10/2 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

お昼の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△ＩＴ国際見本市、シーテック開幕・「有機ＥＬ」などに注目
電機やＩＴ（情報技術）業界の国際見本市「ＣＥＡＴＥＣ（シーテック）ジャパン２００７」が2日、千葉市の幕張メッセで開幕した。年末商戦をにらんで、薄型テレビや次世代ＤＶＤなどの最新商品を出展した。
会場では松下電器産業<6752>が次世代ＤＶＤ規格のブルーレイ・ディスクに対応する録画再生機（レコーダー）「ディーガ」シリーズの新商品を発表。3機種を11月1日から順次国内で発売する。薄型テレビでは次世代の「超薄型」の製品が各社のブースに並んだ。
ソニー<6758>は12月1日に世界で初めて発売する有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）テレビ「ＸＥＬ―１」を展示。最薄部で約3ミリメートルという薄さが来場者の注目を集めていた。

△携帯電話に「人体通信」・ドコモ<9437>、電子キーなどに応用
ＮＴＴドコモは人の体を電線代わりにして情報をやり取りする「人体通信」の技術を搭載した携帯電話を開発した。携帯をポケットに入れたままドアノブを握れば、携帯から発信したＩＤ情報で個人を認証し解錠する電子キーシステムや、人と握手するだけで携帯同士がデータ交換する用途も可能になるという。数年後の商品化を目指す。いつでもどこでも通信を可能にする「ユビキタス社会」の実現へ向け、携帯の高機能化を進める。このほど作った試作機には、半導体ベンチャーのカイザーテクノロジー（神奈川県平塚市）が製造したチップを搭載。通信速度は毎秒最大40キロビット程度だが、将来的にはメガ（メガは100万）ビット級に高めていく。

△食品の値上げ続く・日水<1332>やプリマハム<2281>など、原料高でコスト増
食品業界で値上げの動きが続いている。日本水産は1日、ちくわなどの水産練り製品を11月1日から5―15％引き上げると発表した。プリマハムは11月からハム・ソーセージなどを平均約10％値上げする方針を固めた。食品各社は原料高などを受けてコスト負担が重くなっており、値上げせざるを得ないと判断した。日水は家庭用商品25品目のメーカー希望小売価格を上げる。主力商品の価格は首都圏で販売する「活ちくわ」（25グラムが5本入り）が160円（税別価格）から170円に、「活かに風味かまぼこ」（9グラムが10本入り）が150円から160円などとなる。

△ヤフー<4689>、ＴＶ専用サイト・シャープ<6753>と技術開発
ヤフーはインターネットを利用したテレビ向けポータル（玄関）サイトを開設する。フルハイビジョン映像対応の大画面テレビに合わせて高精細な専用コンテンツを用意する。すでにシャープと共同で同社の液晶テレビ「アクオス」向けの技術開発を進めており、今年度中にもサービスを始める。ほかのテレビメーカーの機種にも順次対応していく。2008年末までに月間100万人の利用者獲得を目指す。
ヤフーはこれまでも任天堂<7974>の家庭用ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」やソニー<6758>のテレビ向けに、検索やオークションなどの一部サービスを提供してきたが、テレビポータルへの本格参入は初めて。

□米クアルコムに独禁法違反容疑・携帯電話特許でＥＵ調査
欧州連合（ＥＵ）の欧州委員会は1日、独占禁止法違反の疑いで携帯電話用半導体大手の米クアルコムに対する調査に入った。
松下電器産業<6752>のグループ会社やＮＥＣ<6701>、ノキアなどの世界の携帯電話機大手の訴えを受けた措置。欧州委は独禁法違反を巡る訴訟で9月中旬に米マイクロソフトに勝訴しており、独占的なＩＴ（情報技術）企業への圧力を強めていた。松下電器やＮＥＣなどはクアルコムが第三世代携帯電話機の通信技術である「Ｗ―ＣＤＭＡ」の特許契約に不公正な条項を盛り込んだなどと訴えた。欧州委は特許契約や特許使用料の設定などが独占的な地位の乱用にあたるかどうかの調査を進める。クアルコムに明確な説明などを求め、独禁法違反と判定した場合には巨額の制裁金支払いを命じる可能性がある。
（NIKKEI NET）

