9/29 『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

□ユニデン<6815>営業益７倍・今期75億円
ユニデンの2008年3月期の連結業績は、営業利益が前期の約7倍となる75億円前後になりそうだ。従来予想を5億円上回る。主力のコードレス電話は北米での販売が落ち込むが、海外生産の効率化や調達コストの削減で採算が改善。海上無線やデジタル家電も堅調な伸びを見込み、増益に寄与しそうだ。売上高は5％減の約735億円と、小幅増収の従来予想（785億円）から一転して減収になる見通し。

△スターマイカ<3230>の12―８月期、純利益５億6300万円
マンション流動化事業のスター・マイカが28日発表した2006年12月―07年８月期の連結業績は、純利益が５億6300万円と前年同期の単独と比べ 34％増加した。中古マンション市場の拡大で、保有物件の売却が順調に進んだ。マンション売買に用いていた不動産ファンドの償還で、出資者への分配金が大幅に減少したことも収益に寄与した。売上高は4.2倍の105億円。前年同期は償還済みの不動産ファンドを連結していなかったため、マンション売買による収入が大幅に伸びた。入居者のいるマンションの取得が進み、賃料収入が増加したほか、退居後の物件売却により売却益も増えた。物件の取得が順調で、販売用不動産と有形固定資産のうちの土地・建物を合わせた投資規模は８月末時点で211億円となり、５月末から12億5000万円増加した。

▼ジャレコ<7954>、07年12月期の最終損益を下方修正
不動産売買のジャレコ・ホールディングは28日、2007年12月期の連結最終損益が17億9600万円の赤字（前期は38億5100万円の赤字）になる見通しだと発表した。従来予想は７億8800万円の赤字。持ち分法適用関連会社の株式評価損が予想よりも増えたことが響いた。併せて07年６月中間期の最終損益を11億1000万円の赤字から21億1800万円の赤字に訂正した。

△携帯向け燃料電池を来年にも商品化、東芝<6502>など日米韓大手
東芝、日立製作所<6501>、松下電器産業<6752>などが携帯電話やパソコンなどの電源に使う小型燃料電池を2008年以降、順次商品化する。日米韓の電機大手が中心になってＩＴ（情報技術）機器用燃料電池の国際規格を08年中に策定、燃料成分や安全基準を統一して低コスト生産を可能にする。燃料電池の搭載でＩＴ機器の二酸化炭素（ＣＯ2）排出量を半減できる。地球温暖化問題に対応する新たなエネルギー源として自動車や家庭用電源向けに開発が進む燃料電池がまずＩＴ機器用で実用段階に入ることになる。
国際規格づくりには東芝、日立などのほか、ソニー<6758>、ＮＥＣ<6701>、韓国サムスン電子、米燃料電池開発会社ＭＴＩなどが参加。通信会社や燃料会社も加わる。策定後は国際電気標準会議（ＩＥＣ）の国際規格に登録する計画で、事実上の業界標準になる公算が大きい。

▼日立<6501>、ＨＤＤ赤字330億円・米子会社、今期見通し
パソコンなどに組み込むハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）事業で、日立製作所の不振が長引いている。夏前までの大幅な価格下落が響き、全額出資する米子会社の2008年３月期の営業損益は330億円を超える赤字となる見通し。赤字は米ＩＢＭからＨＤＤ事業を買収して以来５年連続。日立の業績伸び悩みの一因にもなっており、08年３月期での黒字化を公約した日立は生産拠点の統廃合など抜本策を迫られそうだ。全額出資のＨＤＤ製造子会社は、日立グローバルストレージテクノロジーズ（ＨＧＳＴ）。年間売り上げは約6400億円で、日立金属、日立化成工業と同規模の主力グループ企業だ。

△デンソー<6902>とボッシュ<6041>、欧州で低公害型ディーゼル部品の新機種生産
デンソーと独ボッシュはそれぞれ欧州で、2007―08年にかけて自動車のディーゼルエンジン用燃料噴射装置の最新機種の生産を始める。このうちデンソーは燃料の噴射圧を高め窒素酸化物（ＮＯx）発生などを抑えた装置を、国内に先行してハンガリーで初めて量産する。09年に欧州で排ガス規制が強化されるのをにらみ、同装置の２大メーカーが対応機種を量産することで、低公害ディーゼル車の普及に弾みが付きそうだ。装置は「コモンレールシステム」と呼ばれ、低公害型ディーゼルエンジンの性能を左右する基幹部品。高圧をかけてきめ細かく燃料を噴射し、燃費を改善すると同時に、ＮＯxや粒子状物質（ＰＭ）の発生を抑制する。世界首位のボッシュと２位のデンソーが世界市場の大半を占める。

△大王製紙<3880>、静岡に大人用紙おむつの新工場
大王製紙は2008年夏をメドに大人用紙おむつの工場を静岡県に新設する。米プロクター・アンド・ギャンブル（Ｐ＆Ｇ）から大人用紙おむつ事業を買収して国内２位になったのを機に、Ｐ＆Ｇから継承した「アテント」ブランドの製品を増産する。Ｐ＆Ｇからの設備移管と新工場を合わせて生産能力を７割増の月間 4700万枚へ引き上げ、首位ユニ・チャームを追撃する。大王のグループ会社であるエリエールペーパーテック（栃木県さくら市）が静岡県富士宮市に新工場を建設する。生産能力は月間1000万枚。投資額は13億円程度の見通し。

□グッドウィル・グループ<4723>株主総会、コムスン問題で３時間
グッドウィル・グループが28日、東京都内のホテルで開いた株主総会は子会社で訪問介護大手のコムスンの不正問題などが焦点となり、３時間を超える長丁場となった。今後、人材派遣事業を中心に展開していくことで業績拡大を図ると説明するグッドウィル側に対し、紛糾する場面こそなかったが、株主からは不満の声が漏れた。792人の株主が出席した総会は午前10時、折口雅博代表取締役会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）のプレゼンテーションで始まった。コムスンの社会問題化などが原因となり株価が下落したことへの陳謝を織り交ぜたものの、「折口氏には反省の色が見えない」とする株主も多く、詳細な説明を求める質問が続出。当初の予定よりも１時間ほど長引き、３時間５分を要した。折口会長は席上、世界トップのアデコグループ（スイス）の2006年売上高が約３兆円であることを例に挙げ、今後主軸とする人材派遣事業で「将来的に売上高世界一を狙う。今後10―20年は大丈夫」と語ったが、一部の株主の間ではしらけたムードも漂った。

