8/28 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

▼一般住民で最大20倍に＝兵庫・尼崎市の中皮腫死亡率―環境省調査
アスベスト（石綿）製品を製造していた機械メーカー大手クボタ <6326> （大阪市）の旧神崎工場（兵庫県尼崎市）があった地区で、同工場を含む石綿関連施設で働いたことがないなど、直接の関係を持たない一般住民の中皮腫による死亡率が男性で全国平均の6．1―10．6倍、女性で8．5―19．6倍に上ることが、27日に環境省がまとめた調査結果で分かった。

■独オペル、スズキ<7269>のOEM車でCO2排出量に問題＝独誌
独自動車専門誌アウト・モトア・ウント・シュポルト（電子版）は27日、米ゼネラル・モーターズ（GM）傘下の独オペルとOEM（相手先ブランドによる生産）提携するスズキとの間に、二酸化炭素（CO2）の排出規制をめぐる問題が持ち上がっていると報じた。　

■駐機中の日航<9205>機から白煙＝乗客降りた直後に―鹿児島空港
27日午前11時半ごろ、鹿児島空港（鹿児島県霧島市）で、奄美大島から到着して駐機中の日本航空3724便MD90型機（乗客乗員54人）から白い煙が出ているのを整備士が発見した。けが人はなかった。同社が原因を調べている。　
（時事通信）

△美浜原発１号機、３００日ぶりに起動…９月下旬営業運転へ
関西電力<9503>は２７日、定期検査中の美浜原発１号機（福井県美浜町、加圧水型、出力３４万キロ・ワット）の原子炉を２９日に起動する、と発表した。昨年１１月に検査を開始したが、原子炉容器上部プールから放射能を含んだ水が漏れるなど問題が続出。今年２月ごろで終わるはずだった検査は半年以上も延び、３００日を超える異例の長さとなった。検査では２次系配管１０５７か所を点検。計７９か所に問題が見つかり、腐食に強いステンレス製配管などと交換した。営業運転は９月下旬に再開する予定。
（読売新聞）

■食中毒　世界陸上のＴＢＳ<9401>放送スタッフ５４人が発症
ＴＢＳ（東京放送）は２７日、世界陸上大阪大会を開催中の大阪・長居陸上競技場に設置している放送センターで働くスタッフ５４人に、腹痛や下痢など食中毒の症状が発生したと発表した。うち１３人が入院した。ＴＢＳは同大会の国内独占放映権を持ち、単独で国際映像を全世界に配信しているが、影響はないという。同センターでは制作会社などを含むスタッフ約７００人が働いており、センター内の食堂で大阪市内の弁当会社が調理した仕出し料理をバイキング形式で食べていた。２７日午後４時ごろから症状が出始めたという。大阪市保健所が原因を調べている。
（毎日新聞）

△世界の夏ダイキン<6367>挑む－欧州では熱波特需
（朝日新聞）

△塩野義製薬<4507>、チョコが原料の薬用カプセルを東海カプセルと共同開発
塩野義製薬はチョコレートを原料とした、噛み砕ける（チュアブル）ソフトカプセルの開発に成功した。チョコレートで薬剤特有の苦みを消し、口の中でかみ砕いて飲み込める。一般用医薬品（ＯＴＣ）でチョコレートを薬の成分に混ぜた製剤は発売されているが、カプセルとして使用を可能にしたのは初めてという。今後は高齢者や子供用の医薬品として提供する。受託製造を主体として事業展開する。通常のソフトカプセルはゼラチン製のカプセル皮膜に内容薬液を充てんする。これに対し、チョコレートを原料に用いたのが今回のチュアブルソフトカプセルで、東海カプセル（静岡県富士市、若尾文人社長）と共同開発した。チョコレートは高温に弱く、変色や白い粉を吹きやすい。そこで熱による強い変形を防ぐため特殊な成分を加えて開発にこぎつけた。通常のカプセル製剤と同じように使用できるという。　塩野義薬は今回のカプセルについて、他社からの受託製造を受け付けるほか、技術提供によるロイヤルティー収入も期待しているという。医療用のほかＯＴＣ向けの需要も想定している。カプセルの色や形は受託先の意向により変更できる。後発医薬品（ジェネリック）のシェア拡大に伴い、新薬販売は押され気味となっている。そのため製薬各社はジェネリック対抗策として薬剤の剤形追加で口腔（こうくう）内崩壊錠のジェネリックを防止できる。チュアブルソフトカプセルのように水なしで溶ける口腔内崩壊錠についても、製品のライフサイクルの延長策として各社が開発に力を入れている。塩野義薬の受託製造の０７年３月期の売上高は約４０億円。新薬開発で培った技術力を生かし、受託製造事業を拡大していく考えで、今回のチュアブルソフトカプセルもその一環と位置づけている。

