8/2 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△コムスン、事業売却先の公募開始
グッドウィル・グループ<4723>は1日、介護子会社コムスン（東京・港）の事業売却先公募を始めた。樋口公一コムスン社長は7月31日の会見で「事業取得に意欲を示した法人数は約110に達する」と明らかにしたが、1日時点では提案内容の精査などに時間がかかるとする企業も少なくない。応募が活発になるにはなお数日かかりそうだ。
介護施設運営のメデカジャパン<9707>は1日、コムスンの有料老人ホームとグループホームを一括して引き受ける意向を申し入れた。応募した上で「従業員の離職状況や稼働率などを見極める必要がある」とし、コムスンの資産データなどを慎重に検討する。7日までに法人登記簿謄本などの必要書類を送付する準備を進めるという。静岡県で夜間対応型介護に取り組むスタッフ・アクタガワ（静岡市）も1日、県内の在宅系事業取得に応募した。

△富士通<6702>、「手のひら静脈認証」でシーメンスと提携
富士通は静脈の形状で個人を識別する生体認証装置で、電機大手の独シーメンスと提携する。富士通が装置を供給、シーメンスがパソコンや入退室管理システム向けの装置として世界で販売する。日本ではＡＴＭなどで指紋方式より精度の高い静脈認証装置の採用が広がっている。富士通はシーメンスと連携し、今後拡大が見込める海外市場の開拓で主導権を握る考えだ。富士通が開発した「手のひら静脈認証装置」を供給する。同装置は近赤外線を照射し、手のひらの静脈形状を読み取って個人を判別する仕組み。

△日新製鋼<5407>、中国で合弁・自動車用排ガス管を生産
日新製鋼は中国の鉄鋼最大手・宝鋼集団と合弁で、2008年1月から自動車排ガス用パイプの生産を浙江省で始める。両社は建材に使うステンレス鋼板を合弁生産してきたが、自動車分野に参入する。
中国では神戸製鋼所<5406>が自動車ボルト・ナット用鋼材の供給を始め、
東京製綱<5981>もタイヤ用鋼材の生産を倍増。
新日本製鉄<5401>などが自動車用鋼板で中国進出しているが、基幹部品向け鋼材でも現地生産が拡大してきた。日新製鋼は浙江省寧波市に、排ガスパイプに使うステンレス鋼管工場を新設する。当初は年産1万トンから始め、日系自動車メーカーを中心に供給、採用が進めば順次増強する。投資額は明らかにしていない。鋼管の母材となるステンレス鋼板は、両社が同市に持つ合弁工場から調達。日新製鋼が高度な加工技術を現地に導入する。

△名古屋駅周辺の開発、森トラストとイオン<8267>（イオンモール<8905>）が共同参画
森トラストはＪＲ名古屋駅南側にある笹島地区の開発事業にイオンと共同で参画する。両社の共同プロジェクトは今回が初めて。森トラストの入札計画にイオンも協力して店舗を出すほか、商業施設のテナント誘致案づくりなどにも加わる見通し。国内有数とされる大規模開発で効果が上がれば、他の案件でも連携を模索するもよう。激化する都市開発でそれぞれが持つノウハウを出し合い、競争力を高める。笹島地区では、旧国鉄笹島貨物駅跡地など名古屋市が所有する敷地を再開発する。開発面積は3.2ヘクタールで、東京ミッドタウン（東京・港）の約半分。「三菱地所や三井不動産など、東京の大手不動産会社の関心も高い」（不動産業界関係者）。11月までに共同で提案書を作成し、コンペに参加する見通しだ。

△ホンダ<7267>、中国でハイブリッド型シビック発売へ
ホンダの中国合弁、東風本田汽車は駆動源にガソリンと電気を併用するハイブリッド型の「シビック」を年内に中国で発売することを明らかにした。輸入から始め、将来は現地生産に切り替える。中国でのハイブリッド型の製品化は、トヨタ自動車<7203>が合弁会社で生産・販売する「プリウス」に次ぎ2車種目。東風ホンダは中国政府にハイブリッド型シビックの輸入販売の認可を申請中。認可され次第、発売する。「年末には店頭に並ぶ」（尾崎満総経理）見通し。米市場で販売しているモデルをベースに、中国市場向けに一部改良する。

