9/16 『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

△東急電鉄<9005>、渋谷に高層複合ビル・帰宅困難6000人収容施設
東京急行電鉄は東京・渋谷駅前に高さ185メートルの高層複合ビルを建設する。ミュージカル専用劇場や大地震の際に6000人程度の帰宅困難者を収容する公共ホールも設ける。2012年春の完成が目標で総投資額は500億―800億円。国や他の事業者も含め1兆円規模という渋谷再開発が動き出す。大阪市でも近畿日本鉄道が阿倍野地区に日本一の高層ビルを計画。就業者・人口増をにらみ、大型ターミナルへの不動産投資が加速してきた。

□アシックス<7936>、アシックス商事<9814>へのＴＯＢ成立
アシックスは15日、持ち分法適用会社のアシックス商事へのＴＯＢ（株式公開買い付け）が成立したと発表した。応募があったのは約313万株で、そのうち予定していた上限の133万株を買い取る。取得額は約30億円で持ち株比率は議決権ベースで約51％となる。21日付でアシックス商事を連結子会社とするが、東証2部、大証2部両市場での上場は維持する。

△中小の環境対策、メガバンク支援・企業紹介や金利優遇
メガバンクが中小企業の環境対策を後押しする。みずほ<8411>銀行は月内に中小企業に対して、太陽光やバイオマス（生物資源）を使った発電などの環境装置メーカーを紹介する事業を始める。
三井住友<8316>銀行や三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行は、環境に配慮する中小企業に対して貸出金利優遇などの支援策を強化する。環境対策に悩む中小企業を取り込み、営業拡大をはかる。
みずほ銀行は太陽光発電装置大手のシャープ<6753>のほか、バイオマス発電の中外炉工業<1964>、屋上緑化のサカタのタネ<1377>など30―40社の環境メーカーと顧客紹介で契約を結ぶ。汚水処理や有害物質の処理を手掛けるメーカーとも提携する予定だ。
（NIKKEI NET）

■消費税上げに言及、小泉構造改革の方向性で＝福田元官房長官
福田康夫元官房長官（７１）は１５日、自民党総裁選の立候補届け出後の共同会見で、２００９年度に予定されている基礎年金の国庫負担率引き上げの財源について、行政経費の削減で足りなければ「消費税を含めた他の手段を考える必要はある」と述べた。歳出・歳入改革についても、歳出改革を終えてからではなく、歳入改革を歳出改革と同時に実施する方針を考えていると語り、消費税引き上げに含みを残した。また、政策ビジョンでは、小泉構造改革と方向性は変わらないと語った。政策ビジョンに関して福田氏は「小泉構造改革は、改革の道筋・日本の行く道を示し、大きな成果を挙げたと評価している」とし、政策運営では「実行する上での諸問題に丁寧に対応し、この改革の方向性を見失うことなく道筋を作っていかなければならない。方向性は変わらない」と述べた。基礎年金の国庫負担割合引き上げに伴う２．５兆円の財源問題と消費税引き上げの是非に関して「今のようなきちきちの財政状況で（財源を）ひねりだすのは難しい問題だ。なおかつ毎年社会保障関係費は増加している」と説明。
行政経費の削減でもなお足りなければ「消費税を含めた他の手段を考える必要はある」として消費税に言及した。さらに財政健全化では、歳出改革を終えてからではなく、「歳出・歳入改革を一緒にできないか。一緒に進めることで改革のスピードを上げられれば一番良い」と語り、小泉純一郎・安倍晋三の両政権で進めてきた歳出・歳入一体改革を継承する考えを示した。これに対して麻生太郎幹事長（６６）は、毎年２２００億円抑制してきた社会保障関係費の抑制も「限度にきている」として、基礎年金の国庫負担割合引き上げの財源問題では「消費税の社会保障目的税化を検討すべき」と述べた。ただ、無駄を省いた上での検討だと繰り返し、「歳出抑制を止めるということを意味しない」と強調した。目指す国家像では、福田氏が「若者が希望を持てる社会。そしてお年寄りが安心して暮らせる社会。そのための諸改革を進める」と述べた。麻生氏は改革の影の部分にも光を当て「小さくても温かい政府でなければならない」と主張した。臨時国会で最大の焦点となっているテロ対策特別措置法の延長問題で、福田氏は、国際社会への責任を果たす上で「法案の延長を何としても理解してもらわなければならない」と指摘。審議に関して「民主党に事情を説明し理解を得る必要がある」と語り、野党との話し合いを重視する姿勢を明らかにした。自民党総裁選は福田・麻生両ベテラン議員の一騎打ちとなり、２３日の投開票日に向けて選挙戦がスタートした。明日１６日は、午後２時から政策ビジョンを表明する所見発表演説会が行われる。
（ロイター）