△オムロン<6645>、車載用スイッチ増産－２０１０年度めど年１億個体制
オムロンは、車載用スイッチを増産する。生産子会社のオムロン倉吉（鳥取県倉吉市）で、０８年度に０７年度計画比１・５倍の９０００万個に引き上げる。さらに数億円を投じ、組み立てラインを新設し、２０１０年度までには年産１億個に伸ばす考え。自動車には電子制御技術の採用が進んでいるため、国内外の自動車メーカー向けに受注が急増。受注機会を逃さない供給体制を築き、事業拡大につなげる。車載用スイッチは自動変速機（ＡＴ）のシフトレバーの位置検出やドア開閉の状態検出に使われるなど、ボディー周辺機構品や内装機構品に採用されている。オムロンは業界最小で高精度動作のスイッチ「Ｄ２ＨＷ」を開発。車載用途を広げ、自動車部品２次メーカーなどを通じ、完成車メーカーへの供給を増やしている。オムロン倉吉は現在、組み立てライン４本でスイッチを生産している。すでに第５ラインを工場内に設置済みで、まもなく本稼働に移行する。稼働率向上と改善による生産性向上で、生産量を伸ばす。さらに数億円を投資して第６ラインを設置する予定。受注状況に応じて増産していく考え。２０１０年度までに年産１億個体制を整える意向だ。オムロンは車載スイッチ事業で、数年前から欧米における営業体制を整備してきた。体制整備が奏功し、日系自動車メーカーのほか、米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）など欧米メーカーへも供給を増やしている。０６年度は自動車向けで約３５００万個を生産。０７年度は６０００万個を計画している。

△ＩＢＭ・オラクル<4716>など３社、国際物流一貫支援システムで協業
日本ＩＢＭ、ＩＢＭビジネスコンサルティングサービス（ＩＢＣＳ、東京都千代田区）、日本オラクルの３社は、米オラクルがパッケージ供給するグローバル物流管理システムを活用したソリューションで協業する。短期導入が可能なパッケージソフトの強みと米ＩＢＭがグローバルな物流改革で培ったノウハウを組み合わせ、上流コンサルからシステム構築、運用までを一貫サポート。国際物流で困難とされる荷動きの可視化や輸送手段・ルートの最適化といった効率化と併せ、抜本的なコスト削減を実現する。中核となるのは「オラクル・トランスフォーメーション・マネジメント（ＯＴＭ）」。物流業者をはじめ荷主である製造業や流通業などに対しソリューションを提案。ライセンス価格は最小構成で４０００万円台。１年間で５社以上の導入を目指す。ＯＴＭは世界中に広がる拠点やサプライヤーを結ぶグローバルな輸送網の流れ（物流）を掌握し、全プロセス（手順）を自動化と可視化する。多言語や複数タイムゾーン、多通貨に対応。飛行機や船、列車、トラックなど多様な輸送手段と輸送業者を一元管理し「現場担当者レベルでも瞬時に最適な配送ルートや輸送業者を選ぶことができる」（ＩＢＣＳ）という。サプライチェーンのグローバル化の中で、国際物流の効率化が問われている。しかし現状は「コストが見えにくくブラックボックス化しているケースが多い」（同）。このためＩＢＣＳは日本ＩＢＭと一体となりＯＴＭをソリューションの中核に据えて、アジアに進出する日系企業などを手始めに国際物流の最適化を提案する。コンサルティングではＯＴＭの専門知識を持つ欧米のコンサルタントなどとも連携。ＩＢＭが９６―００年代に実践した国際物流改革の経験やノウハウをベースにＯＴＭを日本企業向けに適合させる。ＯＴＭはオラクルが０５年１１月に買収した米ジーログの製品で、買収後に機能を強化。日本オラクルは０６年にＯＴＭの専任組織を立ち上げ市場開拓に取り組んできた。

