9/27 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△楽天<4755>が続騰、新興市場の回復を象徴する動き
楽天が続騰している。１０時３０分現在、同社株はジャスダック市場で売買代金第１位。前日から活況を呈している新興市場を象徴する動きとなっている。市場では「これまで新興市場は売り込まれていたが、値ごろ感から買いが入った様子だ。その中心銘柄である楽天の上昇は、個人投資家のマインドを回復させる要因になる」（中堅証券幹部）との声が出ていた。

△労働人口が減少する日本、解決策はロボット
見た目は車輪の付いた洗濯機。都内の高層ビルの廊下を掃除するこの装置、実はロボットだ。高齢化が進む日本にとって、労働人口の減少にどう対応するかが緊急の課題となっている。その解決策として、研究者はこうしたロボットに期待を寄せている。
富士重工業<7270> が開発したこの掃除ロボットは、すでに国内のビルやマンションなど１３棟で使用されている。掃除ロボットが稼動するのは、オフィスが無人になる夜間。フロア間の移動にはエレベーターを使い、エレベーターから「清掃運転中です。乗車できません」というメッセージが流れると、ロボットが乗り込む。世界で稼動中の産業用ロボットのうち、日本は４割を占めるロボット大国。だが、家庭やオフィスなど工場以外で使用できるものはまだ少ない。日本の人口は２０５５年までに６５歳以上が４割を占めると予測されており、研究者は高齢者の生活を支援する賢いロボットの開発を急いでいる。「少子高齢化によって（ロボットに）少し助けてもらう状況にならざるを得ない」と東京大学情報理工学系研究科の下山勲教授は言う。
下山教授をはじめとした東大の研究グループは、トヨタ自動車<7203>や富士通研究所、三菱重工業<7011> など７社と共同で、１５年後の新世代ロボットにつながる技術を開発している。いずれロボットは脱ぎ捨てられた衣類を拾って洗濯機に入れたり、乾かした服をたたむなど、家事を手伝うようになるかもしれない、と下山教授は言う。開発中のロボットは、１年半後に試作版がお目見えする予定だ。こうしたロボットはヒト型である必要はないが、ヒト型のほうが便利な部分もあると、下山教授は指摘する。家というものが、ヒト形のものが動きやすい構造になっているからだという。しかし、ロボットが家庭に入り込むまでには、もう少し時間がかかりそうだ。「頭が良さそうに見えて、まだまだおバカだと思う」と下山教授は言う。「人間のように利口になることは決してないだろう」。
ロボットには安全はもちろんのこと、人々のニーズを察知する能力も求められる。ショッピングセンターなどで案内や巡回を支援するロボット「ｅｎｏｎ（エノン）」を開発した富士通フロンテック<6945>と富士通研究所は、この課題に取り組んでいる。上半身がヒト型をしたエノンは胸部にタッチスクリーンを搭載し、腹部には重さ１０キロまでの物を載せられるスペースがある。案内・誘導モードにすると来訪者を見つけて近づき、あいさつをする。来訪者がスクリーン上の目的地をタッチすると、行き方を示した地図が映し出される。そしてエノンは移動して目的地まで来訪者を誘導する。エノンは現在、さいたま市のショッピングセンターなど国内５カ所で利用されている。ゴールの１つは、高齢者にもっと役立つロボットにすることだという。「駅でお年寄りが途方にくれているのを見つけて声をかけられるようになりませんか、と交通関係の人からよく聞かれる」と、富士通研究所の森田俊彦・自律システム研究部長は言う。「難しい。ものすごく難しい」──。