△デジカメの世界出荷急増・上期、日米や中国好調
カメラ映像機器工業会が1日発表した2007年上半期（1―6月）のデジタルカメラ世界出荷は、前年同期比27％増の4243万台と大幅に伸びた。各社は手ぶれ補正や顔認識機能などを備えた高機能機を相次ぎ投入、世界的に需要が拡大している。
需要増を受け、世界4位のオリンパス<7733>と6位のニコン<7731>は07年度の出荷計画を上方修正した。上半期の出荷は過去最高。地域別では日本が23％増、欧州が14％増、北米が36％増、アジアが32％増と軒並み伸びた。中でも中国やロシアなど新興国向けの出荷が増えている。デジカメの世界出荷は05年に8％増と伸び悩んだが、06年は21％増と大きく伸びた。今年も6月まで5カ月連続で二ケタ増となっており、オリンパスは07年度の出荷計画を当初より30万台多い1180万台に拡大。ニコンも30万台上積みして1030万台にした。

△みずほ<8411>コーポレート銀、大連開発区の出張所準備
みずほコーポレート銀行（ＣＢ）は1日、中国現地法人が大連市経済技術開発区に出張所を開設する準備申請が7月31日付で中国銀行業監督管理委員会から認可されたと発表した。2007年内の開設を目指して準備を始める。
（NIKKEI NET）

△ニッタ<5186>、ロボットの指細く、最小の力感知センサー

△ＮＴＴ<9432>グループ、プロデューサ制導入、基礎研究　ムダなく　ソツなく

△ホンダ<7267>、中国で「先駆者魂」再び

△小杉産業<8146>、「ゴールデンベア」出店拡大
中堅アパレルの小杉産業は1日、主力ブランドである「ゴールデンベア」の強化や新規ブランドの育成を柱とする中期経営計画を発表した。海外生産比率の拡大による原価率低減や在庫水準の適正化で収益力も高める。目標とする2009年度（2010年1月期）には連結で売上高が351億円、経常利益は7 億3000万円を目指す。ゴールデンベアは09年度までに紳士、婦人をそれぞれ約30店ずつ増やす。商品企画の人員も拡充、売り上げを07年度見込みの71億円から100億円に引き上げる。百貨店向け「リキエルオム」やＧＭＳ（総合スーパー）向け新規ブランドも重点的に育成する。

△ソニー<6758>、「セル」新用途開拓――米ＣＧ国際会議に出展
ソニーは、プレイステーション３（ＰＳ３）向けに開発した高性能半導体「Ｃｅｌｌ（セル）」の新用途開拓を開始する。米国で7日から始まるコンピューターグラフィックス関連の世界最大規模の国際会議「ＳＩＧＧＲＡＰＨ２００７」（カリフォルニア州サンディエゴ）で、セルを使った超高精細画像処理や複雑な科学技術計算を実演する。ＰＳ３向けの作業が一巡したため、セルの外販を本格化する。ソニーがＰＳ３以外のセル活用事例を展示するのは初めてという。フルハイビジョンの４倍の画素数を持つ４Ｋ（4096×2160画素）と、コンピューターグラフィックス処理、科学技術計算を実演する。実演にはセルと、ＰＳ３に搭載している画像処理半導体「ＲＳＸ」を使う。

△アスクドットジェーピー、動画共有サイト強化
トランスコスモス<9715>傘下で検索サイト運営のアスクドットジェーピー（東京・渋谷、大江知行社長）は、動画共有サイト事業を強化する。中古車検索サイト運営のファブリカコミュニケーションズ（名古屋市）から動画投稿関連事業をこのほど取得した。従来、自社で運営する動画共有サイトと合わせ、同サイト事業での存在感を高める。ファブリカの動画投稿サービス「らくちんＦＬＶメーカー」と動画共有サイト「ムービーキャスター」、動画付きメールサービスの「ドウガメール」の３事業を、トランスコスモスが取得した。取得額は数億円程度とみられる。運営をアスクが担当する。

△ヤフー<4689>やｇｏｏのサイト、選挙特需で閲覧数最高
参院選投票日の翌日、ネット各社が運営する選挙特集サイトへのアクセス数が急増、特にヤフーはサイト全体の閲覧数が過去最高を記録したことが明らかになった。結果を報じるニュースへの関心が高かったためだ。ブログ（日記風の簡易ホームページ）への政治関連の書き込みも過去の選挙の４倍以上になった。ヤフーには選挙結果を報じるニュースに利用が殺到し、7月30日の閲覧数は過去最高となった。同日の参院選特集の閲覧数は4040万ページ。3月の統一地方選時は期間を通じ1000万ページだったが、1日だけで大きく上回った。ＮＴＴレゾナント（東京・千代田）の「ｇｏｏ」でも30日は閲覧数が急増。政治関連ニュースに注目が集まり、「ｇｏｏニュース」の閲覧数は平均の1.5倍で過去最高を記録した。

