9/21 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

■保険株
日本損害保険協会の江頭敏明会長（三井住友海上火災保険社長）は20日、サブプライムローン問題が損保各社に与える影響について「各損害保険会社ともＡＬＭ管理（資産・負債管理）で安全に運用している」と述べ、軽微であるとの認識を示した。

□東京電力<9501>：新潟県中越沖地震と同じ規模の震災でも福島第一原子力発電所、福島第二原子力発電所の主要設備の機能維持に影響ないと、経済産業省に報告した。

△東京ドーム<9681>：07年７月中間期の連結純損益は64億円の黒字。
前年同期は971億円の赤字。前中間期は減損損失と事業整理損失引当金を特別損失に計上しており、今中間期は特損が減少することで、利益を押し上げた。

▼盟和産業<7284>：07年９月中間期の業績予想を下方修正。
住宅営業部門の案件が一部下期にずれ込むことに加え、自動車用部品部門で原材料費の上昇や、新規製品の諸経費の増加傾向が続く。中間期の純損益は従来予想の2000 万円の黒字から３億9000万円の赤字に転じる見通し。前年同期は9600万円の黒字だった。

▼大盛工業<1844>：07年７月期の単体純損益は100万円の赤字となったもようだ。
従来予想は4400万円の黒字だった。貸倒引当金繰入額、たな卸資産評価損などを計上したことで利益を圧迫した。

□東洋インキ製造<4634>:主力取引銀行の三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行などと100億円の協調融資契約を締結したと発表した。
（ブルームバーグ）

□「損害与える認識なし」と前会長＝中部電<9502>・古美術訴訟―名古屋地裁
中部電力の太田宏次前会長（74）が古美術商から高額の中国陶磁器を購入し、会社に損害を与えたとして、同社が前会長に約4億4000万円の損害賠償を求めるなどした訴訟の口頭弁論が20日、名古屋地裁（清水研一裁判長）であった。太田前会長は初めて出廷し、「会社に損害を与える認識はなかった」と主張した。

■東京ガス<9531>の業務用携帯電話が盗難＝552世帯の顧客情報
東京ガスは20日、業務委託先の車両が車上荒らしにあい、業務用の携帯電話を盗まれたと発表した。携帯電話には、顧客552世帯の住所、氏名、電話番号などが記録されていた。ただ顧客情報が流出した事実は確認されていないという。

△窓口の番号表示、赤から白に＝視覚障害者も見やすく―三井住友<8316>銀
三井住友銀行は20日、視覚障害者に配慮した新しい受付番号表示機を25日から順次、国内全店舗の窓口に設置すると発表した。表示される番号の色が赤から白に変わり、現在より見やすくなるという。邦銀では初の試み。

△電機業界、生き残りへ再編加速＝価格下落と投資拡大が重荷―相次ぐ提携・統合
7月に日本ビクター<6792>とケンウッド<6765>が経営統合で合意したのに続き、シャープ<6753>とパイオニア<6773>が資本・業務提携を発表した。先端半導体の開発でも大手メーカー同士の合従連衡が進んでおり、電機業界の再編の動きが加速してきた。その背景には「どこかと組まなければ、生き残りは難しい」（須藤民彦パイオニア社長）という電機業界を取り巻く厳しい経営環境がある。

□北陸電<9505>、志賀原発の安全機能維持を確認＝柏崎刈羽の中越沖地震データを基に
北陸電力（富山市）は20日、新潟県中越沖地震と同程度の地震動が発生した場合の志賀原子力発電所（石川県志賀町）1、2号機の耐震性について、「安全上重要な機能を有する主要な施設の機能維持への影響はないものと考えられる」とする検討結果を発表した。　

□女川原発の安全機能、「影響なし」＝中越沖地震データで検証―東北電力<9506>
東北電力は20日、女川原発（宮城県女川町、石巻市）と東通原発（青森県東通村）の安全上重要な設備について、新潟県中越沖地震の際に東京電力柏崎刈羽原発で観測されたものと同様の揺れが起きた場合の影響を検証し、「機能維持に影響はない」とする報告書を経済産業省原子力・安全保安院に提出した。
（時事通信）