▼トヨタ<7203>、米国でレクサスとカムリのフロアマットをリコール
米高速道路安全局（ＮＨＴＳＡ）は２６日、トヨタ自動車が、２００７年モデルの「レクサスＥＳ３５０」と「カムリ」に使用されている「全天候型の」フロアマットについて、前方に滑って意図せずにアクセルのペダル部分にかかってしまうとの苦情を受けたためリコール（無料の回収・修理）することを明らかにした。ＮＨＴＳＡはまた、「プリウス」や「アバロン」などトヨタのその他の車の所有者に対しても、付属のマットが適切に設置されているかどうか確認するよう求めた。「レクサスＥＳ３５０」のマット３万枚以上、「カムリ」のマット２万４０００枚以上がリコールの対象となる。ＮＨＴＳＡによると、フロアマット自体に不具合はなく、オプション商品である全天候型のフロアマットが、標準のマットの上に積み重ねられた場合、上にあるフロアマットがきちんと固定されず、前方に滑って、意図せずにアクセルが加速される可能性があるという。

▼王子製紙<3861>がさえない、燃料重油価格上昇の報道を嫌気
王子製紙がさえない。２７日付の日本経済新聞朝刊で、新日本石油<5001>と王子製紙が産業用燃料であるＣ重油の７─９月の取引価格について、２四半期連続で引き上げることに合意したと報じたことを嫌気している。

▼ＴＯＴＯ<5332>軟調、中間期の業績予想を下方修正
ＴＯＴＯが軟調。同社が２６日に２００７年９月中間期の連結業績予想を下方修正したことなどが嫌気されている。経常利益予想はこれまでの１００億円から７０億円に、当期純利益は５０億円から３３億円にそれぞれ下方修正となった。住宅着工戸数の減少による新築関連売り上げの減少や増改築関連売り上げの伸び悩みに加えて、普及価格帯へのシフトが進み、売り上げ全体が当初の予想値を下回る見込みとなったためと同社では説明している。

△ビットアイル<3811>が買い先行、4000株を上限に自己株取得へ
ビットアイルが買い先行となっている。同社は２６日、発行済株式総数の２．４０％に相当する４０００株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２億円。取得期間は９月２７日から１０月２４日まで。当面の需給改善を期待した買いが入っている。

△日立建機<6305>堅調、08年3月期は12円増配との観測報道
日立建機が堅調。２７日付日経新聞朝刊が、日立建機の２００８年３月期年間配当について、従来予想（３６円）を上回る４０円程度とする公算が大きいと伝えたことが買い手掛かりになっているという。実現すれば、前期比では１２円の増配になるという。

△サイトサポ<2386>が買い先行、08年3月期利益予想を上方修正
サイトサポート・インスティテュートが買い先行となっている。２６日に発表した２００８年３月期利益予想の上方修正を好感した。売上高予想は３０億円に据え置いたものの、営業利益は従来予想の４億３０００万円から５億５０００万円、経常利益は同４億３１００万円から５億５１００万円、純利益は２億３０００万円から２億７０００万円にそれぞれ引き上げた。臨床試験を実施する医療機関から業務の一部を受託、代行する主力事業で、プロジェクトごとに原価管理と進ちょく管理を連動させるなどコスト改善活動が進んでいるという。
（ロイター）

▼東急ストア<8197>が２年ぶり安値に沈む、競合激しく来店客減－今期業績減額
東京都や神奈川県でスーパーマーケットを運営する東急ストアの株価が一時56円（11％）安の475円と急落、2005年10 月29日以来、約２年ぶりの安値水準に沈んだ。コンビニエンスストアやドラッグストアに加え、外食企業などとの競合が激化、来店客数が減少している。上半期の天候不順も重なり、今期（2008年２月期）業績予想の減額修正を余儀なくされたため、売り注文が殺到した。午前終値は同5.3％安の503円で、東証１部下落率ランキングで４位。出来高は22万6000株で、同社株の過去５営業日の終日出来高の平均５億6400万株の約４倍に膨らんだ。東急ストアが26日の取引終了後に公表した業績予想修正によると、07年８月中間期の連結経常利益は前年同期比15％減の25億円にとどまったもようで、７％の増益予想は一転、減益となる公算が高いという。既存店売上高が同２％強のマイナスで、売上高予想を1594億円から1540億円に３％引き下げることが響く。　　上半期の業績悪化を受け、会社側は今期経常益予想を63億円から50億円に変更、前期に比べ16％の減益になると見込んだ。新しい純利益の予想値は前期比71％減の13億円で、１株利益（ＥＰＳ）は18円58銭となる。８月以降は、来店客数を増やすための施策を強化。「青果を中心に生鮮食料品の価格訴求（安売り）を行ったところ、来店客数が伸び始め、既存店売上高は８月がほぼ前年並み、９月が前年同月比プラスとなった」（社長室広報担当の川倉弘之氏）という。　　施策の効果などに期待して、会社側は下半期の既存店売上高を前年同期比 0.1％程度のマイナスと見込んでいる。

