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2007 09,16 14:00 |
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■中国で「ダイヤモンドブーム」再現なるか デビアスグループのダイヤモンド・トレーディング・カンパニー(Diamond Trading Company、DTC)に所属するDavid Rudlin氏は、「昨年のダイヤモンドの販売額は、インドで26%、中国で18%上昇した」と語る。 香港では女性の17%がダイヤモンドを使用した装飾品を少なくとも10点は所有している。デビアスは、以前香港で起きたダイヤモンドブームを、今度は中国に仕掛ける計画だという。 「ダイヤモンド狂とも呼ぶべき人々が香港にはいる。香港のブームを中国で再現することができれば、ダイヤモンドの需要は青天井となる」とRudlin氏。 デビアスは13日、香港市内で102カラットのダイヤモンドをはめ込んだ精巧なネックレスを発表したばかりだ。 ■映画『ブラッド・ダイヤモンド』、売り上げに影響せず ハリウッド映画『ブラッド・ダイヤモンド(Blood Diamond)』(2006年制作)は、シエラレオネ共和国で起きた悲惨な内戦に、ダイヤモンド業界がいかに深く関わっていたかを描き出す内容であった。しかし、この映画の公開は、ダイヤモンドの需要に影響を与えなかったという。「映画『ブラッド・ダイヤモンド』の主なターゲットだった米国市場も、昨年5%の拡大を記録した」 急激な経済成長を遂げる中国ならびにインドでは、高級品に対する需要も急上昇。インドの装飾品市場は現在20億ドル(約2300億円)で、年成長率は20%を維持している。(c)AFP
この映画は、社会的テーマとアクション映画としてのエンターテインメント性も 主演したデカプリオも 「こんなに激しい反発に遭うとは思わなかった」 と語っています。 いったい何があったんでしょうか。 どうやら、映画内のストーリーだけでは語れないさらに深くて複雑な状況が ・・・ということで、
西アフリカの小さな国、シエラレオネ。人口は約500万人、東京の人口の約半分。このシエラレオネ、なんと平均寿命が世界で一番短いという記録を持っている。
首都はフリータウン。もともとはポルトガルの影響下だったが、大英帝国の時代の1880年以後には、イギリスから「解放奴隷」約5万人が現在のフリータウンに移住し、イギリスの統治が強まった。 第二次世界大戦後、各地で独立の気運が高まると、シエラレオネもほかのアフリカの国にならって独立したが、政権は先住民が握り、解放奴隷を祖先に持つ者は疎外されたため、対立が発生。一応、この民族対立が紛争の遠因となっているといわれる。
日本からは遠く離れた国で、日本のメディアではあまり取り上げられることが少ない。が、2001年5月にはシエラレオネで国連平和維持活動(PKO)に従事している国連シエラレオネ派遣団(UNAMSIL)の事務総長特別副代表上級顧問に、伊勢崎賢治氏(43)が就任し、アフリカでのPKOの要職に日本人としては初めて任命された。 日本からは遠く離れた、小さな国であるが、どんな小さな国でも、やはり平和は望まれる。 また、シエラレオネといって必ずというほど出てくるのがダイヤモンド。結婚指輪は給料の3ヶ月分とCMに出てくるほど、日本は大きなダイヤモンドマーケット。 というのも、ダイヤモンドは反政府ゲリラ・RUFの主要な財源となっていて、俗に"Conflict Diamonds(紛争ダイヤモンド)"といわれているのだ。 シエラレオネの内戦を見ている限り、民族の恨みだけが対立の原因ではなく、民族対立にかこつけて、誰かが利権を争っているように思える。
シエラレオネの反政府ゲリラ組織RUFは、隣国リベリアでゲリラの特訓を受け、その代わり、リベリアはシエラレオネのダイヤモンドを独占して買い上げ、世界のマーケットに向けてそれを売却、大きな財源とする。と、このようなギブ・アンド・テイクの関係が両国の間で成り立っているのだ。 紛争ダイアモンドの流通を止めようと国連は、リベリアに制裁を行い、国連メンバーはリベリアからダイヤを購入することを禁止された。 ところが、実際のところ、リベリアからは依然ダイヤが世界に流れ続けているという。
