9/24『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△現在地近くの広告配信・サイバーマップとオプト<2389>が開始
地図情報サービスのサイバーマップ・ジャパン（東京・千代田）とインターネット広告代理店のオプトは、地図と携帯電話の全地球測位システム（ＧＰＳ）機能を使い、携帯ユーザーがいる場所周辺の広告情報を配信する事業を始める。現在地に近い広告を表示することで、消費者に効果的に情報を伝える。飲食店や不動産、ホテルなど地域に密着した中小店舗の利用を促す。「アドマッチ」の名称で10月1日に始める。ユーザーの現在地や、興味や関心のある位置情報をもとに広告を配信する「位置連動型」と呼ぶ広告手法を採用する。

△三菱商事<8058>の米向けＬＮＧ購入・東電<9501>、原発停止で代替燃料調達
東京電力は液化天然ガス（ＬＮＧ）を確保するため、三菱商事が米市場で販売予定だったオマーン産ＬＮＧを国内向けに引き取る。柏崎刈羽原子力発電所が停止中の東電は代替燃料の追加調達が急務。日米間の需給変動へ柔軟に対応する狙いで両社が折半出資で昨年設立した新会社の仕組みをフルに活用する。三菱商事がオマーンから年80万トン調達するＬＮＧについて、折半出資のセルト社（東京・千代田）がいったん引き受け、東電と三菱商事に振り分け販売する仕組みをとってきた。長期契約のＬＮＧは通常、産ガス国が販売相手や販売量を特定するため、需給の変動に対応しにくい。東電と三菱商事の仕組みは日米の需要に応じて販売比率を自在に調整でき、在庫の積み上がりや売れ残りリスクを減らせる。

△コクヨ<7984>ファニチャー、千葉県に配送センター・首都圏物流を強化
コクヨの子会社でオフィス家具製造のコクヨファニチャー（大阪市）は11月、千葉県松戸市に商品の配送センターを新設する。中国など海外で生産した製品の物流拠点を関西から首都圏に全面的に移し、オフィス家具需要が拡大している首都圏での物流機能を強化する。配送センターに収納するのは全体の生産量の約2割を占める海外生産品のほか、芝山工場（千葉県芝山町）で増産する収納家具など。コクヨの子会社でグループの物流を手がけるコクヨロジテム（大阪府東大阪市）が新たに借りた物流センターを使用する。倉庫の延べ床面積は約2万3000平方メートル。従業員は 60人程度になる予定だ。関西に偏っていた物流機能を東京に移すことで、コストや環境負荷を約10％低減し、首都圏への即納体制を整える。

△北京に日本食の常設店・双日<2768>が百貨店内に、コメなど販売
双日は23日、北京の高級百貨店で、日本の食材や食品をアピールする常設店舗を開いた。日本食の海外販路拡大を目指す農林水産省の委託事業で、陳列された商品は全180種類。同日開かれた開店セレモニーでは、日本の職人がマグロの解体を披露、足を止めた一般客にすしが振る舞われた。北京市中心部の百貨店「新光天地」地下1階のスーパーに35平方メートルの展示・販売スペースを設けた。半年にわたってコメや魚介類から日本酒、各地特産品まで幅広くＰＲする。中国で7月に販売が再開された日本産コメはほぼ完売の好調ぶり。あいさつに立った双日の大田義実・中国総代表は「経済の躍進とともに高まる中国の人々の食に対する要望に応えていきたい」と話した。

△ソフト開発費回収多様化・ゲーム各社、高騰に頭痛める
ゲームソフト会社が開発資金の回収方法を多様化させ始めた。セガ（セガサミーＨＤ<6460>）は映画公開と連動したソフトを開発、キューエンタテインメント（東京・目黒）はソフト本体を無料とし、ゲームの進行に使う道具（アイテム）をネット上で販売する多人数参加型ゲームを始める。ソフト開発費の高騰がゲーム各社の経営を圧迫しており、回収機会を増やして収益を最大化する新しいビジネスモデルを模索している。キューエンタテインメントは今冬、パソコン向けに開発したゲーム「エンジェルラブオンライン」を、プレイステーション３（ＰＳ３）向けに提供する。複数のプレーヤーがネットを通じて参加するロールプレイングゲーム（ＲＰＧ）で、ソフト代金や利用料金は無料。ただ、武器や薬など様々なアイテムを有料で入手すればゲームを有利に進められる。

