は９月２６日、中国の海運大手である中国海運と共同で物流請負の新会社を設立したと発表と相次いで提携報道がなされているが、９月中間期の連結営業利益は、前年同期比６％減の２１０億円前後と日経は観測しており、足元の業績はさえない。ここから上値追いは難しい展開か。

▼セブン＆アイ・ホールディングス<3382>は「増益率の予想費比減」観測報道で反落
セブン＆アイ・ホールディングスは反落。寄り後は１５５円安の２８６５円まで売られている。今朝の日経新聞で「セブン＆アイ・ホールディングスの８月中間期は、連結営業利益が前年同期比２％増の１４５０億円程度になったようだ」「従来予想は４％増の１４８０億円。総合スーパーの採算は改善したが、電子マネー投入など先行費用が増え、利益を圧迫した」と報道された。チャート的には、９月２５日につけた上場来安値２７９５円からの戻り足を形成中だったが、そこに冷水をかけられた格好だ。中長期的にも、人口減で内需関連は不人気となっている。同社株も、もうしばらく調整局面が続きそうだ。

△富士電機ホールディングス<6504>は「曲げられる太陽電池、量産」報道で反発
富士電機ホールディングスは反発。１７円高の４０２円で始まっている。今朝の日経新聞等で「富士電機ホールディングス傘下の富士電機システムズは、熊本県に太陽電池パネルの新工場を建設する」「曲げられる太陽電池、量産」と報道されたことが、手がかり材料となっているもようだ。報道によると、同社の太陽電池は厚さ１ミリ前後と薄く、折り曲げ可能。複雑な形状の屋根に設置したり、携帯電源として利用できる、シート状の発電装置として新規需要を開拓するという。同社の株価は、今月に入ってから、減益見通しや各証券会社のレーティング引き下げなどで、５００円ラインから４００円ラインへと急落した。現在の株価でＰＥＲは１１倍台、ＰＢＲは１．１倍台と、割安になっている。テクニカル的にも、売られすぎの「買い時」水準となっている。

△株マニ注目のアルプス技研<4641>が３日続伸し連日の高値更新
（株マニ注目）のアルプス技研が、１７円高の１５９４円と３日続伸し連日の年初来高値更新となっている。四季報秋号では、自社生産事業は事業所集約など縮小。が、収益柱の技術者派遣は家電向け半導体設計やデジカメ関連に勢い。新卒者の早期稼働、請求単価引き上げも奏功して増額として今１２月期営業利益が夏号の予想を２億５０００万円上回る２０億円（前期比２６．１％増）を予想している。今期予想ＰＥＲは１４倍台と割安感もあり、０６年７月の高値１７４６円処がターゲットとして意識されよう。
（証券日刊新聞）

□米新車販売４カ月連続減、９月…トヨタ<7203>は２位定着、年間も確実視
米調査会社オートデータが２日まとめた９月の米新車販売台数は、住宅市場の低迷や原油価格の高騰を背景に前年同月比２・９％減の１３１万４８９４台となった。前年同月を割り込んだのは４カ月連続。トヨタ自動車は５月から２位に定着、大幅減の米フォード・モーターを抜き、年間初の２位も確実視される。サブプライム住宅ローン問題による信用収縮懸念の影響で自動車ローンの審査が厳しくなった上、前年同月に比べ営業日数が１日少ないことも販売減につながった。トヨタは４・４％減と、１９９５年８－１０月以来の３カ月連続減となった。ただ、１１カ月連続減のフォードは２１・４％減と低調だった。
ホンダ<7267>は全面改良した中型乗用車「アコード」などが好調で９・４％増、日産自動車<7201>は６・７％増、マツダ<7261>も２３・９％増だった。
首位の米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）は０・５％増。全米自動車労働組合（ＵＡＷ）との労使交渉でストライキが実施されたが、在庫放出で対応したため、影響はほとんどなかったという。米クライスラーは５・４％減。米大手３社（ビッグスリー）のシェアは５０・８％だった。