△マイクロニクス<6871>、試作品のデバイスを１台で実装可能に

△アルゴ21<4692>が矛盾や記述漏れ組み込みソフト開発

△日本ＣＭＫ<6958>、プリント基板を北米で拡販――営業拠点を新設
（日経産業新聞）

△邦チタ<5727>：08年3月期予想を上方修正、円安が好材料
東邦チタニウムは１日、２００８年３月期の連結業績予想を上方修正した。円相場が想定より円安水準で推移していることや、チタン加工品の販売増加が見込めることが要因。売上高の見通しは、従来予想の４３０億円から４４０億円に、営業利益の見通しは１２３億円から１３２億円に引き上げた。東邦チタニウムによると、期初はドル円の想定レートを１ドル１１５円としていたが、１２０円を超える円安水準になった局面があり、業績拡大を後押しした。下期の想定レートは１ドル１２０円。
（ロイター）

△興研<7963：中国で申請していた「強酸性電解水生成装置」の輸入消毒剤、消毒器械衛生許可証を、６月22日付で取得したと発表。
現在のところ販売は未定ながら、同装置は環境、物品の消毒、医療器械の消毒、食品の消毒などに使われる。
（ブルームバーグ）

△トプコン<7732>が第１四半期決算を発表、連結経常利益は前年同期比１０％増
トプコンが７月３１日、今０８年３月期の第１四半期（４～６月）連結決算を発表した。経常利益は３１億６８００万円（前年同期比１０．５％増）と堅調。測量機器が順調で、医療用機器では欧州市場で眼科医向けデジタル画像ファイリングシステムのＩＭＡＧＥｎｅｔや、それに接続される検査機器、糖尿病スクリーニング用無散瞳眼底カメラが堅調に推移したのに加え、新製品の３次元眼底像撮影装置が好調だったという。９月中間期・通期業績予想は変更していない。

△コーエー<9654>の第１四半期連結経常利益は４４倍増益を確保
コーエーが７月３１日に発表した今０８年３月期の第１四半期（４～６月）業績は、連結経常利益２１億４５００万円（前年同期比約４４倍）と大幅な増益だった。プレイステーション２用ソフト「無双ＯＲＯＣＨＩ」などのリピート販売が好調に推移したほか、ニンテンドーＤＳ向けに投入した「しゃべる！ＤＳお料理ナビ　まるごと帝国ホテル」といったソフトが話題を集めた。また、投資有価証券の売却益や為替の差益により営業外利益が大きく増加した。なお、業績予想の修正はしていない。
（株式新聞ダイジェスト）

△不二家<2211>、洋菓子事業再生へ店舗網増強＝再建3カ年計画、来週公表へ
山崎製パン<2212>傘下で経営再建中の大手菓子メーカー、不二家は1日までに、店舗網の大幅な増強や洋生菓子・菓子の販路拡大、OEM（相手先ブランドによる生産）供給による工場稼働率向上などを柱に、2010年3月期に営業黒字化を目指す再建3カ年計画の概要を固めた。来週半ばにも公表する。　

△携帯基地局数、目標に到達＝ソフトバンク<9984>
ソフトバンクモバイルは1日、携帯電話がつながらないとの顧客の不満を解消するため、設置を急いでいた基地局が目標の4万6000局に達したと発表した。同社は昨年5月、NTTドコモ <9437> を上回る水準として、基地局を当時の2万局から今年3月末までに2．3倍にする目標を発表した。今回は約4カ月遅れの達成。　

□全日空<9202>ビジネスジェットにエコノミー割引導入＝搭乗率低迷の打開狙う
全日本空輸は1日、中部国際―中国・広州線で運航している「ビジネスジェット」について、「エコノミークラス」を対象とする割引運賃を9月1日に導入すると発表した。事実上の運賃値下げによって低迷が続く搭乗率の引き上げを狙う。　
（時事通信）

△「アバウトミー」がココログと連携
ニフティ<3828>は8月1日までに、プロフィールサービス「アバウトミーβ」のブログパーツを、同社が運営するブログサービス「ココログ」に簡単に表示できるようにした。
（ITmedia News）

