9/28 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△鳥居薬<4551>は今期利益予想の下方修正も、「将来的には業績に寄与」と
ＪＴ<2914>の子会社で循環器系に強みをもつ鳥居薬品は今０８年３月期単独の利益予想を下方修正した。経常利益を従来計画の５７億円→４６億円（前期は５５億９１００万円）に引き下げた。米ケリックス・バイオファーマシューティカルズと開発中の高リン血症治療薬の日本におけるライセンス契約の締結で、契約金を支払ったことなどが要因としている。今回ケリックスが開発した高リン血症薬は従来よりも副作用が少なくなる可能性があるという。「日本で高リン血症治療薬を必要としている患者数は１９万人程度。販売までには時間がかかるが、将来的には業績に寄与してくると見ている」（経営企画部）という。
（株式新聞ダイジェスト）

△野村証が雪印乳<2262>を「２」に格上げ
野村証券は２８日付で雪印乳業の投資判断を「３」から「２」に引き上げた。リポートでは「チーズ需要の拡大に向けた地道な施策が効果を現す」としていた。来期は償却負担増で減益予想だが、２０１０年３月期の営業利益が１１％増になると試算している。

△ＳＥＯ関連が続伸、フルスピード<2159>は新値追い
フルスピードやアウンサンコンサルティング<2459>、アイレップ<2132>が続伸している。いずれもＳＥＯ（検索エンジン最適化）と呼ばれる、インターネット上で検索結果の上位に表示されるようサイトを改良する事業を手掛けており、その成長性が見直されている格好。「新興市場全般の相場動向が厳しい間は事業内容や業績などファンダメンタルズを精査する環境になかったが、ここにきいて底入れ感が台頭してきたのを受けて見直しの買いの対象になっている」（中堅証券）という。８月２日に新規上場したフルスピードは連日の上場来高値更新だが、９月１２日に発表した０７年７月期連結業績が実質で利益２倍超の大幅増益だったうえ、続く０８年７月期についても純利益は５２％増を見込んでおり、その成長性を改めて評価する動きが見られている。

△三菱重<7011>が買われる、中国原発市場に参入で
三菱重工業が出来高を伴って買われている。中国の重電大手ハルビン集団と提携し、中国の原発機器市場に本格参入すると報じられたのが手掛かり。新設される２つの原発向けに蒸気タービンなど大型設備を合計１０００億円超で受注すると伝えられている。今後の中国では原発新設計画が目白押しで、２０年間で１０兆円規模の市場と推測されている。「巨大市場で足場を固めていくことは将来的にも大きな意味がある」（準大手証券）という指摘が聞かれている。米ウエスチングハウス（ＷＨ）を傘下に持つ東芝　<6502>　も高くなっている。

△ライトオン<7445>が上げ幅拡大、決算発表受け見直す
カジュアル衣料チェーン大手のライトオンは４日続伸の動きで上げ幅を広げている。この日の朝９時に０７年８月期決算を発表。経常利益は３９％減とほぼ予想通りの内容で、同時に公表した０８年８月期予想は売上高が前期比３％増の１１００億円、経常利益は４％減の５８億円と小幅増収減益となっていた。株価は足元の収益悪化をすでに織り込んできており、今期の予想一株利益９７．９円を基にしたＰＥＲは昨日終値１１１０円で１１．３倍。１１９６円の一株純資産から計算したＰＢＲは０．９３倍。さらに２５円という予想年間配当金から弾いた配当利回りは２．２５％になるなど、「株価バリュエーション的には割安感が強い」（中堅証券）という見方が広がった。同社は併せて１０月１日から３１日の期間に１２０万株、金額で１７億円をそれぞれ上限に自社株買いを行う方針も明らかにしており、これがさらなる見直し機運につながっている。

