9/25 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

▼ヘッジファンド、日本資産型の運用不振・８月成績3.2％低下
株式を中心に日本の資産に投資するヘッジファンドの運用成績が悪化している。株式相場の低迷で、8月は前月比3.2％低下し、2000年以降で最大のマイナスになった。世界の他市場に比べて日本での運用成績は悪く、ヘッジファンドの日本株離れが進む可能性もある。調査会社のユーリカヘッジ（シンガポール）が日本の資産を組み込んだ約250本のファンドを集計した。資産額の約9割が株式。同社は1999年末を100として運用成績を指数化し、伸び率を算出している。

△離婚資金貸します、大垣共立銀<8361>が専用ローン
人生の「再出発」を支援します――。大垣共立銀行（岐阜県）は10月1日、離婚に必要な慰謝料や裁判費用などの資金を個人に貸し付ける新型ローンを発売する。離婚資金の専用商品は国内の銀行では初めて。増える傾向にある離婚者の資金需要に応える。離婚の手続きにかかる資金（10万―500万円）を、短期プライムレート（最優遇貸出金利）に3.45％上乗せして融資する。協議離婚なら離婚に関する支払い内容を記した公正証書、裁判離婚なら判決書などの提出が必要となる。
（NIKKEI NET）

▼プレナス<9945>が大幅下落、08年2月期予想の下方修正を嫌気
プレナスが大幅下落。２００８年２月期連結決算予想について、経常利益を１３５億１０００万円から１１９億円に下方修正したことが嫌気された。同社は２１日、発行済み株式総数の２．３６％に当たる１００万株・２５億円を上限に自己株式を取得すると発表したが、株価は反応しなかった。

△吉野家<9861>しっかり、中間経常利益が50億円との報道
吉野家ディー・アンド・シーがしっかり。２２日付日経新聞朝刊で、同社の２００７年８月中間期の連結経常利益が５０億円弱となり前年同期比で約６倍となったようだと報道されたことなどが材料となっている。従来予想は４５億円だった。３月に牛丼の販売を夕飯時間帯まで延長して客数を大きく伸ばした一方、店舗作業などを見直して人件費を抑えたと報道では伝えている。

▼大手銀行株が軟調、海外でサブプライム問題が再燃
みずほフィナンシャルグループ<8411>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>など大手銀行株が軟調。みずほＧＦは１８日の年初来安値６０万４０００円を更新し、２００５年９月以来の６０万円大台割れとなった。サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅融資）問題が再燃し海外で金融株が売られている影響が出ている。２４日の米国株式市場で、米サブプライムローン市場へのエクスポージャーを背景に、ドイツ銀行の四半期利益が約２４億ドル押し下げられる可能性を関係者が明らかにしたことを受け、シティグループなど銀行株が下げた。
また、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>は米国時間の２３日、保有している投資有価証券の一部について、大幅な評価減を実施する必要が生じる可能性があると明らかにした。米サブプライムモーゲージ（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題に端を発するクレジット市場の混乱による影響だとしている。なお三菱ＵＦＪＦＧ株は株式分割および単元株式数の変更に伴う株券提出のため２５日から２８日まで終日売買停止となる。

▼フランスベッド<7840>が軟調、08年3月期見通しを下方修正
フランスベッドホールディングスが軟調に推移している。９時２０分現在、同社株は東証１部で値下がり率第２位。２００８年３月期の連結決算見通しについて、経常利益を３１億円から２４億円に下方修正したことが嫌気された。

▼ＮＥＣ<6701>がさえない、米ナスダックでＡＤＲ上場廃止の可能性
ＮＥＣがさえない。同社は２１日、米証券取引委員会（ＳＥＣ）向けの２００５年度年次報告書を期限内に提出できず、米ナスダックにおける同社の米預託証券（ＡＤＲ）は取引が停止され、上場廃止になる可能性があることを明らかにした。それを受けて売り優勢の展開となっている。会見した同社の小野隆男常務は、ナスダック上場廃止となった場合の影響について「資金調達に関しては米国において実施する予定はないため影響はない。ただ、上場廃止に絡んだ訴訟リスクが生じる」と述べた。