▼東芝<6502>やルネサス、韓国サムスンなど：価格操作で米司法省の捜査対象に
米司法省が半導体事業の価格操作をめぐる捜査の一環として、フラッシュメモリー（電気的に一括消去・再書き込み可能なメモリー）メーカー各社に対する刑事捜査に乗り出したことが14日、明らかになった。捜査対象には東芝、ルネサステクノロジ、韓国のサムスン電子などが含まれる。司法省のジーナ・タラモナ報道官は「司法省反トラスト局はフラッシュメモリー業界の反競争的な慣行の可能性を調べている」と述べた。フラッシュメモリーの２大メーカーである東芝とサムスン電子は14日、司法省の捜査に協力していることを明らかにした。東芝は電子メールで発表した資料のなかで、同社が召喚状を受け取ったことを明らかにするとともに、「業界全般に及ぶとみられる捜査に協力している」と説明した。ルネサステクノロジ・アメリカの広報担当者も召喚状を受け取ったことを明らかにし、捜査に協力していると述べた。サムスンの広報担当、ジョン・ルーカス氏は、サムスンは「十分な協力を行う」と語った。司法省は３年余りにわたり、ＤＲＡＭ（記憶保持動作が必要な随時書き込み・読み出しメモリー）メーカーへの刑事捜査を行い、４社と13人を起訴し、合わせて７億3100万ドル（約840億円）の罰金を科した。昨年10月には、ＳＲＡＭ（記憶保持動作を必要としない随時書き込み・読み出しメモリー）の価格操作に関する捜査を開始した。ニーダム（サンフランシスコ）のアナリスト、エドウィン・モック氏は「最近のＳＲＡＭやＤＲＡＭへの捜査を考えれば、今回の司法省の行動に驚きはない」とした上で「捜査には通常、数年を要する。影響を被る企業の幹部がいるかもしれないが、個々の企業や業界全体には大きな影響はないかもしれない」と話した。これ以外の企業では、半導体最大手の米インテルの広報担当、チャック・ムロイ氏は捜査については承知していないとした。半導体メモリーの米マイクロン・テクノロジーの広報担当、ダニエル・フランシスコ氏は「マイクロンは召喚状を受け取っていないし、予想もしていない」と話した。半導体メモリー世界２位、韓国のハイニックス半導体の広報担当、ボビー・リー氏はコメントできないと述べた。欧州最大の半導体メーカー、ＳＴマイクロエレクトロニクスの広報担当、マイケル・マーコウィッツ氏は、司法省からの接触はないと説明した。
一方、東芝と提携するフラッシュメモリーカード最大手の米サンディスクは当局への届け出で、召喚状を受け取ったことを明らかにした。

△ソニー<6758>、東芝<6502>：最先端半導体生産設備で｢検討はしている｣－日経報道に
ソニーの広報担当者、滝沢富美夫氏は15 日、来春にも最先端半導体の生産設備を1000億円弱で東芝に売却する、との日本経済新聞朝刊の報道について「最先端半導体生産の今後についてはさまざまな検討をしているが、個別の案件でもあり、現段階で決まったことはない」と述べた。ブルームバーグ・ニュースの電話取材に応じた。
一方、東芝も日経報道について「具体的に決定した事実はない」とのコメントを発表した。ただ、同社の広報担当者、大森圭介氏はソニー同様、「半導体事業の強化についていろいろと検討している」ことは認めている。
ソニーはすでに、主力のエレクトロニクス事業再建を最優先する立場から、ゲーム機用を中心に積極的な先行投資を行ってきた半導体事業について自前主義を転換する方針を表明済み。東芝は最先端製品の開発提携先であることからして、日経の報道内容はこの戦略に沿った内容だ。市場でもソニーの半導体事業への注目度は高い。ゴールドマン・サックス証券の藤森裕司、二本柳慶両アナリストは14日付のモーニングサマリーでソニーについて、家庭用ゲーム機「プレイステーション３（ＰＳ３）」や液晶テレビの競争環境からすれば「本格的に買いにくい状況が続く」との見方を示しながらも、今後は「半導体の踏み込んだ構造改革を行う可能性」などが注目点だと指摘している。
報道によると、売却対象は長崎県の工場にあるシステムＬＳＩ（大規模集積回路）製造ライン。ＰＳ３の心臓部として東芝、米ＩＢＭと共同開発したＭＰＵ（超小型演算処理装置）「セル」や、ビデオカメラ用の画像処理ＬＳＩなどの生産設備が含まれる。ソニーは設備を自社拠点内に置いたまま所有権を東芝に移す方式を検討中で、１、２カ月内にも契約する、という。日経によると両社は、合わせて共同出資会社を設立、東芝が過半を出資して経営権を握り生産に責任を持つが、ソニーも半導体の購入者として一定の関与を残し、製造ラインで働く従業員の雇用については新会社への出向などの形で継続する方向という。
セル開発はソニー・コンピュータエンタテインメントの久多良木健・元最高経営責任者（今年６月に退任）が主導し、ソニーグループだけで2000億円の開発費をかけてきた。しかし、ＰＳ３は価格の高さや発売の遅れなどで販売不振に見舞われ、ソニーのゲーム事業は前期（2007年３月期）に2323億円の赤字（前の期は87億円の黒字）に転落、全体の業績回復への足かせとなった。こうした状況を背景に、ソニーの中川裕副社長（半導体・部品担当）は２月、記者団に対し、半導体事業について「先端プロセス開発や生産投資を自社でやる必要はない」として、投資を今期（08年３月期）以降は大幅に削減する方針を表明。ただ、工場閉鎖や人員削減などのリストラはしない、としていた。中川氏はその際、特にセルについては、最先端の回路線幅45ナノ（ナノは10億分の１）メートルの次世代製品の自社生産を見送り、社外への製造委託を検討する意向を表明している。今期のソニーの半導体投資計画は1300億円と、前期実績の1500億円から200億円抑制されている。
（ブルームバーグ）