△田中化<4080>が52週高値圏で堅調、三元系電池の普及見込む－業績増額期待
電池正極材料が主力の田中化学研究所の株価が反発。一時は前日比77円（5.7％）高の1437円まで買い進まれ、今月 25日に付けた52週高値の1460円まであと数パーセントのところに迫った。低価格・高性能の三元系電池正極材を採用する電機メーカーが増えており、同社の存在感向上が見込まれている。第1四半期（2007年４－６月）業績が会社側の通期計画を上回っていたこともあり、いずれは増額修正されるとの期待も夏場以降の上昇トレンドの形成につながっている。三元系電池正極材は、希少なため価格が高いコバルトを極力減らすことを目的に開発された電極材で、コバルト、ニッケル、マンガンの３つを組み合わせて電池容量の増大や性能の安定化などを図っている。同社の田辺英達常務（経営企画・ＩＲ管掌）によると、田中化は三元系電池正極材の最大手で現時点でのシェアはほぼ100％。リチウム電池の正極材としては約10％のシェアを握るに至っている。「現状では、ノートパソコンでの利用が進んでいる。今後は携帯電話やデジカメなどでも採用が相次ぐ見通し」（田辺常務）で、世界的な普及が見込まれている。田中化が７月27日に公表した第１四半期（４－６月）業績によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比18倍の11億9700万円で、期初に設定した通期営業益予想10億5000万円をも上回った。会社側はニッケルやコバルトなどの商品価格の動向が不透明だとして小幅な修正にとどめたが、市場関係者の間では業績予想が増額されるとの見方が支配的。　　岩井証券イワイリサーチの有沢正一氏は、「業績安心感のある好業績銘柄として、個人投資家などの投資資金を集め出した。このような相場の地合いでは値ごろ感だけでは買えず、ファンダメンタルズ（企業業績の基礎的諸条件）が重要視される」と話す。現時点での会社側の通期（08年３月期）業績予想は、売上高が前期比 24％増の250億円、営業利益が同71％増の19億5000万円で、１株利益（ＥＰＳ）が88円82銭。９月中間決算は11月13日に公表する予定、「予想値の修正が必要ならば、ルールに則って適時開示していく」（田辺氏）。

△オークネト<9669>が１年超ぶり高値、業績安定感を評価－ネット集約で会員増
中古車オークションの中堅であるオークネットの株価が大幅続伸。一時は前日比110円(５％)高の2330円まで買い進まれ、2005年12月５日以来、約１年10カ月ぶりの高値水準に戻した。会員増を背景にストック収入が増大すると見込まれている上、インターネットを通じた中古車オークションに軸足を移そうと、体制整備を着実に進めていることが評価されている。同社株は、06年２月から07年９月半ばまで1600円－2000円の価格帯でもみ合いを続け、ボックス圏での推移が持続。しかし、９月12日以降は出来高が急増、今月19日に2000円の節目を上抜けると、上昇ピッチが速まった。ＴＯＰＩＸが年初来安値を付けた８月17日以降のオークネト株の上昇率は 27.4％。ランキングではＴＯＰＩＸを構成する1719銘柄中、60位となっている。大和総研の寺岡浩平アナリストは、「株式相場全般に不透明感が漂っているため、会員からの会費収入という収益基盤を有するオークネトは、業績下振れリスクが相対的に低いとみられ、個人投資家を中心に買いが入っているのだろう」との見方を示した。オークネトは、08年をめどに四輪車や二輪車のオークションをこれまでの衛星通信からネットに一本化する計画で、年間７億円程度の合理化効果があるとしている。寺岡氏は、「その先の事業拡大をにらんで運営コストの抑制を図っている点が評価できる」と指摘、同社株の過去５年間のEV/EBITDA倍率（将来的な企業価値と現在の株価水準を比較検討する投資指標）の平均に相当する同４倍の2400円まで評価余地があるとみる。大和総研によると、オークネトのライブ中継会員数は、今期（07年12月期）が前期比13％増の7600万件、来期（08年12月期）が同12％増の8500万件になる見通しで、ライブ中継での成約台数は、今期が同27％増の33万台、来期が同12％増の37万台になると推計している。その時の１株利益（ＥＰＳ）は、今期が121円65銭、来期が187円16銭。

