8/7 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△東芝<6502>、中国でフルハイビジョンＴＶ発売
東芝は6日、中国で高画質のフルハイビジョンテレビ4種類を8月下旬に発売すると発表した。近く始まる予定の地上デジタル（地デジ）放送に対応するためで、拡大する富裕層を中心に顧客を開拓する。発売するのは「ＲＥＧＺＡ　Ｃ３０００」シリーズ。水平1920×垂直1080画素のフルハイビジョン画質で、37型から52型まで４つのサイズをそろえた。遼寧省大連の工場で現地生産する。アテネ五輪の女子板飛び込みで２冠に輝いた中国の郭晶晶選手（25）らを広告キャラクターに起用した。

△アニメ制作のＧＤＨ<3755>、自社開発ゲーム配信
アニメ企画・制作のＧＤＨは、自社で開発したオンラインゲームの配信事業を始める。日本国内に加え、海外子会社を拠点にしてインドネシアやタイ、ベトナムなどアジア8カ国で配信する。自社のアニメキャラクターをゲームに登場させるなど経営資源を有効活用し、新たな収益源に育てる。2010年3月期に20 億円の売上高を目指す計画だ。自社制作するオンラインゲームは「パンドラ　サーガ」、「ドルアーガの塔」（仮称）の二作品を予定。国内では子会社を通じて12月の配信開始を目指す。「ドルアーガの塔」は業務用ゲーム機大手のナムコからゲームとアニメに利用する権利を取得し、ＧＤＨがアニメ制作も進める。

▼アデランス<8170>の8月中間、最終赤字5億円
アデランスは6日、2007年8月中間期の連結最終損益が、5億円の赤字（前年同期は26億円の黒字）になりそうだと発表した。従来予想は5億円の黒字。美容室を展開する非連結子会社への貸付金回収が、同子会社の業績不振で不透明なことから特別損失に引当金を約6億円計上する。国内事業のかつらなど男性向けの商品販売が落ち込んだことも響く。売上高は微増の362億円、営業利益は85％減の5億円と従来予想をそれぞれ14億円と13億円下回る見通し。減価償却費や研究開発費などのコスト増に加え、国内事業での競争激化や新商品不振が影響する。毛髪移植を主に手掛ける海外事業での計画も未達に終わりそうだ。08年2月期通期の業績予想については、10月中旬の中間決算発表時に下方修正する公算が大きい。

△第一興商<7458>の4―6月、経常益7％増
カラオケ機器最大手の第一興商が6日発表した2007年4―6月期の連結業績は、経常利益が前年同期比7％増の39億4200万円だった。生産委託先からの入荷の遅れなどでカラオケ機器の販売台数は減ったが、好調なカラオケ店など店舗事業で吸収した。売上高は4％減の304億円。カラオケ機器部門は8％減収だった。店舗事業ではカラオケ店と飲食店の複合型店舗を増やし、店舗の利益率が改善。部門売上高は5％、営業利益は19％それぞれ伸びた。固定資産の処分損が減り、純利益は26％増の21億700万円だった。

△合繊大手６社の４―６月、３社が営業増益――東レ<3402>、車用樹脂など好調
合繊大手6社の2007年4―6月期の連結業績が6日、出そろった。同日発表した東レの営業利益は自動車用途に伸びた樹脂や国内でのエンジニアリング部門の好調が寄与し前年同期比5％増の195億円だった。
クラレ<3405>、ユニチカ<3103>も営業増益となった。
東レの売上高は8％増の3857億円。樹脂が自動車や家電向けに増加、ハイブリッドカーのコンデンサー向けフィルムも伸びプラスチックケミカル部門は16％の営業増益となった。中国など海外が好調だった繊維も増益。半面、韓国で薄型ディスプレー用回路材料が在庫調整の影響で落ち込んだ情報通信材料と、増産による減価償却負担が増えた炭素繊維は減益だった。原燃料費の上昇が63億円の減益要因だったが、値上げや高付加価値品へのシフトで補った。ただ足元でも原燃料の上昇が続いており、「年間での影響は期初見通しより100億円増える」（内田章取締役）とみている。構造改革費用など特別損失や税負担増加で純利益は13％減の101億円。

▼製油大手２社、４―６月期の純利益減
食用油大手2社が6日発表した2007年4―6月期の連結業績は前年同期比そろって純利益が減った。穀物価格の高騰が負担になったうえ円安も逆風。税金負担が増えた日清オイリオグループ<2602>は52％減の6億円。Ｊ―オイルミルズ<2613>も13％減の10億円だった。日清オイリオは大豆や菜種の原料高の影響でおよそ50億円の負担増になった。サラダ油などへの価格転嫁などで営業利益は前年同期並みを確保したが、前年同期に5億円計上していた「負ののれん」の償却が終わり、経常利益は23％減の18億円だった。Ｊオイルも原料高が約50億円の減益要因につながった。値上げやコスト削減でこなせず、営業利益は44％減の10億円だった。穀物相場は想定以上に高騰しており、さらなる製品値上げも視野に入れるとしている。

△日航<9205>・日通<9062>・近鉄エクスプレス<9375>、アジアで空陸輸送連合
日本航空と日本通運、近鉄エクスプレスの3社が航空便を使う企業向けの国際小口貨物事業で提携する見通しとなった。業種を超えた国内連合を組むことでアジア域内に広範な空陸一貫輸送体制を構築。急成長するアジア市場で先行する欧州のＤＨＬや米フェデラル・エクスプレス（フェデックス）など欧米大手に対抗する。3社は今後、他の国内物流大手にも参加を呼び掛ける考えで、国際物流での一大連合に発展する可能性がある。日本企業のアジア進出が加速、現地拠点との間で生産や開発を分業する動きが広がっていることを追い風に、日本発の国際小口貨物の市場はすでに年1000 億円を超えたとみられている。関西国際空港の完全24時間運用開始など日本の空港インフラの拡充もあり、アジアを中心に今後も年率10％以上の成長が続く見通し。日航などは国際小口貨物事業では日本で初めてとなる企業連合の形成により、ＤＨＬやフェデックスなどがほぼ独占する市場の切り崩しを狙う。