△コンビニ各社、新技術で店舗省エネ化・ＣＯ２排出削減急ぐ
コンビニエンスストア大手が新技術を活用した店舗の省エネルギーに取り組み始めた。セブン―イレブン・ジャパン（セブン＆アイＨＤ<3382>）は結露を防ぐ特殊加工を施したガラス扉の採用により冷蔵・冷凍ケースの電力使用量を10％削減する。
ファミリーマート<8028>は店舗の看板に電力消費を半減できる発光ダイオード（ＬＥＤ）照明を試験導入した。コンビニなどを省エネルギー法の対象にする検討も進められており、各社は省エネ化により二酸化炭素（ＣＯ2）の排出削減を加速する。
セブンイレブンは旭硝子<5201>と共同で、冷蔵・冷凍ケースの扉の結露を防ぐ特殊なガラスを開発した。ケースの中の商品が外からよく見えるようにするため、これまではヒーターを使ってガラス扉の結露を防いでいた。このヒーターが不要になり冷蔵・冷凍ケースの電力使用量を10％減らせる。11月以降開業する新店や改装店で使用する。

△「続きはネットで」サイト誘導・検索ＣＭ10倍に急増
「続きはネットで」――。インターネットと連動した「ウェブ検索ＣＭ」と呼ばれるテレビＣＭが急増している。ＣＭ総合研究所（東京・港、関根建男代表）の調べでは、2007年1―6月の同ＣＭの本数は前年同期の10倍に達した。テレビでは伝えきれない詳細な商品情報をネットで提供して広告効果を高める手法として、企業の間で利用が広がりつつある。2年前から徐々に増え始めたウェブ検索ＣＭは、テレビＣＭの最後に「検索窓」を登場させ、視聴者に商品名などのキーワードを入力して検索するように促す。視聴者が検索サイト経由で誘導されたサイトを訪れると、テレビＣＭの続編が視聴できたり、詳細な商品情報やキャンペーン情報が入手したりできる。

△ヤフー<4689>、コンテンツ連動広告企業に出資
ヤフーはサイトの内容に関連する広告を配信する「コンテンツ連動型広告」を手掛けるブレイナー（東京・渋谷）を子会社化した。ブレイナーの広告配信先は中小企業や個人サイトが多い。コンテンツ連動型広告市場は拡大しており、同分野の強化で収益拡大につなげる。ヤフーは8月末にブレイナーに4億9100万円を出資した。出資比率は41.7％となり、役員も派遣して連結子会社とした。ヤフーはホームページやブログ（日記風の簡易型ホームページ）などのサイトを持つ個人や中小企業が、コンテンツ連動型広告の配信やバナー広告の掲載を申し込める専用サイト「ヤフー！ウェブオーナーセンター」を年内にも開設する。ブレイナーの広告主は約1000社、個人を中心に数万サイトに広告を配信している。
（NIKKEI NET）

▼三菱ＵＦＪＦＧ、投資有価証券の一部で大幅な評価減の可能性
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>は、保有している投資有価証券の一部について、大幅な評価減を実施する必要が生じる可能性があると明らかにした。米サブプライムモーゲージ（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題に端を発するクレジット市場の混乱による影響だとしている。同社は、米証券取引委員会（ＳＥＣ）への報告で、市場が「下落もしくは適切な価格がついていない」ことから、一部の証券の価値が下がった、と説明した。同社は「米クレジット市場の低迷によって、世界的に株式市場の動きが非常に不安定になる可能性がある。外為相場も同様だ。それがわれわれの業績に影響を与える可能性がある。クレジット市場の状況が引き続き悪化すれば、資金調達の仕組みを調整する必要が生じる可能性がある。資金調達コストが上昇する可能性もある」と指摘した。
（ロイター）

△南京でマツダ<7261>車生産へ＝合弁会社の新工場が完成
マツダは24日、中国の合弁会社「長安フォードマツダ汽車」（江蘇省南京市）の南京車両工場（同）が完成し、同日に現地で竣工（しゅんこう）式を行ったと発表した。新工場の生産能力は年間16万台で、10月末から小型車の新型「Mazda2（日本名デミオ）」の生産を始める予定。マツダは同工場の稼働により、 2010年までに中国市場で生産・販売を30万台に拡大する中期目標の達成を目指す。　