△Ｆマクロス<6343>：技研興業<9764>にＴＯＢ－１億5000万円相当の自社株対価に
電子機器などの製造・販売会社フリージア・マクロスは27日、同社子会社のフリージアトレーディング（東京千代田区）が特殊土木工事や放射線遮蔽工事を手掛ける技研興業の株式を公開買い付け（ＴＯＢ）により取得すると発表した。フリージアホームからの借り受け済みのフリージア・マクロス普通株式の一部532万8000株をＴＯＢの対価に充てる予定。フリージアトレーディングは同グループの投資業務を主に手掛ける事業会社。ＴＯＢ期間は28日から11月９日まで。技研興業株１株につきフリージア・マクロスの普通株式４株を充てる方針。対価の総額は１億4918万4000円を見込む。フリージア・マクロスは現在、技研興業株を25.84％保有し筆頭株主となっているが、ＴＯＢにより３分の１超の保有を目指す。ＴＯＢ代理人はアルバース証券で、公告日は28日。フリージア・マクロスは、自社株式による投資業務を行うメリットとして、第三者への出資・株式等の投資はハイリスク・ハイリターンであり、長期的に資金が固定化されることも多く借入金よりも有利だと説明している。技研興業は同日、フリージア・マクロスによるＴＯＢ実施に対する方針として、「中立の立場をとる方向で検討する予定だが、現時点で正式に決定したものではない」とする声明を発表した。今後、ＴＢＯの詳細な内容を確認したうえで、速やかに取締役会を開き意見表明する方針。

△ダイヤ電<6895>株が急騰、自動車向け好調で今期は最高益に－米国操業度向上
自動車エンジン用点火コイル大手、ダイヤモンド電機の株価が急騰。世界的な自動車の増産を受けて、点火コイルの需要が増大、会社想定を上回る伸びを見せている。米国工場の操業度向上もあり、今期(2008年３月期)は連結営業利益ベースで過去最高益を更新できる見通しになったため、買い注文が集まっている。この日は買い気配で取引をスタート。午前９時26分に前日比50円（10％）高の530円で寄り付いた。その後も2000株単位の買い注文で出ており、個人投資家の注目が高まっているようだ。ダイヤ電が26日の取引終了後に公表した業績予想修正によると、今期の連結営業利益は前期比19％増の９億3000万円になる見通しで、従来予想の９億600万円より2.6％多くなる予定。米国事業の好調を受けて、今年10月に予定していたミシガン工場の閉鎖を来年２月に先送りし、稼働率を上げていることが奏功する。同社ＩＲ担当の永田晴宣氏は、「国内事業は全体として見ればほぼ想定の範囲だが、海外は米国の自動車向け点火コイルを中心に引き合いが強く、工場の操業度も上がっている」と話す。また同社は、足元の外国為替相場の状況をみて、下期の業績予想の前提となる為替レートを１ドル＝110円に変更（従来は115円）。さらに昨冬の記録的な暖冬も考慮して、石油ファンヒーターやエアコンなどの制御基板の需要が減少すると見込んだという。　　今期１株予想（ＥＰＳ）は19円33銭となる見通しで、26日終値で算出した株価収益率（ＰＥＲ）は25倍となっていた。
（ブルームバーグ）

