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「リーダーがいなければ、自分がなればいい」 瀧本哲史のリーダー論(上) 東洋経済ONLINE 2012年11月22日 http://toyokeizai.net/articles/-/11839
日本の新しいモデルを創る「新世代リーダー」とはどんな人なのか。どんな能力、教養、マイ ンドセット、行動が必要となるのか。国内外のリーダーを知り尽くした、各界の識者たちに「新世代リーダーの条件」を聞く。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
それ以来、エスタブリッシュメントの組織の比較的若い人たち、主に30、40代の人たちが私にコンタクトしてくるようになった。最近は、非常に硬直的なイメージが強い中央官庁で講演をしたし、日本を代表するエレクトロニクスメーカーからも話を聞かせてほしいと依頼があった。 これらは起きていることのほんの一部で、私の本を読んで、自分で何かをやろうという人が出てきているように感じる。 結局、新しい流れを作るのは世代交代。歴史を振り返っても、新しい動きを作った人はみんな若い人だ。ただ、その若い人たちは、若い人だけで何かをやったのではなく、必ず前の世代のサポートを受けている。 「これからの時代に、どんなスキルが必要なのですか」とよく質問される。だが、何か特定のスキルがあるかどうかは、さほど重要ではない。 新しい条件においては、既存のスキルとは違う新しいスキルが必要になる。だから、まずは新しい状況に飛び込んで、実践を通じてスキルを身につけていくほうがいい。若い人はとくに学習速度が速いので、そちらのほうが効率的だ。 そもそも、スキルよりも、ビジネスと関係のない教養のほうが役立つことも多い。 最近、講演をするときに、「ワイマール共和制を知っていますか」と聴衆に尋ねているが、知らない人が多い。受験勉強で、日本史や地理のほうが点数をとりやすいから、みんな世界史をしっかり勉強していない。 しかし、ワイマール共和制の知識は極めて重要だ。ナチス・ドイツが出現する前に、ドイツは極めて理想的な憲法を制定し、理想的な民主主義国家をつくろうとした。しかし、それはうまくいかず、人々は絶望してナチスによる独裁を選んだ。 そうした歴史な経緯を知っていれば、これからの日本で起きかねない怖いシナリオがすぐ理解できるようになる。それこそが教養の本質であって、世界史の年号や言葉を暗記することに意味はない。 ■山中さんはなぜノーベル賞を取れたのか これからの時代に求められるのは、中央集権的なリーダーではなく、群雄割拠的なリーダーだ。リーダーというとき、われわれは大きい組織のリーダーをイメージしがちだが、真に必要なリーダーは、最初は一人だったりする。 たとえば、ノーベル賞を受賞した山中伸弥さんも、賞につながるきっかけは、臨床医に挫折した後、奈良先端科学技術大学院大学で研究者として働いているときにあった。 日本の劣悪な環境に絶望しながらも、何とかメンバーを集めるために、みんなと違う研究テーマに取り組もうとして、独立行政法人の科学技術振興機構に予算を申請した。審査会では、ほとんどの人が「この研究はやめるべきだ」と反対した。ところが、元大阪大学総長の岸本忠三さんだけが、「これはやるべきだ」と言って予算がついた。それが、ノーベル賞受賞へとつながった。 だから、今求められているのは、山中さんのように、リスクが高い、うまくいくかどうかわからないことを最初に始める人だ。 リーダーの仕事とは、大企業のサラリーマンたちのやる気を無理やり出させることではない。そういうリーダーは日本に余っている。本当に必要なリーダーは、何もないところから始める一人目だ。もし、そういうリーダーが周りにいないなら、あなた自身がリーダーになって、新しいことを始めればいい。 そもそも、イノベーションは多産多死なので、多くは失敗するが、成功する人も出てくる。仮に文部科学省に50億円の予算があるとする。そのとき、50億円を一つのプロジェクトに注ぎ込むのは、すでに成功したものをさらに大きくするやり方だ。今の日本に必要なのは、次のネタを探すことだから、むしろ50億円を5,000万円ずつ100人に配ったほうがいい。 実は、企業が投資をする際にも、3つの種類がある。 一つ目は、ベンチャーキャピタル型。これはリスクの高いプロジェクトに薄く広く投資するやり方だ。2つ目が、大企業のように、事業の集中と選択を大胆に行う型。そして三つ目が、ヘッジファンドのように資本集約的にタイミングだけで勝負するやり方だ。 この3種類には、まったく違う投資判断が求められるので、これをごっちゃにすると致命的な失敗につながる。 たとえば、液晶のビジネスは、ヘッジファンド型のゲームに近くなってきた。それなのに、シャープはそうした投資の経験がなかったので、新しいゲームに適応できず、大企業型の投資をやり続けてしまった。そもそも、シャープは「目の付け所がシャープ」な会社であり、ベンチャーキャピタル型の投資に強い会社だったのだ。 ■雑誌ビジネスのあるべき姿 リーダーという切り口でいうと、1番目のベンチャーキャピタルに近いような投資のパターン、リーダーの出方が非常に大事になっている。しかし、それをみんなやりたがらない。だから僕は、ベンチャーキャピタルの投資家と同じように、リスクの高いことをやっている人たちに投資をするビジネスをやっている。 こうした投資は、ある程度失敗が避けられない。ただ、最初から失敗することが確実なことをやるわけではないので、100の案件のうち1件くらいは当たる。そういう多産多死の投資の仕方を、実践している日本企業はほとんどない。 たとえば、雑誌ビジネスでも同じことが言える。 雑誌の企画は、すでにヒットしているものをやっては絶対駄目だ。それなのに、みな売り上げデータを見て、「あの企画が売れているからうちもやろう」と考えて、他社と同じ企画をぶつけることが多い。でも、そのやり方をしていると、みなと同じになってしまうので、逆に当たらない。むしろ、多産多死を覚悟で、当たるかわからない企画をつくっていかないと未来はない。 今の出版社は、雇用システムが硬直的なため、「人がいるからやむをえなく雑誌を作る」という側面が強い。しかし、効率的に新しいものを生むためには、個人の編集長に権限を与え、その編集長の元に編集者見習いをつけ、個々の編集者は契約社員に近い形態で雇い、結果次第で待遇が変わるという仕組みにしないといけない。一流編集者に独立の流れが出てきたのも、この文脈で理解できる。 ※続きは11月26日(月)に掲載します
◆瀧本哲史(たきもと・てつふみ)
エンジェル投資家の「瀧本哲史」氏は、略歴も凄いんだけれども
・・・で、ワタシも創世記の「エンジェル投資家」だったワケで、
・・・で、エンジェル投資とiPS細胞の山中さんと繋げる辺り、
中小零細企業や、個人がこれからベンチャーして行くには無責任な内容です。
iPS細胞等の創生医療&薬品等の成功率は3/1000。 ちなみに「企業 生存率」は、 設立1年=40% 設立5年=15% 設立10年=6% 設立20年=0.3% 設立30年=0.02%
1年で60%が倒産もしくは解散し、5年で85%が、10年では94%です
起業するという事は、そういう事なんです。
もしワタシが学生に教えるのなら、確実に「役所」関係・・・公務員を勧めます。
現在、どんな素晴らしい企業で高収入を得ようが、起業して高収入を得ようが、
突き詰めて考えて行くと、これに尽きるのです。
時代は変わりました。今までとスピードが格段に変化しています。 こんな賭けは無理無謀です。
それでも・・・と、拒否するのなら一言、 「新自由主義(リベラル)」とは、そういうことです。
彼(瀧本哲史 氏)は全て理解しているんです。 PR |
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