△「チケットレス」入場を実験導入＝プロ野球・オリックス<8591>
プロ野球のオリックスは１５日、関西の市営地下鉄などで使えるＩＣ乗車券「ＯＳＡＫＡ　ＰｉＴａＰａ（オオサカピタパ）」を使ったチケット不要の入場サービスを、対ロッテ２０回戦（京セラドーム）から実験的に導入した。担当者によると、チケットレスサービスの実施はプロ野球１２球団で初めて。ゲート前でサービスの会員登録をすれば、２回目以降も機械にＩＣカードをかざすだけで、特別優待価格で観戦できる。試合前に模擬体験した北川選手会長は、「これでお客さんが増えてくれれば」と笑顔で話した。このサービスは１９日までの５連戦で実施され、球団は来季以降の本格導入を目指す。　

△ガソリン、再び最高値更新も＝原油価格の高騰受け
原油価格が史上最高値を更新する中、落ち着きを取り戻していた国内のガソリン価格も再び上昇する懸念が高まってきた。半月ごとに卸値を決める石油元売り大手の出光興産は16日からの卸値を9月上旬比で1円強上げる方針を決定。他の元売り大手も、「10月の卸値引き上げは避けられない」（関係者）見通しだ。8月に付けた最高値（145．4円）の更新が視野に入ってきた。　

■政局混迷、「食卓」に打撃も＝年度末に軽減関税失効なら－420品目に影響
安倍晋三首相の突然の辞任表明は思わぬ波紋を広げ、輸入食品の値上げをもたらし、国民の「食卓」が打撃を受ける可能性も出てきそうだ。新内閣が誕生しても野党が参院の主導権を握る「ねじれ国会」の審議は予断を許さず、仮に予算関連法案が年度内に成立しない場合、関税率軽減の暫定措置も来年3月末で切れてしまうからだ。関税率の暫定措置は毎年度更新され、現在の対象は約420品目に上る。このうち、ビール原料の麦芽は一定量を超えた部分に限って1キロ当たり21円30 銭の関税が課されているが、暫定措置が失効すると、これが輸入量全体に一律に課税されてしまう。牛肉の場合は38．5％の関税率が50％にアップするため、外食産業には「（経営への）影響はゼロではない」（吉野家ディー・アンド・シー<9861>）と警戒感も出ている。
（時事通信）

△党広報戦略、ネット不可欠に　自民は６２５０万円
平成１８年分政治資金収支報告書（中央分）によると、自民、民主両党の宣伝費はそれぞれ６億４７８８万円、８億８０８３万円と、大きな国政選挙がなかったことから前年比でともに約７７％減と大幅にダウンした。そんな中で目立ったのはインターネットの活用。広報戦略の不可欠な武器としてインターネットが定着してきたといえそうだ。
自民党は「ＮＴＴ<9432>ラーニングシステム」にホームページ（ＨＰ）の更新などを依頼し、少なくとも宣伝費の１割弱にあたる６２５０万円をつぎ込んだ。民主党は宣伝費とは別に「インターネット発信費」として計４６５０万円を支出、「リバティー・ハート」など数社にＨＰの管理などを任せた。緊縮予算の中で、両党はともに参院選に向けた布石も打った。民主党は「テレビ・ラジオ電波料」「ＣＭ制作費」として計４億５３６８万円を支出。“民主党丸”を操る小沢一郎代表がしけに遭いながらも、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長と協力し荒海を乗り切るテレビＣＭなどの制作費や放送権料とみられる。自民党も大手広告代理店「電通」に３億３４７５万円を支出した。対応が分かれたのはＰＲ会社の利用。
自民党は大手ＰＲ会社の「プラップジャパン<2449>」に引き続き計１４７１万円を払ったのに対し、民主党は効果が薄いと判断したのか、１７年に使った米系ＰＲ会社との契約を解消している。