△ソニー<6758>、ＭＳ　ソフト大量投入－独り勝ち任天堂<7974>を攻略へ
（東京新聞）

△半導体各社、車載用画像認識ＬＳＩ分野を強化
半導体メーカーが車載用の画像認識ＬＳＩ分野を強化する。
ＮＥＣエレクトロニクス<6723>は白線やレーンなど従来の認識対象に加えて、信号機や標識などにも認識対象を広げる。
富士通<6702>は歩行者など動きのあるものを認識する画像描画ＬＳＩの開発に乗り出す。ルネサステクノロジは歩行者などの認識を技術的に可能にしている。車載用の画像認識ＬＳＩは、各種センサーとの組み合わせで、衝突安全や予防安全につながることから、自動車メーカーや部品メーカーとともに力を入れていく。
ＮＥＣエレクトロニクスは、画像認識用並列プロセッサー「アイマップカー（ＩＭＡＰＣＡＲ）」で白線・レーン認識のほか、赤外線による歩行者など立体物認識も実現。今後は自社でプログラム開発を進めて、可視光による歩行者認識のほか、標識や信号機、二輪車などにも認識対象を拡大。その結果、応用分野を広げ、標識や信号などの予告注意、左右折時・ブラインドコーナーの警告、脇見・居眠り警報などにつなげていく考え。富士通はカーナビゲーションシステムと連動させて、歩行者など動きのあるものを認識する画像描画ＬＳＩを開発する。その際に、市場調査を実施し、ソフトウエアの書き換えで対応するのではなく、デバイス構造から変えていく。ルネサステクノロジは、画像認識ＬＳＩを内蔵したカーナビ用システムオンチップ（ＳｏＣ）「ＳＨ―Ｎａｖｉ２Ｖ」で白線検知機能などを装備。ユーザーがソフトウエアを開発すれば歩行者など動きのあるものも認識できるという。画像認識ＬＳＩは自動車分野への搭載が先行。
トヨタ自動車<7203>は、ＮＥＣエレクトロニクスのＩＭＡＰＣＡＲを高級車「レクサス」に搭載し、衝突回避（プリクラッシュセーフティー）を実現。入力画像から立体物の位置や距離を検出、衝突可能性が高いときには運転者に警報を鳴らし、制動操作がない時にはブレーキなど制御系と連動して緊急回避を支援する。ルネサステクノロジはカーナビに搭載し、カーナビ自体の付加価値を向上している。

△パシフィックシステム<3847>、鉄鋼流通・加工業向け販売加工管理ソフト投入
パシフィックシステムは中堅規模の鉄鋼流通・加工業向けパッケージソフト市場に参入する。中堅企業に強い内田洋行の統合業務パッケージ（ＥＲＰ）と、日本ＩＢＭのデータベース（ＤＢ）ソフトを稼働基盤にした業種特化型ライブラリ（特定の機能を持つソフト部品の集合体）の第１弾となる。両社の販売代理店網などを通じて需要を開拓。システム構築（ＳＩ）を含め３年後に５億円の売り上げを目指す。発売する「パーフェクトスチール」は、鉄鋼流通・加工業向けの販売加工管理ソフト。非鉄金属製造の生産販売管理で２０年以上培った知識と実績をベースに、鉄鋼流通加工業で求められる見積もりや加工、販売などの機能をパッケージ化した。需要層に位置付けるのはコイルや鋼板、形鋼、パイプ、線材などを扱う年商２０億―１００億円の中堅流通・加工業者。価格は５クライアントの場合、ハード、ＳＩを含め約１２００万円。「１からつくるシステムに比べ、６分の１程度で導入可能。導入期間も半減できる」（パシフィックシステム）という。同業界では仕入れた鋼材が外注業者などを渡り歩きながら加工されることが多く、現品の移動や在庫情報の把握が難しい。新商品は加工管理を標準機能として装備し、受注情報からシームレス（継ぎ目なし）に加工母材の引き当てができる。店売りや仲間買い、ひも付き、外注加工といった業界固有の取引形態をはじめ、預かり、商社在庫、埠頭（ふとう）在庫といった多様な在庫形態をサポート。重量の表記も本、束、枚などの単位を柔軟に扱える。システム基盤となる内田洋行のＥＲＰ「スーパーカクテルデュオ販売」は、内部統制対応やカスタマイズ（個別対応）が柔軟にできる。鉄鋼業界は活況で、流通加工業者は安定供給が求められている。このため業務の効率化と利益の確保の両立に向けパッケージの採用機運が高まっているという。