△ＭＵＴＯＨホールディングス<7999>、植物由来インク採用のプリンター２機種発売
ＭＵＴＯＨホールディングスは植物由来成分のインクを採用した大型インクジェットプリンター２機種を９月１日に発売する。石油系の溶媒を使ったインクに比べて環境への負荷が少ない。最高１インチ当たり１４４０ドットの解像度で印刷できる。価格は１７５万円から。広告・ディスプレー業界などに提供し、初年度は合計１０００台販売する。植物由来成分のインク名は「ＭＵＢＩＯｉｎｋ（ミューバイオインク）」。トウモロコシから採取したでんぷんを発酵させて溶媒にした。発売する「バリュージェットＶＪ―１３０４Ｊ」は印刷速度は毎時１３平方メートルで、高い作業性を実現した。最大で幅１３７１ミリメートルの用紙に印刷できる。「バリュージェットＶＪ―１６０８Ｊ」は、印字ヘッドの高さを調節できる機能を備えており、最高で厚さ１０ミリメートルのボード材に印刷可能。発泡ボードや段ボールなど幅広く対応する。環境への意識が高い企業や団体に訴求する。

△ドコモ<9437>、年内に「緊急地震速報」を携帯電話向けに配信
ＮＴＴドコモは気象庁が提供する緊急地震速報を携帯電話向けに配信するサービスを年内に始める。今秋以降に発売する携帯電話の新シリーズ「９０５ｉ」「７０５ｉ」に同速報を受信できる機能を搭載。その後発売する携帯電話についても基本的に全機種に機能を搭載する方針だ。携帯電話事業者の中で緊急地震速報の配信サービスに対応するのは同社が初めて。同速報は全国を１８６地域に分けて提供されることになっており、ドコモは気象庁から送られた情報を自動的に変換。配信する必要のある地域にあるすべての基地局から一斉配信する。受信機能のある端末は警告音とともに「○○で地震が発生。強い揺れに備えてください」などの文字情報が表示される。配信には既存の音声やパケット通信網とは異なる「制御チャネル」という通信を利用。一斉配信しても電話やメールなどの通信サービスに影響を及ぼさず、原則として該当エリアに何台の携帯電話があっても配信できる。ただ速報を携帯電話で受信するには専用のプログラムが必要となる。ドコモは今後発売する端末にこのプログラムをあらかじめ搭載し、購入したユーザーは特別な操作や申し込みなしに速報を受信できる。気象庁は１０月１日から一般向け緊急地震速報の提供を始める。すでにＮＨＫが放送サービスとして提供することを決めているが、同庁は情報を最も伝達できる手段として携帯電話での配信が有効としドコモなど事業者に対応を要請していた。
ドコモに続きＫＤＤＩ<9433>の「ａｕ」が０８年春、ソフトバンク<9984>モバイルも今後実施を計画する。またドコモはＫＤＤＩと速報を受信した時の警告音を同一とすることで合意しており、速報の周知活動では事業者間で協力していく。

△凸版<7911>、専用フィルターに絵や文字が浮かび上がる技術を商品化
凸版印刷は規則正しく並んだ点や線がゆがみや干渉を起こしてしま模様を出す「モアレ」現象を利用して、専用のフィルターをかざすと絵や文字が浮かび上がる技術を商品化した。これまでは絵や文字を埋め込むために、砂模様のスペースを作る必要があったが、新技術では普通の絵柄の中に埋め込む。これにより、製版段階でも砂模様のために版を１種類多く作っていた手間がなくなる。隠れた絵や文字を探す楽しみを加えた絵本や児童向けの教材などに需要を見込む。「ステルス型あわすとでーる」として９月１日に発売する。フィルム１枚につき、２０種類程度までの絵や文字を埋め込める。価格は、絵や文字を埋め込む暗号の制作費用として１点につき７万円から。同社は新技術により書籍の需要を掘り起こし、製版・印刷などを含め０９年度までの累計で４億円の売り上げを目指す。同社は証券類などの偽造防止技術をもとに、フィルムを重ねると絵や文字の出る技術を「あわすとでーる」として０１年に商品化。主に小売店などのくじに使われている。