△アルバイトタイ<2341> 急騰。
中間期の上振れが評価材料となっているようだ。07年8月中間期の損益予想を上方修正、経常損益で従来の1.1億円の赤字化予想から2.15億円の黒字に増額された。中間期は販管費の減少などにより、期初予想の赤字化に対して黒字となる見通し。

▼日神不<8881> 東証１部下落率トップ。
前日に発表した業績下方修正が嫌気されている。中間期の営業利益は従来予想の27億円から7.6億円に減額修正へ。マンション販売時期のずれ込みに加えて、審査厳格化に伴ってローン解約となる契約が想定を上回った模様。

△東芝<6502> 小幅ながら3日続伸。
リバウンド力の鈍さが意識されるが、一目均衡表の雲上限接近で強弱感が対立し易いところであるほか、10.82倍に悪化した信用倍率も上値を抑える要因に。ただ、7/24高値を起点とした下降トレンドは突破してきており、トレンド転換の可能性。また、米電力大手NRGエナジーの原発2基新設は、今後の米国の原発復権の動きが加速するとみられており、同社への追い風に。

△東京エネシス<1945>---4営業日ぶり800円を回復、水力発電関連として
続伸で4営業日ぶり800円を回復している。電力各社が小規模な水力発電を相次いで建設すると報じられており、水力発電関連としての位置付けも。一目均衡表では転換線を突破し基準線を捉えている。これをクリアできれば25日線が位置する835円辺りを意識。

△武富士<8564> 大幅高。
前日から、ここまで売りこまれてきた銘柄のリバウンドに関心が向かっており、同社に対してもこうした流れが波及の格好。本日は、与信基準の見直しで顧客層の拡大に乗り出すと報じられている。事業環境の最悪期通過といった見方にもつながっているようだ。また、業績下ブレ観測も伝わっているが、幅は大きくないことから大幅な減配リスクも低下との見方、高い配当利回りにあらためて関心も向かう。

△ＯＭ製<6213>---連日の急騰、コスモでは新規買い推奨との観測
業績・配当予想の上方修正を受けて前日はストップ高買い気配のまま商いが成立せず、本日も一段と上値追いの動きが強まる格好となっている。コスモでは投資判断を新規に「Ａ」との観測、今期営業利益は会社側の上方修正値である34.8億円に対して、38億円と予想しているもようだ。

△アーティストＨ<3716> ストップ高。
監査報告書の受領が材料視されているようだ。会計監査人のアスカ監査法人が監査意見を表明していなかったが、監査意見の不表明は取り消され、適正とする監査報告書を受領したと発表している。アーティストは8月31日に07年5月期決算書類についてアスカ監査法人が意見を表明せず、有報を期限までに提出できる見込みがないと発表しており、東証では9月1日付で監理ポストへ割り当てていた。

▼スクリーン<7735>---さえない、ＵＢＳの格下げが響く
さえない。ＵＢＳが投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げしていることが嫌気されている。目標株価も1600円から740円に引き下げへ。半導体製造装置の限界利益率低下、液晶製造装置の売上未達懸念などで、業績予想を下方修正したことが背景に。

△佐世保<7007>---信用倍率は1.33倍とさらに取り組みに厚み増す
連日の年初来高値更新後はやや利食い優勢に。前日に8/9以来の年初来高値を更新していたこともあり、利食いが出易いところ。ただ、8/9高値777円がサポートとして意識されておりトレンドは変わらず。9/21時点の信用倍率は1.33倍とさらに取り組みに厚みが増してきている。

△ヤフー<4689>---いちよしのネット業界レポートなども話題に
しっかり。いちよしでは、ネット関連業界のレポートを発表している。バランスシート整理の進展に伴って、壊れかけたビジネスモデルを再構築できる素地が整いつつあると指摘。同社に関しても、業績モメンタム改善を示唆する要素が見え始めていると評価のようだ。なお、業界内での高成長期待銘柄としては、ＤｅＮＡ、ザッパラス、デジタルガレージの3銘柄を挙げている。