シエラレオネは本来とても鉱物資源が豊富な国。だから、その資源が有効に国の開発に生かされれば、豊かな国になる可能性は十分にある。ところが、このダイヤから得た富を手に入れられる人はわずかしかいない。大部分の人々はダイヤを見たこともないのだ。お金はみな戦争のために吸い取られ、経済の投資に回されることはない。 シエラレオネは平均寿命が世界で一番短く、その上、貧富の差も最も悪く、国連による人間開発指標(HDI)でも過去数年間、最低レベルに位置している。RUFの破壊活動によって住む所を破壊され、人口の7割にあたる約450万人もの人々が故郷から逃げ出し、難民として不安定な生活を続けている。 難民、失業、麻薬の乱用、小型兵器の蔓延に加え、人権侵害も指摘されている。若者、しばしば子供が、軍隊へ強制的に徴兵される。日本では小学生ほどの年齢の子供が兵士として、誘拐、脅迫、暴力されるケースもある。 難民女性への虐待やレイプは日常的。選挙の投票を阻止するため、RUFは「みせしめ」として手足を切断したりする。 国際人権保護団体アムネスティのサリル・トリパシ氏は、 ロンドンの環境・人権保護団体「グローバル・ウィットネス」のアレックス・ヤースリー氏は、「手足を切断された市民たちは、米の収穫作業ができなくなり、食糧をRUFに頼るようになる。シエラレオネ国軍も食糧の道を絶たれ、国全体が飢餓のために不安定化する。RUFはそれを狙っているのです」と説明する。
ダイヤ取引で私腹を肥やしているように見えるリベリアでも、一般住民は10年近く続く内戦のために苦しい生活を強いられている。かつて鉄鉱石・天然ゴムの輸出はアフリカ屈指だったが、長年の内戦のため、今では経済は壊滅状態。99年3月の時点で、35万人の国外避難民が存在する。 リベリアの林業は紛争ダイヤと密接な関係がある。不法に伐採された木材の輸出が汚職政府の財源となっていることに加え、伐採によってできた道路は武器と紛争ダイヤの輸送をますます助長する。 また、木材を加工する産業が皆無に等しいリベリアでは、丸太がそのまま輸出されるため、人々からさらに雇用の機会を奪っている。 リベリアのForestry Departmentによると、2000年の前半期に伐採された森林面積(不法の伐採は含まず!)は過去4年分を合計したものを上回るという。この調子でいけば、リベリアで商業価値のある森林はあと10年で消滅してしまうだろうと警告しているが、この数字も不法に伐採されたものは含んでいない。 また、「リベリアのゴッドファーザー」といわれる人物は、リベリアのメジャーな木材会社を2つ所有し、かつ、国内の森林を保護・監視する政府機関、Forestry Development Associationの理事を兼任しているというから、不法取引を止めるの難しいようだ。 ここでも紛争から利益を得るのはひと握りの人々だけなのである。
紛争ダイヤに絡んでいるのはシエラレオネだけではない。 アンゴラ北東部のダイヤ産地ルンダ・ノルテでは、1997年以来、10万人に及ぶ不法業者が採掘を始めた。国連安全保障理事会は98年、不法ダイヤの輸出に対する制裁措置を発動したが効果はなく、翌年も同地域から1億5000万ドル相当のダイヤが産出された。 ヤースリー氏は「ヨーロッパの取引業者らが、大金を渡してダイヤを買い取り続けていたためだ。国内には現金があふれ、ひどいインフレが起きた。飲み物1本が10ドル、米1袋が500ドルにもなった」と語る。 世界のダイヤ市場の7割を握るデビアス社は、99年、アンゴラからのダイヤ購入停止を発表している。 コンゴでは97年5月、カビラ大統領が就任。翌年から、ルワンダ、ウガンダ両国の支援を受けた反政府勢力との紛争が続いている。争いの中心となっているのは、豊富なダイヤ資源を抱えるカサイ州だ。ヤースリー氏によると、カビラ大統領側は鉱山を守るため、周辺に7000人のアンゴラ軍兵士を展開した。鉱山を奪われれば、資金源が途絶えてしまうからだ。一方で、ルワンダとウガンダの間でも、残ったダイヤをめぐり争いが起きているという。 また、米同時テロを起こしたとされるアルカイダの財源の一部もダイヤモンドからきているという。
世界で売られているダイヤ製品の中では、指輪が79%を占める。「グローバル・ウィットネス」によれば、ダイヤ製品市場の規模は99年の数字で560億ドルにのぼり、その後も拡大の傾向にあるという。 シエラレオネやアンゴラ、コンゴからくる不法ダイヤの大半は、ダイヤ貿易の中心地であるベルギーのアントワープかイスラエルのテルアビブに運ばれる。その後、インドをはじめタイ、モーリシャス、米国など世界30カ国で加工されてから、店頭に並ぶ。 ダイヤ消費国の筆頭に挙がるのは米国だ。日本は2位で、相当の消費をしているだろう。