△三越<2779>、中国人客向け売り上げ増へ布石＝現地カード利用しやすく
大手百貨店の三越は24日、日本を訪れる中国人観光客を狙った売り上げ増加策を進めることを明らかにした。中国発行のデビットカードで買い物ができる店舗を、従来の東京・銀座店1店から、9月中旬に都内の日本橋本店や名古屋の栄店、札幌、福岡各店に拡大。これに続き、中国の連休で来店者の上積みが見込まれる10月に合わせて、同カードの利用客を対象に割引キャンペーンを実施する。
（時事通信）

△高強度コンクリでマンションゆったり　大手ゼネコン開発競う
大手ゼネコンが高層マンションの柱などに使う鉄筋コンクリートの強度向上に取り組んでいる。
大成建設<1801>が日本で最も強度のあるコンクリの実用化に成功し、今秋着工予定のマンションに採用する。また、竹中工務店も強度を向上させたコンクリを開発し、建設中のマンションに使用している。強いコンクリを使えば、建物の重量がかかる低層階で柱を細くしたり、数を減らすことができる。収納空間などを広げることが可能になるため、ゼネコン側も開発に意欲を示している。コンクリの強度は、１平方センチ当たり何トンの荷重に耐えられるかで示される。ゼネコンがマンションの柱などに使うコンクリは、これまで１平方センチ当たり１トン程度を上限とするものが主流だったという。大成建設がこのほど実用化したコンクリは、新しいセメント材料を使うほか、品質管理技術なども改良し、同１・６トンの重さに耐えられる強度を実現した。今秋、東京・東池袋に着工予定のタワーマンション低層階の柱として使用する。すでに同社では、東京・赤坂に建設中の４３階建てのタワーマンションなど２物件の低層階で、同１・５トンの荷重に耐えられるコンクリを使用しており、今後も強度を高めたコンクリを順次、採用する計画だ。強いコンクリを使用すれば、低層階で従来の強度の場合より柱の本数を減らしたり、柱を細くしたりできる。１・５トンのコンクリを採用した場合、「低層階の１住戸（８０平方メートル）あたり１平方メートル弱程度の空間を余分にとれる」という。
また、竹中工務店も強度を高めたコンクリ開発に力を入れており、川崎市の東急武蔵小杉駅近くで建設しているマンションで、１平方センチ当たり１・５トンの荷重に耐えるコンクリ柱を採用している。同社では「柱の数が少なくて済むと、屋内の景観も良くなる」と強調する。都心部では高層マンションの建設が相次いでおり、若い夫婦などに人気が高い。「マンション販売では『収納が多い』『ベランダが広め』という宣伝文句は効果が高い」（不動産販売会社）としており、今後もゼネコン各社の間でコンクリ強度の向上に向けた技術開発が進みそうだ。

△ピザとパスタのハーモニー　「うまいもの市場　ＴＡＰＡ」
ピザかパスタか、注文に迷ったときはこの一品！？
外食産業のコロワイド・グループ<7616>（横浜市）は、クリームソースのスパゲティとピザ生地を焼き上げた「たっぷりきのことスモークサーモンのピッツアパスタ」を開発し、創作無国籍料理の居酒屋チェーン店「うまいもの市場　ＴＡＰＡ」の秋の新作メニューに加えた。素材のキノコは、シメジ、マイタケ、エリンギを使用。スモークサーモンとパスタを組み合わせ、クリームソースをかけて焼き上げた。８７１円。「ピザもパスタも楽しみたい、イタリアン好きの人にボリューム満点の一品」（コロワイド）。「うまいもの市場　ＴＡＰＡ」３４店舗で提供している。また、同社は長さ５０センチの甘太郎「きのこともちのロングピザ」（７１４円）と、ＮＩＪＹＵ－ＭＡＲＵ「カボチャのミートソースピッツア」（５０４円）を開発。「手作り居酒屋　甘太郎」（８４店舗）と「遊食三昧　ＮＩＪＹＵ－ＭＡＲＵ」（４３店舗）で、それぞれの秋の新作メニューとして提供している。