△ソニー<6758>、キマンダ社とカスタムＤＲＡＭ設計の新会社設立で合意
ソニーは２日、キマンダ（独ミュンヘン、日本法人：キマンダジャパン、東京都）とゲーム機器および民生用ＡＶ機器向けなどに高性能で低消費電力を実現する、カスタムＤＲＡＭの設計を行う新会社を設立することで契約を締結したと発表した。新会社の社名はQreatic Design Inc.（和文登記は検討中）で、２００７年１２月の設立予定。キマンダはＤＲＡＭ事業を専門として、設計から製造まで業界トップクラスの幅広い総合力を有しているという。

△インテリックス<8940>が堅調、07年度第1四半期は90％営業増益
インテリックスが堅調に推移している。１日に発表した２００７年度第１四半期（６─９月）の連結決算が、営業利益８億８８００万円（前年同期比９０％増）と大幅増益になったことを受け、買い優勢となった。

△日産自<7201>がスカイラインクーペを全面改良、ターゲットは高年齢層
日産自動車は２日、「スカイラインクーペ」を全面改良し発表した。国内の月間販売台数目標は２００台。全面改良車は、主力市場の米国で８月から「インフィニティＧ３７」の車名ですでに販売しており、順次、他地域にも投入する計画。日本を除く地域では、年２万台の販売計画。スカイラインクーペは、従来、若者向けスポーツカーのイメージが強かった。全面改良車では、動力性能の向上とともにインテリアの質感を高めるなど工夫し、５０代の子離れ層など、より年齢の高い層を狙うという。会見した志賀俊之ＣＯＯ（最高執行責任者）は「０７年度は３０００台ぐらい売りたい」と述べた。昨秋に発売したセダンモデルは、これまで中高年を中心に人気を保ち、当初計画通り月２０００台の販売ペースを維持している。

▼9月米自動車販売、小幅減少の見通し＝アナリスト
アナリストによると、９月の米自動車販売台数（年率換算・季節調整後）は、住宅市場の減速や消費者負債の増加による影響を反映して、前年同月の１６６０万台から１５８０万―１５９０万台に小幅減少する見通し。米消費支出の先行指標として注目の高い米自動車販売は、第２・四半期に減速し始め、年末まで引き続き圧迫されるとみられている。ゴールドマン・サックスのアナリスト、ロバート・バリー氏は、顧客向けのリサーチノートの中で「われわれは、住宅価値の低下や株式市場の変動のほか、労働市場の悪化などに関する懸念が、引き続き支出を圧迫すると予想している」としている。自動車大手各社は２日に９月の米自動車販売について発表する。フォード・モーターの販売は１８％減と、最も大幅な減少を示すとみられている。また複数のアナリストは、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）の販売が、約３％減少すると予想しているが、リーマン・ブラザーズのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏は、ピックアップトラックの販売奨励策にけん引され５％増になると見込んでいる。ＧＭと全米自動車労組（ＵＡＷ）の労使交渉をめぐり前週２日間にわたり実施された全国的なストライキは、ＧＭの販売に影響しない見通し。アナリストは、ストによるＧＭの自動車生産への影響は、ディーラーの在庫で容易に補える程度の推定約２万５０００台の減少にとどまったとの見方を示している。オート・オブザーバー・ドット・コムのシニアエディター、ミシェル・クレブス氏は「ＵＡＷのストはＧＭ販売に打撃を与えなかったようだ」と語った。クライスラーの販売については、３―７％の減少が予想されている。
トヨタ自動車<7203>は３カ月連続での販売減少となる見通し。