△８月景気一致指数、50％超へ・５カ月連続
内閣府が10月５日に発表する８月の景気動向指数は、景気の現状を示す一致指数が景気判断の分かれ目となる50％を５カ月連続で上回る見通しとなった。生産や消費が持ち直し、景気は底堅く推移している。ただ、米国のサブプライムローン問題を発端とする市場の混乱を受け、先行指数は３カ月ぶりに50％を割り込む。景気一致指数は内閣府が景気に敏感な複数の指標を選び、３カ月前と比べ改善した指標が全体に占める割合で示す。50％を超えると景気は上向きと判断する。８月は自動車やＩＴ（情報技術）を軸に生産関連指標の改善が大きく寄与する。

▼大手銀６グループ、株含み益15％減・９月中間期末
大手銀行６グループの2007年９月中間期末の保有株式の含み益は約７兆8000億円となり、３月末に比べて15％減った。７月以降、米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題が世界の金融市場に影響を及ぼし、日本市場でも株安が進んだことが響いた。生命保険会社の保有株の含み益も同様に減っている。大和証券ＳＭＢＣの末沢豪謙チーフストラテジストが試算した。６グループの株式含み益は保有株式の上昇を反映して６月末には約９兆8000億円と10兆円に迫る水準にまで達した。含み損益が黒字に転じた03年９月末以降で最高の水準だったがその後の３カ月で２割強減ったことになる。

△証券会社、金融商品の看板掛け替え・金商法全面施行で
日興コーディアル<8603>証券は28日、東京ドーム内に設置する投資信託「ベストナイン」の宣伝看板を、商品名を省いた看板に掛け替えた。元本割れリスクが伴う金融商品の名が載っている看板は、30日に完全施行する金融商品取引法の下では「リスクの説明が書かれていない」との理由で法令違反になる可能性がある。
野村<8604>証券や新光証券<8606>もビルの屋上や野球場の看板の撤去や掛け替えをした。

△８月の国内自動車生産、6.4％増
日本自動車工業会（自工会、張富士夫会長）が28日発表した８月の国内自動車生産実績は前年同月比6.4％増の86万4285台だった。輸出の好調や夏休みの一部を返上して７月の中越沖地震の影響による生産の遅れを取り戻したメーカーがあったことから、３カ月ぶりに前年同月を上回った。

△東武鉄道<9001>、新東京タワーの施工業者を大林組<1802>に決定
東武鉄道は28日、地上デジタル放送の拠点となる予定の「新東京タワー」（東京・墨田）の施工業者を大林組に決定したと発表した。契約金額は非公開だが、500億円前後とみられる。東武の全額出資子会社で建設主体となる「新東京タワー」が競争入札を実施した。デザインは建築家の安藤忠雄氏らが監修し、設計は日建設計が担当する。建設地は東武本社を含む再開発地域。2008年夏に着工し、11年度に開業する予定だ。高さは610メートルと、電波塔として世界一の高さとなる。現行の東京タワーに比べ難視聴地域が減る見通し。
（NIKKEI NET）

△中部電<9502>、静岡・御前崎市に風力発電所＝3地点目の建設地決定＝
中部電力は28日、同社3地点目となる風力発電所（1万6000キロワット）を静岡県御前崎市に建設すると発表した。建設予定地は、同社浜岡原子力発電所の西部で、地元の理解を得た上で、2010年6月の運転開始を目指す。事業規模は40億―56億円となる見込み。　
（時事通信）

△エプソン<6724>、新開発のヘッド搭載したジェットプリンターを発売
セイコーエプソンは画質と印刷速度を高められる独自開発のプリントヘッド「マイクロピエゾＴＦヘッド」を初めて搭載した大判インクジェットプリンター「ＰＸ―２００００」を１０月下旬に発売する。価格は２４１万２９００円。ポスターやのぼりなど屋内外の広告の印刷、写真やアート作品などの印刷用として売り込む。同ヘッドはノズル集積度が従来比２倍の一インチ当たり３６０ドット、一秒当たり約４万滴のインクを吐出できる。インクも新たに開発した「ビビッドマゼンタ」を採用して青やマゼンタ（赤紫）の再現領域を広げた。用紙幅は最大６４インチ。

△日立<6501>、脱着式ＨＤＤ２個装着できるデジタル放送向けチューナー発売
日立製作所はカセット式で脱着可能なハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）「ｉＶＤＲ―Ｓ」を２個装着できるデジタル放送受信用チューナーを１１月１５日に発売する。地上デジタルやＢＳ、ＣＳ１１０度放送を受信できる。実勢価格は６万円前後を想定する。月産３０００台を見込んでいる。別売りの「ＩＶＤＲ―Ｓ」でデジタルハイビジョン放送をそのままの画質で録画できる。「ＩＶＤＲ―Ｓ」を２個装着し、番組を録画しながらもう一つのＨＤＤに記録した映像を再生するなどの使い方ができる。

△沖電気<6703>ネットインテグレーション、統合型セキュリティーシステム提供
沖電気ネットワークインテグレーション（東京都江東区、原説秀社長、０３・５６２１・６６０１）はアンチウイルス機能などを統合したセキュリティーサービス「ＵＴＭ＠ＰＴＯＰ」を発売した。米ジュニパーネットワークスのファイアーウオール（ネットワークへの不正侵入防止システム）製品を活用したもの。統合型セキュリティーシステムで運用保守まで一貫して提供するサービスの需要拡大に応えた。価格は機器一台当たり月１万１５５０円からで、販売目標は３年間で５０００台。サイト閲覧を規制するウェブフィルター、迷惑メールをより分けるスパムフィルター、コンピューターウイルスの感染を防ぐアンチウイルスなどのセキュリティー機能を統合した装置を使うことで、利用者は企業内システムを一元管理できる。