ダイヤと戦争に対するメディアの注目や消費者のボイコットなどの努力により、今日、「あなたの購入したダイヤは紛争に関わっていませんよ」と示すために、ダイヤに「出産国証明書」を付けようという動きが出ており、ダイヤ業界もこれに賛成している。 2001年4月にはベルギー、7月にはモスクワで、紛争ダイヤを一掃することを目指す国際会議が開かれ、世界から38カ国・機関が参加、年内をめどにダイヤの国際認証制度を設立する方針を示した。原産地証明のほか、輸出入国間の確認書や対象商品の写真の交換などにおいて国際基準を作る。
世界で一番寿命が短い国であるシエラレオネでは1990年代、政府軍とRUFという反政府ゲリラとの間の内戦により5万人の命が失われ、200万の人が難民となりました。 RUFは同国でとれるダイヤモンドを密輸して、武器購入などのゲリラ活動の資金源としていました。このダイヤモンドがいろいろなルートを経て、指輪などのアクセサリーとして先進国で売られていたのです。 この事実がNGOの告発によって、明らかにされると、ダイヤモンド業界は紛争を手助けしていると国際社会から非難を浴びました。 1994年、ダイヤモンド業界は国際社会と連携して、紛争ダイヤモンドをなくすために「キンバリー・プロセス」という協定を結びました。この協定は、国連がバックとなり、紛争ダイヤモンドではない正規のルートから来たものにだけ取引を許すという認証制度でした。 この協定をはじめ国際的な支援もあって、2002年、シエラレオネではRUFと政府の間に停戦協定が結ばれて、現在に至っています。
さて、映画の内容はというと、まだ見ていない人もいると思うのであまり詳しくは書けないんですが、背景的にはこの1999年という紛争ダイヤモンドによって内戦がひどくなっていく時代を描いています。そしてダイヤモンド業界が紛争に携わっているとして全体的に悪く描かれています。 詳しい内容はこちらから↓ と、この映画の内容を知ったダイヤモンド業界は激しく反発しました。「ダイヤモンド業界は紛争ダイヤモンド撲滅のために、たいへんな努力をしてきた。実際紛争ダイヤモンドはほとんどなくなり、この件については解決済みだ」というのが、彼らの立場です。 この映画に先立って、ダイヤモンド業界は大規模なキャンペーンを行いました。 昨年9月、「World Diamond Council (世界ダイヤモンド会議)」という貿易組織は、10もの新聞に一斉に1ページをフルに使った広告を出しました。「キンバリー・プロセスは国連をバックにして、紛争ダイモンドを市場から追い出すために作られたものだ」というのを主に訴えたものでした。 「私たちはあの映画を見る人に、それは過去であると知ってもらいたい。あの時代からすでにいろいろなことが変わっているんです」 とWorld Diamond Councilの代表者は語っています。 私もこの映画を見たとき、はじめは正直そう思いました。もう何年も前にあった出来事を、映画ではまるで今起こっているかのように映し出します。映画を見た人は、もしかしたら、今も起こっているものと信じてしまうのではないでしょうか。 World Diamond Councilはまた、映画に「キンバリー・プロセス」と「シエラレオネではすでに内戦が終わっている」ことに触れるようにと訴えてきました。実際、映画の最後には、数秒ほどその二つについては表示されていました。(監督は業界からの圧力が理由ではないと語っています) かつて「6個のうち1個は紛争ダイヤモンドだ」といわれたときから、現在は1%以下にまで紛争ダイヤの取引は減少しています。この数字自体については、ダイモンド業界も映画監督も国際NGOもみな同意している数です。そしてシエラレオネでは内戦が終わったことも確かです。
Global WitnessやAmnesty Internationalといった国際人権NGOは、紛争ダイヤモンドはまだ続いていると指摘しています。 まずシエラレオネでは、認知されている限りでは、紛争ダイヤモンドの取引はなくなっているといわれています。しかし、周辺諸国ではまだ続いているようです。 そもそも紛争ダイヤモンドに関係する国は、シエラレオネをはじめ、アンゴラ、コンゴ民主共和国、リベリアなどがあります。これらの地域の紛争で死亡した人々の数は、370万人にも及ぶとされています。 このうち、アンゴラとシエラレオネでは紛争が終結しましたが、コンゴではまだ紛争ダイヤの問題は解決していません。 20万人の人が紛争でなくなり、何百人という人が難民生活を余儀なくされているリベリアでも紛争ダイヤの取引は続いているそうです。 (ただ、国連の今年4月の報告によると、今まで一切のダイヤ禁輸状態だったリベリアは、禁輸が解除になり、キンバリー・プロセスに参加することになりました。これはリベリアの情勢がよくなっているという兆しで、喜ぶべきニュースです。しかしこれから認証制度によって、民間の売買の中に規制が託されたということなので、完全に違法取引がなくなったわけでありません) また新たな密輸ルートも生まれています。キンバリー・プロセスにも関わらず、武力勢力の支配下にあるコートジボアール北部地域から産出されたダイヤはガーナやジンバブエから密輸され、南アフリカとベルギーの合法的な市場へと紛れ込んでいるそうです。国連の報告によれば、その額毎年900万ドルになるといいます。 またGlobal Witnessでは「たとえ違法取引のパーセンテージが小さくても破壊を招く」と警告します。紛争ダイヤの取引がたとえ1%以下としても、その取引によって得られる利益は莫大なものです。それは映画の中でたった1粒のダイヤが、人々と国の運命を変えたことでもわかります。 そして紛争が終わっても、それで終わりではありません。紛争が終結したシエラレオネでは、10年あまりにわたる内戦で5万人以上の人びとが殺害され、200万人以上の人が家を追われました。また、何千もの人々が手足を切断され、強かんされ、拷問されました。紛争によって、国内のインフラも破壊されました。今後は、難民の人々の今後の住居、心のケアや、インフラの復興などもしていかなければなりません。 戦争後の復興がいかに大変なものであるかは、イラク戦争をはじめ多くの先例が教えてくれています。
Amnesty Internationalは別の観点から、現在のキンバリー・プロセスの問題点を指摘しています。協定ができてから3年になりますが、ダイヤ売買の末端である小売店において、認証制度があまり履行されていないといいます。 このキンバリー・プロセスにおいては、小売店の販売に対しても、ガイドラインを定めています。 各小売店は紛争ダイヤモンドについてどのようなポリシーを持っているかのパンフレットを作り、また各ダイヤモンドについて紛争ダイヤモンドではないという証明書を出すように、という内容です。 この内容は私たちの消費活動に直接関わることですから、とても大切です。 Global WitnessとAmnesty Internationalは今年2月、アメリカとイギリスにおいて、店頭の取り組み具合について調査を行いました。 その結果は驚くべきものでした。イギリスでは調査した店舗のうち、紛争ダイヤに対するポリシーについて書かれたパンフレットを配っていたのはわずか18%。 そして日本でも3月に同様の調査が、行われましたが、その結果はイギリス、アメリカに比べ、さらに惨憺たるものでした。 ・100人中42人のスタッフが「紛争ダイヤモンド」について知っていると答えたが、キンバリー・プロセスについて知っていたのは23人 日本はアメリカ次ぐ世界有数のダイヤモンド消費国。日本人の消費が紛争ダイヤに関係するアフリカの国々の運命を握っているかもしれないのです。
監督のEdward Zwickさんは、紛争ダイヤモンドの数は減ったものの、認証制度のシステムはまだ完全なものとはいえないと語ります。 「私が観客のみなさんの頭の中に作り出したいのは『気づき』です。ダイヤモンドを買うには、こうしたいろいろな情報を得てからでなくてはいけません。この映画を見た後に、人々はダイヤを買うときに、それが紛争ダイヤではないかを尋ねる責任があると感じるようになるでしょう」 つまり紛争ダイヤモンドの問題はまだまだ続いていて、これからも私たちは監視の目を強めていかなければならないということです。そしてもし、ダイヤモンドを買う機会があれば、必ず認証を得ているかどうかお店に聞いてみてくださいね。 最後に、Global Witness のSusie Sandersさんはこう話します。 「みなさんにはダイヤモンドのお店に圧力をかけるのを手伝ってほしいと思います。そうすれば今度は小売店がサプライヤーに圧力をかけて、そして紛争ダイヤをなくしていくことができます」 「ダイヤモンドはお金をかけるものかもしれません。
シドニィ・シェルダン原作の『Master of the Game(ゲームの達人)』です。 デビアス家の始まりから1970年代までのことを元にして PR |
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