△アルプス<6770>---4/6以来の1400円を回復
反発で4/6以来の1400円を回復している。ＨＤ磁気ヘッドの生産設備をＴＤＫに譲渡する契約を締結したと発表。特損計上で中間期は最終赤字となるが、08/3期は前期比2.4倍となると。9/21時点の信用倍率は0.33倍と6週連続で1倍を下回っている。

△日本車両<7102>---急騰、「Ｎ700系」大量導入報道受けて
急騰。ＪＲ2社が4600億円を投資、新幹線に「Ｎ700系」を大量導入と伝えられている。ＪＲ東海とＪＲ西日本などと同車両を共同で開発してきた同社には、関連銘柄としての期待感が高まる状況の模様だ。

△日立<6501>---25日線を突破するのは2ヶ月ぶり
反発で25日線を突破。原発関連物色が強まる中、出遅れ感が目立っていたがようやく反発をみせている。25日線を突破するのは2ヶ月ぶり。米国で原発建設が加速するとの見方もあり、東芝同様、関連銘柄として注目する向きは多い。

▼クインランド<2732> 売り気配から。
監理ポストへの割当が嫌気されているようだ。クインランドは26日、監査意見の不表明と有報の提出遅延を発表している。07年6月期の計算書類について、会計監査人のアクティブ監査法人から意見を表明しないことを通知されたと。大証ではこれを受け、26日付で監理ポストへ割り当てている。

△電気硝子<5214>---買い気配、上方修正ポジティブサプライズ
買い気配。前日に発表した業績予想の上方修正がポジティブサプライズにつながる。中間期営業利益は350億円の従来予想から430億円に増額、第1四半期の減益決算で不安感が強まっていたものの、業績懸念の払拭につながる格好へ。液晶用ガラス基板が歩留まりの改善など想定以上に好調だったもよう。野村では投資判断を「２」から「１」に格上げしている。

△大和工<5444>---9/21時点の信用倍率は0.80倍に
8営業日続伸で8/7以来の水準を回復している。資源関連への物色意欲が強まってきている。また、9/21時点の信用倍率は0.80倍と1倍を下回ってきており、需給妙味は一段と大きくなっている。

△新日鉄<5401>---雲上限を一気に突破
買い先行スタート。大同特鋼系の電炉メーカー、王子製鉄を傘下に収めることで合意したと報じられている。王子製鉄を持分法適用会社にしてグループの電炉各社との連携を強め企業価値向上を狙うと。本日の上昇によって一目均衡表の先行スパン（雲）上限を一気に突破してきている。
（フィスコ）

△Ａ＆Ｄ<7745>は１Ｑ低進捗率業績を織り込み窓埋め目指し続伸
エー・アンド・ディは一時、３８円高の１４８８円まで買い上げられ４営業日続伸、９月１１日につけた１部上場来安値１２１６円からリバウンド幅を拡大している。８月３日に発表した今３月期第１四半期（１Ｑ）業績の低進捗率着地から窓を開けて急落したが、今期通期純利益の連続過去最高更新を見直し、下げ過ぎ訂正期待が高まっている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比１５％増収、２７％経常増益、３％純益増益となったが、期初の中間期予想に対して経常利益は、２８％、純利益は２５％の低進捗率にとどまった。材料試験機が好調を持続、電子天秤なども堅調に推移したが、自動車産業を中心に展開した新規事業の計測・制御・シミュレーション（ＤＰＳ）システムの売り上げが伸びず、先行的な開発投資負担が重なり伸び悩んだ。ただ中間期・通期業績は、期初予想を変更せず通期純利益は３０億円（前期比２７％増）と連続の過去最高更新を予想している。株価は、急落時に１７５１ー１６００円の間に窓を開けており、この窓埋めを目指しているが、ＰＥＲは１０倍台と割安である。下値逆張りも一考余地がありそうだ。