△コンテック<6639>、パソコン画面をＬＡＮ経由で配信する装置を発売
コンテックはパソコンの画面を離れた場所にある複数のモニターにＬＡＮ経由で配信する装置を１０月２日に発売する。オフィスや公共交通機関の案内表示などでの使用を想定する。価格は送信機が６万９００円、受信機が５万７７５０円。年間５０００台の販売を目指す。送信機でパソコンのアナログ画像信号（ＶＧＡ信号）をデジタル信号に変換。ＬＡＮ回線を経て受信機で再びＶＧＡ信号に戻す。送受信機にはデジタル入出力端子を備えており、デジタル機器の遠隔制御が可能。受信機はパソコンを介さずモニターと直接接続、受信機台数に制限はない。これまでは、ケーブル延長に応じて画質が低下していた。また分配器を用いていたため表示する台数に制限があった。

△スズキ<7269>、ＡＢＳ搭載の中型スポーツバイクを発売
スズキは排気量４００ｃｃの中型スポーツバイクでは国内で初めて、電子制御式ＡＢＳ（横滑り防止装置）を標準装備した「ＧＳＲ４００ＡＢＳ」を２６日に発売する。力強く個性的なデザインが人気のＧＳＲ４００の追加機種。価格は８１万９０００円。シリーズで年間２０００台の販売を見込む。ＡＢＳは大型のスポーツバイクやスクーターで採用されているが、中型では初めて。制動時に前後の車輪速度を検知して、ブレーキの効きを自動制御し、車輪のロックを抑止する。

△ブラザー<6448>、デジタル複合機を一新－低価格・最上位機を追加
ブラザー工業は２５日、インクジェット方式のデジタル複合機「マイミーオシリーズ」を一新、１０月３日から順次発売すると発表した。既存７機種の後継機種に、低価格機１機種「ＤＣＰ―１５５Ｃ」と子機２台付きの最上位機種「ＭＦＣ―８８０ＣＤＷＮ」を追加する。オープン価格で、実勢価格は１万３０００円―５万２０００円程度。合計で月販３万台を目指す。印字速度を速め、低価格機種を除きモノクロで毎分３０枚、カラーで同２５枚印刷できる。４機種に業界で初めて無線ＬＡＮとデジタル子機の両方を搭載。大画面の「ワイドビュー液晶」搭載を３機種から７機種に増やした。
（日刊工業新聞）

■日立ソフトウェアエンジニアリング<9694>　持分法適用会社の業績不振による下方修正だが３円増配は変わらず
日立ソフトウェアエンジニアリングは２８日引け後、持分法適用関連会社であるアイネス（持分比率２３．９％）の公共向け事業の不振とソフトウェア資産の評価減、繰り延べ税金資産の一部取り崩しによる業績悪化の影響を受け、業績の下方修正を発表した。連結業績は、持分法損益が大幅に悪化するとともにアイネスの株式取得時に発生したのれん相当額の未消却残高を一括償却し特別損失に計上する。個別業績もアイネスの株価が取得時より下落しているために減損処理し、特別損失に計上する。修正後の０８年９月中間期連結業績予想売上高は、前回予想を５億円上回る８１０億円（前年同期比７．３％増）、経常利益は６億円下回る３６億円（同３１．４％増）、純利益は３６億円下回る１７億円の損失（前年同期は１３億６５００万円の利益）を見込んでいる。
０８年３月期連結業績予想売上高は、前回予想を１０億円上回る１６９０億円（前期比８．０％増）、経常利益は前回予想通りの９８億円（同２０．９％増）、純利益は３３億円下回る２０億円（同４２．０％減）を見込んでいる。
しかし、配当金は、当初計画どおり中間、期末ともに１５円の年間配当３０円と３円増配を変えていない。関連会社の業績不振により、純利益の下方修正となったが、売上高を見れば逆に上方修正となっていることから、事業の堅調振りが窺える。株価は ５月９日のザラバ高値３０１０円から大きく下げて２０００円台前半で推移していて、既に織り込み済み。

△陽光都市開発<8946>　１０００株の自社株買いを発表
陽光都市開発は９月２８日に自社株買いを発表した。取得株数は総発行株式数の１．６０％にあたる１０００株を上限としている。取得価額の総額は１億円を上限とし、取得期間は１０月１日から１２月２７日まで。また、同日に有限責任中間法人ＧＦトラストワン及び合同会社ＧＦインベスターズワンを連結の範囲に含めることを取締役会で決議している。今期の業績に与える影響は軽微とのこと。
（証券日刊新聞）

△シャープ<6753>　店頭広告も液晶で　流通業者向け
シャープは、４・３型の小型液晶画面を使った電子ＰＯＰ（店頭広告）を１０月初旬からスーパーなど流通業者向けに販売する。ビデオやＤＶＤによる電子ＰＯＰは増えているが、１つのコンテンツ（情報の内容）を繰り返し再生する形式が大半。シャープの新製品は、専用ソフトを使えば、パソコン操作で必要なコンテンツを必要な時間帯に表示できる。通信ネットワークでコンテンツを送信することもできるため、例えば東京の本店から遠隔地の複数の店舗に設置された電子ＰＯＰに、新製品のコンテンツを一斉配信し、発売日に合わせて一斉に表示させることも可能になる。市場想定価格は５万５０００円前後。専用ソフトは４０万円前後。
（FujiSankei Business i）

△ＳＢＩ<8473>、韓国生保の全保有株を213億円で売却
ＳＢＩホールディングスは28日、保有する韓国の生命保険会社、教保生命保険（ソウル市）の株式を全株売却したと発表した。売却額は213億円。33億円の売却益を2008年３月期の経常利益に計上する。ＳＢＩは２月に純投資を目的に株式を取得、６月には北尾吉孝最高経営責任者（ＣＥＯ）が教保の取締役に就任していた。発行済み株式の５％弱に当たる約92万株を欧米系ファンドに売却した。ＳＢＩは教保が自社運営ファンドに出資することを期待しているが、教保の株主のままでは利益相反となりかねないと判断した。北尾ＣＥＯは引き続き同社取締役を兼任する予定。株売却は今期の純利益では19億円の増加要因となる。ＳＢＩは業績予想を開示していない。

△東芝テック<6588>、東北リコー<7752>のバーコード事業買収
東芝テックはリコー子会社の東北リコーのバーコード事業を買収すると28日発表した。東芝テックは東北リコーが強みを持つ工場や物流業者向けのバーコード事業を取り込むことでＰＯＳ（販売時点情報管理）システム周辺の事業を強化する。リコーはリコーグループのオフィス向け事務機器関連事業に経営資源を集中する。東北リコーのバーコード事業は従業員数が約100人、年間の売り上げ規模は約30億円。買収額は明らかにしていないが数億円規模とみられる。