△トヨタ<7203>、次世代ディーゼルエンジン開発をいすゞ<7202>に委託
トヨタ自動車は１日、次世代型の新ディーゼルエンジンの開発を、いすゞ自動車に委託することで、両社間で大筋合意したことを明らかにした。従来のトヨタ製ディーゼルエンジンをベースに開発。そのうち、トヨタがいすゞに約６割の開発を委託する。新エンジンはトヨタが２０１２年をめどに欧州に投入を予定する小型車「カローラ」などに搭載する。早ければ、来週にも両社は正式合意、開発委託契約を結ぶ見通しだ。トヨタがいすゞに５・９％を出資し、０６年１１月に資本・業務提携して以来、両社は具体的な業務提携の内容について、交渉を進めてきた。今回、合意する内容は業務提携の第１弾となる。具体的には従来、トヨタが自社製エンジンで採用する「アルミ製」のシリンダーブロックをベースに、新型エンジンを両社で開発する。開発の約６割をいすゞが担い、残りの約４割の開発をトヨタが担当する内容。当初、いすゞが自社製エンジンで採用する「鋳鉄製」のシリンダーブロックを推す案も有力で交渉は難航したが、投資効率などを見極め、アルミ製の採用を決めた。排気量は１６００―１８００ｃｃクラスで、トヨタのガソリンエンジン「ＺＲ」が開発のベースとなる。ただ、いすゞは新型エンジンを、将来的にトヨタ以外に供給する意向を持つ。このため、今回開発するエンジンの図面の所有権など、詳細内容については、今後詰める。さらに、開発面での契約後は、「全くの白紙」（トヨタ幹部）とする生産場所の選定作業に入る。
また、トラック用の大型ディーゼルエンジンの共同開発などについても両社は今後、トヨタの子会社の日野自動車<7205>を含め、協議を本格化する。

△大日印<7912>、金融機関向けＩＣキャッシュカード導入標準パッケージ発売
大日本印刷は１日、指静脈と手のひら静脈の両方の生体認証に対応したＩＣキャッシュカードを導入しやすくする金融機関向け標準パッケージを上旬に発売すると発表した。標準パッケージを用意することで、金融機関ごとに対応する場合に比べ、開発期間と導入費用をおよそ半分にできる。主に中堅の地方銀行や信用金庫に需要を見込む。３年間で３０億円の売り上げを目指す。０６年に開発した「生体認証ダブル搭載ＩＣキャッシュカード」をもとに、カードの種類や機能、データ授受や発行、暗号鍵の生成システムなどの工程を標準化した。開発期間を約１年間から約７カ月に、導入の初期費用も約１５００万円から約７５０万円になる。生体認証を採用している金融機関のうち、指と手のひらの両方に対応している機関は少ない。大日本印刷は今後、現金自動預払機（ＡＴＭ）の相互利用の進展とともにニーズが拡大すると判断、両方式対応の標準パッケージを拡販する。

△コマツ<6301>、小型部品の安全在庫確保へ－災害時のリスク対策強化
コマツは災害による協力工場からの部品供給停止を想定し、噴射管や防振ゴムなど小型部品の一部を「安全在庫」として確保する方針を固めた。同時に、小型部品を生産する国内の協力工場１０社に対し、災害対策として複数地域での分散生産を要請する。７月１６日の新潟県中越沖地震で、建機用エンジン部品などの調達先であるリケンが被災。一時、コマツの工場が休止する可能性があったことから、対応策を急ぐ。コマツの野路國夫社長は「（ラジエーターなど）大型の部品については各協力工場とも複数拠点で生産しているが、小型部品については死角になっていた」とする。安全在庫確保は協力工場側が対応できるかなどの課題が残るが、災害時のリスク対策として業界他社の方針に影響を与えそうだ。

△蛇の目ミシン<6445>、海外生産コスト低減へ部品調達を一元化
蛇の目ミシン工業は家庭用ミシンの海外工場で製造原価の低減を進める。台湾工場（台中県）とタイ工場（チョンブリ県）の生産ラインの稼働を平準化するとともに、４月に蛇の目ミシン本社に新設した国際生産本部が部品調達を統括管理し、両工場の仕入れコストを削減する。アルミニウムや銅、プラスチックなど原材料価格の高止まりや、中国ミシンメーカーの台頭で激化している価格競争に対応する。タイ工場「ジャノメタイランド」は低価格の普及品を製造している。タイ製品に関税優遇策をとっている欧州での販売が好調で、年産７０万台とフル稼働が続いている。一方、台湾工場「ジャノメ台湾」は中級機種で年産１１０万台。１２０万台の生産能力があり余力を残している。タイ工場でフル稼働が続いている低価格品の生産増加分を台湾工場に振り分けることで、台湾工場の人や設備など経営資源を活用する。