△Ｊフロント<3086>が新値追い
Ｊフロントリテイリングが連日の年初来高値更新となっている。
同社とＳＵＭＣＯ<3436>がこの日の大引基準で日経平均構成銘柄（２２５銘柄）に採用されることで、需給面からの思惑を誘っているようだ。インデックス（指数連動）ファンドや裁定取引などでの買い需要が見込まれるという。ＳＵＭＣＯもしっかり。大手調査機関では５０円額面換算で約１１００万株の買い需要と試算。ＳＵＭＣＯは５００円額面換算とみなされる。
除外はトピー工業<7231>、日清オイリオ<2602>。

△ＵＢＳがシャープ<6753>を「買い」に格上げ
ＵＢＳ証券はシャープの投資判断を「Ｎｅｕｔｒａｌ」から「Ｂｕｙ」に引き上げている。目標株価は２５００円。液晶の大型化・寡占化でメリットがあり、北京五輪が追い風になる、などとしている。

△大和総研が平田機工<6258>を新規「１」評価
大和総研は平田機工の投資判断を新規に「１」（買い）としている。目標株価は２２５０円。リポートでは短期的な注目点として「大手顧客のひとつであるシャープが堺市に建設予定である新工場向けの受注が今下期以降に期待され、来期業績への寄与が見込まれる」などとしていた。
（ラジオNIKKEI）

□ポイント構造とレール摩耗など複合＝昨年の神戸電鉄<9046>連続脱線－事故調
神戸電鉄有馬線有馬口駅（神戸市北区）で2006年、電車が相次いで2回脱線した事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は28日、約80年前に設計されたポイント部の構造とレールの摩耗や車輪の削り方などの問題が複合し、車輪がレールに沿ってせり上がる「乗り上がり脱線」が起きたという調査報告書をまとめた。1回目の脱線は06年1月22日午後零時半ごろ、上り回送列車で、2回目は同年2月4日午前零時10分ごろ、乗客約70人が乗った下り普通列車で、いずれも駅構内のポイント通過の際に起きた。けが人はいなかった。
（時事通信）

▼伊藤ハム<2284>グループ会社が豚肉産地を偽装
鹿児島県産でない豚肉を「鹿児島県産豚肉」と表示して販売したとして、農林水産省は２８日、伊藤ハムグループの「伊藤ハムミート販売西」（兵庫県西宮市）に対して表示の是正と再発防止策の提出を指示した、と発表した。
（産経新聞）

△ＪＴ<2914>　トルコの「テケル」たばこ部門買収を提案
日本たばこ産業（ＪＴ）は２８日、トルコの国営たばこ・飲料会社「テケル」に対し、たばこ部門の買収を提案する方針を明らかにした。英タイムズ紙によると、買収提示額は１５億ドル（約１７３０億円）が見込まれ、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコなども名乗りを上げる見通しで、買収合戦に発展する可能性もある。

△山口銀（山口ＦＧ<8418>）　宣伝キャラに高杉晋作そっくりさん
山口銀行は２７日、１０月からの新商品「やまぎんプレミアムカードローン」の宣伝キャラクターに幕末の志士、高杉晋作のそっくりさんを起用すると発表した。晋作役は福岡市の広告制作会社員、安芸哲朗さん。晋作の写真でポスター制作の予定だったが、企画会議に出た安芸さんが「似てる」と評判になり、急きょ決まった。
（毎日新聞）

△巨人１０・１２優勝祝賀会会場予約
原巨人が優勝態勢に突入した。１０月１２日に優勝祝賀会を行うため、都内のホテルに予約を入れたもので５年ぶりのＶ奪回を盛大に祝う。会には渡辺球団会長、滝鼻オーナー、長嶋終身名誉監督らが集い、原監督ら選手をねぎらう。球団史上最も間隔が空いた４０度目のリーグ優勝を祝福する。
大手百貨店の三越<2779>では優勝翌日から全国展開でＶセールを予定。さらに、ビールかけの準備として、
２５日にはテレビ各局が東京ドーム<9681>ホテルのプールを視察。優勝Ｔシャツはオフィシャルパートナー契約を結ぶアディダスに発注済みだ。黒をベースに金色のローマ字で「セントラル・リーグ・チャンピオン２００７」とプリントされ、関係者は「サンプルもでき上がっています」と明かした。完全休養日のチームは、２８日からジャイアンツ球場で練習を再開。中日が勝ったため、最短優勝は１０月１日。当日は東京ドームで練習予定だが、ナインは練習後に帰宅して、中日戦の動向次第で再び同球場に集結する。それでも原監督は「残り２試合を全力で戦う」。中日の動向にかかわらず、残り２戦の必勝を誓った。
日本テレビ<9404>は複雑な心境だ。１０月２日ヤクルト戦、３日横浜戦をＢＳ日テレで中継するが、地上波は２日が「踊る！さんま御殿！」３日が「ザ！世界仰天ニュース」の特番を放映。優勝の瞬間は特番中に録画で挿入するものの、生では見られない。「バッシングは覚悟している」と同関係者。なお、地上波で中継した２５、２６日の中日戦（東京ドーム）の視聴率は９・４、１０・３％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）だった。
（スポニチ）