△ベスト電器<8175>が買い気配、ヤマダ電機<9831>が買い増し検討との報道
ベスト電器が買い気配。現在、同社株を６．４７％保有しているヤマダ電機が株を買い増すことを検討しているとの一部報道が買い手掛かり。
２０日にベスト電器と業務・資本提携契約を締結したビックカメラ<3048>との株取得合戦になるのではないかとの思惑が強まっている。共同通信は２２日、ヤマダ電機が同日、ベスト電器の株式を、現在保有する約６％から、最大で２０％程度まで買い増すことを検討していると伝えた。ビックカメラは２０日、ベスト電器と業務・資本提携契約を締結。ビックカメラはベスト電器の第三者割当増資を引き受け、ベスト電器の９．３３％の株式を保有する筆頭株主になる。

△シーイーシー<9692>が買い気配、自己株取得と記念配方針を好感
シーイーシーが買い気配。２１日に発行済株式総数（自己株除く）の１．７％に相当する３０万株を上限に自己株を取得すると発表したことや記念配当を実施する方針を明らかにしたことを好感している。自己株の取得総額上限は３億円。取得期間は９月２５日から２００８年１月３１日まで。また創立４０周年記念配５円を期末に行う方針も発表。年間配当は３２円（前期は２７円）となる見通しだ。同じく２１日に発表した２００７年７月中間決算の連結経常利益は従来予想の１１億５０００万円を上回る１２億６９００万円、純利益は同４億円を上回る５億４２００万円となった。

△8月企業向けサービス価格指数は＋1.0％＝日銀
日銀が発表した８月の企業向けサービス価格指数速報（２０００年＝１００）は９３．８で、前年比１．０％上昇となり、７月の１．４％上昇から伸びが鈍化した。３月のプラス０．６％以来の低い伸び率にとどまった。前月比ベースではマイナス０．５％と、２カ月連続の低下となった。８月の同指数の前年比ベースでの押し上げには、店舗賃貸などの不動産などが、押し下げには、外航貨物輸送などの運輸、ソフトウェア開発などの情報サービスなどが寄与した。
（ロイター）

△日産自<7201>：追浜試験場の再整備完了－「グランドライブ」総投資額27億円
仏ルノーと資本・業務提携関係にある日産自動車は25日、神奈川県横須賀市にある追浜試験場の再整備が完了し、名称を「ＧＲＡＮＤＲＩＶＥ（グランドライブ）」にしたと発表した。総投資額は27億円。日産の株価は前場終値で前週末比29円（2.5％）安の1125円。

▼ヤマハ発<7272>の株価が急落、夏場以降は下落基調で昨夏以来の安値水準に
ヤマハ発動機の株価が急落し、昨夏以来の安値水準となっている。一時は前週末比150円（5.1％）安の2785円まで下げた。株価は今年に入り下落傾向にあったが、５月末に反騰して７月半ばに高値をつけた後、再び下落基調をたどっている。ブルームバーグ・プロフェショナルで資金の流出入動向を示すマネーフローチャートを見ると、取引開始時から15分間の間に大口売買であるブロックトレードを通じて約６億円の資金流出が確認されている。

△フジ住宅<8860>が買い気配、中間期業績を上方修正－新築・中古販売が順調
フジ住宅の株価が、主力の大阪証券取引所で買い気配。前週末21日に、2007年９月中間期の連結業績予想を大幅に上方修正した。新築・中古住宅の販売戸数が当初予想を上回って推移していることなどが背景で、業績の先行きに対する慎重な見方が後退、株価が４年ぶりの安値圏で推移していた反動もあり、収益面の好材料に素直に反応した。午前９時33分現在の取引状況は、買い株数６万8800株、売り株数５万2300株となっている。中間期の連結経常利益予想は、従来の１億5000万円から前年同期比35％減の７億円に引き上げられた。戸建住宅26戸、中古住宅12戸が下半期から前倒しして引き渡しが見込まれたほか、営業地域の拡大を背景に、中古住宅再生事業「快造くん」の１戸当たりの粗利益率が予想を1.8％上回る見通しとなった。通期予想は据え置いた。山田正明常務取締役は、「中間期は極めて順調に推移した。新学期入居などで第４四半期に売り上げが大きく偏る傾向にあるが、平準化に務めた結果、中間期の業績が上振れた。市況は変動性が高くなっているため、通期予想は据え置いた」と話していた。同社株の過去の推移を見ると、不動産価格の高止まりを受け、地価の上昇分を販売価格に転嫁することは難しいと判断し、４月中旬に中期経営計画を下方修正したことを受け、長期の下落トレンドに入っていた。年初来のパフォーマンスはマイナス55％。前週末21日は03年10月上旬以来、約４年ぶりの安値水準となっていた。