△ランドセル幅ゆったり　コクヨ<7984>Ｓ＆Ｔ　情報誌と共同開発
コクヨグループの文具会社、コクヨＳ＆Ｔ（大阪市東成区）は、幼稚園児の保護者向け情報誌『あんふぁん』（サンケイリビング新聞社発行）と共同開発したランドセル「あんふぁんモデル」の平成２０年度版を発売した。幼稚園などで無料配布している同誌の読者らが昨年、母親の視点で商品開発に加わったランドセルの第２弾。今年は読者の母親モニターに加え、昨年、同モデルを購入した保護者など２６人が開発会議に参加した。同モデルは、Ａ４サイズの書類が入るよう幅を従来品よりゆったりと仕上げ、内容物のがたつきを減らす仕切りを入れたのが特徴。今年は「体格が大きくなっても使えるように」と、肩ベルトを調整する仕組みを新たに採用した。紺色やオリーブ、ピンクなど全８色。オープン価格だが、実売価格は３万３８００円の見込み。インターネットの専用サイト（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｅｎｆａｎｔ．ｎｅ．ｊｐ／ｒａｎｄｏｓｅｒｕ０８／）でも販売する。
（産経新聞）

△厳選アラビカ１００％
ＪＴ<2914>は、缶コーヒー「ルーツ」シリーズから「リアルブレンド　プロダクト」を１０月８日に発売する。厳選したアラビカ種の豆を１００％使用し、焙煎（ばいせん）時間も１．３倍にした。従来品より３３％大きい新形状の「広口フタ」を取り入れ、より飲みやすくしたという。１９０グラム入り。１１５円（税抜き）。

△５０の潤い成分・半日持続
ロート製薬<4527>は、化粧水、乳液、美容液の三つの機能を組み合わせた５０代女性向けの化粧品「５０の恵　コラーゲン配合養潤液」を発売した。コラーゲンやコエンザイムＱ１０など潤い効果のある５０種類の成分を配合した。保湿力が１２時間持続するのが特徴という。２３０ミリ・リットルで２４１５円。詰め替え用が２００ミリ・リットルで１８９０円。

△安全で早い加湿
三菱重工<7011>空調システムは、スチーム式加湿器「ＳＨＥ１２０ＤＤ―Ｗ」（和室２０畳用）を１０月１日発売する。蒸発布が吸った水を加熱して加湿する独自の「スチームファン蒸発式」で、転倒しても熱湯がこぼれずに安全で、電源を入れて１分で加湿が始まる早さも利点だ。内部の手入れ時期を知らせるランプやオンタイマー機能も付けた。４万５１５０円。

△布団もきれい、空気もきれい
日立<6501>アプライアンスは、サイクロン式掃除機「ＣＶ－ＲＳ１」を１０月２０日に発売する。電動布団たたき機能が付いた吸い込み口を備え、布団の中のダニやホコリをたたき出し、吸引しやすくした。ちりやアレルギー物質が飛び散るのを防ぐ機能も高めた。オープン価格だが、想定価格は９万円前後。

△音の場所自在
ヤマハ<7951>は、無線規格「Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ」対応の携帯電話やパソコンとワイヤレス接続して音楽を聴けるスピーカーシステム「ＮＸ－Ｂ０２」を１１月中旬に発売する。奥行き８．４センチ、高さ１７センチとコンパクトで、スピーカー２組とアンプを一体化した。外装は光沢のあるピアノ調とし、黒、白、赤の３色をそろえた。オープン価格だが、想定価格は２万４８００円前後。

△目元の輝きいつまでも
資生堂<4911>は、２０代後半から３０代前半の女性向けスキンケアシリーズ「＆フェイス　スマートメソッド」から、目元用の美容液「フラッシュアイズ」を１０月２１日発売する。２種類の保湿成分で乾燥を防ぎ、目の周囲にハリ感を与えるという。ほおや額の部分は、付属品のスティックでマッサージしながら塗る。ジェル状。３０グラム。４２００円。