△ＮＥＣ<6701>とオラクル<4716>、大規模グリッド環境でＤＷＨのスケールアウト実証
ＮＥＣと日本オラクルは２７日、両社の製品を組み合わせ大規模グリッド環境のデータウエアハウス（ＤＷＨ）のスケールアウト（サーバ台数を増やすことで全体の処理性能を向上させる）構成で、台数増に比例して性能向上することを実証したと発表した。戦略的パートナーシップに基づく協業の一環。実証テストは一つのＳＱＬ（リレーショナルＤＢの言語）を複数ノードで並列実行し、８ノード構成で１ノードに比べて７・６９倍と比例した性能向上を確認した。基盤システムはＮＥＣのブレード（基板型）サーバ「シグマブレード」にデュアルコア（コアが二つ）ＣＰＵブレードを８ノード搭載し、ストレージ（外部記憶装置）は「ｉストレージ」を使用。リナックス上でオラクルの基盤ソフト「リアル・アプリケーション・クラスター（ＲＡＣ）１０ｇ」、「データベース（ＤＢ）１０ｇ」、ＮＥＣの管理ソフト「シグマシステムセンター」などを組み合わせた。

△ローム<6963>、動作保証上限値を４０度Ｃ高めた車載用メモリー開発
ロームはマイナス４０度から１２５度Ｃまで動作を保証する車載用のＥＥＰＲＯＭ（データの書き換えが可能な不揮発性メモリー）「ＢＲ２５Ｈ」を開発した。動作保証上限値を従来製品比４０度Ｃ高めた。二つの書き込み用メモリーセルで機能を保護するダブルセル構造を採用した。サンプル価格は２００円。９月から月間２００万個で量産する。電源監視機能を備えたほか、接続に金パッドや金ワイヤを使用。回路とプロセス設計を見直し、信頼性を高めた。静電破壊耐圧は６キロボルト。８５度Ｃで１００万回、１２５度Ｃで３０万回のデータ書換を保証する。マイコンなどとの接続は標準的なＳＰＩバスに対応しており従来品との置き換えも可能。自動車の電子制御ユニット向けを中心に販売する。

△伯東<7433>、インドに営業拠点－半導体デバイス事業を強化
伯東は０８年前半にインドに営業拠点を開設する。海外で半導体デバイス事業を強化するのが目的で、ベトナムにも営業拠点を設置する検討を始めた。同社は７月にアジア子会社を統括する海外担当役員を新たに配置するとともに、ユーザー企業の海外工場移転や物流面などを支援する「アジア・パシフィック営業チーム」の増員を進めている。０６年度に３０２億円だった海外売上高を０９年度には４４０億円に引き上げる計画だ。インドの営業拠点はシンガポール子会社の出張所になる見通し。電子機器メーカーやソフトウエア企業が集積するベンガルール（旧バンガロール）に設置する。当初は日系メーカーではなく、現地の電子機器メーカーに半導体デバイスを供給する予定で、年間数千万円の売り上げを見込む。一方のベトナム拠点は、当面は取引先である日系メーカーとの応対やマーケティングなどを担う見通しだ。同社は日系電機・自動車部品メーカーへの半導体デバイス供給を目的に、これまでに香港、上海、台湾、シンガポール、タイなどに販売子会社を展開している。これらを統括する海外担当役員を新設するとともに、製品事業部ごとに海外市場統括者を配置する組織改革を実施。並行してアジア・パシフィック営業チームを強化し、海外事業を拡大する体制を整えた。同社は３年後の０９年度に、０６年度実績比１・５倍となる１８００億円の売上高を目指す中期３カ年計画を５月に策定した。このうち半導体デバイス事業の強化を最重要テーマに掲げており、同事業売上高を０６年度の７００億円から０９年度には１０００億円へと一気に拡大させることを狙っている。