△07年の粗鋼生産量、34年ぶり過去最高へ・経産省見通し
2007年の粗鋼生産量が34年ぶりに過去最高を更新しそうだ。経済産業省が28日発表した07年の生産量の見通しは前年比2.8％増の１億1948万トンと、過去最高だった1973年（１億1932万トン）をわずかに上回る。足元の需要も好調で、鉄鋼大手のフル生産は続く見通しだ。経産省は主な用途の需要動向などから粗鋼の生産水準を予測。10―12月期はほぼ前年並みとなる見通し。上半期（１―６月期）ではすでに最高となっており、年間ベースでも73年を上回る公算が大きい。最大の用途である自動車向けは、乗用車の国内販売が低迷しているものの輸出向けが好調。産業機械や造船、電機など他の主要用途でも07年の出荷量はおおむね前年を上回りそうだ。

△豊田合成<7282>と独オスラム、ＬＥＤ特許を相互利用
豊田合成は独オスラムと発光ダイオード（ＬＥＤ）に関する保有特許の相互利用契約を結んだと28日発表した。オスラムはＬＥＤ関連の特許を生産技術を含めて多数保有しており、豊田合成は契約締結で特許侵害リスクを回避する狙いがある。オスラムは2005年にＬＥＤの関連特許を侵害したとしてシチズン電子を提訴。両社は今年７月に和解している。

△東京海上日動（ミレアＨＤ<8766>）フィナンシャル、100億円資本増強
東京海上日動フィナンシャル生命保険は28日、同日付で100億円の資本増強を実施したと発表した。東京海上日動火災保険などを傘下に持つミレアホールディングスが増資を引き受けた。増資後の東京海上日動フィナンシャルの資本金は480億円。財務基盤の強化で、本業の変額年金保険の開発や販売を強化する狙いがある。東京海上日動フィナンシャルは銀行窓販を通じて変額年金を販売している。2006年度末の保有契約高は２兆1127億円と、前年度末に比べて２倍以上になった。保有契約と比べ、自己資本が小さいため増資に踏み切った。一方、12月末に予定される窓販の全面解禁後は保険各社の競争激化が予想される。東京海上日動フィナンシャルは財務面の強化で、商品開発力などを高めていく考え。

△松下<6752>、法人向けシステム事業で新会社
松下電器産業は大手企業向けシステム商品の営業部門と、販売したシステムの保守・メンテナンスを手掛ける子会社を統合すると28日発表した。2008年４月１日付で全額出資の新会社「パナソニックシステムソリューションズジャパン（仮称）」を発足させる。企業向けシステム事業を一貫して手掛けることで、業務の効率化を目指す。

▼８月のガソリン販売、3.2％減
28日の資源エネルギー庁公表によると、８月のガソリンの国内販売量は前年同月比3.2％減の542万キロリットルとなった。ガソリンの販売減は６カ月連続。８月は全国平均のレギュラーガソリン価格が一時145円台まで上昇、消費者の節約志向が強まったとみられる。

△日航<9205>、米のレストランネット予約大手と提携
日本航空は28日、米国のレストランネット予約大手、オープンテーブル（カリフォルニア州）と提携すると発表した。日航のホームページからオープンテーブルに登録された国内外10カ国、7000軒以上のレストランの予約ができる。10月１日からサービスを開始する。日航はネットでのホテル予約大手、米エクスペディアと世界３万4000軒のホテルが予約できるサービスを19日から始めている。顧客の利便性を高めて、ネットを通じた予約客の取り込みを進める。

△イオン<8267>、マレーシアに20店目
イオンは29日にマレーシアで20店舗目となる「ジャスコ・バンダーサンウェイ店」（ペタリンジャヤ市）を開業する。衣食住を販売する総合スーパーで、売り場面積は約２万平方メートル。イオンは中国などでも出店を強化しており、アジア地域での総合・食品スーパーの店舗総数はこれで計50店になる。

△日立化成<4217>、発泡スチロール関連事業をＪＳＰ<7942>に譲渡
日立化成工業は28日、発泡スチロール関連事業をＪＳＰに譲渡することで基本合意したと発表した。日立化成が持つ営業権や特許などの知的財産、関連子会社の全株式を譲渡する。原材料費高騰で事業環境が悪化しているため。ＪＳＰは事業規模の拡大を通じて、研究開発能力や生産設備の稼働率向上を狙う。売却額は明らかにしていない。両社はともに発泡スチロール原料と製品の製造販売を手掛けている。2007年３月期の売上高は日立化成が約90億円で、ＪＳＰは約140億円。原料事業の国内シェアは両社合計で43％程度となるため、公正取引委員会の承認を得てから、08年１月末に正式契約する予定だ。

△加ト吉<2873>、ミートホープの食肉偽装に「関与なし」・外部調査委
加ト吉は28日、食肉加工販売のミートホープ（北海道苫小牧市、破産手続き中）の食肉偽装事件で、「（完全子会社の）北海道加ト吉が牛肉偽装行為に関与した事実はない」とする外部調査委員会の調査報告を公表した。また、ＤＮＡ検査設備を新設して原材料を点検するなどの再発防止策をまとめ、農林水産省に 27日付で改善報告書を提出した。

△国分、北酒連株70％を取得へ
食品卸大手の国分は28日、三井物産<8031>が全額出資している北海道の食品・酒類卸、北酒連（札幌市）の発行済み株式70％を、10月１日付で取得すると発表した。取得金額は明らかにしていない。国分と三井物産は今年４月に株式譲渡に関して基本合意していた。三井物産はすでに子会社である三井食品の北海道支社の事業を北酒連に統合しているため、国分は三井物産の北海道の卸事業の大部分を譲り受けることになる。

▼ソニー<6758>生命保険、個人情報１万2500人分流出
ソニー生命保険は28日、営業社員の私用パソコンを通じ、約１万2500人分の個人情報がネット上に流出したと発表した。北海道の営業社員が業務用パソコンに入っていた顧客データを私用パソコンに移し整理していたところ、ファイル交換ソフト「シェア」を通じウイルスに感染。個人の連絡先や契約内容まで記した顧客データ1100人分を含む約１万2500人分の個人情報が流出した。同社によると、現時点で情報の不正使用は確認されていないという。