△沖電気、ＳＦＴと複数チップ搭載モジュール量産で協業
沖電気工業は２０日、システム・ファブリケーション・テクノロジーズが開発した複数チップを一つにする次世代チップ「システム・イン・シリコン」の量産で協業すると発表した。沖電気は自社で保有するマイクロバンプなどの先端技術を応用することでシステム・イン・シリコンを量産。一方、ＳＦＴは携帯電話やポータブル機器などの市場向けに顧客を開拓する。システム・イン・シリコンは最速転送レートが毎秒８・５ギガバイト（ギガは１０億）で、最大容量５１２メガビット（メガは１００万）のメモリー「ＳＩＳＲＡＭ」とシステムオンチップ（ＳｏＣ）を、シリコン・インターポーザー上にマイクロバンプで積層したマルチチップモジュール。ロジックとメモリー間の高速転送時に生ずるパワーやノイズ、タイミング調整などの問題を解決している。

△トヨタ<7203>ケーラム、熟練技能者のノウハウを標準化する新システム発売
トヨタケーラムは２０日、熟練技能者の作業手順やノウハウを電子保存し業務に活用するシステム「指南車」の最新版を１０月中旬に発売すると発表した。手順の流れを簡易に作成できるよう改善し、作成工数を現行機種に比べ最大で半分に減らした。１サーバの価格は２００万円から。指南車はノウハウが集まった作業手順をフローチャート形式で表現し、ノウハウの共有化や作業の標準化を図る。最新版となる「バージョン２・０」は、フローチャートをアイコンから選択して簡易に作ることが可能。またデータなどを管理する複数の画面を一つに統合し使いやすくするなど、操作画面を一新した。作成したフローチャートをサーバからパソコンに引き出し、製造現場など外部に持ち出して閲覧できる。システムの作業記録を残せるため、作業が正確に行われているかどうかを確認できる。

△安川電機<6506>、可搬重量５倍の１５ｋｇに増やしたアーク溶接ロボ発売
安川電機は２０日、アーク溶接ロボットの新製品「ＭＯＴＯＭＡＮ―ＥＡ１８００Ｎ」を２１日に発売すると発表した。可搬重量を従来機の５倍の１５キログラムに増やすことで、特殊な溶接トーチや画像センサーなどを搭載できるようにした。価格はコントローラーなどを含めて１セット５２５万円。年間３００台の販売を目指す。可搬重量を増やしたことで、サーボ駆動式トーチや発熱対応型の水冷トーチなどを容易に取り扱える。軸旋回速度は従来機よりも１５％早めた毎秒１９５度に高速化。これにより、溶接作業を伴わない動作の時間を１０％程度短縮でき、溶接ラインの生産性向上につながる。従来のＥＡシリーズが採用している溶接用の配管や配線をロボットのアーム内に収納する方式を継承。機敏な動作や溶接品質を高められるといった優位点を受けついだ。自動車や同部品メーカーのアーク溶接ライン向けに売り込む。