△三井造船<7003>、岡山・玉野事業所に造船用鋼板の加工工場を建設
三井造船は、造船の主力拠点である玉野事業所（岡山県玉野市）に造船用鋼板の加工工場を新設する。０８年４月に稼働、投資額は約２７億円。鋼板切断能力を現状比約７０％増の８０００トンに引き上げる。約４０％を外注している切断加工を完全に内製化し、コストダウンを図る。新設するのは、工場２棟と、製鉄会社から鋼板を陸揚げする屋外鋼材ヤード。敷地面積は合わせて約２万平方メートル。新工場にはプラズマ切断機３台、レーザー切断機２台などを導入。屋外鋼材ヤードには鋼板に付着している酸化被膜の錆取りや防錆作業などを行う新装置１台を設置する。現工場は取り壊し、部材の組み立てなどへの転用を検討する。
同社は造船用鋼板の約７０％を、新日本製鉄<5401>から調達している。

△日本電産コパル<7756>、新潟・南魚沼工場に新棟を建設
日本電産コパルは新潟県南魚沼市の切削加工部品工場に新工場棟「切削技術センター」を建設する。最新鋭のＮＣ自動旋盤やマシニングセンター、カム切り機などを導入し、デジタル一眼レフカメラ用のレンズ鏡胴カム部品の生産能力を倍増する。総投資額は約４億７０００万円。切削加工部品の売上高を０７年３月期の１・５倍となる６０億円に引き上げる。切削技術センターを建設するのは日本電産コパル精密部品（東京都板橋区）の六日町工場（新潟県南魚沼市）。工場の延べ床面積は２０４０平方メートル。９月に着工し、０８年１月に完成予定。中国生産拠点の日本電産家宝（浙江）への技術移管や生産支援、技術者育成なども担当し、切削加工技術のマザー工場としての機能を持たせる。一眼レフカメラは標準装備されるレンズに加えて、各種交換レンズの需要を伴う。同社によると「カメラの本体１台に対して交換レンズは２、３本売れる」という。

△ソディック<6143>、ハイブリッドワイヤ量産－福井工場に専用ライン
ソディックはウオータージェットによる加工とワイヤ放電加工を１台でできる「ハイブリッドワイヤ」を増産する。出荷開始直後の９月は当初計画通り月５台を生産し、０８年１月から倍の月１０台に引き上げる。０６年９月に開発を発表後、受注が順調に増えていることから短期間での増産を決めた。ハイブリッドワイヤを増産し、放電加工機事業の主力機種に育てる。生産は福井工場（福井県坂井市）に新設したハイブリッドワイヤの専用ラインで行う。生産効率を高める狙いで専用ライン化した。また、ハイブリッドワイヤ専属の部署も設置するなど、増産に向けた体制を整えている。ハイブリッドワイヤは金型製作の粗加工をウオータージェットで、仕上げ加工をワイヤ放電で行う。ウオータージェットから放電加工への段取り替えを自動化しており、加工時間を短縮できる。コスト競争力を求める国内の金型メーカーから受注を獲得。

△シチズンマシナリー（シチズンＨＤ<7762>）、欧の事業体制を再編－スイス式旋盤を拡販
シチズンマシナリーは欧州の事業体制を再編する。０８年１月に欧州事業の統括専門会社、独の販売会社、エンジニアリング会社の３子会社を新設する。各国の代理店には増資や資本参加を実施し、統括会社の傘下に販売会社や代理店、エンジ会社を置く体制にする。営業やマーケティング機能を高め、欧州でのスイス式（主軸移動型）旋盤のトップシェア奪還に挑む。３子会社は生産・販売子会社のシチズンマシナリーボーライ（ＣＭＢ、ドイツ）を分割して設立する。ＣＭＢは解散し、欧州での自動旋盤の生産から撤退、エンジニアリング機能だけを新会社が継承する。営業機能を引き継ぐ販売会社は独国内を営業エリアとする。独が自動旋盤の主戦場となっており、専属の販売会社が必要と判断した。ＣＭＢの統括機能は新設する統括会社「シチズンマシナリーヨーロッパ」（ＣＭＥ）が継承する。