△8月の世界半導体売上高は前年比＋4.5％＝ＳＩＡ
米国半導体工業会（ＳＩＡ）が発表した８月の世界半導体売上高は前年比４．５％増の２１６億ドルとなった。ＳＩＡは声明で、供給ひっ迫と価格上昇を背景に、ＮＡＮＤ型フラッシュメモリー（電気的に一括消去・再書き込み可能なメモリー）の売上高が４８％増となったことが、半導体全体の売上高を押し上げたことを指摘した。

△デンカ生研<4561>しっかり、中間期業績予想を上方修正
デンカ生研がしっかり。同社が１日に２００８年３月期の中間業績予想（非連結）を上方修正したことなどが材料となっている。経常利益予想はこれまでの１億７０００万円から３億４０００万円に上方修正となった。はしかの流行で関連検査試薬の需要が増加したほか、インフルエンザワクチンの出荷が当初の上期の計画を上回ったことで、売上高予想がこれまでの５１億円から５５億８０００万円に引き上げられたためと同社では説明している。

▼象印<7965>がさえない、06年度9カ月決算は減益
象印マホービンがさえない。１日に発表された２００６年度９カ月（０６年１１月２１日─０７年８月２０日）連結決算で、営業利益が１５億７７００万円（前年同期比１８．６％減）と減益になったことが嫌気された。

△東急不<8815>上昇、中間期の営業減益幅縮小との報道
東急不動産が上昇。２日付日経新聞朝刊で、同社の２００７年９月中間期の連結営業利益が前年同期比１３％減の２００億円前後となった見込みで、減益幅が従来予想の同２６％減と比べて縮小すると報道されたことなどが材料となっている。都心部を中心に保有するオフィスビルの需給ひっ迫で、賃料上昇が計画を上回ったと報道では伝えている。マンション販売などの分譲事業やリゾート事業も順調だった。

■ＩＨＩ<7013>が276円で寄り付く、その後も安値圏でもみあい
ＩＨＩが前日比５円安の２７６円で寄り付いた。２００８年３月期業績見通しを大幅下方修正したことが嫌気され、前日は大量の売りを浴びストップ安比例配分となった。きょうの朝方も約５００万株の売り超過だったが、全体相場の上昇も手伝い寄り付いた。ただ、寄り後も反発力は弱く、安値圏でもみあっている。スタンダード＆プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は１日、ＩＨＩ<7013>の長期会社格付けに対するアウトルックをポジティブから安定的に変更した。

△国際優良株がしっかり、米国株高好感し買い優勢
国際優良株がしっかりとなっている。松下<6752>、富士フイルムホールディングス<4901>、キヤノン<7751>、トヨタ自動車<7203>などが総じて堅調。前日の米国株式市場が高かったことを好感し、買い優勢となった。市場では「米株の上向きトレンドが確認された形になり、再び海外勢の日本株買いが活発化するとの期待が膨らみ、代表的な優良株が見直されている」（準大手証券情報担当者）との声が出ていた。

△ソニー<6758>が続伸、円安や金融子会社上場による利益増加を好感
ソニーが続伸。対ドルで１１５円後半まで円安が進んでいるほか、金融子会社上場による利益増加を好感している。
ソニーは１日、連結子会社ソニーフィナンシャルホールディングス<8729>が１１日に東証１部に上場するのに伴い、２００８年３月期連結業績への影響として税引前利益で約７８０億円、純利益で約１４０億円それぞれ増加すると発表した。ソニーが保有するソニーフィナンシャル株の売り出しによる売却益が生じるため。

△メガネトップ<7541>が買い先行、9月既存店売上高は28％増と好調
メガネトップが買い先行。９月の既存店売上高が前年同月比２８．４％増と大幅に伸びたことを好感した。８月に続き２ケタの伸びを示し、上半期（４―９月）でも前年同期比１６．３％増と好調に推移している。メガネ事業部のうち、ワンプライスショップとして展開している「眼鏡市場」の売上が９月に４０．８％増と大きく伸びている。