△キッセイ薬品<4547>とエーザイ<4523>、速効型インスリン分泌促進薬が中国対象のライセンス契約を締結

△ゴールドウイン<8111>、「ザ・ノース・フェイス」からバックカントリースノーパックを発売

△ソフトバンク・テクノロジー<4726>とコム・アンド・コム、携帯端末利用の安否確認サービスで業務・資本提携

△メディビックグループ<2369>、抗がん剤「グルフォスファミド」の米国での第ＩＩＩ相試験結果を発表

△オートエクゼ、新型マツダ<7261>デミオ（ＤＥ５ＦＳ／ＤＥ３ＦＳ）用チューニングキットを発売

△日本無線<6751>、「Ｗ－ＶＰＮ」対応の音声端末「ＷＸ２２０Ｊ－Ｚ」をウィルコムへ納入

△ＡＮＡ<9205>セールス、アジアリゾートへの旅を提案する「ＡＮＡアジア熱帯楽園時間」を発表

△松下電工<6991>、高コントラストモノクロ液晶の小型プログラマブル表示器３機種を発売

△ブリヂストン<5108>スポーツ、安定した飛距離可能な「ＴＯＵＲＳＴＡＧＥ　Ｎｅｗ　Ｖ－ｉＱ」ドライバーを発売、プロ仕様モデル「ＴＯＵＲＳＴＡＧＥ　Ｘ－ＤＲＩＶＥ　４４５」ドライバーを発売

△ゼンテック<4296>、Ｂｌｕ－ｒａｙプレーヤーの基本コンポーネント「ＢＤ－Ｊ」など開発

△山洋電気<6516>、情報機器など重要機器への給電用無瞬断切換装置を発売

△沖電気<6703>、インドのウィプロと半導体設計分野で戦略提携

△ＮＴＴデータ<9613>関西、新機能追加など組込み型ＦＡＸサーバーソフトの新バージョンを提供
（日経プレスリリース）

△国際帝石<1605>が続伸
国際石油開発帝石ホールディングスが続伸。２７日のＮＹ原油先物が１バレル８３ドルの高値を付けたことが好感されている。

△富士通ゼ<6755>が３日続伸、連日の年初来高値
富士通ゼネラルが大幅高となり3日続伸。連日の年初来高値更新に買われている。９月中間期の連結経常利益予想を１０億円から１８億円に引き上げているが、既に第１四半期で２７億円強を確保していることから再増額修正期待が高まっている。

△ダイワボウ<3107>　富士紡の人気化が刺激し同社株にも見直し機運。難燃レーヨンの拡大にも注目。

△イトーキ<7972>が続伸
イトーキが続伸。１００万株、１０億円を上限とした自社株買いを発表したことが手掛かり。

▼東洋ＢＥＮＧ<4828>減額嫌気
東洋ビジネスエンジニアリングが今３月期経常利益を６億円から２億円へ下方修正を嫌気して続落。工数増加による不採算案件の増加に加え、他社製品ＥＲＰ分野のシステムインテグレーションにおいて一部採算が低下することが原因。