△島精機<6222>が再び6000円台、増産効果で来期以降も収益拡大へ－割安感も
コンピュータ横編機で世界シェア首位の島精機製作所の株価が反発。一時は前営業日比130円（2.2％）高の6000円まで買い進まれ、20日に付けた52週高値の6020円に接近した。中国の経済成長に伴って衣料品の世界市場が拡張、同社が手掛けるコンピュータ（ＣＰ）横編機の需要も高まっている。今後の生産能力拡大で原価率などの低減が期待され、向こう数年間にわたり、増収増益基調を継続できるとの期待が強い。コスモ証券投資調査部の大西等シニアアナリストは、「秋口からＣＰ横編機の増産に入る。下半期から来上半期にかけて増産効果も出てくるとみられ、増収増益基調が継続する」と分析、今期(08年３月期)の連結１株利益（ＥＰＳ）を319円（会社計画は285円14銭）、来期(09年３月期)を351円と試算している。大西氏は、島精機の当面の目標株価を6400円と設定。「足元の上昇ピッチが速かったため、調整が入る可能性もあるが、横編機で世界シェア６割を有する同社株ならば、少なくとも機械セクターの平均株価収益率（ＰＥＲ）20倍までは評価されるべきだ」との見解を示している。島精機の株価は、06年11月13日に付けた2530円を直近安値として上昇基調に転換。過去10カ月間で株価は2.4倍に増大した。時価総額は2207億円で、ＴＯＰＩＸ機械株指数を構成する121銘柄で23位に付けている。時価総額2000億円台には、オークマ、森精機製作所、日立工機、ナブテスコなどが並び、アクティブ運用を行う機関投資家などが選別投資を行っているとされる。ブルームバーグ・プロフェッショナルの保有者検索（ＰＨＤＣ）機能によると、今年８月以降、トヨタアセットマネジメントや泉州銀行が新たに買いを入れたほか、三菱ＵＦＪ信託銀行や三菱ＵＦＪ証券が保有比率を高めていたことが分かる。

△菱ガス化<4182>株が反発、電子材料好調で業績上振れを期待－メタノール回復
メタノールやキシレンなどの天然ガス系化学品に強みを持つ三菱ガス化学の株価が反発。子会社が手掛けるＢＴレジンなど電子材料の需給がひっ迫、収益が拡大している。ペットボトルなどの材料として使われるイソフタル酸も好調で、今期（2008年３月期）の業績は会社計画を大きく上回り、増益になるとの期待が強まった。この日は買い気配で取引をスタート。午前９時10分すぎに前営業日比25 円（2.5％）高の1019円で売買が成立した後も買いが優勢で、一時は3.6％高の1030円まで買い進まれた。菱ガス化が前週末21日の取引終了後に公表した単独中間業績予想によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比13％減の85億円になる見通しで、前回予想を6.3％上回るもようという。連結業績については集計が済み次第、あらためて公表する予定。ＣＬＳＡアジアパシフィックの仲田育弘アナリストは、「イソフタル酸の需給がひっ迫している上、子会社が手掛けるＢＴレジンなども伸びており、第２四半期（７－９月）以降も安定的に100億円以上の営業利益を出せる状況にある。メタノール価格も回復しつつあり、株価が割安なまま放置される理由はない」と指摘、投資判断を最上位の「買い」（ベンチマークからの上方かい離率が10％超）としている。同証では今期営業益が446億円になると試算、今期１株利益（ＥＰＳ）予想の87円19銭の16倍に相当する1400円が妥当な株価水準とみている。会社側の現在の今期営業益予想は前期比5.3％減の400億円。一方、同社株をカバーするアナリスト７人の予想値の平均は452億円で、予想レンジは 440億円から470億円と、全員が増益を見込む。
（ブルームバーグ）