△中堅企業、相次ぎ大手商社に身売り　後継者不足で
少子高齢化などのあおりを受けて事業継承に困った中堅・中小企業の創業家が、大手商社に身売りする例が増えてきた。この手の相談は銀行が中心だったが、事業転売やＭＢＯ（経営陣による事業買収）といった手法を前提とする金融機関よりは、「安心して任せられる」という経営者が増えているという。この背景には、服飾や食品などの消費者に近い分野に力を入れている商社の「川下戦略」もあり、後継者問題に悩む事業主の“駆け込み寺”となっている。中小企業庁の調べでは、２０年前に９割を占めた中小企業経営者の親族内における事業承継は、現在６割に低下。社長の平均年齢も５２歳から５８歳に上昇した。少子高齢化に加え、子息が後継を望まない例も増えた。市場の多様化で、同族経営では事業の維持が難しくなることもある。これまで承継の相談先では銀行や証券会社など金融機関が中心だったが、最近は投資ファンドにも「抵抗がなくなってきたようで、問い合わせが増えた」（国内大手ファンド）という。
だが、苦労して創業した事業を継続してほしいという創業者も多いようで、商社人気は強い。もっとも、「帳簿の不備など問題を抱えた企業もあり、慎重に対応している」（三井物産<8031>）と全社を救えるわけではないという。

△ナップスターの父と有名ハッカー、日本で音楽サイト
コロムビアミュージックエンタテインメント<6791>が立ち上げたユーザー投稿型の音楽オーディションサイト「音レボルーション」が関係者の間でちょっとした話題になっている。「音レボ」はアマチュアミュージシャンが楽曲や映像を投稿し、一般ユーザーからの投票でＣＤデビューが決まるサイト。ブログやコミュニティー機能を組み合わせてあり、口コミによるアーティストの発掘、育成を狙う。類似サイトはあるが、レコード会社に加え、アマゾンドットコムという流通企業も参加するなど「出口」を用意してあるところが強みだ。しかし、注目されているのは開発チームだ。最高技術責任者は、音楽の無料交換サービスを展開して話題をさらった米ナップスターの共同創業者のジョーダン・リッター氏。２年前からコロムビアのネット事業のコンサルティングを手がけていたが、「ネット利用者に力を与える『音レボ』に興味を覚えた」と、ネット時代のアーティスト発掘の新手法に意欲を燃やす。リッター氏に誘われて４月から合流したイジョビ・ヌウェア氏も有名人だ。長野県で行われた住民基本台帳ネットワークへの侵入実験を行ったセキュリティーの専門家で、実験結果の講演をめぐって総務省と対立。言論の自由を侵害されたとして総務省を訴えた猛者で、「リッター氏も私も新しいこと、挑戦的なことが大好き」と語る。すでに、「音レボ」以外の開発にも着手しているというが、“伝説のハッカー”チームは次に何を生み出すのだろうか。

△次世代通信、ＫＤＤＩ<9433>が新会社　三菱ＵＦＪ<8306>など参画
次世代高速無線通信の免許獲得を目指すＫＤＤＩ・京セラ<6971>陣営が、週明けに新会社を設立することが１４日分かった。大和証券グループ<8601>、三菱東京ＵＦＪ銀行、ＪＲ東日本<9020>、インテルが参画し、通信の枠を超えた企業連合として事業に取り組む。次世代高速無線ではＮＴＴドコモ<9437>とアッカ・ネットワークス<3764>陣営、ソフトバンク<9984>とイー・アクセス（イー・アクセス<9427>）陣営、ウィルコムも免許獲得に名乗りを上げているが、ＫＤＤＩ陣営は準備段階から先行し、優位性をアピールする。新会社は、ＫＤＤＩが設立した事業企画会社の増資を各社が引き受ける形で合弁化する。免許を取得できれば、インテルが提唱する通信規格「ＷｉＭＡＸ」（ワイマックス）の機器開発や基地局設置を進める。ＫＤＤＩの主力行である三菱東京ＵＦＪと大和証券グループは、事業化に必要な１０００億円を超える資金の調達などで協力する。総務省は今年５月、電波の有効利用の観点から、次世代高速無線の免許交付は２事業者に限ると発表。また、競争促進のため、既存の携帯電話会社は単独での参入を認めず、出資比率が３分の１以下の合弁なら認めるとの参入規制を設けた。
このため携帯各社は合弁の相手探しに奔走。ドコモはアッカとの連携を決め、三井物産<8031>、ＪＲ東日本、ＴＢＳ<9401>にも出資を呼びかけている。ソフトバンクとイー・アクセスは事業化を共同調査中。総務省は９月１０日～１０月１２日に免許申請を受け付け、年内にも交付先を決定する方針。４陣営のうち２つが“落選”するため、同省は「審査の透明性を高めたい」として、選定過程でヒアリングを実施するなど公平を期す考えだ。

