『鱧(ハモ)』　（京都の休日１９）

　魚偏に豊(ゆたか)と書いて『鱧(ハモ)』

　京都の夏には欠かせない味覚です。
このハモ料理を有名にしたのが京都の料理人で、小骨は多いが、
生命力の強く、かつて夏の京都へ生きたまま運ぶことが出来た
数少ない海の魚でした。
ハモは昔から「梅雨の水を飲んで美味しくなる」と言われるように
サッパリとした味がおいしい夏。

祇園祭の時期と重なることから、祇園祭は別名『ハモ祭』とも呼ばれています。
勿論！ハモの特性を生かした料理は京都の祇園祭には欠かせない魚でも
あります。

また、産卵を終えて食欲が増し、脂の乗り味にコシが出てきて
「金ハモ」「松茸ハモ」「名残ハモ」などと呼ばれる秋冬でもあります。

　この『京都の休日』は「諸行無常 さま」からのリクエストです。
この場をお借りして心より御礼申し上げます。
非常にディープな「諸行無常 さま」からのお叱り(笑)を受け、
久々の『京都の休日』です。
本当に嬉しかったと共に、誠に申し訳ございませんでした。
これからも『京都の休日』を続けて行きたいと考えておりますので、
どうか宜しくお願い申し上げます。CyberBizKiz,

それでは･･･
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[1回]

　京都の夏は酷暑です。
日中の茹(う)だるような暑さも暮色に包まれる頃ともなると、
鴨川の川床(ゆか)に灯がともり、納涼の宴が催され始めます。

　京の夏といえば『川床(ゆか)料理』です。

　南座の前、四条河原に十五間の川床を出すのが老舗料亭の『ちもと』です。

昔は、その生命力の強いところが海から遠い京都で重宝されましたが、
こういう魚を名物料理まで仕立て上げるところが、京料理の奥深さです。

『ちもと』の先代は鯛や鱧料理の名人として知られるお人。
その伝統の味を現料理長が守っています。

　鴨川を望む二階のお座敷で戴く趣向を凝らした鱧懐石は、
鱧のうまみを味わい尽くせる京の味覚です。

『ちもと』
京都市下京区西石垣通四条下ル（四条大橋西詰）
075-351-1846　不定休
http://www.asku.com/RV/010R/?_item_id=6400119&area_id=51

　そして、京の鱧･･･といえば、必ず思い起こすのが『堺萬』です。

文久三(一八六三)年創業以来、鱧料理一筋で知られる『堺萬』は、
当代で五代目になります。

　鱧が本当に美味しいのは脂がのってきた八～九月だそうで、
『堺萬』は、鱧だけでなく京懐石もしていますが、いつの間にか
『鱧の堺萬』と言われるようになりました。

毎朝、神戸から獲れたての一本釣りの鱧だけを使っています。

正直、素晴らしい･･･の一言です。

『堺萬』
京都市中京区二条通室町西入ル大恩寺町
075-231-3758
火曜・最終月曜定休
http://www.kyo-ryori.com/shop.php?s=36