△富士通<6702>テン、米でオーディオ一体型カーナビ拡販－量販店と提携
富士通テンは米国市場で、市販ブランド「イクリプス」のオーディオ一体型カーナビゲーションの販売促進活動を強化する。家電量販店のサーキット・シティー・ストアーズ（米カリフォルニア州）と提携し、９月中に約６５０店舗に富士通テン製品の専用什器（じゅうき）を設置する。オーディオ機能と簡易型カーナビゲーション（ＰＮＤ）機能の一体化など、他社製品にない特徴を消費者に訴求し、販売に弾みをつける。富士通テンが販促に力を入れるのは、２ＤＩＮサイズ（縦１００ミリ×横１７８ミリメートル）のオーディオ一体型ナビ「ＡＶＮ２２１０ｐ」で、５月に北米で発売した。ナビ部分は取り外し、簡易型カーナビゲーション（ＰＮＤ）として使用できる。米国の家電量販店は国内と異なり、対面販売の商慣習がなく、店頭に並べるだけでは同製品の特徴が消費者に伝わりにくい。

△ミツバ<7280>、設計部門を拡充－提案型営業を強化
ミツバは、設計部門をハード・ソフト両面で強化する。設計開発に使う３次元ＣＡＤ「キャティアＶ５」の導入台数を今後約３年間で現状より５割増強する。まず０７年度は６０００万円投資する。設計部門への新規配属も、従来の年間５０人弱から今後２―３割増やす。顧客である日系自動車メーカーのグローバル化に対応し、４月に吸収合併した旧自動車電機工業の出身者とのシナジー（相乗効果）創出を急ぐ。同社が保有するキャティアＶ５は１００台弱。これを年２０台ずつ増やす予定。人材面では、開発要員の年間採用を年６０―７０人に増やし、その大部分を設計要員に充てる見通しだ。ミツバは、モーター類で使う銅など原材料の高騰が続き、収益面の立て直しが必要であるほか、品質トラブルの撲滅なども重要課題となっている。

△ファルテック<7215>、車用外装樹脂部品や用品の先行開発体制を強化
ファルテックは、自動車用外装樹脂部品や自動車用品の先行開発体制を強化する。川崎市の本社にある組織「先行開発センター」の技術者を０７年度から年率５―６％増やす計画。また研究開発費を増額するほか、評価・実験などを手がける「トライ工場」（神奈川県海老名市）の設備も充実させる。不採算事業からの撤退などで再建が軌道に乗る中、先行技術や次世代商品の開発に経営資源を振り向け、業容拡大への基盤を構築していく。ファルテックはフロントグリル（前面網）などの外装樹脂部品開発で、塗装やメッキといった“加飾”技術に重点を置く。光輝調の新色の加飾技術などを先行開発する。自動車用品では、重点分野をアルミニウム加工品などに絞り込む。同社は４月に新型車向け製品開発を主眼とする開発センターから先行開発部隊を分離し、部品・用品の開発に横断的に取り組む先行開発センターを設置。

△丸紅<8002>プラックス、余ったコンクリを簡単除去できる新工法を全国展開
丸紅プラックスは、地中に挿入する場所打ち杭の作業で生じる余分なコンクリートを簡単に取り除く「シートアップ工法」の全国展開を始めた。部材に生分解性樹脂を使うため除去したコンクリートを埋め戻し処理できるほか、作業時の騒音がない。初年度で売上高３億円を目指す。新工法は水分で膨張し、コンクリートにひび割れを発生させる静的破砕剤を取り付けたシートを使う。シートは杭の骨格部となる鉄筋に装着。コンクリート注入後に地面に対して水平に広げ、地上の余分なコンクリート（余盛コンクリート）部を分断する。価格は杭径１５００ミリメートル１本当たり３万円。鉄筋カバーやシートの材料を生分解性樹脂にし、除去部を埋め戻し処理を可能とした。コンクリート除去に削岩機を使用しないため振動や騒音が発生せず、工期も従来の約１日から数時間へ短縮できる。

