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2012 12,15 18:00 |
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日本株は「高所恐怖症」を円安が緩和、選挙結果を見極めへ 急ピッチの上昇に日本株は高値警戒感が強まっているが、一段と進む円安が投資家の「高所恐怖症」を緩和している。12月日銀短観は企業の厳しい景況感を示したものの、想定為替レートは足元より5円程度円高水準に置かれており、業績の上振れ余地があることを示した。各種世論調査の通り自民党が圧勝し、金融緩和と円安への期待が一段と強まるのか、投資家は選挙結果を見極めようとしている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
日経平均のPBR(株価純資産倍率)は1倍を超え、PER(株価収益率)も15倍後半まで上昇。一時の割安感は大きく後退している。年初来高値1万0255円には、まだ500円近く上値余地があるが、先物主導の相場急上昇に警戒感を強める投資家もいるという。「年初来高値からすればまだまだ低い水準だが、株価上昇に慣れていない一部の投資家は高所恐怖症にかかりつつある」と、岩井コスモ証券・本店法人営業部副部長の中島肇氏は話す。 利益確定売りを押しとどめているのは、対ドルで年初来高値84.18円を視界に入れてきた円安だ。12月短観は大企業・製造業の景況判断DIがマイナス12と2010年3月以来の低水準となるなど、企業の景況感が一段と悪化していることが明らかになったが、一方で想定為替レートが78.90円と足元のレートから5円程度円高水準であり、輸出企業に業績上振れ余地が生じていることも示した。中国での販売低迷が続く自動車を中心に景気判断は悪化したが「株式マーケットにとっては悪くない内容」(大和証券投資戦略部シニアストラテジストの塩村賢史氏)と、市場に悲観は広がっていない。 むしろ足元の景気減速が明らかになったことで「19─20日の日銀決定会合では、足元の景気減速に対応して粛々と追加金融緩和が実施される」(マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏)との見方が強まり、円安につながっている。 円安は日本に残された数少ない景気への刺激経路だ。「名目金利に利下げ余地はほとんどなく、企業には資金需要がない。景気を後押しするには為替チャネルぐらいしか残っていない。輸出はGDPの15%程度だが、日本の輸出は乗数効果が大きく、非製造業にも波及する。1ドル=90円程度まで円安が進めば輸出企業の経営は楽になり、研究開発や埋もれた技術にも資金を振り向けやすくなる」と、ある外資系証券エコノミストは期待を示す。 <「誤解」の修正による円高への警戒も> ただ、12日の米FOMC(連邦公開市場委員会)後に米金利が上昇し、ドル高・円安を後押ししたことについては、市場のFOMCの受け止め方に誤解があるとの指摘も出ている。 三菱東京UFJ銀行シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は「FRBが失業率6.5%を目標としタカ派的になったと受け止めた見方もあったが誤解だ。バーナンキ議長会見でも説明しているが、FOMCが出している経済見通しには長期のゴールとして5.2%─6.0%とある。6.5%はあくまで通過点であり、FRBがタカ派的色彩を強めたわけではない」と指摘。市場に誤解がある場合、FRBは強い口調で訂正を促すことがあるので、米金利低下とドル安・円高方向への動きには注意が必要だと鈴木氏は話す。 実際、投機筋の円ショートポジションは膨らんでおり、短期的な相場反転への警戒も強い。IMM通貨先物での投機筋の円ショートは12月4日までに約5年ぶりとなる9万枚まで積み上がっている。2007年のパリバショック当時は18万8000枚程度まで拡大しており、まだ余裕があるとの指摘も聞かれるが、足の速い投機筋だけに衆院選、日銀決定会合とイベントを通過した後にポジションを巻き戻す可能性もある。 「どこまで期待される政策を実行できるか、ヘッジファンドなど為替市場の海外勢は冷静にみている」(米系証券)。円安期待がはく落すれば、それは自民党の安倍晋三総裁への期待はく落を意味し、日本経済は再び厳しい現実に直面せざるを得ない。金融政策や財政政策はゼロ金利や財源の問題で、それ自体は効果を期待しにくくなっているのが現状だ。
日経平均は円安を好感してプラス圏に浮上する場面もあったが、利益確定売りに全般重い展開となった。岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏は「SQ算出は無難に通過したが、前日までオプション権利行使価格の9750円を意識して買い上がったため反動が出ている。衆院選の自民党勝利と日銀決定会合での10兆円の資産買い取り基金増額はかなり織り込んでしまった。目先は自律的な調整局面だろう」との見方を示している。
株高でも消えない「低成長のシグナル」 11月中旬以降の株式相場の上昇で、市場にまん延していた「異常なシグナル」のうち消えるものが出てきた。 まず、夏以降続いていた売買の低迷。東京証券取引所の第1部では、今年8月半ばから9月初旬に売買代金が17営業日も続けて1兆円を下回った。しかし野田佳彦首相が衆院解散を表明した翌日以降は商いが復活。先週までで1日平均約1兆2000億円に戻した。 次に、株価が純資産と比べてどれほど割安なのかを示す株価純資産倍率(PBR)。東証1部の全銘柄でみると、会社の「解散価値」とも言われる1倍を下回る状況が続いていたが、ここに来てほぼ1倍に回復している。 日経朝刊は9日、直近の株高について、識者の対談を掲載している。大和証券グループ本社の日比野隆司社長は、政局の進展で強まった政策への期待が株高の原因とし、「市場に活力が残っていたのを確認できて、ほっとしている」と胸をなで下ろしていた。 ■なお残る「逆利回り」
ただ、見逃してはならないのが、株高が進んだにもかかわらず残っている異常現象。
1950年代以降、投資家は配当利回りが長期金利より低くても構わないと考えてきた。企業業績が伸びて株高の恩恵を受けてきたからだ。
異常といえば、証券アナリストの国際団体であるCFA協会が10日、世界の会員へのアンケート結果を公表していた。 ■市場が求める企業に優しい政策
市場が求めるのは企業に優しい政策に違いない。
株高が進む中、欧州の金融大手、クレディ・スイスで世界経済の調査や投資戦略を統括するナネット・ヘシュラー・フェデルヴ氏が日本を訪れていた。
日経平均株価が9700円台を回復したとはいえ、1万2000円前後だった08年のリーマン・ショック時には遠く及ばない。米国のダウ工業株30種平均が、当時の水準をとっくに回復しているのと比べると、随分見劣りする。 まぁ~・・・そういうことです。 PR |
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