△ネット経由で企業にソフト、富士通<6702>・ＩＢＭが参入
情報システム会社がインターネット経由で企業にソフトウエアを提供する新事業を拡充する。期間貸しで使用期間に応じ課金するため、顧客はソフトを丸ごと購入するより低コストで利用できるのが特徴。日本ＩＢＭがサービスの提供を開始したほか、富士通は年内に参入する。
ＮＴＴデータ<9613>は日本郵政公社からの受注に続き、自治体などへの売り込みを強化する。導入コストが従来より半分で済むケースもあり、今後利用が広がる可能性が高い。各社が強化するのは、「サース」（ＳａａＳ）と呼ばれるソフト提供サービス。ソフトの売り切りではなく、顧客情報管理（ＣＲＭ）や受発注システムなど、顧客が必要なソフトをネット上の高速通信網で提供する。

△トヨタ<7203>、2008年に世界生産1000万台・北米や中国で販売拡大
トヨタ自動車は2008年に日野自動車<7205>とダイハツ工業<7262>を含めた世界生産台数を1000万台超とする計画を部品メーカーに提示した。トヨタが公表している 06年の実績から100万台程度増える。最大市場の北米のほか、中国など新興国向けの販売拡大を見込む。トヨタは07年にも販売台数で世界首位の米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）を抜くとみられており、08年も増産を継続してＧＭを引き離す戦略だ。部品メーカーには先週末に生産計画を示した。08年の世界生産を1040万台とし、07年計画の974万台から66万台程度上積みする内容。09年に 1090万台とする計画も提示した。08年の世界販売も約1000万台の見通しで、06年に12.7％だったトヨタの世界シェアは一段と高まる可能性が強い。

△マツキヨ<9875>などドラッグ店、大衆薬の販売体制強化
マツモトキヨシなど大手ドラッグストアが相次ぎ、一般用医薬品（大衆薬）の販売体制を強化する。2年後施行の改正薬事法で新設される販売員の資格を来年以降、数百―数千人規模で社員に順次取得させる。1人あたり人件費が薬剤師より少なくて済むため、24時間営業店の増強や、出店加速などで営業基盤を強化できる見通し。大衆薬販売に参入しやすくなるコンビニエンスストアやスーパーをけん制し、競争激化に備える。マツキヨは店舗に勤務する約3000人の正社員に販売員「登録販売者」の資格を取得させる。セミナーや模擬試験などを通じ、医薬品の知識や理解を深めさせる考え。同社は6月、東京・六本木で24時間営業を始めた。薬剤師が終夜常駐しなければならないが、薬剤師の月間給与は一般の販売員より10万円前後高い。登録販売者を活用し、24時間営業の多店舗化に弾みをつける。

△コムスン（グッドウィル・グループ<4723>）事業買収の公募・ワタミ<7522>、ツクイ<2398>など参加
介護大手コムスン（東京・港）の事業売却で、居酒屋チェーンのワタミは6日、ジャパンケアサービス<7566>と提携し、施設介護事業の公募に参加する方針を決めた。ドラッグストアのセイジョー<7429>は在宅介護事業の公募に参加する方針。介護大手のツクイも同日、在宅介護と施設介護の両方の事業取得に応募した。ワタミは7日にも、売却先の選定にあたる第三者委員会に書類を送付する。ワタミが有料老人ホーム、ジャパンケアがグループホームを引き受ける分担になる。両社が選定された場合、食事サービスなどでの協力関係を模索する。

△日本郵船<9101>、豪州―中国間20年契約・鉄鉱石、年500万トン
日本郵船は中国の鉄鋼大手2社と、オーストラリアと中国間の鉄鉱石輸送で2010年から20年間の長期契約を結ぶ。大型専用船を使い豪州から合計で年間500万トンの鉄鉱石を輸送する。契約額は計約400億円。日本郵船が豪州―中国間で20年間の長期契約を結ぶのは初めて。世界的な資源争奪競争に合わせて国際物流事業を本格化する。中国鉄鋼最大手の宝鋼集団と同5位、武漢鋼鉄と契約を結ぶ。いずれもすでに基本合意しており8月中にも正式契約する。10年から積載量25万トン級の大型専用船を導入して宝鋼と武漢が使う主要港に鉄鉱石をシャトル輸送する。08年から2年間も中型船で輸送する。豪英系の資源大手ＢＨＰビリトンとリオ・ティントが西豪州に持つ鉱山から鉄鉱石を運ぶ。

△三菱商事<8058>、バイオエタノール製造に参入・北海道での事業に出資
三菱商事はバイオエタノールの製造事業に参入する。ＪＡグループ北海道が十勝地区で進めている国内最大級のバイオエタノール製造事業に参加する。推進母体に3億円を出資し、役員を送る。三菱商事は南米やアジアでも同事業への参加を検討しているが、実際の投資は今回が初となる。北海道農業協同組合中央会などが設立した「北海道バイオエタノール」社が6日、3億円の第三者割当増資を決めた。全額を三菱商事が引き受ける。同社の出資比率は34％。北海道バイオエタノール社は来年3月末までに再増資を計画しているため、出資比率は最終的に2割前後になる。