△東急リバ<8879>はスパークス大量保有の思惑続き３連騰
東急リバブルは、１８０円高の１９４４円と３日続伸し９月２５日につけた株式分割権利落ち後安値１５８５円から３５０円超の大幅リバウンドとなっている。９月２１日に提出された大量保有報告書で、独立系投資会社のスパークス・アセット・マネジメントが、同社株式を約２６５万株、５．５３％取得したことが明らかになったことから思惑が高まっているもので、下げた銘柄ほど良く戻るとする「リターン・リバーサル」投資も加速している。同社は、今年５月末に１対３の株式分割を実施、スンナリと権利を落としたものの、その後７月３０日に発表した１Ｑ決算が、前年同期比で６％減収、４０％経常減益、４１％純益減益で着地したことから下げ幅を拡大した。今年４月に前期業績の上方修正、５月には増配と株式分割を発表していただけに、その落差が失望売りを誘った。ただ同社は、不動産物件販売の増減に従って四半期ごとの業績変動幅は大きいとして、通期予想は変更せず売り上げ６８３億円（前期比０．４％）、経常利益１１０億円（同５％増）、純利益６３億円（同３％増）と連続の過去最高を予想、配当も実質増配する。この好実態にスパークス関連思惑もオン、ＰＥＲ１４倍台の割安株価の一段の修正高も見込まれる。

△クラボウ<3106>は１Ｑ減益着地織り込み過去最高益買い直し続伸
クラボウは、６円高の２８４円と３日続伸し、８月１７日につけた年初来安値２４３円から出直る動きを強めている。８月７日に発表した今３月期第１四半期（１Ｑ）の大幅減益を織り込み、今期通期純利益の１９期ぶりの過去最高更新を再び割安株買いしているもので、８月１１日に子会社の倉敷機械（６２１１・東２）が業績増額から急伸したことなども連想されている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比１％減収、３３％経常減益、５０％純益減益と落ち込んだ。繊維事業が、製品輸入拡大による価格競争や原料価格高止まり、さらに東南アジアを中心とする現地通貨高による輸出採算悪化などで苦戦し、化成品事業も原油価格高騰に伴うコストアップが影響、工作機械事業で横中ぐるフライス盤が国内外で好調に推移したが、増収減益にとどまった。中間期・通期業績は期初予想を変更せず、通期純利益は６０億円（前期比９４％増）とＶ字回復を見込んでいる。今年４月に連結子会社の倉敷染工を解散し関係会社清算配当金約２３億円などの特別利益が発生することを要因としている。株価は、ＰＥＲは１１倍台、ＰＢＲは０．６倍と出遅れ顕著であり、低位値ごろ思惑株の資格十分で底上げ継続となろう。

△ＷＯＷＯＷ<4839>は業績上方修正を買い材料に安値から続急伸
ＷＯＷＯＷは、９０００円高の２３万６０００円と続急伸し、９月１３日につけた年初来安値２０万１０００円水準で再動意となっている。前日に発表した今９月中間期・３月通期業績の上方修正が、新興市場の主力株人気を増幅させている。業績修正は、営業収益については累計正味加入者数が、当初の想定を下回り視聴料収入の減少、付帯事業収入の伸び悩みで中間期・通期とも下方修正された。しかし営業利益は、加入連動コストの減少、放送衛星ＢＳＡＴ－１後継期のＢＳＡＴ－３の打ち上げ延期による関連費用減少、経費の効率的な投下などにより上ぶれ、経常利益も、為替差益発生で中間期・通期とも上方修正した。通期純利益は、連結子会社のＷＯＷＯＷコミュニケーションズのテレマーケッティングの請負業務の受注減、利益減から期初予想通り２０億５０００万円（前期比１％増）を見込んでいる。株価は、なお業績の不安定推移が響き安値を確かめる展開が続いていたが、７月発表の今期第１四半期業績の大幅増益着地では上値を試す再人気化場面を示現した。個人投資家の一部には、値動きの速い新興市場に再シフトする動きもあり、ＰＥＲ１６倍台の割安株価が注目されよう。