△銚子丸<3075>は１Ｑ順調で続伸
銚子丸が続伸。の今５月期第１四半期（６～８月）は売上高３３．７１０億円．経常利益２．６３億円を達成した。前年同期との比較はないが、中間に対する進ちょく率は各５０．３％、５８．４％と上ブレペース。千葉県地盤に回転寿司「すし銚子丸」を展開、通期１３％増収、１８％増益と２ケタ拡大が有望。

△イー・レヴォ<4233>、 しっかり
イー・レヴォリューションがしっかり。２７日に、プリヴェ企業投資ホールディングス<6720>が、雑貨企画販売を手がける同社との来年４月１日付の合併を発表したことが手がかり。プリヴェは軟調。

▼ポラテクノ<4239>が大幅安
ポラテクノが大幅安。今３月期業績予想を下方修正した。

△トリケミカル<4369>は急反発
トリケミカル研究所が急反発。本紙は２８日付１４面の８月のＩＰＯ点検の記事の中で、妙味のある銘柄としてピックアップした。半導体製造向けの高純度化学薬品の製造・販売がメーン。

△割安目立つ黒崎播磨<5352>
本紙推奨の黒崎播磨が高い。株価が大底圏にあること、来期業績の回復を評価すれば時価の割安さが目立っていた。

△タカギセイコー<4242>、反発
タカギセイコーが反発。自動車、携帯向けの樹脂成形品や、金型を販売。業績の上方修正で上値余地が広がるなど、足元のもみ合いから上放れする公算大と指摘した。
（株式市場新聞）

△モジュレ<3043>はジワリと４連騰。堅実経営のＩＴ企業、高め配当も魅力に
モジュレは続伸。前場は一時、５０００円高の７万５０００円まで買われた。前引け時で大証ヘラクレス値上がり率４位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないようだが、ほかの多くの銘柄と同様、リバウンド狙いで買いが入っているもようだ。２５日につけた上場来安値１万０１００円から、反発→４連騰で来ている。企業向けのパソコン、サーバの保守・管理・不具合対応を受託している。おもなターゲットは中小企業だが、明治乳業グループなど、大企業向けの事業も堅調に推移している。業績は堅調に右肩上がり、実質無借金の堅実経営。ＩＴ系企業にしては、高めの配当が魅力。今期２００８年５月通期（年間）配当金は１５９０円を予定している。現在の株価で配当利回り約２．１％と高め水準だ。このままジリ高で、目先は次のフシであり、今月急落前の８万円ラインを目指す。中期では１０万円ライン奪回が目標となろう。

△第一中央汽船<9132>が７連騰、突っ込みあらば買い
第一中央汽船が、１０円高の１１１８円と７連騰している。一時３２円安の１０７６円と利益確定売りの値を消す場面もあったが、切り返す動きとなっている。２０日に今３月期業績予想の上方修正発表、バルチック指数の上昇が買い手掛かり。信用取組倍率が１．７５倍の好取組であることから、突っ込みあらば買うとの動きが続きそうだ。

△大同特殊鋼<5471>が６連騰し４ケタ大台回復を視野に
大同特殊鋼が、９円高の９８２円と前日と変わらずを挟んで６連騰し３日につけた年初来高値１０００円を窺う動きになっている。新日本製鉄が２６日、大同特殊鋼系の電炉メーカー、王子製鉄（東京・中央、高山隆男社長）を傘下に収めることで大同と合意、特殊鋼をコア事業とするグループの連結経営強化を図ることを評価した動きになっている。信用取組０．６２倍の好需給をテコに一段高へ進みそうだ。

△日本ケアサプライ<2393>は続伸。値上がり益と配当益の、二兎を追う
日本ケアサプライは続伸。３５００円高の７万３５００円まで買われている。ストップ高のきのうに続き、今朝も東証マザーズ市場値上がり率上位にランクインしている。２６日につけた上場来安値６万１２００円を底に反発。３連騰で来ている。まずはこのまま戻り足で、８月急落前の水準であり、１３週移動平均線ラインでもある、８万円台央までの戻りが目標となろう。現在は安値圏、かつ底を打ったと見られるので、買い時だ。２００８年３月期末（年間）配当金が２４００円で、現在の株価なら配当利回りは約３．３％と高めになる。
ＰＥＲは９倍台、ＰＢＲは１倍台央。三菱商事<8058>系の安心感もある。