△パイオニア<6773>、ＡＶ専門店を組織化・量販店と一線
パイオニアはＡＶ（音響・映像）専門店の組織化に乗り出す。7日に同社商品を重点的に扱う専門組織「ＰＡＳＳ会」を発足、独自商品の供給や共同で販促活動を展開する。まず約180社が参加する。価格重視の量販店の販売網とは一線を画し、専門店を通じて付加価値が高い高機能商品を消費者にアピール、安定的に利益を確保できる体制づくりを進める。ＰＡＳＳ会はパイオニア商品を取り扱うＡＶ専門店が参加、加入店舗数は約200店になる。同会はパイオニアと組み商品の勉強会や販促活動を共同で実施する。パイオニアは会員店にのみ特別仕様の商品を供給するなどして量販店との販売策の違いを鮮明にする。共同販促では専用スペースを設けて商品を体験できるようにしてプラズマテレビや音響機器などの販売テコ入れを進める。

△半導体各社、夏休みなし・携帯向けなど好調
国内半導体メーカーは本社部門などが夏季休業に入る期間も昨年と同様、ほぼ休まず生産を続ける。デジタル家電や携帯電話向けの需要が好調なため。年末商戦向けの半導体需要も高水準が予想され、高い稼働率が当面続きそうだ。
ＮＥＣエレクトロニクス<6723>は、デジタル家電やゲーム機の心臓部品であるシステムＬＳＩ（大規模集積回路）が好調。最先端の製造ラインがあるＮＥＣ山形（山形県鶴岡市）を含め、全工場が休まず稼働する。
東芝<6502>は携帯音楽プレーヤーや携帯電話に使われるフラッシュメモリーの生産拠点である四日市工場（三重県四日市市）でフル操業を続ける。サムスン電子のフラッシュメモリー工場が先週末に一時停止した影響で、需給の逼迫（ひっぱく）状況が一段と強まる可能性もある。

△銀行と信金、営業時間より柔軟に・「ゆうちょ銀」を意識
銀行や信用金庫が相次いで個人店の営業時間延長や、その拠点数拡充に動き出した。
三井住友<8316>など大手銀行は土曜も開いて住宅ローンの相談などに応じる拠点を拡大。宮崎銀行や東京の足立成和信用金庫などは地域を選んで営業時間を延ばし始めた。10月には全国に2万4000の拠点を持つ「ゆうちょ銀行」が発足する。営業時間延長で利用者の利便性を高め、顧客をつなぎ留める考えだ。銀行や信金などの大半の店の営業時間は平日で、しかも午前9時から午後3時まで。早朝や夜間、土曜、日曜、休日は利用できない。不良債権処理問題が終わり、平時に戻ったなか、利用者本位のサービスを進めるには、営業時間見直しが不可欠との機運が金融機関の間で広がっている。

△米シティ、日興<8603>株を在日子会社に移管
米シティグループは6日、保有する日興コーディアルグループ株の全て（議決権比率で68％）を、全額出資子会社であるシティグループ・ジャパン・ホールディングス（ＪＨＤ、東京・港）に移管したと発表した。シティグループＪＨＤは現在、有限会社だが近く株式会社に転換し、日本事業を統括する中間的な持ち株会社として位置づける計画。その第一弾として日興株を移管した。

△お台場に「投信カフェ」・日興<8603>系、新型店舗オープン
日興コーディアルグループの投資信託販売子会社、コーディアル・コミュニケーションズは6日、様々な投信購入の相談に応じるスペースと飲食施設を併設した新型店舗「投信スーパーミュージアム」を東京・お台場に開設した＝写真。投信相談センターは23あったが、一部屋ほどの小型が多かった。今回はコンビニエンスストアほどのスペースを確保して本格的なセミナーを開けるようにした。
（NIKKEI NET）

△セイコーエプソン<6724>、写真愛好家向け、プリンター講習会　倍増

△コマツ<6301>、プレス機用のセンサー装着・故障の予兆を遠隔検知

△シスメックス<6869>、血球計数器を３次元マニュアルで製造

△化学物質管理の新指針、帝人<3401>が月内にも運用開始

△シャープ<6753>と松下<6752>、気流制御の空気清浄機
シャープと松下電器産業は6日、気流を制御する空気清浄機の新商品を9月に発売するとそれぞれ発表した。室内の空気の流れをコントロールして冷風に直接当たるのを避けたり、効率よく室内を清浄する。シャープの新商品は、従来機種で真上に吹き上げていた送風の方向を20度傾けた。風が長く壁に沿う「コアンダ効果」を活用し部屋全体に風が行き渡るようにした。１時間に760ミリリットルの加湿能力がある「ＫＣ―Ｃ１５０」＝写真＝は除菌イオン発生装置を２基搭載した。9月12日発売で店頭想定は7万円前後。松下電器の「Ｆ―ＰＸＣ５０」はハウスダストやにおいなど汚れの種類に応じて、２つのルーバーで気流を制御し、効果的に空気を行き渡らせる。浮遊量が多い床上30センチのハウスダストの吸引量は従来の約２倍。空気中の水分を使いアレルギー物質やにおいの原因を抑制する機能もある。9月1 日発売で店頭想定は4万5000円前後。

△森永乳業<2264>、粉チーズの容器をプラスチック単一素材に
森永乳業は粉チーズ「クラフト１００％パルメザンチーズ」の容器をプラスチック単一素材に刷新すると発表した。９月に量販店の店頭などに並ぶ分から順次切り替える。消費者が分別しやすくし、使用済み容器のリサイクルを促す。これまでの容器は上部にプラスチック、胴部に紙、底部にアルミをそれぞれ使っていた。今回は素材の変更と合わせ、上部キャップを外せるようにしたり、デザインを一部刷新したりした。
（日経産業新聞）

△フィラデルフィア半導体指数の07年目標値を引き上げ＝シティ
米シティグループは、フィラデルフィア証券取引所半導体株指数の２００７年目標値を従来の５５０ポイントから５６５ポイントに引き上げた。最近の半導体セクターの調整局面で一部銘柄が買い好機としている。同社は、米インテル、米スパンション、米マイクロン・テクノロジー、米マーベル・テクノロジー・グループ、独インフィニオン、蘭ＡＳＭＬの名前を挙げている。
（ロイター）