△北興化<4992>はＩＰＯ子会社の株式売却益テコに純益を再増額し急続伸
北興化学工業は、１４円高の４５０円と急続伸している。１０月５日にジャスダック証券取引所に新規上場（ＩＰＯ）される子会社の野村マイクロ・サイエンス（６２５４・ＪＱ）の公開価格が前日に１８００円と決定、上場に伴い実施する保有株の株式売り出しで、４億８７００万円の売却益が発生するとして今１１月期純利益の２回目の上方修正を発表したことが低位値ごろ株思惑を高めている。同社は、今年７月２日に２００７年５月中間期業績を上方修正するとともに、中間期決算発表時の７月１７日には今度は今１１月通期業績の上方修正に踏み切っている。農薬以外のケミカル製品の電子材料関連原料、樹脂添加剤、防汚剤などの需要増加が業績を押し上げたものだが、今回はそのうち純利益が再増額された。５億２０００万円が、８億１０００万円（前期は５億４０００万円の赤字）へ引き上げられ黒字転換幅を拡大する。株価は、前々回業績修正時には年初来高値４９７円まで８０円高の短期急騰を演じており、ＰＥＲ１６倍台の割安訂正からも子会社の上場に向けて再現期待が高まる。

△ソニー<6758>は液晶製造子会社統合を米ＮＹダウ大幅高が支援し続伸
ソニーは、８０円高の５５１０円と続伸している。前日に豊田自動織機（６２０１）と合弁で設立した中小型液晶製造会社２社の経営統合を発表、同子会社が試験量産している次世代ディスプレイとして有望視されている有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）パネルなどに好展開が期待できるとして買い先行となっている。前日の米国市場で、ＮＹダウが９９ドル５０セント高の１万３８７８ドル１５セントと続伸して７月２３日以来２カ月ぶりの高値となり、為替相場も３日ぶりに円安反落、同社ＡＤＲ（預託証券）も、東京市場の終値より高く引け、さらに１０月１１日にＩＰＯ（新規株式公開）される子会社のソニーフィナンシャルホールディングス（ＳＦＨ、８７２９）の公開価格決定が、１０月１日に迫っていることなどもサポート材料となっている。液晶会社２社は、豊田織機と１９９７年１０月、２００５年３月に相次いで合弁設立されて以来、低温ポリシリコンＴＦＴ液晶ディスプレイパネルの製造を行い、順調にビジネスを拡大してきたが、製造機能を一体化することにより効率的で迅速な経営体質を実現、競争力の強化を目指し今年１２月１日に経営統合し新会社を設立する。新会社の出資比率はソニー８６％、豊田織機１４％となる。株価は、世界的な信用収縮懸念の直撃で５０５０円安値まで急落、東芝向けゲーム機用ＭＰＵ設備の売却観測、ＳＦＨの上場承認などを手掛かりに持ち直している。リバウンド幅拡大続こう。

△デンセイ・ラム<6917>は買い気配アップ、ＴＤＫのＴＯＢ価格にサヤ寄せ
デンセイ・ラムダは、寄り付きから買い気配を切り上げ１２０円高の１４７１円買い気配と３日続伸している。前日にＴＤＫ（６７６２）が、株式公開買い付け（ＴＯＢ）により同社を完全子会社化すると発表、同社も賛同を表明したことからＴＯＢ価格１７１５円にサヤ寄せする動きを強めている。同社は、ＴＤＫが同社親会社の米国ラムダ・ホールディングズの全株式を２００５年に取得したことから、ＴＤＫの連結子会社となっているが、さらに株式を取得し完全子会社とする一環でＴＯＢを実施、グループの電源事業と電源関連部品の再編を抜本的、円滑に進める。ＴＯＢは、９月２７日から１１月８日までの３０営業日を買い付け期間に、買い付け代金は１５５億３２６０万円を予定、ＴＯＢ終了後に同社は上場廃止となる。ＴＤＫは、今年２月に田淵電機（６６２４・大２）の第３者割当増資を引き受け、同社株価がほぼ倍化したことも買い連想を高めている。なおＴＤＫは、前日に同時にアルプス電気からＨＤＤ用磁気ヘッド事業資産買収の決着も発表しているが、株価は１２０円安の１万６円と反落している。
（東洋経済新報社）