■タカタ<7312>---さえない、ＧＭスト突入の影響を懸念視も
さえない。ＧＭ工場が9年ぶりのストに突入と伝えられている。ＧＭの自動車生産減少につながるとの見方から、ＧＭ向けの自動車部品売上構成比が相対的に高い企業として、影響を懸念する向きもあるようだ。

△佐世保<7007> 3営業日ぶり反発。
海運セクターの強い動きが刺激材料となっている。740円レベルでの足踏みが続いているが上昇する5日線がサポートとして機能、直近戻り高値の750円レベルを捉えるようなら、出直り基調が強まりそうだが。

▼鹿島<1812> 出来高伴い続落。
ＣＳでは投資評価を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も570円から455円に引き下げている。国内建築工事における粗利益率の前提は、同業他社比較で高い水準となっており、今後の下ブレ懸念が残るなどと考えているようだ。

▼シーズメン<3083> 大幅反落、上場来安値を更新。
一転しての経常減益見通しが嫌気されているようだ。07年8月中間期並びに08年2月期の業績予想を下方修正、通期については経常利益で従来予想の7.53億円から6.7億円（前期7.02億円）に減額された。なお、期末配当に関しては同4000円から8000円に上積みされている。

△カーボン<5302> 続伸。
直近戻り高値レベルを突破し、一目均衡表の雲上限を突破している。遅行スパンも上方転換シグナルを発生してきており、チャート妙味大きい。新光証券では先週レーティングを新規「1」とするなど、07年、08年と電極価格上昇が続くと予想。

△アマナ<2402> 大幅続伸。
自社株買いが材料視されているようだ。27万株（発行済み株式総数の5.0％に相当）、1.89億円を上限とする自社株買いを実施すると発表している。自社株買いへの関心が高まっていることから、アマナにも見直し機運が生じているもよう。

△五洋建<1893> 出来高伴い急伸。
1倍を大きく割り込むＰＢＲ水準の割安感、今期からの業績急回復などを見直す動きとなっているようだ。羽田拡張工事の本格化によるメリット顕在化に加えて、今後は、世界的なコンテナ輸送の拡大に伴い、海外での港湾インフラの需要拡大も期待される状況と。

△大和工<5444>---直近抵抗線レベルを突破
6営業日続伸。直近抵抗線レベルを突破してきている。一目均衡表では先行スパン（雲）上限を確実に突破してきている。9/14時点の信用倍率は1.46倍と4週連続で1倍台と需給妙味も大きい。資源関連物色が強まってきており、踏み上げを狙った流れにも。

△住金<5405>---一目均衡表では先行スパン（雲）上限を突破
4営業日続伸。先週末の上昇で直近戻り高値レベルを突破しており、リバウンド基調が強まりつつある。また、一目均衡表では先行スパン（雲）上限を突破。今後雲上限は640円で横ばいを続けることになるため、これがサポートとなることが期待される。

△伊藤忠<8001>---チャート妙味高まる
チャート妙味高まる。利食いに押されるも上昇する5日線がサポートと機能し、再び強含みの展開に。一目均衡表では先行スパン（雲）上限を突破してきており、チャート妙味高まる。資源価格上昇基調を強めており、資金が向かい易い地合いに。

▼シグマ光機<7713> 売り気配。
計画未達懸念から売りがかさんでいるようだ。第1四半期は売上高で前年同期比12.8％減の16.94億円、経常利益については同50.6％減の1.58億円となった。経常利益の上期予想に対する進ちょく率は23.2％にとどまっており、計画未達懸念につながっているもよう。