▼日証協、三菱東京ＵＦＪ<8306>銀を処分
日本証券業協会は28日、会員である三菱東京ＵＦＪ銀行に対して同協会の定款に基づく譴責（けんせき）と勧告処分をしたと発表した。投資信託の窓口販売で不適切な処理が見つかったとして、６月に金融庁から銀行法に基づく業務改善命令を受けたため。三菱東京ＵＦＪ銀は投信を販売する際、誤発注を出した場合に必要な損失補償をせず、謝罪で済ませていたことなどが分かっている。防止措置としての内部管理体制が整っていなかったことも判明し、こうした行為が日証協の顧客への十分な説明や証券事故にかかわる社内管理体制の整備を求める規則に違反していると判断した。

▼７月のキャッシング利用額、9.4％減
日本クレジット産業協会が28日発表した2007年７月のキャッシング利用額は前年同期比9.4％減の3761億円だった。前年実績を下回るのは、新しい算定基準を導入した今年１月から７カ月連続。昨年末の改正貸金業法成立により貸付上限金利が20％以下に引き下げられる見通しで、カード各社が融資審査を厳しくしているためとみられる。一方、ショッピングでのカード利用額は２兆41億円で、前年同期比11.6％増加した。前年実績を上回るのは７カ月連続で、水道やガスなど公共料金の支払いが広がっていることなどを背景に順調な伸びが続いている。

△高木<8625>、中間期経常益19％増の13億円に――投信の販売好調で
高木証券は28日、2007年９月中間期の連結経常利益が前年同期比19％増の13億円になりそうだと発表した。投資信託の販売増加や、外国債券の販売増にともなう債券トレーディング益の拡大が寄与した。中間期の営業収益は14％増の53億円、営業利益は19％増の12億円、純利益は７％増の８億円になる見通し。

▼監視委、丸八証券<8700>の処分勧告へ・主幹事会社の株価、不当維持
証券取引等監視委員会は28日、名古屋市を地盤とする丸八証券に対し、行政処分を発動するよう金融庁に勧告する方針を固めた。主幹事を務めた企業の株価を高値で維持することを目的に、株式を売買していた違法行為が発覚したため。金融庁は勧告を受け、業務停止命令を視野に厳しい処分を検討する見通しだ。証券会社による不当な株価維持は極めて異例。同社は2001年以降、2度の法令違反が明らかになっており、監視委は経営管理体制に重大な不備があるとみている。

▼８月の新設住宅着工43.3％減、２カ月連続マイナス
国土交通省が28日発表した８月の新設住宅着工戸数は前年同月比43.3％減の６万3076戸となり、２カ月連続で減少した。うち持ち家は同31.0％減の２万3187戸で７カ月連続の減少、貸家は同46.6％減の２万4001戸で２カ月連続の減少、分譲は同52.0％減の１万5206戸で、２カ月連続で減少した。

□イオン<8267>、宮崎の橘百貨店を売却
イオンは28日、子会社の橘百貨店（宮崎市）を投資会社のクアトロ・エクゼキューションズ（東京・中央）に売却すると発表した。同百貨店はイオンが1982年に買収したが苦戦が続いている。イオンはスーパーやショッピングセンターを中心とした中核事業に集中する狙い。
（NIKKEI NET）

△アエリア<3758>が1000株・2億円上限に自己株取得へ
アエリアは２８日、発行済み株式総数の１．６７％に相当する１０００株、取得総額２億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１０月１日から１０月３１日まで。

■買い増しをする予定はない＝帝国ホテル<9708>株33.16％取得で三井不<8801>社長
三井不動産の岩沙弘道社長は２８日、帝国ホテル株式３３．１６％を取得すると発表した後の記者会見で、株式を買い増す予定はないと述べた。

▼ＩＨＩ<7013>の08年3月期は営業損失に転落へ、会長が引責辞任
ＩＨＩは２８日、２００８年３月期の連結業績予想について、営業損益と経常損益が大幅赤字に転落する見込みと発表した。同社によると、伊藤源嗣会長が業績不振の責任をとって辞任する。同社によると、０８年３月期営業損益は４００億円の黒字から１７０億円の赤字に、経常損益が３００億円の黒字から２７０億円の赤字になる見込み。サウジアラビアで建設中のセメントプラントで７基のサイロにコンクリートのはく離が発生するなど、国内外のエネルギー・プラントで事業採算が悪化したのが響いた。ただ、同社によると、エネルギー・プラント事業において、長期大規模工事のコストダウン施策の一部に、その効果が適切に評価されず、実現性が低いと想定されるものが２８０億円あり、その影響で営業損失はさらに約２８０億円膨らむ可能性がある。また、適切に評価されていないものの一部は、０７年３月期時点にさかのぼって訂正を要する可能性があるという。他方、通期見通しのうち連結当期純利益予想は、固定資産処分益の計上することによって、１６０億円から２６０億円に上方修正された。しかし、営業損失がさらに膨らんだ場合には、最終損益も最大で１００億円の赤字になる可能性があるとしている。

▼三菱ＵＦＪＦＧ<8306>が単体の業績予想を下方修正、アコム<8572>株の減損処理
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループは２８日、持ち株会社単体の２００７年９月中間業績予想を下方修正し、中間純利益を従来予想の１８００億円から１０００億円に引き下げた。同社は修正について、関連子会社の減損処理が主因と発表しており、対象会社はアコム株式と見られる。同社はアコムの発行済み株式の１２．９％を保有しているが、簿価から５割以上株価が下落したことから減損処理に踏み切った。子会社単体の業績予想を変更するだけで、連結業績予想自体には影響を与えない。