△新リンゴ氷結
キリンビール<2503>は、「キリンチューハイ　氷結　アップルヌーヴォー〈冬限定〉」を１０月３１日に期間限定で発売する。８月下旬以降に収穫したばかりの国産リンゴ「つがる」の果汁を使用し、みずみずしくすっきりした味わいという。アルコール度数５％。市場予想価格は、３５０ミリ・リットル入り、１４８円前後、５００ミリ・リットル入り、２０１円前後。

△情報はこれ１台で
ソフトバンク<9984>モバイルは、携帯電話と携帯情報端末（ＰＤＡ）の機能を備えたスマートフォン「Ｘ０２ＨＴ」（台湾・ＨＴＣ社製）を発売した。厚さ１３．９ミリ、重さ１２０グラムのコンパクトサイズで、「ワード」「エクセル」など文書ファイルの編集・保存ができる。最大で毎秒１．８メガ・ビットの高速データ通信が可能で、無線ＬＡＮ（構内情報通信網）にも対応する。黒、白、オレンジの３色。オープン価格だが、想定価格は約２万円台後半。
（読売新聞）

△遊べるカレンダー「毎日エンジョイカレンダー　人生ゲーム2008」タカラトミー<7867>
タカラトミーは「毎日エンジョイカレンダー　人生ゲーム2008」を10月1日から発売する。普段何気なく見ているカレンダーに遊びの要素を付加する「毎日エンジョイカレンダー」シリーズの第一弾。同社の「人生ゲーム」シリーズをモチーフにし、壁掛けタイプと卓上タイプを用意。壁掛けタイプはカレンダーの1日ごとの枠を「人生ゲーム」のマスとして使う。ふつうの「人生ゲーム」と同じ「すごろく遊び」のほか、遊ぶ日のマスにコマを置き、ルーレットの出目によって指示が決まる「カレンダーゲーム遊び」の2通りの遊び方を楽しめる。卓上タイプは各マスのイベントはお金が増えるか減るかの2択になっており、付属のシートを使えば簡単な「すごろく遊び」もできる。希望小売価格は壁掛けタイプが2,940円（税込み・限定5000個）、卓上タイプが1,050円（税込み・同8,000個）。
（J-CASTニュース）

△ＮＥＣ<6701>とアイダ<6118>、約２５分でＤＮＡ解析可能な装置を開発
ＮＥＣとアイダエンジニアリングは共同で、デオキシリボ核酸（ＤＮＡ）の抽出から解析までの時間がわずか約２５分で可能な個人識別用の小型ＤＮＡ解析装置を開発した。解析プロセスの効率化などにより装置の大きさはアタッシェケース並みの小型化を実現。小型でＤＮＡ解析までのプロセスが一貫でできる装置は世界で初めて。０８年度初めの製品化を目指し、価格は５００万円程度の予定。主に警察の犯罪捜査向けに提供する。開発装置は用途を個人識別に絞り込むことで解析プロセスを効率化した。また樹脂基板上に開けた微細な穴を液体移送に用いたことで移送用器具を不要にした。これによって大きさは現場への持ち込みが可能な幅５００ミリ×奥行き４００ミリ×高さ２００ミリメートルのコンパクト設計を実現した。さらに小型設計により各プロセスの作業連携も容易になり、解析処理の高速化が可能になった。ＤＮＡの解析は、まず血液や口腔（こうくう）の粘膜などから採取した細胞からＤＮＡを抽出。取り出したＤＮＡは７０―１００度Ｃの温度間で加温・冷却を繰り返し、識別可能な分量まで増やす。さらに識別の精度を上げるためにＤＮＡの長さを調べた上で、個人によって異なる塩基配列を判定し個人を識別する。従来のＤＮＡ解析は創薬開発などの研究向けが主流で、各プロセスごとに専門装置を使用するなどシステムは大型化が避けられなかった。解析時間も１日以上を必要としていた。