▼ゼファー<8882>売り気配、中間期の経常損益予想が赤字に転落
ゼファーが売り気配。同社が１日の引け後、２００８年３月期の中間業績予想を下方修正したことなどが嫌気されている。連結経常損益予想はこれまでの５億５０００万円の黒字から４億８０００万円の赤字に転落した。中間最終損益予想は３０００万円の黒字から９億７０００万円の赤字となった。上期に予定していた不動産分譲事業の売上・利益が下期計上となったほか、投資有価証券の評価減などによる特別損失の計上を見込んでいるためという。通期の業績予想については修正していない。

▼ジャスダック、クリムゾン<2776>株を2日付で監理ポストに割り当て
ジャスダックは２日付でクリムゾン株を監理ポストに割り当てると発表した。クリムゾンは２日、不適切な会計処理が発生したと発表していた。クリムゾンによると、過年度における在庫評価額が過大に計上されていたことが判明したという。前々期および前期において不適切な会計処理で過大に計上された在庫評価額は、累計で約９億０７００万円の見込みであると発表している。
（ロイター）

△ジャステク<9717>株は急反発、金融向けシステム開発が好調－業績上振れ期待
ソフトウエア開発を行うジャステックの株価が、前日比83円（8.1％）高の1110円まで急反発。中期トレンドを示唆する 75日移動平均線（1060円）を３カ月ぶりに上抜けた。同社は１日、第３四半期（06年12月－07年８月）の連結純利益が前年同期比2.3倍の11億9000万円になったと発表。07年11月通期の連結純利益予想９億6600万円をすでに上回っており、業績の上振れは必至と見た買いが優勢になった。第３四半期の売上高は、前年同期比14％増の105億2500万円。柴山泰生常務取締役によると、「主軸のソフトウエア開発では、金融業や保険業が不良債権処理を終えた上、再編になどより情報化投資を積極的に実施した」という。さらに、コスト管理を徹底したことで、経常利益は同2.1倍の22億4700万と大幅に伸びた。通期業績予想は、経常利益のみ増額修正。経常利益は同37％増の23億2000 万円と、従来と比べ３億6700万円増やした。純利益は、海外子会社がのれん算定時の当初計画を下回っており、のれんの減損が発生する可能性があるため、前期比18％増の９億6600万円を維持。売上高は同6.7％増の141億7500万円。市場関係者の間では、「純利益が第３四半期ですでに通期予想を上回っており、業績上振れ期待が強い。主力のソフトウエア開発は今後も好調を維持しそうだ」（マネックス証券投資情報部の小沼利幸氏）との指摘が聞かれた。さらに小沼氏は、ジャステクの予想ＰＥＲ（株価収益率）が20倍にとどまっており、割安感が強く、「じりじりと株価は上昇する。1200円程度までは十分見込める」（小沼氏）と予想する。ジャステク株の年初来の実績ベースでのＰＥＲレンジは20.5倍から28.9倍で、時価は下限に位置する。また、６月１日には年初来高値の1304円を付けており、今期の会社側による１株利益予想 52.95円を基準に高値時点でのＰＥＲを見ると24.6倍で、評価余地が残ることになる。

△ＪＡＬ<9205>株は小幅続伸、８月までの今期累計営業損益が黒字化の報道
日本航空（ＪＡＬ）の株価が続伸、一時４円（1.6％高）の259円まで上げた。株価の上昇は小幅だが、売買高は午前 10時30分現在で800万株を超え、昨日１日の1302万株に対し、すでに７割近い水準に達している。２日付の産経新聞や読売新聞、毎日新聞など複数紙の朝刊では、８月までの今期の営業損益が黒字転換したと報じられていた。２日付の産経新聞は、ＪＡＬの中核「日本航空インターナショナル」の 2007年４－８月までの営業損益が約190億円の黒字に転じたことが１日、明らかになったと報じた。前年の同期間は約110億円の赤字だが、国際線の需要が最も多い８月を含めて好調を維持し、人件費削減や不採算路線撤退などのリストラ効果も出たという。ＪＡＬ広報部の矢次創一アシスタントマネジャーは、「４－８月期の営業損益は日本航空が発表したものではなく、日本航空は毎月の業績を公表していないので、何もコメントできない。今後、業績について公表するとすれば、11 月６日の中間決算発表時になる」と話す。ＪＡＬは連結ベースで、08年３月期通期で350億円の営業利益（前期は 229億円）を目指している。前期中間決算の営業利益は157億円で、見かけの営業利益は期末で拡大したが、うち厚生年金の代行返上による人件費の圧縮など前期のみの一時的な費用減による利益捻出の色彩が強かった。このため、今期は本業での収益力回復がどの程度進んでいるか注目されている。