△りそな<8308>銀、全店で医療保険販売
りそな銀行は１４日、１２月にも予定される銀行窓口での保険販売の全面解禁に合わせ、医療保険やがん保険など「第３分野」と呼ばれる保険を全３１３支店で販売する方針を明らかにした。アメリカンファミリー生命保険（アフラック）と、アリコジャパンから商品供給を受ける。手数料収入が期待できる保険販売を強化するのが狙い。全面解禁で新たに扱える商品のうち、りそな銀行は簡易タイプの医療・がん保険を中心に扱うが、死亡保障型保険も保険の見直しニーズに応じて商品を用意する。販売面では保険会社からの出向者ら約２０人が営業を支援するほか、各支店にはりそなが中途採用した保険会社経験者を配置。既に個人年金保険を販売している行員にも半年間の研修を行い、販売力を強化する。グループでは、埼玉りそな銀行も医療保険を２０店規模で試験販売するほか、近畿大阪銀行も解禁から１年後をめどに医療保険を取り扱う。一方、既に販売できる保険では、提携先の第一生命保険の子会社から元本保証型変額年金の提供を受け、グループ３行で１０月１日に発売する。大手各行は貸し出し需要が伸び悩む中、保険や投資信託などの手数料ビジネスを新たな収益源にしようと躍起だ。保険会社も新たな販路と期待しており、保険商品供給の動きが加速している。
（産経新聞）

■殺人未遂　「日本電設<1950>」支店長、バットで殴られ重傷　大阪
東証１部上場の大手電気設備会社「日本電設工業」（本社・東京都）大阪支店の男性支店長（６２）が８月、大阪府豊中市内で出勤途中に、２人組の男に金属バットで殴られて重傷を負っていたことが分かった。府警捜査４課は殺人未遂容疑で捜査し、企業恐喝を目的とした襲撃の可能性もあるとみて、工事を巡るトラブルなどがなかったか調べている。

△ゲーム機　プレステ３とＸｂｏｘ３６０の巻き返し本格化
任天堂<7974>の「Ｗｉｉ（ウィー）」が独走する家庭用ゲーム機市場で、最大の需要期となる年末商戦に向けて、ソニー<6758>・コンピュータエンタテインメント（ＳＣＥ）の「プレイステーション（ＰＳ）３」と、マイクロソフトの「Ｘｂｏｘ３６０」の巻き返しが本格化する。両社はともに販売伸び悩みの主因がゲームソフトの不足にあると分析しており、今秋以降ソフトの質と量を拡充する。
ゲーム情報誌大手のエンターブレインによると、３社のゲーム機の発売以来の国内累計販売台数は、Ｗｉｉの３４９万台に対し、ＰＳ３は１１７万台、Ｘｂｏｘは４４万台と大きく出遅れている。Ｗｉｉは、初心者向けソフトを重点的に投入することで女性や中高年を取り込み、ヒット作を連発した。約２６０本のソフトの多くは、幅広い年齢層を意識して作られ、年末商戦でも、家族で健康的にエクササイズを楽しむ「Ｗｉｉフィット」を発売する予定だ。ＰＳ３はハードの高性能が、思惑とは逆に足かせとなってソフト開発に時間がかかり、販売したゲームの数は約１６０本にとどまっている。このため、年末までに約４０本を投入する。高画質が人気のカーレースゲーム「グランツーリスモ５プロローグ」などの売れ行きが注目される。Ｘｂｏｘも現在約１７０本のソフト数を年末までに約２５０本に増やす方針だ。直木賞作家の重松清さんがシナリオを担当したロールプレーイングゲーム「ロストオデッセイ」が注目作だ。エンターブレインの浜村弘一社長は「ＰＳ３、Ｘｂｏｘともに昨年の年末商戦よりソフトがそろい、ハードの販売も伸びそうだ。ただ、この時期は家族で遊ぶソフトが売れるので、その分野に強いＷｉｉの優位は変わらないだろう」とみている。
◇販売増加にソフトの充実欠かせない　マイクロソフトの泉水敬ホーム＆エンターテイメント事業本部長は毎日新聞のインタビューに応じ、Ｘｂｏｘ３６０の販売増加にはソフトの充実が欠かせないとする考えを示した。
――Ｘｂｏｘが国内で苦戦している原因は。◆パソコン並みの機能が楽しめ、多様なソフトもそろうＸｂｏｘの特長が日本では十分に伝わっていない。メディアやイベントを通して魅力をアピールしていく。
――ＰＲ以外に力を入れることは。◆ネットワーク機能を使ってゲーム以外のコンテンツを充実させていく。例えば北米では、インターネット経由でテレビ番組や映画を配信している。準備が整い次第、日本でも始めたい。
――ゲームは今後どう進化しますか。◆画質や音響、ストーリー性の向上が著しい。優れたソフトは映画に近付き、深い感動や人生の教訓を与えてくれる。ジャンルを問わずこの流れは加速していくだろう。
（毎日新聞）