△ＪＣＯＭ<4817>、有料番組視聴で募金に参加するサービス基盤を無償提供
ジュピターテレコム（ＪＣＯＭ）は有料番組の視聴を通じて募金に参加するサービスの基盤を、地域の民間非営利団体（ＮＰＯ）や環境保護団体に開放する。地元の活動を支援したい住民と団体との仲介役になり、地域活性化に貢献していく。ただ募金は人々の善意で成り立つもの。同基盤の利用提案は一つ間違えると押しつけとの印象を与えかねない。このため「積極的に活用してもらいたい」（広報部）としながらもＰＲはひかえ気味で、団体からの活用の申し出を待っている。ＪＣＯＭの募金サービス「募金オンデマンド」は、ケーブルテレビ（ＣＡＴＶ）回線を通じて好きな時間に見たい番組を視聴できるビデオ・オン・デマンド（ＶＯＤ）サービスの中で提供。募金専用番組を加入者に視聴してもらい、視聴料収入を団体に寄付する。視聴者は外出せずに家から簡単に募金ができる。団体にはサービス基盤を無償で提供し、視聴手数料なども徴収しない。新潟県中越沖地震の募金では視聴料５２５円、１０５０円、３１５０円の３番組を用意。８月末時点で１１６７件、計約１２６万円の義援金が集まった。地域の団体が同募金基盤を活用する目的としては、植林や文化財保護、子供音楽祭といった活動の資金調達を想定。営利目的でないかどうかなどを審査した上で活用を認めていく。募金番組の認知度を引き上げる取り組みも進める。ＶＯＤサービス刷新に併せてトップ画面にバナーを表示するなど募金番組へのアクセスを改善する。一般の商品やサービスと異なるだけに、事業目標は特に定めていない。「地域密着で展開するＣＡＴＶ事業者のＣＳＲ（企業の社会的責任）活動の一環として取り組む」（同）方針だ。

△ファナック<6954>、欧拠点を増設
ファナックは欧州におけるＮＣ（数値制御）装置事業とロボット事業の拠点を拡充する。０７年度末までにＮＣ装置事業はポーランド、スイスの２拠点を新設、ロボット事業もスイス、ハンガリーなど３拠点を追加する。自動車産業を中心に需要拡大が見込まれる東欧にも拠点網を広げ、欧州全域でＮＣ装置、ロボット事業の拡大に取り組む。ファナック製ＮＣ装置のサービスを担当するファナックヨーロッパ（ドイツ・シュツットガルト）が、０７年度末までにポーランド、スイスに支社を設立する。同社は全３２拠点となる。「ＧＥファナック」ブランドのＮＣ装置を担当するファナックＧＥＣＮＣヨーロッパ（ルクセンブルク）は欧州１０カ国に拠点がある。グループ全体で４０以上となる拠点網を生かし、ＮＣ装置の販売・サービスを強化する。

△山武<6845>、下水管対象の雨水進入場所調査サービスを本格化
山武は劣化・損傷した下水管を対象に雨水が浸入する場所を調査するサービス「ドクターＴＣＢＭ」の本格展開に乗り出す。今夏に下水道関連技術を評価する組織、下水道新技術推進機構が同サービスに対し新技術の証明を交付。これに伴い全国の自治体に向け技術説明書を約３５００部配布した。ドクターＴＣＢＭは過去３年間の下水処理場の流入量データと、気象庁が提供する調査対象地域周辺の降雨量を照らし合わせて解析。下水とは因果関係が少ない水の流入を導き出して雨水の浸入場所を絞り込み、対象地域を色で分類して浸入の可能性の高い下水管を示す。下水管を効率的に補修でき、補修のコストと期間を省ける。