△住友重機械<6302>ファインテック、三進精機と平面研削盤の販売提携
住友重機械ファインテックは１日、三進精機と研削盤事業で販売提携したと発表した。住友重機械ファイテックが三進精機の光学機器用部品などを研削する平面研削盤を販売する。両社はそれぞれ年間１０億円以上の販売を目指す。研削盤の製品系列強化を進める住友重機械ファインテックと、研削盤の販売拡大を目指す三進精機の思惑が一致した。販売対象となる三進製研削盤は精密テーブル固定型の「竪型ローターリー平面研削盤」。薄くて壊れやすい水晶や石英ガラス、フェライトなどの光学機器用部品の研削に優れている。住友重機械ファインテックは住友重機械工業の全額出資子会社。液晶装置用部品などを手掛ける大型精密平面研削盤メーカー。００年に設立、０６年度売上高は約１００億円。三進精機は光学部品用研削盤メーカーで、この分野でトップ。

△鬼怒川ゴム<5196>、窓ガラスに樹脂シール材－高級車向けで提案
鬼怒川ゴム工業は高級車の窓ガラスシール材で、素材をゴムから樹脂に転換することを、日産自動車や富士重工業などに提案する。自動車の軽量化やコスト低減に効果がある素材への切り替えを通じ、新型車への車体部品の採用拡大を図る。樹脂シール材はすでに中型車以下クラスに採用され始めており、今後は日産の「アルティマ」や「フーガ」など、高付加価値部品が求められる高級車向けに売り込む。鬼怒川ゴムが樹脂化を進めているのは、自動車ドアのガラス回りをシールする「グラスラン」。ゴムからオレフィン系樹脂の「ＴＰＯ」に切り替えれば、軽く、安くなるだけでなく、経時劣化も抑えられる。不良品が生じた場合も、細かく砕いて原材料として再利用できるメリットがある。一方で接合部の色調が、やや本来の部材と異なるという課題もある。

△カルピス<2591>、缶コーヒでベトナムに進出
カルピスは缶コーヒーの販売でベトナム市場に参入する。同国は世界有数のコーヒー生産国として「ベトナムコーヒー」が浸透しているが、近年は著しい経済発展を背景に消費が多様化。食品の一大消費地としても有望視されている。ただ、缶コーヒーの流通量は少なく、今後の市場の拡大が見込まれる。カルピスでは他社に先駆けて市場に参入することで、早期の事業化につなげる。このほどホーチミン市内で缶コーヒーのテスト販売を始めた。市場性や味の好みなどに関するマーケティングを進め、将来の本格販売を視野に入れる。ベトナムで展開するのはアジア市場向けの缶コーヒー「Ｂｉｒｄｙ（バーディー）」２品種。容量は１７０ミリリットルで、価格は６０００ドン（約４２円）。タイにある味の素との共同出資会社、タイ味の素カルピスビバレッジで生産した商品をベトナムに配送し、現地の卸・小売業者などのネットワークを活用して販売する。

△サンエツ金属<5757>、熱処理不要の環境配慮型耐脱亜鉛黄銅棒を発売
サンエツ金属は熱処理がいらない環境配慮型耐脱亜鉛黄銅棒「ＢＺ１」を発売した。合金の成分調整を行い、熱間鍛造加工後に熱処理をしなくても合金中の亜鉛が溶け出さない結晶構造を発見。熱処理コストを削減すると同時に、熱処理方法のミスで亜鉛が溶け出す不良をなくする。価格は現在の銅相場で１キログラム当たり９５０円程度。既存の熱処理を施した環境配慮型商品と同水準に抑えた。年内に月産１００トン超を見込む。ＢＺ１はカドミウムと鉛を含まない水道資機材用の銅合金。長時間、水に接すると亜鉛が溶け出すという「脱亜鉛現象」を抑えるため、通常の耐脱亜鉛黄銅は合金成分を調整し、約７００度Ｃで行う鍛造加工後は熱処理が必要だった。