△日精樹脂<6293>、ナノマテリアル事業に進出
日精樹脂工業はカーボンナノチューブ（ＣＮＴ）と樹脂の複合化技術をベースに、ナノマテリアル事業に進出する。ＣＮＴと樹脂の複合材料の成形は樹脂だけの成形品に比べて導電性を付加でき、強度や熱伝導、寸法精度を高める特性がある。新事業は９月１日から上越工場（新潟県上越市）で開始する。日精樹脂では高機能樹脂の研究開発を０２年７月から、文部科学省の産学連携事業「長野・上田地域知的クラスター創成」に加わり進めてきた。同社は密度の違いからＣＮＴと樹脂が均一に分散しない問題点を、独自の混合法により樹脂にＣＮＴを粉体コーティングして、均一分散する複合化技術を開発した。加えて射出成形において、ＣＮＴの繊維を破壊せずに特徴を生かした専用機を開発した。高機能樹脂材料の特徴はノイズや静電気防止、耐摩耗性の実証も得ており、劣化せずに３回までリサイクルが可能なこと。自動車、精密、医療業界向けに認知度を高める。

△中部電<9502>、瞬低補償装置の導入支援ソフト開発－来年度に本格導入
中部電力は瞬時電圧低下（瞬低）補償装置「電気二重層キャパシター（ＥＤＬＣ）」用の導入支援ソフトウエアを開発した。工場の電力系統や過去に起こった瞬低の実績データを入力すると、自動で最適な機種を選定し、導入による費用対効果や投資回収時期の目安がわかる。今後、営業ツールとして社内で活用する考え。すでに試験運用を始めており、０８年度に本格導入する。ＥＤＬＣは使用目的や設置場所によって、必要な電気容量や補償時間などが１台ずつ異なる。ユーザーの要望を理解して最適な機種を選定するためには、専門的な知識と経験が必要だった。同ソフトウエアでは、まず導入を検討している工場の電気系統や接続している機器類の情報を入力する。それをもとに、大型のＥＤＬＣで工場建屋全体をカバーするのか、もしくは小型のＥＤＬＣで最も重要な機器だけを補償するのかなど、あらゆる想定で検討できる。

△大日本住友製薬<4506>、ネット活用した医師向け製品情報提供活動を強化
大日本住友製薬は、インターネットを活用した医師など医療関係者への製品情報提供（ｅ―ディテール）活動を強化する。既存の医療専用サイトの利用拡大や自社ホームページを充実する。これにより現在３―４％にとどまるｅ―ディテール認知度を、０９年度までに１０％に引き上げる。大日本住友薬は０５年１０月の合併により製品数が２００品目に増えたが、当面、ＭＲ（医薬情報担当者）人員は１５００人体制を維持する方針。また病院側の訪問規制の流れもあり、ＭＲと医師の面会機会も減少している。一方、３０―４０代の医師の９０％以上がインターネットで情報収集しているという調査結果もある。こうした環境の変化を踏まえ社内リソースの効率運用を目指し、ＭＲの活動は主力製品中心に、それ以外はインターネットを活用したプロモーション活動に順次、切り替えていく。

△コクヨ<7984>、大阪の郵便局内にプリント店をオープン
コクヨは日本郵政公社船場郵便局（大阪市中央区）内に、プリンティングサービスショップ「ポスタルスクウェア」を２７日オープンした。同社が郵便局内に店舗を持つのは２店舗目。店舗面積は約１５５平方メートルで、平日９―１９時に営業する。日本郵政公社は同店の開店により、顧客の利便性向上やイメージアップにつなげる狙い。同店はコクヨが「ネットスクウェア」として提供しているサービスを郵便局内店舗用にアレンジした。主なサービスは、年賀状などのはがき印刷やポストカード作成、デジタル写真プリントなど。郵便サービスとの関連性が高く、相乗効果を狙う。日本郵政公社は郵便局の余裕スペースを民間事業者などへ試行的に貸し付けている。これまでコンビニエンスストアや旅行業者などが出店の実績を持つ。