△東洋紡<3101>、プリント基板材料に再参入－高耐熱性フィルムをサンプル出荷
東洋紡は電子材料の回路基板材料市場に再参入する。高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス」のサンプル出荷を開始した。「ゼノマックス」は、半導体シリコンチップと同等の線膨張係数で寸法安定性に優れ、耐熱温度は５００度Ｃ。高密度化が進む次世代実装基板材料として開発した。既存製品「バイロフレックス」との２本柱で、早期に売上高２００億円を目指す。「ゼノマックス」は、耐熱性の高いポリマーをつくる新合成技術と既存のフィルム製膜技術を融合し、高い耐熱性と寸法安定性を実現した。耐熱温度は従来比１５０度Ｃ高くなり、線膨張係数は１０倍向上した。東洋紡は素材ビジネスに集中するため、最終製品まで手がけていたフレキシブル・プリント回路（ＦＰＣ）事業から０６年４月に撤退した。一方、プリント基板そのものの評価は高かったことから、素材提供による再参入を目指していた。

△クリナップ<7955>、新宿ショールームのパーティースペースを本格運用
キッチンづくりの新コンセプト「おいしい時間（とき）を育むよろこび」を体感しよう―。クリナップは２０日、新宿ショールーム（東京都新宿区）内に新設したパーティースペースを２９日から本格運用すると発表した。約２０人が入れるパーティースペースは調理や飲食ができ、自動車の試乗と同じように実際の使い勝手を試せるのが特徴。食に関する講座なども開く。新宿ショールームは天井の高さを住宅と同じにし、キッチン商品を鍋などのグッズと一緒に並べて、数パターンのキッチン空間を展示。カタログのイメージをそのまま体感できる。キッチングッズの販売も行う。来場者はそれを実際にパーティースペースで試してから購入できる。アイテム数は約３００点。クリナップはパーティースペースでの講座開催、地域のコミュニティーへのスペースの開放などを通じ、今までショールームに縁がなかった人の来場も見込む。

△キリンＨＤ<2503>傘下の研究所、緑茶葉の産地判別技術を開発
キリンホールディングス（ＨＤ）は２０日、傘下のフロンティア技術研究所食品安全科学センター（高崎市）が野菜茶業研究所と共同で、緑茶葉の産地判別技術を開発したと発表した。食品の原産地表示の偽装問題などが懸念される中、民間での利用などを働きかける。同技術は緑茶を栽培する土壌の違いが緑茶の元素組成に反映されることに着目した。元素組成を解析し、原産地の判別モデルを作成。このモデルと照らし合わせることで原産国を判断できる。今回、中国産３８点と国内産１７５点を比較し、１００％の的中率で産地を判別できたという。

△ＡＮＡ<9202>、法人向けネットサービスの国内・国際線システムを統合
全日本空輸（ＡＮＡ）は航空券のオンライン予約などインターネットを活用した法人向けサービスで、国内線と国際線のシステムを０８年度中に統合する方針だ。現状では国内・国際線それぞれに専用ウェブサイトを個別に設置しており、利用契約も別々に結ぶ必要がある。こうした体制を見直してワンストップ型のサービスを実現、使い勝手を向上させる。また特典の共通化なども進め、サービスの魅力アップと差別化につなげる。システムを統合するのは国内線の「ＡＮＡ＠ｄｅｓｋ」と国際線の「ＡＮＡプロフライヤーズボーナス（ＡＰＦ）」で、いずれも契約制のサービス。ＡＮＡ＠ｄｅｓｋはオンライン航空券予約や月ごとの一括精算が柱で、現在、約２万社と契約している。一方のＡＰＦは国際線の利用実績に応じて特典を付与する中堅・中小企業向けサービスで、現在の契約企業数は約１７００社。ＡＮＡでは両サービスのシステムを数千万円かけて統合する。