△データやりとりスムーズに
ＮＴＴドコモ<9437>は、直接パソコンのＵＳＢ端子に接続するデータ通信専用の端末「ＦＯＭＡ　Ａ２５０２　ＨＩＧＨ―ＳＰＥＥＤ」を１０月５日に発売する。データの最大受信速度は毎秒３．６メガ・ビット、送信は３８４キロ・ビットで、大量の動画やデータをスムーズにやりとりできる。オープン価格だが、想定価格は２万円前後。

△まろやかリンゴ酢
明治乳業<2261>は、お酢飲料「タマノイ酸味をおさえたりんご酢」を１７日に発売する。お酢メーカー「タマノイ酢」のリンゴ酢１５ミリ・リットルをベースに、乳成分を加えて酸味をやわらげ、まろやかな風味に仕上げた。リンゴ果汁２０％。１２５ミリ・リットル入り３本で、１９５円（税抜き）。

△限定男のショートコート
三陽商会<8011>は、ブランド「アレグリ」から、男性用コート「４ＷＡＹ　ダウンライナー付きショートコート」を２２日に発売する。高品質なウール１００％の表地を使用。内側のライナーは単品でも着用できるリバーシブルのブルゾンにした。全国百貨店のアレグリショップなど４０店舗で２５０着の限定販売。８万２９５０円。

△「ｉ」ａｍスポーティー！
三菱自動車<7211>は軽乗用車「ｉ（アイ）」（排気量６６０ｃｃ、４人乗り）の特別仕様車「スポーツスタイルエディション」を２０日発売する。空力性能を高めるパーツを装着したほか、内装も黒で統一するなどスポーティーなデザイン。１３９万２００円～１７２万２０００円。

△２５周年でＧ復刻モデル
カシオ計算機<6952>は、腕時計「Ｇ―ＳＨＯＣＫ」が来年５月で発売２５周年となるのを記念し、新モデル「ライジングホワイト」を発売した。開発当初の１９８０年代に人気を集めた代表的な４モデルを復刻。白を基調に、液晶の文字やボタンには金色を使い、華やかさを演出した。１万６２７５円～２万５７２５円。

△笑顔は逃さない
オリンパス<7733>は、デジタルカメラ「μ（ミュー）１２００」を１０月１２日に発売する。厚さ２．３センチ、重さ１２５グラムとコンパクト。１２００万画素の高画質を実現した。人物の笑顔を検知して自動的にシャッターを切る「スマイルショット」機能を加えた。オープン価格だが想定価格は５万円前後。

△リンゴのワインはいかが
アサヒビール<2502>は、スパークリングワイン「ニッカ　シードル・スパークリングヌーヴォ２００７」を１０月３０日に期間限定で発売する。今月上旬に収穫期を迎えた早生（わせ）種のリンゴ「つがる」を原料にしており、リンゴの酸味と甘みが味わえるという。アルコール度数２％。２００ミリ・リットル入り、２５２円（税抜き）、３６０ミリ・リットル入り、４４１円（同）。

■ＪＲ西<9021>の元鉄道本部長を聴取、業務上過失致死傷で立件も
１０７人が死亡した兵庫県尼崎市のＪＲ福知山線脱線事故で、県警尼崎東署の捜査本部が、２００５年４月の事故当時、ＪＲ西日本の鉄道本部長だった徳岡研三・元専務とその前任者から事情聴取していたことがわかった。本社役員クラスの聴取は初めて。県警は、現場カーブに自動列車停止装置（ＡＴＳ）が整備されていれば事故を回避できたことを重視し、整備が遅れた経緯などについて説明を求めたとみられる。今後も幹部らから聴取する方針で、業務上過失致死傷容疑での立件も視野に入れて捜査を進める。徳岡元専務は０２年６月、列車の運行全般を統括する鉄道本部長に就任し、事故２か月後の０５年６月に引責辞任した。