▼丸八証券<8700>に処分勧告、主幹事企業の株価維持で株式勧誘
証券取引等監視委員会は２８日、丸八証券を検査した結果、主幹事を務めた上場企業の株価を公募価格以上に維持する目的で顧客に株式の売買勧誘を行ったなどの法令違反が認められたとして、金融庁に行政処分を行うよう勧告したと発表した。また、丸八の検査では、顧客の同意を得ないで株式売買の執行を行う取引一任勘定取引の法令違反も認められた。丸八が取引一任勘定の法令違反で処分勧告を受けるのは、２００１年、２００５年に続いて３回目。前回の処分勧告で丸八は、金融庁から全店で２日間の業務停止処分を受けており、今回の処分勧告ではそれより重い処分が下される見通し。関係者によると、丸八が公募価格の維持を図ったのは、２００６年３月に名古屋証券取引所に上場したケイエス冷凍食品<2881>。証券監視委によると、丸八では、ケイエスの上場日以降、公募価格の１８５０円を維持するため、取締役リテール本部長らが部下に指示し、２００６年４月１１日から５月２３日までの間、顧客に１８５０円での指値注文を勧誘し、２０３件の買い付け注文を受けた。２００６年１１月から着手した証券監視委の検査に対し、リテール本部長らが、主幹事を務めた企業の株価維持が目的で株式の勧誘を行ったことを認めた。上場企業の株価維持を目的に株式の勧誘をしたことについて証券監視委が法令違反と認めたケースはこれが初めて。

▼8月日本製半導体製造装置の受注高、前年比‐8.2％
日本半導体製造装置協会（ＳＥＡＪ）が２８日発表した８月の世界市場での日本製半導体製造装置の受注高は前年同月比８．２％減の１３８４億４４００万円だった。６カ月連続でマイナスとなった。販売高は同１８．７％増の１７５０億４８００万円で、１６カ月連続でプラスとなった。

▼富士電ＨＤ<6504>、中間期連結業績予想で当期損失が25億円の赤字に転落
富士電機ホールディングスは２８日、２００８年３月期の連結業績予想を下方修正した。経常損益予想はこれまでの３０億円の黒字から１０億円の赤字に、当期損益は５億円の黒字から２５億円の赤字に転落する見込みとなった。同社では、電子デバイス部門での業界再編の影響や主要顧客の販売減などによる売り上げの減少、半導体分野でのプラズマテレビ市場の伸び悩みによるドライバＩＣへの影響があったという。売上高の減少に伴い、電子デバイス部門、機器・制御部門で前回発表の計画を下回り、全体に下方修正になったと説明している。

△三菱自動車<7211>堅調、9月中間期の業績予想を上方修正
三菱自動車工業が堅調。後場に入って９月中間期の業績予想を上方修正したことを受けて、前場より上値を切り上げた。９月中間期の連結営業利益予想は従来の５０億円から１５０億円に、連結経常損益予想は５０億円の赤字から３０億円の赤字に、それぞれ引き上げられた。海外を中心に販売台数が増加したことに加え、円安も寄与した。

△機動建設<1774>が130万株・2億円上限に自己株取得へ
機動建設工業は２８日、発行済み株式総数の３．２９％に相当する１３０万株、取得総額２億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２００７年１０月１日から２００８年９月３０日まで。

△クボタ<6326>、1000万株・100億円上限に自己株取得へ
クボタは２８日、発行済み株式総数の０．８％に相当する１０００万株、取得総額１００億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１０月１日から１２月１７日まで。

▼ガーラ<4777>、第三者割当による新株発行などで約12.4億円の資金調達
ガーラは２８日、第三者割当による２０００株の新株式発行および新株予約権の発行で１２億４０８２万円の資金調達を実施すると発表した。新株の割当先はメリルリンチ日本証券で、発行価額は４万７１６０円。調達した資金は、子会社への増資や新規オンラインゲームライセンス調達や欧米連結子会社の体制整備、モバイル向けオンラインゲーム開発などのための資金に充当する。

△オー・エイチ・ティー<6726>が2000株・3億円上限に自己株取得へ
オー・エイチ・ティーは２８日、発行済み株式総数の４．５８％に相当する２０００株、取得総額３億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１０月１日から１１月３０日まで。

△小森<6349>が40万株・14億2773万5000円上限に自己株取得へ
小森コーポレーションは２８日、発行済み株式総数の０．５％に相当する４０万株、取得総額１４億２７７３万５０００円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は１０月１日から２００８年３月３１日まで。

△赤城水産<2878>、ジャパンフードシステムによるＴＯＢに賛同＝1株180円
赤城水産は２８日、ジャパンフードシステムによるＴＯＢ（株式公開買付）に賛同すると発表した。買付価格は１株１８０円。赤城水産によると、このＴＯＢが成立した場合、ジャパンフードシステムが保有する株式を除く、発行済み株式の全部を取得する予定であるため、赤城水産が上場廃止となるのを前提にしているという。

■10─12月期粗鋼生産は‐0.2％の見通し、過去3番目の高水準
経済産業省は２８日、２００７年１０─１２月の粗鋼生産は前年同期比０．２％減の３０１２万トンになる見通しと発表した。昨年水準をやや下回るものの、１０―１２月期としては、過去３番目の高水準となっている。また、１０─１２月期の鋼材需要は前年比１．４％増の２７６９万トンになる見通し。内訳は普通鋼が同１．９％増の２２３５万トン、特殊鋼が同０．６％減の５３４万トン。国内設備投資が製造業を中心に堅調に推移しているほか、建設機械や産業機械、自動車など海外需要も強く「鋼材需要は、引き続き高い水準にある」（幹部）としている。さらには「米サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題や円高の影響は、現時点では顕著に現れていない」（幹部）と語った。今後の動向の注意点としては、非製造業の設備投資、サブプライム問題や円高の影響、建築基準法の影響のほか、中国からの鋼材輸入動向、薄板３品の在庫動向などを挙げた。
（ロイター）

□ＧＭＯＩ<9449>：保有するイーバンク銀全株式62億円で売却－売却益は12億円
インターネット関連事業を手掛けるＧＭＯインターネットは28日、同社が保有していたイーバンク銀行（本社：東京都千代田区）の全株式を売却したと発表した。売却金額は62億円で、譲渡益は12億円。同社は今回の取引に伴う利益を2007年12月期決算に特別利益として計上する予定。ＧＭＯＩはイーバンク株式を３月末時点で6.44％保有し、一時は第２位株主だった。ＧＭＯＩの広報担当者、石井晴美氏は同日ブルームバーグ・ニュースに対して「売却先は開示できないが、ＧＭＯＩのグループ内での譲渡ではない」としたうえで、「イーバンク株式売却は８月のローン・クレジット事業からの完全撤退を表明したことに伴う、事業戦略の見直しによるもので既定路線」と語った。イーバンクは2000年１月に設立された口座数国内最大のインターネット専業銀行。実際の店舗を持たずにネット上でのショッピングやオークションなどの決済業務を手掛けるネット専業銀行としては老舗。同行は、マネックス・ビーンズ・ホールディングス、住友商事、インデックスホールディングス、大和生命、九州電力などが出資している。