△伊藤園<2593>：７月単月（単独ベース、速報値）の売上高は前年同月比 0.3％増となった。
おーいお茶が0.3％減となったことなどでドリンク事業は変わらずだったものの、リーフ事業が２％増と伸びてプラスを維持した。５月からの累計売上高は4.3％増。

▼エフピコ<7947>：グループ会社での販売用動産の販売を予定していたが、上期（４－９月）期間内での売却を取りやめることにしたと発表。
それに伴って９月中間連結業績予想を下方修正した。修正後の経常利益は前年同期比11％減の38億5000万円を予想している。

△クレハ<4023>：９月中間期業績予想を増額修正した。
連結経常利益は38 億円（従来予想26億円）と前年同期比で28％増えたもよう。下半期（07年10 月－08年３月）に予定していた医薬や農薬の一部が上半期に計上される見通しとなり、販売構成の変化に伴う利益率改善などが貢献する。
（ブルームバーグ）

△もしもし<4708>の第１四半期決算が好調、ドイツ証は目標株価を引き上げ
もしもしホットラインが３日、今０８年３月期の第１四半期（４～６月）連結決算を発表したが、経常利益は１７億９２００万円（前年同期比１７．３％増）と増益だった。新規業務や顧客企業への価格転嫁が浸透。利益面では今期減少が予想される業務のマイナス影響が現れていないことなどで、利益率が改善したという。９月中間期、通期業績予想は変更していない。また、ドイツ証券が、同社の投資判断「Ｂｕｙ」を継続。目標株価を５６００円から６０００円に引き上げている。

△アイコム<6820>の足元業績が好調、第１四半期連結経常利益は３２．８％増確保
アイコムが６日の前引け後今０８年３月期第１四半期決算を発表したが、すべての品目で好調に推移したため、主力の無線機全体では９．２％の増収を確保した。この結果、円安効果もあって第１四半期連結決算では３２．８％の経常増益、２４．７％の最終増益となり、中間予想に対する進ちょく率も経常利益で７８．１％、純利益でも７２．２％に達した。

□日東電<6988>の第１四半期は減益に、複数の証券会社は強気の投資判断
日東電工は工業用材料、電子材料の大手で、３日発表の今０８年３月期第１四半期の連結業績が、前年同期比８％増収ながら、経常２０％減益となった。ただ、決算を受けた複数の証券会社が第１四半期が業績のボトムとし、第２四半期以降の業績回復を予想。クレディ・スイス証券、ゴールドマン・サックス証券などは強気の投資判断を継続している。市場でも「会社側は採算重視の営業政策を打ち出しており、月次売上高も復調してきている。目先売りが一巡すれば、リバウンドの動きに移行する可能性が高い」（大手証券）としている。

▼ＤＤＳ<3782>が今期業績予想を下方修正、黒字予想が一転して赤字見通しに
ディー・ディー・エス（ＤＤＳ）は指紋認証ソリューションとシステム開発を手掛けるが、３日に今０７年１２月期の連結業績予想を下方修正した。経常損益は２億円の黒字から、３０００万円から２億２５００万円のレンジでの赤字見通しに、最終損益は１億１５００万円の黒字から、４０００万円から２億３５００万円のレンジでの赤字見通しにそれぞれ減額。一部大型案件で今期中の導入が見送られるなど売上高が減少するほか、下期での通信カラオケ機器向けハードウエア製品の受注減少が影響する見込み。

△ＡＳＢ機械<6284>が第３四半期業績を発表、高成長ぶりを確認
日精エー・エス・ビー機械が３日に今０７年９月期の第３四半期（０６年１０月～０７年６月）業績を発表、高成長ぶりが改めて注目されている。同社はペットボトル向けブロー成形機の世界トップメーカー。連結経常利益が前年同期比２．３倍となる１６億１７００万円に上り、前期実績の１２億７１００万円を既に超えた。売上の約９割がアジアを中心とした海外向けで「例年と異なり、どの地域でも受注が伸びている状況」（広報担当）。これまで不調だったインドネシアの受注回復が顕著な上、新たに高価格の耐熱容器成形機が売れ、利益を押し上げている。円安基調が続いたことで為替差益も膨らんだ。通期予想は１８億円（前期比４１．６％増）で第３四半期での進ちょく率は８９．８％に達している。為替変動を考慮して予想は据え置いたものの、足元７～８月の状況については「受注は活発で、懸念材料はない」（同）といい、予想を上ブレて着地する公算が大きい。

△日特塗<4619>の第１四半期連結経常利益は２ケタ増益を確保
日本特殊塗料が６日午後２時に今０８年３月期第１四半期の連結決算を発表したが、２ケタ増益を確保した。経常利益は前年同期比１３．８％増の３億３８００万円となった。自動車製品関連では超軽量防音材の需要が増加し、塗料関連では請負工事の増加を主体に堅調だった。９月中間期予想は経常利益４億７０００万円（前年同期比１６．８％減）を据え置くが、進ちょく率は７１．９％と高い。
（株式新聞ダイジェスト）

■大和証券<8601>　ネット取引「オンライントレード」に障害　
大和証券は６日、インターネットによる株や投資信託などの取引「オンライントレード」にシステム障害が生じ、午後２時２０分ごろから同６時までの約３時間４０分にわたり、売買注文などができなくなったと発表した。同社はコールセンターや窓口で代わって売買注文などを受け付けた。
（毎日新聞）