△ダイエー<8263>、既存店を複合商業施設に建て替え－高層化も検討
ダイエーは中心市街地にある店舗を、商業施設やオフィスビルなどとの複合型商業施設に建て替える方針を明らかにした。
提携先のイオン<8267>のノウハウを導入し、すでに九州・都城店の再開発を実施しているが、今後、既存店を精査し、積極的に再開発に取り組む。１１月に施行される改正まちづくり３法では、郊外の大型店出店を規制する地域も増える見込み。ダイエーは中心市街地に店舗を多く構えており、再開発で法改正に対応する。
既存店の再開発では、たとえば、イオンのディベロッパー子会社、イオンモール<8905>などのノウハウを投入し、ダイエーが核店舗となった中心市街地型のショッピングセンター（ＳＣ）に建て替える。このほか既存店を高層化し、上層階にオフィスやマンション、またホテルなどを導入、高度利用することも検討している。すでに宮崎県の「都城店」をモール型ＳＣに再開発し、今秋開業を予定している。
（日刊工業新聞）

△リアルコム<3856>が海外進出　欧米中心に計画　顧客数２０１０年に８割増
企業の情報関連システムを統合する情報共有基盤「ＥＣＭ」向けソフトウエアの開発・販売を手掛けるリアルコム（東京都台東区）は、海外展開に本格的に乗り出す。主力ソフトの販売は現在、国内のみにとどまっているが、今後、欧米を中心とする１０カ国以上に進出していく計画だ。海外企業へ営業攻勢をかけることで、２０１０年までに現在１７０社の顧客数を８割増の３００社にまで増やす考えだ。同社の製品を導入している企業は、東京三菱ＵＦＪ銀行や三菱商事、ＮＥＣ、ソニー、中国電力など巨大企業が中心になっている。業績拡大するには、国内企業だけでなく、欧米の主要企業へのアプローチが欠かせないと判断、グローバル展開に乗り出すことにした。国内外での新規顧客の獲得に向けては、業務提携先の米ＩＢＭやグーグル、ＥＭＣなどのパートナー企業のネットワークなどを活用する。具体的には、パートナー企業に顧客を紹介してもらったり、共催のセミナーなどを行うことで、認知度を高めるとともに、新規顧客の獲得につなげる計画だ。同社の２００７年６月期業績は売上高１３億３７００万円、経常利益１億９５００万円。谷本肇社長は、「目標に掲げる顧客数３００社を達成した際の業績は、売上高が３０億から４０億円、経常利益が１０億円程度になる」と見込んでいる。

△ＪＴ<2914>、加ト吉<2873>と提携強化　冷凍食品向け　調味料を供給
ＪＴは２０日、冷凍食品分野で提携している加ト吉に対し、調味料の供給を開始したことを明らかにした。ＪＴは２０００年に加ト吉に５％出資し、業務提携した。これまでＪＴが加ト吉から冷凍食品をＯＥＭ（相手先ブランドによる生産）調達してきたが、新たにＪＴが加ト吉の家庭用冷凍うどん向けなどのたれ用調味料を供給することで、提携関係を強化する。ＪＴの冷凍食品事業の売上高は約４００億円。このうち８分の１の５０億円分の冷凍食品は加ト吉に製造委託している。加ト吉は、主に中国内の工場でＪＴ向けの冷凍食品を製造している。一方、ＪＴの酵母エキスや鰹、ポーク、昆布などのエキスを配合した業務用調味料事業の売上高は約１００億円。売上高の約６割が天然調味料で、さまざまな加工食品メーカーの個別ニーズに合わせた調味料を配合して供給している。提携先の加ト吉には１年半前から業務用冷凍食品の調味料の供給を試験的に開始し、加ト吉が秋冬新商品として発売する家庭用冷凍うどんのたれに採用が決まった。食品事業本部長の岩井睦雄取締役は、「冷凍食品を仕入れるだけでなく、調味料のノウハウを加ト吉に提案してきた。トップブランドである加ト吉の家庭用冷凍うどんにようやく採用され始めた」と加ト吉との業務提携が拡大したことで、調味料事業に本腰を入れる考えだ。ＪＴの飲料・食品事業の売上高は０８年３月期で２９８０億円、営業利益は８０億円を見込んでいる。「全体の規模はそこそこになったが、飲料、冷凍食品、調味料などカテゴリーごとに見ると業界内での地位は低い。今後はそれぞれのカテゴリーごとに強化していく」（岩井取締役）方針。加ト吉に対する調味料供給も、調味料分野強化の一環になる。

