[2回]

（抜粋）
【日経平均・ＴＯＰＩＸ】

　我々は日経平均に関し、昨年2011/11/25（安値8135円）を起点とする
55週サイクルが10/15の8488円で終わり、今は新たな55週サイクルの上昇期に
あるとみている。前回の55週サイクルは、サイクル中間点よりも早めに
トップアウト（高値３月の10255円）したレフト･トランスレーションの弱気型で
あるにもかかわらず、サイクル終点の水準がサイクル起点水準よりも上回った。
このように本来持っている弱気サイクルの性質が強気に転換すると、
それは次のサイクルには上向きの影響を与えることになり、次のサイクルは
ライト･トランスレーション（※1）になる可能性が高い。
これに基づくと、10/15から始まった55週サイクルの高値は、
10/15から半年経過時点より後に付けることになる。すなわち、現在の上昇局面は
大まかに2013年4月を超えて続く公算大である。

　「弱気サイクルの失敗」が次の強気サイクルをもたらしたケースは、
今回のほかには2003年以降でただ一度しかない。
それは2004年5月（始点の水準は10489円）から2005年4月（終点の水準は10770円）
までの55週サイクルである。このサイクルはレフト･トランスレーション
でありながら、終点が始点を上回るという今回と同じものだった。
そして、2005年4月から始まった55週サイクルはライト･トランスレーションの
強気型となり、日経平均は2005年4月からの1年間で63％の上昇を示した。

　先週の日経平均は、2010年4月高値11408円を起点とする上値抵抗線
（今週は9818円）を出来高を伴いながら明確にブレイクした。
それと合わせ、過去2年間でみた価格帯別売買代金のボリュームゾーン
（9500～9750円）も完全に抜き去った。

2013年の日経平均は強い動きで始まった。1月4日にＴＯＰＩＸは
昨年3月高値の872.42をブレイクした。この動きによって、昨年6月4日に692.18
という28年半ぶり安値を記録したＴＯＰＩＸと、安値を更新しなかった
日経平均を含む他の指数とは、強気ダイヴァージェンスであったことが確認された。
これを言い換えるなら、日本株の1989年からの長期弱気相場は
ついに終わった可能性が高い。

日経平均は、震災以降１年９ヵ月かけて形成した、
逆ヘッド･アンド･ショルダーズのネックラインを明確にブレイクしている。
同パターンの安値（昨年11月25日の9135円）からネックラインまでの高さは
2100円あり、それをネックライン（10300円）に加算すると、
12400円というターゲットが得られる。
なお、2007年2月（18300円）から2008年10月（6994円）までの下落に対する
50％戻りは12647円、2008年安値からのＮ計算値は12549円。
このようにみると、12500円レベルというのは、2013年のターゲットとして
「かなりいいところ」であろう。

なお、我々は昨年末に、日経平均は2013年1月10日（1月ＳＱ算出日前日）までに
10500～10700円へ上昇する展開もあり得る、としていたが、
それは早くも達成された。しかし今の日経平均は、何らかの段階における
第３波に入っている可能性が高く、ここはダイナミックな上昇局面である。
目先的にも、2011年高値の10891.60円を試す展開となっておかしくない。

騰落レシオは2012年12月19日に164.51倍となり、データ入手可能な範囲での
過去最高を記録した。これは市場の過熱ぶりを示すものではある。
しかし、経験則的にいえば、騰落レシオがピークを付けた後も暫くは、
ＴＯＰＩＸの上昇は続くものである。たとえば騰落レシオのこれまでの最高は
163.46倍であり、それは2010年12月9日に付けた。それ以降、騰落レシオは
低下基調を辿ったが、ＴＯＰＩＸの上昇基調はなお続いた。ＴＯＰＩＸが
ピークを付けたのは結局、2011年2月17日のことであり、レシオのピークから
2ヵ月半後のことだったのである。

■□━━━━・・・・・‥‥‥………………………………

※1：ライト･トランスレーション（強気型位相）
サイクルの中心よりも右側で高値を付ける。
要は時間軸で、サイクル（期間）の中心よりも「右」ということは、
期間の真ん中よりもあとで（中心を過ぎてから）
天井（ピーク）を付けるという意味。

上記では「12500円レベル」という書き方ですが、正確には\12,549±656、
更に上へ行く場合は、\15,374±989が算出されます。（全て終値）

･･･で、もう一段高を演じて行くのであれば
その目安は\11,408-を上貫くかどうか？･･･である。
この\11,408-を上貫くかどうかで強気相場か？弱気相場か？･･･
･･･の判断ができる。
もし\11,408-を上貫くことができなければ、
天井は、10,862±456で終わる。

来年2013年～2014年初めにかけて注意が必要。
この期間に日経平均を含め、世界中の株式市場で
深刻な下落に見舞われる可能性が高い。長期保有の時期ではない。
それは総投げが起こってボトム（底）を付けるまでは、
消極的な姿勢で臨むのが良い。
このボトム（底）の時期は理想的には2014～2015年に付けると予想される。

■重要変化日

下記期間の『前後３営業日以内』に「孤立した高値、あるいは安値」が
出現した時には「反転」に備えるのが良い。
年前半を記述します。

・１月10日
・２月11日
・３月１～４日
・３月29日（３月22日～４月６日）
・４月24日
・６月７～10日
・７月１～４日