本日、正月三日は『三弘法詣』です。
弘法大師と最もゆかりの深い南区の東寺（教王護国寺）、
右京区御室の仁和寺、北区西賀茂の神光院の三ヵ所を巡拝する
京都の風習で、無病息災を祈ります。

　三弘法まいりは江戸中期に始まったとされ、
東寺で菅笠（すげがさ）、仁和寺で金剛杖（づえ）、神光院で納札箱を調えて
四国八十八ヵ所霊場巡りへ出発し、巡礼後にお礼参りする習慣がありました。
初詣でもにぎわったと伝わります。
明治時代以降に衰退し、今ではほとんど見られなくなったといいます。

＜　八幡山　教王護国寺（東寺）　＞

東寺真言宗の総本山であり根本道場でもある。開基は桓武天皇。
平安遷都と共に官寺として建立された東寺を、空海が嵯峨天皇より賜り、
真言密教の根本道場とした。
「官寺」とはつまり国立の寺院という事。
平成6年（1994年）12月に世界遺産に登録。
この寺には「東寺」および「教王護国寺」という2つの名称がある。
さらに正式名として「金光明四天王教王護国寺秘密伝法院」と
「弥勒八幡山総持普賢院」の2つの名称があります。
「八幡山」は「山号」です。

・四国お遍路さんが、東寺で菅笠を授与されていた由来あり。

＜　大内山　仁和寺　＞

真言宗御室派の総本山で、第５９代宇多天皇が仁和４年（888）に建立。
明治時代まで皇子皇孫が代々門跡（住職）を務めた格式高い寺院で、
皇室とゆかりの深い寺を「門跡寺院」と称し、
出家後の宇多法皇が住したことから「御室御所」（おむろごしょ）と称された。
明治維新以降は、仁和寺の門跡に皇族が就かなくなったこともあり、
「旧御室御所」と称するようになりました。
また、宇多天皇を流祖とする華道御室流の家元でもあります。
平成6年（1994年）12月に世界遺産に登録。
「大内山」は「山号」です。

・四国お遍路さんが、仁和寺で金剛杖を授与されていた由来あり。

＜　放光山　神光院　＞

賀茂別雷神社（上賀茂神社）の神職が、神託を受け建立。
弘法大師が４２歳の時、修業を行ったとされ、
本尊は「厄除け大師」として信仰されています。
「放光山」は「山号」です。

実は神光院、静かな境内を舞台に『銭形平次』や『暴れん坊将軍』を
始めとする、時代劇の撮影がたびたび行われている場所でもあります。

・四国お遍路さんが、神光院で納札箱を授与されていた由来あり。

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