△日立ハイテク<8036>、半導体検査装置を増産－那珂事業所に２工場
日立ハイテクノロジーズは２０１２年完了をめどに、那珂事業所（茨城県ひたちなか市）を再編する。総額８０億円を投じて二つの工場棟を新設、半導体検査装置を３割増産するほか、医療用機器も若干増産する。同事業所に在籍する設計者も約１割増やし６００人に体制にする。半導体検査装置は半導体の需要増減に影響されにくく、また医療用機器の需要も右肩上がりに安定すると見ることから、同事業所を増強し対応していく。那珂事業所内には０７年度に半導体検査装置の加工工場の建設に着手する。続いて、０９年度には設計機能も付与した半導体検査装置の組立工場棟に着工する。今後５年かけて老朽化した工場棟から生産を移しながら増強を進める。工場棟新設により、半導体検査装置の生産を現在の半期１００台から同１２０―１３０台に引き上げる。一方、医療用機器を現在の同２００台弱から数％増やす。このうち組立工場棟には１階と２階に開発・製造用のクリーンルームを設置する。３階と４階に設計者を集約するとともに、現在の５５０人弱から６００人に増やす。日立ハイテクは各種の半導体検査装置を製造する。ウエハー全体から不良を見つける検査装置や不良原因を究明する解析装置などを手掛けており、市場シェアは国内で８０％、世界で７０％弱ある。半導体製造装置メーカーは０８年以降の需要減少を想定し、投資に慎重姿勢を見せている。こうした中、日立ハイテクは、ウエハーの大口径化や置き換え需要などに対応するため増強する。一方、血液自動検査装置などの医療用機器は国内向けは伸び率が低いが、欧米向けが急速に伸びている。

△京セラ<6971>、独製セラミックス工具を今秋発売
京セラは今秋から、独セラムテック（プロヒンゲン）の金属加工用セラミックス工具をアジア地域で販売する。製品ラインアップを増やすとともに、専業メーカーのノウハウを吸収し、セラミックス工具分野を強化する。セラムテック製品の当面の年間販売目標は１億円。２０１０年には自社製品を含むセラミックス工具全体で３０億円と、現状の１０億円から３倍に伸ばす。京セラが扱うのは旋削用ホルダー５８６種と同チップ７５種、フライス用カッター本体１６種、カッター用チップ１０種。セラムテック製品は保持具などの設計や使用方法に独自ノウハウがあり、毎分１０００メートルの鋳物切削が可能。欧州の鋳物加工現場ではシェア９５％で、独フォルクスワーゲンなどと取引があるという。日本の難削材加工速度は毎分５００―６００メートルが主流。セラムテックの高速工具は生産性が高いとして、国内自動車メーカーなどに提案する。

△ＮＥＣ<6701>、ラック型サーバに４コア機を追加
ＮＥＣはデータセンター向けラック型サーバ「エクスプレス５８００／ｉモデル」の品ぞろえとして、インテル製クアッドコア（コアが四つ）ＣＰＵ（ジーオン低電圧版）を搭載した２ウエー（ＣＰＵ２個搭載）機を発売した。「１２０Ｒｇ―１」は従来機と比べ処理性能を約４０％向上するとともに、消費電力を約５％削減。１Ｕ（４４・５ミリメートル）サイズの筐体で、３・５インチのＳＡＴＡ規格対応など多様なハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）を選べる。価格は２３万７０００円から。また「エクスプレス５８００／１００シリーズ」でもインテル製デュアルコア（コアが二つ）ＣＰＵ（ペンティアム）をシングル搭載したモデルを投入。従来機比で処理速度が２割向上し、３０％以上の省電力化を実現した。価格はタワー型の「１１０Ｅｋ」が１３万４４００円、ラック型の「１１０Ｒｈ―１」が２０万８９５０円から。

△マスプロ電工<6749>、地デジ関連の商品力強化－開発設備・スタッフ増強
マスプロ電工は開発部門を強化し、地上デジタル放送受信関連の商品力を高める。０８年３月までに本社の生産機能を高蔵寺ニュータウン工場（愛知県春日井市）に移転・集約。本社の空いたスペースを開発部門に充て、作業スペースを拡大して開発用設備を充実、スタッフも増員する。総投資額は約２０億円。本社開発部は従来、面積２０００平方メートルのフロアで１５７人が働いていた。これを１・５倍の３０００平方メートル程度まで拡大する。すでに計画の一部に着手しており、現在は２４００平方メートルになっている。新たに測定機など約１０億円分の開発用設備も導入する。人員も増やす考えで、０９年春の開発部の新卒採用は０８年の２倍の２０人を予定する。生産拠点の移転は、高蔵寺ニュータウン工場敷地内にある建面積約１０００平方メートルの製品置き場を改築し、本社のケーブルテレビ（ＣＡＴＶ）関連機器などの生産設備をすべて移す。投資額は２億円。０７年秋に着手し、０８年３月の稼働を目指す。工場レイアウトを見直し、従来より生産効率を高める。同社は２０１１年７月の地上デジタル放送完全移行により、関連製品の需要ピークが０８年度から本格化すると見ている。そのため地デジ関連機器の開発力を前倒しで強化する。

△日本オラクル<4716>、風評や機能評価などの専用サイト開設
ＩＴ業界に存在する「都市伝説」を解き明かします－。日本オラクルは６日、オラクルに関する風評や製品の機能評価などを正しく理解してもらうための専用サイト「オラクル都市伝説」を開設したと発表した。「オラクルは高い」などといったテーマを取り上げ、「どこまでが本当なのか」「根拠のない噂なのか」などを検証し真相を解明する。売上高１０００億円以下の中堅・中小企業向けの新戦略と連携したキャンペーンの一環。２０日に「オラクルをインストールした伝説のサル」、２７日に「誰でもマネできない伝説の機能」を公開し、その後も継続的に配信する。併せて技術者やパートナーの支援策についても強化に乗り出す。０８年５月期は技術者応援セミナーを前年度比２・５倍の年５００回以上開催。延べ５万人以上に無償で技術情報を提供し、資格制度「オラクルマスター」の取得者２０万人の突破を目指す。