△「かぐや」成功で商業衛星値下げ示唆…三菱重工<7011>社長
月周回衛星「かぐや」を載せた大型ロケット「Ｈ２Ａ」の打ち上げに成功した三菱重工業の佃和夫社長は１４日、鹿児島県南種子町で記者会見し、「商業衛星の打ち上げ受注に一歩前進した」と述べ、今後の受注活動に自信をのぞかせた。また、記者会見後に海外のライバル社より２～３割高い約１００億円の打ち上げ価格を、同水準まで値下げしていく意向も明らかにした。値下げは、機体検査の簡素化や小型ロケットとの部品共用化で実現するという。国に要請していた発射台の補修費用などの分担も一定程度受け入れられる見通しで、価格引き下げに追い風になるとみている。Ｈ２Ａは０８年度は１機、０９年度は２機の打ち上げを見込んでいるが、いずれも国から受注する観測衛星などだ。商業衛星の打ち上げを上乗せしていかないと採算が合わないため、打ち上げ成功を機に、受注活動をさらに本格化させていく考えだ。
（読売新聞）

△おしゃれな社会人取り込み　丸井<8252>が有楽町店　男子禁制フロアも
若者から支持を集める百貨店の丸井は１４日、新規オープンを来月１２日に控える東京・有楽町の「有楽町マルイ」の概要を発表した。丸井が強みを持つ若者に加え、有楽町ではおしゃれな社会人を取り込む。テナントとして入店するアパレルブランドなど約８割が銀座・有楽町地区初出店。競合他社との差別化を明確にし、年間２２０億円の売り上げを目指す。店舗は商業施設「有楽町イトシア」の１階から８階までを使用。アパレルや雑貨、化粧品などファッション関連用品を中心に販売する。中でも、雑貨に重点を置き、入店テナントは他店舗よりも雑貨比率が高いという。買い求めやすい価格帯の商品を並べ、ラグジュアリーブランドは入店していない。店内は、客の声を反映させた売り場や、空間づくりにし、テナントごとに明確に仕切りをつけ、路面店を歩くような売り場とする。また、「男子禁制のフロアが欲しい」との声を反映し、５階は下着、水着、パーティードレスといった商品を配置し、男性が入りづらい雰囲気をあえて作ったという。１４日、都内で記者会見した田巻恒雄常務は「２０年近く温めてきた悲願の銀座進出」とし、都内有数の商業地域への出店で、丸井グループの新たな成長のスタートになると位置づけている。銀座での成功に向け、「接客の動作やしぐさまで目配せし、従来の２倍の１カ月かけて社員教育を徹底している」という。

△エコで評価「セグウェイ」　排ガス出さず乗り心地快適
米セグウェイの電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」が排ガスを出さないことに加え、オフロードモデルの投入などにより意外な場所で利用され始めている。登場した時は斬新で面白い乗りものというイメージが強かったセグウェイだが、ここへきてエコロジーと実用面での評価を高めつつある。自然保護事業と観光業を営む十勝千年の森　ランランファーム（北海道清水町）ではセグウェイを１０台導入し、草原や森の観光に活用している。同社は「草原や森といった豊かな自然環境を体験してもらう際の移動手段として便利であることに加え、排ガスが出ないため森林の再生に取り組んでいる当社の環境保護の理念にも沿う乗り物といえる」と話す。舗装されていない道路にも対応できるオフロードタイプの性能面とエコの観点からセグウェイに魅力を感じたようだ。同社のセグウェイを利用した自然体験ツアーは１８歳から６９歳までを対象とし５月から行っている。これまでに約１５０人がツアーに参加し「初めて乗ったが面白い」「乗り心地が快適だ」など参加者からはセグウェイを高く評価する声が多くあがったという。
また、キヤノン<7751>のグループ会社、キヤノンマーケティングジャパン<8060>（東京都港区）では６月からセグウェイの国内正規代理店となり取り扱いを開始した。同社広報担当者は「セグウェイの排ガスを出さないという長所に注目している。エコを重視した生産環境を作ろうとする意識が高まっている中、工場内を移動する乗り物として受注が期待できる。また、ゴルフ場や自然公園でカートや警備用として使われることが考えられる。ゴルフ場などのレジャー施設は開拓の余地が大きい市場であり、新たな販路を築く大きなチャンスだと考えている」と期待を寄せる。同社で販売しているタイプの価格は９２万６６２５円～１１０万円。販売台数は年間１２００台を目標としている。昨年１０月から国内の正規販売総代理店を務めるコンピューター関連サービスの日本ＳＧＩ（同渋谷区）は「セグウェイは体重移動で操縦できるなど非常に直感的な操作が可能。この直感的な操作を広くコンピューター技術の中で応用できるのではないかと考え、技術的な部分で魅力を感じて取り扱いを決めた。世界シェアの約１０％となる２０００～３０００台を年間販売目標としている」（広報）と意気込む。今後は工場や倉庫、遊園地などさまざまな場面でセグウェイを目にする機会が増えそうだ。