△生理用品、消臭剤…　小林製薬<4967>、発想を転換　機能追求よりも情緒重視
小林製薬（大阪市中央区）が、消臭剤や生理用品など日用品部門の新商品開発で“発想の転換”に乗り出している。従来は「機能」をとことん追求するスタンスだったが、最近は包装やネーミングなどで「情緒」を重視し始めた。背景には各商品のコモディティー（汎用）化が進み、機能面での差別化が難しくなってきたことがある。おりもの専用シートは淡い色が定番－。そんな常識を覆して話題を呼んだのが、今年３月に発売した黒いパッケージのサラサーティ「ＳＡＲＡ・ＬＩ・Ｅ（さらりえ）」。ドラッグストアのおりものシート売り場に並ぶ商品は、白やピンク、水色などの淡い色がほとんどのため、真っ黒な「さらりえ」はまず目に飛び込んでくる。「『清潔感が求められる商品なので、パッケージには淡い色しか使えない』という業界の常識を覆したかった」衛生スキンケアグループブランド担当の西浦由香利さんは、こう打ち明ける。黒という“常識はずれ”の色に、「受け入れられるだろうか」と心配したが、ふたを開けるとヒット商品に。「おりものシートとは思えない色使いのため、レジまで持ち運ぶのが恥ずかしくない」とおしゃれな女性層の支持を集め、発売から半年ですでに７億円を売り上げた。初年度の売上高は当初１０億円を見込んでいたが、１５億円に上方修正する好調ぶりだ。９月１８日には、パッケージデザインを微妙に変えた８０万個限定の特別仕様品を投入。エチケット感覚での使用をＰＲする。希望小売価格は８０個入り３９９円。通常品と同じ価格で買い得感を打ち出した。おりものシート市場でサラサーティシリーズは、長年トップシェアを獲得してきたが、ユニ・チャームや花王などの本格参入で競争が激しくなっている。小林製薬は新製品の投入で、３割強のシェアを維持する戦略だ。
一方、洗濯や洗髪後の残り香を再現して人気商品になっているのが、部屋用の置き型消臭芳香剤「洗いたて消臭シャボン」（２００ミリリットル入り、４２０円）。９月末で発売から１年。初年度売上高は計画の８億円を大幅に上回る１５億円に達した見込み。９月２０日にはトイレ用も売り出した。芳香・消臭剤グループ開発企画担当の増田みどりさんが、南仏のスーパーでさまざまな香りの柔軟剤が並んでいるのに触発され、「消臭に加えて、穏やかな残り香で心地よくなれる商品があったらいいな」と思いついたという。長らく消臭芳香剤の首位を独走してきた小林製薬だが、２００５年にプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン（Ｐ＆Ｇ）が消臭を前面に打ち出した「ファブリーズ」で参入してからシェア争いが激しくなっている。小林製薬は残り香のように「情緒」を重視した商品開発を急ぎ、シェアを守る構えだ。宮西一仁・日用品マーケティング部長は「性能面での差別化が難しくなってきており、情緒を重視した新戦略を取り入れた」という。

△カプセル型内視鏡、保険適用　市場獲得へ競争激化
体外から最も遠い小腸向けの「カプセル型内視鏡」＝写真＝検査に、今月から健康保険が使えるようになった。厚生労働省の決定を受けたイスラエルの専門メーカー「ギブン・イメージング」と日本法人は３日、都内で会見し、日本の病院での普及をアピールした。
内視鏡で世界トップのシェアを誇る「オリンパス<7733>メディカルシステムズ」なども薬事申請中で、今後、市場獲得の激しい競争が展開されそうだ。
保険適用を受けたカプセル内視鏡は長さ２６ミリ、直径１１ミリ。小型カメラ、照明、無線発信の機能を内蔵している。対象は原因不明の消化器出血の患者だ。患者はカプセルを水で飲み込み、食道や胃を経て小腸に到達。毎秒２コマの画像を撮影し、患者の腹部に付けたセンサーに発信する。カプセルは使い捨てで、便とともに体外に排出される。一方、医師はハードディスクに記録された約５万コマの画像をワークステーション（ＷＳ）にかけ、必要な数十枚を解析する。ギブンは「従来のチューブ型と違い、患者の肉体的な負担が少なく、鎮静剤や空気の注入も不要。８時間の検査中も日常生活ができる」とメリットを強調。胃、大腸向けや消化器をすべて見られるカプセルの開発も進めていくという。ギブンは、欧米ですでに６０万件の検査実績を持つカプセル内視鏡の先行メーカー。日本では４月に薬事承認を受けた。保険の対象は、通常の内視鏡検査の技術料に使い捨てカプセルの７万７２００円を加えた９万４２００円。このうち、患者負担を除いた額が保険で支払われる。導入する医療機関は、解析用ＷＳなど６００万円強の機器を同社から購入する。日本法人の笈川義徳社長は、「すでに５０以上の医療機関で採用されているが、保険適用を契機に１年後には数百の医療機関の受注を得たい」と意欲を示した。
日本法人に１５％出資する医薬品卸大手「スズケン<9987>」（名古屋市東区）も売り込みを強化する方針だ。一方、消化器向けのチューブ型内視鏡のパイオニアで、世界１（７割）のシェアを握るオリンパスメディカルも、カプセル型を開発し、欧米で販売している。日本でもすでに薬事申請を終えて追随する構えだ。同社は「小腸は上部を胃カメラ、下部を大腸カメラで見ている。カプセル型だと患者さんの負担が大きく減る」と評価しているものの、「患部の治療ができるのは、チューブ型だけ。用途に合わせた開発を進めたい」と“老舗”の強みを強調する。カプセル内視鏡は腸の蠕動で移動するため、今後は医師が動きをコントロールしたり、滞留を防ぐ技術を開発することで、検査をチューブ型と同水準に引き上げるのが課題だ。
（FujiSankei Business i）