△東レ<3402>、中国での研究開発強化－電材・医薬分野など領域広げる
東レは中国での研究開発を強化する。「東麗繊維研究所（中国）」（ＴＦＲＣ、江蘇省）に約１８億円を投じ、繊維や樹脂などの基盤材料研究を大幅増強するとともに、電子情報材料分野や医薬分野など先端材料研究領域へ機能を拡大する。繊維の先端材料研究では、衣料・産業用の新機能・高機能繊維研究を充実するため、ＴＦＲＣの南通本社研究所に産業資材棟の新設や重合製糸棟の拡張を行い、人工気象室「テクノラマ」など新規評価設備を導入する。そのほか試作設備の設置、拡充を実施する。先端材料研究では研究領域と機能の拡大のため、上海分公司研究所にこれまでの高分子材料研究所、水処理研究所の設備の新設、拡充に加え、隣接する敷地に研究棟を新設する。クリーンルームなど電子情報材料研究整備や新規創薬の医薬研究設備、有機合成装置などを導入し、１０月の稼働開始を目指す。

△ウィークエンドホームズ社、シニアコミュニケーション<2463>とシニア住宅で提携
ウィークエンドホームズ社は、シニア向け住宅事業でシニアコミュニケーションと業務提携した。団塊の世代をはじめとするシニアを対象に、自分で住むための家や賃貸する住宅などニーズに合ったものを提案し、不動産の有効活用を支援していく。提携に伴う両社の最初の共同事業として、年内にも一戸建て賃貸住宅事業に着手する計画。ウィークエンドホームズ社は建築事務所と提携して顧客のニーズを採り入れたデザイン住宅などを提供している。一方、シニアコミュニケーションは高所得のシニア会員を約３３万人登録し、シニア層向けの市場調査などを手がけている。今後、シニアが自分で住むための一戸建てや賃貸用の一戸建て、賃貸用集合住宅、高齢者専用賃貸住宅などを建てる。デザイン設計や商品コストの算出はウィークエンドホームズ社が手がける。

△センコー<9069>、エーラインアマノから運輸事業を譲り受け
センコーは１日、民事再生手続き中の運輸会社、エーラインアマノの事業を譲り受けたと発表した。同日付で全額出資でセンコーエーラインアマノを設立した。顧客をはじめ、営業権や経営資産を引き継ぐ。従業員４１０人は新会社が全員再雇用する。エーラインアマノは東北・関東地区を中心に建設用資材の輸送を主力とし、年商約１００億円（０６年３月期実績）。燃料価格の高騰や多角化事業の不振で今年４月に行き詰まった。負債総額は約８０億円。センコーは住宅物流を主力部門の一つとしており、エーラインの運輸部門顧客や事業基盤を獲得することで一段の事業拡大が可能となる。

△大林組<1802>、不動産部門を再編強化－収益確保へ転換
大林組は１日、収益力向上のため不動産部門を再編し、不動産開発事業を積極展開すると発表した。従来、建設工事の受注支援のために行っていた不動産業務の役割を、収益確保へと転換する。同日付で建築事業、土木事業から「開発本部」を分離独立させた。同本部で全国の不動産・開発関連情報を一元管理し、事業性が見込まれる案件を発掘する。選定したプロジェクトについて、推進スキームやリスクヘッジなどの戦略を策定した上で、事業を推進する。本部は５部・約１５０人で構成する。また、首都圏での不動産開発事業の責任を明確化するため、「東京不動産事業部」も設置した。部員は約３０人。

△日清<2897>、ご当地即席めんに宮崎バージョン－イベントで知事が試食
日清食品はご当地即席めん「行列のできる店のラーメン　宮崎」を９月に全国発売するのに先駆け、１１日に宮崎市内で開かれる食品イベントに先行出品する。イベントでは東国原英夫知事に実際に試食してもらう予定。“宮崎のセールスマン”を自認する東国原知事の知名度を生かす異例のＰＲ作戦で、全国販売に勢いをつける。くさみを抑えた豚骨スープが特徴で、原材料に宮崎県産の豚骨・しょうゆを使用。宮崎ラーメンの店主などが監修した。同社では「宮崎ラーメンは博多や久留米、熊本に引けを取らない。将来的にメジャーになる要素がある」としている。