△「ないしょシール」発売　個人情報保護　エレコム<6750>がはがき向け
パソコン関連用品のエレコム（大阪市中央区）は、２００８年の年賀状向けに、インクジェットプリンターで印刷するフォトシールなどシール用紙７製品と喪中はがき２製品を１０月上旬に発売する。シール類には光沢感が高い新開発の用紙を使用し、官製の年賀はがきに直接印刷するよりも写真をきれいに仕上げられ、印刷ミスによる年賀はがきの無駄も防げる。メッセージや個人情報などを隠せる「ないしょシール」は、住所や電話番号などの個人情報を保護できる。シールの表面にもプリンターで印刷したり、手書きで文字などを書き込めるため、楽しさや驚きを演出できる。喪中はがきは、オリジナルの案内文を追加するだけで簡単に仕上げられる。裏面に銀枠を印刷したタイプと、しだれ柄を印刷したタイプの２種。郵便番号枠もグレー印刷になっている。価格は、フォトシール各種が５０４円、「ないしょシール」がはがき４枚分で７３５円、喪中はがきが５０枚入り７３５円など。

△日立ビジネス<4738>、交通広告販売管理システムを販売
日立ビジネスは２０日、広告業界向けの総合販売管理システム「アドシス」シリーズの新製品として、駅構内や電車内など交通広告の販売事業用パッケージ「アドシスｆｏｒ交通広告」を開発し、１０日１日に販売を開始すると発表した。受注、売上高、請求、入金など基本的な販売管理業務に加え、交通広告特有の煩雑な業務にも対応。広告の申し込み業務や広告掲出業務（掲出リスト作成や掲出証明書の発行）など管理担当者向けメニューも用意した。今年５月に折り込み広告向けシステム「アドシスｆｏｒ折込広告」を販売。今回はこれに続く第２弾。価格は２００万円から。ソフトウエアのサポートサービスは年間３０万円から。販売目標は年間で６０００万円。

△ソフトバンク<9984>モバイル　新スマートフォン投入　台湾製
ソフトバンクモバイルは、台湾ＨＴＣ製の新スマートフォン「Ｘ０２ＨＴ」を２２日に発売する。新スマートフォンは幅６３×高さ１１４×厚さ１３・９ミリの手のひらサイズに一般的なパソコンで用いられているキー配列のキーボードを採用。このほか入力・操作の快適性向上を狙い、日本語予測変換や数字キーを長押しするだけで、あらかじめ指定したアプリケーションを簡単に起動できる機能も搭載した。マイクロソフトの情報共有ソフト「Ｅｘｃｈａｎｇｅ　Ｓｅｒｖｅｒ」と連携すれば、会社やパソコン向けメールの送受信など、多様なメール環境を設定できる。データ通信速度は下りで最大毎秒１・８メガビット。無線ＬＡＮや短距離無線通信規格「Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ」にも対応している。本体の色は黒、白、オレンジの３種類。価格は２万円台後半になる見通し。割賦販売を利用する場合は月額７８０円程度になる予定。

△０７年日本民間放送連盟賞　日本テレビ<9404>など表彰
日本民間放送連盟（会長・広瀬道貞テレビ朝日会長）は２０日、民放のラジオ、テレビの会員各社を対象に、優れた番組、ＣＭ、放送技術などを表彰する「日本民間放送連盟賞」の２００７年入選を発表した。部門別の最優秀は、番組部門・テレビ報道が北海道文化放送の「石炭奇想曲　夕張、東京、そしてベトナム」、番組部門・テレビドラマが日本テレビ放送網の「１４才の母　～愛するために生まれてきた～」などに輝いた。連盟賞は１９５３年に創設され、毎年表彰が行われている。当該年の前年６月から当該年の５月までの番組や取り組みが対象。番組部門、ＣＭ部門、技術部門、特別表彰部門に分かれる。
（FujiSankei Business i）