△住友チタ<5726>---大幅続伸、来月のチタン総会控えて期待感
大幅続伸。非鉄関連の出遅れとして関心が向かう展開へ。来月の7日からチタン総会が開催される模様。次年度の価格交渉などが行なわれるとみられるが、最近の商品市況の上昇傾向などを映して、価格上昇などに対する期待感も再燃する状況と観測される。

△ポイント<2685>---急騰、ＵＢＳが目標株価6800円を継続で
急騰。ＵＢＳでは投資判断「ＢＵＹ」、目標株価6800円を継続している。天候不順による月次売上の不振などを警戒して前週末も急落となったが、ＵＢＳの強気判断で買い安心感が高まる状況へ。ＵＢＳでは、9月の既存店売上は減収に終わるとは限らないと判断、現在の株価水準がフェアバリューと結論できるほどの悲観シナリオは実証されないとも。

△ＳＵＭＣＯ<3436>---買い優勢、みずほでは「１」に格上げへ
買い優勢。足元の業績鈍化の兆しやモルガンの格下げを受けて、株価急落が目立っていたが、突っ込み警戒感からリバウンドを期待する流れにもなってきているようだ。メリルでは現在の株価は非常に割安として「買い」推奨を継続、みずほでも業績見通しと照らして割安であるとして、投資判断を「２」から「１」に格上げへ。

▼石原産業<4028>---急落、別の産業廃棄物不法投棄報道で
急落。「フェロシルト」を不法投棄で回収中の同社だが、別の産業廃棄物を不法投棄していることが明らかになったと報じられている。一部の幹部が2年以上も隠蔽とされており、コンプライアンス対策などが機能していないことが判明とされている。今後の企業イメージ一段の悪化などが懸念される状況へ。

▼ハニーズ<2792>---急落、第１四半期決算内容を嫌気
急落。先週末に発表した第1四半期の決算内容が嫌気されている。営業利益は前年同期比0.9％増の18.7億円、ほぼ横ばいにとどまっている。中間期は25％増益予想なっており、下ブレ懸念が高まる状況のようだ。野村では投資判断を「２」から「３」に格下げへ。

▼インフォテリ<3853> 売り気配。
赤字見通しが嫌気されているようだ。07年9月中間期並びに08年3月期の業績予想を大幅に下方修正しており、通期については最終損益で従来の2.21億円の黒字予想から0.82億円の赤字に減額されている。

△日本通信<9424> 買い気配から。
総務省の裁定案が材料視されているようだ。総務省は21日、ドコモに回線の貸出料金を公表して通信網の開放を求めるよう電気通信事業紛争処理委員会に裁定案を示した。既に先週、一部メディアで観測が報じられていたものの、改めて材料視されているとみられる。

△ベスト電器<8175>---買い気配、ヤマダ電機の追加取得意向で
買い気配。ヤマダ電機による株式追加取得への期待などが買い材料に。ヤマダ電機社長のインタビュー記事が伝わっているが、同社株を20％をメドに買い増す意向、提携を目指す考えを示している。同社は先にビックカメラと資本提携を行なっており、ヤマダ電機に対する牽制とも捉えられていることから、今後の株式取得合戦への展開が一段と思惑視される状況へ。
（フィスコ）

■日清オイリオ<2602>　ピエトロ<2818>と提携も反応薄く安値更新
日清オイリオグループは、２５円安の５０５円と急反落し前週末２１日ザラ場につけた年初来安値５１２円を下抜いている。同じく２１日にピエトロとの資本・業務提携を発表したが、反応は限定的で売り先行となっている。日清オイリオグループは現在、ピエトロの株式を０．３１％保有しているが、新たに１９．７１％を取得し持ち株比率を２０．０２％まで引き上げ、ピエトロの村田邦彦社長の関連会社に次いで、第２位の株主となる。同社は食用油最大手で、ピエトロは家庭用ドレッシングで第３位に位置しており、業務面でドレッシングやパスタソースの開発や物流で協力、加工食品事業を強化する。家庭用ドレッシング市場はここ数年、伸びが鈍化しており競争力ある商品を開発、販売を拡大する。株価は、大豆・菜種・パーム油などの原材料価格が上昇し、販売価格の是正でカバーし切れず業績が伸び悩み、今３月期第１四半期業績が、５１％純益減益となったことに加え、１０月に日経２２５採用銘柄から除外されることなどが響き下値模索の動きを強めていた。投資採算尺度、テクニカル面からは下げ過ぎ示唆となっており、安値で強弱感が対立しそうだ。なおピエトロも、４３円安の９９２円と急反落している。