△ボッシュ<6041>、エアバッグ用電子制御ユニットの生産ラインを構築
ボッシュは、富岡工場（群馬県富岡市）にエアバッグ用の電子制御ユニット（ＥＣＵ）の新生産ラインを構築する。投資額は約７億円。生産能力は年１００万台分。従来品に比べ小型、低価格の高機能ＥＣＵを生産する。
自動車業界では、トヨタ自動車<7203>が７月末以降発売の全乗用車に、サイドエアバッグを標準装備するなど、安全意識の高まりを受けてエアバッグ需要が広がっている。ボッシュは、０８年春に次世代のエアバッグ用ＥＣＵ「エアバッグ１０」の生産を始める。近くライン構築に着手する。ボッシュによるとエアバッグ用ＥＣＵの新ラインは７―８年ぶり。一つのＥＣＵで複数制御を可能としたうえで、小型化するのが特徴という。富岡工場では現在、「エアバッグ８」を年間約９５万台分生産している。最新の「同９」は輸入を継続する。
主要顧客は日産自動車<7201>やダイハツ工業<7262>、三菱自動車<7211>、マツダ<7261>など。「同１０」の生産・発売を機に「同８」の生産は縮小する。ただ、数年間はエアバッグ用ＥＣＵ全体で現在の１・５倍程度の生産が続きそうだ。自動車メーカー各社は順次、エアバボッシュは、０８年春に次世代のエアバッグ用ＥＣＵ「エアバッグ１０」の生産を始める。近くライン構築に着手する。ボッシュによるとエアバッグ用ＥＣＵの新ラインは７―８年ぶり。一つのＥＣＵで複数制御を可能としたうえで、小型化するのが特徴という。富岡工場では現在、「エアバッグ８」を年間約９５万台分生産している。最新の「同９」は輸入を継続する。主要顧客は日産自動車やダイハツ工業、三菱自動車、マツダなど。「同１０」の生産・発売を機に「同８」の生産は縮小する。ただ、数年間はエアバッグ用ＥＣＵ全体で現在の１・５倍程度の生産が続きそうだ。自動車メーカー各社は順次、エアバッグの採用を増やす。トヨタは側面衝突時に乗員の胸への衝撃を緩和するサイドエアバッグと、乗員頭部の衝撃を緩和するカーテンエアバッグを、７月末以降発売の乗用車系全車種に標準装備している。こうした動きに各社も追随する見通しだ。

△ＪＳＰ<7942>、約２０億円を投じ鹿沼工場に大型倉庫を新設
鹿沼工場は五つの工場棟があり、道を隔て、分散して立地している。食品トレーや液晶用ガラス基板の包装に使う発泡したポリスチレン（ＰＳ）などを生産している。これまで工場敷地に余裕がないため、製品は外部の賃貸倉庫を借りて保管していた。だが液晶向け製品の出荷が好調なうえ、０６年に閉鎖した平塚工場（神奈川県平塚市）の発泡ＰＳ製品も鹿沼工場に移管したことなどで、在庫が急増。新しい保管スペースが必要になっていた。同社はまず１０月末までに１８カ所の賃貸倉庫のうち１５カ所を、残る３カ所も３年後をめどに返却する。在庫を１カ所に集約することで物流コストを削減すると同時に、搬送トラックの運行ロスも減らせるとして、二酸化炭素（ＣＯ２）排出量の削減効果も期待している。ＪＳＰは発泡したポリスチレンやポリプロピレンの製造・販売が主力で、０８年３月期の売上高は９９０億円を見込む。

△伊藤園<2593>、缶コーヒー飲料３ブランドを主力ブランド「Ｗ」に統合
伊藤園は缶コーヒー飲料３ブランドを主力ブランドである「Ｗ（ダブリュー）」に統合し、２４日から販売する。これまでは「Ｗ」「サロンドカフェ」「アロマドリップ」の３ブランドで展開してきたが、一つに統合することでブランド力を高め、拡販につなげる。今回、Ｗブランドとして「ブラック」「アロマモカブレンド」など５種類を投入する。Ｗシリーズは独自の「ダブル・ブロック」製法を採用。深い味わいと、コーヒー豆に含まれるポリフェノール「クロゲン酸」を通常商品と比べて多く含み、機能性にも優れているという。

□電通紛争処理委、日本通信<9424>とＮＴＴドコモ<9437>の紛争処理の審議開始
電気通信事業紛争処理委員会（森永規彦委員長）は、日本通信とＮＴＴドコモの携帯電話網利用交渉に関する紛争処理の審議を開始した。総務省の裁定案をたたき台に、今後両社に意見書の提出や必要によって委員会での意見陳述を求め１０月末にも審議を終了。その後早期に答申案をまとめる。総務省が同委員会に示した裁定案は、日本通信がドコモ側の通信網部分を含めて顧客への料金を決めて一括請求する「エンドエンド料金」の採用を認めた。またドコモと締結する料金体系には、利用する通信速度（帯域幅）に応じて一定額を課金する「帯域幅課金」を採用すべきだとした。一方で、提供料金の具体的な水準の明示は見送り、今後両社が協議して決めることを求めた。その上で話し合いを促進するため、料金算定の参考となる情報を極力開示することを要請した。
（日刊工業新聞）