△兼松<8020>が急反発で１カ月半ぶり高値、ＬＮＧ権益売却で今期利益は２倍に
中堅商社兼松の株価が大幅反発し、一時 19円（11％）高の189円と８月14日以来、約１カ月半ぶりの高値水準を回復した。保有するインドネシアの液化天然ガス（ＬＮＧ）プロジェクト権益を売却すると前日に発表、2008年３月通期の当期利益予想を80億円から160億円（前期比2.1倍）に上方修正したことが好感されている。兼松は、1995－96年にインドネシア・タングープロジェクトの権益 3.94％を約40億円で取得したが、今年10月22日付ですべて三井物産と新日本石油、三菱商事、国際石油開発低石ホールディングスに売却する。売却額は 150億円で、約100億円の売却益が発生する。兼松は唯一のエネルギー上流権益事業である同事業から撤退することで、機械や食品など得意分野に注力する方針。三菱ＵＦＪ証券投資情報部の船戸隆裕氏は兼松株について、原油・石炭市況の恩恵を受ける大手総合商社株とは異なるとした上で、「今後エネルギー事業を続ける体力があると思えず、権益売却はポジティブ」と評価している。

▼日車両<7102>株が急落、のぞみ新型車両の製作費膨らみ今期営業赤字に転落へ
鉄道車両メーカー最大手の日本車両製造の株価が前日比20円（7.8％）安の235円と急落。同社は１日、2008年３月期の連結営業損益が従来予想の11億円の黒字から６億円の赤字に転落する見通しだと発表した。新幹線「のぞみ」新型車両のＮ700系を受注したものの、製作初期費用の増加による採算悪化が明らかとなり、投資家の失望売りが出ている。通期の経常損益予想は従来７億円の黒字から10億円の赤字（前期は10億 9800万円の黒字）、純損益は４億円の黒字から10億円の赤字（同９億5900万円の黒字）にそれぞれ変更した。売上高は900億円から930億円（前期875億 5400万円の黒字）に増額修正したものの、損益面は大幅に悪化することとなった。日本車両では、新幹線の新型車両が高品質のため生産工程が増えたうえ、一部部品の納入に遅れが生じ効率的な生産に結びつかなかったと説明。さらに、３年で25編成を受注したものの、同社としては初の新型車両の大量受注ということで、短期間に生産ができないこともコスト負担増につながるという。ＪＲ東海とＪＲ西日本は26日、Ｎ700系について、2011年度までに編成（１編成16両）を大幅に増やし、総額2000億円を追加投資すると発表した。これを受けて、新幹線の納入実績のある日車両に対する業績拡大期待が高まり、同社の株価は27日に一時26日比で56円（26％）高の271円と急騰した。ＳＢＩイー・トレード証券の投資調査部、藤井知明次長は「新型車両のニーズはあるが、コストが先行して発生し、売り上げが必ずしも利益に結びついていないことが明らかになった。今後量産できればコストが下がるとみられるものの、鉄道車両の原材料価格が高止まりしており、採算面の厳しさは続くのではないか」と語った。