■丸善<8236>は中間業績上ぶれ着地も材料出尽くし感から急反落
丸善は、１０円安の１５８円と急反落している。同社は、９月１８日に２００７年７月中間期業績の２回目の上方修正を発表し、年初来安値１５１円から動意付いていたが、前週末２１日開示の中間期決算が、その修正値を上ぶれて着地したものの、材料出尽くし感から売り先行となっている。同社の中間期業績は、前期同期比２％増収、２８％経常減益、３０％純益増益となり、１８日の増額値を小幅ながら経常利益で１５００万円、純利益で１３００万円それぞれ上ぶれて着地した。教育・学術事業の書籍、外国雑誌などが落ち込む厳しい経営環境下、基幹店として再開店した「日本橋店」や昨年開店の「ラゾーナ川崎店」の新店が堅調に推移し、文具も高級筆記具の好調持続が寄与しており、純利益ではプリンストン債の訴訟和解金８億６７００万円の特別利益と「大阪心斎橋そごう店」の閉店に伴う店舗撤退損失１億１６００万円が相殺し大幅増益となった。今１月通期業績は、６月の上方修正値を据え置き、純利益は１２億５０００万円（前期比７４％減）を予想している。株価は、６月の業績増額に大日本印刷との資本・業務提携が重なり２３０円高値まで急伸したあと下値調整が続き、業績再増額から再び底上げモードと変わってきた。全般相場の不透明化とともになお逆行高素地を残していそうだ。

▼稲葉製作<3421>は今期減益転換の保守的予想が響き急反落
稲葉製作所は、４１円安の１７６０円と４営業日ぶりに急反落している。前週末に７月期決算を発表、前期は９月６日の上方修正通りに増益率を伸ばして着地したものの、今期については増収減益と慎重に予想したことが響き利益確定売りが先行している。同社の前期業績は、前々期比１％増収、１４％経常増益、７％純益増益となった。鋼製物置部門で新シリーズ「ネクスタ」を投入し需要を掘り起こし、オフィス家具部門でも新製品開発、特注製品への積極対応、ＯＥＭ先との連携強化を進め、生産面では塗装環境の負荷低減に向け各工場に塗装設備の更新・新設に取り組み、東京工場に跡地利用を推進したことなどが寄与した。今１月期業績は、売り上げ３５８億４０００万円（前期比３％増）、経常利益２７億４０００万円（同１３％減）、純利益１５億６０００万円（同６％減）を予想している。落ち着きを取り戻した鋼材価格が、再び値上げの気配をみせ石油関連原材料の高騰も新たなコストアップ要因となっており、設備投資増加に伴う減価償却費負担などから慎重な保守的予想となっている。株価は、今年３月以来の前期業績の再三の上方修正で２０９５円高値まで買い上げられ、全般急落相場の直撃で１７０２円まで往って来いとなった。再度、１７００円台の安値を試す展開が続こう。