△吉野家<9861>・安部社長に戦略聞く　純粋持株会社移行　リーダーの新陳代謝図る
１４日から牛丼復活１周のキャンペーンを開始した吉野家。１０月１日の吉野家ホールディングス（ＨＤ）発足とともに純粋持ち株会社社長に就任する安部修仁・吉野家ディー・アンド・シー社長に吉野家グループ戦略を聞いた。（財川典男）
－－純粋持ち株会社に移行するねらいは：「吉野家と関連会社の経営を一極集中させ、事業執行を事業会社に任せるように機能を分散した方がリーダーの新陳代謝が進むと考えた。経営マネジメントの原理は不変で、それぞれの事業会社で培ったものを別のフェーズでも生かせるような体制にしたい」
－－グループ企業間での人材交流も行うのか：「吉野家の執行役員や事業会社の部長クラスは４０代前半が中心で、こうしたミドルリーダーに対してグループ共通の研修を実施する。個性と能力に応じて人事交流も行う。人事権はグループ各社が持っているので、各社と話し合いが必要になる。それぞれの会社の経営者も社員が成長するための交流なので理解されると思う」
－－グループ企業同士のシナジー（相乗）効果はあるのか：「物流システムの統合や食材の共同調達など直接的なコスト削減よりも、それぞれの会社が持つソフトや知識を交換することを重視している」
－－８月末に経営再建中の『ラーメン一番本部』と事業譲渡契約を締結。出資していた焼き肉店『牛繁ドリームシステム』を持分法適用会社にした。Ｍ＆Ａは今後も続くのか：「吉野家が経営参画した方が顧客や従業員にとってよい状態になる場合はあり得る。もともとグループ化は相手先が創業１００年以上の吉野家に対して期待を抱いてグループ入りを申し入れてきたものばかりだ。吉野家自身も１９８０年に経営再建を経験した。京樽の再建を引き受けたときには必然と思った。京樽も再上場できたし、企業再建に自信はある」
－－グループ各社の収益状況と注力する分野は：「『吉野家』、讃岐うどんの『はなまる』、カレーうどんの『千吉』、まだ吉野家の事業部門だが総菜・弁当の『おかずの華』に最も注力する。中華宅配の『上海エクスプレス』はまだ赤字だが黒字化するのが先決。それ以外は基盤固めが終わって、飛躍期に入るところだ」
－－月齢２０歳未満に限定されている米国産牛肉の輸入規制緩和については：「事実上まだ閉じているに等しい。米国は国際獣疫事務局（ＯＩＥ）が米国を準安全国に認定したが、日本は安全の前に安心という観念がある。協議を見守っていくしかないが、いずれは緩和されるとみている。このまま永遠に規制されたままなら米国の畜産業界もそれにあわせて対応を考えるだろう。しかし一過性の規制とみているため、現在の規制にあわせたスキームに変更できないのが実情だ」

△上海の超高層複合ビル、森ビルが上棟式
中国・上海市で超高層複合ビルプロジェクト「上海環球金融中心」の建設を進めている森ビルは１４日、現地で上棟式を行った。ビル最上部に最後の鉄骨を組み込んだ段階で行われる上棟式には同社の森稔社長も出席した。上海環球金融中心は地上１０１階建て（高さ４９２メートル）、延べ床面積３８万１６００平方メートルの超高層ビルで、金融機関や商業テナントのほか高級ホテルも開業を予定している。また、風揺れなどを抑えるため最新の制震機構が組み込まれており、快適性や安全性にも配慮した構造となっている。総事業費は１２５０億円。来年春の竣工（しゅんこう）を予定しており、開業時の稼働率は４０％、１年後に９０％超となる見込み。同社では開業後１５年で投資回収が可能になるとみている。同ビルには世界最高水準のホテルとして知られるパークハイアットホテルが１８０の客室数で開業を予定。
また、日本のメガバンクからみずほ<8411>コーポレート銀行、三井住友<8316>銀行の入居が決まっているという。テレビスタジオや会議場などもあり、上海での新たなランドマークとして注目されている。
（FujiSankei Business i）