△武富士<8564>：5.8％高の2280円と大幅連騰。
100億円を上限とする自己株式の取得を決議したと27日発表。取得する株式数の上限は発行済株式総数の2.13％に相当する300万株。株主への利益還元を重視する資本政策を遂行していくと会社側では指摘しており、これが評価された。

▼富士電機ホールディングス<6504>：取引終了にかけて下げ幅を拡大し、 2.3％安の512円で引ける。
午後４時から業績修正で記者会見すると伝わり、売り注文が増えた。ハードディスク（ＨＤ）用媒体の生産体制変更で一時的な経費が増加、採算が悪化していることが警戒された。
（ブルームバーグ）

△都民銀行<8339>---4日続伸、ＧＳのレポートなども材料視
4日続伸。ＧＳでレポートをリリース、投資判断は「中立」継続ながら上半期の業績は好調と評価しているようだ。とりわけ、為替デリバティブの販売が第2四半期に好調であったもよう。今第2四半期は、過去の8四半期のなかで最も為替が円高に振れているが、こうした為替変動を収益機会へとつなげたと指摘。
（フィスコ）

▼アイネス<9742>が３月安値を割り込む、業績下方修正、減配を嫌気
情報処理事業のアイネスが１００円ストップ安の６６８円で比例配分。３月２６日の年初来安値６７２円を割り込んだ。２７日に今０８年３月期の業績予想を下方修正。ソフトウエア資産の評価減を特損計上し、通期の連結最終損益を１３億円の黒字から３６億１０００万円の赤字に引き下げた。期末一括１０円を予定していた配当も無配とした（前期実績年間７．５円）。この日の出来高は３万８２００株で９５万５９００株の売り物を残し、なお下値模索の展開となりそうだ。

▼みらい建<1792>がストップ安比例配分、民事再生法申請で処分売り、１２００万株強の売り物残す
みらい建設グループ（整理ポスト）が３０円ストップ安の４３円で比例配分された。出来高は１２万１０００株、１２６３万８０００株の売り物を残した。同社は２７日、東京地裁に民事再生法の手続き開始の申し立てを行い、受理されたと公表、単体での負債総額は約１６２億円に上った。公共事業の減少を背景に、落札率の低下が業績悪化を招いた。東京証券取引所は２７日、１０月２８日付で同社を上場廃止にすると発表した。９月２８日～１０月２７日まで整理ポストに割り当てられる。
同社の筆頭株主である東日カーライフグループ<8291>は１１円安の１０８円で取引を終了した。

▼角川ＧＨＤ<9477>が続落、メディアワークスとアスキーの合併は今後の材料に
角川グループホールディングス（角川ＧＨＤ）が弱含みの展開で、３０円安の２８３５円で引けた。２７日に、傘下のメディアワークスとアスキーが合併に向けて協議に入ったことを明らかにしたが、株価の反応は薄いようだ。グループ２社は０８年４月１日を合併日とし、新たに「アスキー・メディアワークス」を設立する予定。経営の効率化や新規事業の開拓を狙う。メディアワークスは角川ＧＨＤの完全子会社で、「電撃」ブランドなどを持ち、主に若年層をターゲットにした出版社。アスキーは角川ＧＨＤ傘下のメディアリーヴスの完全子会社で、『週間アスキー』などを発行。角川ＧＨＤでは「両社の出版部門は重複する部分が少なく並立が可能。インターネットやモバイルなど、コンテンツ配信の分野での協業を想定している。ただ、グループ内での合併であるため、業績に大きく影響するものではない。中長期的な成長に期待」（経営企画室）としている。新会社の体制や所在地を含め、詳細はこれから詰めていくという。

▼ＩＤＥＣ<6652>が新安値、売上原価上昇や販管費増で今期利益予想を下方修正
ＩＤＥＣが大幅反落。１３９円安の１４４４円まで売られ、２５日に付けた年初来安値１５６２円を下回った。午後１時２８分現在、東証１部値下がり率で４位。制御機器の総合メーカーの同社は２７日、今０８年３月期連結利益予想の下方修正を発表、嫌気売りを浴びている。経常利益を従来計画の５４億円→４５億円（前期は４５億７９００万円）に減額した。原料価格高騰に伴う売上原価上昇、販売管理費の増加などが影響した。
（株式新聞ダイジェスト）

△アイレップ<2132>とフルスピード<2159>が高い、日経新聞が業績好調と報じる
アイレップが一時、前日比1万8000円（9.68％）高の20万4000円まで上昇、フルスピードが一時、前日比10万0000円（11.61％）高の96万1000円まで上昇、するなどネット関連の広告代理店株が高い。28日付の日本経済新聞朝刊で「アイレップ、フルスピードも売上高、営業利益ともに二ケタの伸び」と、同社の業績好調を伝える記事が掲載されたことが手掛かりとなったものと見られている。

△アーティストハウスＨＤ<3716>がストップ高、東証が監理ポスト割り当てを解除
アーティストハウスホールディングスが値幅制限の上限となる前日比300円高の2220円まで気配値を切り上げてストップ高買い気配。同社が有価証券報告書を関東財務局に提出したことを受けて東京証券取引所は29日付けで同銘柄の監理ポスト割り当てを解除すると発表したことが買い手掛かりとなった。東証は同社から有価証券報告書が期限まで提出できる見込みがないことを理由に、９月１日付けで同銘柄を監理ポストに割り当てていた。

▼中外製薬<4519>が反落、腎性貧血治療薬「エポジン」の効能追加申請を取り下げ
中外製薬が一時、前日比66円（3.39％）安の1882円まで下落して反落。同社が前日27日に遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤「エポジン注」の『がん化学療法施行に伴う貧血』効能追加について、承認申請を一旦取り下げ改めて再申請すると発表したことが懸念視されたものと見られている。同社では、申請を一旦取り下げた理由に関しては「早期承認取得を目指し治験相談を通じて追加臨床試験を実施することを決定したため」と説明している。
（テクノバーン）