△ＪＲ西日本<9021>、大阪駅南西側を高さ１８０ｍの超高層ビルに再開発
ＪＲ西日本は２７日、ＪＲ大阪駅南西側にある大阪中央郵便局と隣接するＪＲ西日本所有地を超高層ビルに再開発することで日本郵政公社と合意したと発表した。最大高さ地上１８０メートル、延べ床面積２０万平方メートルの商業施設とオフィスからなる複合ビルを想定しているが、規模、着工・完成時期など具体的な計画は向こう１年間で詰める。対象区域は郵政公社所有地８９００平方メートルとＪＲ所有地４０００平方メートル（いずれも大阪市北区梅田３）。現在大阪中郵とＪＲ系のオフィスビル、駐車場ビルが営業中だが、両社で一体再開発する。郵政公社は民営化に当たり、東京、大阪、名古屋各駅前の中央郵便局など不動産の有効利用が大きな課題となっている。いずれも各都市の一等地で、街づくりの面から、再利用のあり方が注目されている。

△ロイヤルＨＤ<8179>、郊外型ファミレスモデル確立へ実験店舗を相次ぎ出店
ロイヤルホールディングスは、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」の郊外型店舗の改装モデル確立に向け、実験店舗を相次ぎ出店する。実験店舗としてオープンした「府中東店（東京都）」、「成田店（千葉県）」に続き下期は４店を計画、０８年度以降本格的に改装モデルを展開する。競合が激しい地域での活性化が狙い。新規顧客の開拓やブランド力の向上を図り増収につなげる。外食産業では店舗の改装で活性化を図り、新たな成長路線も模索する動きが顕在化している。ロイヤルホールディングスは、郊外型店舗の新たな改装モデルの確立を目指した「ロイヤルホスト府中東店」を６月に、「同成田店」を７月にそれぞれ改装オープンした。改装店は１フロアでロイヤルホストが７７年１月に関東に進出した時のタイプをベースに郊外型店舗としての工夫を加えた。

△セブン―イレブン、独自ブランドまず６品投入
セブン―イレブン・ジャパンは２７日、セブン＆アイ・ホールディングス<3382>（ＨＤ）のプライベートブランド（ＰＢ）「セブンプレミアム」をセブン―イレブン全店（１万１７６９店）で２８日に発売すると発表した。まず調味料など６商品を販売し、０８年２月末をめどに約５０商品に拡大する。初年度１５０億円の売り上げを見込む。発売するのは「まろやか味のり４袋詰」（１８８円）「一番摘み　煎茶ティーバッグ」（２６８円）など６商品。従来、スーパーなど競合チャネルが得意とする調味料・嗜好（しこう）品分野に、安価で品質にこだわったＰＢ商品を投入することで売り場の活性化につなげる。セブンプレミアムはイトーヨーカドー、ヨークベニマルなどセブン＆アイＨＤ傘下の事業会社４社で５月に発売。商品点数は８月末で約１００種類に増えている。

△三菱ＵＦＪリース<8583>、新中計策定に着手－事業の多角化を推進
三菱ＵＦＪリースは新中期（０８―２０１０年度）経営計画の策定に着手する。これまで事業の主体だったファイナンスリースや割賦に加え、「モノ」の価値に着目したオペレーティングリースの強化など事業の多角化を経営の中核に据える方針だ。「病院向けソリューション事業（仮称）」の新設や省エネ支援サービス（ＥＳＣＯ）事業、ＰＦＩ（民間資金を活用した社会資本整備）事業の強化も盛り込む見通し。１２月をめどに骨子をまとめ、０８年１月に発表する予定。三菱ＵＦＪリースは旧ダイヤモンドリースと旧ＵＦＪセントラルリースが４月に合併して発足。０８年度からの計画が新会社として初の中期経営計画となる。同社企画部内に「Ｖプロジェクト室」を立ち上げ、外部のコンサルティング会社からの意見も取り入れて、経営戦略を練る。

△国交省、「２００年住宅」普及に着手－年度内ガイドライン
国土交通省は“ストック型社会”の実現に向けて、１００年超の耐久性を有する「２００年住宅」の実現・普及に取り組む。２００年住宅は構造躯体（スケルトン）と内装・設備（インフィル）を分離し、適切な維持管理により「超長期にわたって循環利用できる質の高い住宅」のこと。０７年度内に２００年住宅の具体像を示す「超長期住宅ガイドライン」を策定し、０８年度には実現に必要な建設、維持管理、流通、金融などの各システムを統合したモデルプロジェクトを実施する。２００年住宅は自由民主党の政務調査会が５月にまとめた住宅政策提言「２００年住宅ビジョン」で打ち出したもの。日本国内で取り壊されている住宅の築後年数が平均で約３０年と先進諸国の中で著しく短い現状を踏まえ、人口減少・成熟社会において長期間価値を保ち続ける「社会的資産」としての住宅づくりを狙っている。
（日刊工業新聞）