△シーイーシー<9692>は急続伸、中間業績上方修正着地に期末増配重なる
シーイーシーは、３８円高の１０７８円と急続伸している。前週末２１日に２００７年７月中間期決算を開示、６月の下方修正値を上ぶれて着地したほか、期末の記念増配、さらに自己株式取得を同時に発表しており、リバウンド狙いの割安株買いが増勢となっている。同社は、今期第１四半期決算発表時の今年６月１１日に持分法適用会社イーストラテジーの破産申請に伴い中間期経常利益・純利益、通期経常利益を下方修正した。しかし前週末発表の中間期業績は、この下方修正値を経常利益では１億１９００万円、純利益では１億４９００万円上回り、前年同期比５％増収、５％経常減益、２９％純益減益で着地した。金融・製造業向けソフトウェア開発事業が好調に売り上げを伸ばし、ＪーＳＯＸ法準拠の内部統制システムの整備需要拡大に向けデータセンター事業を積極的に展開、営業利益増益により持分法適用会社破産をカバーした。通期業績は、純利益で１７億円（前期比１０％増）と６月修正値を据え置いた。期末配当は、創立４０周年の記念配当５円を上乗せ、年間配当を３２円（前期実績２７円）に増配する。自社株式取得は、３０万株（発行済み株式総数の１．７％）、３億円を上限に９月２５日から来年１月３１日までを期間に実施する。株価は、６月に業績減額で８月１７日安値９０１円まで４００円超の急落となり、この急落幅の３分の１戻しをクリアしたところである。ＰＥＲ１１倍台、ＰＢＲ０．８倍、配当利回り２．９％の割安修正でさらにリバウンド幅を拡大しよう。

△東邦鉛<5707>は中間業績増額で素材関連株人気増幅し４連騰
東邦亜鉛は、２５円高の１０７４円と４営業日続伸となっている。前週末２１日に今９月中間期業績と３月通期売り上げの上方修正を発表、中間期純利益が期初の減益予想から増益にプラス転換することが素材関連の割安株買いを増幅している。同社の中間期業績は、売り上げが期初予想より１６０億円、経常利益が１４億円、純利益が８億円それぞれ引き上げられ、純利益は５５億円（前年同期比７％増）と増益転換する。通期業績も売り上げを１６０億円上方修正した。金属価格が堅調に推移するとともに旺盛な需要が続き、生産技術改良による合理化効果などから、主力の製錬部門が好調を持続、環境リサイクル事業も、好業績キープとなったことが、中間期業績の上方修正要因となった。下期は金属価格下落、為替の円高反転、米国景気の減速など先行き不透明化を予想、売り上げのみ上方修正し、純利益は８５億円（前期比８％減）と減益予想を据え置いた。株価は、亜鉛の国際価格高騰で７月に１２５８円まで買い上げられたあと、今３月期第１四半期決算発表でも、期初の減益予想を変更しない失望売りから８５０円安値まで４０８円の急落となり、半値戻しをクリアしてきた。「半値戻しは全値戻し」でなおＰＥＲ１５倍台の割安修正余地がある。
（東洋経済新報社）

△タイヤセクター、大和総研は短期投資判断を「強気」へ引き上げ
大和総研は２０日付で、タイヤセクターの短期投資判断を「中立」から「強気」へ引き上げた。これで、短期・長期ともに「強気」の投資判断となった。セクター内の銘柄優先順位は、キャッシュフローベースの投資指標に割安感があり、
製品構成改善を主とした収益拡大を狙っているブリヂストン<5108>をトップピックとし、横浜ゴム<5101>、東洋ゴム工業<5105>、住友ゴム工業<5110>の順となっている。割安度合いと、収益拡大戦略のリスクの大小の２点を、このような優先順位とする理由として挙げている。

△コニカミノルタ<4902>がインクジェットプリンターユニットの発売を発表
コニカミノルタホールディングスが２１日に産業用インクジェットプリンターのユニットの発売について発表。新製品「ＳＰ―Ｌ２１３０」はラベルプリントに最適なインクジェット方式のプリンターユニットで、高速印刷が可能。１０月１日の発売を予定する。一部報道が２１日付で同事業への再参入という形で取り上げているが、今回の製品はインクジェットプリンターの完成品ではなく、そのユニット。「再参入という表現はやや誇大」（会社側）としている。ただ、今後の事業展開の方向や、業績を占う材料として注目できそうだ。