△津田駒工<6217>が大幅高、中国向け繊維機械好調でフル操業－業績予想増額
繊維機械大手の津田駒工業の株価が前日比 32円（6.2％）高の549円と大幅高。中国向けの案件が堅調に推移していることから、今期（07年11月期）の業績予想を前日に上方修正した。足元の生産はフル稼働の状況が続いており、新興国の経済成長を背景とした業績拡大期待が高まっている。新しい業績予想では、今期の連結経常利益は前期比3.3倍の26億円になる見通し。ブルームバーグ・プロフェッショナルに登録された担当アナリスト２人の予想中央値は27億円で、さらなる上振れ余地もありそうだ。今期は中国政府による輸入関税や増値税（付加価値税）などの政策見直しの観測が広がって、駆け込み需要が発生したことも影響した。前期に原材料高を背景に値上げに踏み切ったことも、利益を押し上げた。同社の経営企画室長の守部太美雄氏は、「中国向けが好調で昨年後半からフル操業の状態が続いている。値上げも受け入れられている」と話していた。同社の第３四半期売上高に占める中国向けは約55％、インド向けは約13％と、中国とインドで約７割を占めている。このため「業績は中国政府などの動向の影響を大きく受けやすい」（守部氏）という。
（ブルームバーグ）

□松下電産<6752>---75日線突破し、雲上抜け試す
75日線（2195円）をギャップアップで突破し、一目均衡表の雲上限（2249円）付近で攻防している。約850億円で国内17ヶ所の物流施設を米系不動産開発会社に売却。4-6月期のプラズマ事業は初の減収も売却益を同事業へ投資するとしたことが好感視されたもよう。

△クラリオン<6796>---賑わう、コスモが新規に買い推奨との観測
賑わう。コスモが投資判断を新規に「Ｂ＋」と買い推奨している模様。カーナビ有力メーカーであるザナヴィ子会社化による上乗せ、日立グループを含む部品の共同購買や開発効率の改善効果などが期待されるため、今期以降の収益拡大が予想されるとしているようだ。

△スター精<7718> 一時3740円まであり、ギャップアップで7月9日以来の高値を更新している。
中間期の業績発表を来週11日に予定しており、再増額修正期待の高さから先回り買いが流入しているもよう。さらなる増配期待も残り、配当利回り面での魅力も手掛かり材料視されている。

■味の素<2802> さえない。
ＪＰモルガンでは投資判断「ニュートラル」継続で、目標株価を1400円から1350円に引き下げている。原油高や国内食品の不振を背景に、業績予想を下方修正しているもよう。今期営業利益は前期比8.9％増の695億円と予想、会社計画を下回ると見ている。本日は同社のほか、キッコーマン、日本ハム、明治製菓など食品の一角が軟調。

■ＫＤＤＩ<9433> 11月から携帯端末奨励金を削減し、通話料金を引き下げる新料金プランの導入が報じられている。
なお、野村では新たな料金を導入することは既に予想されていたとし、収益インパクトは、販売奨励金削減と通話料金引き下げは相殺されるとし、端末販売量の減少が増益要因とみているもよう。投資判断「1」を継続している。

△ＯＬＣ<4661> 小幅高ながら、一目均衡表の雲を明確に上抜けしている。
8月9日の戻り高値7090円をトップとする三角保ち合いからの上方ブレイクも予兆させる動き。なお、テーマパークへの入場者数が過去2番目の水準に達し、9月中間期最終は従来予想を4億円上回る前年同期比18%増の63億円での着地観測が報じられている。

△コマツ<6301> 7月20日の上場来高値3990円に一時顔合わせ。
大台突破が期待される展開に。08年度3月末にはリース資産が4600億円程度となる見込みであり、建機リースを中心にファイナンス事業の国内外での拡大が報じられている。

△ダイセキＳ<1712> 大幅高、2日ぶりに株式分割を考慮した最高値を更新。
いちよし証券では1日付で投資判断を新規に「1-B-HR」、フェアバリューを36万円としている。3大都市圏での工場跡地開発の活発化で恩恵を受けるとしており、中期的に土壌汚染対策の増加が業績に寄与すると。