△三菱ＵＦＪニコス<8583>、兼松<8020>子会社に携帯使用のカード決済システム納入
三菱ＵＦＪニコスは１日、兼松の１００％子会社である兼松コミュニケーションズ（東京都新宿区）に、携帯電話でクレジットカードの販売承認が行える法人向け決済システムを納入した。企業など特定の職場内で訪問販売を行う際に、兼松コミュニケーションズの社員が顧客のクレジットカード情報を入力して販売承認を取得するシステム。同システムが導入されるのは今回で５社目。三菱ＵＦＪニコスは訪問販売や各種サービス、保険会社など幅広い業種に導入を働きかける。携帯電話でカードの販売承認が可能な決済システムは、０６年１１月に三菱ＵＦＪニコスが開発した。訪問販売のカード決済では通常、商品やサービスを提供する企業が専用の携帯端末を利用している。専用端末の代わりに携帯電話を使用することで、企業側は導入コストが抑えられる。

△三井住友<8316>アセット、海外営業体制を強化－日本株運用ニーズに対応
三井住友アセットマネジメントは、欧州中心に高まる日本株運用ニーズに対応するため、海外営業体制を強化する。ロンドンや香港に持つリサーチ拠点に、営業拠点の役割を持たせることで欧州・アジア広域にわたる営業体制を整える方向で検討している。同社は約１年半前に海外営業を手掛け始めた。欧州を中心にアジアなどの機関投資家からの高い日本株運用ニーズを受けて、運用資産残高が順調に伸びている。このニーズに本格的に応えていくため、欧州やアジアへの営業を拡充させる。まず、ロンドンの現地法人に営業人員を置くほか、中長期的に海外への営業体制を一層強化する予定だ。

△東海ゴム<5191>、理研と共同で介護ロボットの実用化研究
東海ゴム工業は１日、理化学研究所と共同で介護ロボットの実用化研究を始めると発表した。理研のロボット制御技術と、東海ゴムが開発した柔軟な動きが可能なアクチュエーターなどの技術を融合し、人間とふれあえるロボットを開発。２０１２年３月までに介護ロボットの実用化を目指す。東海ゴムと理研は１日付で名古屋市守山区の理研の研究施設内に「理研―東海ゴム人間共存ロボット連携センター」を開設した。両者から研究者約２０人を派遣する。東海ゴムは圧縮変形に対し電気抵抗が増すゴムを開発。０４年から、理研と共同で同ゴムを活用しモーターより柔軟に動くアクチュエーターや、広範囲の計測が可能なセンサーの開発を進めてきた。同センターで今後、理研の人間生活支援ロボット「ＲＩ―ＭＡＮ」をベースに、制御技術やセンシング技術の開発、人間の認知行動メカニズムの研究を行う。アクチュエーターなどの開発も進める。
（日刊工業新聞）

△セブン＆アイ・ホールディングス<3382>　福島のスーパーを子会社化
総合スーパー大手イトーヨーカ堂の持ち株会社、セブン＆アイ・ホールディングス（ＨＤ）は１日、福島県でスーパーを展開する１００％子会社のヨークベニマル（福島県郡山市）が同県でスーパーなどを運営する藤越（いわき市）と業務・資本提携すると発表した。藤越が分社化する小売り部門の全株式を１１月１日付でヨークベニマルが取得、子会社する。藤越は福島県内にスーパー「フジコシ」を１４店持つ。店舗の名称は当面フジコシのままとし、業務や仕入れなどについてヨークベニマルとの提携で効率を高める。

▼４－６月期決算　牧野フライス<6135>、自動車向け低迷で減益
工作機械メーカーの牧野フライスは、国内の設備投資の落ち込みで売上高が前年同期比１・５％減の２６６億円、営業利益が１３・６％減の２１億円と減収減益となった。最終利益は円安による為替益が発生し２１・５％増の１５億円だった。国内売上高は自動車メーカーの設備投資の減少による影響で１６・２％減の１０４億円と２けた減収になったが、海外売り上げが堅調に伸び国内のマイナス分を補った。　　海外は、景気回復が本格化する欧州で５４・０％増の３５億円、設備投資が旺盛な中国・インドを中心としたアジアが２４・１％増の７２億円と急伸した。米国は航空機・自動車向けの減少や個別商談の遅れの影響により、２１・５％減の４９億円と海外で唯一の減少となった。細島英一経理部ゼネラルマネージャは「売り上げが伸長するのは主として第２、第４四半期になる。７月の受注額が大幅に増加しているので、今後の盛り返しに期待できる」とした。
（FujiSankei Business i）