△ホンダ<7267>　環境性能向上　「スーパーカブ５０」など　電子制御燃料噴射システム採用
ホンダは２７日、ビジネスバイク「スーパーカブ５０」と「プレスカブ５０」を一部改良し、９月２１日から販売すると発表した。世界で最も厳しい環境規制「２００６（平成１８）年国内二輪車排出ガス規制」に適合させたもので、両シリーズ合わせて年間３万２０００台の国内販売を目指す。この排出ガス規制は、一酸化炭素（ＣＯ）と炭化水素（ＨＣ）を従来の規制値に比べそれぞれ８５％、７５％削減し、窒素酸化物（ＮＯｘ）は５０％削減を求めている。この規制値をクリアするため、ホンダは「電子制御燃料噴射システム」を新たに採用。多様な走行条件に対応しコンピューター制御で最適な燃料を供給する仕組みで、特にアクセルの開閉頻度が多い市街地での燃費を向上させた。さらに、排出ガスを浄化する触媒装置を組み合わせた。スーパーカブシリーズは、１９５８年に初代モデルを発売以来、低燃費や静粛性を実現する「４ストロークエンジン」や使い勝手の良さが幅広いユーザーの支持を集めて、ロングセラーモデルに成長。これまでに延べ１６０カ国以上で販売され、世界生産累計台数は０６年１２月時点で５３００万台を超えている。新モデルは改良前と比べ３万６７５０円アップし、「スーパーカブ５０スタンダード」で２０万４７５０円。

△伊勢丹<8238>にスパ施設　「次世代の百貨店を模索」
伊勢丹は２７日、新宿本店（東京都新宿区）のメンズ館８階を９月５日に刷新し、水とアロマオイルによるマッサージなどで心身をリラックスさせるスパ施設を初めて出店すると発表した。オーディオ視聴室や、アルコールを提供するカフェなども併設し、「モノを売るのみの発想から脱却し、次世代の百貨店を模索していく」という。同社は、８階をレジデンス（客の部屋）にみたて、４ゾーンに区分。「ライブラリー」では、書斎の場で男性が使う、独カメラ「ライカ」や、スコットランドのオーディオ「リン」などの道具や、趣味の逸品を紹介。「ホームアラウンド」では、クローゼットの位置づけとして「ラルフローレン」の世界観をトータルで提案する。高級ブランドを展開しているイタリアのアルマーニ・グループも、東京・銀座で１１月８日にオープンする旗艦店で、主力の衣料品や雑貨販売のほか、マッサージなどで心身をリラックスさせるスパ施設をオープンする計画だ。

△コマツ<6301>が３トンクラスのミニショベル　ＧＰＳ機能を標準搭載
コマツは、３トンクラスの後方超小旋回ミニショベル「ＭＲ－２（エムアール・ダッシュツー）シリーズ」をフルモデルチェンジし、「ＭＲ－３（エムアール・ダッシュスリー）シリーズ」２機種をラインアップした。エンジンを最新の排出ガス規制に対応したほか、ミニショベルとして初めてＧＰＳ（衛星利用測位システム）を利用した車両遠隔管理システム「ＫＯＭＴＲＡＸ（コムトラックス）」を標準搭載した。新商品は２０日に発売した「ＰＣ３０ＭＲ－３」（バケット容量０・０９立方メートル）と、９月１日発売の「ＰＣ３５ＭＲ－３」（同０・１１立方メートル）。価格（標準仕様の場合）は　それぞれ４００万円、４４０万円で、両機種合わせて年間２０００台の販売を見込む。「ＫＯＭＴＲＡＸ」を搭載したことにより、位置情報などをコマツの会員制ホームページ「Ｅ－ＫＯＭＡＴＳＵ　ＮＥＴ」で確認できる。
（FujiSankei Business i）