△日本水産<1332>はジリ高が続く。中長期で評価銘柄
日本水産は小幅続伸。１円高の６０６円で始まり、６１９円まで買われている。とくに材料が出たわけではないようだが、外資系証券が、同社の養殖事業を高評価し、長期テーマ投資銘柄として推奨していることが、引き続き手がかり材料となっているもようだ。チャートを見ると、８月２９日につけた年初来安値４９１円を底に反発。５日移動平均線に乗って、小っちゃいローソク足が並び、ジリ高で来ている。このまま戻り足が続き、まずは７月急落前の７００円台まで戻したいところだ。業績は堅調に右肩上がり、大口株主には信託口、都銀、生損保などが並ぶ、老舗優良企業。買い安心感も充分だ。現在の株価でＰＥＲは約１８倍、ＰＢＲは約１．５倍。信用残は売り残が急速に「消化」されており、市場でも「上昇局面に入った」と見る向きが多いようだ。

△住友鋼管<5457>が反発し上値追い、株価は水準訂正の動き
住友鋼管が、８円高の８８４円と反発し上値追いとなっている。四季報秋号では、米国、中国は販売数量計画下回るが、合理化貢献。主柱の国内も自動車用順調、慎重想定の建材向けも健闘。第２四半期からコイル価格上昇でも値上げで採算守る。数量効果発現で会社営業益４３億円は上振れとして、５０億円を予想している。今期予想ＰＥＲは１０倍台、ＰＢＲ０．８９倍と割安感が顕著になっている。株価は水準訂正の動きが続きそうだ。

△よく見ると優良株のリゾートソリューション<5261>はギャップアップ。短期、中期とも上値追い
リゾートソリューションはギャップアップ。２８円高の４８３円で始まっている。東証１部値上がり率上位にランクインする場面も出ている。
とくに材料が出たわけではないようだが、筆頭株主の三井不動産<8801>が、国際興業から帝国ホテルの３３％の株式を取得し、傘下に収めることを内定した。そのため、三井不動産傘下でゴルフ場・ホテルの運営受託を行なっているリゾートソリューションに買いが入っているもようだ。また、団塊世代の退職や、景気の好転で、ゴルフ場が活況との報道もあり、手がかり材料となっているもようだ。短期チャートを見ると、２５日につけた年初来安値４１３円の深押しから、反発→続伸中。次のフシは急落前の５４０円ラインだ。
大口株主は、三井不動産のほか、コナミ<9766>、ミサワホーム（ミサワホームホールディングス<1722>）などの優良企業、信託口、大手都銀などが並ぶ。また、実質無借金の好財務。業績は堅調に右肩上がり。･･･と、よく見ると優良企業だ。現在の株価でＰＥＲは１８倍台、ＰＢＲは３倍台。上記の材料もあり、中期では、さらに上値追いができると見る。

△富山化学工業<4518>が急騰、９月中間期業績予想の上方修正
富山化学工業が、６７円高の６９２円と急騰している。前日に９月中間期業績予想の上方修正を発表、これを好感した買いが優勢となっている。売上高が前回予想を２５億円上回る１６１億円、経常利益が同２７倍の２７億円、純利益も同２７倍の２７億円に着地を見込む。下期に予定していたＴ ─５２２４に関するライセンス契約の締結に伴う技術料を上期に計上、上期に見込んでいた研究開発費の一部の発生が下期にずれ込むこととなったためとしている。信用買残が１３３２万株あり、需給面ではシコリが多くあると見られることから、ここから一気に買い上がる展開は期待できにくいと思われる。