▼原因はデータベース不具合＝神戸新聞のシステム障害－NEC<6701>など
神戸新聞社（神戸市中央区）で、新聞製作システムに障害が発生した問題で、同システムを同社と共同開発したNECは28日、
システムに組み込まれた日本オラクル<4716>社製データベースに不具合が生じたことが原因だったと発表した。NECなどによると、不具合が生じたのは「Oracle9i　Database」という製品。神戸新聞の記事や写真のデータを保管していた。22日朝にシステム運用効率化のための処理を行い強制終了したが、再起動ができなくなったという。

■地元との協議継続を指導＝全日空<9202>の福岡―新潟線廃止で・国交省
国土交通省は28日、福岡―新潟線の廃止届を提出した全日本空輸に対し、新潟県など地元と協議を継続するよう文書で指導した。届け出制の航空会社の路線計画に対して国が指導するのは極めて異例。廃止に強く反発している地元に配慮した措置だ。　

△エーザイ<4523>、キッセイ薬品<4547>のインスリン分泌促進薬を中国で開発・販売へ
エーザイは28日、キッセイ薬品の速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」を中国で開発、販売する権利を取得したと発表した。来年中に中国国家食品薬品監督管理局に製造販売を申請し、承認後にエーザイが販売する。　

■南米サッカー杯の冠スポンサー交代へ＝トヨタ<7203>、サンタンデール銀に敗れる
南米サッカー連盟は27日、クラブ南米王者を決めるリベルタドーレス杯の冠スポンサーがトヨタ自動車からサンタンデール銀行（スペイン）に移ったことを明らかにした。同行との契約は2008年から12年までの5年間で、スペイン紙はスポンサー料を推定年700万ユーロ（約11億4500万円）と伝えている。

△10月から社名変更＝三井トラスト<8309>
三井トラスト・ホールディングスは10月1日付で社名を「中央三井トラスト・ホールディングス」に変更する。傘下の企業についても、三井アセット信託銀行を中央三井アセット信託銀行に変更。知名度の高い「中央三井」ブランドを前面に打ち出し、顧客層の拡大を図る。　

■関西電力<9503>、5人の駐在員らにミャンマーからの帰国指示
関西電力は28日、ミャンマーの政情が一段と緊迫化していることから、同国に滞在している駐在員ら5人に対し、直ちに帰国するよう指示したことを明らかにした。29日午前中に帰国する。　

△燃料電池で大阪―東京間完走＝走行距離世界一に―トヨタ<7203>
トヨタ自動車は28日、燃料電池を動力にしたハイブリッド車の公道走行試験を行い、燃料の水素を途中で補給せずに大阪―東京間（約560キロ）を完走したと発表した。完走後の水素の残量から計算すると、走行可能距離は880キロに達するという。　

△ふくおかFG<8354>、傘下3行体制での中計策定＝09年度末連結最終益500億円に
ふくおかフィナンシャルグループは28日、福岡銀行、熊本ファミリー銀行に加え10月1日から親和銀行が傘下に加わるため新体制での「第二次中期経営計画」を策定した。最終年度の09年度末には、総資産12兆円（現11．6兆円）、連結最終損益500億円の黒字（同917億円の赤字）、不良債権比率2％台（同4．9％）を目指すとしている。　

△泊原発1号機、30日に運転再開＝北海道電力<9509>
北海道電力は28日、備え付けの非常用ディーゼル発電機の不具合のため今月19日から停止していた泊原発1号機（北海道泊村、定格出力57万9000キロワット）の運転を、30日に再開すると発表した。同日行われた原子力安全・保安院の検査の結果、問題がないことが確認されたため。　

△富士電機（富士電機ＨＤ<6504>）デバイステクノロジー、パワー半導体増産で280億円投資
富士電機デバイステクノロジー（東京）は28日、マシン制御やロボットなどの産業用途が拡大しているパワー半導体、IGBTの生産ラインとモジュール組み立てラインを増強すると発表した。　

△住友軽金属<5738>、冷間圧延機を更新
住友軽金属工業は28日、名古屋製造所（名古屋市）のアルミニウム冷間圧延機6台のうち老朽化した1台を撤去し、広幅・薄板用の新冷間圧延機を設置すると発表した。投資額は約30億円で2010年4月に本格稼働予定。　

□日立建機<6305>、レンタル8社を来年4月に統合＝新社名は「日立建機レック」
日立建機は28日、傘下の建設機械レンタル会社8社を統合すると発表した。全国規模でレンタル事業の運営を一元化することにより、経営資源の効率化や商品開発、新規顧客開拓の強化を図る。統合は2008年4月1日付でレック関東（埼玉県草加市）が他の7社を吸収合併する形で実施し、社名を「日立建機レック」に変更する。　

△三井不<8801>、帝国ホテル<9708>を傘下に＝株33％を860億円で取得
三井不動産は28日、国際興業が保有する帝国ホテル株約39％のうち33．16％を取得し、帝国ホテルに資本参加すると発表した。取得金額は約861億円（1株あたり8750円）。帝国ホテルは三井不動産の傘下に入るが、経営の自主性の確保などは尊重される見通し。

△双日<2768>、優先株を一掃＝再建のハードル2つをクリア
双日は28日、三菱東京UFJ銀行が保有する優先株1089億円分を468億2700万円の時価で取得し、消却したと発表した。経営再建のための金融支援でピーク時には優先株の発行残高が6260億円に達したが、普通株への転換分などを除いた6004億円分すべてを買い入れ消却し、再建のためのハードル3つのうち2つをクリアしたことになる。　

□リアプロTV事業、大幅縮小へ＝液晶に経営資源集中―ビクター<6792>
日本ビクターは28日、主力製品の一つであるリアプロジェクション（背面投射型）テレビ事業を大幅縮小する方針を固めた。世界最大の110型など業務用に特化し、需要が低迷している一般消費者向けは撤退する見通しだ。　

■フルキャスト<4848>の球場命名権を解消＝事業停止命令受け－宮城県
宮城県は28日、人材派遣大手フルキャスト（東京）と結んでいた県営宮城球場のネーミングライツ（命名権）契約を同日付で解消したと発表した。球場の愛称「フルキャストスタジアム宮城」については、プロ野球の公式戦が終了する10月上旬まで使用を認める。フルキャストは、法律違反の業務に人材派遣をしたため厚生労働省から受けた事業停止命令の影響を考慮。9月初めに県に契約解消を申し出ていた。　
（時事通信）