△トッキ<9813> 買い気配から。
有機ＥＬ関連として人気化しているようだ。ソニーは2日、世界初となる有機ＥＬテレビを12月に市場投入すると発表している。そのため、有機ＥＬ製造装置で世界トップのトッキにも連想が働いているもよう。

△ソニー<6758>---続伸、子会社公開価格決定や有機ＥＬへの期待感
続伸。金融子会社ソニーフィナンシャルの公開価格決定、売出に伴う売却益の計上で今期純利益は140億円増加の見通しと発表している。また、有機ＥＬテレビの12月発売も発表、目先の業績インパクトは乏しいと見られるが、先行きへの期待感も先行する状況とはなっているようだ。

△銚子丸<3075> 買い気配から。
大和では投資判断を新規に「2」、目標株価を5万5000円としており、買い材料視されているようだ。第１四半期は堅調なスタートとなったほか、他の外食企業との比較から割安感があるとしている。既に岡三やいちよしでも上位の株価格付けを付与しており、アナリスト評価が高まる格好に。

△メガバンク---買い先行、サブプライム問題への警戒感後退
メガバンク買い先行。米シティ、ＵＢＳなどがサブプライムローン問題の影響で損失を計上と伝わっている。ただ、米シティでは10-12月期は通常に戻るといった見通しを表明するなどで、米国株式市場は大幅上昇の展開に。サブプライムローン問題への警戒感は一段と後退の方向となり、同問題への警戒感が最も高まっていた銀行株には買い安心感が高まる展開となっているようだ。
（フィスコ）

△フェリシモ<3396>は中間業績の上方修正をバネに５連騰
フェリシモは、１５９円高の１９５０円と５営業日続伸となっている。前日に２００７年８月中間期業績の上方修正を発表、期初の減益予想が増益にプラス転換するとして１部上場来の安値水準で割安株買いを膨らませ３０４円高の２０９５円ストップ高まで買われている。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想から７億５８００万円引き下げられたが、経常利益は５億１５００万円、純利益は２億７９００万円それぞれ引き上げられ、純利益は１０億７５００万円（前年同期比２１％増）と増益転換する。カタログやＷｅｂサイトを通じたブランドマネジメントを推進しており、新たに発刊したメンズ向け新カタログ「ｈａｃｏ．Ｍｅｎ（ハコメン）」の寄与や人件費などの一部販管費の削減、広告投資の効率化が業績を押し上げた。２月通期業績は、期初予想を据え置き１９億６８００万円（前期比２％増）を予想している。株価は、７月に発表した今期第１四半期業績が大幅減益で着地したことを嫌い１部上場来安値１６００円まで値幅調整した。改めてＰＥＲ９倍台の割安株価が評価され、いっそうの下げ過ぎ訂正に進もう。

△日梱包<9072>は１Ｑ２ケタ増益をベースに業績増額観測高まり急反発
日本梱包運輸倉庫は、５６円高の１６１１円と３日ぶりに急反発している。９月１４日発売の東洋経済株価四季報秋号で今９月中間期・３月通期業績の上方修正が観測されたことから、割安訂正期待が高まっており、１５００円台央での三角保ち合いからの上放れ期待につながっている。株価四季報秋号の観測では、同社の今３月通期業績は、売り上げが会社予想の１５８２億円に対して１６２０億円（前期比９％増）、経常利益は同じく１４０億円が１５０億円（同１２％増）、純利益も８０億円が８６億円（同１７％増）とされており、純利益は前期の過去最高を大幅更新する。８月１０日に発表された今期第１四半期決算が、前年同期比１０％増収、１９％経常増益、４０％純益増益と高変化しており、引き続き大口顧客のホンダ向け自動車・部品輸出用の梱包拡大や、今期中にスタートするベトナムでのホンダ車の域内輸送などが業績を押し上げる。株価は、株価四季報観測ベースでＰＥＲ１３倍台とさらに割安となり、５月につけた年初来高値１７６０円も上値ターゲットに浮上する。