△住友ベークライト<4203>は９月中間下方修正で反落。押し目の買い時と見る
住友ベークライトは反落。４７円安の６７０円で始まり、寄り後は一時、６５１円まで売られた。きのう大引け後に、９月中間業績予想の下方修正を発表した。連結の修正後数値は、営業利益が前回予想から１９億円減額の７６億円（前年同期比１６．７％減）、経常利益が同２０億円減額の８５億円（同１６．３％減）、純利益が同４２億円減額の１０億円（同８７．８％減）。売上高は２０億円増額修正の１３２０億円とした。原材料の購入価格の高止まりと、販売価格への転嫁の遅れ、フレキシブル・プリント回路の海外生産移管の遅れによる重複コストが響いた。さらに、特別損失として、同社の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料を使用した一部のＩＣパッケージ内でショートが発生するとの不具合について、和解金・関連費用を計上した。チャートを見ると、直近の下値フシは６５０円なので、しばらく調整は入ろうが、あとは反発する局面と見る。現在の株価でＰＥＲは１３倍台、ＰＢＲは約１倍と、割安になっている。

△三菱重工業<7011>が７連騰、中国の原子力発電機器市場に本格参入
三菱重工業が、２７円高の７６４円と７連騰となっている。同社が中国の重電大手であるハルビン集団（黒竜江省）と提携、中国の原子力発電機器市場に本格参入するとの日本経済新聞社の報道を好感している。中国政府が新設する２原発向けの主要設備を受注、大型タービンなどの合弁生産にも踏み切る。受注額は合計１０００億円超という。これを受けて、木村化工機＜６３７８＞（東１）など原発関連銘柄が総じて堅調な展開となっている。

△ニコン<7731>は寄り後、早くも年初来高値更新。「９月中間経常、過去最高」観測記事も材料
ニコンは小幅続伸。１０円高の４０２０円で始まり、寄り後は４０６０円まで買われている。きのう４０２０円をつけて年初来高値を更新したが、今朝は寄り後、早くもその高値を更新した。今朝の日経新聞で「ニコンの９月中間期の連結経常利益は、前年同期比５１％増の５６０億円程度になる見通し」「従来予想を約６０億円上回り、過去最高を更新する」との観測記事が出た。チャートを見ると、短期・中期とも続伸トレンドで来ている。現在の株価でＰＥＲは２０倍台央、ＰＢＲは４倍台後半と、高め水準。また、信用残は売り長となっている。目先、調整が入ろうが、一眼レフデジタルカメラの人気銘柄ということで、中期ではもう少し、上値追いができそうだ。
（証券日刊新聞）

△ライトオン<7445>の今期予想 市場予想上回る
ライトオンは、2008年8月通期連結予想を発表した。売上高1100億円（前年同期比3.1％増）、経常利益58億円（同3.7％減）、当期純利益29億円（同10.4％増）、一株利益97.91円。市場予想はクイックコンセンサスで、経常利益60億円、当期純利益27.63億円。
（証券新報）

△無線で情報相互交換　日産<7201>が先進安全自動車
日産自動車は２７日、無線通信機を搭載した複数車両が相互に情報を交換して危険を回避する機能を強化した先進安全自動車「日産ＡＳＶ－４」を開発したと発表した。交通事故の低減に向けて安全技術の開発・実用化を目指す国土交通省のプロジェクトに生かす。ＡＳＶ－４は、見通しの悪い交差点での出合い頭の事故など判断が難しい場面でドライバーの運転を支援する機能を採用した。交差点で一旦停止し、再発進する場合、ドライバーが見落とした危険を察知し、警告音とモニター内のアイコンなどで注意を喚起、安全運転を支援する。日産は、国交省の開発活動に参加し、車両間の相互通信機能を搭載した車両の実用化を目指している。