△富士通フロンテック<6945>、ＬＥＤ表示装置に小型製品追加
富士通フロンテックは６日、発光ダイオード（ＬＥＤ）表示装置「スーパー・フロンテック・ビジョン」シリーズに１１６型から２３１型までのサイズを追加すると発表した。２５２型から８６９型までだった同シリーズに小型製品を加える。新製品は屋内と屋外の両方に設置でき、５メートル程度の近距離からでも見える。パソコンで表示内容の編集や表示時間の設定ができる。２０１０年度に同シリーズの売上高を２０億円にする。価格は１１６型が１７０１万円から、２３１型（イメージ図）が６３６３万円から。赤・青・緑の３原色のＬＥＤを一つに収めたタイプで、輝度は一平方メートル当たり５０００カンデラ。駅での広告や施設の催し物案内の表示に適する。

■日本精工<6471>、米の軸受生産体制を再編－ミシガン州の工場閉鎖
日本精工は米国の軸受生産体制を再編した。自動車用のボールベアリングを生産していたミシガン州の工場を６月末で閉鎖。同工場の生産設備を米国内３工場とインドネシアの生産子会社に移管した。生産性が低い工場を閉鎖することで、一層の収益力向上を目指す。閉鎖したのはＮＳＫコーポレーションのアナーバー工場。７３年に旧フーバー・ボールアンドベアリングとの合弁会社として設立。同工場は米ビッグスリーなどに向けて自動車用ボールベアリングを生産してきた。ただ、操業時間を柔軟に変えられないなどの問題が発生。同工場の生産性向上に見切りをつけ、インディアナ州やアイオワ州などの工場に設備を移設。付加価値が低い軸受はインドネシアでの生産に切り替えた。これにより米国での軸受生産能力は低下した。ただ、自動車向け軸受はビッグスリーの経営不振もあって販売は弱含み。今後は市場動向を見ながら能力増に備える。

△クボタ<6326>、大阪・枚方製造所で石化プラント用反応管を増産
クボタは枚方製造所（大阪府枚方市）で、石油化学プラント用反応管の生産リードタイムを０９年度末までに３カ月と現状の半分に短縮する。素材価格の上昇リスクを減らす。あわせて、同製造所の能力を月産３０００本から同４０００本に引き上げる。生産改善運動を拡大し、設備メンテナンスの充実や仕掛品の削減を実現。増産と生産期間の短縮を両立する考えだ。増産する反応管はエチレンなどの製造に使うクラッキングコイルと、水素製造やメタノール合成用のリフォーマーチューブ。両管とも高い耐熱性と耐食性が必要で、遠心力鋳造法で外層と内層を密着している。増産対策の一つは、すでに鋳造ラインなどで導入した生産改善運動の「５ゲン（現物、現実、現場、原則、原理）活動」を内径加工と直管溶接でも展開。組み立ての効率化も進める。

△ジェイテクト<6473>、低回転から加工始動できる工作機械用主軸機構を完成
ジェイテクトは低速回転時でも剛性を維持して加工できる工作機械用の主軸機構「ハイブリッド主軸」を完成した。毎分１万５０００回転までの回転数にあわせてベアリング内部に油圧をかけ、主軸の剛性を維持する。主軸が安定する高速回転まで待たずに加工でき、待機時間を短縮するとともに、無駄な発熱を抑制する。同主軸を自社製マシニングセンター（ＭＣ）に順次搭載し、差別化を図る。ＭＣの主軸は低速回転時はベアリングにすきまがあり、そのまま加工すると主軸にブレなどが生じる。通常は遠心力ですきまがなくなる高速回転まで待って加工している。同社では従来、毎分１９００回転を基準にバルブでベアリングへの油圧を２段階で変えていた。これを電磁弁の採用で変更。毎分０―１万５０００回転の間で回転数にあわせ、最適な油圧をかけられるようにした。これにより高速回転までの待機時間を削減でき、無駄な発熱による熱変位も抑制できる。

△日本ペイント<4612>、車塗装の環境負荷を低減する水性塗装システムの展開開始
日本ペイントは自動車塗装工程の環境負荷を削減できる「水性３ウェットオン塗装システム」の展開を開始した。焼き付け工程を減らせる溶剤塗料型システムに加え、水性塗料型システムを開発した。新設工場だけでなく既存の工場への置き換えも可能で、国内自動車メーカー工場で採用が決定した。
水性３ウェットシステムで先行する関西ペイント<4613>に対し、巻き返しを図る。３ウェット塗装システムは従来の塗装工程よりも焼き付け工程が少なく、自動車塗装工程の短縮ができる工法。加熱工程が簡略化できるため、二酸化炭素（ＣＯ２）発生を１０％抑えることができる。自動車製造工程の環境負荷削減につながり、自動車メーカーが導入を進めつつある。

△三菱電機<6503>、鹿児島の医学財団から陽子線がん治療研究装置の設計受注
三菱電機は６日、メディポリス医学研究財団（鹿児島県指宿市）から陽子線がん治療研究装置の基本設計と実施設計を受注したと発表した。受注金額は１億２０００万円。装置製造、施工は別契約だが、三菱電機が受注する見通し。今回の受注を含め国内の粒子線がん治療研究施設９施設のうち７施設が三菱電機製となる。同社は装置のほか治療支援ソフトウエアなど合わせて毎年１施設、１０年間で１０００億円の受注を目指す。受注したのは脳腫瘍（しゅよう）や固形がんの治療に用いる陽子線がん治療装置。加速器と照射室３室の構成。今回は設計までの受注だが、０８年度着工、２０１１年度稼働が予定されている。三菱電機は大規模な電磁石の製造など粒子加速器の技術と、放射線治療装置の実績から粒子線治療装置にも進出した。粒子線がん治療は放射線治療の一つ。従来のＸ線やγ線に比べ患部に集中的に照射でき、副作用が少ないなどのメリットがある。