△リバエレテク<6666>は最高値更新、５期ぶり最高純益手掛かりにＭＭ人気
リバエレテックは、７円高の１５０２円と続伸し９月２８日につけた上場来高値１５０１円を更新している。８月発表の今３月期第１四半期（１Ｑ）業績の大幅増益着地、今期純利益の５期ぶり過去最高更新を手掛かりにマーケットメーク（ＭＭ）銘柄人気が高まっており、業績の上ぶれ期待も後押ししている。同社は、電子機器制御用の水晶振動子メーカーだが、超小型ＳＭＤタイプ製品に強みを持ち、携帯電話、無線モジュール、ＰＣ周辺機器向けに受注が好調に推移、１Ｑ業績は前年同期比１８％増収、２．２倍経常増益、２．４倍純益増益と高変化し、期初予想の中間期業績対比で経常利益は７４％、純利益は７５％の高進捗率となった。中間期・通期業績は、期初予想を据え置いたが、それでも通期純益は６億３５００万円（前期比２７％増）と５期ぶりの過去最高更新を予想している。株価は、４月の前期業績の上方修正から再発進し、６月の立会外分売、８月の１Ｑ好決算発表とイベントごとに上値追いに弾みをつけている。個人投資資金の新興市場再還流も観測されるなか、ＭＭ人気拡大が有力となる。

△今仙電<7266>は上方修正業績買い直し割安訂正で急続伸
今仙電機製作所は、２８円高の１９５０円と続伸している。９月中間期末を過ぎ業績修正が相次ぎ、ＩＨＩ（７０１３）のように下方修正・赤字転落で株価がストップ安と急落するケースも出ているが、比較感から改めて同社の上方修正業績を買い直し割安訂正が続いている。同社は、今３月期第１四半期決算発表時の今年８月に中間期・通期業績を上方修正した。通期業績は、売り上げが期初予想より１６億円、経常利益が１１億円、純利益が６億５０００万円それぞれ引き上げられ、純利益は３３億５０００万円（前期比７６％増）と前期の過去最高を大幅に更新する。ホンダ向けのシート部品、ワイヤーハーネスメーカーとしてアジア地域向けに売り上げが好調に推移していることが、業績を大きく押し上げている。株価は、この修正時に３００円幅の好反応をしたものの、その後の全般相場調整に巻き込まれほぼ往って来いとなっている。ＰＥＲは１０倍台と割安顕著となっており、今年７月につけた上場来高値２２８０円も十分に射程圏となってくる。

△ＤＴＳ<9682>は上方修正業績を見直し分割権利落ち後高値を窺う
ＤＴＳは、５５円高の２１７０円と反発し９月２８日につけた株式分割権利落ち後高値２１９０円を窺っている。同社は、９月２５日に１対２の株式分割の権利を落としたばかりで、スンナリ権利を落とした。この安値から再び８月３０日に発表した今９月中間期・３月通期業績の上方修正、増益転換と期末の実質増配を見直し買いしているもので、信用取組が薄めながら株不足となり逆日歩もつく好需給も押し上げ効果を発揮している。業績の上方修正は、金融業、通信業向けにシステムエンジニアリングサービスが好調に推移、オペレーションエンジアリングサービスも堅調で、受注条件の改善、生産性の向上が重なったことが要因となっている。３月通期業績は、売り上げが期初予想を２３億６２００万円、経常利益が４億２５００万円、純利益が２億４７００万円それぞれ上回り、純利益は２８億円（前期比９％増）と期初の減益予想が増益にプラス転換し、前期の過去最高を更新する。期末配当は、株式分割発表前予想の４０円を２５円とし、年間配当も中間期配当２０円と合わせて４５円（前期実績６０円）とし、実質で各１０円の増配をする。株価は、８月の株式分割、業績修正、増配の同時発表で一気に１４０円高して権利を落としたところである。再度の株価急伸は有力である。
（東洋経済新報社）