△地銀・信金の“ご当地預金”続々　「地元・応援・環境」ゆうちょ銀に対抗
地方銀行や信用金庫が地元を強く意識した地域密着型の“ご当地預金”を相次ぎ投入している。地元のスポーツチームの成績に応じて金利を優遇したり、集まった預金の一定割合を金融機関が環境保全のために寄付するなど地元から愛されようと知恵と工夫を凝らしている。１０月の民営化で誕生するゆうちょ銀行や公的資金を完済し攻勢をかけるメガバンクに、“地域密着”で対抗するのが狙いだ。
八千代銀行<8409>（東京都新宿区）は地域貢献の一環として、預金残高の０・１％を銀行が拠出し、東京６大学と東都大学の野球連盟に寄付する「大学野球応援定期預金」の取り扱いを９月から始めた。募集期間は１０月末までで、１００億円の獲得を目指している。店頭金利よりも０・２％上乗せしており、各大学のＯＢを中心に人気を呼んでいる。営業企画部の篠崎徹部長は「多くの支店の所在地が大学野球加盟大学の所在地と重なっていることから企画した」と説明。地元大学を応援する地域住民らの囲い込みを狙っている。地元所在のプロスポーツの成績に応じ、特典が付く預金も根強い人気がある。
清水銀行<8364>（静岡市）は９月に、サッカーＪリーグ「清水エスパルス」の成績に応じて金利を優遇する定期預金を始めた。優勝すれば０・３５％、３位までなら０・２５％、５位までなら０・１５％、９位までなら０・０５％を店頭金利に上乗せする。「最後の最後に失速してしまった」と広報担当者がうなだれるのは、ご当地預金の草分け的存在である尼崎信用金庫（兵庫県尼崎市）。プロ野球の阪神タイガースがセ・リーグで優勝すれば５億円、２位なら３億円、３位でも２億円分の商品券が当たる定期預金を発売。２～４月の募集期間に合計で２６６８億円も集まった。地元の環境保全に貢献する定期預金も相次いでいる。
滋賀銀行<8366>（滋賀県大津市）の定期預金「しがぎんエコプラス定期」は、ＡＴＭ（現金自動預払機）やネットバンクを利用して預けた場合、１回７円を同行が負担する形で環境教育のために地元の小学校に寄付している。
四国銀行<8387>（高知市）も残高の０・０１％を環境保全を目的に高知県に寄付する定期預金を発売。４～６月の期間中に４８３億円の預金を集め、「通常の商品より人気があった」（広報担当者）と、地元の環境意識の高まりを実感していた。

△ＴＤＫ<6762>　ブルーレイディスク　世界最速のダビング６倍速　次世代ＤＶＤで優位　来月２日開幕「シーテック」で公開
ＴＤＫは、世界最速となる約６倍のダビング速度をもつ次世代ＤＶＤ「ブルーレイディスク（ＢＤ）」の技術開発に成功した。現行の１・５倍にあたる速度で、ハードディスクなどに録画した地上デジタル放送の番組１時間分を約５分でダビングできる。次世代ＤＶＤの規格争いにも影響を及ぼしそうだ。光ディスクはレーザーの熱で、記録膜の反射率を変化させて画像データを記録する。新開発のＢＤは記録膜に素材を添加し、レーザー熱に対する感度を高めることで書き込み時間を短縮した。また、保護層などを平坦（へいたん）化するため、原料溶液を乗せたディスク基板を回転させて作製する方法を採用した。層を張り付ける方法と異なり、基板との間にごみが入りにくいため、高速でも安定した信号の記録を可能にした。１回のみ書き込めるタイプで、容量は約６時間の地デジ放送を録画できる５０ギガ（１ギガは１０億）バイト。既に製品化が可能な段階にあり、生産コストも現行ＢＤと「大きくは変わらない」（同社）という。ダビング速度の高速化で、画像データの保管メディアとしての用途も広がる見込みだ。
次世代ＤＶＤ規格で、ＢＤに対抗する「ＨＤ　ＤＶＤ」陣営のダビング速度は、現段階では２倍速が最高。容量で上回るＢＤが高速性でも差を広げ、規格争いでも優位に立ちそうだ。ただ、６倍速のＢＤは、業界の統一規格ができておらず、同社は技術を公開することで規格化を促進し、家電メーカーによる対応レコーダーの発売につなげる意向だ。開発したＢＤは、１０月２日に千葉市美浜区の幕張メッセで開幕する家電見本市「シーテック　ジャパン」で公開する。
（FujiSankei Business i）