△メック<4971>、台湾に新工場が完成－電子基板製造用薬剤の月産能力３倍に
メックは子会社であるメック台湾の新工場を台湾省桃園縣中レキ市の工業団地に建設した。９日に現地で完成式を行い、本格操業する。電子基板製造用薬剤の工場で、月産能力は現行比で３倍以上の９００トン体制に引き上げる。台湾国内で急成長している電子基板産業界の需要増に対応する。これまでメック台湾は賃貸工場を使い、桃園縣内で操業してきた。月産能力は２６０トン。ただ最近は現地の需要増に対応できなくなっている。そのため工業団地内に工場用地７４００平方メートルを取得、自社工場を建設することにした。旧工場設備は新工場に移転する。新工場は鉄骨造２階建て、延べ床面積３４００平方メートル。投資額は土地と建物、設備で約１２億円。台湾国内で高密度電子基板などの需要が増加していることから、生産体制を拡充強化した。前田和夫メック社長は新工場の今後について「戦略的で中核的な生産拠点となる」と期待している。

△江崎グリコ<2206>、溶けやすい高齢者向けビスケット開発へ
江崎グリコは高齢者向けの食品を開発する。植松宏東京医科歯科大学教授と共同で、かむ力が低下した高齢者でも食べられるビスケットの開発を進めるもので、２、３年後の商品化を目指す。高齢になるとかむ力や飲み込む力が低下し、通常のビスケットでは硬くて食べにくくなる。そこで溶けやすいビスケットを製品化することで、高齢社会下での需要拡大を目指す。同社は昭和大学歯学部との研究で、たんぱく質の量が少ないビスケットと通常のビスケットを用いて高齢者を対象に調査した。その結果、たんぱく質が少ないほうが、かみごたえは同じだが口溶けが良く、飲み込みやすいことが分かった。さらに、簡単にかめて歯や歯茎にも付着しにくいという。

△小林製薬<4967>、乾燥杜仲葉の内臓・中性脂肪抑制効果を確認
小林製薬は乾燥させた杜仲葉に、内臓脂肪減少や血中の中性脂肪抑制の働きがあることを確認した。これまで、杜仲葉を煮出したエキスでは抗肥満効果を確認しているが、焙煎（ばいせん）せず乾燥した杜仲葉でも効果があることが新たに分かった。成人男性８人を対象に杜仲葉を配合した食品を２カ月間服用する試験を行った結果、６人の内臓脂肪減少が確認された。内臓脂肪断面積、血中中性脂肪の各平均値がいずれも１０％弱減少した。同社は商品として「杜仲茶」などを展開しているが、今回、杜仲エキスだけでなく形状を変えても効果が失われないことを確認した。

△航空２社の４―６月業績、依然大きな業績差
航空大手２社の０７年度第１四半期（４―６月）が６日出そろった。経営再建中の日本航空（ＪＡＬ<9205>）は旅客単価の向上やコスト削減が奏功、前年同期には３１９億円だった営業赤字が８５億円と大幅に改善した。ただライバルの全日本空輸（ＡＮＡ<9202>）は１３２億円の営業利益を確保しており、両社の業績差は依然として大きい。ＪＡＬが営業赤字を縮小できた要因は低収益路線のリストラ、運賃引き上げ、人件費削減など。またビジネス需要が旺盛な中国線や東南アジア線がけん引した。ただ、国際線ではＡＮＡの成長がさらに上を行く。ＡＮＡの国際線は、０６年１０月に就航した成田―シカゴ線などを含む北米路線、中国路線などが好調で、売上高が前年同期比１７・４％増と大きく伸びた。

△日通<9062>、札幌にキヤノンＭＪ<8060>子会社向け３ＰＬ拠点を完成
日本通運は６日、札幌市白石区に物流拠点「新札幌第２物流センター」を完成したと発表した。キヤノンマーケティングジャパン（キヤノンＭＪ）の子会社のキヤノンビジネスサポート（東京都港区）から受託した一括物流（３ＰＬ）拠点として活用する。同センターは敷地面積１万８６７平方メートル、２階建てで、延べ床面積５１２４平方メートル。保管効率を高めるため天井の高さを６・５メートルとした。床面は精密機器の保管に配慮し、全面防塵加工を施した。道央自動車道札幌南インターチェンジから２キロメートルに立地。交通アクセスに優れているという。

△ウエルシア関東<2717>、調剤過誤を防止する携帯端末システム導入
ウエルシア関東は年内にも、調剤薬局を併設するドラッグストア全店に調剤過誤を防止するシステムを導入する。調剤薬局に携帯情報端末（ＰＤＡ）を配備し、薬剤師による医薬品の取り間違いなどを防ぐ。医薬品は種類が多い上、名称も似たようなものが多い。調剤業務をシステム化することで、調剤の際の過誤を未然に防止する。調剤過誤防止システムはＰＤＡで医薬品棚のバーコードを読み取り、処方せんと照合することで取り間違いや取り忘れを防ぐ。違った種類などを取った場合はＰＤＡが警告音を出す。まず、調剤薬局２０店に導入し、年内に約１６０の調剤薬局全店に導入する計画。導入費用は１店当たり４００万円前後で、単純合計で６億円以上の投資になる見込み。

■ネット証券５社、７月の売買代金１６兆９８７億円で４．１％減
インターネット専業証券大手５社の７月の売買代金と口座増加数が６日出そろい、５社合計の月間売買代金は１６兆９８７億円と前月比４・１％減少したものの、
最大手のＳＢＩイー・トレード証券<8701>だけが小幅増を維持した。
口座増加数は、楽天<4755>証券が前月比で減少した以外、カブドットコム証券<8703>やマネックス<8698>証券などの伸びが大きく、同５・３％増の４万７９８７口座となった。７月前半の日経平均株価は年初来高値を更新するなど堅調な相場環境だったが、個人投資家の売買の中心となる新興市場の相場環境がさえなかったことなどから、売買代金が減少した。各社の月間売買代金はイー・トレが８兆３８６９億円（前月比０・０％増）、楽天証券が３兆１３１２億円（同５・８％減）、松井証券<8628>が１兆９１１３億円（同５・３％減）、カブコムが１兆４１３２億円（同４・４％減）、マネックスが１兆２５５９億円（同２０・６％減）となった。
（日刊工業新聞）

