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2013 01,27 08:00 |
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日本株、「足長おじさん」呼び込めるか 成長戦略に注目 ■6週間で1年分の買い越し 野田佳彦前首相が衆議院解散を宣言した2012年11月14日から始まった今回の上昇相場。その主役はまたもや外国人投資家だった。東京証券取引所がまとめる投資部門別株式売買動向によると、11月第2週から12月第4週までの外国人投資家の買越額は2兆1000億円となり、11年の年間買越額である1兆9000億円を6週間で上回った。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
郵政民営化法案を衆議院で否決された小泉純一郎首相は衆院の解散に打って出て、圧勝した。解散直前の日経平均株価/は1万1766円だったが、選挙終了後から外国人投資家の買いが急増し、05年の年末には1万6344円まで駆け上がった。06年に入っても騰勢は衰えず、同年4月には1万7563円まで上昇した。解散からの上昇率は51%。 野田内閣が衆院解散を決めた前日(12年11月13日)の日経平均は8661円だったので、もし小泉改革相場のような50%の上昇が再現したら、日経平均は1万3000円の計算になる。ここまで上がるには時間がかかるとの声も多いが、08年9月のリーマン・ショック前の水準まで戻ることに、異を唱える向きは少ないだろう。なぜなら米国、欧州など主要国の株価指数はみな、リーマン・ショック前の水準を回復しているからだ。日本が欧米にかなり遅れて、同じ水準まで戻ることへの違和感は少ない。ストラテジストなど専門家の当面の日経平均の高値予想が1万2000円に集中しているのも、そんな背景があるのだろう。 ■クリスマス休暇返上の欧米投資家 外国人投資家の買いが先導したのは前回も今回も同じなのだが、実は中身をみると大きな違いがある。05年の上げを演出した外国人投資家は、欧米の年金基金、投資信託など、比較的長期での保有を前提とする投資が多かった。いわゆる「足の長い」資金だ。これらの投資家はいったん日本株を取得すると、2~3年は保有する。少し相場が上昇したくらいでは、利益確定の売りは出さない。彼らが日本株を手放したのは08年のリーマン・ショックの後だ。 では今回の上げの主役となった外国人投資家はどんな顔ぶれなのか。中核となったのはヘッジファンドなどの短期保有によるサヤ取りを得意とする投資家だ。彼らは株価指数先物やオプションを活用し、裁定取引など複雑な取引手法によって短期間で利益を狙う。 12年11月下旬、ロンドンの国際金融街シティーに拠点を構える独立系のヘッジファンドのオフィスに、日本の大手証券ロンドン現地法人の日本株担当者が呼ばれた。このヘッジファンドの関心は「安倍内閣の誕生で日本は変わるのか」だった。大手証券ロンドン現法の日本株販売担当は、それまで苦戦続きだった。割安感を理由に日本株への投資を勧めたくても、話も聞いてもらえない。まさに「ジャパン・パッシング」、そんな状態がもう4年も続いていた。 状況が一変したのは12年12月上旬あたりからだ。新聞の世論調査などで自由民主党の圧勝予想が相次いで報じられ、日本でもこれまでの円高株安基調から、円安株高へと明らかに基調が変わったためだ。日経平均が1万円の大台を回復したのが同年12月19日。クリスマス休暇を翌週に控え、例年なら金融街のオフィスは店じまいモードになるが、大手証券の日本株担当は、あちこちのヘッジファンドから情勢分析の会合への出席要請が殺到した。「今年のクリスマス休暇は返上だ」。これが多くのヘッジファンドのトップが出した結論だった。ヘッジファンドの買いは急増し、同年12月28日の大納会の1万395円がこの年の高値という「掉尾(とうび)の一振」となった。 ■「足の長い」外国人は来るか 大発会が行われた日本取引所グループの株価ボード(13年1月4日、東証)13年1月以降もヘッジファンドを中心とする、「足の短い」資金の流入は続いている。今回の上げ相場の特徴のひとつとして、こうした資金の足の短さを映して、値動きが激しいことがあげられる。 13年1月4日の大発会で日経平均は292円高となったが、16日には278円安、1日おいて18日は303円高となったものの、翌営業日の21日は165円安と、乱高下に近い値動きを演じている。売りと買いのきっかけはいずれの場合も円相場の上げ下げで、甘利明氏や石破茂氏など閣僚や自民党首脳から、過度の円安は好ましくない面もあるといった発言が伝わると、買い上がってきた日本株とドルの利益確定売りの材料になった。 小泉郵政解散後の相場で主役となった足の長い投資家は、「民間でできることは民間でやり、小さな政府を目指す」という小泉内閣の基本方針に賛同し、「この国は変わる」と期待したため、長期保有を前提に日本株に投資した。小泉改革は英国のサッチャー改革や米国のレーガノミクスと似ており、理解しやすかったという面もある。 今回のアベノミクス相場が長続きするには、小泉改革相場で動いた足の長い資金が、再び日本株に流入するかどうかにかかっている。アベノミクスのいわゆる「3本の矢」のうち、大胆な金融緩和はすでに欧米が実施しているし、積極的な財政出動もかつての自民党政権でみているので新味はない。外国人投資家、中でも足の長い資金が注目するのが、3本目の矢にあたる成長戦略を描けるかどうかだ。海外の足長おじさんが日本を訪れてくれるのか否かは、ここにかかっている。 規制緩和を進め、新規の産業を育成することができるかどうかがカギとなる。企業に投資を促すような税制の見直しや、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加は不可欠だろう。このあたりの課題実現に向けて、安倍内閣が動き出すのであれば、年金、投信といった海外の長期投資家が小泉改革相場と同様に、日本株に買いを入れてくるだろう。その場合、14年後半あたりまでの息の長い上げ相場となる可能性が出てくる。安倍内閣の政策実行力が試されている。 (鈴木亮)■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… リンク先に行けば判る通り、日本経済新聞「有料版」です。 ・・・という事で、今後は では「足の長い(外資の)資金」は、どういう銘柄に目を付けるのでしょうか?! ・・・って事で「つづく」 PR |
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