△ホーチキ<6745>は家庭用火災報知器の需要拡大
ホーチキは火災報知器など防災機器の専業大手で、消防法改正による家庭用火災報知器の需要拡大が見込まれる。新築は昨年６月から、既設も１１年５月までに、消火設備があるところを除き、設置が義務付けられた。この流れを受けて、同社の家庭用火災報知器の販売個数も、前３月期は前々期比８．９倍の９４．４万個、今期も前期比４８％増の１４０万個と大幅続伸の見通しにある。しかも、この見通しは慎重な数字で、上ブレする可能性が高い。

▼オンワードＨ<8016>はゴールドマン証が投資判断引き下げ、「ブランド衰退、トレンド低迷」と
オンワードホールディングスはゴールドマン・サックス証券が２１日付サマリーで、同社の投資判断を「中立」→「売り推奨」に引き下げた。目標株価は１４５０円→１２５０円。基幹ブランドの「２３区」と「組曲」が衰退期に入っている上、アパレル全体で大きなトレンドが見られないこともマイナス要因としている。今０８年２月期予想経常利益は会社計画未達の前年比４％減の２６２億円程度と市場予想並みだが、来期は１ケタ半ばの減益基調が続くと予想。目標株価はＰＢＲ０．９倍に相当するが、足元の市場動向を考慮するとＰＢＲ１倍も株価のサポートとは言えないという。
（株式新聞ダイジェスト）

△住金<5405>が活況、原油価格動向を参考に選別買い
住友金属が活況裏に上昇している。前週末２１日には株価が６％強上昇するなど、大手鉄鋼株の中でも値動きの良さが目立つ。原油価格は、東京市場の連休中においては下がったものの、原油価格の先高観は強いと見る市場関係者は多いもよう。原油高→原油プラント建設活発化→住金が得意とするシームレスパイプの需要活発化－との観点から選別買いが入っている。

▼アドテスト<6857>が安い、業績未達報道
アドバンテストが安い。２２日付日本経済新聞で「２００８年３月期の連結営業利益は前期比１％減の５６０億円にとどまる見通しで、会社側予想の６００億円を下回る」と報道された。ＤＲＡＭの価格下落の影響を受けるとしている。それに先立つ２０日付で、野村証券ではアドバンテストの２００８年３月期の営業利益を従来予想の７５０億円に対して６８０億円（前期比１９．７％増）に下方修正していた。業績面に対する警戒感が広がって、半導体関連株には厳しい値動きが目立っている。ただ、決算発表後に株価水準が約３分の２にまで下落したＳＵＭＣＯ　<3436>　は本日、大幅高となっている。

△海運株が軒並み高、運賃市況上昇の追い風強く
日本郵船<9101>と商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手３社をはじめ、新和海運<9110>や乾汽船<9113>、明治海運<9115>、飯野海運<9119>、太平洋海運<9123>、第一中央汽船<9132>など海運株がそろって高い。日経平均業種別指数でも海運は午前９時５０分現在で値上がり率トップ。足元で海運市況がさらに上げ足を速めており、今後のさらなる収益増額を先読みした買い注文が外国人や国内の個人投資家から継続的に流入している。ロンドン海運取引所が算出する国際的な不定期船の運賃指標であるバルチック海運指数（ＢＤＩ）は２４日に前日比１２６ポイント高の９０８２まで上昇。１９８５年の算出開始以来の高値更新が続いており、史上初めて９０００ポイント台に乗せた。これは４４００ポイント台だった年初に比べて２倍超の水準。足元では新造船の供給が限られる一方で、中国を中心にした新興国による鉄鉱石や石炭といった鉄鋼原料、穀物などの買い付け意欲は極めておう盛で、業界内では「需給タイト感はそう簡単に解消しない」という見方が多く、業界全体に極めて強い追い風が吹いている状況。また、大手に関しては欧州向けコンテナ船の運賃を１０月から平均１０％引き上げる意向を表明し、これも好材料視されている。さらに昨日の海外市場で原油相場が続落したことも燃料価格高騰のマイナス要因が薄れるとして前向きに受け止められているようだ。「海運各社は９月中間決算の段階で軒並み再増額修正する公算が大きい」（外国証券）という指摘が出ている。
（ラジオNIKKEI）