△第一実業<8059>　第１四半期は経常利益１３．９％増
機械商社の第一実業が６日発表した０８年３月期第１四半期連結業績は、売上高２８８億７９００万円（前年同期比６．２％増）、経常利益９億２９００万円（同１３．９％増）、純利益５億７００万円（同５．０％増）と増収増益となった。半導体表面実装装置等は、ＩＴおよびデジタル機器関連ならびに車載関連業界向けの売上が堅調に推移したほか、紙パルプ関連では、環境設備、燃料設備等の売上が増加し、新中期経営計画「ＧＥＴ２００９」の初年度となる今第１四半期は順調なスタートを切った。通期連結業績予想は、売上高１３７０億円（前期比１１．１％増）、経常利益５４億円（同１２．５％増）、純利益３０億円（同１１．６％増）、１株当たり利益５２．７６円と連続最高益更新の見込み。第１四半期の進捗率が比較的低位にとどまっているのは、同社グループの売上が中間期末および期末月に集中するという事業特性があるためで、概ね予定通りに推移しているとのこと。
（証券日刊新聞）

△固体のままで質量ピタリ…ＴＤＫ<6762>、業界初の分析技術　
ＴＤＫは、電機・電子機器に含まれる物質を固体のままで正確に分析する技術を業界で初めて確立した。含有されるすべての物質の種類と量をスピーディーに特定できる。電子部品をはじめとした機器類への有害物質規制が世界的に強まるなか、この対応に威力を発揮するとともに、安全技術の向上にも寄与しそうだ。メーカーが製品を出荷する場合、外部から調達する材料が有害物質規制に合致しているかをはじめ、出荷時にも規制物質の誤使用がなかったかなどの検査をする必要がある。とくに欧州連合（ＥＵ）が昨年７月、鉛やカドミウムなど電機・電子機器への有害物質の含有を禁じた「ＲｏＨＳ指令」を発したことで、より精密で厳格な分析が要求されている。半面で金属表面にメッキ処理した例など複数の部材で構成する部品は、分析の一般的な手法である酸溶液による溶解法を用いると、下地の影響をうけて含有物質の正確な値を出せないといった問題があった。こうしたなかＴＤＫは「レーザーアブレーション－ＩＣＰ－ＭＳ法」と呼ばれる新しい元素分析手法を実用化した。これは電子部品などの材料（試料）にレーザーを照射することで分析する部位を微粒子化し、蛍光Ｘ線装置部にガス状で搬送して質量分析する仕組み。蛍光Ｘ線装置による質量分析自体は、液体などの試料を解明する手法として研究現場で活用されてきたが、固体材料の種類と量を正確に割り出すことはできなかった。同社では試料の量的ばらつきなどで起こる計測が安定しない問題を、装置を改良することによって解消。さらに元素別に加え、異なる物質同士が組み合わさることで生じる正確な値との誤差を修正する「感度係数」を独自に構築し、この統計学上の手法も用いることで常に正確な値を出せるようにした。この新分析法だとフェライト、端子、モールド樹脂といった複数の部材から成るミリ単位のチップ類でも、数百マイクロ（一マイクロは１００万分の１）メートル以下単位で構成部材ごとに分析可能。現在の有害物質規制は、使う場所によって一定量の含有が認められる場合もある。このためデバイス全体から規制物質が検出された場合でも、部材ごとの物質含有量を明示することで、規制に合致していることを納入先に説明できるなどの利点がある。また、分析時間も、酸溶液で溶かす従来手法が数日（最長７日程度）かかっていたのに対し、わずか１日で済む。溶液を使わないため廃液処理なども不要だ。ＴＤＫでは、この分析法を有害物質規制に対応する効率的手法として、電機機器の完成品メーカーも含め広く普及を図っていきたい考えだ。

△ダイキサウンド<3350>　音楽ＣＤ最新情報　ウェブに店頭ビジョン
音楽ＣＤの販売や携帯電話向け音楽配信サービスなどを手掛けるダイキサウンド（東京都品川区）は、ＣＤ販売店などに設置した専用の音楽情報端末「ＳＨＯＰ－ＴＶ」で配信している音楽情報が、パソコンや携帯電話でも見られる音楽情報サイト「ＳＨＯＰ－ＴＶ　Ｗｅｂ」のサービスを開始した。販売促進活動の一環として、店頭でしか見れなかった音楽情報をウェブ上にも配信することで、ＣＤの販売増につなげる考えだ。ＳＨＯＰ－ＴＶは、最新の音楽映像プログラムをＣＤ販売店で専用の端末で提供しているサービス。専用端末は、大型ビジョンとタッチパネル端末で構成され、タッチパネル端末では、知りたい情報の画面にふれるだけで、その情報が見られる使い勝手の良さが受けている。大型ビジョンでは、最新のビデオ・クリップや発売情報が放映されている。一方、タッチパネル端末では、ＣＤの発売情報のほか、インディーズの楽曲の検索や視聴もできる。ＳＨＯＰ－ＴＶ　Ｗｅｂは、ＳＨＯＰ－ＴＶで紹介している最新音楽映像プログラムなどを中心に提供していく。今後、ＣＤ通販サイトや音楽ダウンロードサイトなどとリンクさせる予定で、「新しい音楽ポータルサイトとして活用できる」（デジタルメディア事業部）と意気込んでいる。
（FujiSankei Business i）